JP3342812B2 - 水質浄化装置 - Google Patents

水質浄化装置

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JP3342812B2
JP3342812B2 JP33250096A JP33250096A JP3342812B2 JP 3342812 B2 JP3342812 B2 JP 3342812B2 JP 33250096 A JP33250096 A JP 33250096A JP 33250096 A JP33250096 A JP 33250096A JP 3342812 B2 JP3342812 B2 JP 3342812B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば湖沼、池、
ダム、溜池、貯水池、河川、用水路、堀、運河、水槽等
において水を浄化する水質浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】湖沼、池、ダム、溜池、貯水池、河川、
用水路、堀、運河、水槽等の浄化対象において、水質汚
染対策として水を浄化する水質浄化装置を設置すること
が行われている。このような水質浄化装置として、フィ
ルタと、該フィルタ内に挿入されるとともに内外を連通
させる集水部を有する揚水管と、該揚水管内に配置され
た噴出部から空気を噴出させることにより該揚水管内に
エアリフトを生じさせて該揚水管の集水部からフィルタ
内の水を吸引させる空気噴出手段とを有するものがあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記水質浄化装置を複
数用いるとともに各フィルタを水底に設置するような場
合、フィルタそれぞれの水底における配置位置によって
は水面からの距離が異なることがある。このような場
合、当然、空気噴出手段の噴出部の水面からの距離もそ
れぞれ異なることになることから、揚水管の吸引量が異
なることになり、すべてのフィルタで通過させる水の流
速が異なってしまうため、すべてのフィルタを有効に使
用できないという問題があった。したがって、本発明の
目的は、すべてのフィルタで通過させる水の流速を同じ
とすることができ、すべてのフィルタを有効に使用する
ことができる水質浄化装置を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の水質浄化装置は、フィルタ
と、該フィルタ内に挿入されるとともに内外を連通させ
る集水部を有する揚水管と、該揚水管内に配置された噴
出部から空気を噴出させることにより該揚水管内にエア
リフトを生じさせて該揚水管の集水部から前記フィルタ
内の水を吸引させる空気噴出手段とを有するものであっ
て、前記フィルタを複数設けるとともに、前記揚水管を
一つの合流部と、該合流部から分岐されるとともに各フ
ィルタにそれぞれ挿入される、前記集水部を有する分岐
部とで構成し、揚水管の前記合流部に、一つの空気噴出
手段で噴出部から空気を噴出させることによりすべての
分岐部の集水部からフィルタ内の水を吸引させることを
特徴としている。これにより、複数のフィルタの配置位
置が水面からの距離を異ならせていても、一つの空気噴
出手段で噴出部から揚水管の合流部に空気を噴出させる
ことですべての分岐部の集水部からフィルタ内の水を吸
引させることになるため、すべての分岐部における吸引
量を同じとすることができる。
【0005】また、本発明の請求項2記載の水質浄化装
置は、フィルタと、該フィルタ内に挿入されるとともに
内外を連通させる集水部を有する揚水管と、該揚水管内
に配置された噴出部から空気を噴出させることにより該
揚水管内にエアリフトを生じさせて該揚水管の集水部か
ら前記フィルタ内の水を吸引させる空気噴出手段とを有
するものであって、前記フィルタを複数設けるととも
に、すべてのフィルタに前記揚水管を設け各揚水管に前
記空気噴出手段の噴出部をそれぞれ設けてなり、前記噴
出部の高さを調整する調整手段を設けてなることを特徴
としている。これにより、噴出部の高さを調整する調整
手段を設けてなるため、複数のフィルタの配置位置が水
面からの距離を異ならせていても、調整手段により噴出
部の水面からの距離を同じとすることができ、よって、
すべての揚水管における吸引量を同じとすることができ
る。
【0006】本発明の請求項3記載の水質浄化装置は、
請求項2記載のものに関して、前記調整手段は、水面に
浮かぶフロートと、該フロートと噴出部とを連結させる
連結手段とを具備することを特徴としている。これによ
り、水面に浮かぶフロートでこれに連結手段を介して連
結させた噴出部の水面からの距離を一定させることにな
るため、水面とフィルタとの距離が変化することがあっ
ても常にすべてのフィルタの噴出部の水面からの距離を
同じとすることができる。しかも、フロートを用いて浮
かせるため、構成が簡素となるとともに設置時の調整が
不要となり、加えて、水位変化があっても水面から噴出
部までの距離が常に一定して吸引量が常に一定する。
【0007】本発明の請求項4記載の水質浄化装置は、
請求項2または3記載のものに関して、前記空気噴出手
段には、前記噴出部の手前の流路上に絞りがそれぞれ設
けられていることを特徴としている。これにより、空気
噴出手段には、噴出部の手前の流路上に絞りがそれぞれ
設けられているため、該絞りを用いて空気の噴出量をさ
らに調整することができる。
【0008】本発明の請求項5記載の水質浄化装置は、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のものに関して、
