JP3345417B2 - 巨環状希土類錯体,それを用いた螢光分析における干渉低減方法およびそれを用いて螢光分析における干渉を低減させる使用方法 - Google Patents

巨環状希土類錯体,それを用いた螢光分析における干渉低減方法およびそれを用いて螢光分析における干渉を低減させる使用方法

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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、巨環状希土類錯体,その巨環状希土類錯
体を用いて螢光分析における干渉を低減する方法、およ
び、測定媒質中に存在する可能性がある被検体(analyt
e)を螢光を利用して検出および/または定量するにあ
たって測定媒質中における干渉を低減すべくその巨環状
希土類錯体を使用する方法に関する。
現在、各種の免疫分析が生体液中の化合物の定性分析
あるいは定量分析に広く用いられている。現行の技術に
あっては、螢光定量分析が益々重要になってきている。
実際に、螢光定量分析には、測定を高感度をもって迅速
に行えること、螢光化合物により標識化された試薬が安
定していて安全であること、比較的低コストで行えるこ
と等の多くの利点がある。
螢光を利用する検出方法は、本質的に非常に高感度で
あり、特に、変調可能なレーザ光源を使用する場合に
は、放射性標識試薬を用いる免疫分析に比して、検出下
限をより低くすることができるものであることが知られ
ている(I.Wieder,“Immunofluore−scence and relate
d staining techniques",1978,Elsevier)。
斯かる方式の分析においてトレーサとして用いること
ができる多数の螢光分子が既に書物に記述されており、
それらの中で、希土類錯体が極めて有用な特性を有して
いる。そして、希土類錯体のうちの特定のものとして希
土類クリプテートを用いる分析が、ヨーロッパ特許出
願:EP 0 180 492,国際特許出願:PCT/FR86/00269,ヨーロ
ッパ特許出願:EP 0 321 353,国際特許出願:PCT/FR89/00
562等に記載されている。希土類クリプテートは、含塩
蛋白質媒質中において非常に安定であるという利点を有
しており、斯かる特性は、均質免疫分析の場合において
格別に重要である。
このようなもとにあっても、測定感度は、測定媒質中
における様々な分子の存在に起因する各種の摂動によっ
て左右されるところが大なるものとされる。この問題
は、干渉を生じ得るものとされる多数の分子が存在する
血清媒質中における分析の場合にとりわけ深刻である。
例えば、測定対象信号は、励起され得る状態におかれ、
しかも、トレーサとして用いられている分子と同じ波長
の光を発し得るものとされた分子からの発光による干渉
を受けるものとされる。
これに対し、螢光測定にあたって時分割法(time−re
solved method)をとることにより、上述の不都合を部
分的に解消することができる。この方法の原理は、比較
的長い発光寿命を有したトレーサ分子が発する螢光を他
の存在分子の発光寿命が尽きた後に測定することにあ
る。そして、斯かる場合には、希土類キレートの如くの
比較的長い寿命を有した螢光トレーサ分子を用いること
が必要とされる。
プロディ/他(Prodi et al.)による論文:Chem.Phy
s.Letters,1991,180,45−50には、ある種のユーロピウ
ム・クリプテートもしくは巨環状ユーロピウム錯体の螢
光特性について記述されている。
また、測定感度は、検出されるべき被検体と標識生体
特異試薬との間の結合に起因して発せられる螢光の変化
に摂動を生じさせ得るものとされた、媒質中の分子から
の干渉の影響も受けるものとされる。それに対して、ヨ
ーロッパ特許出願:EP 0 324 323には、生体特異試薬と
結合した希土類キレートを安定化させる変調因子を用
い、測定対象とされる螢光の変化が実質的に被検体の濃
度の関数となるようになすことが記載されている。この
変調因子の効果により、希土類キレートが発する螢光が
媒質中に存在する他の分子によって摂動を生じるものと
されることが禁止され、その結果、測定対象とされる螢
光の変化が、抗原抗体反応のみの関数とされる。変調因
子として提案されているものとしては、蛋白質,清浄剤
等の巨大分子があり、それらは、0.1〜10g/の範囲を
越えるものとされて用いられる。
斯かる状況にもかかわらず、測定媒質中に各種の分子
が存在することに起因する摂動の問題は、上述の如くの
方法のいかなるもによっても、十分に解消することはで
きない。実際、螢光測定の感度を制限する元となってい
るものは、分析マーカーとして用いられる螢光分子の発
光を抑制することになる、媒質中に存在する分子による
消光作用である。希土類錯体の場合にあっては、斯かる
消光作用は、螢光抑制分子が錯体中において自由な状態
におかれた配位部位を占めるものとされる電子伝達メカ
ニズムに起因するものとなる。特に、基底状態もしくは
励起状態にある螢光分子と媒質中に存在する分子との間
で行われる酸化還元反応が指摘され、これらのメカニズ
ムは、発せられた螢光に無視できない変化を与える。
ウエーバー/他(Weber et al.)による論文:Clin.Ch
em.,1983,29/9,1665〜1672には、トリス(2',2'−ジピ
リジン)ルテニウム−(III)錯体についての電流滴定
検出における、特に、尿酸による摂動の影響について記
載されている。ここで述べられている錯体は、Co(II
I)消光錯体を酸化することができることになる、対応
するRu(II)錯体の酸化還元反応によって生成される。
そして、尿酸は、Ru(III)に対する還元剤として扱わ
れており、それゆえ、測定に干渉するものとなる。
斯かる螢光化合物と消光化合物との間の電子伝達によ
る酸化還元メカニズムは、サバティーニ/他(Sabbatin
i et al.)による論文:J.A.C.S.,1984,106,4055〜4056
において論証されている。この論文にあっては、M(C
N)6 4-錯体のユーロピウム・クリプテートによる酸化に
ついて、特に、詳細に記述されており、そのなかで、M
は、鉄,ルテニウムあるいはオスミウムである。
電子伝達を含んだメカニズムおよび通常の消光メカニ
ズムによる螢光の抑制は、実際に際しては極端に面倒な
現象である。なぜなら、抑制要因は、例えば、血清中に
おける尿酸の如くに、測定媒質中にその成分として本来
存在するもの、あるいは、分析にあたっての添加剤ある
いは安定剤として加えられるものとされるからである。
このような抑制剤は、マーカー分子が発する螢光に大
なる影響を与える。特に、寄生酸化還元反応にあって
は、酸化還元メカニズムによる希土類イオンの還元状態
から酸化状態の転換が、希土類イオンを含む錯体の寿命
を短縮するとともに希土類イオンを含む錯体の発光スペ
クトラムを変化させ、それにより、測定感度に大なる影
響を及ぼす。
希土類イオンをキレート化すべく巨環型の配位子を用
いることについては、文献に記載されているところであ
り、斯かる文献としては、特に、以下の刊行物が挙げら
れる。
J.Phys.Chem.,1987,91,4681〜4685,Inorg.Chem.,198
