JP3347296B2 - 筆記具用インキ、筆記具および署名識別方法 - Google Patents
筆記具用インキ、筆記具および署名識別方法Info
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C09—DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- C09D—COATING COMPOSITIONS, e.g. PAINTS, VARNISHES OR LACQUERS; FILLING PASTES; CHEMICAL PAINT OR INK REMOVERS; INKS; CORRECTING FLUIDS; WOODSTAINS; PASTES OR SOLIDS FOR COLOURING OR PRINTING; USE OF MATERIALS THEREFOR
- C09D11/00—Inks
- C09D11/16—Writing inks
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- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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- Organic Chemistry (AREA)
- Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
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- Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
Description
【０００１】
【発明の属する分野】本発明は、筆記具用インキ、筆記
具および署名識別方法に関するものであり、特に筆跡が
筆記者本人のものであるかどうかを識別するための筆記
具用インキ、筆記具および署名識別方法に関するもので
ある。
具および署名識別方法に関するものであり、特に筆跡が
筆記者本人のものであるかどうかを識別するための筆記
具用インキ、筆記具および署名識別方法に関するもので
ある。
【０００２】
【従来の技術】近年、経済活動のグローバル化に伴い、
商取引、交信等が活発になっており、署名者の確認と情
報の内容が偽造されていないことを識別、確認する必要
が増加している。
商取引、交信等が活発になっており、署名者の確認と情
報の内容が偽造されていないことを識別、確認する必要
が増加している。
【０００３】このため、署名が必要とされる手紙、クレ
ジット、小切手、手形、契約書等では、署名文が第三者
によって偽造されないように、本人確認のための直筆署
名をつけることが多く行われている。
ジット、小切手、手形、契約書等では、署名文が第三者
によって偽造されないように、本人確認のための直筆署
名をつけることが多く行われている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この直筆署名
も第三者が直筆署名の書体を真似て偽造することが可能
であるため、本人確認が必ずしも十分に行えず、そのた
め、署名者本人が署名したことを識別できる手段が望ま
れている。
も第三者が直筆署名の書体を真似て偽造することが可能
であるため、本人確認が必ずしも十分に行えず、そのた
め、署名者本人が署名したことを識別できる手段が望ま
れている。
【０００５】したがって、本発明は、署名が署名者本人
のものと識別できる筆記具用インキ、筆記具および署名
識別方法を提供することを目的とする。
のものと識別できる筆記具用インキ、筆記具および署名
識別方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明の
筆記具用インキは、筆記者のデオキシリボ核酸含有物質
である血液を含有する。
筆記具用インキは、筆記者のデオキシリボ核酸含有物質
である血液を含有する。
【０００７】請求項２記載の本発明の筆記具用インキ
は、筆記者のデオキシリボ核酸含有物質である血液を含
有するインキを充填する。
は、筆記者のデオキシリボ核酸含有物質である血液を含
有するインキを充填する。
