JP2552236B2 - レールの挫屈防止装置 - Google Patents

レールの挫屈防止装置

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JP2552236B2 JP5121965A JP12196593A JP2552236B2 JP 2552236 B2 JP2552236 B2 JP 2552236B2 JP 5121965 A JP5121965 A JP 5121965A JP 12196593 A JP12196593 A JP 12196593A JP 2552236 B2 JP2552236 B2 JP 2552236B2
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buckling
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武二 福田
啓介 切敷
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばバラスト道床に
おける軌道のカーブ区間等において、気温が上昇してレ
ールが伸長しカーブ外方に膨らみ、挫屈しようとするの
を防止するレールの挫屈防止装置のうち、特に木製の枕
木(木枕木)を使用した軌道の挫屈防止装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】レールは温度変化により伸縮作用をする
ため軸圧力が生じるので、レールを締結した枕木をバラ
スト道床に埋設固定させてある。特に、近年において
は、軌道の破壊を軽減し、列車の乗り心地を改善するも
のとして、定尺のレールを溶接して継目を無くしたロン
グレールが広く採用されている。
【0003】そして、この該ロングレール化による伸縮
作用を抑制するため、重量が大で締結の確実なコンクリ
ート製の枕木(PC枕木)を使用すると共に、急曲線中
のロングレールにおいては所要の道床横抵抗を確保する
ため、道床中における枕木の移動を阻止するようにした
各種の挫屈防止装置が採用されている。
【0004】一方、木枕木の軌道でロングレールを設置
しようとする場合にも道床横抵抗力の増強は不可欠な条
件であることは同じであり、この様なケースに対して図
4及び図5に示すような挫屈防止金具1を木枕木2端部
に水平方向に貫通させたボルト3により取付けて該挫屈
防止金具1の巾広に形成された垂下部4をバラスト5内
に埋設し、道床横抵抗力を増強するようにした方式のも
のが一部で採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のような挫屈防止金具1を木枕木2端部にボルト3に
より取付けるようにしたものでは、既に敷設された既設
の木枕木に水平なボルト孔を穿設することは困難である
ため、枕木交換の際に予め木枕木2の端部にボルト孔を
穿設し、挫屈防止金具1を取付けておいたものを準備し
ておき、旧枕木撤去後に該木枕木2を改めて設置しなけ
ればならないという問題がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では前記従
来の問題点に鑑みて為されたものであって、既設の木枕
木であっても該木枕木を取外すことなく容易に取付ける
ことができる挫屈防止装置を提供することを目的とし、
軌間中央部で相隣接する2本の枕木をまたいで架設する
一対の挫屈防止金具と該挫屈防止金具を枕木に固定する
スクリュースパイキと、挫屈防止金具同士を連結する連
結ボルトとで構成され、挫屈防止金具は枕木上面に当接
させる上部水平部と、該上部水平部端から対向する枕木
方向に延びる延長部と該延長部から垂下する受圧部とか
ら成り、上部水平部にはスクリュースパイキを螺挿する
螺子孔が穿設され、受圧部には連結ボルトを挿通する長
孔状のボルト挿通孔が穿設されていることを特徴とす
る。
【0007】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基いて本発明を詳
細に説明する。10は挫屈防止装置であって、軌間中央
部で相隣接する2本の木枕木2020をまたいで架設
する一対の挫屈防止金具1111と、該挫屈防止金具
1111を木枕木20に固定するスクリュースパイキ
12と、一対の挫屈防止金具1111同士を連結する
連結ボルト13とで構成されている。
【0008】挫屈防止金具11は、適宜な長さを有する
一枚の圧延鋼材によって一体に形成され、木枕木20
面21に当接させる上部水平部14と、該上部水平部1
4の内側端から対向する木枕木20に延びる延長部15