3,22,3866〜3869,Inorg.Chem.Acta,1984,95n,119〜125,
Nucl.Med.Biol.,1986,13,311〜318,パーガモン プレス
(Pergamon Press)による発行のComprehensive Coordi
nation Chemistry,1987,vol.3、および、Helvetica Chi
mica Acta,1990,73,1149〜1162. これらの文献に記載された化合物のうちの幾つかは、
水中において低解離度を呈するが、血清は実際には多数
のイオンおよび蛋白質を含んでおり、それらのうちの幾
つかは、高濃度であって、希土類イオンを錯化する配位
体に匹敵するものであるので、純水中における安定度の
尺度は当てはまらない。
従来にあっては予期されていなかったことであるが、
この発明によって、錯化された希土類イオンの発光準位
のエネルギより大なる三重項エネルギを有する少なくと
も一つの分子単位と、窒素原子のうちの少なくとも一つ
が酸素を担うものとされた少なくとも一つの窒素含有複
素環系とを含む巨環状化合物により錯化された少なくと
も一つの希土類塩から成る巨環状希土類錯体は、従来知
られているキレート類および巨大多環状および巨環状錯
体に比して、測定媒質中に存在する抑制因子よる消光作
用がほとんど見られないという優れた特性を有してお
り、生体媒質中において他の従来知られている巨環状錯
体およびキレート類より一段と安定であることが見出さ
れた。それゆえ、斯かる巨環状希土類錯体は、螢光定量
分析におけるトレーサとしての使用に格別に適してい
る。
この発明は、先ず、式(I)によってあらわされる巨
環状化合物によって錯化された少なくとも一つの希土類
塩から成る巨環状希土類錯体に関する。
ここで、二価の基,,およびは、同一であっ
ても相違してもよく、一つもしくは複数のヘテロ原子を
任意に含有した炭化水素鎖であり、これらの基,,
およびのうちの少なくとも一つが、錯化された希土
類イオンの発光準位のエネルギより大なる三重項エネル
ギを有する少なくとも一つの分子単位を含有するか、あ
るいは、本来、錯化された希土類イオンの発光準位のエ
ネルギより大なる三重項エネルギを有する分子単位から
成り、また、基,,およびのうちの少なくとも
一つが、窒素原子のうちの少なくとも一つがオキシ基
(OXY GROUP)を担うものとされた窒素含有複素環系か
ら成り、さらには、基およびのうちの一つは無くて
もよいものとされ;また、X1およびX2は、同一であって
も相違してもよく、水素、または、一つもしくは複数の
ヘテロ原子が介在せしめられた炭化水素鎖(CH2)nで
あってnが1から10までの整数とされるものとされ;さ
らに、基および/またはが、窒素原子のうちの少な
くとも一つがオキシ基を担うものとされた窒素含有複素
環系である場合には、基および/またはが、ビキノ
リン,ビイソキノリン,ビピリジン,テルピリジン,ク
マリン,ビピラジン,ビピリミジンおよびピリジンのな
かから選ばれるものとされる。
この発明に係る巨環状希土類錯体の好ましい例は、上
記の式(I)によりあらわされ、二価の基およびの
うちの少なくとも一方が、錯化された希土類イオンの発
光準位のエネルギより大なる三重項エネルギを有する少
なくとも一つの分子単位を含有するか、あるいは、本
来、錯化された希土類イオンの発光準位のエネルギより
大なる三重項エネルギを有する分子単位から成るものと
され、また、二価の基およびのうちの少なくとも一
方が、窒素原子のうちの少なくとも一つがオキシ基を担
うものとされた窒素含有複素環系から成るものとされた
巨環状化合物により錯化された少なくと一つの希土類塩
から成るものとされる。
この発明に係る巨環状希土類錯体の他の好ましい例
は、上記の式(I)によりあらわされ、基および/ま
たはが、窒素原子のうちの少なくとも一つがオキシ基
を担うものとされた窒素含有複素環系である場合には、
基および/またはが、ビキノリン,ビイソキノリ
ン,ビピリジン,テルピリジン,クマリン,ビピラジ
ン,ビピリミジンおよびピリジンのなかから選ばれるも
のとされたもとで、以下の条件のうちの少なくとも一つ
を満たすものとされる。
・ 二価の基およびが同じもの; ・ 二価の基およびが同じもの; ・ X1およびX2が同じもの。
この発明に係る巨環状希土類錯体に適した三重項エネ
ルギドナー分子単位は、希土類イオンの発光準位のエネ
ルギ以上の三重項エネルギを有していなければならな
い。好ましくは、三重項エネルギドナー分子単位の三重
項準位は、17,300cm-1より大とされるのがよい。
特に好ましい分子単位は、フェナントロリン,アント
ラセン,ビピリジン、および、特に、ビスイソキリン等
のビキノリン、例えば、ビキノリンなどのビキノリン、
例えば、2,2'−ビピリジン,テルピリジン,クマリン,
ビピラジン,ビピリミジン,アゾベンゼン,アゾピリジ
ン,ピリジンまたは2,2'−ビスイソキノリン、もしく
は、下記の単位である。
この発明に係る巨環状希土類錯体における、窒素原子
のうちの少なくとも一つがオキシ基を担うものとされた
窒素含有複素環系は、次の単位のなかから選ばれる。
ピリジン N−オキサイド,ビピリジン N−オキサ
イド,ビピリジン ジ−N−オキサイド,ビスイソキノ
リン N−オキサイド,ビスイソキノリン ジ−N−オ
キサイド,ビピラジン N−オキサイド,ビピラジン
ジ−N−オキサイド,ビピリミジン N−オキサイド、
および、ビピリミジン ジ−N−オキサイド。
この発明に係る巨環状化合物のさらに他の好ましい例
は、上記の式(I)によりあらわされ、二価の基およ
びのうちの少なくとも一方に含まれるか、あるいは、
二価の基およびのうちの少なくとも一方を成すもの
とされる、錯化された希土類イオンの発光準位のエネル
ギより大なる三重項エネルギを有する少なくとも一つの
分子単位と、二価の基およびのうちの少なくとも一
方を成すものとされる、窒素原子のうちの少なくとも一
つがオキシ基を担うものとされた窒素含有複素環系と
を、同一の単位とする。
斯かる巨環状希土類錯体に用いられ得る希土類イオン
としては:テルビウム・イオン,ユーロピウム・イオ
ン,サマリウム・イオンおよびジスプロシウム・イオン
が挙げられる。とりわけ、テルビウム・イオンもしくは
ユーロピウム・イオンが好ましい。
この発明に係る巨環状希土類錯体は、生物学的物質用
の螢光マーカーとするに特に好適である。そして、この
発明に係る巨環状希土類錯体にあっては、生物学的物質
用の螢光マーカーとすべく、それを構成する巨環状化合
物における基,,およびのうちの少なくとも一
つを、基:−CO−NH−Y−Zによって置換することがで
きる。斯かる基において、 ・Yは、一つもしくは複数の二重結合を含むもの、およ
び/または、一つもしくは複数の、酸素,窒素,硫黄ま
たは燐の如くのヘテロ原子を介在させた線状のまたは枝
分かれしたC1からC20までのアルキレン基,C5からC8まで
のシクロアルキレン基、および、C6からC14までのアリ
レン基のうちから選択された二価の有機基から成るスペ
ーサ基もしくはスペーサアームであって、上述のアルキ
レン基,シクロアルキレン基もしくはアリレン基は、ア
ルキル基,アリル基またはスルホネート基によって置換
