JP3347176B2 - 貨物自動車のシャッター開閉装置 - Google Patents

貨物自動車のシャッター開閉装置

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JP3347176B2 JP08416893A JP8416893A JP3347176B2 JP 3347176 B2 JP3347176 B2 JP 3347176B2 JP 08416893 A JP08416893 A JP 08416893A JP 8416893 A JP8416893 A JP 8416893A JP 3347176 B2 JP3347176 B2 JP 3347176B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、貨物自動車の後部の荷
物室の開口部に上下に昇降可能に取り付けられたシャッ
ターの開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より貨物自動車には各種タイプのも
のがあり、その一つとして図8に示すように、運転席A
の後部の荷物室BをシャッターCで開閉できるようにし
たものがある。この貨物自動車は直方体状に形成された
荷物室Bの左右両側面と後面の開口部Dに上下にスライ
ドできるようにしたシャッターCが取り付けられてお
り、シャッターCの把手Eに手をかけてシャッターCを
押し上げると、同シャッターCが荷物室Bの天井裏に押
し込まれて収容されて荷物室Bが開き、そのシャッター
Cの下に吊るされている紐Fを下方に引っ張ると天井に
収容されていたシャッターCが降りて荷物室Bが閉まる
ようになっている。
【0003】前記荷物室Bに取り付けられているシャッ
ターCは図9(a)に示すように多数枚の短冊状の金属
パネルIを上下方向に回動可能に連結して構成され、そ
れが荷物室Bの開口部Dの幅方向両端に立設された2本
のガイドレールG、Hの間に上下方向にスライド自在と
なるように取り付けられ、上方に押し上げられたシャッ
ターCは天井の裏面に沿って収容されるようになってい
る。このシャッターCの上部にはシャッターCの開閉を
容易にするためのワイヤ巻取り式の開閉装置Jが取り付
けられており、同開閉装置Jから伸びるワイヤKがシャ
ッターCの下縁に連結されて、シャッターCを下に降ろ
す際には開閉装置J側(上方)に引張力がかかっている
ワイヤKがシャッターCの重みで引き出されながらシャ
ッターCが閉じ、反対に閉じているシャッターCを引き
上げる際には開閉装置J側に引張力がかかっているワイ
ヤKによりシャッターCが引き上げられて、シャッター
Cが弱い力でも手軽に上がるようになっている。
【0004】前記ワイヤ巻取り式の開閉装置Jの構造を
具体的に説明すると図9(b)に示すように、ベアリン
グLによってシャッターCの上部に回動自在に取り付け
られている長尺な回転シャフトMと、ワイヤKが巻き付
けられ且つ回転シャフトMの両端に設けられた回転ドラ
ムNと、回転シャフトMの中程に配置され、一端がワイ
ンディングプラグOにより回転シャフトMに固定され、
他端がフレーム部材PにアンカープラグQで固定されて
いるスプリングRとから構成されている。
【0005】そして、シャッターCを下げて回転ドラム
Nに巻き付けてあるワイヤKを引き出すと、同ドラムN
と回転シャフトMが回転しながらスプリングRがその巻
き方向に巻き締まるように回転して同スプリングRにバ
ネ力が蓄えられ、その後にシャッターCを上げると、前
記シャッターCの引き下げ時にスプリングRに蓄えられ
たバネ力により、回転シャフトM及び回転ドラムNが前
記とは逆方向に回転させられ、同ドラムNにワイヤKが
巻取られるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記図9
のワイヤ巻取り式の開閉装置Jには下記のような問題が
あった。 .スプリングRが巻き締められたり巻き戻されたりす
るため、長期間使用するとスプリングRがへたって回転
