JP3350060B2 - 新規なニトロキシル化合物並びにこれを有効成分とする医薬および試薬 - Google Patents
新規なニトロキシル化合物並びにこれを有効成分とする医薬および試薬Info
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Description
用する医薬もしくは試薬に関し、更に詳細には、生体内
において加水分解を受ける新規なニトロキシル化合物お
よび生体組織に存在する活性酸素やフリーラジカルに起
因する虚血性疾患、消化器疾患、癌、神経変性を伴う脳
神経疾患、炎症、白内障、薬物による臓器障害の疾患を
治療する医薬や、脳、心臓あるいはそれ以外の生体組織
中の活性酸素やフリーラジカルに関する情報を、磁気情
報として得ることにより、腫瘍や虚血性疾患等の活性酸
素もしくはフリーラジカルに関連する疾患を診断する試
薬に関する。
な生体内酸化反応に関与する酸素種と定義できる。その
範囲は定義により違ってくるが、狭義の意味では、ヒド
ロキシルラジカル(.OH)、スーパーオキサイド
(O2 -)、一重項酸素(1O2)、過酸化水素(H2O2)を指
す。
飽和脂肪酸L)との反応に由来するペルオキシラジカル
(LOO.)やアルコキシラジカル(LO.)およびH2O2とCl-
からミエロペルオキシダーゼなどとの反応で生成する次
亜塩素酸イオン(ClO-)なども活性酸素である。
シラジカルおよびアルコキシラジカルはラジカルである
が、ラジカルとは、1個又はそれ以上の不対電子を有す
る原子あるいは分子と定義される。一方、一重項酸素や
過酸化水素はそれ自身ラジカルではないが、ある種のラ
ジカル反応から生じたり、他のラジカル反応を起したり
するものである。
ラジカルが近年、生物学、医学及び薬学の分野で注目さ
れ、研究が進められている。この活性酸素や、フリーラ
ジカルが生体内で生成する原因としては、紫外線、放射
線、大気汚染、酸素、金属イオン、虚血・再灌流などが
挙げられる。
ラジカルは、脂質を過酸化し、蛋白を変性し、核酸を分
解するなど各種の生体内反応を起こす。そして、このよ
うな現象にともなう疾患としては、虚血性疾患、消化器
疾患、癌、神経変性を伴う脳神経疾患、炎症、白内障、
薬物による臓器障害などが知られている。このように活
性酸素や生体内フリーラジカルは、数々の疾患と関係し
ているので、これを体外より非侵襲的に検出できれば、
数々の疾患の原因究明ができ、医学上有用な情報となり
うる。
は、反応系に反応試薬をいれ、その結果起こる反応系の
吸光度の変化や発光を検出する間接法とフリーラジカル
の不対電子を直接検出する電子スピン共鳴(Electoron
Spin Resonance;ESR)法とがある。ESR法は溶液、固体
の何れの試料でも測定でき、不透明のものや不均一系試
料でも測定対象になるため、採取された生体試料中や生
体中の活性酸素の検出にはきわめて有利となる。
は、X−バンド(約9.5GHz)のマイクロ波が用いられて
いたため、水による誘電損失が大きく、大容量の生体試
料の計測は不可能であった。最近、低周波のマイクロ波
を用いるESR装置(300〜2000MHz)が開発され、水分の
多い大容量試料、特に生物個体中のフリーラジカルのイ
ン・ビボ(in vivo)測定が可能になりつつある。
R法の原理は、生体内に投与された安定なラジカルが生
体内で活性酸素やフリーラジカルなどと反応して還元を
受け常磁性を失うので、このシグナル変化を測定、解析
することにより、非侵襲的に生体内活性酸素やフリーラ
ジカル反応を画像化するというものである。従って、ES
R法を実施するためには、ESR造影剤とでもいうべき安定
なラジカル化合物を含有する診断剤の提供が必須であっ
た。
R)法の原理は、1945年に発見されたが、それを医療用
の画像化装置(Magnetic Resonance Imaging;MRI)に応
用したのは、1973年のLauterburが最初である。その後
のこの診断法の進歩はめざましく、現在では、もっとも
汎用される診断法の一つとなった。
場したが、陰影のつきにくい病変部位の検出能を高める
のために、現在、造影剤の使用の有用性が認識され、一
般化している。それに伴いより検出能の高い造影剤の出
現が望まれている。
う起電力の変化は脳電図(electroencephalogram、EEG;
脳波)として広く用いられている。一方、このような起
電力に伴なう神経を流れる電流はその周囲に磁場を作
り、これにより作られる磁界の記録を脳磁図(magnetoe
nephalogram、MEG)と呼ばれる。磁場の強さ及び方向
