JPH0512763A - テープテンシヨン調整機構 - Google Patents

テープテンシヨン調整機構

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Publication number
JPH0512763A
JPH0512763A JP3186978A JP18697891A JPH0512763A JP H0512763 A JPH0512763 A JP H0512763A JP 3186978 A JP3186978 A JP 3186978A JP 18697891 A JP18697891 A JP 18697891A JP H0512763 A JPH0512763 A JP H0512763A
Authority
JP
Japan
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tape
reel
tension
lever
reel base
Prior art date
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Pending
Application number
JP3186978A
Other languages
English (en)
Inventor
Sunao Kushiro
素直 久代
Keisuke Ikegami
啓祐 池上
Kenichi Fukahori
健一 深堀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH0512763A publication Critical patent/JPH0512763A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 リール台を回動自在なリール台レバーに支持
することで2つのリール台の軸間距離を拡縮し得るよう
にしたテーププレーヤのバンド方式によるテープテンシ
ョン調整機構のバンドの張り具合の調整を容易にする。 【構成】 リール台35のブレーキドラム40に巻き付
けられ一端がテンレギアーム57に連結されたテンレギ
バンド69の他端69bをシャーシ16に対して回動自
在なリール台レバー41に固定し、該リール台レバーに
はバンド巻付部72cにテンレギバンドのリール台と固
定端部との間の部分が巻き付けられる被調整レバー72
を回動自在に支持し、シャーシに偏心調整面76aを有
する調整軸74を回転可能に支持し、リール台レバーが
2つのリール台35と36との軸間距離を拡大した開き
位置に来たとき上記被調整レバーの当接部72dが上記
調整面に当接してテンレギバンドの被調整レバーに巻き
付けられた位置が規制されるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なテープテンション
調整機構に関する。詳しくは、テープリールが係合され
るリール台をシャーシに対して2つのリール台の軸間距
離を拡縮する方向へ移動自在なリール台レバーに支持し
少なくともテープ走行時にはリール台レバーを上記軸間
距離が拡大した開き位置へと移動させるテーププレーヤ
におけるテープテンション調整機構、特に、テープに接
触するテンレギピンと、回動端部にテンレギピンが支持
された回動自在なテンレギアームと、リール台に巻き付
けられ一端が上記テンレギアームに連結された回転抑制
用巻付部材と、テンレギアームに回動力を付勢すること
でテンレギピンを介してテープにテンションを与えるた
めの弾発力とを備え、上記巻付部材の張り具合の調整は
該巻付部材の他端部の位置を調整することで行なうテー
プテンション調整機構に関するものであり、テンレギピ
ンがテープに接触した状態での巻付部材の張り具合の調
整を容易に行なうことができると共に、リール台レバー
の移動軌跡の如何に拘らず、該リール台レバーが開き位
置へ移動する際に巻付部材が無理に緊張されることの無
いようにすることができて信頼性を高めることができ、
かつ、設計の自由度を広げることができる新規なテープ
テンション調整機構を提供しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】テーププレーヤにおいては、テープは適
度なテンションを与えられた状態で走行されることが必
要であり、また、そのテンションはできるだけ一定の強
さに保持されることが必要である。特に、ビデオテープ
プレーヤ(VTR)等回転ヘッドを用いるテーププレー
ヤにおいては、記録や再生が行なわれるとき、ヘッドド
ラムの外周面に対する磁気テープの巻付状態ができるだ
け安定に保持されることが重要な条件であり、テープテ
ンションが適度でなかったり、あるいは、変動したりす
ると上記巻付け状態が極めて不安定になってしまう。
【0003】このため、この種のテーププレーヤにあっ
ては、通常、磁気テープの走行系にテープテンションの
変動に応じてそれを自動的に調整するテープテンション
調整機構を設けている。
【0004】そして、該テープテンション調整機構には
幾つかの種類があるが、テープカセットから引き出され
た磁気テープが所定のパスを通るようにされたテープロ
ーディング完了状態で磁気テープと接触するテンレギピ
ンと、該テンレギピンを支持した回動自在なテンレギア
ームと、一端が該テンレギアームと連結されて該テンレ
ギアームにテンレギピンがテープと接触する方向への回
動力を付勢することでテンレギピンを介してテープにテ
ンションを与える弾発部材と、リール台に巻き付けられ
一端が上記テンレギアームに連結され他端が固定された
回転抑制用巻付部材とを備えたものが多い。
【0005】図11はそのように構成された従来のテー
プテンション調整機構の一例aを示すものである。
【0006】同図において、bはVTR、cはVTRb
に使用されるテープカセット、dはテープカセットcの
カセットケース、e、e´はカセットケースdの内部に
回転自在に収納されたテープリールであり、磁気テープ
fの両端がこれらテープリールe、e´に各別に固定さ
れ、かつ、所定量巻装されると共に、テープリールeと
e´との間の部分はテープローディングが行なわれる前
の状態ではカセットケースdの前面の両端部に形成され
たテープ出口から外へ導出されてカセットケースdの前
面に設けられたテープ引き出し用凹部gの前面に沿って
延びるようにされている。
【0007】hはその外周面に沿って移動する図示しな
い回転磁気ヘッドを備えたヘッドドラム、i、i´はテ
ープリールe、e´が各別に係合されるリール台であ
り、一方のテープリールe(以下、「Sリール」と言
う。)が係合される一方のリール台i(以下、「S側リ
ール台」と言う。)の下部にはブレーキドラムjが設け
られている。
【0008】k、kはテープローディング用の移動ガイ
ド、lはピンチローラ、mはフリダシガイドであり、こ
れら移動ガイドk、k、ピンチローラl、フリダシガイ
ドm及び後述するテンレギピンはテープカセットcがV