ドラムNが確実に回転しにくくなり、この結果ワイヤK
がばらけたり、からんだりして故障の原因となる。 .シャッターCを一番上に押し上げて、ワイヤKが目
一杯回転ドラムNに巻き付けられた状態でも回転ドラム
NのワイヤKがばらけないようにするためには、その状
態でもスプリングRにある程度の巻き締め力が残るよう
にしておかなければならない。しかしこのようにする
と、シャッターCを引き下ろす時にもワイヤKによる引
張力がかかるようになるため、ある程度力を入れてシャ
ッターCを引かないと引き下ろすことができず、降ろし
にくくなる。 .ワイヤKの長さが長いため伸び易く、また切れる危
険性も増え、特にワイヤKが不意に切れたりするとその
ワイヤKに指が巻き込まれて怪我をしたりすることがあ
るので危険である。 .前記ワイヤ巻取り式の開閉装置Jは通常荷物室Bの
上部に設けられているため、どうしても開閉装置Jの分
だけ貨物自動車の重心位置が高くなってしまう。しかし
車両の重心位置が高いと走行安定性の低下を招いたり、
或は貨物自動車の形式認定時に行われる転倒角度試験で
は、車両を横に最大35度傾斜させても車両が横に転倒
しないようにすることが求められるため、できるだけ車
両の重心位置を低くすることが望まれていた。
【0007】本発明の目的は、シャッターを弱い力で容
易に開閉でき、操作性、安全性、耐久性に優れ、小型、
軽量化可能で、しかも貨物自動車に取り付けても同自動
車の重心位置が高くならないようにした貨物自動車のシ
ャッター開閉装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記
載の貨物自動車のシャッター開閉装置は、図1に示すよ
うに、貨物自動車1の荷物室2の開口部2aに昇降可能
に取り付けられたシャッター3を開閉駆動する貨物自動
車のシャッター開閉装置において、その開閉装置は動滑
車6とスプリング4とワイヤ8を備え、ワイヤ8は動滑
車6に折り返して掛け、その一端をシャッター3に連結
し、他端を動滑車6の反対側に固定して、シャッター3
の開閉に伴って移動すると共にその移動により動滑車6
を同方向に移動可能としてあり、動滑車6はその移動に
よりスプリング4が圧縮され、逆方向への移動によりそ
の圧縮が開放されるようにスプリング4に連繋され、ス
プリング4はシャッター3を閉じて動滑車6がワイヤ8
に引かれて移動すると蓄勢され、シャッター3を開いて
動滑車6がシャッター3の閉じる時と逆方向に移動する
と蓄勢が開放されててシャッター3の開きを助勢する
うにしたものである。
【0009】本発明のうち請求項2記載の貨物自動車の
シャッター開閉装置は、コイルスプリング1のバネ力
(ねじり応力)τ0とシャッター3による圧縮力(シャ
ッターの重量+摩擦等)Wとの関係が次式を満たすこと
を特徴とするものである。 W=(πd3)τ0/16D ここでdはコイルスプリング1の素線径 Dはコイルスプリング1のコイル径 τ0(=τ/κ)はねじり応力 κは応力修正係数、τはねじり修正応力である。
【0010】前記式W=(πd3)τ0/16Dはコイル
スプリングが1本の場合である。従って、例えばコイル
スプリングが2本の場合は、W=(πd3)τ0/8D、
4本の場合はW=(πd3)τ0/4Dとなる。
【0011】本発明のうち請求項3記載の貨物自動車の
シャッター開閉装置は、前記シャッター開閉装置が荷物
室2のシャッター3の幅方向の外側に縦向きに配置され
てなることを特徴とするものである。
【0012】本発明のうち請求項4記載の貨物自動車の
シャッター開閉装置は、前記シャッター開閉装置が荷物
室2の床下に横向きに配置されてなることを特徴とする
ものである。
【0013】
【作用】本発明の貨物自動車のシャッター開閉装置で
は、貨物室2のシャッター3を下げると徐々にワイヤ8
がシャッター3に引かれて引き下げられ、同ワイヤ8に
より動滑車6も引き下げられ、コイルスプリング4が圧
縮されて、シャッター3がワイヤ8、動滑車6を介して
コイルスプリング4のバネ力で支持される。このとき、
シャッター3の重量とコイルスプリング4のバネ力の強
