JP3350987B2 - 磁気記録再生装置 - Google Patents

磁気記録再生装置

Info

Publication number
JP3350987B2
JP3350987B2 JP34823292A JP34823292A JP3350987B2 JP 3350987 B2 JP3350987 B2 JP 3350987B2 JP 34823292 A JP34823292 A JP 34823292A JP 34823292 A JP34823292 A JP 34823292A JP 3350987 B2 JP3350987 B2 JP 3350987B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roller
magnetic tape
lever
tape
guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP34823292A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06195810A (ja
Inventor
剛 長澤
広 渡辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP34823292A priority Critical patent/JP3350987B2/ja
Publication of JPH06195810A publication Critical patent/JPH06195810A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3350987B2 publication Critical patent/JP3350987B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キャプスタンとピンチ
ローラとで磁気テープを挟持し、キャプスタンの回転力
により磁気テープを引張り駆動する磁気記録再生装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、一般に、磁気記録媒体として磁気
テープを用いる磁気記録再生装置、特に、回転ヘッドシ
リンダを用いて磁気テープへの記録・再生を行う形式の
装置において、磁気テープに対して安定に記録・再生を
行うためには当該磁気テープに付与されるテンション
を、常に、なるべく一定の大きさに保つ必要がある。
【0003】一方、供給リールに巻回された磁気テープ
のトップからエンドにかけてテープ巻径は大きく変化す
るため、当該磁気テープにテンションを発生させる供給
リールの負荷トルクを一定の値に固定してしまうと、テ
ープテンションTは負荷トルクTqをテープ巻半径Rで
割った値(T=Tq/R)で表されるから、当該テープ
テンションTは、テープ巻半径Rの変化に反比例して大
小変化してしまう。そのために、従来では、テープテン
ションを供給リールの負荷トルクにフィードバックし、
当該負荷トルクの大きさに応じてテープテンションを制
御するテープテンション調整機構(テンション・レギュ
レータ)を設けるのが一般的であった。
【0004】かかる従来のテープテンション調整機構5
0としては、例えば、図10に示すようなものがある。
このテープテンション調整機構50は、磁気テープ2a
を掛け渡すテンレギピン51をテンレギアーム52上に
立設し、このテンレギアーム52を支点軸53を中心と
して水平方向に回動可能に取付け、バネ54によってテ
ンレギピン51に磁気テープ2aと接触する方向への偏
倚力を付与している。そして、一端がシャーシ基板側に
固定されてリール台55に巻回されるストリング56の
他端を、テンレギピン51と支点軸53との間の部位に
止着して構成されている。
【0005】この構成により、テープテンションが弱く
なると、テンレギアーム52が支点軸53を中心とし
て、図10において反時計方向に回転し、この回転によ
りストリング56が牽引されてリール台55の周面に圧
接される。一方、テープテンションが強くなると、テン
レギアーム52が支点軸53を中心として、図10にお
いて時計方向に回転し、この回転によりストリング56
の牽引が弛むことになってリール台55に対する圧接が
弛緩され、このようにしてテープテンションを調整する
ようになっている。
【0006】なお、図10において、57は回転ヘッド
シリンダ、58a及び58bは傾斜ガイド、59a,5
9b及び60a,60bはローラガイド、61a及び6
1bは固定傾斜ガイド、62は垂直固定ガイド、63は
キャプスタン、64は移動ガイド、65である。また、
2はカセット、65は供給リール、66は巻取リールで
ある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成のテープテンション調整機構を有する従来の磁