されるものとされ、 ・Zは、生物学的物質との共有結合が可能である官能基
である。
この発明の説明において、“生物学的物質との共有結
合が可能である官能基”という表現は、直接に、また
は、活性化後、天然に存在する、もしくは、人工的に生
物学的物質に導入された官能基の少なくとも一つと共有
結合できるあらゆる官能基を意味する。このような官能
基として代表的なものは、NH2基,COOH基,SH基あるいはO
H基である。このような基は、ピー.ティーセン(P.Tij
ssen)によって、“酵素免疫測定法の実際と理論(Prac
tice and Theory of Enzyme Immunoassays)",エルセヴ
ィール,1985,に詳細に記されており、この文献における
記載事項の一部が、この発明の説明のためここに引例さ
れている。
上述のZとして用いるに適した官能基の例として、特
に挙げられるのは、アミノ基,チオ基,シアノ基,イソ
シアノ基,イソチオシアノ基,チオシアノ基,カルボキ
シル基,ヒドロキシル基,マレイミド基,スクシンイミ
ド基,メルカプト基,フェノール基,イミダゾール基,
アルデヒド基,エポキサイド基,ハライド基,チオニル
基,スルホニル基,ニトロベンゾイル基,カルボニル
基,トリアゾ基,アンヒドライド基,ハロゲノアセテー
ト基,ヒドラジノ基,アクリジン基,その他の基であ
る。
とりわけ好ましい基は、アミノ基,チオ基およびカル
ボキシル基(これらは生物学的物質に共有結合する前に
活性化することが必要である)、さらには、マレイミド
基,スクシンイミド基およびイソチオシアナート基(こ
れらは直接的に生物学的物質と結合できる)である。
そして、この発明に係る巨環状希土類錯体は、従来知
られた手順を経て調製される。また、この発明に係る巨
環状化合物は、アール・チーセル/他(R.Ziessel et a
l)によるビピリジン単位を含んで成る巨環状体に関す
る文献:Helvetica Chimica Acta,1990,73,1149に記載さ
れている技術によって得られる。また、エフ・フェクテ
ル(F.Fgter)による超分子化学(Supramolecular Ch
emistry)と題された一連の文献:Springer Verlag Chem
ieに記載された技術によっても得られる。
そして、得られた巨環状単位基体が、有極性非プロト
ン性溶媒中において、メタクロロ過安息香酸の如くの過
酸との反応により予め酸化された、窒素含有複素環系の
ハロゲン化誘導体と反応せしめられる。その際、巨環状
希土類錯体が、基および/またはが窒素原子のうち
の少なくとも一つがオキシ基を担うものとされた窒素含
有複素環系から成るものとされるのであれば、得られた
巨環状単位基体は、好ましくはトシル化誘導体とされる
ものとなされてその合成中に、メタクロロ過安息香酸の
如くの過酸によって酸化される。そして、トシル化され
た巨環状化合物が、脱保護されるとともに、基および
/またはとされるハロゲン化誘導体と反応せしめられ
る。
トシル化された中間生成物を経てビピリジン巨環状体
を得ることについては、文献:J.Org.Chem.,1983,48,184
8に記載されている。
この発明に係る巨環状希土類錯体は、錯化する化合物
と錯化されるべき陽イオンを提供するドナー化合物とを
反応させることにより成る、金属錯体を得るための従来
知られた手順によって調製される。例えば、希土類陽イ
オンを提供するドナー化合物を上述された特性を有する
巨環状化合物と、両者が夫々錯体生成に対して不活性な
ものとされた同じもしくは同等の溶媒中に在る状態で反
応させることにより、この発明に係る巨環状希土類錯体
を得ることができる。斯かる際における溶媒としては、
一般的に、アセトニトリルあるいはメタノールが用いら
れ、還流点まで加熱される。
また、この発明は、上述の巨環状希土類錯体をトレー
サとして用いることにより、螢光分析、特に、測定媒質
が生体媒質、具体的には、血清媒質とされる螢光分析に
おける干渉を低減させる方法に関する。
さらに、この発明は、測定媒質中に存在する可能性が
ある被検体を螢光を利用して検出および/または定量す
るにあたって測定媒質中における干渉を低減すべく、上
述の巨環状希土類錯体を使用する方法にも関する。
この発明に係る巨環状希土類錯体、文献(Landon,An
n.Clin.Biochem.,1981,18,253およびE.SOINI et al.,Cl
in.Chem.,1979,25,353)に記載されている如くの、均質
相あるいは不均質相中における螢光免疫分析、所謂、競
争分析あるいは過剰分析に適用されることに大なる意味
がある。
本願の記載においては、“被検体(analyte)”は、
検出および/または測定の対象とされる物質あるいは類
似する物質群を意味し、また、“レセプタ(recepto
r)”は、特に被検体の一部に結合することができる物
質を意味する。
望ましくは、この発明に係る巨環状希土類錯体が用い
られたもとで被検体の検出および/または定量を行なう
方法は均質方法とされる。
この発明に係る巨環状希土類錯体は、測定媒質中に存
在する可能性がある被検体を螢光を利用して検出および
/または定量する方法の実施にあたって用いられ、その
被検体の検出および/または定量を螢光を利用して行う
方法は、 1)媒質に、被検体に対する少なくとも一つのレセプタ
を含んで成る第1の試薬を添加するステップ; 2)媒質に、被検体および少なくとも一つのレセプタの
うちから選択された第2の試薬を添加するステップ; 3)第1および第2の試薬の夫々が添加された後、ある
いは、第1および第2の試薬の両者が添加された後、得
られた媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
対する励起波長に相当する波長を有した光によって励起
するステップ;および、 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を、
平衡状態あるいは動的状態のもとで測定するステップ; を含み、第1および第2の試薬のうちの一方がこの発明
に係る巨環状希土類錯体から成る螢光ドナー化合物と結
合しているものとされるとともに、第1および第2の試
薬のうちの他方が螢光アクセプタ化合物と結合している
ものとされ、また、第1の試薬を添加するステップと第
2の試薬を添加するステップとは順序が可逆とされるも
のとなされる。
また、この発明に係る巨環状希土類錯体は、測定媒質
中に存在する可能性がある被検体の検出および/または
定量を、以下の1)〜5)の各ステップを含むものとさ
れる過剰分析方法の助けを得たもとで、螢光を利用して
行う方法の実施にあたって用いられる。
1)被検体を含む媒質に、被検体に対する少なくとも一
つのレセプタから成り、この発明に係る巨環状希土類錯
体から成る螢光ドナー化合物と結合した第1の試薬を添
加するステップ; 2)媒質に、被検体に対する一つもしくは複数の他のレ
セプタから成り、螢光アクセプタ化合物と結合している
第2の試薬を添加するステップ; 3)第1および第2の試薬の夫々が添加された後、ある
いは、第1および第2の試薬の両者が添加された後、得
られた媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