は、電流の位置、強さ及び方向で決まるため、脳磁場の
測定は、脳波の測定と基本的に等価である。脳電図は、
生体の電気伝導度が一定でなく組織や骨などで大きく変
わること、電位の強度情報しか得られないことから、正
確に活動部位を推定することは困難である。
脳磁図は、生体組織中の磁場の透過率が空気中とほぼ等
しく一定で磁場が歪まないので、正確に活動部位を推定
することが可能である。しかしながら、脳からの磁界は
地磁気の1億分の1と極めて微弱なため、その計測には
高感度な磁気センサーが必要であり、困難であった。と
ころが、20年ほど前、超電導量子干渉素子(Supercondu
cting Quantum Interference Device、SQUID)を用いた
磁束計が開発され、初めて安定した脳などの生体磁気記
録が可能となった。現在では、この磁束計を利用して、
脳内神経細胞の活動部位を非侵襲的に外部より画像化で
きる医療用機器が開発されている。
てんかんの外科的治療の適用判定に有用な検査法となり
つつある。将来は、アルツハイマー病の初期症状診断に
応用されると期待されているが、上述したように、脳か
らの磁界が極めて弱いので、これを補う有用な脳磁図用
造影剤の登場が望まれている。
の活性酸素やフリーラジカルに関する情報が生体画像と
して得られれば、虚血性疾患、消化器疾患、癌、神経変
性を伴う脳神経疾患、炎症、白内障、薬物による臓器障
害などのような活性酸素やフリーラジカルが関与してい
ると考えられる病態(以下、「活性酸素等関連疾患」と
いう)の研究及びこれらの疾患又は症状の診断に有用で
ある。
ニトロキシル化合物の有用性や、その抗酸化作用が注目
されている。例えば、医療におけるMRI診断において、
病変部のコントラストをつけるために、通常ガドリニウ
ム等の常磁性無機化合物を造影剤として投与されている
が、その毒性が問題となっており、ガドリニウムに代わ
る新しいMRI造影剤としてニトロキシル化合物が有望視
されている。また、ESRイメージングが開発され、その
有用性が注目されるにつれて、ニトロキシル化合物の画
像化剤としての利用価値が高まりつつある。更に、ニト
ロキシル化合物の活性酸素消去剤としての可能性も示唆
されている[例えばJ.Biol.Chem.263:17921;1988参
照]。
物は、生体内での分布状況等その挙動について未だ満足
できるものではなく、薬剤としてより性質の優れたニト
ロキシル化合物の提供が求められていた。
関する情報を磁気共鳴法や脳磁図による生体画像として
得るために利用しうる安定なラジカル化合物を検索して
いたところ、特定なニトロキシル化合物は、容易に活性
酸素やフリーラジカルと反応することができ、しかも従
来造影が困難であった脳組織をも造影することができる
ため、活性酸素やフリーラジカルに関する情報を磁気共
鳴法や脳磁図による生体画像として得るのに有用である
ことを見いだし、本発明を完成した。
し、R、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ炭素数1から4
までのアルキル基を示し、mは0または1の数を、nは
1から4までの数を示す) で表されるニトロキシル化合物を提供するものである。
成分として含有する医薬もしくは試薬を提供するもので
ある。
マウス脳LバンドESR−CT像を示す図面である。
ルを用いた場合のマウス脳LバンドESR−CT像を示す図
面である。
ロリジニルオキシ−3−カルボキシレートを用いた場合
のマウス脳LバンドESR−CT像を示す図面である。
おける−アルキレン−COO−の例としては、メチレンカ
ルボニルオキシ基、エチレンカルボニルオキシ基、テト
ラメチレンカルボニルオキシ基、メチルエチレンカルボ
ニルオキシ基等が挙げられる。また、基Rとしては、メ
チル基、エチル基、ブチル基、n−プロピル基、i−プ
ロピル基等が、R1ないしR4の例としては、メチル基、エ
チル基等がそれぞれ挙げられる。
い、含窒素環オキシルカルボン酸(II)のカルボキシル
基にハロゲン化エステル化合物(III)を反応せしめる
ことにより製造される。
を示し、A、L、R、R1、R2、R3、R4、mおよびnは前
記した意味を有する) 上記反応の原料化合物である、含窒素環オキシルカル
ボン酸(II)およびハロゲン化エステル化合物(III)
は共に公知であるか、公知化合物の製法に準じて容易に
製造できる化合物である。
ては、下式で示される3−カルボキシ−2,2,5,5−テト
ラメチルピロリジニルオキシ、3−(2−カルボキシ−
1−メチルエチル)−2,2,5,5−テトラメチルピロリジ
