JP3350993B2 - 光導波路素子 - Google Patents

光導波路素子

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JP3350993B2
JP3350993B2 JP1925393A JP1925393A JP3350993B2 JP 3350993 B2 JP3350993 B2 JP 3350993B2 JP 1925393 A JP1925393 A JP 1925393A JP 1925393 A JP1925393 A JP 1925393A JP 3350993 B2 JP3350993 B2 JP 3350993B2
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昌之 高橋
建生 重本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくともコア部がノ
ルボルナン骨格を有する特定樹脂からなる光導波路素
子、並びに光導波路素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】光は情報伝送媒体として、同時に多量の
信号を伝播できること、電磁波ノイズの影響を受けない
こと等の優れた特性を有するものであり、近年の光通信
・光情報処理技術における発展は目覚ましく、その一環
として、光機能素子間を光導波路で接続した光導波路素
子の開発・改良および用途開発が強く推し進められてい
る。そして光導波路材料の面からみると、 通信、情
報処理に用いられる光の波長領域における光損失が低い
こと、 コア部(高屈折率)とクラッド部(低屈折
率)との屈折率差の形成が容易であること、 加工が
容易であること、軽量であること等に加えて、光通信
・光情報処理技術のFA、自動車、飛行機等への用途拡
大を意図して、 耐熱性、耐湿性等の環境安定性も要
求されるに至っている。 従来、このような光導波路材
料としては、石英ガラス、半導体、LiNbO3等の無機材料
のほか、有機高分子材料も検討されている。これらのう
ち、石英ガラスに代表される非晶質誘電体は、光伝送損
失が小さく、またTiO2、GeO2等のドーピングによる屈折
率制御や、溶融、気相処理等による加工が可能であり、
しかも光ファイバーとの接続性も良い等の利点を有して
おり、光導波路材料として広く利用されている。しかし
ながら、非晶質誘電体は加工温度が高く、また、屈折率
制御のためのドーピング、真空プロセス、熱拡散等の操
作が複雑であり、光導波路素子の生産性の面で難点があ
る。他方、有機高分子材料としては、ポリカーボネート
(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポ
リスチレン等の樹脂が使用されており、これらの樹脂
は、可撓性が高く、真空プロセス、熱拡散等の操作が不
要で、また薄膜および厚膜の形成が容易であり、しかも
リソグラフィーに代表される光化学反応を利用したパタ
ーン形成が可能であるとともに、文献(Kurokaw
a et al.,Applied Optics,19,3
124(1980))に摘示されているように、コア部
とクラッド部との両方を空気中かつ低温で加工すること
ができる等の長所を有している。しかしながら、従来光
導波路材料として使用されているPC、PMMA等の樹
脂では、一般に可視光から近赤外光までの波長領域にお
ける光透過性が低く、特に光通信に使用される波長領域
(例えば1.3μmや1.55μm)の近赤外レーザー
に対しては、光伝送損失が大きいという問題があった。
そこで、これらの樹脂の光伝送損失を改善する方法とし
て、樹脂中の水素原子をフッ素等のハロゲン原子や重水
素原子で置換することが提案されており(例えば戒能俊
邦ら、高分子論文集、42、257(1985)を参
照)、特に重水素化したPMMAは低光伝送損失の材料
であるが、前記光通信波長領域における光伝送損失は依
然として無視できないレベルにある。しかも、重水素化
したPMMAは吸湿性が高く、高湿度環境下では、水の
OH基振動による光伝送損失が問題となり、また前記した
ようなハロゲン化樹脂や重水素化樹脂では、全般的に耐
熱性が十分ではなく、100℃以下の熱履歴でも、経時
的にコア部の変形をきたし、光伝送損失が大きくなる等
の問題もある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、
なくともコア部がノルボルナン骨格を有する特定樹脂か
ら構成され、可視光から近赤外光領域における光伝送特
性が極めて優れるとともに、耐熱性、耐湿性、加工性等
にも優れた光導波路素子、並びに光導波路素子の製造方
法を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、第1
に、基板上にコア部とクラッド部とを有する光導波路素
子において、前記コア部を、ノルボルナン骨格を有しか
つ主鎖の50〜100重量%が脂環族構造からなる樹脂
であって、可視光から近赤外光までの波長に対する透過
損失係数が0.4dB/cm 以下でかつ屈折率が1.4〜
1.7である熱可塑性樹脂から構成し、前記クラッド部
を、ノルボルナン骨格を有しかつ主鎖の50〜100重
量%が脂環族構造からなる樹脂であって、可視光から近
赤外光までの波長に対する透過損失係数が0.4dB/cm
以下でかつ屈折率が1.4〜1.7である可溶性ポリイ
ミド樹脂から構成し、かつコア部の屈折率がクラッド部
の屈折率より高い光導波路素子(以下、「第1発明」と
いう。)からなり、本発明の要旨は、第2に、基板上に
コア部とクラッド部とを有する光導波路素子において、
前記コア部を、ノルボルナン骨格を有しかつ主鎖の50
〜100重量%が脂環族構造からなる樹脂であって、可
視光から近赤外光までの波長に対する透過損失係数が
0.4dB/cm 以下でかつ屈折率が1.4〜1.7である
熱可塑性樹脂および/または可溶性ポリイミド樹脂から
構成し、かつ前記クラッド部を、アクリル樹脂またはシ
リコーン樹脂から構成した光導波路素子(以下、「第2
発明」という。)からなり、
【0005】本発明の要旨は、第に、基板上に、第1
発明または第2発明におけるコア部を形成する樹脂膜と
放射線感応性材料からなる膜とを順次形成したのち、前
記放射線感応性材料からなる膜に対して、所定パターン
形状に放射線を照射し、次いで、シリル化処理および/
またはゲルミル化処理と反応性イオンエッチング処理と
を行うことにより、コア部を形成する工程を経て、基板
上にコア部と第1発明または第2発明におけるクラッド
部とを有する光導波路を形成することを特徴とする第1
発明または第2発明の光導波路素子の製造方法(以下、
「第発明」という。)からなる。
【0006】以下、本発明を詳細に説明するが、これに
より、本発明の目的、構成および効果が明確になるであ
ろう。次に、第1発明および第2発明の光導波路素子に
ついて説明する。第1発明および第2発明において使用
される熱可塑性樹脂(以下、「ノルボルナン系樹脂
(A)」という。)としては、例えば下記式(1)で表
されるノルボルネンまたはその誘導体(以下、これらを
まとめて「ノルボルネン系単量体」という。)の単独重
合体または共重合体(以下、これらをまとめて「ノルボ
ルナン系樹脂(a)」という。)を挙げることができ
る。
【化1】 〔式(1)において、nは0〜2の整数であり、A、
B、XおよびYは相互に同一でも異なってもよく、水素
原子、ハロゲン原子、炭素数1〜10の炭化水素基、炭
素数1〜10のハロゲン化炭化水素基、 -(CxH2x)COOR1
基、 -(CxH2x)OCOR1基、 -(CxH2x)OR1基、-(CxH2x)CN
基、 -(CxH2x)CONR2R3基もしくは-(CxH2x)W基を示す
か、またはXとYとが結合して
【化2】
【化3】 もしくは単環状あるいは多環状のアルキレン基を示し、
R1、R2、R3およびR4は相互に同一でも異なってもよく、
炭素数1〜20の炭化水素基、炭素数1〜20のハロゲ
ン化炭化水素基または炭素数1〜20の重水素化炭化水
素基を示し、Wは-Si(R5)p(R6)3-p 基{ここで、R5は炭
素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜10のハロゲン
化炭化水素基または炭素数1〜10の重水素化炭化水素
基を示し、複数存在するR5は相互に同一でも異なっても
よく、R6はハロゲン原子、-OCOR7または-OR7(但し、R7
は炭素数1〜10の炭化水素基、炭素数1〜10のハロ
ゲン化炭化水素基または炭素数1〜10の重水素化炭化
水素基を示す。)、複数存在するR6は相互に同一でも異
なってもよく、pは0〜3の整数である。}を示し、x
は0〜10の整数である。〕ノルボルネン系単量体には
複数の立体異性体が存在するが、それらのいずれをも使
用することができる。
【0007】ノルボルナン系樹脂(a)においては、基
A、B、XおよびYのうちの少なくとも1つが極性基で
あることが、基板とコア部、コア部とクラッド部等の密
着性を高める点で好ましい。また、該極性基は前記 -(C
xH2x)COOR1基であることが、高い耐熱性と低い吸湿性と
を兼備することができる点でより好ましく、特に-(CxH2
x)COOR1 基がノルボルネン系単量体1分子当たり1個存
在することが、ノルボルナン系樹脂(a)の高い耐熱性
を維持しつつ吸湿性が低くなる点で好ましい。
【0008】また、前記 -(CxH2x)COOR1基において、x
の値が小さいほど、ノルボルナン系樹脂(a)の耐熱性
が高くなる点で好ましく、さらにはx=0であること
が、ノルボルネン系単量体の合成および樹脂の特性上好
ましい。
【0009】また、前記 -(CxH2x)COOR1基において、R1
の炭素数が多いほどノルボルナン系樹脂(a)の吸湿性
が低くなるが、樹脂の耐熱性とのバランスの点から、R1