前記揚水管の集水部より先側をフィルタ外まで延出させ
るとともに、この延出先端に開口部を設け、該開口部を
開閉させる蓋部材を設けてなることを特徴としている。
これにより、揚水管の集水部より先側のフィルタ外の開
口部を、蓋部材で開放させることで、集水部の詰まりの
状況等を確認することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の水質浄化装置の第1の実
施の形態を図1〜図3を参照して以下に説明する。ま
ず、図1において符号11で示すものが水質浄化装置で
ある。この水質浄化装置11は、池あるいは湖沼等の閉
鎖系の浄化対象となる水域10の水面10a下に沈んだ
状態で水底10bに固定される浄化処理ユニット12
と、陸側に設置される駆動装置13(図3参照)とから
構成されている。なお、以下の説明における上下は配置
時の状態における上下である。
【0010】まず、浄化処理ユニット12について説明
する。浄化処理ユニット12は、多数の流入孔15が全
面に形成されるとともにそれぞれが正方形状をなして環
状に連結される四枚の側板部16,16,…と、これら
側板部16,16,…の下端開口側を閉塞するよう取り
付けられるとともに多数の図示せぬ流入孔が全面に形成
された正方形状の下板部18と、逆側の上端開口側を閉
塞するよう取り付けられるとともに多数の図示せぬ流入
孔が全面に形成された正方形状の上板部19とからな
る、略立方体状の外体20を二つ並列に有している。な
お、各外体20,20は、それぞれ、四枚の側板部16
のうちの一つの下部所定位置に流入孔15より大きい貫
通孔21が形成されている。各外体20,20は、ステ
ンレス鋼等の非腐食性部材や非腐食処理された鋼板等か
らなるもので、それぞれ、下板部18の下面の外周側に
固定された支持フレーム22を介して水底10b上に固
定されている。
【0011】そして、各外体20,20には、それぞ
れ、第一管部24と第二管部25とからなる略L字形状
の円筒の集水管体(揚水管,分岐部)26が設けられて
いる。第一管部24は、一端側にフランジ部27を有し
ており、貫通孔21に内周面を一致させた状態で、該フ
ランジ部27において側板部16に取り付けられてい
る。この取付状態で、第一管部24は、外体20の下板
部18に平行をなしてその略中心位置まで延在してい
る。同取付状態で、第二管部25は、第一管部24のフ
ランジ部27に対し反対側から上方に、外体20の高さ
方向の略中心位置まで延在し開口部26aを上方に向け
ている。
【0012】これら集水管体26,26の開口部26
a,26aには、それぞれ、後述する木炭29の侵入を
防ぐ目的で、開口部26aを覆うように集水フィルタ
(集水部)30が取り付けられている。各集水フィルタ
30,30は、それぞれ、略円筒状をなすとともに、木
炭29の径より小径の集水孔31が全面に多数、径方向
に貫通形成された円筒部32と、その一端開口部を閉塞
するように設けられるとともに、木炭29の径より小径
の集水孔33が全面に多数、軸線方向に形成された円板
部34とからなっている。
【0013】そして、集水フィルタ30,30は、開口
側を集水管体26の第二管部25の開口部26aに向け
て該第二管部25の外側に嵌められており、この状態で
図示せぬホースバンド等で固定される。この固定状態に
おいて、各集水フィルタ30,30の中心位置となる点
は、それぞれ、外体20の中心位置となる点に一致され
ている。
【0014】外体20,20の内側の隙間には、それぞ
れ、流入孔15および集水孔31,33より径大の濾過
材としての木炭29が充填されしかも有機物を分解する
好気性の微生物が担持されて、処理部36が形成されて
いる。なお、処理部36と外体20とで浄化フィルタ3
7が構成されている。
【0015】両浄化フィルタ37,37は、貫通孔21
を有するそれぞれの側板部16,16を相互に平行さ
せ、かつ貫通孔21を相互に対向させた状態で配置され
ており、これらの間に、第一管部(分岐部)39と第二
管部(合流部)40とからなる略T字形状の円筒の揚水
管体(揚水管)41が設けられている。
【0016】第一管部39は、両端部にフランジ部4
2,42を有しており、フランジ部42,42が、各貫
通孔21,21に内周面を一致させた状態で、各浄化フ
ィルタ37,37の側板部16,16に取り付けられて
いる。なお、各フランジ部42,42は、それぞれ、間
に側板部16を挟んだ状態で集水管体26のフランジ部
27とボルト等で連結されることにより側板部16に取
り付けられることになる。このような取り付け状態にお
いて、第一管部39は両浄化フィルタ37,37の集水
管体26,26に連通される。
【0017】第二管部40は、このように第一管部39
が各浄化フィルタ37,37間に取り付られた状態で、
該第一管部39の中央位置から、該第一管部39に直交
して上方に延出し、各浄化フィルタ37より上側位置に
おいて上方に向け上部開口部41aを開口させている。
【0018】揚水管体41には、第一管部39および第
二管部40の中心軸線に直交して貫通孔43が形成され
ており、該貫通孔43に円筒状の空気噴出管(空気噴出
手段)44が嵌合固定されている。該空気噴出管44の
揚水管体41から突出する一端部は、蓋体45が嵌合さ
れて閉塞されており、他端側は、上方に向け屈曲されて
連結管46に連結され、陸側に設置された駆動装置13
に連結されている。なお、嵌合固定状態において空気噴
出管44の揚水管体41内に配置された部分の上側に
は、内外を貫通させて第二管部40内に空気を噴出させ