ニルオキシ、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチル
ピペリジニルオキシ、4−(カルボキシメチル)−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジニルオキシ、4−(2−カ
ルボキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキ
シ、3,4−ジカルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリ
ジニルオキシ等が挙げられる。
は、アセトキシメチルプロミド、プロピオニルオキシメ
チルプロミド、n−ブチリルオキシメチルプロミド、i
−ブチリルオキシメチルプロミド、アセトキシエチルプ
ロミド、プロピオニルオキシエチルプロミド、n−ブチ
リルオキシエチルプロミド等が挙げられる。
であり、一般的なハロゲン化物のアルキル化の条件に従
って実施することができる。
を用いて、医薬や試薬を調製するには、当該化合物を適
当な薬学的および化学的に許容される溶媒、例えば、生
理食塩水、等張リン酸緩衝液等に溶解し、必要によりプ
ロピレングリコール、ベンジルアルコール等の任意成分
を添加して製剤化すれば良い。
いは試薬の好ましい剤形としては、注射剤、点滴用剤、
塗布剤、点眼剤等が挙げられる。
の例としては、診断用薬剤が挙げられる。この診断用薬
剤は、脈管内投与により活性酸素やフリーラジカルの存
在を検出する活性酸素等関連疾患診断剤として利用する
ことができ、例えば、脳、心臓などの疾患のMRI用造影
や脳磁図用あるいはESR用造影のために用いることがで
きる。
は、その目的や対象となる臓器、疾患によっても異なる
が、一般には0.1〜500mg/kgとなる程度の量を投与すれ
ば良い。
ラジカルに起因する疾患の予防もしくは治療剤が挙げら
れる。この予防もしくは治療剤は、活性酸素やフリーラ
ジカルと反応し、これを消去するので、前記の活性酸素
等関連疾患の予防や治療に有効である。
物に投与し、正常または疾患時における組織や臓器より
発生する活性酸素やフリーラジカルを外部より検出し、
画像化できる。この結果により、活性酸素やフリーラジ
カルがどの疾患に関与するかを調べるための検出試薬と
して用いることができ、医学上有用な情報が得られる。
液と上記薬剤を加え、適当な時間反応させた後、ESRを
測定することにより、生体組織中の活性酸素やフリーラ
ジカルの有無や量を測定することができる検出用試薬と
して用いることができる。
的に説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約され
るものではない。
オキシ−3−カルボキシレートの合成: (1)アセトキシメチルブロミドの合成 アセチルブロミド6.0ml(81.2mmol)に室温でパラホ
ルムアルデヒド2.44g(顆粒状、81.2mmol)を加え、80
℃で30分間攪拌した。パラホルムアルデヒドの顆粒が消
失したのを確認した後、常圧蒸留(130−138℃、750mmH
g)により精製を行い淡黄色油状物としてアセチルメチ
ルブロミド4.54g(収率37%)を得た。
リジニルオキシ−3−カルボキシレートの合成 3−カルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニ
ルオキシ(以下、「3−カルボキシプロキシル」と略す
ことがある)1gを(5.37mmol)をジメチルホルムアミド
8mlに溶解した。これに室温でトリエチルアミン0.74ml
(5.37mmol)を加えた後、0℃でアセトキシメチルブロ
ミド1.31g(8.18mmol)を加え、室温で17時間攪拌し
た。
し、水層をジクロロメタン20mlで抽出した。有機層を合
し、水洗、乾燥(MgSO4)し、溶媒留去した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマト(ヘキサン−酢酸エチル、2:
1)で精製した後、再結晶(エーテル−ヘキサン)を行
い、黄色格子状結晶としてアセトキシメチル 2,2,5,5
−テトラメチルピロリジニルオキシ−3−カルボキシレ
ート(3−カルボキシ−プロキシルアセトキシメチルエ
ステル)900mg(収率65%)を得た。
(cm-1) FAB−MASS(m/z;(相対強度)) 258(M+,100),244(M+−CH2,28),186(17),172(1
4),154(25),136(19),111(9) 実施例 2 アセチルブロミドを、他のアシルハライドに代える以
