JP3350608B2 - ポリエステル組成物、モノフィラメントおよび工業用織物 - Google Patents
ポリエステル組成物、モノフィラメントおよび工業用織物Info
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- JP3350608B2 JP3350608B2 JP04265295A JP4265295A JP3350608B2 JP 3350608 B2 JP3350608 B2 JP 3350608B2 JP 04265295 A JP04265295 A JP 04265295A JP 4265295 A JP4265295 A JP 4265295A JP 3350608 B2 JP3350608 B2 JP 3350608B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種工業用織物・資材
として有用な、優れた耐摩耗性を有するポリエステル組
成物、該組成物からなるモノフィラメントおよび該モノ
フィラメントを用いた抄紙ワイヤー(紙漉き用の網),
抄紙ドライヤーキャンバス,サニタリー製品乾燥用ベル
ト,各種ベルトプレス用フィルター,セメントフィルタ
ー等の各種工業用織物に関するものである。
として有用な、優れた耐摩耗性を有するポリエステル組
成物、該組成物からなるモノフィラメントおよび該モノ
フィラメントを用いた抄紙ワイヤー(紙漉き用の網),
抄紙ドライヤーキャンバス,サニタリー製品乾燥用ベル
ト,各種ベルトプレス用フィルター,セメントフィルタ
ー等の各種工業用織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に熱可塑性ポリエステル、例えばポ
リエチレンテレフタレートは優れた力学特性、化学特性
を有しており、繊維、フイルムなどの成型品として広く
用いられてきた。しかしながら、産業用途でポリエステ
ルモノフィラメントを他の物質、例えば金属,セラミッ
ク,プラスチックなどの粒子や構造物などと接触する用
途に用いると、これらの粒子や構造物などによって擦過
損傷を受けやすく、それゆえポリエステルモノフィラメ
ントを用いた網や織物などは製品としての寿命が短いと
いう欠点を有していた。
リエチレンテレフタレートは優れた力学特性、化学特性
を有しており、繊維、フイルムなどの成型品として広く
用いられてきた。しかしながら、産業用途でポリエステ
ルモノフィラメントを他の物質、例えば金属,セラミッ
ク,プラスチックなどの粒子や構造物などと接触する用
途に用いると、これらの粒子や構造物などによって擦過
損傷を受けやすく、それゆえポリエステルモノフィラメ
ントを用いた網や織物などは製品としての寿命が短いと
いう欠点を有していた。
【0003】例えば、製紙業界においては、従来、酸性
紙が主として製造されていたが紙の経日劣化の問題が顕
著となるに従い、中性紙への転換が盛んに行なわれるよ
うになった。この酸性紙から中性紙への転換にともな
い、填料と呼ばれる紙への充填材がタルクから炭酸カル
シウムに変更されたが、炭酸カルシウム粒子はタルク粒
子に比較して硬いため、抄紙工程において使用される抄
紙ワイヤ−の摩耗が早く、特にポリエステルモノフィラ
メント製の抄紙ワイヤーは、ナイロン6などのポリアミ
ドモノフィラメント製抄紙ワイヤーに比較し寿命が短い
という欠点を有していた。ナイロン製の抄紙ワイヤーは
前述したように比較的摩耗し難い利点はあるものの、抄
紙時の水分で抄紙ワイヤーの寸法が変化し、製紙に支障
をきたすという致命的な欠点を有しているため、抄紙時
においても寸法安定性が良好なポリエステルモノフィラ
メント製抄紙ワイヤーの耐摩耗性の改良が望まれてい
た。また、抄紙ドライヤーキャンバスにおいても填料含
有紙と接触する面のポリエステルモノフィラメントの摩
耗問題が指摘されており、特に炭酸カルシウム粒子やカ
オリン等の無機顔料を含有する塗料をコーティングして
乾燥させる工程で使用されるドライヤーキャンバスを構
成するポリエステルモノフィラメントの摩耗が著しく、
改善を求められていた。
紙が主として製造されていたが紙の経日劣化の問題が顕
著となるに従い、中性紙への転換が盛んに行なわれるよ
うになった。この酸性紙から中性紙への転換にともな
い、填料と呼ばれる紙への充填材がタルクから炭酸カル
シウムに変更されたが、炭酸カルシウム粒子はタルク粒
子に比較して硬いため、抄紙工程において使用される抄
紙ワイヤ−の摩耗が早く、特にポリエステルモノフィラ
メント製の抄紙ワイヤーは、ナイロン6などのポリアミ
ドモノフィラメント製抄紙ワイヤーに比較し寿命が短い
という欠点を有していた。ナイロン製の抄紙ワイヤーは
前述したように比較的摩耗し難い利点はあるものの、抄
紙時の水分で抄紙ワイヤーの寸法が変化し、製紙に支障
をきたすという致命的な欠点を有しているため、抄紙時
においても寸法安定性が良好なポリエステルモノフィラ
メント製抄紙ワイヤーの耐摩耗性の改良が望まれてい
た。また、抄紙ドライヤーキャンバスにおいても填料含
有紙と接触する面のポリエステルモノフィラメントの摩
耗問題が指摘されており、特に炭酸カルシウム粒子やカ
オリン等の無機顔料を含有する塗料をコーティングして
乾燥させる工程で使用されるドライヤーキャンバスを構
成するポリエステルモノフィラメントの摩耗が著しく、
改善を求められていた。
【0004】また、活性汚泥,ビール粕などの脱水や、
醤油絞りなどのベルトプレス工程で使用されるフィルタ
ーおよびセメントスラリー用フィルター等の構成素材と
して用いられるポリエステルモノフィラメントも使用中
に摩耗を受けやすく、改善を求められていた。
醤油絞りなどのベルトプレス工程で使用されるフィルタ
ーおよびセメントスラリー用フィルター等の構成素材と
して用いられるポリエステルモノフィラメントも使用中
に摩耗を受けやすく、改善を求められていた。
【0005】従来よりポリエステルモノフィラメントの
耐摩耗性を改良するため、種々の提案がなされてきた。
たとえば、アルミナ粉,炭化ケイ素,ジルコニア系研磨
材などの砥材粒子を配合したポリエステルモノフィラメ
ントは若干の耐摩耗性向上効果は認められるものの、ポ
リエステル中における該砥材粒子の分散が悪いため糸質
が劣っていたり、モノフィラメント製造工程やモノフィ
ラメントを用いた各種織物の製織工程および抄紙機など
の、モノフィラメントやモノフィラメントを用いた各種
織物と接触する各種ローラー類やガイド類などの表面に
擦過損傷を与えるなどの欠点を有していた。また、特開
昭63−42976号公報にはモノフィラメントの表面
にポリシロキサン系被覆剤及び架橋アクリル系被覆剤な
どの硬質被膜を付与する方法が提案されているが、該表
面被膜は脱落しやすく、耐久性の面で問題を有してい
た。また、特開平2−80688号公報にはポリエチレ
ンテレフタレートに特定量の熱可塑性ポリウレタンを含
有させたモノフィラメントを使用した耐摩耗性の改良さ
れた抄紙用織物が提案されているが、使用する熱可塑性
ポリウレタン樹脂が、ポリエチレンテレフタレートとの
溶融紡糸温度で分解し、紡糸が困難となり、工業的に大
きな問題を有しており実用的でないことを知った。 ま
た、本願発明者等においても、エチレン・プロピレン・
ジエン系三元共重合体とポリプロピレンとのブレンドタ
イプの熱可塑性エラストマーを特定量含有した、耐摩耗
性を改良したポリエステルモノフィラメント(特開平5
−86507号公報)を提案した。