気記録再生装置においては、テープテンション調整機構
を機械的に実現しようとすると、テープパス系に付与さ
れているテンションの大きさを供給リールまで伝達する
ためのテンション伝達機構が必要となるため、この種の
磁気記録再生装置を小型化していった場合、機構上から
テンション伝達機構を配置するためのスペースを確保す
るのが次第に難しくなってくるという課題があった。
【0008】本発明は、このような従来の課題に鑑みて
なされたものであり、供給リールの負荷トルクを一定値
に固定したまま磁気テープの供給リール側を圧着してバ
ックテンションを付与することにより、従来一般に使わ
れていたテープテンション調整機構を不要として、上記
課題を解決することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述した問題
点等を解決し、上記目的を達成するために、回転ヘッド
シリンダに巻き付けられた磁気テープをキャプスタンと
ピンチローラとで挟持し、供給リールに付与される負荷
トルクに抗してキャプスタンの回転力により磁気テープ
を引張り駆動する磁気記録再生装置において、カセット
装填位置とテープローディング位置との間を移動して、
磁気テープを回転ヘッドシリンダに巻き付ける巻取り側
ポストホルダと供給リール側のポストホルダと、供給リ
ール側のポストホルダをカセット装填位置とテープロー
ディング位置との間を移動させる供給スライド機構と、
磁気テープの回転ヘッドシリンダと供給リールとの間に
設けられた第1のガイドローラと、第2のガイドローラ
と第1のガイドローラとともに磁気テープを挟する圧接
ピンが設けられ供給スライド機構によって操作されるロ
ーラレバーと、圧接ピンと第1のガイドローラによる磁
気テープの挟持力を発生させるバネとを有するテンショ
ン機構とを備え、供給スライド機構によってローラレバ
ーが操作され、圧接ピンが第1のガイドローラに当接
し、供給側ポストホルダがテープローディング位置に移
動したときに第2のガイドローラが側方に振り出すこと
を特徴としている。
【0010】また、ガイドローラは、ゴム材で形成する
とよい。
【0011】さらに、磁気テープのガイドローラと圧接
ピンとの挟持部分より下流側におけるテープテンション
の大きさを、挟持部分より上流側における磁気テープの
供給リールから付与される負荷トルクを当該供給リール
のテープ巻半径で割った値に、挟持部分におけるガイド
ローラと圧接ピンとによる挟持力に一定の係数を乗算し
た値を加えた大きさのバックテンションと等しくなるよ
うに構成するとよい。
【0012】
【作用】本発明は、上述の如く構成したことにより、
1及び第2のガイドローラと圧接ピンとの挟持力によっ
て磁気テープの供給リール側に略一定の大きさのバック
テンションが付与される。そのため、回転ヘッドシリン
ダに巻き付けられた磁気テープを、ピンチローラとで挟
持するキャプスタンの回転力により、常に略一定の速度
で引き出すことができる。
【0013】また、上述のようにガイドローラをゴム材
で形成することにより、磁気テープの損傷や劣化等を効
果的に防止することができる。
【0014】さらに、上述のようにガイドローラと圧接
ピンとの挟持部分の前後におけるテープテンションの大
きさを略等しく設定することにより、極めて簡単な構成
のテープテンション機構を得ることができ、この種の装
置における小型化を図ることができる。
【0015】
【実施例】以下、本発明を適用した磁気記録再生装置の
第1実施例を、図1〜図9を参照して説明する。
【0016】図1〜図2に示す1は、磁気記録再生装置
の箱型をなす装置本体(図示せず)に収納されるシャー
シ基板であり、このシャーシ基板1の前部、即ち、磁気
テープを収納したカセット2が装填される側には横方向
に所定間隔隔てて2つの貫通穴3a,3bが穿設されて
いる。一方の貫通穴3aには、カセット2内に回転自在
に収納された供給リールが嵌合される供給側駆動軸4が
貫通していると共に、他方の貫通穴3bには、同じくカ
セット2内に回転自在に収納された巻取リールが嵌合さ
れる巻取側駆動軸5が貫通しており、両駆動軸4,5は
共にシャーシ基板1上に突出している。
【0017】シャーシ基板1の後部の略中央には、回転
中心となる軸心線を左側、即ち、供給リール側に若干傾
斜させた状態で回転ヘッドシリンダ6が、傾斜部を有す
るシリンダシャーシ7を介して取付けられている。回転
ヘッドシリンダ6は、シリンダシャーシ7の傾斜部に固
定された下部固定シリンダ部6aと、この下部固定シリ
ンダ部6aに回転自在に支持された上部回転シリンダ部
6bとからなり、上部回転シリンダ部6bの下部に2個
の磁気ヘッド8が180度の位置で対称に取付けられて
いる。
【0018】また、シャーシ基板1には、回転ヘッドシ
リンダ6の両側からカセット2の装填位置の近傍まで略
クランク状に延びる2つのガイド溝9a,9bが略左右
対称形状をなすように設けられている。これらガイド溝