対する励起波長に相当する波長を有した光源からの光に
よって励起するステップ;および、 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を測
定するステップ。
上述の過剰分析方法は、螢光ドナー化合物もしくは螢
光アクセプタ化合物のいずれかと結合する、被検体に対
する単一のレセプタを用いるものともされる。
この発明に係る巨環状希土類錯体は、測定媒質中に存
在する可能性がある被検体の検出および/または定量
を、以下の1)〜5)の各ステップを含むものとされる
競争分析方法の助けを得たもとで、螢光を利用して行う
方法の実施にあたって用いられる。
1)被検体を含む媒質に、被検体に対するレセプタであ
って、この発明に係る巨環状希土類錯体から成る螢光ド
ナー化合物と結合した第1の試薬を添加するステップ; 2)媒質に、螢光アクセプタ化合物と結合した被検体か
ら成る第2の試薬を添加するステップ; 3)第1および第2の試薬の夫々が添加された後、ある
いは、第1および第2の試薬の両者が添加された後、得
られた媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
対する励起波長に相当する波長を有した光によって励起
するステップ;および、 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を測
定するステップ。
さらに、この発明に係る巨環状希土類錯体は、測定媒
質中に存在する可能性がある被検体の検出および/また
は定量を、以下の1)〜5)の各ステップを含むものと
される競争分析方法の助けを得たもとで、螢光を利用し
て行う方法の実施にあたって用いられる。
1)被検体を含む媒質に、被検体に対するレセプタであ
って、螢光アクセプタ化合物と結合している第1の試薬
を添加するステップ; 2)媒質に、この発明に係る巨環状希土類錯体から成る
螢光ドナー化合物と結合している被検体を、第2の試薬
として添加するステップ; 3)第1および第2の試薬の夫々が添加された後、ある
いは、第1および第2の試薬の両者が添加された後、得
られた媒質をインキュベートするステップ; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
対する励起波長に相当する波長を有した光によって励起
するステップ;および、 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を測
定するステップ。
この発明において、好ましくは、上述の被検体の検出
および/または定量を螢光を利用して行う方法において
用いられる第1の試薬および第2の試薬が、被検体を含
む媒質に同時に添加される。
また、この発明に係る好ましい例にあっては、用いら
れる螢光ドナー化合物が希土類イオンをユーロピウムと
する巨環状錯体とされるとともに、用いられる螢光アク
セプタ化合物が、アロフィコシアニン,アロフィコシア
ニンB,フィコシアニンCおよびフィコシアニンRの中か
ら選択されたものとされる。
さらに、他の好ましい例にあっては、用いられる螢光
ドナー化合物が巨環状テルビウム錯体とされるととも
に、用いられる螢光アクセプタ化合物が、ローダミン,
チオニン,フィコシアニンR,フィコエリトロシアニン,
フィコエリトリンC,フィコエリトリンBおよびフィコエ
リトリンRの中から選択された化合物とされる。
この発明は、下記に述べられる、発明を制限するもの
ではない実施例が参照されることにより、一層明瞭に理
解される。
実施例 1: 式(III)によりあらわされる巨環状化合物の調製 式(III)によりあらわされる巨環状化合物は、下記
に従って調製される。
a)化合物(1)の調製 6,6'−ジメチル−2,2'−ビピリジン(2.76g,15mmol)
とN−ブロモスクシンイミド(5.10g,28.6mmol)との混
合溶液が、150mlのクロロフォルム中において30分間還
流され、それに、30mgのベンゾイル過酸化物が加えられ
る。そして、混合溶液はさらに2時間還流され、その
後、濾過されてスクシンイミドが分離される。
続いて、溶液は、0℃まで冷却され、析出した固形物
が濾過分離されてメタノールによって洗浄される。1.65
gの6,6'−ビス(ブロモメチル)−2,2'−ビピリジン
が、白色固形結晶の形で回収される。クロロフォルム溶
液から上述の如くにして得られる濾過生成物は、イオン
交換樹脂柱(eluent:CH2Cl2/MeOH 98:2)を用いたイオ
ン交換クロマトグラフィによって濃縮分離される。
これにより、1.38gの6,6'−ビス(ブロモメチル)−
2,2'−ビピリジン,0.55gの6−メチル−6'−ブロモメチ
ル−2,2'−ビピリジン(融点:88℃)、および、0.9gの
6,6'−ビス(ジブロモメチル)−2,2'−ビピリジンが得
られる。
0.5g(1.9mmol)の6−メチル−6'−ブロモメチル−
2,2'−ビピリジンが、アルミナ(塩基性活量I,Merck,US
A)を通じた100mlのクロロフォルム中で可溶化される。
それに50mlのクロロフォルムに1.2gのメタクロロ過安息
香酸(水55%)が溶解されている溶液、即ち、臭素化誘
導体の1当量あたり2当量とされた酸が、滴下されて加
えられる。それから4時間後、さらに2当量のメタクロ
ロ過安息香酸が滴下されて加えられる。そして、室温の
もとで一晩攪拌された後、混合溶液は、蒸発せしめられ
るとともに、真空ポンプによる真空状態のもとで乾燥せ
しめられる。それにより得られた残留物に対するエーテ
ルによる洗浄が5回行なわれ、400mgの目的物が淡黄色
の粉末(収率:71%,融点:125℃)の形で得られる。
b)化合物(3)の調製 0.45g(1.14mmol)の化合物(2)(文献:J.Org.Che
m.,1983,48,4848に記載されたビピリジン巨環状体)と
新たに蒸留されて得られた300mlのMeCN中に3g(17mmo
l)のNa2CO3が溶解されている溶液とを含んだ混合溶液
に、窒素雰囲気中における還流下において、200mlのCH3
CNに1.1g(3.70mmol)の化合物(1)が溶解されている
溶液が、攪拌されつつ滴下されて加えられる。還流状態
は、攪拌を伴って、24時間に亙って維持される。その
後、混合溶液が濾過され、それにより得られる濾過生成
物が、室温下の真空状態のもとで濃縮される。その結果
得られる粗生成物が、CHCl3(200ml)に溶解され、水に
よる洗浄が3回行なわれ、MgSO4が用いられて乾燥さ
れ、蒸発せしめられる。そして、アルミナイオン交換柱
(eluent:CH2Cl2/MeOH 9:1)を用いたイオン交換クロマ
トグラフィによって分離されて、400mgの目的物が白色
の粉末(収率:42%,融点:235℃(分解))の形で得ら
れる。1 H NMR スペクトラム(CDCl3): 2.59(2CH3);4.21(4CH2);4.55(2CH2);7.09(d,J=
7.3,4H);7.31−7.47(m,14H);7.74(d,J=7.5,4H);
8.22−8.27(m,2H).13 C NMR スペクトラム(CD3OD): 18.1(2CH3);58.2(2CH2);62.0(4CH2);121.2;124.