耐摩耗性を改良するため、種々の提案がなされてきた。
たとえば、アルミナ粉,炭化ケイ素,ジルコニア系研磨
材などの砥材粒子を配合したポリエステルモノフィラメ
ントは若干の耐摩耗性向上効果は認められるものの、ポ
リエステル中における該砥材粒子の分散が悪いため糸質
が劣っていたり、モノフィラメント製造工程やモノフィ
ラメントを用いた各種織物の製織工程および抄紙機など
の、モノフィラメントやモノフィラメントを用いた各種
織物と接触する各種ローラー類やガイド類などの表面に
擦過損傷を与えるなどの欠点を有していた。また、特開
昭63−42976号公報にはモノフィラメントの表面
にポリシロキサン系被覆剤及び架橋アクリル系被覆剤な
どの硬質被膜を付与する方法が提案されているが、該表
面被膜は脱落しやすく、耐久性の面で問題を有してい
た。また、特開平2−80688号公報にはポリエチレ
ンテレフタレートに特定量の熱可塑性ポリウレタンを含
有させたモノフィラメントを使用した耐摩耗性の改良さ
れた抄紙用織物が提案されているが、使用する熱可塑性
ポリウレタン樹脂が、ポリエチレンテレフタレートとの
溶融紡糸温度で分解し、紡糸が困難となり、工業的に大
きな問題を有しており実用的でないことを知った。 ま
た、本願発明者等においても、エチレン・プロピレン・
ジエン系三元共重合体とポリプロピレンとのブレンドタ
イプの熱可塑性エラストマーを特定量含有した、耐摩耗
性を改良したポリエステルモノフィラメント(特開平5
−86507号公報)を提案した。
【0006】しかしながら、近年、従来より更に過酷な
条件でモノフィラメント等が使用されるようになり、例
えば紙の生産性を向上するために抄紙の高速化が進み、
従来より更に耐摩耗性に優れる抄紙ワイヤー用ポリエス
テルモノフィラメントが要求されるようになった。
条件でモノフィラメント等が使用されるようになり、例
えば紙の生産性を向上するために抄紙の高速化が進み、
従来より更に耐摩耗性に優れる抄紙ワイヤー用ポリエス
テルモノフィラメントが要求されるようになった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した要求
に鑑み、従来のものより優れた耐摩耗性を有するポリエ
ステル組成物、該組成物からなるモノフィラメントおよ
び該ポリエステルモノフィラメントを使用した各種工業
用織物に関するものである。
に鑑み、従来のものより優れた耐摩耗性を有するポリエ
ステル組成物、該組成物からなるモノフィラメントおよ
び該ポリエステルモノフィラメントを使用した各種工業
用織物に関するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の課題
は、 1.下記(a),(b)および(c)成分からなるブロ
ック共重合体0.5〜40重量%、好ましくは1〜35
重量%含有するポリエステル組成物、該ポリエステル組
成物からなるモノフィラメントおよび該モノフィラメン
トを使用した工業用織物。 (a)プロピレンに基づく単量体単位を85〜20モル
%とエチレンに基づく単量体単位を15〜80モル%と
から構成されるプロピレン・エチレンランダム共重合体
成分25〜98.99重量% (b)ポリプロピレン成分1〜70重量% (c)ポリブテン成分0.01〜5重量% 2.ブロック共重合体を構成する(a),(b)および
(c)成分が、下記の構成比率であるブロック共重合体
を含有するポリエステル組成物、該ポリエステル組成物
からなるモノフィラメントおよび該モノフィラメントを
使用した工業用織物。 (a)37〜96.96重量% (b)3〜60重量% (c)0.04〜3重量% 3.ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである
上記のポリエステル組成物、該ポリエステル組成物から
なるモノフィラメントおよび該モノフィラメントを使用
した工業用織物。 によって達成できる。
は、 1.下記(a),(b)および(c)成分からなるブロ
ック共重合体0.5〜40重量%、好ましくは1〜35
重量%含有するポリエステル組成物、該ポリエステル組
成物からなるモノフィラメントおよび該モノフィラメン
トを使用した工業用織物。 (a)プロピレンに基づく単量体単位を85〜20モル
%とエチレンに基づく単量体単位を15〜80モル%と
から構成されるプロピレン・エチレンランダム共重合体
成分25〜98.99重量% (b)ポリプロピレン成分1〜70重量% (c)ポリブテン成分0.01〜5重量% 2.ブロック共重合体を構成する(a),(b)および
(c)成分が、下記の構成比率であるブロック共重合体
を含有するポリエステル組成物、該ポリエステル組成物
からなるモノフィラメントおよび該モノフィラメントを
使用した工業用織物。 (a)37〜96.96重量% (b)3〜60重量% (c)0.04〜3重量% 3.ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである
上記のポリエステル組成物、該ポリエステル組成物から
なるモノフィラメントおよび該モノフィラメントを使用
した工業用織物。 によって達成できる。
【0009】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の
ポリエステル組成物およびモノフィラメントを構成する
ところのポリエステルとは、ジカルボン酸と、グリコー
ルからなるポリエステルである。ジカルボン酸成分とし
ては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸などが挙げられる。また、グリコール成分としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメ
チレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等が挙げられる。上記のジカルボン酸成分の一部を、
アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、スルホン酸金属
塩置換イソフタル酸などで置き換えてもよく、また、上
記のグリコール成分の一部をジエチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、ポリアルキレングリコールなどで置き換えてもよ
い。更に、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロ
パン、トリメリット酸、トリメシン酸、硼酸などの鎖分
岐剤を少量併用することもできる。
ポリエステル組成物およびモノフィラメントを構成する
ところのポリエステルとは、ジカルボン酸と、グリコー
ルからなるポリエステルである。ジカルボン酸成分とし
ては、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン
酸、イソフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン
酸などが挙げられる。また、グリコール成分としては、
エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメ
チレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等が挙げられる。上記のジカルボン酸成分の一部を、
アジピン酸、セバシン酸、ダイマー酸、スルホン酸金属