る空気噴出孔(噴出部)47が多数形成されている。
【0019】各浄化フィルタ37,37の外体20,2
0の下側には、それぞれ、先端側が閉塞された円筒状の
洗浄ノズル49が支持フレーム22に支持固定された状
態で設けられている。これら洗浄ノズル49,49は、
それぞれ、固定状態において、その一側を下板部18に
沿わせており、この部分にはその内部を外部に連通させ
る空気噴出孔50が多数所定の間隔でほぼ全長にわたっ
て形成されている。これら洗浄ノズル49,49の他側
の端部は、それぞれ、側板部16の外側であって揚水管
体41に対し反対側の位置において側板部16と平行を
なすよう屈曲されて連結管51に連結されている。洗浄
ノズル49,49は、これら連結管51,51を介して
駆動装置13に連結されている。なお、各洗浄ノズル4
9,49を、それぞれ、下板部18の下側で一つまたは
複数の輪状に形成し、その円周方向に空気噴出孔50を
多数形成してもよい。
【0020】次に、駆動装置13について説明する。駆
動装置13は、陸側に設置される筐体53を有してお
り、図3に示すように、空気噴出管44側の連結管46
は、筐体53内で電磁切換弁54に連結されており、両
洗浄ノズル49,49側の連結管51,51は、筐体5
3内で電磁切換弁55に連結されている。これら電磁切
換弁54,55は、筐体53内において連結管56で連
結されており、一方の電磁切換弁54には、一つの空気
圧縮機57の空気吐出側が連結されている。
【0021】電磁切換弁54は、空気圧縮機57の吐出
側を連結管56に連通させることなく連結管46に連通
させる状態と、連結管46に連通させることなく連結管
56に連通させる状態とに切り換えられるようになって
おり、電磁切換弁55は、連結管56を連結管51,5
1の一方に連通させることなく他方に連通させる状態
と、連結管51,51の前記他方に連通させることなく
前記一方に連通させる状態とに切り換えられるようにな
っている。
【0022】これら、電磁切換弁54,55および空気
圧縮機57は、筐体53内に設けられたコントローラ5
8に電気的に接続されている。このコントローラ58
は、外部電源59に接続されており、外部電源59から
の空気圧縮機57および電磁切換弁54,55への電力
供給の制御を行う。
【0023】次に、上記構成の水質浄化装置11の作動
を以下に説明する。外部電源59からコントローラ58
に電力が供給されると、コントローラ58は空気圧縮機
57を駆動状態とするとともに、電磁切換弁54を、空
気圧縮機57の吐出側を連結管56に連通させることな
く連結管46に連通させる状態とする。これにより、空
気圧縮機57から連結管46を介して空気噴出管44に
向け圧縮空気が供給される。すると、該圧縮空気は空気
噴出孔47から噴出され揚水管体41の第二管部40内
で気泡となって下から上へ移動し、この気泡の移動で、
該揚水管体41の第二管部40内に上方への水流すなわ
ちエアリフトが生じて、両集水管体26,26から吸引
を行い、両集水管体26,26の集水フィルタ30,3
0から各処理部36,36の中心近傍の水を吸い込ん
で、上部開口部41aから処理部36,36の外部に排
出させる。これにより、強制的に各浄化フィルタ37,
37の外側の水が、側板部16,16,…の流入孔1
5、上板部19および下板部18の流入孔から、処理部
36,36内に導入され、処理部36,36を中心に向
け移動して中心の集水フィルタ30,30に至り、その
際に、処理部36,36を構成する木炭29に担持され
た好気性微生物に、アオコ等の藻類や有機質浮遊物質、
溶解性有機物質等が分解されることで水が浄化される。
そして、このように浄化処理された水が集水フィルタ3
0,30から集水管体26,26内に吸引され、該集水
管体26,26から揚水管体41内を移動して上方に突
出するの開口部41aから水域10に排出される。この
ような水の環流で浄化対象が浄化される。
【0024】ここで、各処理部36,36内を通過する
水の流速が、0.5〜4(cm/分)程度となるよう
に、空気噴出管44の空気噴出孔47から噴出される空
気量が制御される。この場合、空気圧縮機57、電磁切
換弁54、連結管46、空気噴出管44、集水管体2
6,26、集水フィルタ30,30および揚水管体41
が、浄化フィルタ37の内側から水を吸い込むことによ
り該浄化フィルタ37に外側から内側への水流を発生さ
せるエアリフトポンプ(ポンプ)60を構成している。
【0025】他方、上記した浄化処理が長期間行われて
処理部36の目詰りが進み、目標とする浄化性能が得ら
れなくなると、コントローラ58が、電磁切換弁54
を、空気圧縮機57の吐出側を連結管46に連通させる
ことなく連結管56に連通させる状態とし、電磁切換弁
55を、連結管56を連結管51,51の一方に連通さ
せることなく他方に連通させる状態とする。これによ
り、空気圧縮機57から連結管51,51の前記他方に
向け空気が供給されて、該連結管51に連通された一方
の洗浄ノズル49の空気噴出孔50から噴出され、気泡
となって、該洗浄ノズル49の上側の一方の浄化フィル
タ37の下板部18の流入孔から処理部36内に入り、
処理部36内を上方に移動する。この気泡の移動による
衝撃等で、処理部36を構成する木炭29に振動が生じ
る。この振動や衝撃により、浄化処理を行うことで処理
部36内で増殖した好気性微生物あるいは好気性微生物
が分解し生成した物質や処理部36内の被処理水内に含
まれる浮遊物等が木炭から剥離等され、気泡の移動で生
じる水流で空気とともに処理部36内を上昇し、主とし
て上側の上板部19の流入孔を通過して浄化フィルタ3