9;125.5;127.7;128.1;128.5;130.8;139.3:(24H);145.
3;145.4;148.8;150.4;156.0;159.9:(16C) 成分分析: ・C48H44O5N10・H2O(840.91)に関する計算値 C:68.55;H:5.27;N:16.66 ・実験値: C:68.34;H:5.09;N:16.38 実施例 2: 巨環状ユーロピウム錯体(巨環状体:実施例1における
化合物(3))の調製 15mlのメタノールに37mgの化合物(3)(4.5×10-5m
ol)が溶解されている溶液に、室温のもとで、17mgのEu
Cl3・6H2O(4.6×10-5mol)が、攪拌されつつ加えられ
る。攪拌状態は、窒素雰囲気中において48時間に亙って
維持される。その後、30mlのEt2Oが加えられ、それによ
り、白色の沈殿物が生成されるが、この沈殿物は、遠心
分離機によって分離される。そして、50mg(99%)の目
的物が白色の粉末(融点:190℃(分解))の形で回収さ
れる。
FAB質量スペクトラム(NBA): 1045.0([M+Eu+2Cl]);1010.1([M+Eu+Cl]
);994.1([M−O+Eu+Cl]). 成分分析: ・C48H42O4N10・EuCl3・6H2O(1189.30)に関する計算
値 C:48.47;H:4.57;N:11.78 ・実験値: C:48.71;H:4.94;N:10.89 実施例 3: 巨環状テルビウム錯体(巨環状体:実施例1における化
合物(3))の調製 15mlのメタノールに25mgの化合物(3)(3.04×10-5
mol)が溶解されている溶液に、室温のもとで、12gのTb
Cl3・6H2O(3.2×10-5mol)が、攪拌されつつ加えられ
る。攪拌状態は、窒素雰囲気中において48時間に亙って
維持される。その後、30mlのEt2Oが加えられ、それによ
り、白色の沈殿物が生成されるが、この沈殿物は、遠心
分離機によって分離される。そして、33mg(94%)の目
的物が黄色の粉末(融点:190℃(分解))の形で回収さ
れる。
FAB質量スペクトラム(NRA): 1050.9([M+Tb+2Cl-);1014.9([M+Tb+C
l]); 成分分析: ・C48H42O4N10・TbCl3・H2O(1106.19)に関する計算値 C:52.11;H:4.01;N:12.66 ・実験値: C:51.83;H:4.22;N:12.28 実施例 4: 式(5)および(6)によりあらわされる巨環状化合物
の調製 これらの化合物は、実施例1における化合物(2)か
ら、下記に従って調製される。
a.化合物(4)の調製 6,6'−ジメチル−2,2'−ビピリジン−4,4'−ジカルボ
シレート(4.4g)とN−ブロモスクシンイミド(9.76
g)との混合溶液が、240mlのカーボンテトラクロライド
中において30分間還流され、それに、0.54gの2,2'−ア
ゾビス(2−メチルプロピオニトリル)が加えられる。
そして、混合溶液はさらに4時間還流され、その後、濾
過され、4℃のもとで12時間に亙って冷却される。そし
て、得られた沈殿物が蒸発せしめられ、イオン交換樹脂
柱(elu−ent:CH2Cl2/hexane 50/50)を用いたイオン交
換クロマトグラフィによって分離される。それにより、
2.06gのジメチル−6−メチル−6'−ブロモメチル−2,
2'−ビピリジン−4,4'−ジカルボキシレートが得られ
る。
2.06g(5.4mmol)のジメチル−6−メチル−6'−ブロ
モメチル−2,2'−ビピリジン−4,4'−ジカルボキシレー
トは、200mlのクロロフォルム中で可溶化される。それ
に、40mlのクロロフォルムに3.35g(0.1mM)のメタクロ
ロ過安息香酸が溶解されている溶液が、滴下されて加え
られる。それから12時間後、6.7gのメタクロロ過安息香
酸が含まれたクロロフォルム溶液が、さらに滴下されて
加えられる。そして、24時間後、混合溶液は、蒸発せし
められるとともに、残留物が真空ポンプによる真空状態
のもとで乾燥せしめられる。その後、残留物に対する50
mlのエチルエーテルによる洗浄が4回行なわれ、さら
に、イオン交換樹脂柱(elu−ent:CHCl3/cyclohexane 9
0/10)を用いた精製が行なわれて、1.05gの目的物(収
率:47%)が得られる。
b.化合物(5)および(6)の調製 48mg(0.12mM)の化合物(2)と0.13g(1.2mM)のNa
2CO3とを含んだ混合溶液が、150mlのCH3CN中において30
分間還流される。その後、50mlのCH3CNに100mg(0.24m
M)の化合物(1)が溶解している混合溶液が、滴下さ
れて加えられる。そして、混合溶液は、攪拌を伴った還
流状態が24時間に亙って維持されるものとなされ、その
後、濾過されて、それにより得られる濾過生成物が、真
空状態のもとで濃縮される。
実施例 5: 巨環状ユーロピウム錯体(巨環状体:実施例4における
化合物(5)および(6))の調製 実施例4において得られる粗生成物(化合物(5)も
しくは(6))に、60mlの無水メタノール中における30
2mgのEuCl3・6H2O(0.82mM)が加えられ、その混合溶液
が、2時間に亙って還流状態におかれる。その後、溶液
は、冷却されるとともに蒸発せしめられる。その後、得
られた粗反応生成物に対する、CH3CN/H2O/TFA中におか
れたイオン交換樹脂柱を用いた逆相クロマトグラフィに
よる精製が行なわれ、その結果、18mgの巨環状錯体
(6)もしくは29mgの巨環状錯体(5)が得られる。
・18mgの巨環状錯体(6)に関するFAB質量スペクトラ
ム(NBA): 1101[M+Eu+2CF3COO−] 988[M+Eu+CF3COO−] ・29mgの巨環状錯体(5)に関するFAB質量スペクトラ
ム(NBA): 1431[M+Eu+2CF3COO−] 実施例 6: 式(7)によりあらわされる巨環状化合物の調製 これらの化合物は、実施例1における化合物(1)お
よび(2)、および、実施例4における化合物(4)か
ら、下記に従って調製される。
0.45g(1.14mM)の化合物(2)と150mlのCH3CN中に
おける3g(17mM)のNa2CO3と125mlのCH2Cl2とから成る
混合溶液に、還流状態がとられたもとで、100mlのCH3CN
に0.55g(1.8mM)の化合物(1)が溶解している溶液が
滴下されて加えられる。そして、混合溶液は、還流状態
のもとで、12時間に亙って攪拌される。その後、混合溶
液が濾過され、それにより得られる濾過生成物が、真空
状態のもとで濃縮される。その結果得られる粗生成物
が、アルミナイオン交換柱を用いたイオン交換クロマト
グラフィによって精製され、207mgの単置換生成物が得
られる。
続いて、0.20g(0.23mM)の単置換生成物と60mlのCH3
CN中における0.6g(3.4mM)のNa2CO3とから成る混合溶
液に、還流状態がとられたもとで、20mlのCH3CNに0.1g
(0.24mM)の化合物(4)が溶解している溶液が滴下さ
れて加えられる。そして、混合溶液は、還流状態のもと
で、24時間に亙って攪拌される。その後、混合溶液が濾
過され、それにより得られる濾過生成物が、真空状態の
もとで濃縮される。その結果得られる生成物に対して水
による洗浄が行なわれ、57mg(0.05mM)の化合物(7)
が得られる。