塩置換イソフタル酸などで置き換えてもよく、また、上
記のグリコール成分の一部をジエチレングリコール、ネ
オペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジオー
ル、ポリアルキレングリコールなどで置き換えてもよ
い。更に、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロ
パン、トリメリット酸、トリメシン酸、硼酸などの鎖分
岐剤を少量併用することもできる。
【0010】これらの内でも、ジカルボン酸成分の90
モル%以上がテレフタル酸からなり、グリコール成分の
90モル%がエチレングリコールからなる、ポリエチレ
ンテレフタレート(以下、PETという)が好適であ
る。
モル%以上がテレフタル酸からなり、グリコール成分の
90モル%がエチレングリコールからなる、ポリエチレ
ンテレフタレート(以下、PETという)が好適であ
る。
【0011】該ポリエステルには、酸化チタン、酸化ケ
イ素、炭酸カルシウム、チッ化ケイ素、クレー、タル
ク、カオリン、ジルコニウム酸などの各種無機粒子や架
橋高分子粒子、各種金属粒子などの粒子類のほか、従来
公知の抗酸化剤、金属イオン封鎖剤、イオン交換剤、着
色防止剤、耐光剤、包接化合物、帯電防止剤、各種着色
剤、ワックス類、シリコーンオイル、各種界面活性剤、
各種強化繊維類などが添加されていてもよい。
イ素、炭酸カルシウム、チッ化ケイ素、クレー、タル
ク、カオリン、ジルコニウム酸などの各種無機粒子や架
橋高分子粒子、各種金属粒子などの粒子類のほか、従来
公知の抗酸化剤、金属イオン封鎖剤、イオン交換剤、着
色防止剤、耐光剤、包接化合物、帯電防止剤、各種着色
剤、ワックス類、シリコーンオイル、各種界面活性剤、
各種強化繊維類などが添加されていてもよい。
【0012】該ポリエステルの極限粘度は、通常は0.
6以上であればよい。ここで極限粘度はオルソクロロフ
ェノール溶液中25℃で測定した粘度より求めた極限粘
度であり、〔η〕で表わされる。
6以上であればよい。ここで極限粘度はオルソクロロフ
ェノール溶液中25℃で測定した粘度より求めた極限粘
度であり、〔η〕で表わされる。
【0013】本発明で用いる下記(a),(b)および
(c)成分からなるブロック共重合体は、具体的には下
記(a)、(b)、および(c)成分を公知の方法でブ
ロック共重合した重合体を有機過酸化物の存在下に溶融
混練して得ることができる。
(c)成分からなるブロック共重合体は、具体的には下
記(a)、(b)、および(c)成分を公知の方法でブ
ロック共重合した重合体を有機過酸化物の存在下に溶融
混練して得ることができる。
【0014】(a)プロピレンに基づく単量体単位を8
5〜20モル%とエチレンに基づく単量体単位を15〜
80モル%とから構成されるプロピレン・エチレンラン
ダム共重合体成分25〜98.99重量% (b)ポリプロピレン成分1〜70重量% (c)ポリブテン成分0.01〜5重量% 上記の成分(a)におけるエチレンに基づく単量体単位
およびプロピレンに基づく単量体単位のそれぞれの含有
割合は、エチレンに基づく単量体単位が15〜80モル
%であり、プロピレンに基づく単量体単位が85〜20
モル%である。エチレンに基づく単量体単位の含有割合
が15モル%未満であり、プロピレンに基づく単量体単
位の含有割合が85モル%を越える場合は、モノフィラ
メントに代表されるポリエステル組成物の耐摩耗性が損
なわれるため好ましくない。一方、エチレンに基づく単
量体単位の含有割合が80モル%を越え、プロピレンに
基づく単量体単位の含有割合が20モル%未満である場
合は、モノフィラメントに代表されるポリエステル組成
物の強伸度が損なわれるため好ましくない。
5〜20モル%とエチレンに基づく単量体単位を15〜
80モル%とから構成されるプロピレン・エチレンラン
ダム共重合体成分25〜98.99重量% (b)ポリプロピレン成分1〜70重量% (c)ポリブテン成分0.01〜5重量% 上記の成分(a)におけるエチレンに基づく単量体単位
およびプロピレンに基づく単量体単位のそれぞれの含有
割合は、エチレンに基づく単量体単位が15〜80モル
%であり、プロピレンに基づく単量体単位が85〜20
モル%である。エチレンに基づく単量体単位の含有割合
が15モル%未満であり、プロピレンに基づく単量体単
位の含有割合が85モル%を越える場合は、モノフィラ
メントに代表されるポリエステル組成物の耐摩耗性が損
なわれるため好ましくない。一方、エチレンに基づく単
量体単位の含有割合が80モル%を越え、プロピレンに
基づく単量体単位の含有割合が20モル%未満である場
合は、モノフィラメントに代表されるポリエステル組成
物の強伸度が損なわれるため好ましくない。
【0015】上記(a),(b)および(c)成分から
なるブロック共重合体における(a)プロピレン・エチ
レンランダム共重合体成分(以下、成分(a)という)
の成分割合は25〜98.99重量%である。成分
(a)が25重量%未満の場合は、モノフィラメントに
代表されるポリエステル組成物の耐摩耗性が損なわれる
こととなり好ましくない。また、成分(a)の割合が9
8.99重量%を越えると、モノフィラメントに代表さ
れるポリエステル組成物の強伸度が損なわれることとな
り好ましくない。
なるブロック共重合体における(a)プロピレン・エチ
レンランダム共重合体成分(以下、成分(a)という)
の成分割合は25〜98.99重量%である。成分
(a)が25重量%未満の場合は、モノフィラメントに
代表されるポリエステル組成物の耐摩耗性が損なわれる
こととなり好ましくない。また、成分(a)の割合が9
8.99重量%を越えると、モノフィラメントに代表さ
れるポリエステル組成物の強伸度が損なわれることとな
り好ましくない。
【0016】また、上記(a),(b)および(c)成
分からなるブロック共重合体における、(b)ポリプロ
ピレン成分(以下、成分(b)という)の成分割合は1
〜70重量%である。成分(b)の割合が1重量%未満
の場合は、モノフィラメントに代表されるポリエステル
組成物の強伸度が損なわれることとなり好ましくない。
また、成分(b)の割合が70重量%を越えると、モノ
フィラメントに代表されるポリエステル組成物の耐摩耗
性が損なわれるため好ましくない。
分からなるブロック共重合体における、(b)ポリプロ
ピレン成分(以下、成分(b)という)の成分割合は1
〜70重量%である。成分(b)の割合が1重量%未満
の場合は、モノフィラメントに代表されるポリエステル
組成物の強伸度が損なわれることとなり好ましくない。
また、成分(b)の割合が70重量%を越えると、モノ
フィラメントに代表されるポリエステル組成物の耐摩耗
性が損なわれるため好ましくない。
【0017】また、上記(a),(b)および(c)成
分からなるブロック共重合体における、(c)ポリブテ
ン成分(以下、成分(c)という)の成分割合は0.0
1〜5重量%である。成分(c)の割合が0.01重量
%未満の場合はブロック共重合体の粒子が固結しやすく
なり、また、5重量%を越えると該ブロック共重合体が
流動性に乏しくなるために、均一なモノフィラメントが
得られにくく、線径斑が増大するため好ましくない。
分からなるブロック共重合体における、(c)ポリブテ
ン成分(以下、成分(c)という)の成分割合は0.0
1〜5重量%である。成分(c)の割合が0.01重量
%未満の場合はブロック共重合体の粒子が固結しやすく