外は実施例1(1)と同様にして表1に示すアシルオキ
シアルキルハライドを得た。このハライドを原料とし、
実施例1(2)に準じて表1に示すニトロキシル誘導体
を合成した。
2のアシルオキシアルキルハライドを用い、3−カルボ
キシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシに代
えて、3−(2−カルボキシ−1−メチルエチル)−2,
2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシを用いる以外
は、実施例1(2)に準じて表2に示すニトロキシル誘
導体を合成した。
2のアシルオキシアルキルハライドを用い、3−カルボ
キシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシに代
えて、4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリ
ジニルオキシを用いる以外は、実施例1(2)に準じて
表3に示すニトロキシル誘導体を合成した。
2のアシルオキシアルキルハライドを用い、3−カルボ
キシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシに代
えて、4−(カルボキシメチル)−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジニルオキシを用いる以外は、実施例1
(2)に準じて表4に示すニトロキシル誘導体を合成し
た。
2のアシルオキシアルキルハライドを用い、3−カルボ
キシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシに代
えて、4−(2−カルボキシエチル)−2,2,6,6−テト
ラメチルピペリジニルオキシを用いる以外は、実施例1
(2)に準じて表5に示すニトロキシル誘導体を合成し
た。
2のアシルオキシアルキルハライドを用い、3−カルボ
キシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシに代
えて、3,4−ジカルボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロ
リジニルオキシを用いる以外は、実施例1(2)に準じ
て表6に示すニトロキシル誘導体を合成した。
トラメチルピロリジニルオキシ−3,4−ジカルボキシレ
ートの合成: (1)3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロ
リン−1−イルオキシの合成 3−カルバモイル−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピ
ロリン−1−イルオキシ(ALDRICH 15,568−3)をピ
リジン6mlに溶解した。これに室温でパラトルエンスル
ホニルクロリド3.26g(17.1mmol)を加え、室温で20時
間攪拌した後、4%水酸化ナトリウム水溶液30mlを加
え、80℃で10分攪拌した。反応混合物をエーテル20mlで
希釈し、10%塩酸水溶液(10ml×1)で洗浄した。水層
をエーテル(10ml×1)で抽出した後、有機層を合し、
飽和重曹水(10ml×1)で洗浄、水洗、乾燥(MgS
O4)、溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、1:1)、次いで再
結晶(ヘキサン)により精製し、黄色針状結晶として3
−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン−1
−イルオキシ1.46g(収率89%)を得た。
m-1. (なお、上記のIR値は、サンプルのジクロロメタン溶
液をディスポーザブルIRシートに滴下した後、ジクロロ
メタンを揮散除去して測定した) (2)3,4−ジシアノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジ
ニルオキシの合成 3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン
−1−イルオキシ7.10g(43.0mmol)にジメチルホルム
アミド14mlと水140mlを加えて均一な溶液とした。これ
に室温でシアン化カリウム5.60g(86.0mmol)及び塩化
アンモニウム4.60g(86.0mmol)を加えて70℃で3時間
攪拌した後、室温で3日間攪拌した。
重曹水(2×50ml)で洗浄、水洗、乾燥(MgSO4)した
