JP3350253B2 - ブラシレスモータの制御装置 - Google Patents

ブラシレスモータの制御装置

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JP3350253B2
JP3350253B2 JP28540694A JP28540694A JP3350253B2 JP 3350253 B2 JP3350253 B2 JP 3350253B2 JP 28540694 A JP28540694 A JP 28540694A JP 28540694 A JP28540694 A JP 28540694A JP 3350253 B2 JP3350253 B2 JP 3350253B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば磁気ディスク
装置や光ディスク装置などの記録媒体を回転させて記録
および再生を行う記憶再生装置に用いられるブラシレス
モータに係り、特に、トルク変動を減少させるためのブ
ラシレスモータの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は3相ブラシレスモータの一般的
な駆動回路を示すブロック図である。ブラシレスモータ
は、多数の永久磁石を円周上に並べた回転子とこの回転
子に対向する位置に並べた固定子が作る回転磁界と回転
子の永久磁石の作用で発生する回転力で回転させるもの
である。図10において、1〜3は固定子に対する回転
子の位置を検出するホールセンサ、4は回転子の回転速
度を検出する速度検出器、5〜7は固定子に巻かれた回
転子駆動用の巻線、8は水晶振動子(図示せず)などを
用いて発振した周期がほぼ一定のパルス列のクロック信
号と上記速度検出器4から得られる速度検出信号とを周
波数比較して回転子の回転速度の誤差を検出する速度誤
差検出回路、9はホールセンサ1〜3から得られるホー
ルセンサ信号Sha、Shb、Shcを基にして巻線5
〜7に流す巻線電流Ia、Ib、Icの転流タイミング
を制御すると共に、速度誤差検出回路8から得られる速
度誤差信号に応じて速度誤差の大きさを減らすように巻
線電流Ia、Ib、Icの大きさを制御する電流制御回
路である。
【0003】次に、図11は上記電流制御回路9により
制御されて各巻線5〜7に供給される3相ブラシレスモ
ータの巻線電流の転流タイミング図である。図11に示
されるように、3つのホールセンサ信号Sha、Sh
b、Shcは互いに120度ずつずれたサイン波状に発
生し、これらの信号を基に3つの巻線電流Ia、Ib、
Icを得ている。巻線電流は、ほぼ矩形で、巻線に対し
て順方向(プラス方向)及び逆方向(マイナス方向)の
双方向に流す。これによって、回転子が回転すると、上
記巻線5〜7に誘起電圧Ea、Eb、Ecが発生する。
この誘起電圧の波形は、一般に、回転子や固定子の構造
で決まるものである。3相ブラシレスモータにおける各
巻線電流は、各巻線5〜7に誘起する上記誘起電圧E
a、Eb、Ecのピーク位置を中心とする約120度幅
に流す。巻線に電流を流すことによって発生する回転力
(以下、通電トルクという)は、各巻線電流値と各誘起
電圧値の積の合計に比例するため、上記の場合の通電ト
ルクは、図11に示すように、周期的な変動成分を含む
ことになり、このような通電トルクの変動は、回転子の
回転ムラの発生につながり、データの記録再生品質に悪
影響を与えるという問題があった。
【0004】また、このような通電トルクの変動を解消
するものとして、例えば特開昭62−141998号公
報に示すように、巻線電流を誘起電圧と同相のサイン波
状に制御するものがある。図12は特開昭62−141
998号公報に開示された通電トルクの変動解消方法の
説明図である。すなわち、回転子駆動用の巻線とは別に
検出用巻線を同じ固定子に巻くことで、誘起電圧Ea、
Eb、Ecと同相のサイン波状の巻線電流Ia、Ib、
Icを得て、各巻線に供給するようにして、これによ
り、各巻線電流値と各誘起電圧値の積の合計を一定と
し、従って、通電トルクを、図12に示されるように、
変動のない一定値として、回転ムラが発生しないように
している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た特開昭62−141998号公報に係る通電トルクの
変動解消方法においては、誘起電圧波形がサイン波状で
あれば、通電トルクの変動は生じないが、サイン波状以
外である場合には、通電トルクは変動することになる。
例えば、誘起電圧波形がほぼ台形の場合に、通電トルク
が変動することを図13を用いて説明する。すなわち、
特開昭62−141998号公報における巻線電流波形
は誘起電圧波形と相似となるべく制御されるので、図1
3に示すように、誘起電圧Ea、Eb、Ecの波形が台
形の場合、巻線電流Ia、Ib、Icの波形も台形とな
る。従って、各巻線電流値と各誘起電圧値の積の合計に
比例する通電トルクの波形は、図13に示されるよう
に、変動することになる。このため、上述した特開昭6
2−141998号公報に開示された通電トルクの変動
解消方法は、誘起電圧波形がサイン波形であることが必
須であり、サイン波形から外れた分だけ通電トルクにム
ラが発生することになる。しかし、一般的に、誘起電圧
の全周期をサイン波形から外れないようにブラシレスモ
ータを構成することは困難である。
【0006】また、図14は誘起電圧波形が台形で、巻
線電流波形が矩形の場合に発生する通電トルクの説明図
である。図14に示されるように、誘起電圧Ea、E
b、Ecの波形が台形で、巻線電電流Ia、Ib、Ic