なり、また、5重量%を越えると該ブロック共重合体が
流動性に乏しくなるために、均一なモノフィラメントが
得られにくく、線径斑が増大するため好ましくない。
【0018】本発明のポリエステル組成物およびモノフ
ィラメントが含有するところのブロック共重合体は、上
記(a),(b)および(c)成分からなるブロック共
重合体を有機過酸化物とともに溶融混練したものであ
る。
ィラメントが含有するところのブロック共重合体は、上
記(a),(b)および(c)成分からなるブロック共
重合体を有機過酸化物とともに溶融混練したものであ
る。
【0019】有機過酸化物としては公知の化合物を使用
することができる。例えば、メチルエチルケトンパーオ
キサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シ
クロへキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイ
ド、イソブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオ
キサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド等のハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパー
オキシ・イソプロピル)−ベンゼン、ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−
ブチルパーオキシ)−ヘキサン−3等のジアルキルパー
オキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)−ブタン等のパーオキシケター
ル、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート等のアルキルパーエステル、t−ブ
チルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーカー
ボネート等を挙げることができる。
することができる。例えば、メチルエチルケトンパーオ
キサイド、メチルイソブチルケトンパーオキサイド、シ
クロへキサノンパーオキサイド等のケトンパーオキサイ
ド、イソブチリルパーオキサイド、ラウロイルパーオキ
サイド、ベンゾイルパーオキサイド等のジアシルパーオ
キサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサ
イド等のハイドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサ
イド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス−(t−ブチルパー
オキシ・イソプロピル)−ベンゼン、ジ−t−ブチルパ
ーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−
ブチルパーオキシ)−ヘキサン−3等のジアルキルパー
オキサイド、1,1−ジ−t−ブチルパーオキシ−3,
3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ジ−(t
−ブチルパーオキシ)−ブタン等のパーオキシケター
ル、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパー
オキシベンゾエート等のアルキルパーエステル、t−ブ
チルパーオキシイソプロピルカーボネート等のパーカー
ボネート等を挙げることができる。
【0020】上記した有機過酸化物の配合量は特に制限
されないが、一般には、ブロック共重合体100重量部
に対して、0.001〜3重量部の範囲であることが好
ましい。有機過酸化物を配合することで、得られるブロ
ック共重合体が均一な物性を有するものとなる。
されないが、一般には、ブロック共重合体100重量部
に対して、0.001〜3重量部の範囲であることが好
ましい。有機過酸化物を配合することで、得られるブロ
ック共重合体が均一な物性を有するものとなる。
【0021】更に、上記した有機過酸化物と溶融を行う
ときに、一分子中にラジカル重合性基を2個以上有する
化合物を存在させることもできる。一分子中にラジカル
重合性基を2個以上有する化合物を存在させることによ
り、ブロック共重合体の分子鎖を架橋させることがで
き、それによって耐熱性を改良することができる。
ときに、一分子中にラジカル重合性基を2個以上有する
化合物を存在させることもできる。一分子中にラジカル
重合性基を2個以上有する化合物を存在させることによ
り、ブロック共重合体の分子鎖を架橋させることがで
き、それによって耐熱性を改良することができる。
【0022】上記の一分子中にラジカル重合性基を2個
以上有する化合物(以下、単に架橋剤ともいう、)とし
ては、公知の化合物を何等制限なく採用することができ
る。具体的には、ジビニルベンゼンのようなジビニル化
合物、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、
ジアリルイソフタレート、酒石酸ジアリル、エポキシコ
ハク酸ジアリル、ジアリルマレート、ジアリルカーボネ
ート等のジアリル化合物、P−キノンジオキシム、P,
P−ジベンゾイルキノンジオキシムのようなオキシム化
合物、フェニルマレイミドのようなマレイミド化合物、
トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート
等のシアヌール酸又はイソシアヌール酸のジまたはトリ
アリルエステル、エチレングリコールメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート等のアクリル酸及びメタクリ
ル酸エステル化合物、液状の1,2−ポリブタジエンな
どの主鎖又は側鎖に二重結合を有するオリゴマー、シン
ジオタクチック−1,2−ポリブタジエンなどの主鎖又
は側鎖に二重結合を有するポリマーなどを例示すること
ができる。
以上有する化合物(以下、単に架橋剤ともいう、)とし
ては、公知の化合物を何等制限なく採用することができ
る。具体的には、ジビニルベンゼンのようなジビニル化
合物、ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、
ジアリルイソフタレート、酒石酸ジアリル、エポキシコ
ハク酸ジアリル、ジアリルマレート、ジアリルカーボネ
ート等のジアリル化合物、P−キノンジオキシム、P,
P−ジベンゾイルキノンジオキシムのようなオキシム化
合物、フェニルマレイミドのようなマレイミド化合物、
トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート
等のシアヌール酸又はイソシアヌール酸のジまたはトリ
アリルエステル、エチレングリコールメタクリレート、
ジエチレングリコールジメタクリレート、ペンタエリス
リトールトリアクリレート等のアクリル酸及びメタクリ
ル酸エステル化合物、液状の1,2−ポリブタジエンな
どの主鎖又は側鎖に二重結合を有するオリゴマー、シン
ジオタクチック−1,2−ポリブタジエンなどの主鎖又
は側鎖に二重結合を有するポリマーなどを例示すること
ができる。
【0023】上記した一分子中にラジカル重合性基を2
個以上有する化合物の配合量は特に制限されないが、一
般には、ブロック共重合体100重量部に対して、0.