TRbに装着されると、実線で示すように、相対的に、
テープ引き出し用凹部g内に位置され、そして、テープ
ローディングが行なわれると2点鎖線で示すローディン
グ完了位置へと移動され、それにより、磁気テープfが
カセットケースdから所定量引き出されてその一部がヘ
ッドドラムhに巻き付けられたパスを通され、また、ピ
ンチローラlは磁気テープfを挟んでキャプスタンnに
圧着され、磁気テープfは定速で回転されるキャプスタ
ンnとそれに圧着されたピンチローラlとにより走行さ
れるようになる。
【0009】oはテンレギアームであり、その一端部が
図示しないシャーシに水平方向へ回動自在に支持される
と共にその他端部には円柱状をしたテンレギピンpが立
設されている。
【0010】qはS側リール台の回転を適度に抑制する
ためのテンレギバンドであり、その一端部はテンレギア
ームoの回動支点より回動端側に寄った位置に連結さ
れ、他端部はシャーシに位置調整自在に支持された調整
部材rに連結され、その中間の部分は前記ブレーキドラ
ムjの外周面を取り巻くように位置されている。
【0011】sはその一端部がシャーシに固定された引
張バネであり、その他端部はテンレギアームoの回動支
点部より他端に寄った位置に連結されている。
【0012】従って、この引張バネsの引張力によっ
て、テンレギアームoには同図における反時計回り方向
への回動力が付勢され、該テンレギアームoはテープロ
ーディングが行なわれる前の初期状態においては、実線
で示す初期位置に保持される。
【0013】そして、テープローディングが行なわれる
と、テンレギアームoは初期位置における保持が解除さ
れて引張バネsの引張力により反時計回り方向へ回動さ
れ、それにより、2点鎖線で示す位置へと移動されてテ
ンレギピンpがテープローディング完了状態の磁気テー
プfに弾接され、テンレギバンドqの中間部分がブレー
キドラムjに巻き付けられる。
【0014】しかして、磁気テープfにはこれに上記し
たように接触するテンレギピンpにより適度なテンショ
ンが与えられる。そして、そのテンションが高まったと
きは磁気テープfがテンレギピンpを押圧することでテ
ンレギアームoが時計回り方向へ回動されてテンレギバ
ンドqのブレーキドラムjに対する締付力が弱められ、
それにより、S側リール台i及びそれと一体的に回転す
るSリールeの回転の負荷が弱まるのと磁気テープfの
テンレギピンpに対する巻付角が浅くなることとによっ
てバックテンションが低下し、また、磁気テープfのテ
ンションか低くなったときはテンレギアームoが更に反
時計回り方向へ回動されてテンレギバンドqのブレーキ
ドラムjに対する締付力が強まり、それにより、S側リ
ール台i及びSリールeの回転の負荷が強まるのと磁気
テープfのテンレギピンpに対する巻付角が深くなるこ
ととによってバックテンションが高まる。
【0015】このようにして、磁気テープfのテンショ
ンが常に略一定となるよように調整される。
【0016】そして、このようなテープテンション調整
機構aにあっては、テンレギバンドqによってS側リー
ル台iに与えられる負荷は過不足の無い適度な強さとな
るように精度良く調整される必要があり、この調整はテ
ープローディング完了状態におけるテンレギバンドqの
張り具合を調整して該テンレギバンドqとブレーキドラ
ムjとの間の摩擦力を調整することによって行なわれ、
そして、テンレギバンドqの張り具合の調整は、テープ
ローディング完了状態、即ち、テンレギピンpが磁気テ
ープfに接触した状態で、前記調整部材rの位置をテン
レギバンドqのうちブレーキドラムjと調整部材rとの
間の部分が延びる方向において移動させることにより行
なわれ、調整終了後、調整部材rはその位置が固定され
る。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】ところで、VTR等の
回転ヘッドを有するテーププレーヤにおいては、そのカ
セット装着部に装着されたテープカセットの内部にヘッ
ドドラム等が挿入されるようにすることで使用時の形状
を小型化することが可能である。
【0018】例えば、使用するテープカセットのカセッ
トケース前面に比較的大きなマウス部を形成しておき、
テーププレーヤはカセット装着部が設けられたスライド
シャーシをヘッドドラム等が設けられた固定シャーシに
摺動自在に支持したスライド構造とし、スライドシャー
シが引込位置へと移動されることでヘッドドラム等が上
記マウス部に挿入されてその外周面にテープが巻き付け
られるようにすることが考えられる。
【0019】そして、この場合、テープカセットの互換
性、即ち、テープカセットを統一規格に適合した他のテ
ーププレーヤにも使用できる互換性を保持しつつそのカ
セットケースの奥深くまでヘッドドラム等を挿入できる
ようにするためには、テープカセットが有する2つのテ
ープリールの間の軸間距離及びテーププレーヤが有する
2つのリール台の間の軸間距離をいずれも拡縮できるよ
うにし、これらテープリール及びリール台の軸間距離を
拡大した状態でスライドシャーシを引込位置へと移動さ
せるようにすれば良い。
【0020】尚、2つのリール台の間の軸間距離を拡縮
するための具体的な手段としては、2つのリール台を各
別に支持した2つのリール台レバーをテープカセットが
装着されるシャーシの下面に回動自在に支持し、それら
リール台レバーをテープカセットの着脱が行なわれる初
期状態では2つのリール台の軸間距離が統一規格に従っ
た標準の軸間距離となる位置(以下、「標準位置」と言
う。)に保持し、スライドシャーシが引込位置へ向けて
移動を開始するとき上記軸間距離が拡大した位置(以
下、「開き位置」と言う。)へとリール台レバーを移動
させるようにすれば良い。
【0021】ところが、テーププレーヤをこのような構
造にすると、前記テープテンション調整機構aにおける
回転抑制用巻付部材であるテンレギバンドqの張り具合
の調整をすることが極めて困難になってしまうという問
題が生ずる。即ち、テーププレーヤを上記したような構
造にした場合、テンレギバンドqの他端部が連結される
調整部材rはリール台レバー上に設けることになるが、
該リール台レバーはテープカセットが装着されるシャー
シの下側に配置し、かつ、調整部材をリール台レバーの
上面側に配置しなければならないため、当該調整部材は
シャーシとリール台レバーとの間の極く狭い空間に位置
してしまって、その位置調整を当該シャーシの上方から
行なうことは勿論、リール台レバーの下方から行なうこ
とも事実上不可能になってしまう。
【0022】また、リール台レバーの移動軌跡の如何に
よっては、該リール台レバーが標準位置から開き位置へ
と移動する際テンレギバンドを無理に緊張させてしまう
ことが起こり、そのようなことは、リール台レバーの動
きが重くなったり、リール台の軸を曲げてしまったり、
テンレギバンドが延びたり、あるいはちぎれてしまう等
重大な故障の原因になる。
【0023】勿論、そのようなことが生じないようにす
るためには、リール台レバーの移動軌跡を工夫すれば良