の波形が矩形の場合には、各巻線電流値と各誘起電圧値
の積の合計に比例する通電トルクの波形は、特開昭62
−141998号公報の場合と同様に、変動することに
なる。
【0007】さらに、一般的に、ブラシレスモータは回
転子に装着された永久磁石が固定子の巻線を巻いた磁性
材を吸引することによってコギングトルクが発生する
が、このコギングトルクは特定位置で停止する力であ
り、通電トルクの変動と同様に、回転ムラの発生につな
がる。図13に示される特開昭62−141998号公
報の従来例では、上記コギングトルクに対する対策が考
慮されておらず、コギングトルクによる回転ムラが発生
する。
【0008】従来のブラシレスモータの巻線電流の制御
は、以上のようにして成されているので、通電トルクが
変動し、この通電トルクの変動は回転子の回転ムラの発
生につながり、データの記録再生品質に悪影響を与える
という問題があった。
【0009】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、通電トルクの変動に伴う回転子
の回転ムラを低減することができるブラシレスモータの
制御装置を得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係るブラシレ
スモータの制御装置は、ブラシレスモータの固定子に対
する回転子の位置を検出するための複数のホールセンサ
と、回転子の回転速度を検出する速度検出器と、クロッ
ク信号と上記速度検出器による速度検出信号とを周波数
比較して回転子の回転速度の誤差を検出する速度誤差検
出回路と、上記各ホールセンサからの位置検出信号に基
づいて回転子駆動用の各相巻線に供給する各相巻線電流
の転流タイミングを制御すると共に上記速度誤差検出回
路による速度誤差信号に基づいて各相巻線電流の大きさ
を制御する電流制御回路とを備えたブラシレスモータの
制御装置において、上記速度検出信号に基づいて上記各
相巻線電流を部分的に増大させるためのタイミング信号
を発生する増大電流タイミング発生回路を備え、上記電
流制御回路は、上記増大電流タイミング発生回路からの
タイミング信号に基づいて各相巻線に供給する矩形の巻
線電流を、矩形の電流波形に対し前縁部と中央部及び後
縁部に電流増大部分を重畳した電流波形に制御すること
を特徴とするものである。
【0011】また、他の発明に係るブラシレスモータの
制御装置は、ブラシレスモータの回転子の回転速度を検
出する速度検出器と、クロック信号と上記速度検出器に
よる速度検出信号とを周波数比較して回転子の回転速度
の誤差を検出する速度誤差検出回路と、上記ブラシレス
モータを上記クロック信号に基づいて起動動作すると共
に上記速度検出信号に基づいて定速動作し、上記起動動
作において上記クロック信号を計数すると共に上記定速
動作において上記速度検出信号を計数しその計数値に基
づいて各相巻線電流の転流タイミング制御信号を得る転
流タイミング制御回路と、上記各相巻線電流の転流タイ
ミング制御信号に基づいて各相巻線電流の転流タイミン
グ制御すると共に上記速度誤差検出回路による速度誤差
信号に基づいて各相巻線電流の大きさを制御しかつ各相
巻線に供給する矩形の巻線電流を部分的に増大させるべ
く電流波形を制御する電流制御回路と、上記速度検出信
号に基づいて上記各相巻線電流を部分的に増大させるた
めのタイミング信号を発生する増大電流タイミング発生
回路とを備え、上記電流制御回路は、上記増大電流タイ
ミング発生回路からのタイミング信号に基づいて各相巻
線に供給する矩形の巻線電流を、矩形の電流波形に対し
前縁部と中央部及び後縁部に電流増大部分を重畳した電
流波形に制御することを特徴とするものである。
【0012】また、さらに他の発明に係るブラシレスモ
ータの制御装置は、ブラシレスモータの固定子に対する
回転子の位置を検出するための複数のホールセンサと、
回転子の回転速度を検出する速度検出器と、クロック信
号と上記速度検出器による速度検出信号とを周波数比較
して回転子の回転速度の誤差を検出する速度誤差検出回
路と、上記各ホールセンサからの位置検出信号に基づい
て回転子駆動用の各相巻線に供給する各相巻線電流の転
流タイミングを制御すると共に上記速度誤差検出回路に
よる速度誤差信号に基づいて各相巻線電流の大きさを制
御する電流制御回路とを備えたブラシレスモータの制御
装置において、上記回転子の回転にともなって上記各相
巻線に誘起する誘起電圧は正の電圧及び負の電圧を有
し、上記正の電圧の波形及び上記負の電圧の波形を略台
形とし、他の相の上記誘起電圧と交差する電位を上記正
の電圧の交差において上記誘起電圧の正の電圧の最大値
の略半値とすると共に上記負の電圧の交差において上記
誘起電圧の負の最大値の略半値とし、上記電流制御回路
は上記各相巻線電流を上記各相誘起電圧が略ゼロ電圧の
通過において通電方向の切り替えを行うと共に上記各相
巻線電流の波形を略矩形とすることを特徴とするもので
ある。
【0013】また、さらに他の発明に係るブラシレスモ
ータの制御装置は、ブラシレスモータの回転子の回転速
度を検出する速度検出器と、クロック信号と上記速度検
出器による速度検出信号とを周波数比較して回転子の回
転速度の誤差を検出する速度誤差検出回路と、上記ブラ
シレスモータを上記クロック信号に基づいて起動動作す
ると共に上記速度検出信号に基づいて定速動作し、上記
起動動作において上記クロック信号を計数すると共に上
記定速動作において上記速度検出信号を計数しその計数
値に基づいて各相巻線電流の転流タイミング制御信号を
得る転流タイミング制御回路と、上記各相巻線電流の転
流タイミング制御信号に基づいて各相巻線電流の転流タ