01〜20重量部、さらに0.02〜10重量部の範囲
であることが好ましい。
個以上有する化合物の配合量は特に制限されないが、一
般には、ブロック共重合体100重量部に対して、0.
01〜20重量部、さらに0.02〜10重量部の範囲
であることが好ましい。
【0024】上記したブロック共重合体と有機過酸化
物、さらに必要に応じて一分子中にラジカル重合性基を
2個以上有する化合物の混練は、一般には、ブロック共
重合体の融点且つ有機過酸化物の分解温度以上の温度で
公知の混練装置を使用して行われる。一般には、170
〜330℃で混練することが好ましい。
物、さらに必要に応じて一分子中にラジカル重合性基を
2個以上有する化合物の混練は、一般には、ブロック共
重合体の融点且つ有機過酸化物の分解温度以上の温度で
公知の混練装置を使用して行われる。一般には、170
〜330℃で混練することが好ましい。
【0025】該ブロック共重合体としては、JIS K
6301に従って測定したJISA硬度が80以下を用
いると、ポリエステル組成物およびモノフィラメントの
耐摩耗性が一層良好となる傾向にあるため好ましい。
6301に従って測定したJISA硬度が80以下を用
いると、ポリエステル組成物およびモノフィラメントの
耐摩耗性が一層良好となる傾向にあるため好ましい。
【0026】該ブロック共重合体は、他の樹脂類、公知
の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤
等および各種粒子類、例えば、酸化チタン、酸化ケイ
素、炭酸カルシウム、チッ化ケイ素、クレー、タルク、
カオリン、ジルコニウム酸や架橋高分子粒子、各種金属
粒子等を配合したものであってもよい。
の添加剤、例えば、酸化防止剤、光安定剤、帯電防止剤
等および各種粒子類、例えば、酸化チタン、酸化ケイ
素、炭酸カルシウム、チッ化ケイ素、クレー、タルク、
カオリン、ジルコニウム酸や架橋高分子粒子、各種金属
粒子等を配合したものであってもよい。
【0027】該ブロック共重合体のポリエステル組成物
およびモノフィラメント中における含有量は、0.5〜
40重量%の範囲である。該ブロック共重合体の含有量
が0.5重量%より少ないと、モノフィラメントに代表
されるポリエステル組成物の耐摩耗性が十分でなく、一
方、40重量%より多いと、モノフィラメントに代表さ
れるポリエステル組成物の強伸度が低下し、モノフィラ
メントの線径斑も増加するため好ましくない。また、該
ブロック共重合体の含有量を1重量%以上、35重量%
以下にすると、一層優れた耐摩耗性と強伸度特性を有す
るモノフィラメントに代表されるポリエステル組成物と
なり、更に好ましいものである。
およびモノフィラメント中における含有量は、0.5〜
40重量%の範囲である。該ブロック共重合体の含有量
が0.5重量%より少ないと、モノフィラメントに代表
されるポリエステル組成物の耐摩耗性が十分でなく、一
方、40重量%より多いと、モノフィラメントに代表さ
れるポリエステル組成物の強伸度が低下し、モノフィラ
メントの線径斑も増加するため好ましくない。また、該
ブロック共重合体の含有量を1重量%以上、35重量%
以下にすると、一層優れた耐摩耗性と強伸度特性を有す
るモノフィラメントに代表されるポリエステル組成物と
なり、更に好ましいものである。
【0028】本発明のポリエステル組成物およびモノフ
ィラメントは次のような方法によって得ることができ
る。ポリエステルとブロック共重合体との混合は、ポリ
エステルの重縮合完了直後から該モノフィラメントが紡
糸口金より紡出されるまでの任意の段階に行なうことが
でき、例えば、重縮合が完了した直後に重合缶で、溶融
状態のポリエステルにブロック共重合体を添加・混練
し、常法によりカッティングしてポリエステル組成物を
得た後、一般には減圧下、50℃〜160℃の温度で5
〜24時間乾燥し、次いでメルトプレッシャー式または
エクストルダ式紡糸機などを用いて溶融紡糸・延伸・熱
セットしてモノフィラメントを得る方法。あるいは乾燥
したポリエステルチップにブロック共重合体チップを添
加・チップブレンド後、エクストルダ式紡糸機で混練し
ながら溶融紡糸・延伸する方法。あるいはチップ定量供
給機で所定量のポリエステルチップとブロック共重合体
とを供給しながらエクストルダ式紡糸機で混練・溶融紡
糸・延伸する方法。あるいは1軸,2軸エクストルダ式
混練機でポリエステルとブロック共重合体とをあらかじ
め溶融混練後チップ化し、定法により乾燥し、次いで溶
融紡糸・延伸する方法などが挙げられるが、溶融紡糸前
の段階で少なくとも一回はポリエステルとブロック共重
合体とを強制混練することが好ましい。また、溶融紡糸
時の温度は通常のポリエステルの溶融成型温度すなわち
ポリエステルの溶融温度以上、分解温度以下の範囲を採
用することができるが、ブロック共重合体の分解を避け
るためには290℃以下の温度が好ましい。また、同様
の意味で溶融ポリエステルと溶融ブロック共重合体との
平均的な接触時間は合計で15分間以下が好ましく、1
0分間以下にするのがさらに好ましい傾向にある。
ィラメントは次のような方法によって得ることができ
る。ポリエステルとブロック共重合体との混合は、ポリ
エステルの重縮合完了直後から該モノフィラメントが紡
糸口金より紡出されるまでの任意の段階に行なうことが
でき、例えば、重縮合が完了した直後に重合缶で、溶融
状態のポリエステルにブロック共重合体を添加・混練
し、常法によりカッティングしてポリエステル組成物を
得た後、一般には減圧下、50℃〜160℃の温度で5
〜24時間乾燥し、次いでメルトプレッシャー式または
エクストルダ式紡糸機などを用いて溶融紡糸・延伸・熱
セットしてモノフィラメントを得る方法。あるいは乾燥
したポリエステルチップにブロック共重合体チップを添
加・チップブレンド後、エクストルダ式紡糸機で混練し
ながら溶融紡糸・延伸する方法。あるいはチップ定量供
給機で所定量のポリエステルチップとブロック共重合体
とを供給しながらエクストルダ式紡糸機で混練・溶融紡
糸・延伸する方法。あるいは1軸,2軸エクストルダ式
混練機でポリエステルとブロック共重合体とをあらかじ
め溶融混練後チップ化し、定法により乾燥し、次いで溶