さが釣り合うように設計しておけば、それ以降は、シャ
ッター3を軽く下に動かすだけでシャッター3がスムー
ズに下降する。
【0014】次に、閉じているシャッター3を押し上げ
るときは、シャッター3を手で上に押し上げるだけで上
昇する。この場合も、シャッター3の重量とコイルスプ
リング4のバネ力の強さが釣り合うように設計しておけ
ば、シャッター3が弱い力で簡単に上昇する。
【0015】また、このシャッター開閉装置では動滑車
6にワイヤ8が折り返されて掛けられているため、荷物
室2の開口部2aの開口高が高くてシャッター3の移動
量が多い場合でも、動滑車6の移動量及びコイルスプリ
ング4の伸縮量はその半分ですむためシャッター開閉装
置が大型化することがなく、貨物自動車1に取り付けて
も特別広いスペースが取られない。
【0016】本発明のうち請求項2記載の貨物自動車の
シャッター開閉装置では、コイルスプリング4のバネ力
(ねじり応力)τ0とシャッター3による圧縮力(シャ
ッターの重量+摩擦等)WとがW=(πd3)τ0/16
Dの関係式を満たすようにしてあるので、ワイヤ8の張
力とシャッター3の重量とがシャッター3が何処の位置
にあっても釣り合うようになり、同シャッター3の重量
が見かけ上0になるので、シャッター3の上げ下げを弱
い力(殆どゼロ)で行うことができる。なお、この式に
おいてdはコイルスプリング4の素線径、Dはコイルス
プリング4のコイル径、τ0(=τ/κ)はねじり応
力、κは応力修正係数、τはねじり修正応力である。
【0017】本発明のうち請求項3記載の貨物自動車の
シャッター開閉装置では、同開閉装置が荷物室2のシャ
ッター3の幅方向の外側に縦向きに配置されているた
め、荷物室2の開口部2aから荷物の積み卸しの邪魔に
ならない。また天井部分に取り付ける場合よりも貨物自
動車の重心が高くならず、貨物自動車1の転倒角度試験
に有利となる。
【0018】本発明のうち請求項4記載の貨物自動車の
シャッター開閉装置では、同開閉装置が荷物室2の床下
に横向きに配置されているため、貨物自動車の重心がか
なり低くなり、転倒角度試験に有利となる。また荷物室
2は同開口装置により全く制約されることなく有効に使
用することができる。
【0019】
【実施例】図1(a)〜(c)は本発明の貨物自動車の
シャッター開閉装置を組み込んだ貨物自動車の一実施例
を示したものである。この貨物自動車1は運転席の後部
のフレーム上に長さ3350mm、幅1780mm、高
さ1700mmの直方体状の荷物室2が載せられてお
り、同荷物室2にはその左右両側面と後部面との開口部
2aに、開口高が1650mmのシャッター3が取り付
けられている。このシャッター3は図1(b)(c)に
示すように幅広の短冊状のアルミパネル3aを上下に多
数本連結して構成したもので、各連結部3bで回動可能
になると共に(図1、図5)、荷物室2の壁面から天井
面に沿うように逆L字型に湾曲させられた図2のガイド
レール50にその幅方向両端部分がガイドされて、荷物
室2の壁面から天井面へ折れ曲がるようにしてスライド
可能になっている。なお、この貨物自動車1には荷物室
2の左右両側面と後面との3ケ所にシャッター3を設
け、図6に示すように3方のシャッター3を天井側に押
し上げたときに、それらが天井裏でぶつからないよう
に、それぞれ天井裏に収容される位置を上下方向に1段
づつずらしてある。
【0020】図1に示す9は前記シャッター3の開閉を
容易にするためのシャッター開閉装置である。このシャ
ッター開閉装置9は図2、3に示すような構造をしてお
り、これが貨物自動車1の荷物室2の隅に図4に示すよ
うに動滑車6を下向きにして取り付け、ワイヤ8を定滑
車29に掛けて、その一端をシャッター3の下端に連結
してある。このシャッター開閉装置9は図1に示すよう
に3方のそれぞれのシャッター3の幅方向両外側に2本
づつ取り付けて、シャッター3の幅方向両端部が均等に
駆動されてシャッター3がスムーズに開閉できるように
してある。
【0021】次に、シャッター開閉装置9の構造を図
