JP3345925B2 - プラスチック硬化物の製造方法 - Google Patents
プラスチック硬化物の製造方法Info
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Description
製造方法に関する。詳しくは、キャスト注型によりプラ
スチックの硬化物を得るのに際し、キャビティー内部に
原料を注入する注入孔の封止を紫外線硬化型樹脂により
硬化密閉せしめる製造方法に関する。
トで保持する加工方法の場合、図5に示すようにモール
ドをガスケットに対し、バネで押し付け封止する方法が
一般的に知られていた。
方法の場合は、特公昭63−23890号公報3ページ
左側31行から38行に記載された粘着テープをキャビ
ティーが露出するまで剥離し、プラスチック原料を充填
後粘着テープをオーバーラップして再度貼りつけ封止す
る図6、図7の封止方法が知られていた。
術では下記の問題点を有する。
対しバネで押し付け封止する方法において、バネによる
押し付け力が弱い場合は内部のプラスチック原料が漏出
しやすく、反対に押し付け力が強い場合は、モールドや
ガスケットの変形やバネ取り付け時の作業性低下の問題
がある。例えばプラスチックレンズは機種毎に厚さが異
なり、その差は最大40mmにもなる。従ってモールド
をガスケツトに押しつけるバネは、最適な押し付け力を
得る為、製造しようとするレンズの機種毎に多種類のバ
ネを使い分けなくてはならず、複雑な作業を強いられて
いる。
する粘着テープを一旦キャビティーが露出するまで剥
し、プラスチック原料を充填後、再び粘着テープを貼り
付け封止する方法においては、プラスチック原料を充填
する時に、製品品質を確保する為にキヤビティー内に気
泡が残らないようにしなくてはならないので、どうして
もプラスチック原料注入部のモールド露出面と粘着テー
プの接着面にあふれたプラスチック原料が付着する。プ
ラスチック原料充填後に再び粘着テープを貼り付け封止
するが、接着面にプラスチック原料が付着しているので
接着力が低下し、キャビティー内のプラスチック原料が
硬化する前に粘着テープがはがれ、キャビティ内よりプ
ラスチック原料が漏出する事故が多い。
付け封止する方法も、粘着テープを一旦剥しプラスチッ
ク原料充填後再び粘着テープを貼り付け封止する方法
も、自動化しようとする場合機構が複雑になり、設備の
コストアップ並びに信頼性の低下処理時間が長くなる等
で投資効果が出ない。
る為のものでその目的とするところは簡単にプラスチッ
ク原料の確実な封止方法を提供するところにある。
個のモールド及び該2個のモールドを保持する部材で形
成されたキャビティーに対し、内部に通ずる注入孔から
プラスチック原料を充填した後、注入孔に紫外線硬化型
樹脂を塗布する。紫外線硬化型樹脂は粘着テープ表面に
付着した原材料も官能基の架橋反応により同時に反応硬
化させ、注入孔を封止することを特徴とする。官能基と
は、反応性を有するビニル基、アリル基、(メタ)アク
リル基、有機酸エステル基、イソシアノ基、イソチオシ
アノ基、水酸基、アミノ基、シアノ基、メルカプト基、
カルボキシル基、エポキシ基の単独及び混合のモノマー
やプレポリマーをさす。
形される原料と官能基が架橋反応を起こすものであれば
どの様な系の樹脂でも選択して用いることができる。
形成する部材の材質も特に限定されない。例えばプラス
チック、ゴム、金属、紙、布等からなるプラスチック原
料を漏出させないものを使用できる。しかし、使いやす
さ、経済性等からプラスチックの粘着テープが最も適し
ている。
であり広く使用されているが、それのみに限定されるも
のではなく、ガラス以外の材質のモールドも使用でき
る。
時の上面図であり、図2、図3、図4は本発明の実施例
における正面から見た断面図である。
説明するが、本発明はこの実施例のみに限定されるもの
ではない。
リコールビスアリルカーボネイト100部(重量部、以
下同じ)に、重合開始剤としてイソプロピルパーオキシ
ジカーボネート 3部を加え、更に水分の乾燥剤として
無水硫酸ナトリウム 5部を加えて充分攪拌した後、無
水硫酸ナトリウムを濾過して除去したものを用いた。
オプトリ、0.00ジオプトリ、(+)3.00ジオプ
トリを作ることとし、各々専用に設計製作したガラス型
のレンズ表面成形用モールド、レンズ裏面成形用のモー
ルドを準備した。
ものと、ポリエチレンテレフタレート製のものを、粘着
剤としては、アクリル系、天然ゴム系、シリコン系のも
のを各々組み合わせて用意した。
ン−チオール系光硬化型樹脂系の内、ポリエンとしてア
リルエステルプレポリマーを用いた。
表面成形用、レンズ裏面成形用)を、必要な間隔をとっ
て保持し、この2枚のモールドの側面に、片面に粘着剤
層を有する粘着テープ4を1周より少し多く巻き付け
る。この1対のモールド2及び3と、粘着テープ4で囲
まれた空間がキャビティー11となる。
スチック原料5を注入する為の注入孔1を設ける。
器6を用いて、キャビティー11内に気泡が残らないよ
うプラスチック原料5を充填する。この時に注入孔1周
辺部の粘着テープ4の表面にプラスチック原料5が必ず
付着する。
ル基を含有したポリエン−チオール系硬化型樹脂7を吐
出装置8より注入孔1の上に、注入孔を覆い隠すに充分
な量滴下する。
HUW−623 オーク製作所製)を用いて、200W
で15秒間紫外線を照射することにより粘着テープ4の
表面に固着し図4の状態で封止が短時間で完了する。こ
の時粘着テープの表面にプラスチック原料が付着してい
ても粘着テープと紫外線硬化型樹脂は充分に固着するこ
とが確認できた。
ルドを加熱炉に入れ、30℃〜95℃で20時間加熱
し、プラスチック原料を硬化させたが、封止性が損なわ
れることはなかった。