いのであるが、そのような工夫は、往々にして、リール
台レバー周辺に配置される他の部材の配置にも影響を及
ぼすことになって、設計の自由度を著しく制約すること
になる。
【0024】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明テープテ
ンション調整機構は、2つのリール台を移動自在なリー
ル台レバーに支持してそれら2つのリール台の間の軸間
距離を拡縮し得るようにした場合に生じる上記課題を解
決するために為されたものであり、テープに接触するテ
ンレギピンと、回動端部にテンレギピンが支持された回
動自在なテンレギアームと、リール台に巻き付けられ一
端が上記テンレギアームに連結され他端がリール台レバ
ーに固定された回転抑制用巻付部材と、テンレギアーム
に回動力を付勢することでテンレギピンを介してテープ
にテンションを与えるための弾発部材と、中間部がリー
ル台レバーに回動自在に支持され一方の回動端部には上
記巻付部材のリール台と固定端部との間の部分が巻き付
けられる被調整部材と、シャーシに支持された調整部材
とを備え、リール台レバーが開き位置に来たときに上記
被調整部材の他方の回動端部が調整部材の調整面に当接
して巻付部材の被調整部材に巻き付けられた位置が規定
されるようにしたものである。
【0025】
【作用】従って、本発明テープテンション調整機構にあ
っては、リール台レバーが開き位置へと移動して被調整
部材の他方の回動端部が調整部材の調整面に当接し、か
つ、テンレギアームが弾発部材の弾発力によってそのテ
ンレギピンがテープに接触する位置へと移動された状態
では、被調整部材の位置はその一方の回動端部に巻き付
けられた巻付部材の張力による回動が調整部材によって
阻止されたところで規定され、それにより、巻付部材の
被調整部材に巻き付けられた位置、換言すれば、巻付部
材の実質的な固定端部の位置が規定される。そして、こ
の状態で調整部材を操作すると、被調整部材は巻付部材
の張力を受けることにより付勢される回動力の方向と同
じ方向又は該回動力の方向と反対の方向へ回動されてそ
の一方の回動端部が変位せしめられ、それにより、巻付
部材の上記実質的な固定端部が移動されて巻付部材の張
り具合が調整される。
【0026】そして、この調整部材はリール台レバーで
は無くシャーシに支持されているので、該調整部材に対
する操作は当該シャーシの上方又は下方から行なうこと
ができ、従って、その操作を容易に行なうことができ
る。
【0027】また、リール台レバーが開き位置以外の位
置にあるときは、巻付部材はその実質的な固定端部、即
ち、被調整部材の一方の回動端部に巻き付けられた位置
の規制を解除されていて、上記一方の回動端部からテン
レギアーム迄の間の部分はその長さをある程度伸ばすこ
とができるので、巻付部材が多少引っ張られるようなこ
とがあったときは、巻付部材は被調整部材を回動させる
ことで上記部分を実質的に伸ばすことになり、それによ
り、リール台レバーが移動するときに巻付部材が無理に
緊張されるようなことが生ずるのを防止することがで
き、そして、このことは、設計の自由度をかなり広げる
ことになる。
【0028】
【実施例】以下に、本発明テープテンション調整機構の
詳細を添付図面に示した実施例に従って説明する。
【0029】尚、図面に示した実施例は、本発明を、外
形状及び寸法等が規格統一された8mmビデオ規格に適合
したテープカセットを使用するビデオテーププレーヤ1
におけるテープテンション調整機構に適用したものであ
る。
【0030】先ず、ビデオテーププレーヤ1に使用する
テープカセットの一例2を説明する(図1乃至図4参
照)。
【0031】3はテープカセット2のカセットケースで
あり、厚み方向から見て長方形状をした2つのハーフが
一体的に結合されて成る比較的薄い箱型をしており、そ
の前面3aの左右両端部にはテープ出口4、4が形成さ
れ、該テープ出口4、4にはカセットケース3の厚み方
向へ延びるカセット内ガイド5、5が設けられている。
【0032】カセットケース3内には磁気テープ6が巻
装された一対のテープリール7、8、即ち、供給側テー
プリール7(以下、「Sリール」と言う。)及び巻取側
テープリール8(以下、「Tリール」と言う。)が回転
自在に、かつ、互いの間の軸間距離を拡縮し得るように
移動自在に収納されている。
【0033】9、9はリール保持板であり、カセットケ
ース3内の底部に左右両側へ各別に偏倚して位置され、
かつ、前端部がカセットケース3の底板10に回動自在
に支持されており、このようなリール保持板9、9に2
つのテープリール7、8が各別に、かつ、回転自在に支
持されている。そして、リール保持板9、9は2つのテ
ープリール7、8の間の軸間距離を8mmビデオ規格によ
る標準の軸間距離(以下、「標準軸間距離」と言う。)
に保持している標準位置と、図4に示す開き位置、即
ち、2つのテープリール7、8間の軸間距離を上記標準
軸間距離よりある程度長い距離(以下、「拡大軸間距
離」と言う。)にした開き位置との間で移動され、該開
き位置へはテーププレーヤ1によるリール台移動動作が
行なわれるときそれに従って移動され、それ以外のとき
は標準位置に保持される。
【0034】9a、9aはリール保持板9、9の回動端
部に形成された連動用孔である。
【0035】磁気テープ6はSリール7から出て一方の
カセット内ガイド5に巻き付けられてカセットケース3
外に導出され、他方のカセット内ガイド5に巻き付けら
れたところからカセットケース3内に導入されてTリー
ル8に達しており、従って、磁気テープ6の一部は2つ
のカセット内ガイド5、5間に張設された状態でカセッ
トケース3の前面3aに沿って位置している。
【0036】カセットケース3の底板10には左右のカ
セット内ガイド5と5との間に張架される磁気テープ6
の後方の部分を大きく切り欠いた切欠10aが形成され
ており、該切欠10aは概ね前拡がりの台形状をしてい
る。そして、該切欠10aはリール保持板9、9が開き
位置へと移動することでその全体が開口される(図4参
照)。
【0037】尚、カセットケース3の内部のうち上記切
欠10aと対応した凹部状の空間11が記録又は再生時
にヘッドドラム等が挿入されるマウス部になっている。
【0038】また、テープリール7、8はそのテープ巻
付部であるハブ12、12の下端部がリール保持板9、
9のリール支持孔9b、9b内に位置することでリール
保持板9、9に回転自在に支持されると共に、底板10
に形成された長孔10b、10bを通してカセットケー
ス3外へ臨んでいる(図3参照)。
【0039】13はカセットケース3の前面3aを開閉
するための蓋体であり、図3に実線で示すようにカセッ
ト内ガイド5、5間に張架された磁気テープ6を前方か
ら覆うように位置とした閉塞位置と同図に2点鎖線で示
すように磁気テープ6の前側を開放した開放位置との間
を移動され、該開放位置への移動はテーププレーヤ1の
開蓋機構によって行なわれ、それ以外のときは閉塞位置
に保持される。