9a,9bにはポストホルダ10a,10bがそれぞれ
移動可能に係合されており、各ポストホルダ10a,1
0bには傾斜ガイド11a,11bとローラガイド12
a,12bとがそれぞれ対をなすように取付けられてい
る。2本の傾斜ガイド11a,11bは傾きが逆方向と
なるよう各ポストホルダ10a,10bに固定されてお
り、両傾斜ガイド11a,11bの作用により磁気テー
プが回転ヘッドシリンダ6の外周に斜めに巻き付けら
れ、シャーシ基板1に対して平行でひねりのない状態で
走行するように構成されている。
【0019】上記ローラガイド12aは、磁気テープ2
aを所定の高さにガイドして傾斜ガイド11aに送り出
し、傾斜ガイド11aは磁気テープ2aを傾斜させて回
転ヘッドシリンダ6の所定位置に斜めに導入する。これ
により、磁気テープ2aが回転ヘッドシリンダ6につる
巻状に略180度巻き付けられ、巻取リール側から引き
出されて傾斜ガイド11bに入り込む。傾斜ガイド11
bは磁気テープ2aを逆方向に傾斜させてローラガイド
12bに導入し、ローラガイド12bは磁気テープ2a
を所定の高さにガイドすると共に捩じれを戻して送り出
す。このローラガイド12bを通過した磁気テープ2a
は、ピンチローラ13が圧着されたキャプスタン14の
回転力により引張されて移動し、ローラガイド15を経
てカセット2の巻取リールに巻き取られる。
【0020】そのため、ローラガイド12a,12b
は、磁気テープ2aを回転ヘッドシリンダ6の所定の高
さ位置にガイドしたり、当該磁気テープ2aの捩じれを
戻す等するために、各ポストホルダ10a,10bにそ
れぞれ高さ調整可能に取付けられている。これらガイド
ローラ12a,12b及び傾斜ガイド11a,11bは
ローディングポストと呼ばれ、これらが固定されたポス
トホルダ10a,10bと一体となり、それぞれガイド
溝9a,9bに案内されてカセット装填位置とテープロ
ーディング位置との間を連動して摺動するように構成さ
れている。即ち、供給リール側のポストホルダ10aは
供給側スライド機構により摺動され、巻取リール側のポ
ストホルダ10bは巻取側スライド機構により摺動され
る。
【0021】供給側スライド機構は、図3〜図6に示す
ように、ポストホルダ10aの基部にピン16aによっ
て回動可能に連結された連結アーム17と、この連結ア
ーム17にピン16bによって回動可能に連結され且つ
枢軸18を介してシャーシ基板1に回動可能に支持され
た駆動レバー19と、同じく枢軸18に回動可能に軸支
され且つ駆動レバー19により押圧されて旋回動作する
従動レバー20とを具えている。従動レバー20には係
止爪20aとカム溝20bとが設けられており、係止爪
20aは駆動レバー19に係止されていて、当該駆動レ
バー19の回動力により終点近傍まで一体的に回動され
る。また、カム溝20aにはロック機構のカムピン21
が係合されていて、後述するように供給側スライド機構
が前進して磁気テープ2aをローディングした時、カム
ピン21がカム溝20aの終端部に係合して供給側スラ
イド機構をロックするように構成されている。
【0022】上記連結アーム17と駆動レバー19と従
動レバー20とはシャーシ基板1の下面側に配設されて
おり、当該シャーシ基板1の上面側に配設されたポスト
ホルダ10aとは、ガイド溝9aを上下に貫通する上記
ピン16aによって連結されている。更に、図8に示す
ように、ガイド溝9aにはローラガイド12aの軸心部
分に設けたガイド軸部22が摺動自在に嵌合されてお
り、このガイド軸部22とピン16aとの2箇所でガイ
ドされてポストホルダ10aがガイド溝9aを前後方向
に摺動する。
【0023】かかるポストホルダ10aの先部に上記傾
斜ガイド11aとローラガイド12aとが横並びに取付
けられていて、これらの更に先端部には、上記ローディ
ング時に当該ポストホルダ10aの位置決めをなすため
の係合部23と、供給側のテンション機構24を押圧し
て回動させるための押圧部25とが横並びに形成されて
いる。
【0024】係合部23は、回転ヘッドシリンダ6側に
設けられたV字状の凹部からなり、ポストホルダ10a
がガイド溝9aの先端に摺動した時、シャーシ基板1に
立設されたストッパピン26に係合部23が係合され
る。これにより、ポストホルダ10aがシャーシ基板1
に対して位置決めされ、磁気テープ2aがローラガイド
12aから傾斜ガイド11aを経て所定の高さで回転ヘ
ッドシリンダ6に供給される。押圧部25は、係合部2
3の外側に連続した緩やかな円弧状の凸部からなり、こ
の押圧部25によって供給側テンション機構24が押圧
駆動される。
【0025】供給側テンション機構24は、図1〜図7
に示すように、シャーシ基板1にカシメ等の固定手段に
よって固定された支持軸27と、この支持軸27に回動
自在に嵌合されたスリーブ軸28と、このスリーブ軸2
8の段部28aに重ね合わされるようにして回転自在に
軸支されたローラレバー29及びピンレバー30と、ス