は、炭素数1〜4の(ハロゲン化)鎖状炭化水素基、ま
たは炭素数5以上の単環状あるいは多環状の(ハロゲン
化)環状炭化水素基であることが好ましい。特に好まし
いR1は、メチル基、エチル基、シクロヘキシル基等であ
る。
【0010】さらに、ノルボルネン系単量体において、
前記 -(CxH2x)COOR1基が結合した炭素原子に、炭素数1
〜10の(ハロゲン化)炭化水素基が同時に結合してい
ることが、ノルボルナン系樹脂(a)の耐熱性を損なう
ことなく吸湿性を低下させる点で好ましい。このような
(ハロゲン化)炭化水素基としては、特にメチル基およ
びエチル基が、単量体の合成が容易である点で好まし
い。
【0011】ノルボルネン系単量体において、n=0で
ある単量体は、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンまたは
その誘導体(以下、これらをまとめて「BCH」と略称
する。)を表すが、ビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテンの
誘導体としては、例えば5−メトキシカルボニルビシク
ロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−エトキシカルボニルビ
シクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−フェノキシカルボ
ニルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−メチル−5
−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテ
ン、5−ブトキシカルボニル−6−フェニルビシクロ
[2.2.1]−2−ヘプテン、5,6−ジメトキシカルボニ
ルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−シクロヘキシ
ルカルボニルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−メ
チル−5−シクロヘキシルカルボニルビシクロ[2.2.1]
−2−ヘプテン、5−カルボキシビシクロ[2.2.1]−2
−ヘプチルビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−メチ
ル−5−カルボキシビシクロ[2.2.1]−2−ヘプチルビ
シクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−カルボキシトリシ
クロ[5.2.1.02,6] −8−デシルビシクロ[2.2.1]−2
−ヘプテン、5−メチル−5−カルボキシトリシクロ
[5.2.1.02,6] −8−デシルビシクロ[2.2.1]−2−ヘ
プテン、5−アセトキシビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテ
ン、5−シアノビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、5−
メチル−5−シアノビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテン、
6−メチル−5−シアノビシクロ[2.2.1]−2−ヘプテ
ン、5,6−ジメチル−5,6−ジシアノビシクロ[2.
2.1]−2−ヘプテン、5−カルバモイルビシクロ[2.2.
1]−2−ヘプテン、5−クロロビシクロ[2.2.1]−2−
ヘプテン、5−クロロ−5−メチルビシクロ[2.2.1]−
2−ヘプテン等を挙げることができる。
【0012】これらのBCHのうち、特に好ましい化合
物は、5−メトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]−2−
ヘプテン、5−エトキシカルボニルビシクロ[2.2.1]−
2−ヘプテン等である。
【0013】また、前記ノルボルネン系単量体におい
て、n=1である単量体は、テトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]−3−ドデセンまたはその誘導体(以下、これら
をまとめて「TCD」と略称する。)を表すが、テトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンの誘導体とし
ては、例えば8−メトキシカルボニルテトラシクロ[4.
4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−エトキシカルボ
ニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−プロポキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、8−ブトキシカルボニルテトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−フェノ
キシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−
ドデセン、8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−メチル
−8−エトキシカルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、8−メチル−8−プロポキシカ
ルボニルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセ
ン、8−メチル−8−ブトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−アセトキシテ
トラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−シ
アノテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、
8−メチル−8−シアノテトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]−3−ドデセン、9−メチル−8−シアノテトラ
シクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−クロロ
テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−
メチル−8−クロロテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−
3−ドデセン、8−ジブロモプロポキシカルボニルテト
ラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8,8,
9−トリフルオロ−9−トリフルオロメチルテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン、8−エチリデン
−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセン等を
挙げることができる。
【0014】これらのTCDのうち、特に好ましい化合
物は8−メチル−8−メトキシカルボニルテトラシクロ
[4.4.0.12,5.17,10]−3−ドデセンである。
【0015】第1発明においては、BCHおよびTCD
それぞれについて、単独でまたは2種以上を混合して使
用することができ、またBCHとTCDとを併用するこ
とができる。
【0016】ノルボルナン系樹脂(a)は、1種以上の
ノルボルネン系単量体のみからなる重合体(以下、「ノ
ルボルナン系単独重合体」という。)でも、また、1種
以上のノルボルネン系単量体と1種以上の他の共重合可
能な単量体(以下、「共単量体」という。)との共重合
体(以下、「ノルボルナン系共重合体」という。)でも
よい。
【0017】前記共単量体としては、例えばトリシクロ
[5.2.1.02,6]−8−デセン、トリシクロ[5.2.1.02,6]−
3−デセン、トリシクロ[6.2.1.01,8]−9−ウンデセ
ン、トリシクロ[6.2.1.01,8]−4−ウンデセン、ペンタ
シクロ[6.5.1.13,6.02,7.09,13] −4−ペンタデセン、
ペンタシクロ[6.5.1.13,602,7.09,13]−11−ペンタデ
セン、ペンタシクロ[6.6.1.13,6.02,7.09,14] −4−ヘ
キサデセン等のポリシクロアルケン類等のほか、シクロ
ブテン、3−メチルシクロブテン、シクロペンテン、3
−メチルシクロペンテン、シクロオクテン、シクロペン
タジエン、1,5−シクロオクタジエン、1,5,9−
シクロドデカトリエン、シクロオクタテトラエン等のシ
クロオレフィン類、α,ω−不飽和ジオレフィン類、ア
セチレン類等を挙げることができる。これらの共単量体
のうち、ポリシクロアルケン類は、一般にノルボルナン
系共重合体中において脂環族構造の主鎖を形成しうる
が、シクロオレフィン類、α,ω−ジオレフィン類およ
びアセチレン類から形成される主鎖は、脂環族構造をと
らない。これらの共単量体を適切に選択使用することに
より、ノルボルナン系樹脂(a)の特性を適宜に調節す
ることができる。
【0018】即ち、ノルボルナン系樹脂(a)のガラス
転移点が低く、例えば100℃以下であり、耐熱性が不
十分となる場合には、ノルボルネン系単量体を前記ポリ
シクロオレフィン類と共重合することにより、ノルボル
ナン系樹脂(a)の吸湿性を低下させるとともに、ガラ
ス転移点を上げることができる。
【0019】また、ノルボルナン系樹脂(a)のガラス
転位点が樹脂の熱分解温度に近いかそれより高い場合に
は、ノルボルネン系単量体を前記シクロオレフィン類と
共重合することにより、ノルボルナン系樹脂(a)のガ
ラス転位点を、溶融下で容易に成形できる温度にまで下