イミング制御すると共に上記速度誤差検出回路による速
度誤差信号に基づいて各相巻線電流の大きさを制御する
電流制御回路とを備えたブラシレスモータの制御装置に
おいて、上記回転子の回転にともなって上記各相巻線に
誘起する誘起電圧は正の電圧及び負の電圧を有し、上記
正の電圧の波形及び上記負の電圧の波形を略台形とし、
他の相の上記誘起電圧と交差する電位を上記正の電圧の
交差において上記誘起電圧の正の電圧の最大値の略半値
とすると共に上記負の電圧の交差において上記誘起電圧
の負の最大値の略半値とし、上記電流制御回路は上記各
相巻線電流を上記各相誘起電圧が略ゼロ電圧の通過にお
いて通電方向の切り替えを行うと共に上記各相巻線電流
の波形を略矩形とすることを特徴とするものである。
【0014】さらに、さらに他の発明に係るブラシレス
モータの制御装置は、上記誘起電圧は上記正の電圧と上
記負の電圧との間に略ゼロ電圧に留まっている期間を有
し、上記電流制御回路は、上記誘起電圧が上記略ゼロ電
圧に留まっている期間の上記各相巻線電流の値をゼロと
することを特徴とするものである。
【0015】
【作用】この発明に係るブラシレスモータの制御装置に
おいては、ホールセンサからの位置検出信号に基づいて
回転子駆動用の各相巻線に供給する各相巻線電流の転流
タイミングを制御すると共に速度誤差検出回路による速
度誤差信号に基づいて各相巻線電流の大きさを制御する
ようにした電流制御回路により、各相巻線に供給する矩
形の巻線電流を部分的に増大させるべく電流波形を制御
することにより、トルクの変動の変動幅を減少させてト
ルク変動に伴う回転子の回転ムラを低減させる。また、
速度検出信号に基づいて各相巻線電流を部分的に増大さ
せるためのタイミング信号を発生する増大電流タイミン
グ発生回路とを備え、上記電流制御回路は、上記増大電
流タイミング発生回路からのタイミング信号に基づいて
各相巻線に供給する矩形の巻線電流を、矩形の電流波形
に対し前縁部と中央部及び後縁部に電流増大部分を重畳
した電流波形に制御することにより、通電トルクを部分
的に増大させて変動幅が減少した通電トルクを得ること
を可能にすると共に、巻線電流の一部分を増大させてコ
ギングトルクを打ち消す方向の通電トルクを増大させ
て、コギングトルクの変動に伴う総合トルクの変動をな
くすことを可能にする。
【0016】また、他の発明に係るブラシレスモータの
制御装置においては、転流タイミング制御回路により、
ブラシレスモータを上記クロック信号に基づいて起動動
作すると共に上記速度検出信号に基づいて定速動作し、
上記起動動作において上記クロック信号を計数すると共
に上記定速動作において上記速度検出信号を計数しその
計数値に基づいて各相巻線電流の転流タイミング制御信
号を得るようにし、電流制御回路により、上記各相巻線
電流の転流タイミング制御信号に基づいて各相巻線電流
の転流タイミング制御すると共に速度誤差検出回路によ
る速度誤差信号に基づいて各相巻線電流の大きさを制御
しかつ各相巻線に供給する矩形の巻線電流を部分的に増
大させるべく電流波形を制御することにより、ホールセ
ンサによる位置検出信号を用いずに各相巻線電流の転流
タイミング制御することを可能にする。また、速度検出
信号に基づいて各相巻線電流を部分的に増大させるため
のタイミング信号を発生する増大電流タイミング発生回
路とを備え、上記電流制御回路は、上記増大電流タイミ
ング発生回路からのタイミング信号に基づいて各相巻線
に供給する矩形の巻線電流を、矩形の電流波形に対し前
縁部と中央部及び後縁部に電流増大部分を重畳した電流
波形に制御することにより、通電トルクを部分的に増大
させて変動幅が減少した通電トルクを得ることを可能に
すると共に、巻線電流の一部分を増大させてコギングト
ルクを打ち消す方向の通電トルクを増大させて、コギン
グトルクの変動に伴う総合トルクの変動をなくすことを
可能にする。
【0017】また、さらに他の発明に係るブラシレスモ
ータの制御装置においては、回転子の回転にともなって
各相巻線に誘起する誘起電圧は正の電圧及び負の電圧を
有し、上記正の電圧の波形及び上記負の電圧の波形を略
台形とし、他の相の上記誘起電圧と交差する電位を上記
正の電圧の交差において上記誘起電圧の正の電圧の最大
値の略半値とすると共に上記負の電圧の交差において上
記誘起電圧の負の最大値の略半値とし、電流制御回路に
より、上記各相巻線電流を上記各相誘起電圧が略ゼロ電
圧の通過において通電方向の切り替えを行うと共に上記
各相巻線電流の波形を略矩形として、各相誘起電圧が発
生している期間中、一定値の電流を流すように制御する
ことにより、各相誘起電圧と巻線電流との積の和をほぼ
一定値にし、通電トルクの変動をなくすことができる
【0018】さらに、上記誘起電圧は上記正の電圧と上
記負の電圧との間に略ゼロ電圧に留まっている期間を有
し、上記電流制御回路により、上記誘起電圧が上記略ゼ
ロ電圧に留まっている期間の上記各相巻線電流の値をゼ
ロとすることにより、誘起電圧が部分的に0となるモー
タでも通電トルクの変動をなくすことができる
【0019】
【0020】
【実施例】
実施例1.以下、図面を参照してこの発明の実施例を説
明する。図1は実施例1に係る3相ブラシレスモータの
駆動回路を示すブロック図である。図1において、図1
0に示す従来例と同一符号は同一部分を示し、1〜3は
固定子に対する回転子の位置を検出するホールセンサ、
4は回転子の回転速度を検出する速度検出器、5〜7は
固定子に巻かれた回転子駆動用の巻線、8は水晶振動子
(図示せず)などを用いて発振した周期がほぼ一定のパ
ルス列のクロック信号と上記速度検出器4から得られる
速度検出信号とを周波数比較して回転子の回転速度の誤