【０００８】請求項３記載の本発明の署名識別方法は、
筆記者のデオキシリボ核酸含有物質である血液を含有す
るインキを用いて署名した後、その筆跡からデオキシリ
ボ核酸を取り出して型判定を行い、筆記者のデオキシリ
ボ核酸の型と比較することを特徴としている。
筆記者のデオキシリボ核酸含有物質である血液を含有す
るインキを用いて署名した後、その筆跡からデオキシリ
ボ核酸を取り出して型判定を行い、筆記者のデオキシリ
ボ核酸の型と比較することを特徴としている。
【０００９】
【発明の実施の形態】デオキシリボ核酸は核酸の一種で
遺伝子の本体である。すなわち、デオキシリボ核酸は糖
と塩基とリン酸が結合した高分子であり、二本のポリヌ
クレオチド鎖が塩基間の水素結合で並列し、互いにねじ
れあって二重らせん構造を成す。二重らせんの長さは生
物種によって異なるが、人の場合、一個の細胞に約一・
八メートルもの長さのデオキシリボ核酸が折りたたまれ
て入っている（以下、「ＤＮＡ」という）。塩基間の結
合は、ＡはＴと、ＧはＣとが水素結合で相補的に結び付
き、Ａ(アデニン）、Ｔ(チミン）、Ｇ(グアニン）、Ｃ
(シトシン)という４つの塩基の配列は個体によって異な
る。したがって、筆記者のＤＮＡを含有した筆記具用イ
ンキを用い、このインキで署名すれば署名者本人のもの
と識別することが可能となる。
遺伝子の本体である。すなわち、デオキシリボ核酸は糖
と塩基とリン酸が結合した高分子であり、二本のポリヌ
クレオチド鎖が塩基間の水素結合で並列し、互いにねじ
れあって二重らせん構造を成す。二重らせんの長さは生
物種によって異なるが、人の場合、一個の細胞に約一・
八メートルもの長さのデオキシリボ核酸が折りたたまれ
て入っている（以下、「ＤＮＡ」という）。塩基間の結
合は、ＡはＴと、ＧはＣとが水素結合で相補的に結び付
き、Ａ(アデニン）、Ｔ(チミン）、Ｇ(グアニン）、Ｃ
(シトシン)という４つの塩基の配列は個体によって異な
る。したがって、筆記者のＤＮＡを含有した筆記具用イ
ンキを用い、このインキで署名すれば署名者本人のもの
と識別することが可能となる。
【００１０】ＤＮＡが入っている細胞は人の血液、唾
液、毛髪、爪、皮膚等に存在する。したがって、血液、
唾液、毛髪、爪、皮膚等（以下、「ＤＮＡ含有物質」）
をインキに加えることにより、ＤＮＡをインキに含有さ
せることができる。
液、毛髪、爪、皮膚等に存在する。したがって、血液、
唾液、毛髪、爪、皮膚等（以下、「ＤＮＡ含有物質」）
をインキに加えることにより、ＤＮＡをインキに含有さ
せることができる。
【００１１】なお、血液の添加の場合は、個人の識別が
できるほか、ＡＢＯ式血液型、ＭＮ式、Ｒｈ式、Ｐ式、
ルイス式等の血液型検査法により集団識別が可能とな
る。このため、血液型検査を行った上でＤＮＡ検査を行
えば、個人識別精度を向上することができる。
できるほか、ＡＢＯ式血液型、ＭＮ式、Ｒｈ式、Ｐ式、
ルイス式等の血液型検査法により集団識別が可能とな
る。このため、血液型検査を行った上でＤＮＡ検査を行
えば、個人識別精度を向上することができる。
【００１２】インキは油性、水性いずれでもよいが、着
色剤、水およびＤＮＡ含有物質を主成分とすることが好
ましい。着色剤としては染料、顔料が使用できる。配合
量は着色剤１〜１５重量％、ＤＮＡ含有物質０．１〜１
０重量％、水残部である。ＤＮＡが紫外線の影響を受け
にくくするために紫外線吸収剤を添加することが好まし
く、また、ＤＮＡの分解酵素の活性を抑えるため、Ｍｇ
２＋等の２価金属イオンの補促剤として、ＥＤＴＡ等の
キレート化剤の添加が好ましい。さらに、ＤＮＡ含有物
質が血液の場合、シュウ酸、クエン酸、ＥＤＴＡ、ヘパ
リン・ヒルジン等の抗凝固剤の添加が好ましい。このほ
か、界面活性剤、防腐剤、ｐH調整剤、保湿剤を添加す
ることが好ましい。
色剤、水およびＤＮＡ含有物質を主成分とすることが好
ましい。着色剤としては染料、顔料が使用できる。配合
量は着色剤１〜１５重量％、ＤＮＡ含有物質０．１〜１
０重量％、水残部である。ＤＮＡが紫外線の影響を受け
にくくするために紫外線吸収剤を添加することが好まし
く、また、ＤＮＡの分解酵素の活性を抑えるため、Ｍｇ
２＋等の２価金属イオンの補促剤として、ＥＤＴＡ等の
キレート化剤の添加が好ましい。さらに、ＤＮＡ含有物