後、溶媒留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(ヘキサン−酢散エチル、2:1)で精製した。
第一画分より得られた黄色板状結晶をさらに再結晶(ジ
クロロメタン−ヘキサン)により精製してトランス−3,
4−ジシアノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキ
シ2.95g(収率36%)を得た。
0,1250,1190,1140,1060cm-1. さらに、第二画分より黄色格子状結晶としてシス−3,
4−ジシアノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキ
シ1.64g(収率20%)を得た。本品は結晶化が遅いた
め、さらに再結晶による精製を行うことは困難であっ
た。
95,1250,1195,1180,1160,1135,1080,1060cm-1. (3)トランス−3,4−ビス(アセトキシメチル)2,2,
5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ−3,4−ジカルボ
キシレートの合成 トランス−3,4−ジシアノ−2,2,5,5−テトラメチルピ
ロリジニルオキシ2.95g(15.3mmol)をメタノール30ml
に溶解した後、2N−水酸化ナトリウム水溶液30mlを加え
て80℃で6時間攪拌した。
溶媒留去した。残渣にジクロロメタン−メタノール(2:
1)混合溶媒を加え、可溶性成分をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ジクロロメタン−メタノール、2:
1)で精製し、黄色油状物としてトランス−3,4−ジカル
ボキシ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ4.5
0gを得た。本品は水溶性が高く、さらに精製を行うこと
が困難であったため、このままアセトキシメチル化を行
った。
ラメチルピロリジニルオキシ4.50gをジメチルホルムア
ミド80mlに溶解し、室温でトリエチルアミン5.41ml(3
9.0mmol)を加えた後、0℃でアセトキシメチルブロミ
ド10.7g(70.2mmol)を加え、室温で7日間攪拌した。
た。水層をジクロロメタン50mlで抽出した後、有機層を
合して水洗、乾燥(MgSO4)、溶媒留去した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エ
チル、1:1)、次いで再結晶(ジクロロメタン−ジイソ
プロピルエーテル)による精製を行い、黄色針状結晶と
してトランス−3,4−ビス(アセトキシメチル)2,2,5,5
−テトラメチルピロリジニルオキシ−3,4−ジカルボキ
シレート1.16gを得た。
05,1380−1360,1300,1240,1190−1140,1100,1050,1005
−960cm-1. FAB−mass(m/z;(相対強度)) 375(MH+,50),345(29),301(100),212(56),139
(83). 実施例 9 シス−3,4−ビス(アセトキシメチル)2,2,5,5−テトラ
メチルピロリジニルオキシ−3,4−ジカルボキシレート
の合成: 実施例8の中間体として合成したシス−3,4−ジシア
ノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ1.64g
(8.53mmol)をメタノール16mlに溶解した後、2N−水酸
化ナトリウム水溶液16mlを加えて80℃で6時間攪拌し
た。
溶媒留去した。残渣にジクロロメタン−メタノール(2:
1)混合溶媒を加え、可溶性成分をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ジクロロメタン−メタノール、2:
1)で精製し、黄色油状物としてシス−3,4−ジカルボキ
シ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ2.27gを
得た。本品は水溶性が高く、さらに精製を行うことが困
難であったため、このままアセトキシメチル化を行っ
た。
チルピロリジニルオキシ2.27gをジメチルホルムアミド1
8mlに溶解し、室温でトリエチルアミン2.36mol(17.1mm
ol)を加えた後、0℃でアセトキシメチルブロミド4.70
g(30.7mmol)を加え、室温で7日間攪拌した。
た。水層をジクロロメタン20mlで抽出した後、有機層を