げることができる。
【0020】前記共単量体の使用量は、ノルボルナン系
共重合体中の脂環族構造が主鎖の50重量%以上となる
範囲内で適宜調節される。
【0021】さらに、ノルボルネン系単量体は、生成す
る重合体が第1発明および第2発明における所要の要件
を満たす限りでは、ポリブタジエン、ポリイソプレン、
スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−プロピレン
−非共役ジエン共重合ゴム、ポリノルボルネン、ポリペ
ンテナマー等の重合体主鎖に炭素−炭素不飽和結合を有
する不飽和炭化水素系ポリマーと共重合させることもで
きる。この場合、第1発明および第2発明における「主
鎖の50〜100重量%が脂環族構造からなる」という
規定は、ノルボルネン系単量体から形成される分子鎖
(前記共単量体と共重合させた分子鎖を含む。)および
前記不飽和炭化水素系ポリマーの分子鎖をともに主鎖と
考えたとき、当該主鎖の合計量の50〜100重量%が
脂環族構造からなることを意味する。
【0022】ノルボルナン系単独重合体およびノルボル
ナン系共重合体は、いわゆるメタセシス触媒を用いる重
合(メタセシス重合)により製造することができる。前
記メタセシス触媒としては、例えば(a)周期律表IV〜
VIII属遷移金属の化合物および(b)周期律表IA、IIA
、IIB 、IIIA、 IVAあるいは IVB属金属の炭素−金属
結合を有する有機金属化合物、フェニルジアゾメタン、
ジアゾ酢酸エチル等の共触媒からなる触媒を挙げること
ができる。
【0023】前記(a)成分としては、W 、Mo、Ti、T
a、RuまたはReの化合物が好ましく、それらの例として
は、ハロゲン化物、オキシハロゲン化物、アルコキシハ
ロゲン化物等が挙げれ、具体的には、WCl6、MoCl5 、WC
l3(OC2H5)2およびMo(OC2H5)2Cl3 を例示することができ
る。
【0024】また前記(b)成分としては、例えば(C
H3)3Al、(C2H5)3Al 、(n-C3H7)3Al 、(iso-C4H9)3Al 、
(n-C6H13)3Al、(n-C8H17)3Al、(C6H5)3Al 、(CH3)2AlC
l、(C2H5)2AlCl 、CH3AlCl2、C2H5AlCl2 、(CH3)3Al2Cl
3、(C2H5)3Al2Cl3 、(C2H5)2AlH、(iso-C4H9)2AlH、(C2
H5)2AlOC2H5、(C2H5)2AlCN 等を挙げることができる。
また、これらの(b)成分は、相互に反応して前記各化
合物を生成する2種以上の成分の混合物として使用する
こともできる。
【0025】前記(a)成分と(b)成分との量的関係
は、金属原子比として、(a):(b)が、通常、1:
1〜20であり、好ましくは1:2〜10である。
【0026】前記(a)成分と(b)成分とからなるメ
タセシス触媒は、ノルボルネン系単量体の重合および共
重合において高い活性を有するものであるが、さらに
(c)活性化剤を配合することにより、触媒活性をより
一層改善することができる。
【0027】このような(c)成分としては、例えば下
記の化合物等を挙げることができる。 水;酸素;単体ホウ素、BF3 、BCl3、B(O-n-C4H9)3、BF
(OC2H5)2、B2O3、H3BO3等のホウ素化合物;Si(OC2H5)4
等のケイ素化合物;アルコール類;ハイドロパーオキシ
ド類;パーオキシド類;アルデヒド、ケトン等のカルボ
ニル化合物、またはその重合物;エチレンオキシド、エ
ピクロルヒドリン、オキセタン等の環状エーテル類;
N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド等のアミド類;アニリン、モルホリン、ピペリ
ジン等のアミン類;アゾベンゼン等のアゾ化合物;N−
ニトロソジメチルアミン、N−ニトロソジフェニルアミ
ン等のN−ニトロソ化合物;トリクロロメラミン、N−
クロロスクシンイミド、フェニルスルフェニルクロリド
等のN-Cl基または S-Cl 基含有化合物。
【0028】前記(a)成分と(c)成分との量的関係
は、両成分の組合せによって極めて多様に変化するため
一律には規定できないが、一般的には、モル比として、
(a):(c)が、通常、1:0.005〜10であ
り、好ましくは1:0.05〜1である。
【0029】メタセシス重合により製造されるノルボル
ナン系単独重合体およびノルボルナン系共重合体の分子
量は、触媒の種類と濃度、重合温度、重合溶媒の種類と
量、単量体濃度等を制御することにより調節することも
可能であるが、さらに好ましくは、αーオレフィン類、
α,ω−ジオレフィン類、アセチレン類等の分子内に少
なくとも1つの炭素−炭素不飽和結合を有する化合物、
塩化アリル、酢酸アリル、トリメチルアリロキシシラン
等の極性アリル化合物等の分子量調節剤を、適当量添加
することにより調節することができる。
【0030】メタセシス重合に使用される重合溶媒とし
ては、例えばペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタ
ン、ノナン、デカン等のアルカン類;シクロヘキサン、
シクロヘプタン、シクロオクタン、デカリン、ノルボル
ナン等のシクロアルカン類;ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、クメン等の芳香族炭化水素類;
クロロブタン、ブロモヘキサン、ジクロロエタン、ヘキ
サメチレンジブロミド、クロロベンゼン等のハロゲン化
炭化水素類;酢酸エチル、プロピオン酸メチル等の飽和
カルボン酸エステル類等を挙げることができる。これら
の溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用するこ
とができる。
【0031】また、ノルボルナン系樹脂(a)は、水素
添加物として使用することもできる。その水素添加反応
は、通常のオレフィン性不飽和化合物の水素添加反応に
用いられている水添触媒を使用して実施することができ
る。
【0032】前記水添触媒のうち、不均一系触媒として
は、例えばパラジウム、白金、ニッケル、ロジウム、ル
テニウム等の金属触媒を、カーボン、シリカ、アルミ
ナ、チタニア等の担体に担持させたものが挙げられる。
【0033】また、均一系触媒としては、例えばナフテ
ン酸コバルト/トリエチルアルミニウム系、ニッケルア
セチルアセトネート/トリエチルアルミニウム系、オク
テン酸コバルト/n−ブチルリチウム系、チタノセンジ
クロリド/ジエチルアルミニウムモノクロリド系、酢酸
ロジウム、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロ
ジウム等が挙げられる。
【0034】水素添加反応は、通常、常圧〜300気
圧、好ましくは3〜150気圧の水素ガス雰囲気下にお
いて、通常、0〜180℃、好ましくは20〜150℃
の温度で実施することができる。
【0035】水素添加率は、通常、50%以上であり、
好ましくは70%以上、さらに好ましくは80%以上で
ある。このようにしてノルボルナン系樹脂(a)を水素
添加することにより、その熱安定性や耐候性をさらに改
善することができる。
【0036】前記したようなノルボルナン系樹脂(A)
は、熱可塑性を有し、また溶剤にも可溶であるので、回
転塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法により、膜
状に容易に成形することができる。
【0037】なお、第1発明および第2発明において使
用されるノルボルナン系樹脂(A)およびその製造方法
については、例えば特公昭57−8815号公報、特開
昭60−168708号公報、特開昭62−25240
6号公報、特開昭62−252407号公報、特開昭6
3−145324号公報、特開昭63−264626.
公報、特開平1−240517号公報、特開平2−13
3413号公報等にも記載されている。
【0038】また、第1発明および第2発明において使
用される可溶性ポリイミド樹脂(以下、「ノルボルナン
系樹脂(B)」という。)としては、例えば下記式
(2)で表される少なくとも1種の繰返し単位を有する
樹脂(以下、「ノルボルナン系樹脂(b)」という。)
を挙げることができる。
【化4】 〔式(2)において、nは0または1であり、Zは -Cq
H2q-基(ここで、q は0〜4の整数である。)、-O-
基、-S- 基、-CO-基または -C(R8)(R9)-基 (ここで、R8
およびR9は相互に同一でも異なってもよく、低級アルキ
ル基を示す。)を示す。〕
【0039】式(2)において、Zの -CqH2q-基として
は、例えば単結合(q=0)、メチレン基(q=1)、
エチレン基(q=2)、トリメチレン基(q=3)、テ
トラメチレン基(q=4)等を挙げることができ、また
-C(R8)(R9)-基におけるR8およびR9としては、例えばメ
チル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル
基、n−ブチル基、iso−ブチル基、sec−ブチル
基、t−ブチル基等を挙げることができる。
【0040】ノルボルナン系樹脂(b)は、式(2)に
対応する脂環式テトラカルボン酸無水物と脂環式ジアミ
ンとを反応させ、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸
を調製したのち、該ポリアミド酸を脱水閉環することに
より製造することができる。
【0041】前記脂環式テトラカルボン酸無水物は、下
記式(3)で表される。ここで、n=0の化合物は、ビ
シクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3,5,6−テトラカル
ボン酸二無水物(以下、「BCHTA」という。)を表
し、またn=1の化合物は、テトラシクロ[4.4.0.12,5.