差を検出する速度誤差検出回路である。
【0021】また、新たな符号として、10は速度検出
器4からの速度検出信号を基にして巻線5〜7に流す巻
線電流Ia、Ib、Icに部分的に増大した電流を流す
ためのタイミング信号を発生する増大電流タイミング発
生回路、11はホールセンサ1〜3から得られるホール
センサ信号Sha、Shb、Shcを基にして巻線5〜
7に流す巻線電流Ia、Ib、Icの転流タイミングを
制御すると共に、速度誤差検出回路8から得られる速度
誤差信号に応じて速度誤差の大きさを減らすように巻線
電流Ia、Ib、Icの大きさを制御し、かつ増大電流
タイミング発生回路10からのタイミング信号を受けて
巻線電流Ia、Ib、Icを部分的に増大させる電流制
御回路である。
【0022】ここで、上記電流制御回路11は、図2に
示す巻線電流波形の制御タイミング図に示す如く、矩形
の巻線電流波形に対し前縁部と中央部及び後縁部の電流
増大部分を有する巻線電流Ia、Ib、Icを制御す
る。この巻線電流Ia、Ib、Icの電流増大部分のタ
イミングは、回転子の回転速度を検出する速度検出器4
による速度検出信号の高レベルの期間に行うことにより
実現している。なお、図2では、速度検出信号の周期は
巻線電流の周期の1/6に同期している場合について示
している。上記速度検出器4による速度検出信号は回転
子から得られるものであり、一方、巻線電流は回転子に
同期して発生しなければならないものであることから容
易に同期が実現可能である。また、速度検出信号の周期
については巻線電流の周期の1/6に限らず、巻線電流
波形を制御できる周期であれば良い。
【0023】図3は誘起電圧Ea、Eb、Ecの波形が
台形で、巻線電流波形が矩形の巻線電流波形に対し前縁
部と中央部及び後縁部の電流増大部分を有するよう制御
された巻線電流Ia、Ib、Icの波形の場合に発生す
る通電トルクの説明図である。上述したようにして、巻
線電流波形を矩形の巻線電流波形に対し前縁部と中央部
及び後縁部に電流増大部分を有するように制御すること
によって、各巻線電流値と各誘起電圧値との積の合計に
比例する通電トルクの波形としては、巻線電流の電流増
大部分の作用により、図14に示す従来の通電トルクに
見られた変動波形の減少部分のトルクを増大させること
になり、これにより、変動幅が減少した通電トルクを得
ることができる。
【0024】従って、上記実施例1によれば、速度検出
器4からの速度検出信号を基にして巻線5〜7に流す巻
線電流Ia、Ib、Icに部分的に増大した電流を流す
ためのタイミング信号を発生する増大電流タイミング発
生回路10を備え、電流制御回路11により、ホールセ
ンサ1〜3から得られるホールセンサ信号Sha、Sh
b、Shcを基にして巻線5〜7に流す巻線電流Ia、
Ib、Icのタイミング作成を行うと共に、速度誤差検
出回路8から得られる速度誤差信号に応じて速度誤差の
大きさを減らすように巻線電流Ia、Ib、Icの大き
さを制御し、かつ増大電流タイミング発生回路10から
のタイミング信号を受けて巻線電流Ia、Ib、Icを
部分的に増大させるようにしたので、従来の通電トルク
に見られた変動波形の減少部分のトルクが増大すること
になり、その結果、変動幅が減少した通電トルクを得る
ことができ、通電トルクのムラを抑えることができる。
このため、通電トルクの変動に伴う回転子の回転ムラを
低減させることができるので、記録媒体を回転させる場
合に記録媒体の回転ムラを低減させてデータの記録再生
品質を向上させることができる。また、増大電流タイミ
ング発生回路10及び電流制御回路11としては、既存
の信号を用いるだけでよいため構成が安価なものとする
ことができる。
【0025】実施例2.次に、図4は実施例2に係る巻
線電流の制御を説明する波形図である。この実施例2に
係る構成としては、図1に示す実施例1と同様の構成を
備えるが、電流制御回路11による巻線電流の制御が異
なる。この実施例2において、電流制御回路11は、各
誘起電圧Ea、Eb、Ecの波形が図3に示す実施例1
の場合と同様に台形であり、電圧の増加および減少部分
の波形は直線的で、かつ、他の相の誘起電圧と交差する
電位がほぼ中間電位の場合に、各誘起電圧Ea、Eb、
Ecが発生している期間中に、一定値の各巻線電流I
a、Ib、Icを流すように制御している。
【0026】すなわち、図4に示す如く、電流制御回路
11は、各巻線電流Ia、Ib、Icとして、一定電流
を各誘起電圧Ea、Eb、Ecが発生している期間中に
流している。ここで、各誘起電圧Ea、Eb、Ecの増
加および減少部分の波形は直線的であり、かつ、他の相
の誘起電圧と交差する電位はほぼ中間電位であり、誘起
電圧が発生している期間中は巻線電流として一定電流を
流していることから、各相に発生するトルクは各相の誘
起電圧Ea、Eb、Ecの波形と相似形になる。このた
め、各相のトルクを合計した通電トルクは、図示される
ように、一定であり、トルク変動は生じない。なお、上
記の誘起電圧波形の作成は、回転子および固定子の構造
や形状の工夫で実現可能である。
【0027】従って、上記実施例2によれば、電流制御
回路11により、各誘起電圧Ea、Eb、Ecの波形が
台形であり、電圧の増加および減少部分の波形は直線的
で、かつ、他の相の誘起電圧と交差する電位がほぼ中間
電位の場合に、各誘起電圧Ea、Eb、Ecが発生して
いる期間中に、一定値の各巻線電流Ia、Ib、Icを
流すように制御するので、各相の誘起電圧値と巻線電流
値との積の和がほぼ一定値となり、通電トルクのムラは
ほとんどないという効果がある。
【0028】実施例3.次に、この実施例3では、誘起
