JP3343333B2 - 軌道用ガード部材取付装置 - Google Patents

軌道用ガード部材取付装置

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JP3343333B2 JP02643498A JP2643498A JP3343333B2 JP 3343333 B2 JP3343333 B2 JP 3343333B2 JP 02643498 A JP02643498 A JP 02643498A JP 2643498 A JP2643498 A JP 2643498A JP 3343333 B2 JP3343333 B2 JP 3343333B2
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正文 出村
義弘 福井
洋明 前田
武二 福田
一雄 三宅
啓介 切敷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、軌道用ガード部材
取付装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軌道用ガード部材(通常、安全ガードと
称している。)は、脱線防止レールまたは脱線防止ガー
ドを必要とする箇所で、これらを取付けるのが不都合な
箇所、例えば落石及び構成の多い箇所において、脱線し
た車両が軌道外に逸走し、転倒又は転落を防止するた
め、軌間の内方又は外方に設置し、本線レールに沿って
車輪を誘導させるために敷設するものである。
【0003】ガード部材と本線レールとの間は、車輪の
最大幅及び本線レールにタイプレートを敷設する場合の
作業性、短絡防止、隣接線への支障防止等を考慮して1
80〜220ミリの間隔を開けて敷設することとされて
いる。そのため従来では、コンクリート枕木の場合、図
5に示すように、枕木1の端部の所定の位置に予め埋設
されている埋込栓2にボルト3によってガード部材4を
締結するようにしている。図中5は本線レールである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、この従来
の方法では、ガード部材4が枕木1上に位置しているた
め、マルチプルタイタンパーによって道床の搗き固めを
行う際には、タンピングツールの動作に支障を来すの
で、搗き固め作業前に該ガード部材4を取外し、搗き固
め作業後に再び該ガード部材4を取付けなければならな
いため、該作業能率を著しく損なうといった問題があっ
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】 そこで本発明において
は、ガード部材の目的からすれば、本線レールから22
0ミリ以上離れた位置でマルチプルタイタンパーによる
道床の搗き固めに支障のない位置(但し、隣接線への支
障等を考慮して本線レール中心から枕木端部までの距離
435ミリ以下とする)に敷設しても、充分な強度を持
っていれば、脱線した車両が軌道外に逸走し、転倒又は
転落を防止するため、本線レールに沿って車輪を誘導さ
せるという目的は達せられる。ということに着目し、な
されたものであって、枕木端部上面に該枕木端部より略
半分が突出するようにして固定された連結板と、該連結
の突出部に嵌合固定される略逆U字状をなすガード部
材取付部材とで構成され、前記連結板の基端側には長孔
状のボルト挿通孔が穿設され、先端側には前記ガード部
材取付部材が嵌合する嵌合溝が両側縁に形成されている
と共に、ガード部材取付部材の上部両側縁には、前記連
結板の下面に係合する係合段部が形成され、且つ、ガー
ド部材取付部材の上面には小判型のボルト挿通孔が穿設
されていることを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に随
って詳細に説明する。10は連結板、11はガード部材
取付部材であって、該連結板10とガード部材取付部材
11とでガード部材取付装置が構成されている。連結板
10は長方形状を成す鋼板から成り、その基端側の略中
央には長孔状のボルト挿通孔12が穿設されている。
又、該連結板10の先端側には、前記ガード部材取付部
材11を嵌合させる嵌合溝13,14が両側縁に形成さ
れている。該嵌合溝13,14のうち一方の嵌合溝13
はガード部材取付部材11の板厚と略同様の深さに形成
されているが、他方の嵌合溝14はそれよりも深く形成
され、ガード部材取付部材11を組付け易くするように
成されている。
【0007】ガード部材取付部材11の上部両側縁に
は、前記連結板10の下面に係合する係合段部15,1
5,15,15が形成され、且つ、ガード部材取付部材
11の上面には小判型をしたボルト挿通孔16が穿設さ
れている。
【0008】17はガード部材であって、H型鋼によっ
て形成され、その水平部18の前記ガード部材取付部材
11のボルト挿通孔16に対応する位置には長孔状のボ
ルト挿通孔19が穿設されている。20は本線レール2
1の高さ(種類)に応じてガード部材17の高さ位置を
調整する高さ調節部材、22はコンクリート製の枕木で
あって、該枕木22の所定の位置には予め前記連結板1
0をボルト23によって該枕木22上面に固定するため
の埋込栓24が埋設されている。
【0009】
【実施例】次に、本発明のガード部材取付装置の組付け
方法について説明する。先ず、連結板10を枕木22の
上面端部にパッド25を介して載置し、ボルト23によ
って螺締固定する。次に、該連結板10にガード部材取
付部材11を嵌合させる。ガード部材取付部材11を連
結板10に嵌合させるには、ガード部材取付部材11を
傾けて、連結板10の深く形成された嵌合溝14側から
嵌合させた後、該ガード部材取付部材11を起し、連結
板10の浅い嵌合溝13側の側面にガード部材取付部材
11の内側面を当接させ、且つ、係合段部15,15,
15,15を連結板10の下面に係合させ、その位置で
該連結板10とガード部材取付部材11を点溶接して固
定する。
【0010】尚、連結板10にガード部材取付部材11
を嵌合させる際に、予めガード部材取付部材11のボル
ト挿通孔16にボルト26を下側から挿入させておくこ
とが便である。このボルト26の基部は、ガード部材取
付部材11のボルト挿通孔16に嵌合されるよう小判型
に形成されており、ナット27を締付けたとき、該ボル
ト26が回転しないように成されている。
【0011】然る後、ガード部材17をガード部材取付
部材11に嵌合させるようにして載置し、ナット27を