7の外側に排出される。このようにして一方の浄化フィ
ルタ37の処理部36が洗浄される。
【0026】そして、このような一方の浄化フィルタ3
7の洗浄処理があらかじめ設定された所定時間Tだけ実
行されると、コントローラ58は、電磁切換弁54はそ
のままで電磁切換弁55を、連結管56を連結管51,
51の前記他方に連通させることなく前記一方に連通さ
せる状態とする。これにより、空気圧縮機57から連結
管51,51の前記一方に向け空気が供給されて、該連
結管51に連結された他方の洗浄ノズル49の空気噴出
孔50から噴出され、その上側の他方の浄化フィルタ3
7が上記と同様に洗浄される。そして、このような他方
の浄化フィルタ37の洗浄処理があらかじめ設定された
所定時間Tだけ実行され、このようにして全浄化フィル
タ37,37の洗浄が完了すると、コントローラ50
が、電磁切換弁54を、空気圧縮機57の吐出側を連結
管56に連通させることなく連結管46に連通させる状
態として、浄化処理を再開させる。
【0027】ここで、この場合、空気圧縮機57、電磁
切換弁54,55、連結管56、連結管51および洗浄
ノズル49が、浄化フィルタ37を洗浄する洗浄装置6
1を構成している。なお、コントローラ58は、例え
ば、別途設けた圧力センサにより検出したエアリフトポ
ンプ60の吸込圧力があらかじめ設定された所定値以上
となった場合や、浄化処理の実施時間があらかじめ設定
された所定時間に達した場合等に、洗浄処理実行を判断
する。
【0028】以上のような構成の第1の実施の形態の水
質浄化装置11によれば、複数の浄化フィルタ37,3
7が水面10aに対し傾斜して配置されること等に起因
して、それぞれの配置位置が水面10aからの距離を異
ならせることになっても、一つの空気噴出管44で空気
噴出孔47から揚水管体41の第二管部40に空気を噴
出させることですべての集水管体26,26からすべて
の浄化フィルタ37,37内の水を吸引させることにな
るため、すべての集水管体26,26における吸引量を
同じとすることができる。
【0029】したがって、すべての浄化フィルタ37,
37で通過させる水の流速を同じとすることができ、す
べての浄化フィルタ37,37を有効に使用することが
できる。これにより、高さを合わせるための水底10b
への基礎工事が不要となるため、設置工事が容易とな
り、設置関係についてのコストダウンを図ることができ
る。また、洗浄処理については、各浄化フィルタ37,
37毎に順次実行するようにしているため、各浄化フィ
ルタ37,37が水面10aに対し傾斜していても、各
浄化フィルタ37の処理部36の洗浄を確実に行うこと
ができる。しかも、すべての浄化フィルタ37,37に
対し、揚水管体41および空気噴出管44が一つで済む
ため、コストを低減することができる。
【0030】なお、上記実施の形態においては、2個の
浄化フィルタ37の場合を例にとり説明したが、3個以
上であっても、それぞれの浄化フィルタ37に集水管体
26を設け、これらを一本の揚水管体41に合流させ
て、該揚水管体41に一つの空気噴出管44を設ければ
よく、この場合も、上記と同様の効果を奏することがで
きる。
【0031】次に、本発明の水質浄化装置の第2の実施
の形態を主に図4を参照して以下に、第1の実施の形態
との相違部分を中心に説明する。なお、第1の実施の形
態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第2の実施の形態においては、両集水フィルタ(集水
部)63,63が、円筒状をなすとともに、木炭29の
径より小径の集水孔64が全面に多数、径方向に貫通形
成された形状をなしており、そして、その一端開口部側
が、各集水管体26,26に同軸をなして各開口部26
a,26a側に取り付けられている。
【0032】また、各外体20,20の上板部19,1
9の中央には、それぞれ、貫通孔65が形成されてい
る。そして、各集水フィルタ63,63の他端開口部側
には、それぞれ、集水管体26の延長上にこれと同軸を
なして直線状の延長管体66の一端開口部側が取り付け
られており、この延長管体66の他端開口部側は、貫通
孔65に嵌合されて、さらに外体20の上側まで延在さ
れている。各延長管体66,66の他端開口部は、それ
ぞれ、着脱自在の蓋部材67が装着されて閉塞されてい
る。ここで、第1の実施の形態と同様に、各集水フィル
タ63,63の中心位置となる点は、それぞれ、外体2
0の中心位置となる点に一致されている。
【0033】このような構成の第2の実施の形態におい
ては、各集水フィルタ63,63に外体20の外側まで
直線状に延出する延長管体66,66が取り付けられて
いるため、延長管体66の蓋部材67を外すことで、そ
の上端開口部である点検孔(開口部)68から集水フィ
ルタ63の内部を目視点検したり、集水フィルタ63の
集水孔64が汚泥等で目詰りを起こした場合あるいは集
水管64内に汚泥等が推積した場合にこれらを清掃する
等のメンテナンスが容易となる。これにより、処理水量
の低下を防止し、効率良い浄化処理を行うことができる
上、ライフサイクルを長くすることができる。勿論、延
長管体66に蓋部材67を取り付けて点検孔68を閉塞
させておくことにより、水が処理部36を通過せずに集
水管体26に直接導入されることが防止できるため、第
1の実施の形態と同様に浄化処理を行うことができ、こ
れにより、第1の実施の形態と同様の効果を奏すること
ができる。
【0034】次に、本発明の水質浄化装置の第3の実施
の形態を主に図5〜図7を参照して以下に、第1の実施