リーブ軸28の抜けを防止するよう支持軸27に螺合さ
れた取付ネジ31と、スリーブ軸28にコイル部が緩く
嵌合された第1のコイルバネ32とを具えている。ロー
ラレバー29は略U字状をなしている一方、ピンレバー
30は略扇形状をなしており、ローラレバー29の2つ
の突出片29a,29bを連結する基部とピンレバー3
0の基部とをスリーブ軸28が貫通している。そして、
段部28aの上部をカシメることによりローラレバー2
9とピンレバー30とが抜け止めされ、スリーブ軸28
に対して相対的に回転自在に取付けられている。
【0026】ローラレバー29はピンレバー30に対し
て回転可能な状態ではあるが、コイルバネ32により反
時計回りのバネ力を受けており、その一部がピンレバー
30に圧接されている。即ち、ピンレバー30にはロー
ラレバー29側に突出するレバー係止片30aと反ロー
ラレバー側に突出するバネ係止片30bとが形成されて
おり、バネ係止片30bに一端が係止され且つ他端がロ
ーラレバー29側に係止されたコイルバネ32のバネ力
により、レバー係止片30aがローラレバー29の一方
の突出片29aの内側に係止されている。
【0027】また、ローラレバー29の一方の突出片2
9aにはローラガイド33が立設されている。ローラガ
イド33は、図7〜図8等に示すように、ローラレバー
29を上下方向に貫通するローラ軸34と、このローラ
軸34の上部に回転自在に嵌合されたローラ体35と、
このローラ体35の抜けを防止するためローラ軸34に
係止された止め輪36とを具えている。ローラ軸34
は、カシメ等の固定手段によってローラレバー29に固
定されていて、当該ローラレバー29の下方には、ポス
トホルダ10aの押圧部25が当接する受圧部34aが
設けられている。この受圧部34aにコイルバネ32の
上記他端が係止されており、受圧部34aに押圧部25
の押圧力が作用することにより、ポストホルダ10aの
摺動に連動してローラレバー29が回動されると共に、
コイルバネ32のバネ力によりローラレバー29の回動
に追従してピンレバー30が回動される。
【0028】ピンレバー30は、レバー係止片30a側
に開口し且つ支持軸27の軸心線を中心として円弧状に
延びる円弧溝30cを有し、この円弧溝30cにはロー
ラガイド33のローラ軸34が挿脱可能に係合される。
ピンレバー30の先端部であって円弧溝30cの開口側
には、圧接ピン37が立設されている。圧接ピン37
は、図7に示すように、カシメ等の固定手段によってピ
ンレバー30に固定された筒軸部38と、この筒軸部3
8に圧入固定されたピン体39とから形成されている。
【0029】上記圧接ピン37はピンレバー30の回転
により移動し、磁気テープ2aをカセット2から引き出
しつつ、シャーシ基板1に立設されたガイドローラ40
に圧着する。ガイドローラ40は、シャーシ基板1に固
定された軸部40aと、この軸部40aに回転自在に軸
支されたゴム等のゴム状弾性体からなるローラ部40b
とからなり、ローラ部40bはローラガイド33のロー
ラ体35やローラガイド12aのローラ部と同一高さに
設定されている。
【0030】ガイドローラ40と圧接ピン37とが磁気
テープ2aを挟持する挟持力Fは、コイルバネ32のバ
ネ力によって決定される。従って、供給側のリール台と
の間にその他の負荷になる要素がないものとすれば、図
9に示すように、ガイドローラ40と圧接ピン37との
挟持部分の下流(回転ヘッドシリンダ6)側と上流(供
給リール)側とにおいて、磁気テープ2aに付与される
上流側テンションT1と下流側テンションT2との間に
は、略次のような式で表される関係がある。
【0031】即ち、 T2=T1+αF………(1) T1=Tq/R ………(2) である。ここで、αは、摩擦係数等から求まる係数であ
る。Tqは、供給リールにかかっているトルクである。
Rは、テープ巻半径(テープ巻径の1/2)である。
【0032】上記(1)及び(2)式から明らかなよう
に、圧接ピン37の上流側におけるテンションT1は、
供給リールにかかっているトルクTqが一定であるから
テープ巻半径Rの変化に対して反比例して変化するが、
(1)式の第2項に示すαFは、テープ巻半径Rの変化
とは無関係な一定の値となる。従って、このαFの値を
T1よりも十分に大きくすることにより、圧接ピン37
の下流側におけるテンションT2のうち、T1の占める
割合を非常に小さくすることができる。即ち、上記αF
の値を作る上記圧接ピン37とガイドローラ40との挟
持力を適当な値に設定することにより、テープ巻径の変
化によるT1の影響を極めて小さくし、バックテンショ
ンを略一定の値にすることができる。
【0033】また、上記ローラレバー29の上面であっ
て一方の突出片29aの基部には、スプリング41の一
方のアーム片41aが摺接する円筒状の入力軸部29c
が形成されている。スプリング41は、シャーシ基板1
に立設された支持ピン42にコイル部41cが嵌合され