【0040】テープカセット2は以上のように構成され
ており、従って、該テープカセット2はそのカセットケ
ース3の前面3aが蓋体13により閉塞され、かつ、2
つのテープリール7、8間の軸間距離が標準軸間距離と
なっている状態でテーププレーヤ1に装着される。
【0041】テーププレーヤ1は固定シャーシ14をベ
ースとする固定部15とスライドシャーシ16をベース
とする可動部17とから成る。
【0042】固定シャーシ14はテープカセット2の平
面形状より一回り大きく、かつ、左右方向(図1におけ
る左方へ向かう方向を左側とし、右方へ向かう方向を右
側とする。また、同図における下方へ向かう方向を前側
とし、上方へ向かう方向を後側とする。以下の説明にお
いて向きを示すときはこの方向によるものとする。尚、
テープカセット2に関しては前後が逆になっている。)
に長い長方形の平板状をした主部18とその左右両側縁
から立ち上げられた背の低い案内壁19、19とから成
り、該案内壁19、19には前後方向へ延びる案内溝1
9a、19aが形成されている。また、主部18の上面
の前端部左右両端には案内支柱20、20が立設されて
おり、該案内支柱20、20はテープカセット2の厚み
の3分の1位の高さを有している。
【0043】そして、固定シャーシ14の主部18の上
面には、その中央部後端寄りの位置にはヘッドドラム2
1が固定され、更に、該ヘッドドラム21の左脇にはメ
インモータ22が右脇にはキャプスタンモータ23がそ
れぞれ固定されており、該キャプスタンモータ23から
はキャプスタン24が上方へ向って突出されている。
【0044】25、25´は後述するテープローディン
グブロックの移動系路を案内するためのガイド部材であ
り、ヘッドドラム21に後方から略接するように配置さ
れ、かつ、いずれも右上がりに傾斜しており、左側のガ
イド部材25の左端部には固定テープガイド26が立設
されている。
【0045】尚、ヘッドドラム21は、固定シャーシ1
4に固定された固定ドラム21aと、該固定ドラム21
aに回転自在に支持された回転ドラム21bと、固定ド
ラム21aと回転ドラム21bとの間に位置した状態で
回転ドラム21bに支持されヘッドドラム21の外周面
に沿って移動する図示しない複数の回転磁気ヘッド等か
ら成り、磁気テープ6に対する記録又は再生が行なわれ
るときは回転ドラム21bが高速で回転され、その回転
は図示しないドラムモータにより行なわれる。
【0046】固定部15のその余の部分については後述
する。
【0047】スライドシャーシ16は固定シャーシ14
の主部18と略同じ大きさの平板状をした主部27とそ
の左右両側縁から立ち上げられた側壁28、28及び前
側縁から立ち上げられた前面壁29とから成り、主部2
7の左右両側部には前後方向へ延びる被案内溝30、3
0が形成され、また、側壁28、28の後端部下縁から
突出片31、31が垂設されており、該突出片31、3
1には被案内ピン32、32が左方へ向かって突設され
ている。
【0048】そして、上記被案内ピン32、32は固定
シャーシ14に形成された案内溝19a、19aに摺動
自在に、また、固定シャーシ14に立設された前記案内
支柱20、20の上端部はスライドシャーシ16の被案
内溝30、30にそれぞれ摺動自在に係合されており、
これにより、スライドシャーシ16は固定シャーシ14
より稍高い位置にあって該固定シャーシ14に前後方向
へ摺動自在に支持される。
【0049】尚、このようなスライドシャーシ16は、
図1に示すようにその後端部が固定シャーシ14の前端
部と対向した引出位置と、図4に示すようにその全体が
固定シャーシ14と対向した引込位置との間を移動さ
れ、その移動は前記メインモータ22と固定シャーシ1
4に設けられたカムギヤ33を含む図示しない移動機構
によって行なわれる。
【0050】スライドシャーシ16の主部27の後側縁
の中央部には後方へ向って開口した略U字形の比較的大
きな切欠34が形成されており、スライドシャーシ16
が引込位置へと移動すると、上記切欠34内にヘッドド
ラム21が位置する(図4参照)。
【0051】35はSリール7が係合されるS側リール
台、36はTリール8が係合されるT側リール台であ
り、これら2つのリール台35、36は平ギヤ状をした
ギヤ部37、37と、該ギヤ部37、37より稍高いと
ころに位置した略円板状のリール載置部38、38と、
該リール載置部38、38の中心部から突出したリール
係合軸39、39等から成り、S側リール台35にはそ
の軸方向においてギヤ部37とリール載置部38との間
に位置したブレーキドラム40が設けられている。
【0052】そして、このようなリール台35、36は
そのリール載置部38、38から上の部分がスライドシ
ャーシ16の主部27から上方へ突出するように位置す
ると共に、互いの間の軸間距離を拡縮されるように移動
自在に設けられている。
【0053】即ち、41、42は2つのリール台35、
36を各別に支持した平板状のリール台レバーであり、
左側のリール台レバー41(以下、「S側リール台レバ
ー」と言う。)は略前後方向に長い長方形状をしてお
り、右側のリール台レバー42(以下、「T側リール台
レバー」と言う。)はその中央部が広くかつ略前後方向
に長いクランク状をしている。
【0054】そして、これらリール台レバー41、42
はスライドシャーシ16の主部27より稍低い高さに位
置し、かつ、水平方向では該主部27の前端側へ偏倚し
た部分の左半部及び右半部と各別に対応したところに位
置すると共に、その各後端部が主部27に下方へ向けて
突設された支持軸43、43に水平方向へ回動自在に支
持されており、初期状態においてはスライドシャーシ1
6との間に架け渡された引張バネ44、44´の引張力
によって図1に示す初期位置、即ち、2つのリール台3
5と36との間の軸間距離が前記標準軸間距離と同じ長
さになる初期位置に保持され、スライドシャーシ16が
引込位置へ向けて移動を開始するときそれに先立って開
き位置、即ち、リール台35と36との間の軸間距離が
前記拡大軸間距離と同じ長さになる開き位置へと移動さ
れる。この移動も前記カムギヤ33を有する移動機構に
より行なわれる。
【0055】そして、主部27の中央部と左右両端との
間の略中間の部分には比較的大きく、かつ、長孔状をし
たリール台挿通孔27a、27aが形成されており、リ
ール台35、36のリール載置部38、38から上の部
分はこれらリール台挿通孔27a、27aを通して上方
へ突出されている。
【0056】45、45はリール台レバー41、42の
回動端部に立設された連動ピンであり、スライドシャー
シ16の主部27に形成され上記支持軸43、43を中
心とする円弧状に延びる長孔27b、27bを挿通して
上方へ突出されている。
【0057】スライドシャーシ16の主部27のうち切
欠34の左脇の位置には略左右方向に延び、かつ、右端
が開口した比較的短い案内溝46が形成され、また、上
記切欠34の右脇の位置には支持座47が取着されてお