電圧波形が上述した実施例1及び2での台形とは異な
り、部分的に0となる波形の場合についても同様にトル
ク変動を生じないように巻線電流を制御することを説明
する。図5は実施例3に係る巻線電流の制御を説明する
波形図である。この実施例3に係る構成としては、図1
に示す実施例1と同様の構成を備えるが、電流制御回路
11による巻線電流の制御が異なる。この実施例3にお
いて、電流制御回路11は、各誘起電圧Ea、Eb、E
cの波形が図3及び図4に示す実施例1及び2の場合の
台形とは異なり、電圧の増加および減少部分の波形は直
線的で、かつ他の相の誘起電圧と交差する電位がほぼ中
間電位を示すものの、部分的に0となる波形の場合に、
各巻線電流Ia、Ib、Icとして、各誘起電圧Ea、
Eb、Ecの波形が0となる期間に、同様に0となる矩
形波状の電流を流すように制御している。
【0029】すなわち、図5に示すように、巻線5〜7
に誘起される誘起電圧Ea、Eb、Ecは誘起電圧をほ
とんど発生していない領域E0 を含んでいる。電流制御
回路11は、巻線電流Ia、Ib、Icとして、誘起電
圧が発生している期間だけ流すようにし、誘起電圧をほ
とんど発生していない領域E0 ではこれに同期して各相
毎に巻線電流がほぼ流れない領域I0 を含ませるよう制
御する。各誘起電圧の増加および減少部分の波形は図4
と同様に直線的であり、かつ他の相の誘起電圧と交差す
る電位はほぼ中間電位である。これにより、通電トルク
は、図4と同様に一定となり、トルク変動は生じない。
【0030】従って、上記実施例3によれば、電流制御
回路11により、各誘起電圧Ea、Eb、Ecの波形が
台形であり、電圧の増加および減少部分の波形は直線的
で、かつ他の相の誘起電圧と交差する電位がほぼ中間電
位であると共に、部分的に0となる領域を含む場合に、
各誘起電圧Ea、Eb、Ecが発生している期間中は、
一定値であり、0となる期間はこれに同期して0となる
各巻線電流Ia、Ib、Icを流すように制御するの
で、各相の誘起電圧値と巻線電流値との積の和がほぼ一
定値となり、誘起電圧が部分的に0と成るようなモータ
でも通電トルクのムラはほとんどないという効果があ
る。
【0031】実施例4.上述した実施例1〜3では、通
電トルクの変動を低減することで、固定子の回転ムラを
低減させることを説明したものであるが、実際のモータ
では、回転子に装着された磁石と固定子の巻線を巻いて
ある磁性材との間で発生する吸引力のためにコギングト
ルクが発生する。このため、図6に示すように、通電ト
ルクが一定であっても、通電トルクとコギングトルクと
を合成した総合トルクは変動するという問題が生じる。
この実施例4では、上記コギングトルクによる総合トル
クの変動を低減させるために巻線電流を制御することを
説明する。図7は実施例4に係る巻線電流の制御を説明
するもので、図5に示す実施例3においてコギングトル
クが発生した場合を想定し、その総合トルク変動を低減
する際の波形図である。この実施例4に係る構成として
は、図1に示す実施例1と同様の構成を備えるが、電流
制御回路11による巻線電流の制御が異なる。
【0032】この実施例4において、電流制御回路11
は、コギングトルクを打ち消す方向のトルクを増大させ
るために、図5に示す巻線電流の一部分を増大させるよ
う制御している。すなわち、この実施例4においては、
実施例3と同様に、各誘起電圧Ea、Eb、Ecの波形
が台形であり、電圧の増加および減少部分の波形は直線
的で、かつ他の相の誘起電圧と交差する電位がほぼ中間
電位であると共に、部分的に0となる領域を含む場合
に、各誘起電圧Ea、Eb、Ecが発生している期間中
は、一定値であり、0となる期間はこれに同期して0と
なるよう各巻線電流Ia、Ib、Icを制御すると共
に、コギングトルクを打ち消す方向のトルクを増大させ
るために、各巻線電流Ia、Ib、Icの一部分を増大
させるが、巻線電流を増大させるタイミングは、図2に
示す実施例1の場合と同様に、速度検出器4による速度
検出信号が高レベルの期間に増大電流タイミング発生回
路10から出力されるタイミング信号に基づいて行う。
【0033】このようにして得られた巻線電流Ia、I
b、Icにより、図7に示すように、通電トルクは巻線
電流の増大部分があるために変動するが、この変動成分
とコギングトルクとが相殺し合って、総合トルクとして
は、コギングトルクによる変動が低減されたものとな
る。
【0034】従って、上記実施例4によれば、コギング
トルクを打ち消す通電トルクを発生させるように巻線電
流を制御するので、総合トルクのムラを抑えることがで
きる。
【0035】実施例5.上述した実施例1〜4では、各
巻線電流Ia、Ib、Icを切り替えていくタイミング
(以下、転流タイミングと称す)をホールセンサ1〜3
から得られるホールセンサ信号Sha、Shb、Shc
に基づいて得るようにしていたので、モータ制御にホー
ルセンサは必要な部品であつたが、この実施例5では、
このホールセンサを必要とせずに、各巻線電流Ia、I
b、Icの転流タイミングを得る安価なモータ制御構成
について説明する。
【0036】図8は実施例5に係る3相ブラシレスモー
タの駆動回路を示すブロック図である。図8において、
図1に示す実施例1と同一部分は同一符号を示し、4は
回転子の回転速度を検出する速度検出器、5〜7は固定
子に巻かれた回転子駆動用の巻線、8は水晶振動子(図
示せず)などを用いて発振した周期がほぼ一定のパルス
列のクロック信号と上記速度検出器4から得られる速度
検出信号とを周波数比較して回転子の回転速度の誤差を
検出する速度誤差検出回路である。