合して水洗、乾燥(MgSO4)、溶媒留去した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エ
チル、1:1)で精製し、黄色油状物としてシス−3,4−ビ
ス(アセトキシメチル)2,2,5,5−テトラメチルピロリ
ジニルオキシ−3,4−ジカルボキシレート264mgを得た。
ピロリジニルオキシ−3,4−ジカルボキシレートの合
成: (1)3,4−ジシアノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジ
ニルオキシの合成 3−シアノ−2,2,5,5−テトラメチル−3−ピロリン
−1−イルオキシ11.91g(72.1mmol)、ジメチルホルム
アミド20mlと水210mlを加えて均一な溶液とした。これ
に室温でシアン化カリウム9.39g(144mmol)と塩化アン
モニウム7.71g(144mmol)を加えて70℃で3時間攪拌し
た後、室温で3日間攪拌した。
(2×50mol)で洗浄、水洗、乾燥(MgSO4)、溶媒留去
した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン−酢酸エチル、2:1)で精製して3,4−ジシアノ−
2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ10.52g(収
率76%)を得た。なおこの精製を行う際、トランス体と
シス体は分離せず、反応で生じたジアステレオマー比を
保ったままの状態で精製品を得た(トランス体:シス体
=1.8:1)。
メチルピロリジニルオキシ−3,4−ジカルボキシレート
の合成: 3,4−ジシアノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニル
オキシ10.52g(54.7mmol)をメタノール100mlに溶解
し、4%水酸化ナトリウム水溶液100mlを加えて、80℃
で6時間攪拌した。
留去した。残渣にジクロロメタン−メタノール(2:1)
で精製し、黄色油状物として3,4−ジカルボキシ−2,2,
5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ11.62gを得た。
本品は水溶性が高く、さらに精製を行うことが困難であ
ったため、このままアセトキシメチル化を行った。
ロリジニルオキシ11.62gをジメチルホルムアミド18mlに
溶解し、室温でトリエチルアミン2.36ml(17.1mmol)を
加えた後、0℃でアセトキシメチルブロミド4.70g(30.
7mmol)を加え、室温で7日間攪拌した。
た。水層をジクロロメタン20mlで抽出した後、有機層を
合して水洗、乾燥(MgSO4)し、溶媒留去した。残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン
−メタノール、2:1)で精製し、黄色油状物として3,4−
ビス(アセトキシメチル)2,2,5,5−テトラメチルピロ
リジニルオキシ−3,4−ジカルボキシレート2.42g(3,4
−ジシアノ−2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキ
シからの収率12%)を得た。
1240,1160,840,740cm-1. 実施例 11 アセトキシメチル2,2,6,6−テトラメチルピペリジニル
オキシ−4−カルボキシレートの合成: 4−カルボキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニ
ルオキシ(ALDRICH 38,200−0)100mg(0.499mmol)を
ジメチルホルムアミド1mlに溶解し、室温でトリエチル
アミン0.069ml(0.499mmol)を加えた後、0℃でアセト
キシメチルブロミド137mg(0.898mmol)を加え、室温で
7日間攪拌した。
洗、乾燥(MgSO4)、溶媒留去した。残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(ヘキサン−酢酸エチル、2:
1)で精製して、淡赤色微細針状結晶としてアセトキシ
メチル2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルオキシ−4
−カルボキシレート43.2mg(収率32%)を得た。
0,1240,1200,1170,1070,1010,995,980cm-1. FAB−mass(m/z;(相対強度)) 272(M+,100),258(M+−CH2,56),256(14),242
(7),200(39),184(18),154(11),136(12),123