り、該支持座47には左端が開口した比較的短い案内溝
47aが形成されると共にその後端部に固定傾斜ガイド
48が立設されている。
【0058】49、49´はテープローディングを行な
うためのテープローディングブロックであり、移動ベー
ス50、50´と、該移動ベース50、50´に支持さ
れたガイドローラ51、51´及び移動傾斜ガイド5
2、52´等から成り、スライドシャーシ16が引込位
置に至る前の状態では前記左右の案内溝46、47aに
各別に移動自在に支持されている。
【0059】53は一端部にピンチローラ54が回転自
在に支持されたピンチローラアーム、55は一端部にフ
リダシガイド56が立設されたフリダシアーム、57は
一端部にテンレギピン58が立設されたテンレギアーム
であり、これらピンチローラアーム53、フリダシアー
ム55及びテンレギアーム57はその他端部がスライド
シャーシ16に回動自在に支持されており、初期状態、
即ち、スライドシャーシ16が引出位置に来ている状態
においては、図1に示すように、ピンチローラ54は右
側のテープローディングブロック49´の右脇の位置
に、フリダシガイド56はピンチローラ54の略右脇の
位置に、そして、テンレギピン58は左側のテープロー
ディングブロック49の左脇の位置にそれぞれ保持され
る。
【0060】可動部17のその余の部分については後述
する。また、上記テンレギアーム57及びテンレギピン
58を有するテープテンション調整機構については後で
詳しく説明する。
【0061】前記したように、リール台35、36等は
スライドシャーシ16の内側の空間59内に位置されて
おり、該空間59がテープカセット2が着脱自在に装着
されるカセット装着部になっている。
【0062】該カセット装着部59に対するテープカセ
ット2の装着及び取出はスライドシャーシ16が引出位
置に来ている状態で行なわれる。
【0063】そして、カセット装着部59にテープカセ
ット2が装着されると、リール台35、36のリール係
合軸39、39が相対的にテープリール7、8のハブ1
2、12のリール台係合孔12a、12aに挿入され、
それにより、Sリール7がS側リール台35と、Tリー
ル8がT側リール台36とそれぞれ一体的に回転するよ
うに係合される。
【0064】また、リール台レバー41、42に立設さ
れた連動ピン45、45がリール保持板9、9の連動用
孔9a、9aに各別に挿通されて、Sリール7を支持し
ているリール保持板9とS側リール台レバー41とが、
また、Tリール8を支持しているリール保持板9とT側
リール台レバー42とがそれぞれ一体的に移動するよう
に連係される。
【0065】また、テープカセット2がカセット装着部
59に装着されると、上記ローラガイド51、51´、
移動傾斜ガイド52、52´、ピンチローラ54、フリ
ダシガイド56及びテンレギピン58がカセットケース
3の前面に位置している磁気テープ6の内側に位置され
る(図1及び図2参照)。
【0066】尚、テープカセット2の蓋体13はカセッ
ト装着部59の上面を開閉する図示しないカバーを閉じ
る動作に従って開放位置へと移動され、また、該カバー
が閉じられることによりカセットケース3がスライドシ
ャーシ16の主部27の上面に圧着される。
【0067】以上のようにしてテープカセット2がカセ
ット装着部59に装着される。
【0068】そこで、スライドシャーシ16を引き込む
ための指令が為されると、先ず、リール台レバー41、
42がリール保持板9、9と共に開き位置へと移動され
て2つのテープリール7と8との間の距離が拡大された
後、スライドシャーシ16が引込位置へと移動される。
【0069】この移動により、ヘッドドラム21がカセ
ットケース3のマウス部11内に挿入されて該ヘッドド
ラム21の前端部が2つのテープリール7と8との間に
位置されると共に、該ヘッドドラム21の外周面の略前
方を向いた部分とローラガイド51、51´、固定テー
プガイド26、固定傾斜ガイド48及びキャプスタン2
4に磁気テープ6が巻き付けられる。
【0070】そして、スライドシャーシ16が引込位置
に来ると、スライドシャーシ16の案内溝46と固定シ
ャーシ14に設けられたガイド部材25の案内溝25a
とが、また、スライドシャーシ16の案内溝47aと固
定シャーシ14の案内溝25´aとが、それぞれ連続さ
れる。
【0071】この状態から左側のローディングブロック
49は左側の案内溝46−25aを経て、右側のローデ
ィングブロック49´は右側の案内溝47a−25´a
を経てそれぞれヘッドドラム21の略真後ろのローディ
ング完了位置へと移動する。
【0072】そして、スライドシャーシ16が引込位置
へ向けて移動を開始すると、フリダシアーム55は固定
シャーシ14に設けられた図示しない案内カムにより稍
後方へ回動され、それにより、フリタシガイド56に磁
気テープ6が巻き付けられ、また、テンレギアーム57
はその初期位置における保持を解除されることで後述す
る引張バネの引張力により略後方へ回動され、それによ
り、テンレギピン58が磁気テープ6に弾接される。
【0073】更に、ピンチローラアーム53はスライド
シャーシ16が引込位置に到達する直前に固定シャーシ
14に設けられた図示しないカムによって稍右方へ回動
され、それにより、スライドシャーシ16が引込位置に
到達するのと略同時にピンチローラ54が磁気テープ6
を挟んでキャプスタン24に圧着される。
【0074】以上の状態がテープローディング完了状態
であり、この状態で磁気テープ6は所要のパスを通され
る。即ち、磁気テープ6はSリール7から出た後、左側
のカセット内ガイド5−テンレギピン58−固定テープ
ガイド26−ローラガイド51−移動傾斜ガイド52−
ヘッドドラム21−移動傾斜ガイド52´−ローラガイ
ド51´−固定傾斜ガイド48−キャプスタン24−フ
リダシガイド56−右側のカセット内ガイド5にこの順
序で巻き付けられてTリール8に達するというパスを通
され、ヘッドドラム21の外周面には、略一周螺旋状に
巻き付けられる。
【0075】磁気テープ6に対する記録又は再生はこの
状態から磁気テープ6がキャプスタン24とピンチロー
ラ54とによって走行せしめられ、かつ、ヘッドドラム
21の回転部が回転されることによって行なわれる。
【0076】60は固定シャーシ14の主部18の上面
の前端部略中央に設けられた首振りレバーであり、その
回動端部にはキャプスタンモータ23の回転を伝達され
て回転するアイドラギヤ61が支持されており、磁気テ
ープ6がノーマル方向、即ち、Sリール7から引き出さ
れてTリール8に巻取られてゆく方向へ走行されるとき
は上記アイドラギヤ61がT側リール台36のギヤ部3
7と噛合(図面ではこの状態を示してある。)して該T
側リール台36をテープ巻取方向、即ち、上方から見て
時計回り方向へ回転させ、また、磁気テープ6が上記ノ
ーマル方向と反対のリバース方向へ走行されるときはア
イドラギヤ61がS側リール台35のギヤ部37と噛合
して該S側リール台35をテープ巻取方向、即ち、反時