質が血液の場合、シュウ酸、クエン酸、ＥＤＴＡ、ヘパ
リン・ヒルジン等の抗凝固剤の添加が好ましい。このほ
か、界面活性剤、防腐剤、ｐH調整剤、保湿剤を添加す
ることが好ましい。
【００１３】インキを調製した後、筆記具を用い、筆記
により署名を行う。
により署名を行う。
【００１４】筆記具としては、付けペン、万年筆、ボー
ルペン、サインペン、フェルトペン等が挙げられる。万
年筆はインキ吸入式万年筆のほか、インキカートリッジ
式万年筆が使用できる。インキカートリッジ式万年筆の
場合は、インキカートリッジに予め本発明のインキを充
填する。ボールペン、サインペン、フェルトペンの場合
はレフィル交換式とし、レフィルに予め本発明のインキ
を充填する。
ルペン、サインペン、フェルトペン等が挙げられる。万
年筆はインキ吸入式万年筆のほか、インキカートリッジ
式万年筆が使用できる。インキカートリッジ式万年筆の
場合は、インキカートリッジに予め本発明のインキを充
填する。ボールペン、サインペン、フェルトペンの場合
はレフィル交換式とし、レフィルに予め本発明のインキ
を充填する。
【００１５】このように筆記具を用いて筆記し、筆記
後、筆跡を少量削り取るか、筆跡を溶媒で溶出し、筆記
者本人のものであるかどうかを識別する。この識別は、
周知の種々の方法で容易に行うことができ、例えば、Ｍ
ＣＴ１１８型検査とＨＬＡＤＱα型検査を用いることが
できる。
後、筆跡を少量削り取るか、筆跡を溶媒で溶出し、筆記
者本人のものであるかどうかを識別する。この識別は、
周知の種々の方法で容易に行うことができ、例えば、Ｍ
ＣＴ１１８型検査とＨＬＡＤＱα型検査を用いることが
できる。
【００１６】ＭＣＴ１１８型検査は、ＤＮＡの第一染色
体上にあるＭＣＴ１１８座位と名付けられたＶＮＴＲ
（繰り返し配列部位）について、個人による繰り返し配
列数の違いを調べるものである。
体上にあるＭＣＴ１１８座位と名付けられたＶＮＴＲ
（繰り返し配列部位）について、個人による繰り返し配
列数の違いを調べるものである。
【００１７】ＨＬＡＤＱα型検査は、ＤＮＡの第六染色
体にあるＨＬＡ（ヒト白血球抗原。抗原は免疫反応を引
き起こす原因となる物質）の遺伝子ＤＱα部位の型判定
を行うものである。
体にあるＨＬＡ（ヒト白血球抗原。抗原は免疫反応を引
き起こす原因となる物質）の遺伝子ＤＱα部位の型判定
を行うものである。
【００１８】上記の検査のうち、証拠資料のための鑑定
法としてよく知られており、実際に検査したときに間違
いが起きない、ＭＣＴ１１８型検査が好ましい。
法としてよく知られており、実際に検査したときに間違
いが起きない、ＭＣＴ１１８型検査が好ましい。
【００１９】識別精度を上げるため、ＳＴＲという手法
もあり、必要に応じて使用することができる。
もあり、必要に応じて使用することができる。
【００２０】以下、本発明を更に具体的に説明する。 「インキの調製」 （着色剤） Ｃ．Ｉ．フードブラック＃２ ３重量％ （ＤＮＡ含有物質）血液 ３重量％ （保湿剤） エチレングリコール ３重量％ （ｐＨ調製剤）トリエタノールアミン ０．２重量％ （防腐剤） １．３−ベンゾチアゾリン− ０．２重量％ ３−オン （界面活性剤） ポリオキシエチレンノニル ０．０５重量％ フェニルエーテル （抗凝固剤） ヘパリン ０．０５重量％ （キレート化剤）ＥＤＴＡ−２Ｎａ ０．５重量％ 水 残部 以上の成分を混合攪拌して溶解する。この水性黒色イン
キを吸入式万年筆に充填し、普通紙に署名する。 「血液型検査」上記の署名した筆跡を水で溶出し、ＡＢ
Ｏ式検査により赤血球の表面抗原の違いから筆記者の血
液型のものかを検査し、署名中の血液型が筆記者本人と
同じであるかどうかを確認する。血液型が同じの場合、
個人識別のために、さらに次のＤＮＡ検査を行う。 「ＤＮＡ検査」前記の署名した筆跡を水で溶出し、これ
を抽出、精製し、ＰＣＲ増幅を行う。引き続き、ゲル電
気泳動によりＤＮＡバンドを検出、視覚化し、ＤＮＡ型
解析装置によって型判定を行い、あらかじめ型判定して
おいた筆記者のＤＮＡの型を比較し、署名が筆記者本人
のものかを識別することができる。
キを吸入式万年筆に充填し、普通紙に署名する。 「血液型検査」上記の署名した筆跡を水で溶出し、ＡＢ
Ｏ式検査により赤血球の表面抗原の違いから筆記者の血
液型のものかを検査し、署名中の血液型が筆記者本人と