と、該延長部15から垂下する受圧部16とから成され
ている。
【0009】前記挫屈防止金具11の上部水平部14に
は2つの螺子孔(図示せず)が穿設され、又受圧板16
には長孔状のボルト挿通孔17が穿設されている。
【0010】延長部15は該挫屈防止金具11の重量を
軽減させるため、且つコストの低減を図るため、上部水
平部14側から中央部に向かって斜めに切欠かれ、該中
央部から先端部までは受圧部16を垂下するに足りる巾
を有している。
【0011】図中符号30はレール、40はバラストで
ある。
【0012】尚、挫屈防止金具11の成形の際に、受圧
部16の巾を広くし、下端を木枕木20よりも下方に位
置させることにより、バラスト40内に完全に埋設させ
ることができるため、挫屈抵抗力を効率よく確保するこ
とができる。
【0013】次に、該挫屈防止装置10の設置方法につ
いて説明する。先ず、予め該挫屈防止装置10を設置し
ようとする現場の軌道のバラスト40を掘削移動させて
おく。
【0014】次に、挫屈防止金具11の上部水平部14
を木枕木20中央部の上面21当接させ、受圧部16の
上部水平部14側の端縁を木枕木20の側面22に圧接
するように置き、隣接する木枕木20にも、受圧部16
同士が接合するように対をなす一方の挫屈防止金具11
を同様に置く。
【0015】次に、対をなす一対の挫屈防止金具11
11の重合する受圧部16,16に穿設されたボルト挿
通孔17,17に連結ボルト13を挿通し、ナット18
を螺合して締結し、一対の挫屈防止金具1111を一
体化し、スクリュースパイキ12によって該挫屈防止金
1111を対応する木枕木2020にそれぞれ固
定する。
【0016】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、軌間
中央部で相隣接する2本の枕木をまたいで架設する一対
の挫屈防止金具と該挫屈防止金具を枕木に固定するスク
リュースパイキと、挫屈防止金具同士を連結する連結ボ
ルトとで構成し、挫屈防止金具を枕木上面に当接させる
上部水平部と、該上部水平部端から対向する枕木方向に
延びる延長部と該延長部から垂下する受圧部とで成し、
上部水平部にはスクリュースパイキを螺挿する螺子孔を
穿設し、受圧部には連結ボルトを挿通する長孔状のボル
ト挿通孔を穿設したので、既設の木枕木にも極めて容易
に取付けることが出来る。又、木枕木敷設間隔が一定で
なくても容易に対応するができる。
【0017】従って、道床横抵抗力を増強させることが
出来る。即ち、挫屈防止金具の受圧部に掛かる道床の圧
力は、挫屈防止金具の上部水平部の固定部には、水平方
向の力と、回転モーメントとして掛かる。これに対し、
水平方向の力に対しては、相隣接する2本の枕木に螺挿
した4本のスクリュースパイキの水平方向に抵抗力が共
同して働き、回転力に対しては相隣る枕木のスクリュー
スパイキの軌道中心線からの偏心量によって抵抗モーメ
ントを確保しえるからである。
【0018】又、本発明による挫屈防止金具は、市販の
構造用圧延鋼材のプレス加工のみで製作でき、且つ連結
ボルトはレール継目用の回転止め付きボルトを活用する
ことができるので、極めて安価に所要の挫屈防止装置を
提供できる等の効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による挫屈防止装置を取付けた状態を示
す木枕木の拡大斜視図。
【図2】同上の拡大正面図。
【図3】同上の平面図。
【図4】従来の挫屈防止装置を取付けた状態を示す木枕
木の側面図。
【図5】同上の正面図。
【符号の説明】10 挫屈防止装置11 挫屈防止金具 12 スクリュースパイキ 13 連結ボルト 14 上部水平部 15 延長部 16 受圧部 17 ボルト挿通孔20 木枕木 30 レール 40 バラスト

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軌間中央部で相隣接する2本の枕木をま
    たいで架設する一対の挫屈防止金具と該挫屈防止金具を
    枕木に固定するスクリュースパイキと、挫屈防止金具同
    士を連結する連結ボルトとで構成され、挫屈防止金具は
    枕木上面に当接させる上部水平部と、該上部水平部端か
    ら対向する枕木方向に延びる延長部と該延長部から垂下
    する受圧部とから成り、上部水平部にはスクリュースパ
    イキを螺挿する螺子孔が穿設され、受圧部には連結ボル
    トを挿通する長孔状のボルト挿通孔が穿設されているこ
    とを特徴とするレールの挫屈防止装置。
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