融紡糸・延伸する方法などが挙げられるが、溶融紡糸前
の段階で少なくとも一回はポリエステルとブロック共重
合体とを強制混練することが好ましい。また、溶融紡糸
時の温度は通常のポリエステルの溶融成型温度すなわち
ポリエステルの溶融温度以上、分解温度以下の範囲を採
用することができるが、ブロック共重合体の分解を避け
るためには290℃以下の温度が好ましい。また、同様
の意味で溶融ポリエステルと溶融ブロック共重合体との
平均的な接触時間は合計で15分間以下が好ましく、1
0分間以下にするのがさらに好ましい傾向にある。
【0029】本発明のポリエステル組成物およびポリエ
ステルモノフィラメントは各種酸化防止剤、加水分解改
良剤、酸化チタンなどの各種不活性粒子、ブロック共重
合体以外の各種ポリマー、ポリエステル製造時に通常用
いられる触媒としての各種金属化合物、着色防止として
用いられるリン化合物などを含有していてもよい。
ステルモノフィラメントは各種酸化防止剤、加水分解改
良剤、酸化チタンなどの各種不活性粒子、ブロック共重
合体以外の各種ポリマー、ポリエステル製造時に通常用
いられる触媒としての各種金属化合物、着色防止として
用いられるリン化合物などを含有していてもよい。
【0030】本発明のポリエステル組成物はマルチフィ
ラメント、モノフィラメント、不織布、ステープルファ
イバーおよび綿状などの繊維状、コネクター、自動車ワ
イパーなどの成形物、ボトル、フイルム、シート等いか
なる形状の物でもよく、優れた柔軟性と耐摩耗性を有し
ているため、衣料用および各種工業用織物、電子部品、
自動車部品、ボトル、フイルム、シート等に好ましく用
いることができる。
ラメント、モノフィラメント、不織布、ステープルファ
イバーおよび綿状などの繊維状、コネクター、自動車ワ
イパーなどの成形物、ボトル、フイルム、シート等いか
なる形状の物でもよく、優れた柔軟性と耐摩耗性を有し
ているため、衣料用および各種工業用織物、電子部品、
自動車部品、ボトル、フイルム、シート等に好ましく用
いることができる。
【0031】本発明の工業用織物とは、本発明のポリエ
ステルモノフィラメントを少なくとも一部に使用した、
抄紙ワイヤー(紙漉き用の網),抄紙ドライヤーキャン
バス,サニタリー製品乾燥用ベルト,各種ベルトプレス
用フィルター,セメントフィルター等のことである。
ステルモノフィラメントを少なくとも一部に使用した、
抄紙ワイヤー(紙漉き用の網),抄紙ドライヤーキャン
バス,サニタリー製品乾燥用ベルト,各種ベルトプレス
用フィルター,セメントフィルター等のことである。
【0032】ここで抄紙ワイヤーとは、一重織、二重織
および三重織など様々な織物として、紙の漉き上げ工程
で使用される織物のことで長網あるいは丸網などとして
用いられるものであり、織物の裏側のローラーやサクシ
ョンボックスと接する部分の緯糸が特に激しい摩耗を受
ける。従って、本発明のポリエステルモノフィラメント
を少なくとも一部の構成素材として使用した、長網ある
いは丸網などの抄紙ワイヤーは、紙原料中の炭酸カルシ
ウム、タルク、クレー等の無機填料による摩耗を著しく
抑制されたものとなるため好適なものである。
および三重織など様々な織物として、紙の漉き上げ工程
で使用される織物のことで長網あるいは丸網などとして
用いられるものであり、織物の裏側のローラーやサクシ
ョンボックスと接する部分の緯糸が特に激しい摩耗を受
ける。従って、本発明のポリエステルモノフィラメント
を少なくとも一部の構成素材として使用した、長網ある
いは丸網などの抄紙ワイヤーは、紙原料中の炭酸カルシ
ウム、タルク、クレー等の無機填料による摩耗を著しく
抑制されたものとなるため好適なものである。
【0033】また、抄紙ドライヤーキャンバスとは、一
重織、二重織および三重織など様々な織物として、抄紙
機のドライヤー内で紙を乾燥させるために使用される織
物のことであり、紙やローラー類および紙表面に施され
た各種塗料による摩耗を受ける。従って、本発明のポリ
エステルモノフィラメントを少なくとも一部の構成素材
として用いた抄紙ドライヤーキャンバスは、該キャンバ
スの摩耗を著しく抑制されたものとなるため好適なもの
である。
重織、二重織および三重織など様々な織物として、抄紙
機のドライヤー内で紙を乾燥させるために使用される織
物のことであり、紙やローラー類および紙表面に施され
た各種塗料による摩耗を受ける。従って、本発明のポリ
エステルモノフィラメントを少なくとも一部の構成素材
として用いた抄紙ドライヤーキャンバスは、該キャンバ
スの摩耗を著しく抑制されたものとなるため好適なもの
である。
【0034】また、同様に、本発明のポリエステルモノ
フィラメントを少なくとも一部の構成素材として用いた
活性汚泥,ビール粕などの脱水や醤油絞りなどのベルト
プレス工程で使用されるフィルター、セメントスラリー
用フィルターおよびサニタリー製品乾燥用ベルト布等
は、使用中の摩耗が著しく抑制されたものとなるため好
適なものである。
フィラメントを少なくとも一部の構成素材として用いた
活性汚泥,ビール粕などの脱水や醤油絞りなどのベルト
プレス工程で使用されるフィルター、セメントスラリー
用フィルターおよびサニタリー製品乾燥用ベルト布等
は、使用中の摩耗が著しく抑制されたものとなるため好
適なものである。
【0035】なお、抄紙ドライヤーキャンバス等の高温
多湿な雰囲気中で使用される工業用織物の構成素材とし
て用いられる場合の本発明のポリエステルモノフィラメ
ントは、ポリエステルの加水分解劣化を抑制する目的
で、各種カルボジイミド化合物、エポキシ化合物および
オキサゾリン化合物等を含有したものであると好まし
く、特に、未反応のカルボジイミド化合物を含有したも
のであると好ましい。
多湿な雰囲気中で使用される工業用織物の構成素材とし
て用いられる場合の本発明のポリエステルモノフィラメ
ントは、ポリエステルの加水分解劣化を抑制する目的
で、各種カルボジイミド化合物、エポキシ化合物および
オキサゾリン化合物等を含有したものであると好まし
く、特に、未反応のカルボジイミド化合物を含有したも
のであると好ましい。
【0036】本発明のポリエステルモノフィラメントの
断面形状はいかなるものでもよく、例えば丸、楕円、3
角、T、Y、H、+、5葉,6葉,7葉,8葉などの多