計回り方向へ回転させる。
【0077】尚、テープカセット2を取り出すときはス
ライドシャーシ16が引出位置へと移動されると共に、
テープアンローディング、即ち、テープリールへのテー
プの巻取が行なわれる。この場合は、先ず、テープロー
ディングブロック49、49´が案内溝46、47a上
に移動されてスライドシャーシ16に戻された後、スラ
イドシャーシ16が引出位置に戻され、それにより、ヘ
ッドドラム21がテープカセット2のマウス部11から
出て行くと共にピンチローラ54、フリダシガイド56
及びテンレギピン58が初期状態における位置へと戻さ
れる。そして、テープローディングブロック49、49
´の移動の開始と同時にSリール7がテープ巻取方向へ
回転され、それにより、磁気テープ6が弛み無くSリー
ル7に巻取られる。
【0078】62はテープテンション調整機構であり、
該テープテンション調整機構62は、前記テンレギアー
ム57及びテンレギピン58と、テンレギアーム57に
回動力を付勢する引張バネと、中間部がS側リール台3
5のブレーキドラム40に巻き付けられ一端部がテンレ
ギアーム57と連結されたテンレギバンドと、S側リー
ル台レバー41に取着され上記テンレギバンドの他端部
が固定されたバンド固定部材と、上記リール台レバー4
1に回動自在に支持されテンレギバンドの他端部寄りの
部分が巻き付けられた被調整レバーと、スライドシャー
シ16の主部27に支持された調整軸等から成る。
【0079】テンレギアーム57は左右方向に長い板状
をしており、その左端部63はその余の部分64より稍
低いところに位置され、この左端部63がスライドシャ
ーシ16の主部27の左端部後端から下方へ突出した支
持軸65に回動自在に支持されており、左端部63を除
いた部分64はスライドシャーシ16の主部27と略同
じ高さに位置している。
【0080】そして、テンレギアーム57の回動端部に
は円柱状をしたテンレギピン58が立設されている。
【0081】テンレギアーム57の左端部63を除いた
部分64にはその後側縁の左端部に略左後方を向いた被
保持縁64aが形成されると共に、回動端寄りの位置に
はバネ掛孔64bが形成され、また、左端部63の右端
部にはバンド連結孔63aが形成されている。
【0082】スライドシャーシ16の左側壁28の後端
縁からはバネ掛部66が右方へ向けて突設されており、
該バネ掛部66とテンレギアーム57のバネ掛孔64b
に引張バネ67の両端部が各別に係着されており、この
引張バネ67の引張力によってテンレギアーム57に上
方から見て反時計回り方向への回動力が付勢されてい
る。
【0083】68は初期状態においてテンレギアーム5
7の位置を規制する規制ピンであり、スライドシャーシ
16と固定シャーシ14との間の相対的な移動に従って
動作する図示しない制御手段により移動され、初期状態
においては図8に示すようにテンレギアーム57の回動
支点の略右後方の位置(以下、「規制位置」と言う。)
に保持され、スライドシャーシ16が引込位置へ向けて
の移動を開始した後引込位置に到達する前に図9に示す
ように規制位置より稍左方へ寄った位置(以下、「規制
解除位置」と言う。)へと移動される。
【0084】そして、規制ピン68が上記規制位置に来
ているとき、テンレギアーム57は、その被保持縁64
aが規制ピン68に当接することでそれ以上反時計回り
方向へ回動するのを阻止され、この状態でテンレギアー
ム57が引張バネ67の引張力に抗して前記初期位置に
保持される。
【0085】69は紐状をしたテンレギバンドであり、
その一端部69aはテンレギアーム57に形成されたバ
ンド連結孔63aを通して該テンレギアーム57に連結
されている。
【0086】70は上記テンレギバンド69の他端部6
9bが固定されたバンド固定部材である。該バンド固定
部材70は上方から見て略J字状をしており、その真っ
直ぐな部分にテンレギバンド69の他端部69b(以
下、「固定端部」と言う。)が固定され、その一端部は
S側リール台レレバー41の上面の前側部の右端寄りの
位置に突設された支持軸71に水平方向へ回動自在に支
持されている。
【0087】72は被調整レバーであり、後述する調整
軸と協働してテンレギバンド69の張り具合を調整する
ためのものである。
【0088】被調整レバー72は比較的細幅で略「く」
の字状を為すように屈曲した平板状の主部72aと、該
主部72aの略中間の部分に位置した円筒状のボス部7
2bと、主部72aの上面の一端部から突出したバンド
巻付部72cとが一体に形成されており、該バンド巻付
部72cは背の低い円柱状をしている。
【0089】このような被調整レバー72はそのボス部
72bがS側リール台レバー41の上面のうち前記バン
ド固定部材70から左方へ離間した位置に突設された支
持軸73に水平方向へ回動自在に支持されると共に、そ
の回動は、図示しないストッパによって、図8、図9等
に示すようにバンド巻付部72cがボス72bの略後方
に位置して主部72aが概ね前後方向に延びる姿勢を保
持できるように、一定の範囲内に規制されている。
【0090】そして、テンレギバンド69は、テンレギ
アーム57と連結された位置から真っ直ぐ延びた後、そ
の中間部69cがS側リール台35のブレーキドラム4
0を略右側から中心角で180°位取り巻くように位置
し、該ブレーキドラム40から稍離れたところで上記被
調整レバー72のバンド巻付部72cの周面にここで右
方へ折り返すように略半周巻き付けられてバンド固定部
材70に達している。
【0091】テンレギバンド69は上記した系路を通さ
れており、その長さは、テンレギアーム57が初期位置
に来ている状態で稍弛みを生じ、少なくとも中間部69
cがブレーキドラム40にぴったり巻き付くことの無い
(図8参照)長さになっている。
【0092】74は調整軸である。該調整軸74は、円
柱状をしかつスライドシャーシ16とS側リール台レバ
ー41との間の間隔と略同じ長さを有した軸部75と偏
心部76とが合成樹脂により一体に形成されて成り、偏
心部76は軸部75の軸に対して偏心した半円柱状をし
ており、その外周面76a(以下、「調整面」と言
う。)の軸部75の中心軸からの距離は上方から見て反
時計回り方向側端に行くに従って長くなり、時計回り方
向側端は軸部75の外周面の下部と連続している。
【0093】そして、このような調整軸74はその軸部
75の上部がスライドシャーシ16の主部27の前端部
の左端寄りの位置に形成された孔77をきつ目に挿通さ
れることで軸回り方向へ回転し得るように設けられてい
る。従って、偏心部76はスライドシャーシ16の下側
に位置し、また、前記被調整レバー72との位置関係で
は、該被調整レバー72の左側にあって、被調整レバー
72のボス部72bから反バンド巻付部72c側の部分
72d(以下、「当接部」と言う。)の移動軌跡上に位
置している。
【0094】75aは軸部75の上面に形成された係合
溝であり、調整軸74の回転操作はこの係合溝75aに
ドライバ等の先端を係合させて行なう。