(11),114(10). 実施例 12 加水分解試験: 3−カルボキシ−プロキシルメチルエステルおよび3
−カルボキシ−プロキシルアセトキシメチルエステルの
エステラーゼによる加水分解率の時間変化を調べた。
e,Carboxylic ester hydrolase;EC 3.1.1.1 シグマ社カ
タログ番号E3128)800μlに、10mMの被験試料溶液200
μlを混ぜ、10秒、1分、3分、5分、10分および30分
間、37℃でインキュベートした。その後、高速液体クロ
マトグラフィーにより分析を行い、未変化体とその加水
分解物である3−カルボキシ−プロキシルとの量比から
加水分解率を算出した。
器(UV−8020)、東ソ−製デュアルポンプ(CCPS)、東
ソ−製カラム(ODS−80Ts)および東ソ−製TSKプレカラ
ム(BSA−ODS)を用いた。
/40 流 量:0.5ml/分 温 度:20−25℃ 注入量 :20μl [結 果] 表7に被験試料のエステラーゼによる加水分解率の経
時変化を示す。
ルエステルは10秒後からわずかに分解されはじめ、3分
後には約90%、10分後にはほぼ100%が加水分解を受け
ていた。一方、3−カルボキシ−プロキシルメチルエス
テルは30分経過しても加水分解率は10%以下であった。
シメチルエステルは3−カルボキシ−プロキシルメチル
エステルに比べ、エステラーゼで短時間に加水分解を受
けることが判明した。
カルボキシ−プロキシルメチルエステル、3−カルボキ
シ−プロキシルエチルエステル、2−エチル−2,5,5−
トリメチルオキサゾリジニルオキシおよび3−カルボキ
シ−プロキシルアセトキシメチルエステルを用い、ESR
による生体内分布の試験を行った。
雌性)48匹を用い、次の如くして行った。すなわち、マ
ウスの尾静脈内に、エーテル麻酔下被験試料を7.5μmol
(3−カルボキシ−プロキシルアセトキシメチルエステ
ルのみ2.5μmol)投与し、3、10、30分間放置した。次
いで、すばやく脱血をおこない、脳を摘出した。続い
て、摘出した脳の9倍量の燐酸緩衝液を加え、ホモジナ
イズした。血液は、9倍量の燐酸緩衝液で希釈した。こ
れらの処理した組織の一部を取り、これにフェリシアン
化カリウム溶液を最終濃度1mMとなるように加え、生体
内の活性酸素等によりヒドロキシルアミン体となった被
験試料をニトロキシドラジカルに再変換し(一電子酸
化)、ESR用試料を得た。
定し、生体試料中の濃度とした。一方、マウスへ投与し
た量と同じ量の被験試料溶液を調製し、9倍量のリン酸
緩衝液を加える以降と同様の条件で処理し、被験試料の
濃度を×−バンドESRで測定し、全投与量とした。各試
料は100μlのキャピラリー(長さ116.5mm)に15mm取
り、これを石英セルに入れESRスペクトルを下記の条件
で測定した。
子(株))] 外部磁場:331.5±5mT 磁場変調:100kHz 磁場変調幅:0.1mT 時定数:0.03秒 マイクロ波出力:5mW 掃引時間:2分 測定温度:室温 [結 果] ESRスペクトルから、全投与量に対する脳および血液
中の被験試料の割合(%dose)、この%doseを脳および
血液の重さで割った値(%dose/g)、標的臓器である脳
の%dose/gと血液の%dose/gとの比を求めた。この結果
をそれぞれ表8から表10に示す。
カルボキシ−プロキシルでは10分後で0.16であるのに対
し、他の3種の化合物(3−カルボキシ−プロキシルメ
チルエステル、3−カルボキシ−プロキシルエチルエス
テル、2−エチル−2,5,5−トリメチルオキサゾリジニ
ルオキシ)は0.84〜1.78と高い値を示した。
ルアセトキシメチルエステルはさらに高い3.14を示し
た。また、他の3種の化合物が時間とともに脳への集積
が急速に低下するのに比べ、3−カルボキシ−プロキシ
ルアセトキシメチルエステルは30分でも2.88と高い値を
示した。
でない部分もあるが、本発明化合物の基Lの中の−COO
−部分がエステラーゼによる加水分解を受け易く、この
部分が脳内で−COO-となり、化合物全体としても電荷を
有することになるため、脳から血中への再分布が阻止さ
れることが理由と推定される。
静脈内に3−カルボキシ−プロキシル、3−カルボキシ
−プロキシルメチルエステル、およびアセトキシメチル
2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキシ−3−カル
ボキシレートを2.5μmol投与し、頭部横断面のLバンド
ESR−CT画像を下記条件で測定した。