2、3に基づいて以下に詳細に説明する。この実施例は
コイルスプリング4を縦向きにして横に2本平行に並べ
て使用する場合である。この実施例では上下に適宜間隔
離して対向するように配置した2枚の金属プレート1
0、11間に、2本の金属パイプ12、13が横に間隔
を空けて平行に並べて取り付けられ、この金属パイプ1
2、13の外周にコイルスプリング4が1本づつ配置さ
れている。この場合、同コイルスプリング4の下端は下
側の金属プレート11の上面に取り付けられている金属
製の受皿14内に配置されてそれから外側に外れないよ
うに保持されており、上端は上側の金属プレート10の
下のスライド板16の下面に押し当てて自由(フリー)
な状態にしてある。
【0022】前記コイルスプリング4は昇降させるシャ
ッター3の重量、スライド量に合わせて適当なものを選
択する。具体的にはシャッター3による圧縮力(シャッ
ターの重量+摩擦等)Wとの関係で下記の関係式を満た
すようにする。 W=(πd3)τ0/16D ここでdはコイルスプリング1の素線径 Dはコイルスプリング1のコイル径 τ0(=τ/κ)はねじり応力 κは応力修正係数、τはねじり修正応力である。 なお、本実施例では実際に前記シャッター3をスライド
させて測定した結果、同シャッター3による圧縮力Pが
45Kgであり、またシャッター3の開口高が1650
mmであることからコイルスプリング4のストローク長
δをその半分より少し大きめの900mmとし、またコ
イルスプリング4の素線径dを4mm、コイル径Dを3
2mmとした。
【0023】前記条件を元にねじり応力τ0を求めると
τ0=8PD/πd3より応力τ0は68.04、応力修
正係数κはκ=(4C−1)/(4c−4)+0.61
5/Cより応力修正係数κは1.153となる。またス
トローク長δの関係式δ=8ND3P/Gd4よりコイル
スプリング4の巻き数NはN=δGd4/8D3P=15
6.25となる。実際にはNを158とし、コイルスプ
リング4の長さを158×4(素線径d)+900mm
=1532mmとした。なお、Gはヤング率でありこの
場合、G=8×103である。
【0024】図2に示す6は動滑車である。この動滑車
6は、前記の2本のコイルスプリング4の上端に乗せら
れ且つ2本の金属パイプ12、13が貫通して両パイプ
12、13に沿って上下にスライド自在となるようにし
たスライド板16の下面の支持金具17に、軸18によ
り回動自在となるように吊り下げられて、コイルスプリ
ング1の伸縮に追随して上下動可能なるようにしてあ
る。
【0025】また、前記の上方の金属プレート10の上
面、下方の金属プレート11の下面には、夫々の長手方
向と直交するように金属製の細長板状の上方治具30、
下方治具31が2枚づつ適宜間隔離して対向させて取り
付けられており、上方治具30、下方治具31の間には
断面形状がコ字形で長尺な2本のカバー32、33が互
いに対向するように配置固定されて、図3(c)に示す
様に両カバー32、33により動滑車6の外周部分が被
覆(カバー)されるようにしてある。これは動滑車6に
掛けたスチール製のワイヤ8が動滑車6の移動時にそれ
から外れたり、或は誤ってワイヤ8と動滑車6との間に
指を挟んで怪我をしたりしないようにするためのもので
ある。
【0026】前記ワイヤ8は動滑車6に折り返されて掛
けられ、その一端が図3(a)のようにカバー33の長
手方向途中の貫通穴34より外側に引出され、その一端
が金属プレート11に取り付けられている金具20に取
付けられているフック21にワイヤ止め具22により固
定されて、間接的にコイルスプリング4の固定端側に固
定されている。またワイヤ8の他端は図4に示されるよ
うに荷物室2の上部に設けられた定滑車29により更に
折り返されてシャッター3の下端側に導かれ、そのまま
シャッター3の上部から真下に伸びてシャッター3の下
縁に連結されている。なお、図2(a)(b)のフック
21を金具20に取り付けてあるナット23を緩めて、
同フック21の長さ(金具20より上方への突出長)を
調整すれば、シャッター3にかかる引張力を調整するこ