同じであるかどうかを確認する。血液型が同じの場合、
個人識別のために、さらに次のＤＮＡ検査を行う。 「ＤＮＡ検査」前記の署名した筆跡を水で溶出し、これ
を抽出、精製し、ＰＣＲ増幅を行う。引き続き、ゲル電
気泳動によりＤＮＡバンドを検出、視覚化し、ＤＮＡ型
解析装置によって型判定を行い、あらかじめ型判定して
おいた筆記者のＤＮＡの型を比較し、署名が筆記者本人
のものかを識別することができる。
【００２１】
【発明の効果】本発明によれば、筆記用インキ、筆記具
および署名識別方法は、インキ中に筆記者のＤＮＡを含
有するため、署名が署名者本人のものと識別することが
可能となる。
および署名識別方法は、インキ中に筆記者のＤＮＡを含
有するため、署名が署名者本人のものと識別することが
可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ Ｇ０１Ｎ 33/50 Ｇ０１Ｎ 33/50 Ｐ
Claims (3)
- 【請求項１】 筆記者のデオキシリボ核酸含有物質であ
る血液を含有する筆記具用インキ。 - 【請求項２】 筆記者のデオキシリボ核酸含有物質であ
る血液を含有するインキを充填した筆記具。 - 【請求項３】 筆記者のデオキシリボ核酸含有物質であ
る血液を含有するインキを用いて署名した後、その筆跡
からデオキシリボ核酸を取り出して型判定を行い、筆記
者のデオキシリボ核酸の型と比較することを特徴とする
署名識別方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26623098A JP3347296B2 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 筆記具用インキ、筆記具および署名識別方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP26623098A JP3347296B2 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 筆記具用インキ、筆記具および署名識別方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2000095989A JP2000095989A (ja) | 2000-04-04 |
| JP3347296B2 true JP3347296B2 (ja) | 2002-11-20 |
Family
ID=17428086
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP26623098A Expired - Fee Related JP3347296B2 (ja) | 1998-09-21 | 1998-09-21 | 筆記具用インキ、筆記具および署名識別方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3347296B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP4759803B2 (ja) * | 2000-11-29 | 2011-08-31 | ソニー株式会社 | 個人識別用ｄｎａインク及び個人識別システム |
| JP2006022300A (ja) * | 2004-06-09 | 2006-01-26 | National Printing Bureau | 耐光性ｄｎａインキ |
| JP5016226B2 (ja) * | 2006-01-17 | 2012-09-05 | 長浜バイオラボラトリー株式会社 | Ｄｎａ含有インク |
| KR101537026B1 (ko) * | 2012-09-26 | 2015-07-16 | (주)인지도 | 식별 기능을 구비한 호신용 조성물 |
-
1998
- 1998-09-21 JP JP26623098A patent/JP3347296B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2000095989A (ja) | 2000-04-04 |
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