【0037】また、新たな符号として、12は外部から
与えられるモータを回転させるモータON信号と速度検
出器4からの速度検出信号及び水晶振動子(図示せず)
などを用いて発振した周期がほぼ一定のパルス列のクロ
ック信号の入力に基づいて、上記モータON信号が高電
位となった起動時は上記クロック信号を転流クロック信
号とし、一定時間経過後は上記速度検出信号を転流クロ
ック信号に切り換え、その転流クロック信号を内蔵する
6進のカウンターで計数することにより、その計数値に
基づいて各相巻線電流の転流タイミング制御信号Ia
+、Ia−、Ib+、Ib−、Ic+、Ic−を出力す
る転流タイミング制御回路、13はこの転流タイミング
制御回路12からの各相巻線電流の転流タイミング制御
信号Ia+、Ia−、Ib+、Ib−、Ic+、Ic−
に基づいて巻線5〜7に流す巻線電流Ia、Ib、Ic
のタイミング作成を行うと共に、速度誤差検出回路8か
ら得られる速度誤差信号に応じて速度誤差の大きさを減
らすように巻線電流Ia、Ib、Icの大きさを制御す
る電流制御回路である。ここで、上記転流タイミング制
御回路12は図1に示すホールセンサ1〜3のホールセ
ンサ信号と同機能の信号を作成する。
【0038】図9は上述した図8に示す構成の各部信号
のタイミングチャートを示すもので、以下、このタイミ
ングチャートを参照して動作を説明する。転流タイミン
グ制御回路12から出力される各相巻線電流の転流タイ
ミング制御信号は、速度検出器4による速度検出信号と
クロック信号のいずれかを転流クロック信号として選択
し、その選択した転流クロック信号に基づいて発生す
る。すなわち、固定子が定速回転している時の転流クロ
ック信号としては速度検出器4による速度検出信号を選
択使用する。しかし、起動時は上記速度検出信号が得ら
れないので、クロック信号を転流クロック信号として選
択使用する。
【0039】このことから、転流タイミング制御回路1
2は、転流クロック信号として、図9に示すように、モ
ータON信号が高電位となった起動時は、クロック信号
を選択使用し、一定時間経過後に速度検出信号に切り換
えている。そして、転流タイミング制御回路12は、上
記転流クロック信号を内蔵する6進カウンター(図示せ
ず)で計数し、その計数値に基づいて各相巻線電流の転
流タイミング制御信号Ia+、Ia−、Ib+、Ib
−、Ic+、Ic−を得ている。ここで、各相巻線電流
の転流タイミング制御信号Ia+、Ia−、Ib+、I
b−、Ic+、Ic−が高電位となる期間は、それぞれ
計数値が0と1のときは転流タイミング制御信号Ia
+、計数値が3と4のときは転流タイミング制御信号I
a−、計数値が2と3のときは転流タイミング制御信号
Ib+、計数値が5と0のときは転流タイミング制御信
号Ib−、計数値が4と5のときは転流タイミング制御
信号Ic+、計数値が1と2のときは転流タイミング制
御信号Ic−である。
【0040】次に、上述した各相巻線電流の転流タイミ
ング制御信号Ia+、Ia−、Ib+、Ib−、Ic
+、Ic−を入力する電流制御回路13は、転流タイミ
ング制御信号Ia+とIa−に基づいて巻線5に供給す
る巻線電流Iaのタイミング作成を、また、転流タイミ
ング制御信号Ib+とIb−に基づいて巻線6に供給す
る巻線電流Ibのタイミング作成を、同様に、転流タイ
ミング制御信号Ic+とIc−に基づいて巻線7に供給
する巻線電流Icのタイミング作成をそれぞれ行う。な
お、電流値は速度誤差検出回路8からの速度誤差信号に
応じて速度誤差の大きさを減らすように巻線電流Ia、
Ib、Icの大きさを制御する。
【0041】従って、上記実施例5によれば、クロック
信号と速度検出信号に基づいて各相巻線電流の転流タイ
ミングを決定するようにしたので、ホールセンサを必要
とすることがなく、部品点数を削減できる。また、この
実施例5の構成に、前述した実施例1ないし4に示した
回路に付加して巻線電流を制御することにより、実施例
1ないし4と同等の効果を奏することができ、通電トル
クや総合トルクのムラを抑えることができることは言う
までもない。
【0042】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、ホー
ルセンサからの位置検出信号に基づいて回転子駆動用の
各相巻線に供給する各相巻線電流の転流タイミングを制
御すると共に速度誤差検出回路による速度誤差信号に基
づいて各相巻線電流の大きさを制御するようにした電流
制御回路により、各相巻線に供給する矩形の巻線電流を
部分的に増大させるべく電流波形を制御することによ
り、トルクの変動の変動幅を減少させてトルク変動に伴
う回転子の回転ムラを低減させることができる。また、
速度検出信号に基づいて各相巻線電流を部分的に増大さ
せるためのタイミング信号を発生する増大電流タイミン
グ発生回路とを備え、上記電流制御回路は、上記増大電
流タイミング発生回路からのタイミング信号に基づいて
各相巻線に供給する矩形の巻線電流を、矩形の電流波形
に対し前縁部と中央部及び後縁部に電流増大部分を重畳
した電流波形に制御することにより、通電トルクを部分
的に増大させて変動幅が減少した通電トルクを得ること
ができると共に、巻線電流の一部分を増大させてコギン
グトルクを打ち消す方向の通電トルクを増大させて、コ
ギングトルクの変動に伴う総合トルクの変動を低減させ
ることができる。
【0043】また、他の発明によれば、転流タイミング
制御回路により、ブラシレスモータを上記クロック信号
に基づいて起動動作すると共に上記速度検出信号に基づ
いて定速動作し、上記起動動作において上記クロック信
号を計数すると共に上記定速動作において上記速度検出