とができる。
【0027】そして、図4(a)に示すように、同シャ
ッター3が一番上に上がっている状態でワイヤ8がたる
まないように調整すると共にワイヤ8を掛けた動滑車6
がコイルスプリング4を圧縮しないようにセットする。
この様にすれば、あとは、シャッター3に手をそえて軽
く上下動させるだけで同図(b)に示すようにシャッタ
ー3が開閉する。
【0028】前記シャッター3の下には図5に示すよう
なシャッターロック機構を設けてある。これは貨物室2
の床40の中に、上端に係止突起43の形成されている
細長い操作レバー41をピン42によって図中の矢印方
向に回動可能となる取り付けて、同レバー41の下端を
同矢印方向に動かすことで、その上端の係止突起43が
シャッター3の下部の裏面に形成されている穴44に挿
抜されるようにし、シャッター3のロックとロック解除
を行えるようにしてある。
【0029】なお、この貨物自動車のシャッター開閉装
置ではシャッター3の重量を見かけ上0にすることがで
きるため、同シャッター3に小型のモータを取り付け
て、同モータによりシャッター3を開閉駆動させること
ができる。ちなみに、従来140Kgのシャッターを開
閉するのに250Wのモーターが必要であったが、本発
明では同シャッター3を開閉するのに30Wのモーター
で間に合う。
【0030】図2、3では支持金具17をスライド板1
6の下面から下方に突設し、その支持金具17に動滑車
6を取付けて動滑車6を下向きにしてあるが、支持金具
17をスライド板16の上面から上方に突設し、その支
持金具17に動滑車6を取付けて上向きに突き出させる
ようにしてもよい。また、図1の2本の金属パイプ1
2、13の途中に突起等を形成して、スライド板16の
スライド範囲をその突起の範囲に規制し、シャッター3
の移動量を規制する等しても良い。
【0032】この他、本発明のシャッター開閉装置で
は、貨物自動車1の重心をより下げるため、同シャッタ
ー開閉装置9を貨物室2の床40の下面(床下)に横向
きに配置しても良い。この場合は、シャッター開閉装置
9のワイヤ8を床下から図4に示すようにシャッター3
の上部に送らなければならないので、途中に滑車等を配
置し、滑車にワイヤ8を掛けてワイヤ8を送っても良
い。
【0033】
【使用例】本発明の貨物自動車のシャッター開閉装置を
取り付けるに当たっては図4に示すようにすると良い。
具体的には、シャッター3の幅方向両外側に図2、3の
シャッター開閉装置9を2セット、それぞれ動滑車6が
下に向きになるように取り付け、各シャッター開閉装置
9のワイヤ8をシャッター3の上部の端に取り付けた定
滑車29に折り返すようにして掛け、ワイヤ8の先端を
シャッター3の下の縁に連結する。この際、図4(a)
のシャッター3が一番上に押し上げられている状態で、
各シャッター開閉装置9のコイルスプリング4がワイヤ
8に引っ張られて圧縮されないようにすると同時に、同
ワイヤ8にたるみが発生しないようにする。後は同図
(b)に示すようにシャッター3の下部にある把手51
を持ってシャッター3を引き下げたり、或は引き上げた
りするだけでシャッター3が開閉する。この際、シャッ
ター3の上げ下げに殆ど力がいらない。
【0034】
【実施例2】本発明の貨物自動車のシャッター開閉装置
の他の実施例を図7に基づいて説明する。この実施例は
コイルスプリング4を1本使用する場合のものである。
この実施例では上部が金属プレート60によって塞がれ
た金属製の筒体61の内側にコイルスプリング4が同筒
体61の下側に突き出すように差し込まれており、さら
にこのコイルスプリング4が筒体61から抜け落ちない
ように同スプリング4の上端(保持端7)が筒体61内
に固定されている。そして前記コイルスプリング4の下
端(自由端5)には動滑車6を取り付けた金属パイプ6
2が差し込まれ、また同金属パイプ62がコイルスプリ
ング4から抜け落ちないように金属パイプ62とコイル
スプリング4とが連結されている。
【0035】前記動滑車6は金属パイプ62に取り付け
