JP3349108B2 - 表面処理剤被覆微粉砕ブルーサイトの製造方法 - Google Patents

表面処理剤被覆微粉砕ブルーサイトの製造方法

Info

Publication number
JP3349108B2
JP3349108B2 JP877199A JP877199A JP3349108B2 JP 3349108 B2 JP3349108 B2 JP 3349108B2 JP 877199 A JP877199 A JP 877199A JP 877199 A JP877199 A JP 877199A JP 3349108 B2 JP3349108 B2 JP 3349108B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brucite
surface treatment
treatment agent
coated
pulverized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP877199A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000202318A (ja
Inventor
洋 小松
Original Assignee
新鉱工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 新鉱工業株式会社 filed Critical 新鉱工業株式会社
Priority to JP877199A priority Critical patent/JP3349108B2/ja
Publication of JP2000202318A publication Critical patent/JP2000202318A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3349108B2 publication Critical patent/JP3349108B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disintegrating Or Milling (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水酸化マグネシウムを
主成分とする天然鉱物であるブルーサイトの粉砕方法に
係り、特にその微粉砕の際にステアリン酸などの表面処
理剤を被覆することのできる表面処理剤被覆微粉砕ブル
ーサイトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の地球環境の維持のため、いわゆる
エコ電線の開発が進められてきており、そのため従来の
塩化ビニールに代わる難燃性の電線被覆材料が求められ
ている。その一つとしてポリオレフィン、ポリエチレン
などを難燃化して利用する試みが行われており、水酸化
マグネシウムがポリオレフィン等を難燃化するためのフ
ィラーとして利用されている。
【0003】かかる水酸化マグネシウムを安価に製造す
るには、原料として水酸化マグネシウムを主成分として
含有するブルーサイトを微粉化する工程が採られるが、
単にブルーサイトを微粉化しただけではフィラーとして
使用するには不十分であり、その使用先に応じて微粉末
粒子表面に種々の表面処理剤を付着させなければならな
い。かかる目的のため、従来は竪型ミル等の微粉砕専用
機によりブルーサイトを粉砕した後、ミキサー等により
表面処理剤と混合していた。
【0004】しかし、表面処理剤が、例えばステアリン
酸のように常温においては固体であり高温において液状
となる場合には、表面処理剤を加温しこれを溶融させ、
かつミキサー自体にも保温ジャケットを取り付けて、所
定の温度を維持しながら表面処理剤の付着作業を行う必
要があった。
【0005】しかしながら、このような作業方式には次
のような問題があった。 表面処理剤およびミキサーを加熱・保温するために本
来の粉砕機、ミキサーの他にボイラー(蒸気発生器)等
の保温のための付帯設備が必要になる。 加熱・保温条件の制御が容易でないため、表面処理剤
を一様に添加することが困難であり、そのため、過剰に
表面処理剤を添加する傾向があった。 加温して溶融させたステアリン酸等の表面処理剤をミ
キサーに送給するためには、特殊なポンプを必要とし
た。 ミキサーにより表面処理剤を添加する際、表面処理剤
を介して微粉砕されたブルーサイト粒子が相互に付着し
団塊となる傾向があるため、単体分離をするため小型ミ
ル等により再粉砕する必要があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決することを目的とし、常温では固体状態にある
表面処理剤を、特別な加温溶融装置を必要とすることな
く、微粉砕されたブルーサイトの表面に均一に付着させ
る方法を提案することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決する手段について鋭意研究した結果、ブルーサイト原
石を微粉砕するする際には相当量の熱を発生することお
よびその熱を利用すれば、別途固体表面処理剤を溶融処
理せずとも、ブルーサイトの微粉砕過程において固体表
面処理剤を微粉砕されたブルーサイト粒子の表面に付着
・被覆させることができることを発見し本発明を完成し
たものである。
【0008】 具体的には、請求項1に係る発明は、
表面処理剤被覆ブルーサイトの製造方法を、粗粉砕され
たブルーサイト原石を微粉砕機において微粉砕するに当
たり、固体表面処理剤を粗粉砕されたブルーサイト原石
とともに微粉砕機中に供給し、前記ブルーサイト原石の
微粉砕過程において発生する熱により前記固体表面処理
剤を溶融させるとともに微粉砕されたブルーサイト粒子
の表面に溶融した表面処理剤を付着させることとするも
のである。
【0009】また、請求項2に係る発明は、上記請求項
1に係る発明において粗粉砕されたブルーサイト原石の
粒径は5mm以上であり、かつ、微粉砕機はせん断作用を
伴うものを用いることとし、より確実に表面処理剤被覆
微粉砕ブルーサイト製造するものである。さらに、請求