信号を計数しその計数値に基づいて各相巻線電流の転流
タイミング制御信号を得るようにし、電流制御回路によ
り、上記各相巻線電流の転流タイミング制御信号に基づ
いて各相巻線電流の転流タイミング制御すると共に速度
誤差検出回路による速度誤差信号に基づいて各相巻線電
流の大きさを制御しかつ各相巻線に供給する矩形の巻線
電流を部分的に増大させるべく電流波形を制御すること
により、ホールセンサによる位置検出信号を用いずに各
相巻線電流の転流タイミング制御することができるの
で、安価な構成によってトルクの変動の変動幅を減少さ
せてトルク変動に伴う回転子の回転ムラを低減させるこ
とができる。また、速度検出信号に基づいて各相巻線電
流を部分的に増大させるためのタイミング信号を発生す
る増大電流タイミング発生回路とを備え、上記電流制御
回路は、上記増大電流タイミング発生回路からのタイミ
ング信号に基づいて各相巻線に供給する矩形の巻線電流
を、矩形の電流波形に対し前縁部と中央部及び後縁部に
電流増大部分を重畳した電流波形に制御することによ
り、通電トルクを部分的に増大させて変動幅が減少した
通電トルクを得ることができると共に、巻線電流の一部
分を増大させてコギングトルクを打ち消す方向の通電ト
ルクを増大させて、コギングトルクの変動に伴う総合ト
ルクの変動を低減させることができる。
【0044】また、回転子の回転にともなって各相巻線
に誘起する誘起電圧は正の電圧及び負の電圧を有し、上
記正の電圧の波形及び上記負の電圧の波形を略台形と
し、他の相の上記誘起電圧と交差する電位を上記正の電
圧の交差において上記誘起電圧の正の電圧の最大値の略
半値とすると共に上記負の電圧の交差において上記誘起
電圧の負の最大値の略半値とし、電流制御回路により、
上記各相巻線電流を上記各相誘起電圧が略ゼロ電圧の通
過において通電方向の切り替えを行うと共に上記各相巻
線電流の波形を略矩形として、各相誘起電圧が発生して
いる期間中、一定値の電流を流すように制御することに
より、各相誘起電圧と巻線電流との積の和をほぼ一定値
にし、通電トルクの変動をなくすことができる
【0045】さらに、上記誘起電圧は上記正の電圧と上
記負の電圧との間に略ゼロ電圧に留まっている期間を有
し、上記電流制御回路により、上記誘起電圧が上記略ゼ
ロ電圧に留まっている期間の上記各相巻線電流の値をゼ
ロとすることにより、誘起電圧が部分的に0となるモー
タでも通電トルクの変動をなくすことができる
【0046】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1に係るブラシレスモータ
の制御装置を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施例1に係る巻線電流波形の制
御タイミング図である。
【図3】 この発明の実施例1に係る巻線電流の制御に
基づき発生する通電トルクを説明するための波形図であ
る。
【図4】 この発明の実施例2に係る巻線電流の制御を
説明する波形図である。
【図5】 この発明の実施例3に係る巻線電流の制御を
説明する波形図である。
【図6】 この発明の実施例4に係り、コギングトルク
を説明する波形図である。
【図7】 この発明の実施例4に係り、通電トルクを制
御してコギングトルクを低減させることにより総合トル
クの変動を低減させることを説明する波形図である。
【図8】 この発明の実施例5に係るブラシレスモータ
の制御装置を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施例5に係る巻線電流の転流タ
イミングを説明する波形図である。
【図10】 従来のブラシレスモータの制御装置を示す
ブロック図である。
【図11】 従来のモータ制御における巻線電流のタイ
ミング図である。
【図12】 従来のモータ制御における通電トルクの変
動解消を説明する波形図である。
【図13】 従来のモータ制御における通電トルクの変
動の発生を説明する波形図である。
【図14】 図13とは異なる巻線電流波形によって通
電トルクの変動が発生することを説明する波形図であ
る。
【符号の説明】
1〜3 ホールセンサ、4 速度検出器、5〜7 巻
線、8 速度誤差検出回路、10 増大電流タイミング
発生回路、11 電流制御回路、12 転流タイミング
制御回路、13 電流制御回路。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−68894(JP,A) 特開 平4−193096(JP,A) 特開 昭61−293191(JP,A) 特開 昭64−43095(JP,A) 特開 平5−111286(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 5/00 H02P 5/28 - 5/44 H02P 6/00 - 6/24 H02P 7/00 - 7/01 H02P 7/36 - 7/632

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブラシレスモータの固定子に対する回転
    子の位置を検出するための複数のホールセンサと、回転
    子の回転速度を検出する速度検出器と、クロック信号と
    上記速度検出器による速度検出信号とを周波数比較して
    回転子の回転速度の誤差を検出する速度誤差検出回路
    と、上記各ホールセンサからの位置検出信号に基づいて
    回転子駆動用の各相巻線に供給する各相巻線電流の転流
    タイミングを制御すると共に上記速度誤差検出回路によ
    る速度誤差信号に基づいて各相巻線電流の大きさを制御