られた断面形状がコ字形の取付金具63の内側に軸64
によって回動自在となるように取り付けられている。さ
らにこの動滑車6には、一端が前記金属プレート60の
フック21に固定され、他端が金属プレート60の通孔
65に差し込まれているワイヤ8が折り返されるように
して掛けられている。このため通孔65より突き出した
ワイヤ8を上方に引っ張ると、同ワイヤ8によって動滑
車6が回転させられながら上方に押し上げられ、さらに
同動滑車6によってコイルスプリング4が筒体61側へ
圧縮されるようになっている。
【0036】また、前記動滑車6がコイルスプリング4
の巻き方向に回転できないようにするため、動滑車6の
外周側が図7(b)に示すような断面形状がコ字形のガ
イドカバー66、67によりガイドされている。このガ
イドカバー66、67は動滑車6を挟み込むように同動
滑車6の外側に2本配置されており、これがコイルスプ
リング4の長手方向に沿って上下に伸びていると共に、
各カバー66、67の上端部分が前記金属プレート60
に固定されている。これにより動滑車6はコイルスプリ
ング4の巻き方向に首振りすることなく上下方向に移動
できるようになっている。
【0037】なお、前記フック21を金属プレート60
に取り付けているナット23を緩めて、同フック21の
長さ(金属プレート60より下方への突出長)を調整す
れば、ワイヤ8にかかる引張力を調整することができ
る。
【0038】
【使用例】図7の貨物自動車のシャッター開閉装置を取
り付けるに当たっては、このシャッター開閉装置を図4
と同じようにシャッター3の横に縦向きに配置し、同開
閉装置から伸びるワイヤ8を定滑車29にかけてシャッ
ター3の脇に上方から下方に導いてシャッター3の下縁
に連結する。このとき、同シャッター3が一番上に上が
っている状態でワイヤ8がたるまないようにすると共に
ワイヤ8を掛けた動滑車6がコイルスプリング4を圧縮
しないようにセットする。この様にすれば、あとは、シ
ャッター3に手をそえて軽く上下動させるだけでシャッ
ター3が開閉する。
【0039】実施例1、実施例2はそれぞれコイルスプ
リング4を2本、1本使用した場合の例であるが、本発
明ではコイルスプリング4を3本以上使用してもよく、
バネ力のバランスの関係から偶数本似するのが望まし
い。なお、動滑車6はそのコイルスプリング4の横に配
置するのが望ましい、この様にすれば、動滑車6をコイ
ルスプリング4の上に配置する場合よりも開閉装置全体
の背丈が低くなり、貨物自動車1の重心が高くならず、
貨物自動車1の走行安定性が増す。
【0040】
【発明の効果】本発明のうち請求項1の貨物自動車のシ
ャッター開閉装置によれば下記のような効果がある。 .コイルスプリング4のバネ力でシャッター3の開閉
が助勢されるので、シャッター3が弱い力でスムースに
開閉する。 .動滑車6にワイヤ8が折り返して掛けられているの
で、動滑車6が一つの場合は、シャッター3の移動量が
多くても、動滑車6の移動量及びコイルスプリング4の
伸縮量は、シャッター3の移動量の半分ですむため装置
が大型化することがない。動滑車6が2つの場合は動滑
車6の移動量及びコイルスプリング4の伸縮量はシャッ
ター3の移動量の1/4、3つの場合は1/6となる。 .シャッター3の開閉時にコイルスプリング4がその
軸線方向に伸縮するので、コイルスプリング4のへたり
が少なく、耐久性が高い。
【0041】本発明のうち請求項2の貨物自動車のシャ
ッター開閉装置によれば、シャッター3による圧縮力
(シャッターの重量+摩擦等)Wが、関係式、W=(π
3)τ0/16Dを満たすようにしたので、シャッター
3の重みが見かけ上0になり、シャッター3がどの位置
にあっても、シャッター3に手をそえて軽く押したり引
いたりするだけでシャッター3はスムースに開閉する。
【0042】本発明のうち請求項3の貨物自動車のシャ
ッター開閉装置によれば、同開閉装置が荷物室2のシャ
ッター3の幅方向の外側に縦向きに配置されているた
め、荷物室2の開口部2aから荷物の積み卸しの邪魔に
ならない。また天井部分に取り付ける場合よりも貨物自