の形態との相違部分を中心に説明する。なお、第1の実
施の形態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は
略す。第3の実施の形態においては、各浄化フィルタ3
7,37の外体20,20の側板部16,16には貫通
孔が形成されておらず、各上板部19,19の端部位置
に貫通孔70,70が形成されている。そして、各浄化
フィルタ37,37の外体20,20には、それぞれ、
第一管部71と第二管部72と第三管部73とからなる
略J字形状の円筒の揚水管体74が位置固定となるよう
取り付けられている。
【0035】第一管部71は、取り付け状態において、
一の側板部16の内側に近接しかつすべての側板部16
に平行をなすとともに、上端側が貫通孔70の下側に位
置されその開口部74aを上方に向けかつその軸線を貫
通孔70の軸線に一致させており、さらに下端側が下板
部18の近傍まで延在している。同取付状態で、第二管
部72は、第一管部71の下端から屈曲し下板部18に
沿ってその中心近傍まで延在してさらに該中心位置にお
いて上方を向くよう屈曲している。同取付状態で、第三
管部73は、第二管部72の第一管部71に対し反対側
から外体20の略中心位置まで延在して開口部74bを
上方に向けている。
【0036】各揚水管体74,74の内側の開口部74
b,74bには、第1の実施の形態と同様の集水フィル
タ30,30が設けられている。ここで、各集水フィル
タ30,30の中心位置となる点は、第1の実施の形態
と同様、それぞれの外体20の中心位置となる点に一致
されている。そして、外体20,20の上板部19,1
9の上側には、それぞれ、貫通孔70,70と同軸をな
し揚水管体74の開口部74aより上側に距離をあけた
状態で円筒状の支持管体76が配置されている。各支持
管体76,76の下端部には、それぞれ、伸縮自在な蛇
腹筒状の伸縮部材77の一端部が嵌合されて固定部材7
8により固定されており、伸縮部材77の他端部は、そ
れぞれ、各揚水管体74の上端部に嵌合されて固定部材
79により固定されている。このように連結状態にある
揚水管体74と伸縮部材77と支持管体76とは、内側
がすべて連続的に連通されている。
【0037】支持管体76,76の内側には、空気噴出
管(空気噴出手段)81,81が、軸線を沿わせた状態
で、支持管体76,76に設けられた支持機構(調整手
段)82,82を介して上下移動可能に支持されてい
る。各空気噴出管81,81には、それぞれ、揚水管体
74の第一管部71の下部内に位置する一端部に内外を
貫通させる空気噴出孔(噴出部)83が形成されてお
り、他端部に連結管84(図7参照)が連結されてい
る。空気噴出管81,81は、連結管84,84を介し
て、陸側に設置された駆動装置13に連結されている。
【0038】各支持機構82,82は、それぞれ、貫通
孔70の側方において、ネジ部86を上板部19あるい
は上板部19の側方に延長された支持部材85から垂直
上方に突出させた状態でこれら上板部19あるいは支持
部材85に固定された複数のネジ部材87,87と、中
央に大径の貫通孔88が形成され、外周側に複数の小径
の貫通孔89,89が形成された第一の支持部材90
と、円筒部91、その軸線方向における一端側にこれを
閉塞するよう設けられた蓋部92およびその軸線方向に
おける他端部に設けられたフランジ部93を有するとと
もにフランジ部93に複数の貫通孔94,94が形成さ
れた第二の支持部材95と、各ネジ部材87,87にそ
れぞれ二つずつ螺合されるナット部材96,96,…と
を具備している。
【0039】各支持機構82,82は、それぞれ、各ネ
ジ部材87にナット部材96を一つずつ螺合させ、その
上に、第一の支持部材90をその大径の貫通孔88を支
持管体76に嵌合固定させかつ小径の各貫通孔89を各
ネジ部材87に挿通させた状態で設け、その上に、第二
の支持部材95をその円筒部91の内周部を支持管体7
6に嵌合固定させかつ各貫通孔94を各ネジ部材87に
挿通させた状態で設けて、さらに、その上に、各ネジ部
材87にナット部材96を一つずつ螺合させて組み上げ
られる。そして、第二の支持部材95の蓋部92に形成
された支持孔97に空気噴出管81を挿通状態で固定す
る。
【0040】これにより、上下のナット部材96,96
の位置を調整することで、これらの間に挾持される第一
の支持部材90および第二の支持部材95が、伸縮部材
77を伸縮させつつ支持管体76とともに移動して外体
20に対し蓋部92の高さ方向位置を調整することで、
浄化フィルタ37に対する空気噴出管81の空気噴出孔
83の高さを調整する。具体的には、すべての空気噴出
管81の空気噴出孔83の水面10aからの距離が同じ
となるよう調整する。なお、第二の支持部材95,95
には、それぞれ、蓋部92に、支持孔97以外に内外を
貫通する図示せぬ貫通孔が複数形成されており、これに
より、揚水管体74から排出される水を第二の支持部材
95から外に排出させる。
【0041】駆動装置13は、図7に示すように、両空
気噴出管81,81側の連結管84,84がそれぞれ筐
体53内に導かれて一本の連結管99に合流された後に
電磁切換弁54に連結されている。そして、電磁切換弁
54は、空気圧縮機57の吐出側を連結管56に連通さ
せることなく連結管99を介して連結管84,84に同
時に連通させる状態と、連結管84,84に連通させる
ことなく連結管56に連通させる状態とに切り換えられ
るようになっており、電磁切換弁55は、第1の実施の
形態と同様、連結管56を、連結管51,51の一方に
連通させることなく他方に連通させる状態と、連結管5