プを剥離し、モールドとプラスチック原料硬化品(レン
ズ)を分離したところ、得られた硬化物は欠陥の無い良
好なものであった。
グリコールビスアリルカーボネ−ト樹脂の代わりに1,
2−ビス[(2−メルカプトエチル)チオ]−3−メル
カプトプロパンとm−キシリレンジイソシアナートを混
合し、重合触媒としてジブチルチンジクロライドのモノ
マー系を用いて、キャビティー内に充填した。封止用紫
外線硬化型樹脂は、ポリエンにウレタンアクリレート、
ポリチオールとして、1,2−ビス[(2−メルカプト
エチル)チオ]−3−メルカプトプロパンを主成分とし
て用いた。 (比較例1)実施例1,2で用いた紫外線硬化型樹脂の
代わりに市販のアクリル系紫外線硬化型樹脂を用いた
が、高粘度グレード品でも初期段階では固化しテープに
粘着しているが、モノマーの重合が進み、ゲル化して体
積収縮が進行して行くと、テープと封止材の界面から空
気が引き込まれ、気泡や内部充填樹脂が漏れてしまい満
足な形状の製品は得ることができなかった。
となるモノマーの官能基と同様な官能基を用いた紫外線
硬化型樹脂を用い、プラスチック原料の封止を行なう
為、 (1)粘着テープまたはモールドの注入孔付近にプラス
チック原料が付着していても、付着樹脂もポリマー化す
るため、テープ表面に強固に付着し確実な封止ができ
る。
リマーに変化する樹脂自身の付着力を利用するので、他
の接着剤や粘着剤の様に各種の溶剤を含んでおらず、形
成される製品の品質に影響を与えない。
与えなければポットライフが著しく長く、経済的であ
る。
も、再度容器に追加するだけで引続き使用できるので、
塗布装置内の清掃等、付帯作業をほとんど必要とせず自
動化が容易である。 等の特徴がある。その結果として、簡単な装置で確実な
封止が可能になり、特にプラスチックレンズ及びプラス
チックレンズ用セミフィニッシュブランク製造に於ける
不良率が大幅に低下する。又、簡単な方法である為自動
化が容易であり短時間で封止出来るので生産性向上の効
果も大きい。本発明の製造技術は紫外線硬化のみならず
電子線硬化にも利用できるのは明白であり、本発明に包
含するものである。
スチック原料の注入孔、キャビティーを示す上面図。
填する状態を示す、正面から見た断面図。
下する状態を示す、正面から見た断面図。
化し封止が完了した状態を示す、正面から見た断面図。
け、プラスチック原料を封止する従来例の正面から見た
断面図。
行なう従来例において粘着テープを剥離し、プラスチッ
ク原料を充填する状態を示す正面図。
行なう従来例において粘着テープを剥離した後、再び粘
着テープを貼付けて封止が完了した状態を示す正面図。
Claims (2)
- 【請求項1】液状の硬化性化合物を主成分とするプラス
チック原料を2個のモールド間に形成されたキャビティ
ー内でキャスト成形する加工法において、該2個のモー
ルド及び該2個のモールドを保持する部材で形成された
キャビティーに対し、内部に通ずる注入孔からプラスチ
ック原料を充填した後、注入孔を、キャスト成形する材
料と架橋反応する少なくとも1種以上の官能基を有する
紫外線硬化型樹脂で注入孔を閉鎖する事を特徴とする、
プラスチック硬化物の製造方法。 - 【請求項2】プラスチック硬化物がプラスチックレンズ
又はプラスチックレンズ用セミフィニッシュブランクで
あることを特徴とする請求項1記載のプラスチック硬化
物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31221692A JP3345925B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | プラスチック硬化物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31221692A JP3345925B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | プラスチック硬化物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06155481A JPH06155481A (ja) | 1994-06-03 |
JP3345925B2 true JP3345925B2 (ja) | 2002-11-18 |
Family
ID=18026594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31221692A Expired - Lifetime JP3345925B2 (ja) | 1992-11-20 | 1992-11-20 | プラスチック硬化物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3345925B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4957196B2 (ja) | 2006-01-20 | 2012-06-20 | セイコーエプソン株式会社 | 成型用モールドの成形方法及びその成形装置、プラスチックレンズの製造方法及びその製造装置 |
WO2010098466A1 (ja) | 2009-02-27 | 2010-09-02 | Hoya株式会社 | 成形型およびプラスチックレンズの製造方法 |
-
1992
- 1992-11-20 JP JP31221692A patent/JP3345925B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06155481A (ja) | 1994-06-03 |
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