実施例 7: 巨環状ユーロピウム錯体(巨環状体:実施例6における
化合物(7))の調製 この錯体(巨環状錯体(7))は、実施例5において
得られる巨環状錯体(5)もしくは巨環状錯体(6)の
場合と同様にして調製される。
・巨環状錯体(7)に関するFAB質量スペクトラム(NB
A): 1161[M+Eu+2Cl] 1126[M+Eu+Cl] 実施例 8: 巨環状体を式(8)によりあらわされる化合物とする巨
環状ユーロピウム錯体の調製 この化合物は、実施例7における巨環状化合物から、
ヨーロッパ特許第0 321 353号(特に、実施例3のステ
ップB参照)に記載されている如くの、アミノリシス反
応の助けを得て調製される。概略を述べるに、実施例7
における巨環状化合物は、蒸留されて90℃に予加熱され
た4mlのエチレンジアミンに加えられてアミノリシス反
応を生じるものとされる。次に、それにより得られる反
応混合溶液が、さらに1時間に亙って攪拌された後、室
温にまで冷却される。その後、過剰なエチレンジアミン
が真空状態のもとで除去され、オイル状を呈するものと
される。このオイル状溶液には、2mlのトルエン/CH3OH
混合物(2/1)が混在しており、次に、それが真空状態
のもとで除去されて、ベージュ・パウダー状のものが得
られる。そして、これに対する比色分析により、モルあ
たり1.8NH2のキレートが定量される。
実施例 9: 実施例2,5,7および8における巨環状ユーロピウム錯体
の安定性および消光作用についての実証 下記の定量分析は、“PERKIN−ELMER LS 5"分光計が
用いられてなされた。
試験に供された錯体の寿命(τ)が、次のようにして
測定された。
先ず、溶液が吸収ピークの一つに対応する光によって
励起されるもとで、波長が600nmと650nmとの間における
ピークについての発光スペクトラムが記録された。“燐
光”モードが使用され、タイムウインドウの値は1ms=t
gに設定された。発光スペクトラムの記録は、td(遅れ
時間)の幾つかの値、即ち、0.1ms,0.2ms,0.3ms,0.4ms
および0.5msの夫々に対応してなされた。発光ピーク強
度Itが測定され、その結果に基づいて、寿命τが次の式
(tは時間)により算出された。
It=Io・et/τ τ=0.434t/(log IO−log It) 各化合物は、約10-6M/lの複合濃縮状態のもとで、水
中およびpH7.2の100mM燐酸緩衝液中において試験され
た。
下記の巨環状化合物(化合物A,B,C,DおよびE)を含
んだ錯体が、実施例2,5,7および8における巨環状ユー
ロピウム錯体との比較のため試験された。
化合物AおよびBの調製については、ジェイ・エム・
レーン/他(J.M.Lehn et al)による文献:Helvetica
Chimica Acta,1991,74,572に、化合物Cの調製について
は、アール・チーセル/他(R.Ziessel et al)による
文献:Helvetica Chimica Acta,1990,73,1149に、化合物
Dの調製については、ジェイ・エム・レーン/他(J.M.
Lehn et al)による文献:Helvetica Chimica Acta,199
0,73,106に、そして、化合物Eの調製については、ヨー
ロッパ特許第0 180 492号に、夫々記載されている。
試験の結果は、下記の表1および表2に示されるとう
りである。
なお、測定に供された血清は、pH7.2の100mM燐酸緩衝
液によって1/3の濃度に希釈された人間の血清が用いら
れた。
寿命(τ)の単位は、ms(microsecond)である。
表1および表2に示される測定結果は、燐酸緩衝液中
においては試験に供された化合物のほとんどのものが安
定であるが(安定性は発光ピークレベルの持続時間によ
って評価される)、血清中においては、この発明に係る
錯体のみが、水中で発せられる螢光に比して、消光現象
がほとんど見られないもの、あるいは、螢光高揚現象さ
え見られるものであることを示している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マチ ジェラール フランス 30200 バニュール シー セーズ アンパス ドゥ ラ カプレ デ ラドゥレ 17 (56)参考文献 特開 昭61−87680(JP,A) 特表 平2−504074(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の式(I) 【化1】 により表される巨環状化合物によって錯化された少なく
    とも一つの希土類塩から成り、 上記式(I)における基〔A〕,〔B〕,〔C〕および
    〔D〕は、同一であっても相違してもよく、一つもしく
    は複数のヘテロ原子を任意に含有する炭化水素鎖であ
    り、上記基〔A〕,〔B〕,〔C〕および〔D〕のうち
    の少なくとも一つが、フェナントロリン、アントラセ
    ン、ビピリジン、ビキノリン、テルピリジン、クマリ
    ン、ビピラジン、ビピリミジン、アゾベンゼン、アゾピ
    リジン、ピリジン、2,2′−ビスイソキノリン、およ
    び、単位: 【化2】 のうちから選ばれる、錯化された希土類イオンの発光準
    位のエネルギより大なる三重項エネルギを有した少なく
    とも一つの分子単位を含有するか、あるいは、前記錯化
    された希土類イオンの発光準位のエネルギより大なる三
    重項エネルギを有する分子単位から成り、また、上記基
    〔A〕,〔B〕,〔C〕および〔D〕のうちの少なくと
    も一つが、窒素原子のうちの少なくとも一つがオキシ基
    を担う窒素含有複素環系から成り、さらには、上記基
    〔C〕および〔D〕のうちの一つは無くてもよく、 また、上記式(I)におけるX1およびX2は、同一であっ
    ても相違してもよく、水素、または、一つもしくは複数
    のヘテロ原子により中断されていてもよい炭化水素鎖
    (CH2であって、nが1から10までの整数であり、 さらに、上記基〔A〕および/または〔B〕が、窒素原
    子のうちの少なくとも一つがオキシ基を担う窒素含有複
    素環系である場合には、上記基〔C〕および/または
    〔D〕が、ビキノリン、ビイソキノリン、ビピリジン、
    テルピリジン、クマリン、ビピラジン、ビピリミジンお
    よびピリジンのなかから選ばれる、巨環状希土類錯体。
  2. 【請求項2】前記二価の基〔A〕および〔B〕のうちの
    少なくとも一方が、前記の錯化された希土類イオンの発
    光準位のエネルギより大なる三重項エネルギを有する少
    なくとも一つの分子単位を含有するか、あるいは、前記
    錯化された希土類イオンの発光準位のエネルギより大な
    る三重項エネルギを有する分子単位から成り、また、前
    記の基〔C〕および〔D〕のうちの少なくとも一方が、
    窒素原子のうちの少なくとも一つがオキシ基を担う窒素
    含有複素環系から成る巨環状化合物により錯化された少
    なくとも一つの希土類塩から成る、請求項1記載の巨環
    状希土類錯体。
  3. 【請求項3】前記二価の基〔A〕および〔B〕が同じも
    のであることを特徴とする請求項1または2記載の巨環
    状希土類錯体。
  4. 【請求項4】前記の基〔C〕および〔D〕が同じもので
    あることを特徴とする請求項1または2記載の巨環状希