1,51の前記他方に連通させることなく前記一方に連
通させる状態とに切り換えられるようになっている。
【0042】このような水質浄化装置11によれば、外
部電源59からコントローラ58に電力が供給される
と、コントローラ58は空気圧縮機57を駆動状態とす
るとともに、電磁切換弁54を、空気圧縮機57の吐出
側を連結管58に連通させることなく連結管99を介し
て連結管84,84に連通させる状態とする。これによ
り、空気圧縮機57から連結管84,84を介して各空
気噴出管81,81に向け圧縮空気が供給されて、各空
気噴出孔83,83から噴出される。すると、各揚水管
体74,74の第一管部71,71内で気泡となって下
から上へ移動し、この気泡の移動で、各揚水管体74,
74の第一管部71,71内に上方への水流すなわちエ
アリフトが生じて、それぞれの揚水管体74,74の集
水フィルタ30,30から各処理部36,36の中心近
傍の水を吸い込んで、処理部36,36の外部に排出さ
せる。これにより、第1の実施の形態と同様に、水が浄
化される。この場合、空気圧縮機57、電磁切換弁5
4、連結管84,99、空気噴出管81、集水フィルタ
30および揚水管体74が、浄化フィルタ37の内側か
ら水を吸い込むことにより該浄化フィルタ37に外側か
ら内側への水流を発生させるポンプ60を構成してい
る。
【0043】他方、洗浄処理については、第1の実施の
形態と同様の判定条件にしたがって開始させ、コントロ
ーラ58が、第1の実施の形態と同様、電磁切換弁54
を、空気圧縮機57の吐出側を連結管99に連通させる
ことなく連結管58に連通させる状態とし、電磁切換弁
55を、連結管56を連結管51,51の一方に連通さ
せることなく他方に連通させる状態と、連結管51,5
1の前記他方に連通させることなく前記一方に連通させ
る状態とを順次切り換えて、浄化フィルタ37,37毎
に順次行う。
【0044】以上のような構成の第3の実施の形態の水
質浄化装置11によれば、複数の浄化フィルタ37,3
7が水面10aに対し傾斜して配置されること等に起因
して、それぞれの配置位置が水面10aからの距離を異
ならせることになっても、各支持機構82,82で、す
べての空気噴出管81,81の空気噴出孔83,83の
水面10aからの距離が同じとなるよう調整することが
できるため、すべての揚水管体74,74における吸引
量を同じとすることができる。したがって、第1の実施
の形態と同様の効果を奏することができる。
【0045】次に、本発明の水質浄化装置の第4の実施
の形態を主に図8を参照して以下に、第3の実施の形態
との相違部分を中心に説明する。なお、第3の実施の形
態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第4の実施の形態においては、各支持機構(連結手段)
101,101が相違しており、各支持機構101,1
01は、それぞれ、貫通孔70の側方において、軸部1
02を上板部19あるいは上板部19の側方に延出され
た支持部材85から垂直上方に突出させた状態でこれら
上板部19あるいは支持部材85に固定された複数の軸
部材103,103と、中央に大径の貫通孔104が形
成され、外周側に複数の小径の貫通孔105,105が
形成された第一の支持部材106と、円筒部107、そ
の軸線方向における一端側を閉塞するよう設けられた蓋
部108およびその軸線方向における他端部に設けられ
たフランジ部109を有するとともにフランジ部109
に複数の貫通孔110,110が形成された第二の支持
部材111と、各軸部材103,103の軸部102,
102の上端に固定されるストッパ部材112,112
と、第二の支持部材111に図示せぬ取付部材により取
り付けられるフロート113,113とを具備してい
る。
【0046】各支持機構101,101は、それぞれ、
第一の支持部材106および第二の支持部材111を、
貫通孔105,105および貫通孔110,110の位
置を合わせた状態で接合させ、第二の支持部材111に
フロート113,113を取り付ける。そして、各軸部
材103,103の軸部102,102に、あらかじめ
接合されている第一の支持部材106および第二の支持
部材111を、第一の支持部材106を下側として、こ
れらの貫通孔104および円筒部107の内周面を支持
管体76に嵌合させかつ各貫通孔105,105,11
0,110を各軸部材103,103の軸部102,1
02に挿通させた状態で設け、この状態で、第二の支持
部材111のフランジ部109より上側に突出する軸部
材103,103の軸部102,102の上端に、貫通
孔110,110より大径のストッパ部材112,11
2を固定して組み上げられる。そして、第二の支持部材
111,111の蓋部108,108に形成された支持
孔114,114に空気噴出管81,81を挿通状態で
固定する。ここで、フロート113,113の浮力は、
それぞれ、浄化対象の水中で支持機構101により空気
噴出管81を支持した状態において、常に水面10aに
浮かされるよう設定されている。また、すべての浄化フ
ィルタ37,37において、それぞれ、フロート11
3,113と空気噴出管81の空気噴出孔83との距離
を一致させている。なお、各第二の支持部材111,1
11の蓋部108,108には、支持孔114,114
以外に、内外を貫通する図示せぬ貫通孔が複数形成され
ており、これにより、それぞれ、揚水管体74から排出
される水を第二の支持部材111から外に排出させる。
【0047】以上のような構成の第4の実施の形態の水