    する電流制御回路とを備えたブラシレスモータの制御装
    置において、上記速度検出信号に基づいて上記各相巻線
    電流を部分的に増大させるためのタイミング信号を発生
    する増大電流タイミング発生回路を備え、上記電流制御
    回路は、上記増大電流タイミング発生回路からのタイミ
    ング信号に基づいて各相巻線に供給する矩形の巻線電流
    を、矩形の電流波形に対し前縁部と中央部及び後縁部に
    電流増大部分を重畳した電流波形に制御することを特徴
    とするブラシレスモータの制御装置。
  2. 【請求項2】 ブラシレスモータの回転子の回転速度を
    検出する速度検出器と、クロック信号と上記速度検出器
    による速度検出信号とを周波数比較して回転子の回転速
    度の誤差を検出する速度誤差検出回路と、上記ブラシレ
    スモータを上記クロック信号に基づいて起動動作すると
    共に上記速度検出信号に基づいて定速動作し、上記起動
    動作において上記クロック信号を計数すると共に上記定
    速動作において上記速度検出信号を計数しその計数値に
    基づいて各相巻線電流の転流タイミング制御信号を得る
    転流タイミング制御回路と、上記各相巻線電流の転流タ
    イミング制御信号に基づいて各相巻線電流の転流タイミ
    ング制御すると共に上記速度誤差検出回路による速度誤
    差信号に基づいて各相巻線電流の大きさを制御しかつ各
    相巻線に供給する矩形の巻線電流を部分的に増大させる
    べく電流波形を制御する電流制御回路と、上記速度検出
    信号に基づいて上記各相巻線電流を部分的に増大させる
    ためのタイミング信号を発生する増大電流タイミング発
    生回路とを備え、上記電流制御回路は、上記増大電流タ
    イミング発生回路からのタイミング信号に基づいて各相
    巻線に供給する矩形の巻線電流を、矩形の電流波形に対
    し前縁部と中央部及び後縁部に電流増大部分を重畳した
    電流波形に制御することを特徴とするブラシレスモータ
    の制御装置。
  3. 【請求項3】 ブラシレスモータの固定子に対する回転
    子の位置を検出するための複数のホールセンサと、回転
    子の回転速度を検出する速度検出器と、クロック信号と
    上記速度検出器による速度検出信号とを周波数比較して
    回転子の回転速度の誤差を検出する速度誤差検出回路
    と、上記各ホールセンサからの位置検出信号に基づいて
    回転子駆動用の各相巻線に供給する各相巻線電流の転流
    タイミングを制御すると共に上記速度誤差検出回路によ
    る速度誤差信号に基づいて各相巻線電流の大きさを制御
    する電流制御回路とを備えたブラシレスモータの制御装
    置において、上記回転子の回転にともなって上記各相巻
    線に誘起する誘起電圧は正の電圧及び負の電圧を有し、
    上記正の電圧の波形及び上記負の電圧の波形を略台形と
    し、他の相の上記誘起電圧と交差する電位を上記正の電
    圧の交差において上記誘起電圧の正の電圧の最大値の略
    半値とすると共に上記負の電圧の交差において上記誘起
    電圧の負の最大値の略半値とし、上記電流制御回路は上
    記各相巻線電流を上記各相誘起電圧が略ゼロ電圧の通過
    において通電方向の切り替えを行うと共に上記各相巻線
    電流の波形を略矩形とすることを特徴とするブラシレス
    モータの制御装置。
  4. 【請求項4】 ブラシレスモータの回転子の回転速度を
    検出する速度検出器と、クロック信号と上記速度検出器
    による速度検出信号とを周波数比較して回転子の回転速
    度の誤差を検出する速度誤差検出回路と、上記ブラシレ
    スモータを上記クロック信号に基づいて起動動作すると
    共に上記速度検出信号に基づいて定速動作し、上記起動
    動作において上記クロック信号を計数すると共に上記定
    速動作において上記速度検出信号を計数しその計数値に
    基づいて各相巻線電流の転流タイミング制御信号を得る
    転流タイミング制御回路と、上記各相巻線電流の転流タ
    イミング制御信号に基づいて各相巻線電流の転流タイミ
    ング制御すると共に上記速度誤差検出回路による速度誤
    差信号に基づいて各相巻線電流の大きさを制御する電流
    制御回路とを備えたブラシレスモータの制御装置におい
    て、上記回転子の回転にともなって上記各相巻線に誘起
    する誘起電圧は正の電圧及び負の電圧を有し、上記正の
    電圧の波形及び上記負の電圧の波形を略台形とし、他の
    相の上記誘起電圧と交差する電位を上記正の電圧の交差
    において上記誘起電圧の正の電圧の 最大値の略半値とす
    ると共に上記負の電圧の交差において上記誘起電圧の負
    の最大値の略半値とし、上記電流制御回路は上記各相巻
    線電流を上記各相誘起電圧が略ゼロ電圧の通過において
    通電方向の切り替えを行うと共に上記各相巻線電流の波
    形を略矩形とすることを特徴とするブラシレスモータの
    制御装置。
  5. 【請求項5】 上記誘起電圧は上記正の電圧と上記負の
    電圧との間に略ゼロ電圧に留まっている期間を有し、上
    記電流制御回路は、上記誘起電圧が上記略ゼロ電圧に留
    まっている期間の上記各相巻線電流の値をゼロとするこ
    とを特徴とする請求項3または4記載のブラシレスモー
    タの制御装置。
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