項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明に
おいて表面処理剤をステアリン酸とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明をその実施形態に基
づき具体的に説明する。まず、ブルーサイト原石を粗粉
砕する。粗粉砕の手段は特に問わないが、その粒径は微
粉砕機の能力を考慮して7mm以下とするのがよい。しか
し、あまりに細かく粗粉砕することは避けるべきであ
り、粗粉砕後の粒径が5mm以上となるように調整し、後
の微粉砕の際に発生する熱を確実に利用できるようにす
るのがよい。
【0011】微粉砕機は、衝撃作用のみにより粉砕する
型のものではなく、せん断作用も同時に利用でき、かつ
鉱石塊を解砕するときに発生する熱を比較的狭い室内に
閉じこめ有効に利用できる粉砕機を用いるのがよい。か
かる目的のためには、例えばホソカワミクロン社製スー
パーミクロンミル(商標)が好適に利用できる。これに
より、発生する熱を効果的に利用できるとともに粉砕さ
れたブルーサイト微粉末に一様に溶融表面処理剤を付着
させ被覆することができる。
【0012】上記微粉砕機には、固体表面処理剤(例え
ばステアリン酸)を粗粉砕されたブルーサイトとともに
秤量しつつ供給する。これにより、ブルーサイトが微粉
砕される際に解砕熱が発生し、それにより固体表面処理
剤が溶融し、同時に粉体に掛かるせん断作用によって破
砕された微粉末表面に一様に付着する。したがって、微
粉砕の際に固体表面処理剤が確実に溶融し、微粉末上に
付着する条件を選ぶ必要があるが、これは、微粉砕機か
ら排出される気流の温度を測定し、所定温度となるよう
に原料の供給割合を調整すればよい。ステアリン酸の場
合は、気流温度が55〜60℃となるようにすればよい。
【0013】微粉砕され、かつ表面処理剤で被覆された
ブルーサイトは、気流によって微粉砕機から排出され、
分級機に供給され、該分級機により所定の粒径ごとに分
級される。その際、表面処理剤で被覆されたブルーサイ
トは分級機内で十分に攪拌され、単体に分離される。し
たがって、従来必要であったミキサーおよび単体分離の
ための小型再粉砕ミルは不要である。なお、製品はバグ
フィルターにより回収される。
【0014】
【実施例】原料として粗粉砕したブルーサイト用い、こ
れに固体表面処理剤としてステアリン酸を添加した。粉
砕機としては、ホソカワミクロン社製スーパーミクロン
ミル(商標)を用い、分級機としては、ホソカワミクロ
ン社製パルスエアコレクター(商標)を用い、製品をホ
ソカワミクロン社製スーパーミクロンセパレーター(商
標)を用いて回収した。操業に当たっては、5〜7mmに破
砕したブルーサイト原石を用い、これに重量比で1%のス
テアリン酸を秤量しつつ粉砕機に供給した。その際、供
給量を粉砕機の排気温度が55〜60℃となるように設定し
た。
【0015】回収された製品の平均粒子径は2.8〜3.2μ
mであり、また、製品を水を入れたビーカーに投入した
ところ、すべての製品粒子が水の表面に完全に浮き、十
分な疎水性を示した。これにより、ステアリン酸が十分
に 微粉砕されたブルーサイトの表面に被覆されている
ことが確認できた。
【0016】なお、従来の方法によるときは、ブルーサ
イト原石に対してステアリン酸を3%添加しなければ完全
な疎水性の製品を得ることができず、そのため、ステア
リン酸等の過剰な添加による品質上の問題があったが、
本発明によるときはステアリン酸の添加量が少ないにも
かかわらず均一に被覆され、充填剤として極めて有利に
用いることができる。
【0017】
【発明の効果】本発明は、上記のようにブルーサイトの
微粉砕の際に固体表面処理剤を添加し、破砕熱によって
付着させることとしたので、従来必要であった加温、保
温装置さらにはミキサー、小型破砕ミル等の付帯設備が
不要になり、設備費の低減により安価に表面処理剤被覆
微粉末ブルーサイトを製造できる。また、本発明による
製品は、従来にくらべて表面処理剤の添加量が少なくて
も均一に被覆することができ、製品特性も優れている。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粗粉砕されたブルーサイト原石を微粉
    砕機において微粉砕するに当たり、固体表面処理剤を粗
    粉砕されたブルーサイト原石とともに微粉砕機中に供給
    し、前記ブルーサイト原石の微粉砕過程において発生す
    る熱により前記固体表面処理剤を溶融させるとともに微
    粉砕されたブルーサイト粒子の表面に溶融した表面処理
    剤を付着させることを特徴とする表面処理剤被覆ブルー
    サイトの製造方法。
  2. 【請求項2】 粗粉砕されたブルーサイト原石の粒径は
    5mm以上であり、かつ、微粉砕機はせん断作用を伴うも
    のを用いることを特徴とする請求項1記載の表面処理剤
    被覆微粉砕ブルーサイトの製造方法。
  3. 【請求項3】 表面処理剤はステアリン酸であることを
    特徴とする請求項1または2記載の表面処理剤被覆微粉
    砕ブルーサイトの製造方法。
JP877199A 1999-01-18 1999-01-18 表面処理剤被覆微粉砕ブルーサイトの製造方法 Expired - Lifetime JP3349108B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP877199A JP3349108B2 (ja) 1999-01-18 1999-01-18 表面処理剤被覆微粉砕ブルーサイトの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP877199A JP3349108B2 (ja) 1999-01-18 1999-01-18 表面処理剤被覆微粉砕ブルーサイトの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000202318A JP2000202318A (ja) 2000-07-25
JP3349108B2 true JP3349108B2 (ja) 2002-11-20