【0095】尚、このような調整軸74は、スライドシ
ャーシ16に所謂アウトサート成形により設けられてお
り、従って、その回転にはかなりきつ目の摩擦負荷を伴
うので、回転操作されたときはその回転終了時の位置に
保持される。
【0096】テープテンション調整機構62の構造は以
上のようになっている。
【0097】そこで、S側リール台レバー41が初期位
置に来ているときは被調整レバー72は調整軸74から
離間されているが、リール台レバー41が開き位置へと
移動すると、図8に2点鎖線で示すように、被調整レバ
ー72の当接部72dが調整軸74の調整面76aに当
接し、それにより、被調整レバー72の時計回り方向へ
の回動が阻止される。
【0098】また、スライドシャーシ16が引込位置へ
向けての移動を開始すると、規制ピン68は所定のタイ
ミングで規制解除位置へと移動するので、テンレギアー
ム57に対する初期位置における保持が解除され、それ
によって、テンレギアーム57は引張バネ67により付
勢された回動力によって反時計回り方向へ回動され、そ
れにより、テンレギピン58が磁気テープ6に接触し、
その接触はテンレギアーム57に付勢された引張バネ6
7による回動力によって適度な弾発力を伴って為され
る。
【0099】これにより、磁気テープ6に適度なテンシ
ョンが与えられる。
【0100】テンレギアーム57が初期位置から反時計
回り方向へ回動すると、テンレギバンド69のテンレギ
アーム57と連結された位置が略後方へ移動するので、
テンレギバンド69が緊張されると共に、その中間部6
9cがブレーキドラム40に巻き付けられる。
【0101】そして、テンレギバンド69が緊張される
と、被調整レバー72のバンド巻付部72cはテンレギ
バンド69の張力を受けて略右方へ引っ張られるので、
被調整レバー72に時計回り方向への回動力が付勢さ
れ、被調整レバー72はこの回動力に抗して同方向への
回動が調整面76aによって阻止されることでその位置
が規定され、また、これが規定されることによって、テ
ンレギバンド69のうち被調整レバー72のバンド巻付
部72cに巻き付けられた部分69d(以下、「被調整
端部」と言う。)の位置が規定される。
【0102】テンレギバンド69の張り具合は上記状態
で調整軸74を回すことによって行なわれる。
【0103】即ち、この状態で調整軸74を上方から見
て時計回り方向へと回すと、その調整面76aのうち被
調整レバー72の当接部72dと接触する位置が次第に
右方へ変位してゆくため、被調整レバー72はこれに付
勢されている上記回動力に抗して反時計回り方向へ回動
され、それにより、テンレギバンド69の被調整端部6
9dが略左方へ変位される。そして、この変位は引張バ
ネ67の伸びを増大させてその引張力を強めることにな
るので、テンレギバンド69の張り具合が高められる。
【0104】また、これとは逆に、調整軸74を反時計
回り方向へ回すと、その調整面76aのうち被調整レバ
ー72の当接部72dと接触する位置が次第に左方へ変
位してゆくため、被調整レバー72はこれに付勢されて
いる上記回動力によって時計回り方向へ回動され、それ
により、テンレギバンド69の被調整端部69dが略右
方へ変位される。そして、この変位は引張バネ67の伸
びを減少させてその引張力を弱めることになるので、テ
ンレギバンド69の張り具合が低くされる。
【0105】尚、テンレギバンド69の張り具合が高め
られるとテンレギバンド69とブレーキドラム40との
間の摩擦力が大きくなり、また、張り具合が低くされる
とテンレギバンド69とブレーキドラム40との間の摩
擦力が小さくされ、それによって、この摩擦力が所定の
値となるように調整される。
【0106】このようにして、テンレギバンド69の張
り具合の調整が行なわれた後、調整軸74は主部27に
接着材等により固着される。
【0107】テープテンションの変動とそれに伴うテン
レギアーム57の変位及びテンレギバンド69によるS
側リール台35に対する負荷の制御等は前述した従来の
テープテンション調整機構aによるものと同様である。
【0108】即ち、磁気テープ6のテンションが高めら
れたときは磁気テープ6がテンレギピン58を押圧する
ことでテンレギアーム57が時計回り方向へ回動されて
テンレギバンド69のブレーキドラム40に対する締付
力が弱められ、それにより、S側リール台35及びそれ
と一体的に回転するSリール7の回転の負荷が弱められ
るのと磁気テープ6のテンレギピン58に対する巻付角
が浅くなることとによってバックテンションが低下し、
また、磁気テープ6のテンションが低くなったときはテ
ンレギアーム57が更に時計回り方向へ回動されてテン
レギバンド69のブレーキドラム40に対する締付力が
強められ、それにより、S側リール台35及びSリール
7の回転の負荷が強められるのと磁気テープ6のテンレ
ギピン58に対する巻付角が深くなることとによってバ
ックテンションが高められる。
【0109】テープアンローディングが行なわれると、
テンレギバンド69の緊張が緩められる。
【0110】即ち、テープアンローディングが開始する
と、スライドシャーシ16が引出位置へと戻され、その
間に規制ピン68が規制位置へと移動してテンレギアー
ム57を初期位置へと移動させ、そして、スライドシャ
ーシ16が引出位置に戻された後リール台レバー41、
42が初期位置に戻されて、被調整レバー72が調整軸
74から離間し、これにより、テンレギバンド69はそ
の一端部69aが略前方へ変位されるのとその被調整端
部69dの位置規制が解除されることとによってその緊
張が緩められる。
【0111】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、本発明テープテンション調整機構は、テープリール
が係合されるリール台をシャーシに対して2つのリール
台の軸間距離を拡縮する方向へ移動自在なリール台レバ
ーに支持し少なくともテープ走行時にはリール台レバー
を上記軸間距離が拡大した開き位置へと移動させるテー
ププレーヤにおけるテープテンション調整機構であっ
て、テープに接触するテンレギピンと、回動端部にテン
レギピンが支持された回動自在なテンレギアームと、リ
ール台に巻き付けられ一端が上記テンレギアームに連結
され他端がリール台レバーに固定された回転抑制用巻付
部材と、テンレギアームに回動力を付勢することでテン
レギピンを介してテープにテンションを与えるための弾
発部材と、中間部がリール台レバーに回動自在に支持さ
れ一方の回動端部には上記巻付部材のリール台と固定端
部との間に位置する部分が巻き付けられる被調整部材
と、シャーシに支持された調整部材とを備え、リール台
レバーが開き位置に来たとき上記被調整部材の他方の回
動端部が調整部材の調整面に当接して巻付部材の被調整
部材に巻き付けられた位置が規定されるようにしたこと
を特徴とする。
【0112】従って、本発明テープテンション調整機構
にあっては、リール台レバーが開き位置へと移動して被