質浄化装置11によれば、複数の浄化フィルタ37,3
7が水面10aに対し傾斜して配置されること等に起因
して、それぞれ配置位置が水面10aからの距離を異な
らせることになっても、各浄化フィルタ37,37に設
けられた支持機構101,101が、それぞれ、水面1
0aに浮かぶフロート13,13で空気噴出管81の空
気噴出孔83の水面10aからの距離を常に同じにする
ことになるため、常にすべての空気噴出管81,81の
空気噴出孔83,83の水面10aからの距離を同じと
することができることになり、すべての揚水管体74,
74における吸引量を同じとすることができる。したが
って、第3の実施の形態と同様の効果を奏することがで
きる。しかも、フロート13を用いて浮かせるため、構
成が簡素になるとともに設置時あるいは設置後の調整が
不要となり、加えて、水位変化があっても水面10aか
ら空気噴出孔83,83までの距離が常に一定して揚水
管体74,74の吸引量が常に一定する。
【0048】次に、本発明の水質浄化装置の第5の実施
の形態を主に図9を参照して以下に、第3の実施の形態
との相違部分を中心に説明する。なお、第3の実施の形
態と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。
第5の実施の形態においては、空気噴出管81,81に
連結された連結管84,84が合流して一つの連結管1
17となっており、各連結管84,84には、流路断面
積を調整可能な可変絞り116,116がそれぞれ設け
られている。そして、これらの可変絞り116,116
を用いて空気の噴出量をさらに調整することができる。
ここで、具体的には、可変絞り116,116を、すべ
ての空気噴出管81,81の空気噴出孔83,83から
の空気噴出量が同じとなるよう調整する。なお、合流さ
れた連結管117は、筐体53内で、第1の実施の形態
と同様の電磁切換弁54に連結されている。
【0049】また、第5の実施の形態においては、各上
板部19,19の貫通孔70,70には、揚水管体74
の第一管部71が挿通されており、支持管体および伸縮
部材を設けることなく、第一管部71の上部に、支持機
構82の第一の支持部材90が貫通孔88において移動
自在に嵌合され、第二の支持部材95の円筒部91が内
周面において移動自在に嵌合されている。これにより、
上下のナット部材96,96の位置を調整することで、
これらの間に挾持される第一の支持部材90および第二
の支持部材95が第一管部71に沿って移動して外体2
0に対し蓋部92の高さ方向位置を調整することで、浄
化フィルタ37に対する空気噴出管81の空気噴出孔8
3の高さを調整する。
【0050】以上のような構成の第5の実施の形態の水
質浄化装置11によれば、複数の浄化フィルタ37,3
7が水面10aに対し傾斜して配置されること等に起因
して、それぞれの配置位置が水面10aからの距離を異
ならせることになっても、支持機構82,82に加え
て、各連結管84,84に設けられた可変絞り116,
116を調整することにより、すべての空気噴出孔8
3,83からの空気の噴出量を同じとすることになるた
め、すべての揚水管体74,74における吸引量を同じ
とすることができる。したがって、すべての浄化フィル
タ37,37で通過させる水の流速を確実に同じとする
ことができ、すべての浄化フィルタ37,37をさらに
有効に使用できる上、可変絞り116により設置時ある
いは設置後の調整が容易となる。
【0051】なお、第5の実施の形態において、各空気
噴出管81,81の空気噴出孔83,83における圧力
を検出する圧力センサ等の検出手段と、該検出手段から
の検出値をすべての空気噴出管81,81において所定
値に一定させるように可変絞り116,116を制御す
る制御手段とを設けることも可能である。このように構
成すれば、第4の実施の形態と同様の効果を奏すること
ができる。
【0052】ここで、第3〜第5の実施の形態について
も、第2の実施の形態と同様、集水フィルタ30を円筒
状として、外体20の上板部19の中央に貫通孔65を
形成して、集水フィルタ30に、延長管体66を上板部
19の上側まで延在させて取り付け、該延長管体66に
着脱自在の蓋部材67を装着してもよく、このように構
成すれば、第2の実施の形態と同様の効果を奏すること
ができる。
【0053】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の水質浄化装置によれば、複数のフィルタの配置位
置が水面からの距離を異ならせていても、一つの空気噴
出手段で噴出部から揚水管の合流部に空気を噴出させる
ことですべての分岐部の集水部からフィルタ内の水を吸
引させることになるため、すべての分岐部における吸引
量を同じとすることができる。したがって、すべてのフ
ィルタで通過させる水の流速を同じとすることができ、
すべてのフィルタを有効に使用できる。
【0054】また、本発明の請求項2記載の水質浄化装
置によれば、噴出部の高さを調整する調整手段を設けて
なるため、複数のフィルタの配置位置が水面からの距離
を異ならせていても、調整手段により噴出部の水面から
の距離を同じとすることができ、よって、すべての揚水
管における吸引量を同じとすることができる。したがっ
て、すべてのフィルタで通過させる水の流速を同じとす
ることができ、すべてのフィルタを有効に使用できる。
【0055】本発明の請求項3記載の水質浄化装置によ
れば、水面に浮かぶフロートでこれに連結手段を介して
連結させた噴出部の水面からの距離を一定させることに
なるため、水面とフィルタとの距離が変化することがあ