17,10]ドデカン−3,4,8,9−テトラカルボン酸二
無水物(以下、「TCDTA」という。)を表す。
【化5】 BCHTA、TCDTAには複数の立体異性体が存在す
るが、それらのいずれをも使用することができ、またB
CHTA、TCDTAは、それぞれ単独で使用しても両
者を併用してもよい。
【0042】前記脂環式ジアミンは、下記式(4)で表
される。
【化6】
【0043】式(4)で表される脂環式ジアミンの具体
例としては、4,4’−ビス(シクロヘキシルアミ
ン)、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミ
ン)、4,4’−エチレンビス(シクロヘキシルアミ
ン)、4,4’−トリメチレンビス(シクロヘキシルア
ミン)、4,4’−テトラメチレンビス(シクロヘキシ
ルアミン)、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)
エーテル、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)ス
ルフィド、4,4’−ビス(アミノシクロヘキシル)ケ
トン、4,4’−ジメチルメチレンビス(シクロヘキシ
ルアミン)、4,4’−メチルエチルメチレンビス(シ
クロヘキシルアミン)等を挙げることができる。これら
の脂環式ジアミンは、単独でまたは2種以上を混合して
使用することができる。
【0044】また、ノルボルナン系樹脂(b)は、場合
により他のポリアミド単位および/または他のポリイミ
ド単位をさらに含有することができる。この場合の前記
式(2)で表される繰返し単位の好ましい含有率は、前
記他のポリアミド単位あるいは他のポリイミド単位から
形成される主鎖構造、ノルボルナン系樹脂(b)の所望
の特性等により一概に規定することはできないが、通
常、80モル%以上、さらに好ましくは90モル%以上
である。式(2)で表される繰返し単位の含有率が80
モル%未満の場合は、第1発明および第2発明の所期の
効果を達成することが困難となる場合がある。
【0045】前記ポリアミド酸溶液の調製に際しては、
前記脂環式テトラカルボン酸無水物と前記脂環式ジアミ
ンとを、適当な溶媒中で、脂環式テトラカルボン酸無水
物1モル当たり脂環式ジアミン0.8〜1.2モルの割
合で反応させる。その際の反応条件は適宜選定される
が、脂環式テトラカルボン酸無水物および脂環式ジアミ
ンの濃度が、両者の合計重量として、全溶液重量に対し
て、通常、1〜50重量%、好ましくは2〜30重量%
であり、反応温度が、通常、150℃以下、好ましくは
0〜120℃であり、反応時間は、通常、1〜200時
間である。
【0046】ノルボルナン系樹脂(b) を製造する場
合、その分子量は主にポリアミド酸の分子量によって決
定され、そしてポリアミド酸の分子量は、例えば、反応
温度が高いほど、また反応系の含水率が低いほど大きく
なる。したがって、ノルボルナン系樹脂(b) の分子量
は、前記ポリアミド酸溶液の調製時における反応温度、
反応系の含水率等を制御することにより調節することが
できる。
【0047】前記ポリアミド酸の調製に使用される溶媒
としては、脂環式テトラカルボン酸無水物および脂環式
ジアミンを溶解する不活性な溶媒、例えばN,N−ジメ
チルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N
−メチルピロリドン等のアミド類;フェノール、クロロ
フェノール、クレゾール等のフェノール類;ジメチルス
ルホキシド、ジエチレングリコールジメチルエーテル等
の非プロトン系極性溶媒等を挙げることができる。これ
らの溶媒は、単独でまたは2種以上を混合して使用する
ことができる。また、前記溶媒には、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素類、ジオキサン等のエ
ーテル類等の貧溶媒を適量添加することもできる。
【0048】次いで、前記のようにして調製されたポリ
アミド酸を脱水閉環して、ポリイミド構造を形成させ
る。このポリアミド酸の脱水閉環方法としては、例えば
(i)ポリアミド酸を溶液中で加熱する方法、(ii)閉環
剤を用いてポリアミド酸を脱水閉環する方法(化学的閉
環法)、(iii) ポリアミド酸溶液を貧溶媒中に展開し
て、ポリアミド酸を粉末化したのち、加熱する方法(再
沈澱法)等が挙げられる。
【0049】前記(i)の方法は、通常、50〜300
℃の温度に加熱することにより行われる。その際、脱水
閉環反応を促進するため、触媒として第三級アミン化合
物、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ
ブチルアミン等の脂肪族アミン類;N,N−ジメチルア
ニリン等の芳香族アミン類;ピリジン、キノリン、イソ
キノリン等の複素環式化合物等を、ポリアミド酸100
重量部当たり、例えば10〜400重量部添加すること
ができる。また反応時に副生水の除去を容易とするた
め、ポリアミド酸溶液中に、水と共沸する溶媒、例えば
トルエン、キシレン等の炭化水素を添加することもでき
る。
【0050】さらに(i)の変法として、ポリアミド酸
溶液を適当な基材に、回転塗布、流延塗布、ロール塗布
等により塗布したのち加熱して、溶媒を除去しつつ脱水
閉環することにより、ポリイミドフィルムを得ることが
できる。この場合の加熱温度は、通常、50〜400℃
であり、圧力は、常圧下でも減圧下でもよい。この方法
は、前記基材として光導波路素子の基板を使用すること
により、ノルボルナン系樹脂(b) 膜が形成された基板
を直接得ることができる利点を有する。
【0051】また前記(ii)の方法において、閉環剤とし
ては、代表的には無水酢酸、無水プロピオン酸、無水ト
リフロロ酢酸等の酸無水物が挙げられるが、塩化アセチ
ル等の酸塩化物も使用することができる。この方法は、
閉環剤を、ポリアミド酸100重量部当たり、例えば1
0〜500重量部添加し、好ましくは0〜200℃の温
度で行われる。また、閉環剤を用いる場合も、前記
(i)で挙げた第三級アミン化合物等を触媒として添加
することができる。なお、閉環剤により脱水閉環させる
場合は、閉環剤の種類によりイソイミド構造が多く生成
されることもあるが、このイソイミド構造は、その後の
加熱処理によって安定なイミド構造に転位する。
【0052】さらに前記 (iii)の方法は、ポリアミド酸
溶液を、例えば水、アルコール、炭化水素、エーテル等
の貧溶媒中に展開し、ポリアミド酸を粉末状で取り出し
たのち、通常、300〜400℃の温度で、固相加熱反
応させることにより行われる。
【0053】ポリアミド酸の脱水閉環によりポリイミド
が溶液として得られる場合は、該ポリイミド溶液から溶
媒を蒸発除去し、あるいは該溶液を水、アルコール等の
貧溶媒中に展開してポリイミドを凝固・粉末化すること
により、ポリイミドを固形状で取得することができる。
【0054】前記したようなノルボルナン系樹脂(B)
は、溶剤に可溶であるので、回転塗布、流延塗布、ロー
ル塗布等の適宜の塗布方法により、膜状に容易に成形す
ることができる。
【0055】第1発明および第2発明において使用され
るノルボルナン系樹脂(a)等のノルボルナン系樹脂
(A)およびノルボルナン系樹脂(b)等のノルボルナ
ン系樹脂(B)はともに、ノルボルナン骨格を有すると
ともに、主鎖に脂環族構造を有するものであるが、それ
らの主鎖の50〜100重量%は脂環族構造でなければ
ならない。主鎖中の脂環族構造の含有率は、好ましくは
60〜100重量%、さらに好ましくは70〜100重
量%、特に好ましくは80〜100重量%である。主鎖
中の脂環族構造が50重量%未満では、光伝送特性、耐
熱性等についての第1発明および第2発明の所期の効果
を達成することが困難となる場合がる。
【0056】 また、ノルボルナン系樹脂(A)および
ノルボルナン系樹脂樹脂(B)の可視光から近赤外光ま
での波長、即ち約0.4〜約2μmの波長に対する透過
損失係数は、0.4dB/cm以下であり、好ましくは
0.2dB/cm以下、さらに好ましくは0.1dB/
cm以下、特に好ましくは0.05dB/cm以下であ
る。光導波路材料としては透過損失係数が小さいほど好
ましい。
【0057】ノルボルナン系樹脂(A)およびノルボル
ナン系樹脂(B)の透過損失係数は、ノルボルネン系単
量体や共単量体、脂環式ジアミン等の樹脂原料の種類、
主鎖中の脂環族構造の含有率等を変えることにより調節
することができる。
【0058】また、ノルボルナン系樹脂(A)およびノ
ルボルナン系樹脂(B)の可視光から近赤外光までの波
長に対する屈折率は、1.4〜1.7であり、好ましく
は1.4〜1.6である。
【0059】ノルボルナン系樹脂(A)およびノルボル
ナン系樹脂(B)の屈折率は、ノルボルネン系単量体や
共単量体、脂環式ジアミン等の樹脂原料の種類、主鎖中
の脂環族構造の含有率、樹脂の分子量等を変えることに
より調節することができる。
【0060】また、ノルボルナン系樹脂(A)およびノ
ルボルナン系樹脂(B)の対数粘度(ηihn ) は、通
常、0.01〜20dl/gの範囲にあるが、好ましくは
0.3〜1.5dl/gであり、さらに好ましくは0.3〜
1dl/g、特に好ましくは0.3〜0.6dl/gである。こ