子)] 外部磁場:38.5mT 磁場勾配:0.45mT/cm 掃引幅:1.49mT サンプリング・ポイント:5 積算回数:5 射影数:18(10゜毎) 磁場変調:100kHz 磁場変調幅:0.2mT 時定数:0.003秒 マイクロ波出力:5.0mW 測定温度:室温 [結 果] 比較である3−カルボキシ−プロキシルおよび3−カ
ルボキシ−プロキシルメチルエステルについてのマウス
脳LバンドESR−CT像を図1および図2に、本発明のア
セトキシメチル2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオ
キシ−3−カルボキシレートのマウス脳LバンドESR−C
T像を図3に示す。
キシルは脳部位外に高濃度に集まっており、脳内にほと
んど移行していなかった。これに対し、3−カルボキシ
−プロキシルメチルエステルは、脳部位外にも集まって
いるが、脳部位にも高濃度に集まっていた。一方、アセ
トキシメチル2,2,5,5−テトラメチルピロリジニルオキ
シ−3−カルボキシレートは、脳部位外の集積が減少
し、脳部位には更に高濃度に集まっており、明瞭なマウ
ス脳LバンドESR−CT像が得られた。
合物は、十分な半減期を有し、生体内の活性酸素やフリ
ーラジカルと相互作用するので、磁気共鳴法によるフリ
ーラジカルの分布の生体画像を得るのに有用で、虚血性
疾患、消化器疾患、癌、神経変性を伴う脳神経疾患、炎
症、白内障、薬物による臓器障害のような活性酸素やフ
リーラジカルが関与していると考えられる活性酸素等関
連疾患又は症状の診断薬として使用することができる。
薬剤を生体に投与した後、当該化合物の生体内でのシグ
ナル変化をESR、NMR等で検出することにより、上記の活
性酸素等関連疾患を診断することができる。
通過し、かつ脳内でフリーラジカルと相互作用するの
で、従来磁気共鳴法による画像化が困難であった。脳虚
血、脳腫瘍について画像化が可能となる。
に使用される他、ヒト頭部のような極めて大容量の生体
試料の測定を可能にするESR装置が開発された後は、ESR
法により脳内フリーラジカルの分布の画像を得て、活性
酸素やフリーラジカルの関与する疾患又は症状の非侵襲
的診断を行うことが期待できる。
酸素やフリーラジカルと反応し、これを消去するので、
虚血性疾患、消化器疾患、癌、神経変性を伴う脳神経疾
患、炎症、白内障、薬物による臓器障害のような活性酸
素やフリーラジカルが関与していると考えられる活性酸
素等関連疾患の予防もしくは治療薬剤として使用するこ
とができる。
デル実験動物に投与し、正常または疾患時における組織
や臓器より発生する活性酸素やフリーラジカルを外部よ
り検出し、画像化できる。この結果より、活性酸素やフ
リーラジカルがどの疾患に関与するかの検出用試薬とし
て用いることができ、医学上有用な情報が得られる。
液とニトロキシル化合物を加え、適当な時間反応させた
後、シグナル強度をESRで測定することにより、生体組
織中の活性酸素やフリーラジカルの有無、その量を測定
することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】次の式(I) (式中、Aは水素原子または次の基 −LCH2 nOCOR を、Lは基−COO−または基−アルキレン−COO−を示
し、R、R1、R2、R3およびR4はそれぞれ炭素数1から4
までのアルキル基を示し、mは0または1の数を、nは
1から4までの数を示す) で表されるニトロキシル化合物。 - 【請求項2】次の式(I) (式中A、L、R、R1、R2、R3、R4、mおよびnは請求
項第1項記載の意味を有する) で表されるニトロキシル化合物を有効成分として含有す
る医薬。 - 【請求項3】次の式(I) (式中A、L、R、R1、R2、R3、R4、mおよびnは請求
項第1項記載の意味を有する) で表されるニトロキシル化合物を有効成分として含有す
る試薬。 - 【請求項4】活性酸素またはフリーラジカル捕捉剤であ
る請求項第2項記載の医薬。 - 【請求項5】活性酸素またはフリーラジカル捕捉剤であ
る請求項第3項記載の試薬。 - 【請求項6】虚血性疾患、消化器疾患、癌、神経変性を
伴う脳神経疾患、炎症、白内障または薬物による臓器障
害の予防若しくは治療剤である請求項第2項または請求
項第4項記載の医薬。 - 【請求項7】活性酸素またはフリーラジカル検出用剤で
ある請求項第3項または第5項記載の試薬。 - 【請求項8】ESR、NMRまたは脳磁図用の造影剤である請
求項第2項または請求項第4項記載の医薬。
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