っても常にすべてのフィルタの噴出部の水面からの距離
を同じとすることができる。しかも、フロートを用いて
浮かせるため、構成が簡素となるとともに設置時の調整
が不要となり、加えて、水位変化があっても水面から噴
出部までの距離が常に一定して吸引量が常に一定する。
【0056】本発明の請求項4記載の水質浄化装置によ
れば、空気噴出手段には、噴出部の手前の流路上に絞り
がそれぞれ設けられているため、該絞りを用いて空気の
噴出量をさらに調整することができる。したがって、す
べてのフィルタで通過させる水の流速を確実に同じとす
ることができ、すべてのフィルタをさらに有効に使用で
きる上、設置時あるいは設置後の調整が容易となる。
【0057】本発明の請求項5記載の水質浄化装置は、
請求項1乃至4のいずれか一項に記載のものに関して、
前記揚水管の集水部より先側をフィルタ外まで延出させ
るとともに、この延出先端に開口部を設け、該開口部を
開閉させる蓋部材を設けてなることを特徴としている。
これにより、揚水管の集水部より先側のフィルタ外の開
口部を、蓋部材で開放させることで、集水部の詰まりの
状況等を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の水質浄化装置の第1の実施の形態を
示す側断面図である。
【図2】 図1におけるX−X線に沿う断面図である。
【図3】 本発明の水質浄化装置の第1の実施の形態の
駆動装置のブロック図である。
【図4】 本発明の水質浄化装置の第2の実施の形態を
示す側断面図である。
【図5】 本発明の水質浄化装置の第3の実施の形態を
示す側断面図である。
【図6】 本発明の水質浄化装置の第3の実施の形態の
支持機構等を示す側断面図である。
【図7】 本発明の水質浄化装置の第3の実施の形態の
駆動装置のブロック図である。
【図8】 本発明の水質浄化装置の第4の実施の形態の
支持機構等を示す側断面図である。
【図9】 本発明の水質浄化装置の第5の実施の形態を
示す側断面図である。
【符号の説明】
10 浄化対象 10a 水面 11 水質浄化装置 26 集水管体(揚水管,分岐部) 30 集水フィルタ(集水部) 37 浄化フィルタ(フィルタ) 39 第一管部(分岐部) 40 第二管部(合流部) 41 揚水管体(揚水管) 44 空気噴出管(空気噴出手段) 47 空気噴出孔(噴出部) 63 集水フィルタ(集水部) 66 延長管体 67 蓋部材 68 点検孔(開口部) 81 空気噴出管(空気噴出手段) 82 支持機構(調整手段) 83 空気噴出孔(噴出部) 101 支持機構(連結手段) 113 フロート 116 可変絞り
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−296996(JP,A) 特開 平8−257320(JP,A) 特開 平9−206519(JP,A) 実開 平6−45451(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 35/027

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フィルタと、 該フィルタ内に挿入されるとともに内外を連通させる集
    水部を有する揚水管と、 該揚水管内に配置された噴出部から空気を噴出させるこ
    とにより該揚水管内にエアリフトを生じさせて該揚水管
    の集水部から前記フィルタ内の水を吸引させる空気噴出
    手段とを有する水質浄化装置において、 前記フィルタを複数設けるとともに、 前記揚水管を一つの合流部と、該合流部から分岐される
    とともに各フィルタにそれぞれ挿入される、前記集水部
    を有する分岐部とで構成し、 揚水管の前記合流部に、一つの空気噴出手段で噴出部か
    ら空気を噴出させることによりすべての分岐部の集水部
    からフィルタ内の水を吸引させることを特徴とする水質
    浄化装置。
  2. 【請求項2】 フィルタと、 該フィルタ内に挿入されるとともに内外を連通させる集
    水部を有する揚水管と、 該揚水管内に配置された噴出部から空気を噴出させるこ
    とにより該揚水管内にエアリフトを生じさせて該揚水管
    の集水部から前記フィルタ内の水を吸引させる空気噴出
    手段とを有する水質浄化装置において、 前記フィルタを複数設けるとともに、 すべてのフィルタに前記揚水管を設け各揚水管に前記空
    気噴出手段の噴出部をそれぞれ設けてなり、 前記噴出部の高さを調整する調整手段を設けてなること
    を特徴とする水質浄化装置。
  3. 【請求項3】 前記調整手段は、水面に浮かぶフロート
    と、該フロートと噴出部とを連結させる連結手段とを具
    備することを特徴とする請求項2記載の水質浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記空気噴出手段には、前記噴出部の手
    前の流路上に絞りがそれぞれ設けられていることを特徴
    とする請求項2または3に記載の水質浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記揚水管の集水部より先側をフィルタ
    外まで延出させるとともに、この延出先端に開口部を設
    け、該開口部を開閉させる蓋部材を設けてなることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の水質浄
    化装置。
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