こで言う対数粘度(ηihn ) とは、ノルボルナン系樹脂
(A)の場合はクロロホルム中で、またノルボルナン系
樹脂(B)の場合はN−メチルピロリドン中で、ともに
濃度0.5g/dl、温度30℃で測定されたものである。対
数粘度(ηihn ) が0.1dl/g未満の場合、耐熱性、耐
湿性、機械的強度等が不十分となるおそれがあり、一方
20dl/gを超えると、成形加工性が低下する傾向を示
す。
【0061】ノルボルナン系樹脂(A)およびノルボル
ナン系樹脂(B)の対数粘度(ηihn ) は、主にそれら
の分子量に関係する。したがって、これらの樹脂の対数
粘度(ηihn ) は、前述したように、ノルボルナン系樹
脂(A)の場合には、触媒の種類と濃度、重合温度、重
合溶媒の種類と量、単量体濃度、分子量調節剤の種類と
添加量等を制御することにより調節することができ、ま
たノルボルナン系樹脂(B)の場合には、ポリイミド前
駆体であるポリアミド酸を調製する際の反応温度、反応
系の含水率等を制御することにより調節することができ
る。
【0062】ノルボルナン系樹脂(A)およびノルボル
ナン系樹脂(B)の熱変形温度は、コア部に使用する樹
脂については、150℃以上であることが好ましく、さ
らには、コア部に使用する樹脂とクラッド部に使用する
樹脂との両者が150℃以上であることがより好まし
い。
【0063】ノルボルナン系樹脂(A)およびノルボル
ナン系樹脂(B)の飽和吸水率は、1.8重量%以下で
あることが好ましく、さらに好ましくは1.2重量%以
下、特に好ましくは0.8重量%以下である。
【0064】ノルボルナン系樹脂(A)およびノルボル
ナン系樹脂(B)のゲル含有率は、5重量%以下である
ことが好ましく、さらに好ましくは1重量%以下であ
る。
【0065】第1発明および第2発明においては、ノル
ボルナン系樹脂(A)および/またはノルボルナン系樹
脂(B)に対して、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチ
ルフェノール、2,2′−ジオキシ−3,3′−ジ−t
−ブチル−5.5′−ジメチルジフェニルメタン、フェ
ニル−β−ナフチルアミン等の酸化防止剤、2,4−ジ
ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフェノン、2′−ヒドロキシ−4−メトキシ
−2′−カルボキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤等
を1種以上添加することができる。
【0066】第1発明および第2発明の光導波路素子
は、基板上にコア部クラッド部とを有するものである
が、コア部をノルボルナン系樹脂(A)および/または
ノルボルナン系樹脂(B)から構成することが好まし
く、さらには、コア部をノルボルナン系樹脂(A)から
構成し、クラッド部をノルボルナン系樹脂(B)から構
成することがより好ましい。
【0067】光導波路素子コア部の屈折率はクラッド
部のそれより高くなければならないが、コア部とクラッ
ド部との屈折率の差は、0.003以上であることが好
ましく、0.01以上であることがさらに好ましい。
【0068】コア部をノルボルナン系樹脂(A)および
/またはノルボルナン系樹脂(B)から構成する場合、
クラッド部を構成する樹脂としては、ポリメチルメタク
リレート等のアクリル樹脂、シリコーン樹脂を使用する
ことができる。
【0069】光導波路素子において、コア部の幅は1〜
200μmが好ましく、さらに好ましくは5〜50μm
である。またコア部の高さは、5〜50μmが好まし
い。コア部の幅および高さの精度は、平均値の5%以下
が好ましく、さらに好ましくは1%以下である。
【0070】図1に、典型的な光導波路素子の要部構造
を例示する。ここで、1は基板、2はコア部、3および
4はクラッド部である。かかる光導波路素子は、光機能
素子間を接続するために使用され、一方の光機能素子の
端末から送出された光は、光導波路素子のコア部2内
を、例えばコア部2とクラッド部3、4との界面で全反
射を繰り返しながら、他方の光機能素子端末へと伝播さ
れる。光導波路素子の形式は、平面型、ストリップ型、
リッジ型、埋込み型等の適宜の形式をとることができ
る。
【0071】光導波路素子の基板材料は、特に限定され
るものではなく、金属、半導体材料、セラミック、ガラ
ス、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂等の適宜の材料を使用
することができる。
【0072】第1発明および第2発明の光導波路素子
は、可視光から近赤外光領域、特に光通信に使用される
波長領域における光伝送特性が極めて優れるのみなら
ず、耐熱性、耐湿性、加工性等にも優れているので、光
通信、光情報処理、光ディスプレー、FA、自動車、飛
行機等の幅広い分野における光集積回路用素子として極
めて有用である。
【0073】次に、主に図2を参照して、第発明の光
導波路素子の製造方法について説明する。第発明にお
いて、第1発明の光導波路素子のコア部およびクラッド
に使用される樹脂、並びに第2発明の光導波路素子の
コア部に使用される樹脂は、可視光から近赤外光までの
波長、即ち約0.4〜約2μmの波長に対する透過損失
係数は、0.4dB/cm 以下であり、好ましくは0.2dB
/cm 以下、さらに好ましくは0.1dB/cm 以下、特に好
ましくは0.05dB/cm 以下である。また、該樹脂の可
視光から近赤外光までの波長に対する屈折率は1.4〜
1.7であり、好ましくは 1.4〜1.6である。
【0074】このような樹脂としては、第1発明および
第2発明について記載したノルボルナン系樹脂(A)等
の熱可塑性樹脂、ノルボルナン系樹脂(B)等のポリイ
ミド樹脂を挙げることができる。
【0075】第発明の光導波路素子の製造方法は、フ
ォトリソグラフィー技術を利用するものである。まず図
2(イ)に示すように、基板1上に、コア部を形成する
樹脂膜2′と放射線感応性材料からなる膜5とを順次形
成する。この場合、予め基板1上にクラッド部3を形成
し、その上にコア部を形成する樹脂膜2′を形成するこ
とが好ましく、また、基材1とクラッド部3との接着性
を改善するため、基板表面にヘキサメチルジシラザン等
によりプライマー処理を施しておくことが好ましい。こ
れらのクラッド部3、コア部を形成する樹脂膜2′およ
び放射線感応性材料からなる膜5の形成に際しては、そ
れらの材料溶液を回転塗布、流延塗布、回転塗布等の塗
布手段で塗布することが好ましく、特に回転塗布が好ま
しい。前記各材料溶液は、好ましくは、各膜の厚さに応
じた適当濃度で溶媒に溶解したのち、例えば孔径0.2
μm程度のフィルターで濾過して調製される。
【0076】前記各材料溶液の好ましい濃度は、塗布方
法により異なるが、コア部を形成する樹脂については、
一般に0.5〜100g/dl、特に好ましくは3〜50g/
dlであり、クラッド部材料については、一般に0.1〜
100g/dl、特に好ましくは3〜50g/dlである。また
放射線感応性材料の好ましい濃度は、一般に10〜50
g/dl、特に好ましくは30〜40g/dlである。
【0077】ここで、コア部2を、ノルボルナン系樹脂
(A)あるいはノルボルナン系樹脂(B)から構成する
場合、これらの樹脂溶液の調製に使用する溶媒として
は、例えば、ノルボルナン系樹脂(A)の場合は、第1
発明および第2発明においてノルボルナン系単量体のメ
タセシス重合に使用される溶媒が挙げられ、またノルボ
ルナン系樹脂(B)の場合は、第1発明および第2発明
においてポリアミド酸溶液の調製に使用される溶媒が挙
げられる。
【0078】次いで、図2(ロ)に示すように、前記放
射線感応性材料からなる膜5に対して、所定パターン形
状のマスク6を介して放射線7を照射する。その後、予
備焼成を行ったのち、シリル化処理および/またはゲル
ミル化処理を行うことにより、放射線感応性材料の放射
線照射部5′にシリル化剤および/またはゲルミル化剤
を選択的に拡散・固定化させる。この、シリル化処理お
よび/またはゲルミル化処理を行った状態は、模式的に
図2(ハ)に示されている。次いで、反応性イオンエッ
チング処理を行って、図2(ニ)に示すように、所定パ
ターン形状のコア部2を形成する。コア部2の形成後、
図2(ホ)に示すように、さらにクラッド部4を形成す
る。このクラッド部4は、その材料溶液を回転塗布、流
延塗布、ロール塗布等により塗布することにより形成す
ることが好ましく、特に回転塗布が好ましい。またクラ
ッド部4の材料溶液も、所定材料を溶媒に溶解後、例え
ば孔径0.2μm程度のフィルターで濾過して調製する
ことが好ましい。
【0079】また、クラッド部4をノルボルナン系樹脂
(B)から構成する場合、樹脂溶液の調製に使用する溶
媒としては、例えば前記コア部2の場合について挙げた
溶媒が挙げられる。
【0080】前記放射線感応性材料は、放射線照射後、
シリル化処理および/またはゲルミル化処理および反応
性イオンエッチングを行うことによりドライ現像するこ
とのできる樹脂であり、かかる材料としては、吸光係数
が膜厚1μmで0.8〜3のものが好ましい。
【0081】このような放射線感応性材料としては、例