    土類錯体。
  5. 【請求項5】X1およびX2が同じものであることを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載の巨環状希土類
    錯体。
  6. 【請求項6】前記三重項エネルギを有する分子単位の三
    重項エネルギ準位が、17,300cm-1より大であることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の巨環状希
    土類錯体。
  7. 【請求項7】前記窒素含有複素環系が、ピリジン、N−
    オキサイド、ビピリジン N−オキサイド、ビピリジ
    ン、ジ−N−オキサイド、ビスイソキノリン N−オキ
    サイド、ビスイソキノリン、ジ−N−オキサイドのうち
    から選ばれることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の巨環状希土類錯体。
  8. 【請求項8】前記錯化された希土類イオンの発光準位の
    エネルギより大なる三重項エネルギを有する分子単位
    と、窒素原子のうちの少なくとも一つがオキシ基を担う
    前記窒素含有複素環系とが、同一の単位であることを特
    徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の巨環状希
    土類錯体。
  9. 【請求項9】前記希土類イオンが、ユーロピウム・イオ
    ン、テルビウム・イオン、サマリウム・イオンおよびジ
    スプロシウム・イオンのうちから選ばれることを特徴と
    する請求項1〜8のいずれか1項に記載の巨環状希土類
    錯体。
  10. 【請求項10】前記の基〔A〕,〔B〕,〔C〕および
    〔D〕のうちの少なくとも一つが、基:−CO−NH−Y−
    Zによって置換され、該基において、 Yが、一つもしくは複数の二重結合を含み、そして/ま
    たは、一つもしくは複数の、酸素、窒素、硫黄または燐
    の如くのヘテロ原子により中断されていてもよい線状の
    または枝分かれしたC1〜C20のアルキレン基、C5〜C8
    シクロアルキレン基およびC614のアリーレン基のうち
    から選択された二価の有機基から成るスペーサアームも
    しくは基であって、上記アルキレン基、シクロアルキレ
    ン基もしくはアリーレン基は、アルキル基、アリール基
    またはスルホネート基によって置換されていてもよく、
    また、 Zが、生物学的物質との共有結合が可能である官能基で
    あり、この官能基がアミノ、チオ、シアノ、イソシア
    ノ、イソチオシアノ、チオシアノ、カルボキシル、ヒド
    ロキシル、マレイミド、サクシンイミド、メルカプト、
    フェノール、イミダゾール、アルデヒド、エポキシド、
    ハライド、チオニル、スルホニル、ニトロベンゾイル、
    カルボニル、トリアゾ、アンヒドリド、ハロゲンアセテ
    ート、ヒドラジン及びアクリジンから成る群から選択さ
    れる、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に
    記載の巨環状希土類錯体。
  11. 【請求項11】巨環状化合物が、式: 【化3】 によって表される化合物であることを特徴とする請求項
    1〜9のいずれか1項に記載の巨環状希土類錯体。
  12. 【請求項12】下記の式(I) 【化4】 によってあらわされる巨環状化合物によって錯化された
    少なくとも一つの希土類塩から成り、上記式(I)にお
    ける基〔A〕,〔B〕,〔C〕および〔D〕は、同一で
    あっても相違してもよく、一つもしくは複数のヘテロ原
    子を任意に含有する炭化水素鎖であり;上記基〔A〕,
    〔B〕,〔C〕および〔D〕のうちの少なくとも一つ
    が、フェナントロリン、アントラセン、ビピリジン、ビ
    キノリン、テルピリジン、クマリン、ビピラジン、ビピ
    リミジン、アゾベンゼン、アゾピリジン、ピリジン、2,
    2′−ビスイソキノリン、および、単位: 【化5】 のうちから選ばれる、錯化された希土類イオンの発光準
    位のエネルギより大なる三重項エネルギを有する少なく
    とも一つの分子単位を含有するか、あるいは、前記錯化
    された希土類イオンの発光準位のエネルギより大なる三
    重項エネルギを有した分子単位から成り;また上記基
    〔A〕,〔B〕,〔C〕および〔D〕のうちの少なくと
    も一つが、窒素原子のうちの少なくとも一つがオキシ基
    を担う窒素含有複素環系から成り;さらには、上記基
    〔C〕および〔D〕のうちの一つは無くてもよく、ま
    た、上記式(I)におけるX1およびX2は、同一であって
    も相違してもよく、水素、または、一つもしくは複数の
    ヘテロ原子により中断されていてもよい炭化水素鎖(CH
    2であって、nが1から10までの整数であり、さら
    に、上記基〔A〕および/または〔B〕が、窒素原子の
    うちの少なくとも一つがオキシ基を担う窒素含有複素環
    系である場合には、上記基〔C〕および/または〔D〕
    が、ビキノリン、ビイソキノリン、ビピリジン、テルピ
    リジン、クマリン、ビピラジン、ビピリミジンおよびピ
    リジンのなかから選ばれる巨環状希土類錯体を螢光トレ
    ーサとして用いることにより、測定媒質中に存在する可
    能性がある被検体を螢光を利用して検出および/または
    定量する螢光分析における干渉を低減させる干渉低減方
    法。
  13. 【請求項13】測定媒質が生体媒質とされることを特徴
    とする請求項12に記載の干渉低減方法。
  14. 【請求項14】生体媒質が血清媒質とされることを特徴
    とする請求項13に記載の干渉低減方法。
  15. 【請求項15】下記の式(I) 【化6】 によってあらわされる巨環状化合物によって錯化された
    少なくとも一つの希土類塩から成り、上記式(I)にお
    ける2価の基〔A〕,〔B〕,〔C〕および〔D〕は、
    同一であっても相違してもよく、一つもしくは複数のヘ
    テロ原子を任意に含有する炭化水素鎖であり;上記基
    〔A〕,〔B〕,〔C〕および〔D〕のうちの少なくと
    も一つが、フェナントロリン、アントラセン、ビピリジ
    ン、ビキノリン、テルピリジン、クマリン、ビピラジ
    ン、ビピリミジン、アゾベンゼン、アゾピリジン、ピリ
    ジン、2,2′−ビスイソキノリン、および、単位: 【化7】 のうちから選ばれる、錯化された希土類イオンの発光準
    位のエネルギより大なる三重項エネルギを有した少なく
    とも一つの分子単位を含有するか、あるいは、前記錯化
    された希土類イオンの発光準位のエネルギより大なる三
    重項エネルギを有した分子単位から成り;また、上記基
    〔A〕,〔B〕,〔C〕および〔D〕のうちの少なくと
    も一つが、窒素原子のうちの少なくとも一つがオキシ基
    を担う窒素含有複素環系から成り;さらには、上記基
    〔C〕および〔D〕のうちの一つは無くてもよく、ま
    た、上記式(I)におけるX1およびX2は、同一であって
    も相違してもよく、水素、または、一つもしくは複数の