ていて、他方のアーム片41bは、シャーシ基板1に設
けた切欠き1aに挿通されて係止されている。このスプ
リング41によりローラレバー29は常にカセット2側
に付勢されているが、その付勢力の作用部である入力軸
部29cが支持軸27を中心に回転変位する。そのた
め、ローラレバー29の変位量によってスプリング41
による回転トルクG1〜G4が、ローディングの前期に
おいては時計方向に作用(G1及びG2)し、ローディ
ングの後期においては反時計方向に作用(G3及びG
4)する。
【0034】さらに、図3〜図6に示す44は、シャー
シ基板1を上方に折り出すことによって形成されたスト
ッパ片である。このストッパ片44はローラガイド33
の旋回軌跡上に形成されており、ローラレバー29にス
プリング41による反時計方向の回転トルクが作用した
時、そのトルクにより移動するローラ軸34に当接し、
それ以後のローラガイド33の移動を制限している。
【0035】巻取側スライド機構は、図示しないが、供
給側スライド機構と同様の構成を具えており、上記連結
アーム17と駆動レバー19と従動レバー20とに対応
した連結アームと駆動レバーと従動レバーとが略左右対
称に配設されている。また、巻取側テンション機構は、
上記ピンチローラ13とキャプスタン14とローラガイ
ド15とを具えている。ピンチローラ13はテンション
アーム45の先部に回転自在に取付けられていて、テン
ションアーム45の基部は回動軸46によってシャーシ
基板1に旋回移動可能に軸支されている。キャプスタン
14はキャプスタンホルダ47を介してシャーシ基板1
に回転自在に支持されており、このキャプスタン14に
ピンチローラ13が圧着され、当該キャプスタン14の
回転力によって磁気テープ2aが引張り駆動される。ロ
ーラガイド15はローラアーム48の先部に回転自在に
取付けられていて、ローラアーム48の基部は回動軸4
9によってシャーシ基板1に旋回移動可能に軸支されて
いる。
【0036】このような構成を有するシャーシ基板1上
にカセット2を装填すると、1対のポストホルダ10
a,10bに対をなすように搭載された2組の傾斜ガイ
ド11a,11b及びローラガイド12a,12bが、
カセット2内に収納された磁気テープ2aの内側に入り
込む。そして、供給側スライド機構及び巻取側スライド
機構の作動を介して、各ポストホルダ10a,10bが
ガイド溝9a,9bにそれぞれガイドされてシャーシ基
板1上を回転ヘッドシリンダ6側に摺動し、磁気テープ
2aを回転ヘッドシリンダ6の外周面に約180度巻き
付ける。
【0037】この場合、最初にスライド機構が作動し、
このスライド機構の作動によりテンション機構が作動す
る。なお、巻取側スライド機構の動作は供給側スライド
機構の動作と逆対称をなすものであるため、その説明は
省略する。
【0038】まず、図3に示すように、供給側スライド
機構の枢軸18が、図示しないモータにより回転駆動さ
れ、これにより駆動レバー19が、図3において反時計
方向に回転される。そのため、駆動レバー19の回転力
が連結アーム17を介してポストホルダ10aに伝達さ
れ、当該ポストホルダ10aがガイド溝9aにガイドさ
れて前進する。この時、ポストホルダ10aの先端に設
けた押圧部25がローラレバー29に設けたローラガイ
ド33のローラ軸34に当接して押圧する。この際、ロ
ーラレバー29の入力軸部29cには、このローラレバ
ー29を時計方向に回そうとするスプリング41による
トルクG1が作用しているため、このトルクG1よりも
ポストホルダ10aの押圧力に基づくトルクH1が大き
くなったところで(G1<H1)、スプリング41のバ
ネ力に抗してローラレバー29が支持軸27を中心とし
て反時計方向に回動される。
【0039】このローラレバー29の回動により、ロー
ラガイド33のローラ軸34がピンレバー30の円弧溝
30c内に入り込む。これと同時に、レバー係止片30
aがコイルバネ32のバネ力によってローラレバー29
の側縁に係止されているピンレバー30が、当該ローラ
レバー29の回動に追従して反時計方向に回動される。
このようなローラレバー29及びピンレバー30の回動
動作に基づき、各レバー29,30に立設されたローラ
ガイド33及び圧接ピン37の移動によりカセット2か
ら磁気テープ2aが引き出される。
【0040】次に、図4に示すように、駆動レバー19
の回転角が大きくなり、ポストホルダ10aがガイド溝
9aにガイドされて前進すると、その移動量に応じてロ
ーラレバー29及びピンレバー30が、ポストホルダ1
0aの押圧力に基づくトルクH2により、更に反時計方
向に回転変位する。この時、入力軸部29cの反時計方
向への回転変位によりスプリング41の付勢力に基づく
トルクG2は小さくなるが、未だ時計方向に作用してい
る。そのため、トルクG2よりもトルクH2が大きい状
態において(G2<H2)、継続してローラレバー29
が支持軸27を中心として反時計方向に回動され、これ