えば(イ)ノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン系樹脂
等のフェノール性水酸基含有樹脂、これらの樹脂とポリ
スチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)等の他の芳
香族重合体との混合物等の樹脂成分とキノンジアジド化
合物とからなる組成物、(ロ)前記フェノール性水酸基
含有樹脂中のフェノール性水酸基をキノンジアジド化し
た樹脂(以下、「キノンジアジド化樹脂」という。)、
(ハ)前記(イ)と(ロ)との混合物等を挙げることが
できる。
【0082】前記ノボラック樹脂は、1種以上のフェノ
ール化合物と1種以上の脂肪族アルデヒドおよび/また
は芳香族アルデヒドとを、酸性触媒の存在下で重縮合す
ることにより製造することができる。
【0083】前記フェノール化合物としては、フェノー
ル類、ナフトール類等を挙げることができるが、これら
のフェノール化合物は、アルキル基、アルコキシ基、ア
リール基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基等で置換
されていてもよい。
【0084】フェノール化合物の具体例としては、フェ
ノール、クレゾール、エチルフェノール、プロピルフェ
ノール、ブチルフェノール、アミルフェノール、ヘキシ
ルフェノール、シクロヘキシルフェノール、オクチルフ
ェノール、ノニルフェノール、フェニルフェノール、キ
シレノール、トリメチルフェノール、カテコール、レゾ
ルシノール、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチ
ルエーテル、ピロガロール、フロログルシノール、ヒド
ロキシジフェニル、ビスフェノールA、ビスフェノール
C、ビスフェノールE、ビスフェノールS、没食子酸、
没食子酸エステル、クロロフェノール、ブロモフェノー
ル、ヨードフェノール等のフェノール類;1−ナフトー
ル、アルキル−1−ナフトール、アルコキシ−1−ナフ
トール、2−ナフトール等のヒドロキシナフタリン類等
を挙げることができる。
【0085】また、前記アルデヒドは、アルキル基、ア
ルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子、ニトロ基、シ
アノ基等で置換されていてもよく、その具体例として
は、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセト
アルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒ
ド、ベンズアルデヒド、フェニルアセトアルデヒド、α
−フェニルプロピオンアルデヒド、β−フェニルプロピ
オンアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、クロロ
ベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、メチルベ
ンズアルデヒド、エチルベンズアルデヒド、プロピルベ
ンズアルデヒド、ブチルベンズアルデヒド等が挙げられ
る。
【0086】前記ノボラック樹脂のうち好ましい樹脂
は、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック
樹脂、アルキルフェノール類(例えばp−t−ブチルフ
ェノール、p−n−プロピルフェノール、p−エチルフ
ェノール、オクチルフェノール等)とホルムアルデヒド
との重縮合生成物およびクレゾールまたはナフトールと
ベンズアルデヒドとの重縮合生成物等である。
【0087】次に、前記ヒドロキシスチレン系樹脂とし
ては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール
基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基等で置換されて
いてもよいヒドロキシスチレン類の単独重合体または共
重合体を挙げることができる。
【0088】前記ヒドロキシスチレン類の具体例として
は、3−ヒドロキシスチレン、4−ヒドロキシスチレン
等のほか、アルキル−ヒドロキシスチレン、α−アルキ
ル−ヒドロキシスチレン、β−アルキル−ヒドロキシス
チレン等を挙げることができる。
【0089】前記ヒドロキシスチレン類と共重合するこ
とができる単量体としては、例えばスチレン、アルキル
スチレン、、クロロスチレン、α−アルキルスチレン等
のスチレンまたはその誘導体のほか、ビニルエーテル、
ビニルエステル、(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニ
ル、(メタ)アクリル酸エステル、無水マレイン酸等を
挙げることができる。
【0090】これらのヒドロキシスチレン系樹脂は、通
常のアニオン重合、配位アニオン重合、カチオン重合、
ラジカル重合等により製造することができる。また、ヒ
ドロキシスチレン系樹脂は、そのフェノール性水酸基を
適当な保護基で保護したヒドロキシスチレン類を重合し
たのち、前記保護基をフェノール性水酸基に変換するこ
とにより製造することもできる。この場合の保護基とし
ては、フェノール性水酸基の水素原子をアルキル基、カ
ルボニル基、シリル基、アシル基、スルホニル基等、よ
り具体的にはt−ブチル基、t−ブトキシカルボニル
基、トリメチルシリル基、ジメチルシリル基、エチルジ
メチルシリル基、アセチル基、p−トルエンスルホニル
基等で置換した基を挙げることができ、また、「Pro
tective Groups in Organic
Synthesis」(JohnWiley and
Sons,Inc.)(1981)に記載されている
保護基を使用することもできる。
【0091】これらのヒドロキシスチレン系樹脂のうち
好ましい樹脂は、4−ヒドロキシスチレン、α−メチル
−3−ヒドロキシスチレンまたはα−メチル−4−ヒド
ロキシスチレンの単独重合体、4−ヒドロキシスチレ
ン、α−メチル−3−ヒドロキシスチレンおよび/また
はα−メチル−4−ヒドロキシスチレンと4−クロロス
チレンとの共重合体等である。
【0092】第発明においては、ノボラック樹脂およ
びヒドロキシスチレン系樹脂は、それぞれについて単独
でまたは2種以上を混合して使用することができ、ま
た、ノボラック樹脂とヒドロキシスチレン系樹脂とを併
用することもできる。
【0093】前記フェノール性水酸基含有樹脂とともに
使用されるキノンジアジド化合物としては、例えばレゾ
ルシノール−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホン酸エステル、2,4−ジヒドロキシフェニル−n−
ヘキシルケトン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−
スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒドロキシフェ
ニル−n−ヘキシルケトン−1,2−ナフトキノンジア
ジド−4−スルホン酸エステル、2,3,4−トリヒド
ロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド
−4−スルホン酸エステル、2,4,6−トリヒドロキ
シベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド−4
−スルホン酸エステル、2,3,4,4′−テトラヒド
ロキシベンゾフェノン−1,2−ナフトキノンジアジド
−4−スルホン酸エステル、ビス(p−ヒドロキシフェ
ニル)メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホン酸エステル、2,2−ビス(p−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−
スルホン酸エステル、3,5−ジヒドロキシ安息香酸ラ
ウリル−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン
酸エステル、ビス(2,5−ジヒドロキシベンゾイル)
メタン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン
酸エステル、p−ビス(2,5−ジヒドロキシベンゾイ
ル)ベンゼン−1,2−ナフトキノンジアジド−4−ス
ルホン酸エステル等を挙げることができる。これらのキ
ノンジアジド化合物は、単独でまたは2種以上を混合し
て使用することができる。キノンジアジド化合物の配合
量は、樹脂成分100重量部当たり、通常、5〜50重
量部である。
【0094】また、前記キノンジアジド化樹脂は、フェ
ノール性水酸基含有樹脂を、例えば1,2−キノンジア
ジドスルホニルハライドにより、適当な反応溶媒中、塩
基性縮合触媒を使用してエステル化することによって製
造することができる。
【0095】前記1,2−キノンジアジドスルホニルハ
ライドとしては、例えば1,2−ナフトキノンジアジド
−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジア
ジド−5−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノン
ジアジド−6−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキ
ノンジアジド−4−スルホニルブロミド、1,2−ナフ
トキノンジアジド−5−スルホニルブロミド、1,2−
ナフトキノンジアジド−6−スルホニルブロミド等の
1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルハライド;お
よび1,2−ベンゾキノンジアジド−4−スルホニルク
ロリド、1,2−ベンゾキノンジアジド−5−スルホニ
ルクロリド、1,2−ベンゾキノンジアジド−6−スル
ホニルクロリド、1,2−ベンゾキノンジアジド−4−
スルホニルブロミド、1,2−ベンゾキノンジアジド−
5−スルホニルブロミド、1,2−ベンゾキノンジアジ
ド−6−スルホニルブロミド等の1,2−ベンゾキノン
ジアジドスルホニルハライドを挙げることができる。こ
れらのうち、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スル
ホニルクロリドおよび1,2−ナフトキノンジアジド−
5−スルホニルクロリドが好ましい。これらの1,2−
キノンジアジドスルホニルハライドは、単独でまたは2
種以上を混合して使用することができる。
【0096】キノンジアジド化樹脂において、1,2−
キノンジアジドスルホニルハライドによるエステル化率
は、通常、エステル化前のフェノール性水酸基含有樹脂
中のフェノール性水酸基の10〜70%であり、好まし
くは20〜50%である。キノンジアジド化樹脂は、単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0097】放射線感応性材料には、シリル化促進剤お
よび/またはゲルミル化促進剤、光酸発生剤等を増感剤
として、例えば0.1〜50重量%、特に5〜30重量
%となるように配合することが好ましい。
【0098】前記シリル化促進剤および/またはゲルミ
ル化促進剤としては、例えばN−メチロールサッカリ
ン、N−(4′−ニトロベンゼンスルホニル)−4−ニ
トロアニリン、N−(3′−ニトロベンゼンスルホニ
ル)−4−シアノアニリン、1−(1′,2′−ナフト
ジノンジアジド−5′−スルホニル)−1,2,4−ト
リアゾール、1−(1′,2′−ナフトジノンジアジド
−5′−スルホニル)ピラゾール、N−(4′−ニトロ
ベンゼンスルホニル)イミダゾール、N−(4′−メチ
ルベンゼンスルホニル)イミダゾール、N−(ナフタレ
ン−2−スルホニル)イミダゾール等を挙げることがで
きる。これらのシリル化促進剤および/またはゲルミル
化促進剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用する
ことができる。
【0099】また、前記光酸発生剤は、放射線照射によ
り、例えばリン酸、ヨウ素酸、硝酸、ジアゾ酸、ハロゲ
ン化水素酸等の無機酸、またはスルホン酸、ニトロベン
ジルスルホン酸、シアノベンジルスルホン酸、ニトロベ
ンジルカルボン酸、シアノベンジルカルボン酸、ニトロ
ベンジルリン酸、シアノベンジルリン酸、ニトロベンジ
ル硝酸、シアノベンジル硝酸等の有機酸を発生する化合
物である。
【0100】このような光酸発生剤としては、例えばス
ルホニウム塩、ホスホニウム塩、ヨドニウム塩、ジアゾ
ニウム塩等のオニウム塩;ニトロベンジルハライド;ハ
ロゲン化炭化水素;ニトロベンジルスルホン酸フェニ
ル、ニトロベンジルスルホン酸ナフトル等のニトロベン
ジルスルホン酸エステル;シアノベンジルスルホン酸フ
ェニル、シアノベンジルスルホン酸ナフトル等のシアノ
ベンジルスルホン酸エステル;ニトロベンジルカルボン
酸フェニル、ニトロベンジルカルボン酸ナフトル等のニ
トロベンジルカルボン酸エステル;シアノベンジルカル
ボン酸フェニル、シアノベンジルカルボン酸ナフトル等
のシアノベンジルカルボン酸エステル;ニトロベンジル
リン酸フェニル、ニトロベンジルリン酸ナフトル等のニ
トロベンジルリン酸エステル;シアノベンジルリン酸フ
ェニル、シアノベンジルリン酸ナフトル等のシアノベン
ジルリン酸エステル;ニトロベンジル硝酸フェニル、ニ
トロベンジル硝酸ナフトル等のニトロベンジル硝酸エス
テル;シアノベンジル硝酸フェニル、シアノベンジル硝
酸ナフトル等のシアノベンジル硝酸エステル等を挙げる
ことができる。これらの光酸発生剤は、単独でまたは2
種以上を混合して使用することができる。
【0101】さらに、放射線感応性材料には、必要に応
じて、界面活性剤、染顔料、紫外線吸収剤、接着助剤、
保存安定剤、消泡剤等の他の添加剤を配合することもで
きる。
【0102】前記放射線感応性材料は好ましくは溶液と
して使用されるが、該溶液の調製に使用される溶媒とし
ては、例えばエチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレング
リコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモ
ノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチ
ルセロソルブアセテート、トルエン、キシレン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、ベンジルエチ
ルエーテル、1,2−ジブトキシエタン、カプロン酸、
カプリル酸、1−オクタノール、1−ノナノール、酢酸
エチル、酢酸ブチル、γ−ブチロラクトン、ジメチルイ
ミダゾリジノン等を挙げることができる。これらの溶媒
は、単独でまたは2種以上を混合して使用することがで
きる。
【0103】放射線照射に際して使用される放射線には
特に制限はなく、放射線感応性材料の組成、各添加剤の
種類等に応じて、例えば可視光線、紫外線、 KrFエキシ
マレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX
線、電子線等の荷電粒子線等を適宜に選択使用すること
ができる。また、放射線量等の照射条件も、放射線感応
性材料の組成、各添加剤の種類等に応じて、適宜選定さ
れる。
【0104】放射線照射後、シリル化処理および/また
はゲルミル化処理に先立って、予備焼成を行う。その処
理温度は、放射線感応性材料の組成、シリル化剤および
/またはゲルミル化剤の種類等を考慮して、適宜選定さ
れるが、通常、80℃以上、好ましくは100〜 25
0、さらに好ましくは120〜200℃である。また処
理時間は、通常、数秒〜60分程度、好ましくは10秒
〜10分程度である。
【0105】次いで、シリル化処理および/またはゲル
ミル化処理を行う。これにより、放射線感応性材料の放
射線照射部5′は、選択的にシリル化剤および/または
ゲルミル化剤を吸収して反応するが、放射線非照射部
は、放射線照射により形成された架橋構造のため、シリ
ル化剤および/またはゲルミル化剤をほとんど吸収する
ことができず、反応が強く抑制される結果、反応性イオ
ンエッチングに対するネガ型潜像が形成されることにな
る。
【0106】前記シリル化剤としては、例えばテトラク
ロロシラン、トリメチリクロロシラン、ジメチルジクロ
ロシラン、メチルトリクロロシラン、トリメチルブロモ
シラン、トリメチルヨードシラン、トリフェニルクロロ
シラン、ヘキサメチルジシラザン、1,1,3,3−テ
トラメチルジシラザン、ヘプタメチルジシラザン、ヘキ
サフェニルジシラザン、1,3−ビス(クロロメチル)
−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、N−トリ
メチルシリルイミダゾール、N−トリメチルシリルアセ
トアミド、N−トリメチルシリルジメチルアミン、N−
トリメチルシリルジエチルアミン、ヘキサメチルシラン
ジアミン、N,O−ビス(トリエチルシリル)アセトイ
ミド、N,N′−ビス(トリメチルシリル)尿素、N,
N′−ジフェニル−N−(トリメチルシリル)尿素等を
挙げることができる。特に好ましいシリル化剤は、ヘキ
サメチルジシラザンである。これらのシリル化剤は、単
独でまたは2種以上を混合して使用することができる。
【0107】また、前記ゲルミル化剤としては、例えば
ビス(トリメチルゲルミル)アミン、ビス(ジメチルゲ
ルミル)アミン、ビス(トリエチルゲルミル)アミン、
ビス(ジエチルゲルミル)アミン、トリメチルクロロゲ
ルマン、トリエチルクロロゲルマン、ジメチルジクロロ
ゲルマン、メチルトリクロロゲルマン、テトラクロロゲ
ルマン、N−(ジメチルフェニルゲルミル)ジメチルア
ミン、N−(トリメチルゲルミル)ジメチルアミン、N
−(トリメチルゲルミル)ジエチルアミン、N−(ジエ
チルフェニルゲルミル)ジメチルアミン、N−(トリメ
チルゲルミル)イミダゾール、N−(トリメチルゲルミ
ル)アセトアミド、トリメチルシアノゲルマン、ジメチ
ルシアノゲルマン、トリエチルシアノゲルマン、ジエチ
ルシアノゲルマン等を挙げることができる。これらのゲ
ルミル化剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用す
ることができる。
【0108】シリル化処理および/またはゲルミル化処
理における処理温度は、放射線感応性材料の組成、シリ
ル化剤および/またはゲルミル化剤の種類等を考慮し
て、適宜選定されるが、通常、80℃以上、好ましくは
100〜250℃、さらに好ましくは120〜200℃
である。また処理時間は、通常、数秒〜60分程度、好
ましくは10秒〜10分程度である。
【0109】また、シリル化処理および/またはゲルミ
ル化処理後、過剰のシリル化剤および/またはゲルミル
化剤を、好ましくは減圧下で、蒸発除去することが好ま
しい。
【0110】前記のようにしてシリル化処理および/ま
たはゲルミル化処理を行ったのち、例えば異方性酸素ガ
スプラズマ等により反応性イオンエッチング処理を行っ
てドライ現像し、所定パターンのコア部を形成する。こ
の場合、放射線非照射部の表層にも多少シリル化層およ
び/またはゲルミル化層が形成されることがあるので、
必要に応じて、反応性イオンエッチング処理に先立っ
て、例えばパーフルオロエタンプラズマ等による表層除
去処理を行うこともできる。前記反応性イオンエッチン
グ処理により、放射線感応性材料の放射線照射部5′の
表層に酸化ケイ素層および/または酸化ゲルマニウム層
が形成され、これらの層が、その下部に位置する樹脂膜
への反応性イオンエッチングに対するバリヤーとなり、
コア部が形成されることになる。ここで形成されるコア
部の高さは、例えば回転塗布に用いるコア部材料の溶液
の粘度を適切に制御することにより、前記1〜200μ
mの範囲内で適宜調節することができる。
【0111】前記反応性イオンエッチング処理の処理
は、マグネトロン方式のエッチング装置を用い、高周波
出力1.0〜1.7KW、酸素分圧0.2〜0.6Pa
の条件で、基板を冷却しつつ行うことが好ましい。な
お、基板冷却に際しては、基板温度を20〜100℃程
度に維持することが好ましい。
【0112】なお、放射線照射により生成したコア部2
表層の酸化ケイ素層および/または酸化ゲルマニウム層
は、そのまま残存していても、実用上問題はない。
【0113】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、こ
れらの実施例に何ら制約されるものではない。 実施例1 シリコン基板上に、下記ノルボルナン系樹脂(B1)か
らなるクラッド部(乾燥膜厚10μm)、下記ノルボル
ナン系樹脂(A1)からなる膜(乾燥膜厚10μm)お
よび下記放射線感応性材料からなる膜(乾燥膜厚1μ
m)を、各材料の溶液を回転塗布し、乾燥することによ
り、順次形成した。次いで、マスクを介して、i線(波
長365μm)を350mJ/cm2 の照射量で照射した
のち、150℃で3分間、予備焼成を行った。次いで、
シリル化剤としてヘキサメチルジシラザンを用い、16
0℃で1分間シリル化処理を行った。その後、酸素分圧
0.4Paで13分間、酸素ガスプラズマによる反応性
イオンエッチング処理を行って、高さ10μmおよび幅
10±0.5μmのコア部を形成した。次いで、下記ノ
ルボルナン系樹脂(B1)溶液を回転塗布して、コア部
上部の乾燥膜厚が10μmのクラッド部を形成して、コ
ア部とクラッド部との合計膜厚30μmの光導波路素子
を得た。このようにして得られた光導波路素子の透過損
失係数を、種々の波長について測定した。また比較のた
め、ポリメチルメタクリレート(PMMA)およびポリ
カーボネート(PC)についても、同様にして測定し
た。これらの測定結果を表1に示す。
【0114】ノルボルナン系樹脂(A1) 脂環族構造の含有率:61%、 対数粘度(ηihn ) :0.78dl/g 構造 :
【化7】 (但し、aは繰返し単位数である。)
【0115】ノルボルナン系樹脂(B1) 脂環族構造の含有率:78%、 対数粘度(ηihn ) :0.71dl/g 構造 :
【化8】 (但し、aは繰返し単位数である。)
【0116】放射線感応性材料 p−t−ブチルフェノールとホルムアルデヒドとからな
るノボラック樹脂のフェノール性水酸基の15%を1,
2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリドで
エステル化してなるキノンジアジド化樹脂100重量部
およびN−メチロールサッカリン6重量部を、プロピレ
ングリコールモノエチルエーテルアセテートに溶解し、
固形分濃度を30重量%に調整した溶液。
【0117】実施例2 クラッド部を構成する樹脂としてポリメチルメタクリレ
ートを用いた以外は、実施例1と同様にして得た光導波
路素子の透過損失係数を、実施例1と同様にして測定し
た。測定結果を表1に示す。
【0118】実施例3 基板として石英ガラスを、コア部を構成する樹脂として
ノルボルナン系樹脂(B1)を、またクラッド部を構成
する樹脂としてシリコン樹脂を用いた以外は、実施例1
と同様にして得た光導波路素子の透過損失係数を、実施
例1と同様にして測定した。測定結果を表1に示す。
【0119】実施例4 ノルボルナン系樹脂(A1)およびノルボルナン系樹脂
(B1)をプリズム状に成形し、最小偏角法を用いて、
種々の波長における屈折率を測定した。また比較のた
め、ポリメチルメタクリレートおよびポリカーボネート
についても、同様にして屈折率を測定した。これらの測
定結果を表2に示す。
【0120】
【発明の効果】本発明における光導波路素子は、従来の
ものに比べて、可視光から近赤外光領域において極めて
優れた光伝送特性を有し、特に光通信に利用される波長
領域における光伝送特性が極めて優れるのみならず、耐
熱性、耐湿性、加工性等も良好である。したがって、本
発明によると、FA、輸送機関等を含めた幅広い分野に
おける光通信・光情報処理のための光集積回路、光集積
回路基板間等の信号伝送に好適な光導波路素子が提供さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】典型的な光導波路素子の要部構造を例示する断
面図である。
【図2】第発明の光導波路素子の製造方法を説明する
図である。
【符号の説明】
1 基板 2 コア部 2′ コア部を形成する膜 3 クラッド部 4 クラッド部 5 放射線感応性材料 5′ 放射線照射部 6 マスク 7 放射線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 繁二 東京都中央区築地二丁目11番24号 日本 合成ゴム株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−133413(JP,A) 特開 平1−240517(JP,A) 特開 平3−188402(JP,A) 特開 平4−287047(JP,A) 特開 平4−328556(JP,A) 特開 平4−77520(JP,A) 特開 平2−185558(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 6/12 - 6/14 G02B 6/00 - 6/00 391 C08G 61/08 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上にコア部とクラッド部とを有する
    光導波路素子において、前記コア部を、ノルボルナン骨
    格を有しかつ主鎖の50〜100重量%が脂環族構造か
    らなる樹脂であって、可視光から近赤外光までの波長に
    対する透過損失係数が0.4dB/cm 以下でかつ屈折率が
    1.4〜1.7である熱可塑性樹脂から構成し、前記ク
    ラッド部を、ノルボルナン骨格を有しかつ主鎖の50〜
    100重量%が脂環族構造からなる樹脂であって、可視
    光から近赤外光までの波長に対する透過損失係数が0.
    4dB/cm 以下でかつ屈折率が1.4〜1.7である可溶
    性ポリイミド樹脂から構成し、かつコア部の屈折率がク
    ラッド部の屈折率より高い光導波路素子。
  2. 【請求項2】 基板上にコア部とクラッド部とを有する
    光導波路素子において、前記コア部を、ノルボルナン骨
    格を有しかつ主鎖の50〜100重量%が脂環族構造か
    らなる樹脂であって、可視光から近赤外光までの波長に
    対する透過損失係数が0.4dB/cm 以下でかつ屈折率が
    1.4〜1.7である熱可塑性樹脂および/または可溶
    性ポリイミド樹脂から構成し、かつ前記クラッド部を、
    アクリル樹脂またはシリコーン樹脂から構成した光導波
    路素子。
  3. 【請求項3】 基板上に、請求項1または請求項2に記
    載のコア部を形成する樹脂膜と放射線感応性材料からな
    る膜とを順次形成したのち、前記放射線感応性材料から
    なる膜に対して、所定パターン形状に放射線を照射し、
    次いで、シリル化処理および/またはゲルミル化処理と
    反応性イオンエッチング処理とを行うことにより、コア
    部を形成する工程を経て、基板上にコア部と請求項1ま
    たは請求項2に記載のクラッド部とを有する光導波路を
    形成することを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の光導波路素子の製造方法。
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