前記ボルト26に螺合させて締結する。尚、ガード部材
17をガード部材取付部材11に嵌合させたとき、該ガ
ード部材17とガード部材取付部材11との間に間隙2
8が形成できる形状寸法とすることにより、締結をより
一層強固なものにすることができる。該締結により、ガ
ード部材取付部材11が引っ張り上げられる格好にな
り、係合段部15,15,15,15を連結板10の下
面に圧接し、ガード部材17とガード部材取付部材11
を一体化することができる。又、ガード部材17と連結
板10との間に必要に応じ高さ調整部材20を介装させ
ることによって、該ガード部材10の上端とレール21
の上面との高さを同じにすることができる。
【0012】
【発明の効果】 以上述べたように本発明によれば、枕
木端部上面に該枕木端部より略半分が突出するようにし
て固定した連結板と、該連結板の突出部に嵌合固定する
略逆U字状をなすガード部材取付部材とで構成し、前記
連結板の基端側には長孔状のボルト挿通孔を穿設し、先
端側には前記ガード部材取付部材が嵌合する嵌合溝
側縁に形成すると共に、ガード部材取付部材の上部両側
縁に、前記連結板の下面に係合する係合段部を形成し、
且つ、ガード部材取付部材の上面に小判型のボルト挿通
孔を穿設し、ガード部材を枕木の外側面に敷設するよう
にしたので、道床の搗き固め作業に際し、該ガード部材
の取外し、取付け復旧作業を省略することができるの
で、該作業能率を大幅に向上させることができた。
【0013】又、本発明によれば、連結板のボルト挿通
孔及びガード部材のボルト挿通孔をそれぞれ長孔状とし
たので、それぞれに製作上の誤差があったとしても容易
に組付けることができる。
【0014】又、本発明によれば、連結板に形成した嵌
合溝のうち、一方を深溝に形成したので、該連結板にガ
ード部材取付部材を容易に組付けることができる。
【0015】又、本発明によれば、ガード部材17と連
結板10との間に必要に応じ高さ調整部材20を介装さ
せることによって、該ガード部材10の上端とレール2
1の上面との高さを同じにすることができる。
【0016】更に、本発明によれば、万が一列車が脱線
をした場合、脱線車両の軌道外方への運動は従来と同様
にガード部材が押さえる形となるが、該ガード部材に働
いた力は連結板の嵌合溝の剪断抵抗とガード部材取付部
材の枕木端部小口に接する脚部の回転抵抗とにより、該
力は枕木に伝達されるため、より一層脱線車両の軌道外
方への移動を阻止し、本線レールに沿って車輪を誘導さ
せることができる等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるガード部材取付装置を示す分解斜
視図
【図2】連結板にガード部材取付部材を組付けるときの
状態を示す説明図
【図3】連結板にガード部材取付部材を組付けた状態を
示す縦断正面図
【図4】本発明によるガード部材取付装置によりガード
部材を枕木に取付けた状態を示す側面図
【図5】従来のガード部材取付装置によりガード部材を
枕木に取付けた状態を示す側面図
【符号の説明】
10 連結板 11 ガード部材取付部材 12 ボルト挿通孔 13 嵌合溝 14 嵌合溝 15 係合段部 16 ボルト挿通孔 17 ガード部材 18 水平部 19 ボルト挿通孔 20 高さ調節部材 21 本線レール 22 枕木 23 ボルト 24 埋込栓 25 パッド 26 ボルト 27 ナット 28 間隙
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福井 義弘 大阪市北区芝田2丁目4番24 西日本旅 客鉄道 株式会社 内 (72)発明者 前田 洋明 大阪市北区芝田2丁目4番24 西日本旅 客鉄道 株式会社 内 (72)発明者 福田 武二 東京都町田市高ヶ坂1428−20 (72)発明者 三宅 一雄 奈良県奈良市神功1丁目4番30 (72)発明者 切敷 啓介 埼玉県大宮市東大成町1−525 (56)参考文献 特開 平3−137301(JP,A) 実公 昭6−12075(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E01B 5/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枕木端部上面に該枕木端部より略半分が
    突出するようにして固定された連結板と、該連結板の突
    出部に嵌合固定される略逆U字状をなすガード部材取付
    部材とで構成され、前記連結板の基端側には長孔状のボ
    ルト挿通孔が穿設され、先端側には前記ガード部材取付
    部材が嵌合する嵌合溝が両側縁に形成されていると共
    に、ガード部材取付部材の上部両側縁には、前記連結板
    の下面に係合する係合段部が形成され、且つ、ガード部
    材取付部材の上面には小判型のボルト挿通孔が穿設され
    ていることを特徴とする軌道用ガード部材取付装置。
  2. 【請求項2】ガード部材はH型鋼によって形成され、該
    H型鋼の水平部のガード部材取付部材のボルト挿通孔に
    対応する位置には長孔状のボルト挿通孔が形成されてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の軌道用ガード部材
    取付装置。
  3. 【請求項3】連結板に形成された嵌合溝は、何れか一方
    が深溝に形成されていることを特徴とする請求項1に記
    載の軌道用ガード部材取付装置。
  4. 【請求項4】ガード部材の水平部とガード部材取付部材
    の上面との間には間隙を有することを特徴とする請求項
    1に記載の軌道用ガード部材取付装置。
  5. 【請求項5】連結板の上面において、ガード部材の高さ
    を調節する高さ調節部材をガード部材取付部材の周囲に
    嵌合させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載
    の軌道用ガード部材取付装置。
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WO2006123568A1 (ja) * 2005-05-16 2006-11-23 Central Japan Railway Company 車両の安全装置
JP4937175B2 (ja) * 2008-03-28 2012-05-23 西日本旅客鉄道株式会社 車両ガード装置

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