に追従してピンレバー30も同様に反時計方向に回動さ
れる。
【0041】次いで、図5に示すように、ローラレバー
29がある角度以上に回転すると、ガイド溝9aにガイ
ドされてポストホルダ10aがローラレバー29から離
れる方向に移動するようになるが、ポストホルダ10a
がローラガイド33から離れて当該ポストホルダ10a
の押圧力に基づくトルクH3が消滅する時には、入力軸
部29cがスプリング41の内側に回転変位しており、
当該スプリング41の付勢力に基づくトルクG3の作用
方向が反時計方向に変化する。そのため、ローラレバー
29は、コイルバネ32のバネ力に抗してスプリング4
1のバネ力により反時計方向に回転するようになる。
【0042】一方、ピンレバー30は、途中までローラ
レバー29の回転に追従するが、回転の途中で圧接ピン
37がガイドローラ40に当接し、それ以上の回転変位
が阻止される。これにより、ローラレバー29の側縁が
ピンレバー30のレバー係止片30aから離れ、そこか
らは、ローラレバー29が単独で回転を継続する。従っ
て、これ以後、ピンレバー30はスプリング41の付勢
力の影響を受けなくなり、コイルバネ32のバネ力のみ
が、圧接ピン37のガイドローラ40に対する圧着力と
して働くことになる。
【0043】次に、図6に示すように、駆動レバー19
の回転角が最大となり、ポストホルダ10aがガイド溝
9aの先端まで移動すると、当該ポストホルダ10aの
係合部23がストッパピン26に当接して係止される。
これにより、ポストホルダ10aがシャーシ基板1及び
回転ヘッドシリンダ6に対して位置決めされて固定され
る。これにより、カセット2から引き出された磁気テー
プ2aが、一対のポストホルダ10a,10bに立設さ
せた対をなす傾斜ガイド11a,11b及びローラガイ
ド12a,12bにより、回転ヘッドシリンダ6に両側
から所定角度巻き付けられる。
【0044】この際、スプリング41の付勢力によって
反時計方向に回転していたローラレバー29は、シャー
シ基板1に設けたストッパ片44に当接し、それ以上の
回転変位が阻止される。これにより、ローラレバー29
に立設されたローラガイド33が側方に振り出し、磁気
テープ2aに一定のテンションが付与される。なお、こ
のようなローラレバー29の振り出し時、ローラレバー
29の他方の突出片29bはガイド溝9aの上方に移動
しており、この突出片29bによってポストホルダ10
aの戻り動作が開始される。また、ポストホルダ10a
はスライド機構のロック機構によりロックされていて、
ローディングの緩みを防止している。
【0045】これにより、回転ヘッドシリンダ6への磁
気テープのローディングが完了するが、本実施例によれ
ば、磁気テープ2aの回転ヘッドシリンダ6への供給側
を圧接ピン37とガイドローラ40とで挟持するように
したため、磁気テープのトップからエンドまでテープ巻
径が大きく変化しても、その影響が極めて小さく、常に
略一定のバックテンションを付与することができる。
【0046】次に、テープローディングを解除する場合
は、ロック機構のロックを解除してスライド機構を逆方
向に移動させるようにする。即ち、供給側スライド機構
の枢軸18をモータにより逆回転させて駆動レバー19
を、図6において時計方向に回転すると、駆動レバー1
9の回転力が連結アーム17を介してポストホルダ10
aに伝達されて引張され、当該ポストホルダ10aがガ
イド溝9aにガイドされて後退する。この際、ポストホ
ルダ10aが中途まで後退してローラレバー29の他方
の突出片29bに当接すると、このポストホルダ10a
がコイルバネ32及びスプリング41の各バネ力に抗し
てローラレバー29を時計方向に回転させる。これによ
り、ローラレバー29に立設されたローラガイド33が
ピンレバー30の円弧溝30cから抜け出す方向に回転
変位する。
【0047】次いで、図5に示すように、ローラレバー
29が所定角度回転変位すると、一方の突出片29aの
内側縁がピンレバー30のレバー係止片30aに当接す
るため、これ以後、ローラレバー29の回転に追従して
ピンレバー30が回転変位するようになる。そのため、
図4に示すように、圧接ピン37がガイドローラ40か
ら離れ、磁気テープ2aの圧着力が解除される。この
際、ローラレバー29の他方の突出片29bがポストホ
ルダ10aから離れるころには、入力軸部29cが内側
に移動し、スプリング41の付勢力に基づくトルクG2
が、ローラレバー29を時計方向に回転させる方向に作
用するようになる。従って、これ以後、ローラレバー2
9及びピンレバー30は、スプリング41によるトルク
G2によって自動的に時計方向に回転駆動される。
【0048】この後、ポストホルダ10aは駆動レバー
19等のスライド機構によって当初の位置に戻り、ま
た、ローラレバー29及びピンレバー30はスプリング
41のトルクG1によって自動的に元の位置に戻ること
になる。この際、ローディングの解除によって弛められ