調整部材の他方の回動端部が調整部材の調整面に当接
し、かつ、テンレギアームが弾発部材の弾発力によって
そのテンレギピンがテープに接触する位置へと移動され
た状態では、被調整部材の位置はその一方の回動端部に
巻き付けられた巻付部材の張力による回動が調整部材に
よって阻止されたところで規定され、それにより、巻付
部材の被調整部材に巻き付けられた位置、換言すれば、
巻付部材の実質的な固定端部の位置が規定される。そし
て、この状態で調整部材を操作すると、被調整部材は巻
付部材の張力を受けることにより付勢される回動力の方
向と同じ方向又は該回動力の方向と反対の方向へ回動さ
れてその一方の回動端部が変位せしめられ、それによ
り、巻付部材の上記実質的な固定端部が移動されて巻付
部材の張り具合が調整される。
【0113】そして、この調整部材はリール台レバーで
は無くシャーシに支持されているので、該調整部材に対
する操作は当該シャーシの上方又は下方から行なうこと
ができ、従って、その操作を容易に行なうことができ
る。
【0114】また、リール台レバーが開き位置以外の位
置にあるときは、巻付部材はその実質的な固定端部、即
ち、被調整部材の一方の回動端部に巻き付けられた位置
の規制を解除されていて、上記一方の回動端部からテン
レギアーム迄の間の部分はその長さをある程度伸ばすこ
とができるので、巻付部材が多少引っ張られるようなこ
とがあったときは、巻付部材は被調整部材を回動させる
ことで上記部分を実質的に伸ばすことになり、それによ
り、リール台レバーが移動するときに巻付部材が無理に
緊張されるようなことが生ずるのを防止することがで
き、そして、このことは、設計の自由度をかなり広げる
ことになる。
【0115】尚、上記実施例に示した巻付部材、被調整
部材、調整部材その他の各部の構造ないしは形状等は本
発明を実施するに当たっての具体化のほんの一例を示し
たものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が
限定的に解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2乃至図10と共に本発明テープテンション
調整機構をVTRにおけるテープテンション調整機構に
適用した実施の一例を示すもので、本図は初期状態にお
けるVTR全体を示す平面図である。
【図2】VTRの要部を拡大して示す斜視図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う拡大断面図であ
る。
【図4】テープローディング完了状態のVTRをテープ
カセットを切断して示す拡大平面図である。
【図5】テープテンション調整機構のうS側リール台レ
バーに支持された部分と調整軸を拡大して示す要部の斜
視図である。
【図6】テープテンション調整機構のうちテンレギアー
ムと引張バネ等を拡大して示す要部の斜視図である。
【図7】被調整レバー及び調整軸等を拡大して示す要部
の斜視図である。
【図8】VTRが初期状態になっているときのテープテ
ンション調整機構を拡大して示す平面図である。
【図9】VTRがテープローディング完了状態になって
いるときのテープテンション調整機構を拡大して示す平
面図である。
【図10】図8のX−X線に沿う断面図である。
【図11】従来のテープテンション調整機構の一例を示
す平面図である。
【符号の説明】
1 テーププレーヤ 6 テープ 7 テープリール 8 テープリール 16 シャーシ 35 リール台 36 リール台 41 リール台レバー 42 リール台レバー 57 テンレギアーム 58 テンレギピン 62 テープテンション調整機構 67 弾発部材 69 回転抑制用巻付部材 69a 一端 69b 他端 72 被調整部材 72b 中間部 72c 一方の回動端部 72d 他方の回動端部 74 調整部材 76a 調整面

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 テープリールが係合されるリール台をシ
    ャーシに対して2つのリール台の軸間距離を拡縮する方
    向へ移動自在なリール台レバーに支持し少なくともテー
    プ走行時にはリール台レバーを上記軸間距離が拡大した
    開き位置へと移動させるテーププレーヤにおけるテープ
    テンション調整機構であって、テープに接触するテンレ
    ギピンと、回動端部にテンレギピンが支持された回動自
    在なテンレギアームと、リール台に巻き付けられ一端が
    上記テンレギアームに連結され他端がリール台レバーに
    固定された回転抑制用巻付部材と、テンレギアームに回
    動力を付勢することでテンレギピンを介してテープにテ
    ンションを与えるための弾発部材と、中間部がリール台
    レバーに回動自在に支持され一方の回動端部には上記巻
    付部材のリール台と固定端部との間に位置する部分が巻
    き付けられる被調整部材と、シャーシに支持された調整
    部材とを備え、リール台レバーが開き位置に来たとき上
    記被調整部材の他方の回動端部が調整部材の調整面に当
    接して巻付部材の被調整部材に巻き付けられた位置が規
    定されるようにしたことを特徴とするテープテンション
    調整機構。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6315099B1 (en) 1997-01-29 2001-11-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Driving force transmission system
DE102015200667A1 (de) 2015-01-16 2016-07-21 Gkn Driveline Bruneck Ag Kupplungsanordnung mit elektromagnetischem Aktuator

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6315099B1 (en) 1997-01-29 2001-11-13 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Driving force transmission system
US6510932B2 (en) 1997-01-29 2003-01-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Driving force transmission system
DE102015200667A1 (de) 2015-01-16 2016-07-21 Gkn Driveline Bruneck Ag Kupplungsanordnung mit elektromagnetischem Aktuator

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