葉形状、正方形、長方形、菱形、繭型、馬蹄型などを挙
げることができ、また、これらの形状を一部変更したも
のであってもよい。また、使用に当たってはこれら各種
断面形状のフィラメントを適宜組み合わせて用いること
ができる。耐摩耗性向上の観点からは、丸形断面が最も
摩耗しにくく好ましい。また、断面の直径は用途によっ
て適宜選択できるが、0.01〜3mmの範囲が最もよ
く使用される。また、糸の必要強度は用途により異なる
が、抄紙ワイヤーとして使用する場合には3.0g/デ
ニール以上あることが好ましい。
断面形状はいかなるものでもよく、例えば丸、楕円、3
角、T、Y、H、+、5葉,6葉,7葉,8葉などの多
葉形状、正方形、長方形、菱形、繭型、馬蹄型などを挙
げることができ、また、これらの形状を一部変更したも
のであってもよい。また、使用に当たってはこれら各種
断面形状のフィラメントを適宜組み合わせて用いること
ができる。耐摩耗性向上の観点からは、丸形断面が最も
摩耗しにくく好ましい。また、断面の直径は用途によっ
て適宜選択できるが、0.01〜3mmの範囲が最もよ
く使用される。また、糸の必要強度は用途により異なる
が、抄紙ワイヤーとして使用する場合には3.0g/デ
ニール以上あることが好ましい。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説
明する。なお、実施例中の耐摩耗性および線径斑の評価
は次のようにして行なった。 A.耐摩耗性評価方法 ポリエステルモノフィラメントの先端に荷重100gの
重りをつけ、1500rpmで回転する直径60cmの
セラミック製円筒表面に、中性紙抄紙用の填料として用
いられる三共製薬(株)製の炭酸カルシウム粉末“エス
カロン”(登録商標)#800の0.5%水懸濁液を滴
下しながら接触させ、該モノフィラメントが切断するま
での時間を測定した。なお、該モノフィラメントを抄紙
用網として用いる場合の耐摩耗性は、本摩耗性評価にお
けるモノフィラメントの切断するまでに要する時間が、
従来のホモポリエステルモノフィラメントの1.5倍以
上であることが必要とされる。 B.線径斑評価方法 レーザー式線径測定器を用い、モノフィラメント250
mを、50m/分の速度で5分間線径を測定し、測定値
の平均値をフィラメントの直径とし、測定値の最大値と
最小値との差を線径斑とした。なお、該モノフィラメン
トを抄紙用網として用いる場合の線径斑は紙製品の表面
均一性との関係から、本評価方法による測定値の最大値
と最小値との差が平均糸直径の3%以下であることが必
要とされる。
明する。なお、実施例中の耐摩耗性および線径斑の評価
は次のようにして行なった。 A.耐摩耗性評価方法 ポリエステルモノフィラメントの先端に荷重100gの
重りをつけ、1500rpmで回転する直径60cmの
セラミック製円筒表面に、中性紙抄紙用の填料として用
いられる三共製薬(株)製の炭酸カルシウム粉末“エス
カロン”(登録商標)#800の0.5%水懸濁液を滴
下しながら接触させ、該モノフィラメントが切断するま
での時間を測定した。なお、該モノフィラメントを抄紙
用網として用いる場合の耐摩耗性は、本摩耗性評価にお
けるモノフィラメントの切断するまでに要する時間が、
従来のホモポリエステルモノフィラメントの1.5倍以
上であることが必要とされる。 B.線径斑評価方法 レーザー式線径測定器を用い、モノフィラメント250
mを、50m/分の速度で5分間線径を測定し、測定値
の平均値をフィラメントの直径とし、測定値の最大値と
最小値との差を線径斑とした。なお、該モノフィラメン
トを抄紙用網として用いる場合の線径斑は紙製品の表面
均一性との関係から、本評価方法による測定値の最大値
と最小値との差が平均糸直径の3%以下であることが必
要とされる。
【0038】実施例1〜11,比較実施例1〜9 真空下160℃で8時間乾燥した極限粘度0.70のP
ETペレットおよび、以下に示すブロック共重合体ペレ
ットを準備した。
ETペレットおよび、以下に示すブロック共重合体ペレ
ットを準備した。
【0039】ブロック共重合体ペレットは、表1に示す
共重合組成のプロピレン・エチレンランダム共重合体
(以下、成分(a)という)、ポリプロピレン成分
(b)(以下、成分(b)という)およびポリブテン成
分(c)(以下、成分(c)という)とから構成された
共重合体を、1、3−ビス−(t−ブチルパーオキシイ
ソプロピル)ベンゼン0.67重量部とよく混合し、φ
35mm押し出し機で230℃で約3分間溶融混練した
後、ガット状に押し出しカッティングして得た。 上記
したPETペレットと上記したブロック共重合体ペレッ
トとを表1に示す混合量比で各々計量しながら、孔径
1.5mm、孔のL/D3.5のノズルを備えたエクス
トルダ式溶融紡糸機に供し、溶融紡糸した後一旦冷却
し、さらに120℃で5.5倍に延伸し、次いで0.9
倍で弛緩熱セットすることにより、直径0.22mmの
ポリエステルモノフィラメントを得た。このモノフィラ
メントの耐摩耗性、強伸度、線径斑を表1に示す。
共重合組成のプロピレン・エチレンランダム共重合体
(以下、成分(a)という)、ポリプロピレン成分
(b)(以下、成分(b)という)およびポリブテン成
分(c)(以下、成分(c)という)とから構成された
共重合体を、1、3−ビス−(t−ブチルパーオキシイ
ソプロピル)ベンゼン0.67重量部とよく混合し、φ
35mm押し出し機で230℃で約3分間溶融混練した
後、ガット状に押し出しカッティングして得た。 上記
したPETペレットと上記したブロック共重合体ペレッ
トとを表1に示す混合量比で各々計量しながら、孔径
1.5mm、孔のL/D3.5のノズルを備えたエクス
トルダ式溶融紡糸機に供し、溶融紡糸した後一旦冷却
し、さらに120℃で5.5倍に延伸し、次いで0.9
倍で弛緩熱セットすることにより、直径0.22mmの
ポリエステルモノフィラメントを得た。このモノフィラ
メントの耐摩耗性、強伸度、線径斑を表1に示す。
【0040】
【表1】 実施例12,比較実施例10 本発明の工業用織物の例として、実施例1および比較実
施例1で得たモノフィラメントを下緯糸に用い、別に準
備したφ0.17mmのPETモノフィラメントを残り