Family

ID=11702167

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP877199A Expired - Lifetime JP3349108B2 (ja) 1999-01-18 1999-01-18 表面処理剤被覆微粉砕ブルーサイトの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3349108B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10335757B2 (en) * 2004-03-05 2019-07-02 Specialty Earth Sciences Process for making environmental reactant(s)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5911627B2 (ja) * 1976-04-01 1984-03-16 チッソ株式会社 無機物粉体の表面処理物とその製造方法
JPH07712B2 (ja) * 1985-10-11 1995-01-11 三井東圧化学株式会社 無機フイラ−含有ポリオレフイン樹脂組成物
JP2909519B2 (ja) * 1991-03-01 1999-06-23 宇部興産株式会社 表面処理無機充填材の製造方法
JP3765511B2 (ja) * 1997-02-14 2006-04-12 三井金属鉱業株式会社 難燃性ケーブル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000202318A (ja) 2000-07-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4278208A (en) Comminution of materials
JPS6149356B2 (ja)
JP3349108B2 (ja) 表面処理剤被覆微粉砕ブルーサイトの製造方法
CN107913802B (zh) 一种从选锡尾砂中浮选回收萤石的方法
KR101095354B1 (ko) 알루미늄 블랙 드로스로부터 금속 알루미늄 회수방법
JP3132077B2 (ja) 凝集粒子の含有量が少なく粒子分布の狭い水酸化アルミニウム及びその製造方法
JP2000247751A (ja) 焼結体用アルミナ粉末の製造方法
JP2002265240A (ja) スラグの処理方法
CN103923494A (zh) 灯箱广告膜专用超细水合硅酸镁粉的制备方法
JPH08505081A (ja) アルカリ金属亞鉄酸塩粒子をペレットにするプロセス
JPS618145A (ja) 砕料の微粉砕方法
JPS6152199B2 (ja)
JPH06206722A (ja) 活性水酸化マグネシウムの製造装置および製造方法
JPS6265958A (ja) 銅スラグの粗粒化方法
JPH05313414A (ja) トナー粒子の調粒方法
JPH11314948A (ja) 人工砂の製造方法及び装置
JP2902286B2 (ja) 高濃度石炭・水スラリーの製造方法
JPS6240397B2 (ja)
JPH04910Y2 (ja)
JPS61215220A (ja) 鉄鉱石からのフエライト原料用酸化鉄の製造方法
TWM618938U (zh) 鋁金屬氧化渣的安定化處理設備
JP3436145B2 (ja) ガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物からのガリウム分の濃縮方法
RU2256476C2 (ru) Огнетушащий порошок и способ его получения
JP3436146B2 (ja) ガリウム化合物、砥粒および切削油を含む澱物からのガリウム分の濃縮方法
JP2005179615A (ja) 水酸化マグネシウム粒子を核とする難燃剤組成物調製用の表面処理剤、難燃剤組成物の調製方法及び難燃剤組成物

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080913

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090913

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090913

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100913

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110913

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110913

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120913

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130913

Year of fee payment: 11

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term