た磁気テープは、供給リールの巻戻し機構により巻戻さ
れ、弛みが取り除かれた状態でカセット2に収納され
る。
【0049】以上説明したが、本発明は上記実施例に限
定されるものではなく、例えば、上記実施例における圧
接ピン37とガイドローラ40とを入替え、ガイドロー
ラ40を摺動させる構成としてもよく、また、圧接ピン
37とガイドローラ40との両者をリンク機構等で連結
して両者を協働させて移動させる構成としてもよいこと
は勿論である。このように、本発明は、その趣旨を逸脱
しない範囲で種々変更できるものである。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気記録
再生装置によると、供給リールの負荷トルクを一定値に
固定したままテープ走行系中に設けた第1及び第2の
イドローラと圧接ピンとで磁気テープを適当な挟持力で
挟持する構成としたため、テープ巻径のトップからエン
ドまでのテープ径半径の変化によるトルク変化の影響を
受けることが少なく、常に、略一定のバックテンション
を付与することができる。従って、従来のテープテンシ
ョン・レギュレータと呼ばれる構造が比較的複雑であっ
て装置の小型化を図ることができ難いテープテンション
調整機構を廃止することができ、極めて簡単な構造であ
りながら、テープ巻径の変化によるテンション変化の少
ないテンション機構を提供することができ、部品点数が
少なくて装置の小型化を図ることができると共に、コス
トダウンに寄与し得る磁気記録再生装置を提供すること
ができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部を示すもので、テープ
ローディング前の状態の斜視図である。
【図2】図1のテープローディング後の状態の斜視図で
ある。
【図3】図1の要部を拡大して示すもので、テープロー
ディング前の状態の平面図である。
【図4】図3のポストホルダがガイド溝に沿って若干移
動した状態の平面図である。
【図5】図3のポストホルダがガイド溝に沿って中途ま
で移動した状態の平面図である。
【図6】図3のポストホルダがガイド溝に沿ってローデ
ィング位置まで移動した状態の平面図である。
【図7】図3のA−A線部分の断面図である。
【図8】図3のB−B線部分の要部断面図である。
【図9】本発明に係わるガイドローラ及び圧接ピン部分
に作用するテンション関係を示す説明図である。
【図10】従来の磁気記録再生装置を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 シャーシ基板 2 カセット 2a 磁気テープ 4 供給側駆動軸 6 回転ヘッドシリンダ 9a ガイド溝 10a ポストホルダ 11a 傾斜ガイド 12a ローラガイド 13 ピンチローラ 14 キャプスタン 17 連結アーム 19 駆動レバー 20 従動レバー 23 係合部 25 テンション機構 26 押圧部 29 ローラレバー 29a,29b 突出片 29c 入力軸部 30 ピンレバー 30a レバー係止片 30b バネ係止片 30c 円弧溝 32 コイルバネ 33 ローラガイド 37 圧接ピン 40 ガイドローラ 41 スプリング 44 ストッパ片

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転ヘッドシリンダに巻き付けられた磁
    気テープをキャプスタンとピンチローラとで挟持し、供
    給リールに付与される負荷トルクに抗してキャプスタン
    の回転力により磁気テープを引張り駆動する磁気記録再
    生装置において、カセット装填位置とテープローディング位置との間を移
    動して、上記磁気テープを上記回転ヘッドシリンダに巻
    き付ける巻取り側ポストホルダと供給リール側のポスト
    ホルダと、 上記供給リール側のポストホルダを上記カセット装填位
    置と上記テープローディング位置との間を移動させる供
    給スライド機構と、 上記磁気テープの上記回転ヘッドシリンダと上記供給リ
    ールとの間に設けられた第1のガイドローラと、 第2のガイドローラと上記第1のガイドローラとともに
    上記磁気テープを挟する圧接ピンが設けられ上記供給ス
    ライド機構によって操作されるローラレバーと、上記圧
    接ピンと上記第1のガイドローラによる上記磁気テープ
    の挟持力を発生させるバネとを有するテンション機構と
    を備え、 上記供給スライド機構によって上記ローラレバーが操作
    され、上記圧接ピンが上記第1のガイドローラに当接
    し、上記供給側ポストホルダが上記テープローディング
    位置に移動したときに上記第2のガイドローラが側方に
    振り出す ことを特徴とする磁気記録再生装置。
  2. 【請求項2】 上記磁気テープの上記ガイドローラと上
    記圧接ピンとの挟持部分より下流側におけるテープテン