の緯糸と経糸に用いた2重織りの下緯糸摩耗型抄紙ワイ
ヤーを作成した。該抄紙ワイヤーを抄紙機のワイヤーパ
ートにセットし、パルプ1重量%と、350メッシュふ
るい残分0.0重量%の炭酸カルシウム粒子を30重量
%含有するパルプ液による抄紙を3か月間行なった。2
か月間抄紙経過後の抄紙ワイヤーから下緯糸を取り出し
て摩耗状態を観測した結果を表2に示す。
施例1で得たモノフィラメントを下緯糸に用い、別に準
備したφ0.17mmのPETモノフィラメントを残り
の緯糸と経糸に用いた2重織りの下緯糸摩耗型抄紙ワイ
ヤーを作成した。該抄紙ワイヤーを抄紙機のワイヤーパ
ートにセットし、パルプ1重量%と、350メッシュふ
るい残分0.0重量%の炭酸カルシウム粒子を30重量
%含有するパルプ液による抄紙を3か月間行なった。2
か月間抄紙経過後の抄紙ワイヤーから下緯糸を取り出し
て摩耗状態を観測した結果を表2に示す。
【0041】ここで、抄紙後のワイヤー下緯糸の摩耗率
は、未使用の状態で保存しておいたワイヤーから一定長
さの下緯糸を取り出したものの重量をブランクとして、
抄紙後のワイヤーから取り出したブランクと同じ長さの
下緯糸の重量と比較することで行なった。
は、未使用の状態で保存しておいたワイヤーから一定長
さの下緯糸を取り出したものの重量をブランクとして、
抄紙後のワイヤーから取り出したブランクと同じ長さの
下緯糸の重量と比較することで行なった。
【0042】
【表2】
【0043】
【発明の効果】本発明のポリエステルモノフィラメント
に代表されるポリエステル組成物は優れた耐摩耗性と、
必要十分な強伸度を有するものであり、各種工業用織物
等として好適に用いることができる。
に代表されるポリエステル組成物は優れた耐摩耗性と、
必要十分な強伸度を有するものであり、各種工業用織物
等として好適に用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩間 忠則 愛知県岡崎市昭和町字河原1番地 東 レ・モノフィラメント株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−86507(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 67/00 - 67/04
Claims (6)
- 【請求項1】 下記(a),(b)および(c)成分か
らなるブロック共重合体を0.5〜40重量%含有する
ポリエステル組成物。 (a)プロピレンに基づく単量体単位を85〜20モル
%とエチレンに基づく単量体単位を15〜80モル%と
から構成されるプロピレン・エチレンランダム共重合体
成分25〜98.99重量% (b)ポリプロピレン成分1〜70重量% (c)ポリブテン成分0.01〜5重量% - 【請求項2】 ブロック共重合体を構成する(a),
(b)および(c)成分が、下記の構成比率である請求
項1記載のポリエステル組成物。 (a)37〜96.96重量% (b)3〜60重量% (c)0.04〜3重量% - 【請求項3】 ブロック共重合体の含有量が1〜35重
量%である請求項1〜2のいずれか1項記載のポリエス
テル組成物。 - 【請求項4】 ポリエステルがポリエチレンテレフタレ
ートである請求項1〜3のいずれか1項記載のポリエス
テル組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項記載のポリ
エステル組成物からなるモノフィラメント。 - 【請求項6】 請求項5記載のポリエステルモノフィラ
メントを少なくとも一部に使用した工業用織物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04265295A JP3350608B2 (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | ポリエステル組成物、モノフィラメントおよび工業用織物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP04265295A JP3350608B2 (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | ポリエステル組成物、モノフィラメントおよび工業用織物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08239560A JPH08239560A (ja) | 1996-09-17 |
JP3350608B2 true JP3350608B2 (ja) | 2002-11-25 |
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ID=12641950
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP04265295A Expired - Fee Related JP3350608B2 (ja) | 1995-03-02 | 1995-03-02 | ポリエステル組成物、モノフィラメントおよび工業用織物 |
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---|---|
JP (1) | JP3350608B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4005278B2 (ja) * | 1998-09-14 | 2007-11-07 | 東レ株式会社 | ポリエステルモノフィラメント、その製造方法および工業用織物 |
JP5250925B2 (ja) * | 2001-09-28 | 2013-07-31 | 日立化成株式会社 | 繊維状炭素の製造方法 |
-
1995
- 1995-03-02 JP JP04265295A patent/JP3350608B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08239560A (ja) | 1996-09-17 |
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