    ヘテロ原子により中断されていてもよい炭化水素鎖(CH
    2であって、nが1から10までの整数であり、さら
    に、上記基〔A〕および/または〔B〕が、窒素原子の
    うちの少なくとも一つがオキシ基を担う窒素含有複素環
    系である場合には、上記基〔C〕および/または〔D〕
    が、ビキノリン、ビイソキノリン、ビピリジン、テルピ
    リジン、クマリン、ビピラジン、ビピリミジンおよびピ
    リジンのなかから選ばれる巨環状希土類錯体を、測定媒
    質中に存在する可能性がある被検体を螢光を利用して検
    出および/または定量する螢光分析における螢光トレー
    サとして用いて、該螢光分析における干渉を低減させる
    巨環状希土類錯体の使用方法。
  16. 【請求項16】螢光分析における被検体の検出および/
    または定量を行なう方法が均質方法であることを特徴と
    する請求項15に記載の巨環状希土類錯体の使用方法。
  17. 【請求項17】前記螢光分析における被検体の検出およ
    び/または定量を螢光を利用して行う方法が、 1)媒質に、被検体に対する少なくとも一つのレセプタ
    を含んで成る第1の試薬を添加し; 2)上記媒質に、上記被検体および少なくとも一つのレ
    セプタのうちから選択された第2の試薬を添加し; 3)上記第1および第2の試薬の夫々が添加された後、
    あるいは、上記第1および第2の試薬の両者が添加され
    た後、得られた媒質をインキュベートし; 4)インキュベートされた媒質を、螢光ドナー化合物に
    対する励起波長に相当する波長を有する光によって励起
    せしめ;そして 5)螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号を、
    平衡状態あるいは動的状態のもとで測定する; ことを含み、上記螢光ドナー化合物が巨環状希土類錯体
    から成り、前記第1および第2の試薬のうちの一方が上
    記螢光ドナー化合物と結合しており、そして上記第1お
    よび第2の試薬のうちの他方が上記螢光アクセプタ化合
    物と結合しており、そして上記第1の試薬を添加するス
    テップと上記第2の試薬を添加するステップとは順序が
    逆であってもよい、請求項15または16に記載の巨環状希
    土類錯体の使用方法。
  18. 【請求項18】螢光分析における被検体の検出および/
    または定量が、 1)被検体を含む媒質に、該被検体に対する少なくとも
    一つのレセプタから成り、巨環状希土類錯体から成る螢
    光ドナー化合物と結合した第1の試薬を添加し; 2)上記媒質に、上記被検体に対する一つもしくは複数
    の他のレセプタから成り、螢光アクセプタ化合物と結合
    している第2の試薬を添加し; 3)上記第1および第2の試薬の夫々が添加された後、
    あるいは、上記第1および第2の試薬の両者が添加され
    た後、得られた媒質をインキュベートし; 4)インキュベートされた媒質を、上記螢光ドナー化合
    物に対する励起波長に相当する波長を有した光源からの
    光によって励起し;そして 5)上記螢光アクセプタ化合物によって発さられる信号
    を測定する; ことを含む過剰分析方法の助けを得たもとで、螢光が利
    用されて行なわれることを特徴とする請求項17記載の巨
    環状希土類錯体の使用方法。
  19. 【請求項19】螢光分析における被検体の検出および/
    または定量が、 1)被検体を含む媒質に、該被検体に対するレセプタで
    あって、巨環状希土類錯体から成る螢光ドナー化合物と
    結合した第1の試薬を添加し; 2)上記媒質に、螢光アクセプタ化合物と結合した被検
    体から成る第2の試薬を添加し; 3)上記第1および第2の試薬の夫々が添加された後、
    あるいは、上記第1および第2の試薬の両者が添加され
    た後、得られた媒質をインキュベートし; 4)インキュベートされた媒質を、上記螢光ドナー化合
    物に対する励起波長に相当する波長を有した光によって
    励起し;そして 5)上記螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号
    を測定する; ことを含む競争分析方法の助けを得たもとで、螢光が利
    用されて行なわれることを特徴とする請求項17記載の巨
    環状希土類錯体の使用方法。
  20. 【請求項20】螢光分析における被検体の検出および/
    または定量が、 1)被検体を含む媒質に、該被検体に対するレセプタで
    あって、螢光アクセプタ化合物と結合している第1の試
    薬を添加し; 2)上記媒質に、巨環状希土類錯体から成る螢光ドナー
    化合物と結合している被検体を、第2の試薬として添加
    し; 3)上記第1および第2の試薬の夫々が添加された後、
    あるいは、上記第1および第2の試薬の両者が添加され
    た後、得られた媒質をインキュベートし; 4)インキュベートされた媒質を、上記螢光ドナー化合
    物に対する励起波長に相当する波長を有した光によって
    励起し;そして 5)上記螢光アクセプタ化合物によって発せられる信号
    を測定する; ことを含む競争分析方法の助けを得たもとで、螢光が利
    用されて行なわれることを特徴とする請求項17記載の巨
    環状希土類錯体の使用方法。
  21. 【請求項21】螢光分析における被検体の検出および/
    または定量を螢光を利用して行う方法において用いられ
    る第1の試薬および第2の試薬が、被検体を含む媒質に
    同時に添加されることを特徴とする請求項17〜20のいず
    れか1項に記載の巨環状希土類錯体の使用方法。
  22. 【請求項22】螢光分析における被検体の検出および/
    または定量を螢光を利用して行う方法において、螢光ド
    ナー化合物もしくは螢光アクセプタ化合物のいずれかと
    結合する、被検体に対する単一のレセプタが用いられる
    ことを特徴とする請求項17または18に記載の巨環状希土
    類錯体の使用方法。
  23. 【請求項23】螢光分析における被検体の検出および/
    または定量を螢光を利用して行う方法において、螢光ド
    ナー化合物が希土類イオンをユーロピウムとする巨環状
    錯体であり、螢光アクセプタ化合物が、アロフィコシア
    ニン、アロフィコシアニンB、フィコシアニンCおよび
    フィコシアニンRの中から選択されることを特徴とする
    請求項17〜22のいずれか1項に記載の巨環状希土類錯体
    の使用方法。
  24. 【請求項24】螢光分析における被検体の検出および/
    または定量を螢光を利用して行う方法において、螢光ド
    ナー化合物が巨環状テルビウム錯体であり、螢光アクセ
    プタ化合物が、ローダミン、チオニン、フィコシアニン
    R、フィコエリトロシアニン、フィコエリトリンC、フ
    ィコエリトリンBおよびフィコエリトリンRのうちから
    選択されたものであることを特徴とする請求項17〜22の
    いずれか1項に記載の巨環状希土類錯体の使用方法。
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