    ションの大きさを、上記挟持部分より上流側における磁
    気テープの上記供給リールから付与される負荷トルクを
    当該供給リールのテープ巻半径で割った値に、上記挟持
    部分におけるガイドローラと圧接ピンとによる挟持力に
    一定の係数を乗算した値を加えた大きさのバックテンシ
    ョンと等しくなるようにしたことを特徴とする請求項1
    記載の磁気記録再生装置。
JP34823292A 1992-12-28 1992-12-28 磁気記録再生装置 Expired - Fee Related JP3350987B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34823292A JP3350987B2 (ja) 1992-12-28 1992-12-28 磁気記録再生装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34823292A JP3350987B2 (ja) 1992-12-28 1992-12-28 磁気記録再生装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06195810A JPH06195810A (ja) 1994-07-15
JP3350987B2 true JP3350987B2 (ja) 2002-11-25

Family

ID=18395639

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34823292A Expired - Fee Related JP3350987B2 (ja) 1992-12-28 1992-12-28 磁気記録再生装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3350987B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06195810A (ja) 1994-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5114093A (en) Brake mechanism for reel stands of a tape recorder
JPH056600A (ja) テープテンシヨン調整機構
US4697214A (en) Tape loading device
JP3350987B2 (ja) 磁気記録再生装置
US6288865B1 (en) Magnetic recording/reproduction apparatus having a mechanism for moving a sub-chassis relative to a main chassis
US6215612B1 (en) Magnetic recording/reproduction apparatus having a rotary head cylinder and a mechanism for passing a magnetic tape around the rotary head cylinder for a predetermined arc
KR100317597B1 (ko) 자기 기록/재생 장치
JP3500997B2 (ja) 磁気記録再生装置
JPS585465B2 (ja) テ−プイソウソウチ
JP3489468B2 (ja) 磁気記録再生装置
KR100322329B1 (ko) 자기 기록 및 재생 장치
JP2575525Y2 (ja) テ−プテンション装置
JP2501781Y2 (ja) テ―プガイド機構
JPH0510263Y2 (ja)
JPS593390Y2 (ja) 記録再生装置のアイドラ切換装置
JPS6338783B2 (ja)
US7221535B2 (en) Magnetic recording and reproduction apparatus
JP2529494Y2 (ja) テープレコーダにおけるテープ引出機構
JP3389381B2 (ja) 磁気記録再生装置
JP3218609B2 (ja) テーププレーヤ
JPH0548265Y2 (ja)
JPH0685244B2 (ja) リバ−ス式記録再生装置のノ−マル,リバ−ス切換装置
JPH0512763A (ja) テープテンシヨン調整機構
JPH0664803B2 (ja) 磁気記録再生装置
JPH04318361A (ja) 磁気記録再生装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080920

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090920

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees