JP3345398B2 - 面放電交流型プラズマディスプレイ装置の駆動方法 - Google Patents
面放電交流型プラズマディスプレイ装置の駆動方法Info
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Description
ディスプレイ装置及びその駆動方法に関する。
次画面表示装置の1つとして近年様々な研究がなされて
おり、その1つにメモリ機能を有するマトリクス方式の
面放電交流型プラズマディスプレイパネルが知られてい
る。面放電交流型プラズマディスプレイパネルの多く
は、3電極構造を採っている。このタイプのプラズマデ
ィスプレイパネルにおいて、2枚の基板、すなわち前面
ガラス基板及び背面ガラス基板が所定間隙を介して対向
配置されている。表示面としての上記前面ガラス基板の
内面(背面ガラス基板と対向する面)には、互いに対を
なして平行に伸長する行電極対の複数がサスティン電極
対として形成されている。背面ガラス基板には、行電極
対と交差するように複数の列電極がアドレス電極として
伸長形成され、さらに蛍光体が塗布されている。上記表
示面側から見た場合、行電極対と列電極との交差部を中
心として、1画素に対応する画素セルが構成され、1つ
の画素セルにおいて、交差部近傍の行電極の間隙が放電
ギャップとなっている。
る面放電交流型プラズマディスプレイパネルを駆動する
場合、各セルに対して各サブフレーム毎のセルの発光の
有無を選択しなければならない。この時、各サブフレー
ムにおいて、表示データの違いによるセル間の発光状態
の違いを均一にするために、また、データ書き込み時の
放電を安定させるために、行電極対の行電極間にリセッ
トパルスを印加して生じるリセット放電によって全ての
セルの初期化を行っている。次に、データに従って選択
した列電極に走査パルスを印加して列電極−行電極間で
選択放電を生ぜしめ、セルへのデータの書き込みを行う
ものである。
いて、リセット放電により全セルに予め一定量の壁電荷
を生ぜしめ、走査パルスの印加により、いわゆる選択放
電によりセルの壁電荷を増大せしめて発光させるセルを
選択する選択書き込みを行う場合と、選択放電によりセ
ルの壁電荷を消滅せしめて未発光とするセルを選択する
選択消去を行う場合と、がある。次に、サスティンパル
スを印加して、選択書き込みの場合は選択したセルにお
いて発光の維持放電を生ぜしめ、選択消去の場合は未選
択のセルにおける発光の維持放電を生ぜしむる。さら
に、所定時間の経過後、いずれのデータ書き込みにおい
ても消去パルスの印加によりセルに書き込まれたデータ
を消去するのである。
「黒表示」の場合でも、セルにおいてリセット放電は必
ず行われる。また、データの書き込み方法が選択消去の
場合は、データを書き込むための選択放電、すなわち壁
電荷を消滅させる放電も「黒表示」に含まれる。故に、
セルを未発光とする場合においても、「黒表示」におけ
るセルの放電によりセルは若干の輝度を有している。
を生成するために、データ走査パルスの電圧に比較する
とそのレベルがかなり大きいので、「黒表示」における
発光強度はリセット放電によるものが多くを占めてい
る。また、プラズマディスプレイパネルのコントラスト
は、リセット放電発光の輝度と維持放電発光の輝度との
比で決まる。故に、上述の「黒表示」における放電は、
リセット放電発光による輝度を大きくするので、プラズ
マディスプレイパネルのコントラストを悪化させる一因
となっている。
リセット放電や選択放電において、パルス電圧を低下し
たり、またはパルス幅を短縮するなどして、これらの放
電を弱めることが行われてきた。しかしながら、選択消
去が行われる場合、リセット放電を弱くすると生成する
壁電荷量が少なくなるために、初期化が不完全になった
り、データを書き込む際の列電極−行電極間の電位差が
小さくなったりする。このため、列電極−行電極間の放
電が不安定になったり、また、確実にセルを選択消去す
ることができなくなる等により、誤表示が発生し易くな
る。また、選択書き込みの場合も、同様に、初期化や選
択放電が不安定になるため、誤表示が発生し易くなって
いる。さらに、選択消去や選択書き込み方式のいずれに
おいても、リセット放電によって生じた荷電粒子は、時
間経過と共に徐々に消滅するので、リセット放電の後、
走査パルスが印加されるまでの時間が長くなる。例えば
n行目における各画素セルの放電空間内に存在する荷電
粒子の量は、走査パルスの印加直前において微量とな
る。この時、微量の荷電粒子しか存在していない画素セ
ルに対して、パルス幅の狭い走査パルスの同時印加を行
っても直ちに放電が開始されないため、画素データに対
応した壁電荷を形成することができない場合がある。
るなどしてリセット放電や選択放電を弱くして行った場
合、生成される壁電荷量が元来少ないので、誘電体層に
おいて、壁電荷は、分布が放電ギャップ側に偏り、バス
電極に近づくにつれて裾を引くように徐々に壁電荷密度
が減少する。データの書き込み時において、データに応
じてセルの発光を選択する選択放電は、列電極及び行電
極間の電位差により放電するが、放電ギャップより最も
離れた行電極のバス電極近傍は、壁電荷密度が低いこと
もあって、列電極及び行電極間の電位差に対する寄与が
少なく、放電ギャップ近傍の壁電荷だけが選択放電を発
生させるための壁電荷として作用していた。従って、リ
セット放電で生じた壁電荷の一部のみしか選択放電での
放電開始には使われず、リセット放電で無駄な発光をさ
せることとなり、プラズマディスプレイ装置のコントラ
ストを悪化させる一因となっていた。
は、上記問題点に鑑みて、各セルの初期化放電、及びデ
ータの書き込み時の選択放電を安定に生ぜしめながらも
プラズマディスプレイ装置のコントラストを向上させる
面放電交流型プラズマディスプレイ装置を提供すること
である。
応した正確な発光表示が可能なマトリクス方式プラズマ
ディスプレイパネルの駆動方法を提供することである。
ィスプレイ装置の駆動方法は、対をなす行電極からなる
複数の行電極対と、前記行電極対と放電空間を介して対
向するとともに前記行電極対と直交する方向に伸長して
前記行電極対と交差する毎に画素セルを画定する複数の
列電極と、前記行電極対を被覆する誘電体層とを備えた
プラズマディスプレイ装置において、画像の表示を行う
駆動方法であって、全ての前記行電極対に第1予備放電
パルスを同時に印加して前記行電極対各々の行電極間に
予備放電を生起せしめることにより全ての前記画素セル
内に壁電荷を形成させる初期化行程と、前記行電極対に
走査パルスを印加すると同時に前記列電極に画素データ
に対応した画素データパルスを印加して前記画素セル各
々に対して選択的に放電を生起せしめることにより前記
画素セル各々を壁電荷の形成された状態及び壁電荷の形
成されていない状態の内のいずれか一方の状態に設定す
る画素データ書き込み行程と、前記行電極対の行電極に
維持パルスを繰り返し印加して壁電荷の形成されている
前記画素セルのみを維持放電せしめることにより発光状
態を維持する維持放電行程とを有し、前記初期化行程
は、前記第1予備放電パルスの印加終了直後に、前記行
電極対の一方の行電極に第2予備放電パルスを印加する
行程を含み、前記第1予備放電パルスは、前記維持パル
スに比して立ち上がりが緩やかなパルス波形を有し、前
記維持放電行程において、最初に印加される維持パルス
のパルス幅を、その次に印加される維持パルスのパルス
幅よりも長くすることを特徴とするものである。
方法によれば、セルにおける維持放電による発光強度が
増大するので、プラズマディスプレイ装置のコントラス
トが向上し、表示に対応した放電が確実に単位発光領域
内で生じるので的確な表示が行われる。
ィスプレイ装置及びその駆動方法の実施例を図面を参照
しながら説明する。図1は、プラズマディスプレイパネ
ルの詳細を示す構成図であり、符号120は、3電極構
成を採る面放電交流型プラズマディスプレイパネル12
0の画素セルの複数を示す。このプラズマディスプレイ
パネルは、例えば100〜200μmの間隙を介して互
いに平行に対向する透明なガラス製の前面基板122及
び背面基板124と、背面基板124において1つの方
向に対して互いに平行に延在し隣接し合う隔壁126,
126とにて放電空間128を画定する。
基板122の背面基板124と対向する面には、複数の
行電極Xi ,Yi (i=1,2,・・・,n)が、サスティン電
極として、例えばITOや酸化錫(SnO)などの蒸着
によりおよそ数百nmの膜厚で互いに平行に伸長形成さ
れている。各行電極Xi ,Yi には、電極としての導電
性を高めるために、行電極Xi ,Yi の幅に対して幅の
狭い金属製のバス電極αi ,βi が、それぞれ補助電極
として行電極Xi ,Yi に密着形成されている。さら
に、互いに隣接する行電極Xi ,Yi の2本は、対をな
して行電極対(Xi ,Yi )を構成している。次に、こ
れらの行電極Xi ,Yi を被覆するように誘電体層13
0が約20〜30μmの膜厚で形成され、この誘電体層
130に接して酸化マグネシウム(MgO)からなるM
gO層132が、およそ数百nmの膜厚で積層形成され
ている。
122との間隙を保持するために形成される隔壁126
は、例えば厚膜印刷技術を用いて、長手方向が行電極X
i ,Yi と直交する方向に伸長して、例えば幅50μm
且つ間隔が400μmとなるように互いに平行に形成さ
れる。なお、隔壁126の間隔は400μmに限らず、
表示面となるプラズマディスプレイパネルのサイズや画
素数に応じて適切な値に変更することができる。
6の間に、例えばアルミニウム(Al)やアルミニウム
合金からなる列電極Dj (j=1,2,・・・,m)が、アドレ
ス電極として、行電極Xi ,Yi の伸長方向と直交する
方向に、およそ100nmの膜厚で形成されている。こ
の列電極Dj は、AlやAl合金などの反射率の高い金
属にて作製されるので、波長帯域:380〜650nm
において80%以上の反射率を有する。なお、この列電
極Dj は、AlやAl合金に限らず、高い反射率を有す
るCu,Auなど適宜の金属や合金にて作製することが
できる。
膜136が例えば10〜30μmの膜厚で発光層として
形成されている。上述のように、各電極Xi ,Yi ,D
j 、誘電体層130及び発光層136が形成された前面
基板122及び背面基板124が封着されて放電空間1
28の排気が行われ、さらにベーキングによりMgO層
132の表面の水分が除去される。次に、放電空間12
8に希ガスとしての例えばNe・Xeガスを3から7%
を含む不活性混合ガスの400〜600torrが封入封止
される。
i とこれらの行電極と交差する列電極Dj との交点を中
心する単位発光領域が1画素セルPi,j として画定さ
れ、この画素セルPi,j は、電極Xi ,Yi ,Dj 間の
放電により蛍光体が励起されて発光する。すなわち、各
画素セルPi,j では、電極Xi ,Yi ,Dj 間の電圧印
加によって、画素セルPi,j の発光放電の選択、維持及
び消去が行われ、発光が制御される。
ついて説明する。図2に、行電極対Xi ,Yi の構成の
第1の実施例を示す。行電極対Xi ,Yi は、上述のよ
うに、互いに所定距離を介して対向しながら互いに平行
に伸長形成されている。本実施例において、行電極対を
なす行電極Xi ,Yi の各々は、適宜の膜厚を有し、そ
の幅wは300μm以上に形成されている。なお、行電
極Xi ,Yi の幅wは、300μm以上の長さであれば
適宜の値を採り得るものである。また、1つの単位発光
領域における行電極の長さは、隔壁126の間隔に相当
する。そして、上記構成においては、1つの画素セルに
おける行電極対Xi,Yi の間隙G1が、放電ギャップ
となる。
120を駆動する駆動装置の構成を示す。図3におい
て、同期分離回路201は、供給された入力ビデオ信号
中から水平及び垂直同期信号を抽出してこれらをタイミ
ングパルス発生回路202に供給する。タイミングパル
ス発生回路202は、これら抽出された水平及び垂直同
期信号に基づいた抽出同期信号タイミングパルスを発生
してこれをA/D変換器203、メモリ制御回路205
及び読出しタイミング信号発生回路207の各々に供給
する。A/D変換器203は、上記抽出同期信号タイミ
ングパルスに同期して入力ビデオ信号を1画素毎に対応
したディジタル画素データに変換し、これをフレームメ
モリ204に供給する。メモリ制御回路205は、上記
抽出同期信号タイミングパルスに同期した書込信号及び
読出信号をフレームメモリ204に供給する。フレーム
メモリ204は、書込信号に応じて、A/D変換器20
3から供給された各画素データを順次取り込む。また、
フレームメモリ204は、読出信号に応じて、このフレ
ームメモリ204内に記憶されている画素データを順次
読み出して次段の出力処理回路206へ供給する。読出
しタイミング信号発生回路207は、放電発光動作を制
御するための各種タイミング信号を発生してこれらを行
電極駆動パルス発生回路210及び出力処理回路206
の各々に供給する。出力処理回路206は、読出しタイ
ミング信号発生回路207からのタイミング信号に同期
させて、フレームメモリ204から供給された画素デー
タを画素データパルス発生回路212に供給する。
処理回路206から供給される各画素データに応じた画
素データパルスDPを発生してプラズマディスプレイパ
ネル120の列電極D1 〜Dm に印加する。行電極駆動
パルス発生回路210は、プラズマディスプレイパネル
120の全ての行電極対間で予備放電を行うための第1
及び第2予備放電パルス、荷電粒子を再形成するための
プライミングパルス、画素データ書き込みのための走査
パルス、画素データに応じた発光放電を維持するための
維持パルス、更に上記維持発光放電を停止するための消
去パルスの各々を生成することができ、これらのパルス
を上記読出しタイミング信号発生回路207から供給さ
れる各種のタイミング信号に応じたタイミングにてプラ
ズマディスプレイパネル120の行電極X1 〜Xn ,Y
1 〜Yn に印加する。
i 及び図3に示す駆動装置を含むプラズマディスプレイ
装置の駆動方法について説明する。図4に、本発明の駆
動方法の第1の実施例を示し、この第1の実施例の方法
によりパネル駆動を行う際にプラズマディスプレイパネ
ル120に印加される各種パルスの印加タイミングを示
す。
セルPi,j は、画素セルの初期化期間(a)及び次のデ
ータの書き込み期間(b)からなる非表示期間(A)
と、維持放電期間(c)及びデータ消去期間(d)から
なる表示期間(B)と、からなる1のサブフィールドを
繰り返して動的な表示を行う。期間(a)において、画
素データの供給はなく、行電極駆動パルス発生回路21
0は、時刻t1 にて、全ての行電極対の行電極Xi, Y
i にリセットパルスPc1を第1予備放電パルスとして同
時に印加する。この時、各行電極対Xi, Yiにおい
て、一方の行電極Xi には例えば負極性の所定極性の電
位−Vrが第1サブパルスとして印加され、他方の行電
極Yi には、極性が第1サブパルスとは反対になる例え
ば正極性の電位+Vrが第2サブパルスとして印加され
る。各行電極対間に印加された電位−Vrと電位Vrと
にて生成される電位差2Vrが放電開始電圧を越えると
セルは放電を開始する。このリセット放電、すなわち予
備放電は瞬時にして終息し、全てのセルにおいて、リセ
ット放電によって生成された壁電荷が誘電体層130に
ほぼ一様に残留する。
ルス発生回路212は、各行毎の画素データに対応した
正電圧の画素データパルスDP1 〜DPn を順次、列電
極D1 〜Dm に印加する。一方、行電極駆動パルス発生
回路210は、上記画素データパルスDP1 〜DPn の
各印加タイミングに同期して、小なるパルス幅の走査パ
ルス、すなわちデータ選択パルスPeを行電極Y1 〜Y
n に順次印加する。例えば、時刻t2 において、画素セ
ルPi,j に画素データが供給され、画素データに対応し
た電圧レベルを有するデータパルスと走査パルスPeと
の印加が同時に生じ、画素セルPi,j の発光の有無が確
定する。すなわち、走査パルスのセルへの印加により生
じる選択放電によって、画素セルの壁電荷量に変化がも
たらされる。
容が画素セルを発光させない論理「0」である場合に
は、走査パルスPeと共に画素データパルスDPが同時
印加されるので、画素セル内部に形成されている壁電荷
は消滅し、このセルの期間(c)における不発光が確定
する。一方、画素データの内容が画素セルを発光させる
論理「1」である場合には、走査パルスPeのみが印加
されるので放電が生成せず、その画素セル内部に形成さ
れている壁電荷はそのまま保持され、このセルの期間
(c)における発光が確定する。すなわち、走査パルス
Peは、画素セル内に形成されている壁電荷を画素デー
タに応じて選択的に消去せしめるためのトリガとなるの
である。
の画素データパルスと走査パルスとの同時印加により壁
電荷が増やされて、次の期間(c)でのかかるセルの発
光が確定する。次に、期間(c)においては、行電極駆
動パルス発生回路210は、正電圧の維持パルスPsxを
連続して行電極X1 〜Xn の夫々に印加すると共に、維
持パルスPsxの印加タイミングからはずれたタイミング
にて正電圧の維持パルスPsyを連続して行電極Y1 〜Y
n の夫々に印加して、期間(b)にて書き込まれた画素
データに対応した表示用の発光放電を継続させる。この
時、先の期間(b)にて壁電荷が残されたセルにおいて
は、維持パルスの印加により、壁電荷自体が有する電荷
エネルギと維持パルスのエネルギとによって行電極対の
放電ギャップを介して放電が生じてセルが発光する。一
方、壁電荷が消去されたセルでは、維持パルスの印加に
よりセルに生じる電位差Vsは放電開始電圧よりも低い
ので、セルは放電せず、故に発光しない。
パルス発生回路210は、時刻t3にて消去パルスPk
を全ての行電極Y1 〜Yn に印加すると、セルの維持放
電は停止され、期間(b)にてセルに書き込まれた画素
データは全て消去される。このようにして、1つの画素
セルにおいて、期間(a)にて初期化のためにリセット
パルスが行電極対Xi ,Yi 間に印加されて放電ギャッ
プG1を中心としてリセット放電が予備放電として生
じ、期間(b)にて画素データが書き込まれてセルの発
光が選択され、期間(c)にて書き込まれた画素データ
に基づき発光が選択された場合は維持パルスの行電極対
への周期的印加によりセルの発光状態が維持されて表示
を行い、期間(d)にて消去パルスが行電極対の一方の
行電極に印加されて書込まれたデータを消去するもので
ある。
おいて、リセットパルスの電圧が小さかったり、パルス
幅が短いなどリセット放電が弱い場合、このようなリセ
ット放電により生じた壁電荷量は少なく、壁電荷は主に
図2の放電ギャップG1近傍に集中して分布する。次の
期間(b)において、データ書き込みが選択消去の場
合、データに応じて選択放電によりこの放電ギャップG
1近傍に存在する壁電荷を消滅せしめることとなる。こ
の時、消去すべき壁電荷は放電ギャップG1近傍のみに
存在し且つその電荷量も少ないので、選択放電のパルス
電圧が小さかったりまたはパルス幅が短くとも、選択さ
れたセルの壁電荷をほぼ完全に消滅せしめることができ
る。すなわち、表示に関係しない放電による発光強度を
抑制することができる。
加されると、選択放電により壁電荷が無いセルでは放電
が生ぜず、故にセルが発光しない。一方、選択放電が生
成せず壁電荷が残留しているセルでは維持放電パルスの
印加により放電が開始され、セルが発光を開始する。一
般に、図5に示すように、パルスを繰り返し印加して維
持放電を継続すると、放電は平衡状態になり、生成され
る壁電荷量も一定量に達し、発光強度も図5に示すよう
に一定になる。この時の壁電荷量をQとする。セルに残
る壁電荷量が最初からQであれば、各パルスによる放電
は最初から平衡状態にある。しかし、最初の壁電荷量が
Xよりも少ない場合、発光が開始されたばかりのセルで
は、行電極対Xi ,Yi への維持放電パルスの周期的印
加により、セルに残る壁電極の電荷量は次第に増大して
Qに近づく。この時、各維持パルスによる発光強度も、
生成される壁電荷量に応じて大きくなる。
置は、面放電型であるから、壁電荷の電極近傍の分布も
考慮しなければならない。維持放電の平衡状態におい
て、電荷量Q’の壁電荷が誘電体層130において行電
極Xi ,Yi 近傍領域全体に広がって分布することとな
る。従って、壁電荷が放電ギャップ近傍G1のみに存在
し且つその量がQ’よりも少ない場合、壁電荷の分布
は、放電の繰り返しに伴い、図6に示すように次第に放
電ギャップG1から遠ざかる方向にまで広がり分布する
ようになる。この時セルの発光強度も生成される電荷量
に応じて次第に強くなり、やがて一定になる。
て、リセット放電、選択放電、及び維持放電が生じる放
電ギャップG1を中心とした場合の行電極Xi ,Yi の
長さ、すなわち幅wは、300μm以上と長く、電極面
積が拡大されているので、維持放電の繰り返しによって
壁電荷は次第に放電ギャップG1から遠ざかる方向に広
がり、最終的には行電極Xi ,Yi の全体に広がり平衡
状態になる。従って、平衡状態では維持放電が行電極対
Xi ,Yi 全体に広がって生じ、平衡状態に達した放電
領域から発せられる紫外線によりセルが発光するので、
表示面側からは画素セルPi,j において行電極Xi ,Y
i の全体が発光して見える。
極全体に広がるまで、すなわち壁電荷が平衡状態に達す
るまでに必要な印加パルス数は数回程度であり、通常各
サブフレーム毎に維持パルスは数十から数百回印加され
るので、サブフレームの期間(c)に入るとほとんど瞬
間的に壁電荷は平衡状態に達して、表示面側からはセル
の行電極の全体が発光するようになる。よって、リセッ
ト放電が弱くても、表示中のセルの輝度には何等影響を
与えないのである。
Yi の構成によって、維持放電発光の強度が増大するの
で、プラズマディスプレイパネルのコントラストを向上
させることができる。図7に、本発明の駆動方法の第2
実施例を示し、この駆動方法により図2に示す電極構造
を採るプラズマディスプレイパネル120にパネル駆動
を行う際に印加される各種駆動パルスの印加タイミング
を示す。
同様に、画素セルの初期化期間(a)及び次のデータの
書き込み期間(b)からなる非表示期間(A)と、維持
放電期間(c)及びデータ消去期間(d)からなる表示
期間(B)と、からなる1のサブフィールドを繰り返し
て動的な表示を行う。期間(a)において、画素データ
の供給はなく、行電極駆動パルス発生回路210は、時
刻t1 にて全ての行電極対の行電極Xi, Yi にリセッ
トパルスPc1を第1予備放電パルスとして同時に印加す
る。この時、各行電極対Xi, Yi において、一方の行
電極Xi には例えば負極性となり且つ波形の前端部が緩
やかに立ち上がり且つ終端部において電位が−Vrに達
するパルスが第1サブパルスとして印加され、他方の行
電極Yi には極性が第1サブパルスとは反対になり且つ
波形の前端部が緩やかに立ち上がり且つ終端部において
電位が+Vrに達するパルスが第2サブパルスとして印
加される。このように、図7に示す第1予備放電パルス
は、図4に示す第1予備放電パルス及び維持パルスと比
較すると、パルス波形の立ち上がりが緩やかであり、こ
れらのパルスによって行電極対間に生じる電位差が放電
開始電圧を越えるとセルは放電を開始する。このリセッ
ト放電、すなわち予備放電は瞬時にして終息し、全ての
セルにおいて、リセット放電によって生成された壁電荷
が誘電体層130にほぼ一様に残留する。
上がりが緩やかなために、第1予備放電パルスPc1によ
り生じる予備放電は、その強度が図4に示す第1予備放
電パルスによる予備放電より弱くなる。従って、予備放
電により生じる各画素セルの壁電荷量が少なかったり、
画素セル毎の壁電荷量にパネル全体では大きな偏位が生
じ易い。
ズマディスプレイパネル全体で均一にするために、行電
極駆動パルス発生回路210は、期間(a)内で第1予
備放電パルスの印加終了直後の時刻t2 に、行電極対の
一方の行電極に、例えば行電極Xi に、先の第1サブパ
ルスとは極性が反対になる第2予備放電パルスPc2を印
加して、再度予備放電させることによって画素セル毎の
壁電荷量の不均一を補正してプラズマディスプレイパネ
ル全体における画素セルの壁電荷量を均一にする。
は、各行毎の画素データに対応した正電圧の画素データ
パルスDP1 〜DPn を順次、列電極D1 〜Dm に印加
する。一方、行電極駆動パルス発生回路210は、上記
画素データパルスDP1 〜DPn の各印加タイミングに
同期して、小なるパルス幅の走査パルスPeを行電極Y
1 〜Yn へ順次印加する。この時、行電極駆動パルス発
生回路210は、走査パルスPeを各行電極Yi に印加
する直前に、図7に示すように、対をなしている一方の
行電極Yi に、第1サブパルスPc1とは極性が反対にな
る、例えば正極性のプライミングパルスPPを印加す
る。例えば画素セルP1,j に対しては、時刻t3 におい
て画素データに応じたデータパルスの印加があり、図4
に示す駆動方法と同様に、画素セルP1,j の発光の有無
が確定する。
加により、パルスPc1及びPc2による予備放電にて得ら
れて時間の経過により減少した荷電粒子が、放電空間1
28内に再形成される。よって、放電空間128内の誘
電体層に所望量の荷電粒子が存在するときに、上記走査
パルスPeの印加による画素データ書き込みをなすこと
ができる。
内容が画素セルを発光させない論理「0」である場合に
は、走査パルスPeと共に画素データパルスDPが同時
印加されるので、画素セル内部に形成されている壁電荷
は消滅し、このセルの期間(c)における不発光が確定
する。一方、画素データの内容が画素セルを発光させる
論理「1」である場合には、走査パルスPeのみが印加
されるので放電が生じず、その画素セル内部の壁電荷は
そのまま保持され、このセルの期間(c)における発光
が確定する。
の画素データパルスと走査パルスとの同時印加により壁
電荷が増やされ、次の期間(c)でのかかるセルの発光
が確定する。次に、期間(c)においては、行電極駆動
パルス発生回路210は、正電圧の維持パルスPsxを連
続して行電極X1 〜Xn の夫々に印加すると共に、維持
パルスPsxの印加タイミングに対してずれたタイミング
にて正電圧の維持パルスPsyを連続して行電極Y1 〜Y
n の夫々に印加して、図4に示す駆動方法と同様に、期
間(b)にて書き込まれた画素データに対応した表示用
の発光状態を維持する。維持パルスが連続して行電極対
Xi, Yi に交互に印加されている期間にわたり、壁電
荷が残留している画素セルのみが表示用の放電発光状態
を維持する。
に、すなわち第1番目に行電極に印加される維持パルス
Psx1 は、第2番目以降に印加される維持パルスPsy
1, Psx2, ・・・に比較してパルス幅が長く設定され
ている。この理由を次に説明する。画素データ及び走査
パルスによる画素セルへのデータの書き込みは、第1行
目から第n行目まで順次行われるので、画素データがセ
ルに書き込まれた後、維持放電行程に入るまでの時間が
行毎に異なる。すなわち、パネル全体において、例えば
画素データにより壁電荷をセル内に維持することが確定
した状態であっても、維持放電期間(c)に突入直前の
画素セル内部の壁電荷及び空間電荷の量が行毎に異なる
ことがあり得る。従って、画素データの書き込みから維
持放電までの時間の経過により壁電荷が減少した画素セ
ルでは、維持放電が生じない場合が起こり得る。故に、
最初の維持パルスのパルス幅を長くして、第1回目の維
持パルスの印加により生成される電位差を通常よりも長
期に亘り行電極対間に作用させることによって、表示用
に発光が選択された画素セルのいずれにおいても第1回
目の維持放電を確実に生成せしめ、さらに、発光が選択
された画素セル内の電荷量をパネル全体で一様にするも
のである。このような維持パルスによる第1回目の維持
放電により、パネル全体でむらのない画像表示をなし得
るものである。
は、消去パルスPkを行電極Y1 〜Yn に同時に印加す
ることにより、期間(b)で画素セルに書き込まれた画
素データを全て消去する。以上のように、図7に示すプ
ラズマディスプレイパネルの駆動方法においては、全行
電極に一斉に、立ち上がりが緩やかな波形を有する第1
予備放電パルスを印加して初期化を行い、維持放電行程
においては第1番目に行電極に印加する維持パルスのパ
ルス幅を長く設定することによって、パネルを発光表示
するようにしている。
立ち上がりを緩やかにすることによって、予備放電によ
る画素セルの発光輝度を小さく抑えることができる。ま
た、第1回目の維持パルスのパルス幅を2回目移行の維
持パルスのパルス幅寄りも長く設定することによって、
セルでの維持放電が確実に生じてセルに存在する電荷量
が画素データ毎にパネル全体でほぼ一様になるので、発
光表示が正確になされるのである。
に印加される第1予備放電パルスP c1,Pc1は、パルス
波形を共に立ち上がりを緩やかなものとしたが、行電極
対のうちのいずれか一方の行電極に印加される第1予備
放電パルスのパルス波形を、図4に示す第1予備放電パ
ルスのパルス波形と同様に立ち上がりが急峻なパルス波
形とし、他方の行電極に印加される第1予備放電パルス
のパルス波形を立ち上がりが緩やかなものとしても、同
様な作用効果が得られる。
の実施例を示す。図8において、行電極対Xi ,Yi の
行電極の各々は、各画素セルPi,j において行電極の長
手方向に伸長する本体部30と、対をなす他方の行電極
に向けて本体部30の伸長方向とは交差する方向に本体
部30から突出する突出部32とからなる。さらに、両
行電極Xi ,Yi の突出部32,32は、各々の先端部
34がギャップgeを介して互いに対向している。突出
部32は、好ましくは本体部30の伸長方向と直交する
方向に突出している。また、本実施例において、ギャッ
プgeが放電ギャップとなる。
す。1つの画素セルにおける本体部30の伸長方向の長
さ(図8においては線分A−A,B−Bの距離に相当)
は隔壁126の間隔に相当するので400μmである。
図8に示すように、本体部30の幅及び突出部32の長
手方向の長さの合計をle、突出部の先端部の幅をw1
とすると、leの長さは300〜500μmに、w1の
寸法はセルの幅、すなわち400μmよりも僅かに短く
形成されている。なお、図8の構成においては、le及
びw1の寸法の一例として、leを300μmとする。
さらに、他の部分の寸法は、例えば、発光画素領域にお
いて行電極を横切る方向の長さLを670μm、対をな
す行電極Xi ,Yi 間の間隙geを70μm、行電極X
i ,Yiの本体部30の幅lbを100μmとする。
ラズマディスプレイ装置は、図2に示す第1の実施例の
行電極対を用いたプラズマディスプレイ装置と同様に、
図4または図7に示す2種類のうちのいずれかの駆動方
法により駆動されて表示を行う。従って、図8の行電極
対を用いたプラズマディスプレイ装置も、第1の実施例
の行電極対を用いたプラズマディスプレイ装置と同様
に、予備放電による発光が抑制されるとともに、維持放
電による発光強度が増大して、プラズマディスプレイ装
置のコントラストが改善される。
Yi の本体部30の幅及び突出部32の長手方向の長さ
の合計をleを300μmとしたが、本発明においては
この値に限らず、この長さleは300μm以上の長さ
に形成されていれば、上記実施例と同様な効果を呈する
ものである。図9に、行電極対Xi ,Yi の構造の第3
の実施例を示す。図9において、行電極対Xi ,Yi の
行電極の各々は、1つの画素セルPi,j において行電極
の長手方向に伸長する本体部30’と、対をなす他方の
行電極に向けて本体部30’の伸長方向とは交差する方
向に本体部30’から突出する突出部32’とからな
る。さらに、両行電極Xi ,Yi の突出部32’,3
2’は、各々の先端部34’が放電ギャップとなる所定
間隙ge’を介して互いに対向している。突出部32’
は、好ましくは本体部30’の伸長方向と直交する方向
に突出している。本実施例の構成は、図8に示す行電極
対の構成と比較した場合、本体部30’の幅に比較して
突出部32’の突出方向の長さが短く、また、突出部3
2’の先端部34’の幅w2も小さく形成されて、放電
ギャップ近傍ge’の行電極の面積が小さく形成されて
いる。
用したプラズマディスプレイ装置は、第1の実施例の行
電極対を用いたプラズマディスプレイ装置と同様に、図
4または図7に示す2種類のうちのいずれかの駆動方法
により駆動されて表示を行う。図9の行電極対を用いた
プラズマディスプレイ装置において、初期化においてリ
セットパルスを、電圧を下げたりパルス幅を短くするな
どして印加すると、リセット放電が生じる領域は放電ギ
ャップ近傍ge’のみに限定される。このリセット放電
による発光強度は、行電極の幅w2 、すなわち突出部3
2’の先端部34’の幅w2がセルの幅に対して3分の
1程度とかなり狭いため、弱い。また、選択放電も放電
ギャップ近傍ge’に放電が集中するので、選択放電の
発光強度も弱い。維持放電に移行すると、最初の維持パ
ルスによる維持放電は放電ギャップ近傍ge’に限定さ
れて生じるため発光強度は弱いが、図6に示すように、
数パルスの印加により発光が電極全体に広がるので、発
光強度は増大する。このように、リセット放電による放
電領域が放電ギャップ近傍ge’に限定されてその発光
強度も抑制されるので、図9の行電極対Xi ,Yi を用
いたプラズマディスプレイ装置においては発光のコント
ラストが改善される。
9に示す行電極対の行電極の隔壁126とほぼ至近距離
で対向する部分において、透明電極部分をバス電極と同
一の幅で形成したものであり、その他の構成については
図9と同じである。従って、図10に示す行電極対を用
いたプラズマディスプレイ装置は、図9に示す行電極対
を用いたプラズマディスプレイ装置と同じ効果を呈す
る。
4の実施例を示す。行電極対Xi ,Yi の行電極Xi の
各々は、行電極の長手方向に伸長する本体部30aと、
本体部30から対をなす他方の行電極Yi に向けて本体
部30aの伸長方向とは交差する方向に突出する突出部
32aとからなる。故に、両行電極Xi ,Yi の突出部
32a,32aは、各々の先端部34aが所定間隙ge
2を介して互いに対向するように突出している。この所
定間隙ge2が放電ギャップとなる。なお、突出部32
aの突出方向は本体部30aの長手方向と直交する方向
が好ましい。
は、先端部34aを含む幅広部36と、幅広部と本体部
30aとを連結するとともに幅が先端部34の幅w3よ
りも狭くなっている狭小部38と、からなる。本実施例
において、幅広部36は、先端部34aの長さw3が2
00〜250μm、先端部34aから狭小部38までの
長さd1が30〜120μmに形成されている。
ズマディスプレイ装置は、第1の実施例の行電極対を用
いたプラズマディスプレイ装置と同様に駆動されて発光
する。駆動する際、初期化において、電圧を小さくした
りパルス幅を短くするなどによりリセット放電を弱くし
たとき、電圧やパルス幅が多少変動してもリセット放電
領域Aは、図11に点線で囲む領域、すなわち放電ギャ
ップge2及び幅広部36,36近傍に限定されるた
め、輝度変動のほとんど無い安定したリセット放電を生
じさせることができる。また、リセット放電領域Aの放
電ギャップ近傍への限定により、リセット放電による発
光強度は、狭小部38,38の無い行電極対に比較する
と、小さくなる。一方、維持放電期間においては、維持
放電領域が電極全体に広がり、幅広部36,36のみな
らず行電極Xi ,Yi 全体が発光するため、図11の行
電極対を用いたプラズマディスプレイ装置のコントラス
トは改善されて向上する。
ら狭小部38までの長さd1を30μm未満とすると、
行電極の製造に精度を要して、断線の発生確率が高くな
り、適切ではない。また、先端部34aから狭小部38
までの長さd1を120μmよりも大きくした場合、幅
広部36の面積が大きくなるのでリセット放電領域が拡
大してリセット放電による発光強度が高くなり、幅広部
36の寸法としては適切ではない。
す構成においては、リセット放電が領域Aに限定されて
おり、狭小部38よりもバス電極αi,βiに近い行電
極部分ではリセット放電後に壁電荷がほとんど存在しな
いので、リセット放電後の行電極の幅広部36における
壁電荷密度が高くなる。従って、データ書き込み時の選
択放電においてアドレス電極、すなわち列電極及び行電
極間の電位差を大きく採ることができ、印加されるデー
タ走査パルスの電圧が小さくても安定した選択放電を生
じさせることができる。故に、データ走査パルスの電圧
レベルを下げることができる。
する行電極対の構成として、図12及び図16に示す構
成が考えられる。図12は、図11に示す行電極対の行
電極の隔壁126とほぼ至近距離で対向する部分におい
て透明電極部分をバス電極と同一の幅で形成した行電極
Xi ,Yi であり、その他の構成については図11と同
じである。図12の構成において、リセット放電領域A
は、放電ギャップge2及び幅広部36を含む、すなわ
ち図12に点線で包囲された領域に限定されて生じる。
βiとほぼ同一の幅に重なり合って伸長形成され、突出
部32aの狭小部38は、図12の構成に比較すると長
手方向がかなり長く形成されている。図13の構成にお
いて、リセット放電領域Aは、放電ギャップge2及び
幅広部36を含む、すなわち図13に点線で包囲された
領域に限定されて生じる。
38が突出部32aの長手方向に2分されて幅広部36
の両端部にそれぞれ連結するように形成されている。図
15に示す行電極対Xi,Yiの行電極の各々は、発光
画素領域Pi,j において、隔壁126と交差する方向に
伸長し隔壁126と交差する度にその幅が狭くなる本体
部30a’と、本体部30a’の長手方向とほぼ垂直方
向に本体部30a’から他方の行電極に向けて突出する
狭小部40と、狭小部40の先端部において連結されて
本体部30a’と平行方向に延在する対向先端部42と
からなる。この対向先端部42は、行電極対の伸長方向
において隣接する発光画素領域の対向先端部と連続して
いる。行電極対の互いにギャップge3を介して対向す
る対向先端部42の間隙ge3が放電ギャップとなる。
この対向先端部42の幅w0は、30〜120μmとな
り、セルにおけるリセット放電領域Aは、放電ギャップ
ge3及び対向先端部42を含む、図15に点線で包囲
された領域に限定されて生じる。
画素セルにおいて、行電極の長手方向に伸長する本体部
30a’と、本体部30a’から他方の行電極に向けて
突出し突出するにつれて幅が狭くなる接続部50と、接
続部50の先端部に連結された幅広部52とからなる。
この幅広部52の幅d2は30〜120μmである。図
16に示す構成において、リセット放電領域Aは、幅広
部52,52の間隙ge4及び幅広部52,52を含
む、図16において点線で包囲された領域に限定されて
生じる。
極対の各構成に対して、プラズマディスプレイ装置を駆
動する際、表示に直接関係しないリセット放電及び選択
放電が生じる領域は、幅広部の間隙の面積と幅広部の面
積との和に関係するので、この面積和を小さし、さらに
狭小部38によって放電領域の拡大を防止することによ
って、リセット放電及び選択放電による発光強度を抑制
することができるのである。
電極対の構成を採る場合においても、行電極Xi,Yi
間の放電ギャップ近傍の誘電体層130の膜厚を厚く形
成し、バス電極αi,βiに近接する側の誘電体層13
0の膜厚を薄く形成する。この場合、初期化及びデータ
書き込み時において行電極の放電ギャップ近傍のみでリ
セット放電及び選択放電を生じさせれば、放電ギャップ
近傍の誘電体層の容量が低いのでリセット放電及び選択
放電による発光強度が小さく抑えられる。
行電極対Xi,Yiの構成を採る場合においても、行電
極間の放電ギャップ近傍の誘電体層130の誘電率を小
さくし、バス電極αi,βiに近接する側の誘電体層1
30の誘電率を大きく形成する。この場合、初期化及び
データ書き込み時において行電極の放電ギャップ近傍の
みでリセット放電及び選択放電を生じさせれば、放電ギ
ャップ近傍の誘電体層の容量が低いのでリセット放電及
び選択放電による発光強度が小さく抑えられる。
セルの構成を示す斜視図である。
である。
る駆動装置の構成を示す図である。
作波形の第1実施例を説明するグラフである。
スと発光強度との関係を説明するグラフである。
って変化する1つの画素セルにおける行電極近傍の壁電
極分布を説明する図である。
作波形の第2実施例を説明するグラフである。
である。
である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
図である。
面図である。
Claims (1)
- 【請求項1】対をなす行電極からなる複数の行電極対
と、前記行電極対と放電空間を介して対向するとともに
前記行電極対と直交する方向に伸長して前記行電極対と
交差する毎に画素セルを画定する複数の列電極と、前記
行電極対を被覆する誘電体層とを備えたプラズマディス
プレイ装置において、画像の表示を行う駆動方法であっ
て、 全ての前記行電極対に第1予備放電パルスを同時に印加
して前記行電極対各々の行電極間に予備放電を生起せし
めることにより全ての前記画素セル内に壁電荷を形成さ
せる初期化行程と、 前記行電極対に走査パルスを印加すると同時に前記列電
極に画素データに対応した画素データパルスを印加して
前記画素セル各々に対して選択的に放電を生起せしめる
ことにより前記画素セル各々を壁電荷の形成された状態
及び壁電荷の形成されていない状態の内のいずれか一方
の状態に設定する画素データ書き込み行程と、 前記行電極対の行電極に維持パルスを繰り返し印加して
壁電荷の形成されている前記画素セルのみを維持放電せ
しめることにより発光状態を維持する維持放電行程とを
有し、 前記初期化行程は、前記第1予備放電パルスの印加終了
直後に、前記行電極対の一方の行電極に第2予備放電パ
ルスを印加する行程を含み、 前記第1予備放電パルスは、前記維持パルスに比して立
ち上がりが緩やかなパルス波形を有し、 前記維持放電行程において、最初に印加される維持パル
スのパルス幅を、その次に印加される維持パルスのパル
ス幅よりも長くすることを特徴とするプラズマディスプ
レイ装置の駆動方法。
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