動車の重心が高くならず、貨物自動車1の転倒角度試験
に有利となる。
【0043】本発明のうち請求項4の貨物自動車のシャ
ッター開閉装置によれば、同開閉装置が荷物室2の床下
に横向きに配置されているため、車体の重心が低くなる
他、荷物室2内が同装置で制約されないので荷物の積み
込み量が減らない。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の貨物自動車のシャッター開閉
装置を取り付けた貨物自動車の一実施例を示す上面図、
(b)はその側面図、(c)はその背面図。
【図2】本発明の貨物自動車のシャッター開閉装置の一
実施例を示す斜視図。
【図3】(a)は図2の貨物自動車のシャッター開閉装
置の側面図、(b)はその背面図、(c)は同図(b)
のA−A断面図。
【図4】(a)、(b)は図2の貨物自動車のシャッタ
ー開閉装置の動作状態を示す説明図。
【図5】図1の貨物自動車におけるシャッターのロック
機構の説明図。
【図6】図1の貨物自動車におけるシャッターの収容例
の説明図。
【図7】(a)は本発明の貨物自動車のシャッター開閉
装置の他の実施例を示す側面図、(b)はその下面図。
【図8】従来のシャッター付き貨物自動車の側面図。
【図9】(a)は図6の貨物自動車に取り付けられてい
るワイヤ巻取り式のシャッター開閉装置の分解斜視図、
(b)は(a)のシャッター開閉装置のワイヤ巻取り機
構を説明する説明図。
【符号の説明】
1 貨物自動車 2 貨物室 3 シャッター 4 コイルスプリング 5 自由端 6 動滑車 7 保持端 8 ワイヤ

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】貨物自動車(1)の荷物室(2)の開口部
    (2a)に昇降可能に取り付けられたシャッター(3)
    を開閉駆動する貨物自動車のシャッター開閉装置におい
    て、その開閉装置は動滑車(6)とスプリング(4)と
    ワイヤ(8)を備え、ワイヤ(8)は動滑車(6)に折
    り返して掛け、その一端をシャッター(3)に連結し、
    他端を動滑車(6)の反対側に固定して、シャッター
    (3)の開閉に伴って移動すると共にその移動により動
    滑車(6)を同方向に移動可能としてあり、動滑車
    (6)はその移動によりスプリング(4)が圧縮され、
    逆方向への移動によりその圧縮が開放されるようにスプ
    リング(4)に連繋され、スプリング(4)はシャッタ
    ー(3)を閉じて動滑車(6)がワイヤ(8)に引かれ
    て移動すると蓄勢され、シャッター(3)を開いて動滑
    車(6)がシャッター(3)の閉じる時と逆方向に移動
    すると蓄勢が開放されててシャッター(3)の開きを助
    勢することを特徴とする貨物自動車のシャッター開閉装
    置。
  2. 【請求項2】コイルスプリング(1)のバネ力(ねじり
    応力)τ0とシャッター(3)による圧縮力(シャッタ
    ーの重量+摩擦等)Wとの関係が次式を満たすことを特
    徴とする請求項1記載の貨物自動車のシャッター開閉装
    置。 W=(πd3)τ0/16D ここでdはコイルスプリング1の素線径 Dはコイルスプリング1のコイル径 τ0(=τ/κ)はねじり応力 κは応力修正係数、τはねじり修正応力である。
  3. 【請求項3】前記シャッター開閉装置が荷物室(2)の
    シャッター(3)の幅方向の外側に縦向きに配置されて
    なることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の貨物
    自動車のシャッター開閉装置。
  4. 【請求項4】前記シャッター開閉装置が荷物室(2)の
    床下に横向きに配置されてなることを特徴とする請求項
    1又は請求項2記載の貨物自動車のシャッター開閉装
    置。
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