JP3341945B2 - 演算増幅器 - Google Patents
演算増幅器Info
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Description
の電源電圧から負側の電源電圧にわたり動作可能な演算
増幅器に関する。
用いられており、演算増幅器の性能がアナログ回路の性
能を支配するといっていいほど、演算増幅器の性能は重
要である。近年、電子機器の小型化が進行しており、同
時に電池使用を前提にした低電圧動作をアナログ回路に
も要求されるようになってきた。アナログ回路を低電圧
で動作させると処理可能な信号レベルも低下せざるを得
なくなり、S/N特性が損なわれるという問題が発生す
る。したがって、演算増幅器に対してはできるだけ信号
処理電圧範囲を広く保つためにも、同相入力信号レベル
範囲は広ければ広い程好ましく、同相入力信号範囲が正
側、負側それぞれの電源まで動作可能であれば最も好ま
しいといえる。しかしながら、従来の増幅器において
は、このような演算増幅器は設計が困難であり、好まし
い増幅器が提供できなかった。
の大きな演算増幅器の例を示す。ここで、131はNM
OSFETを入力トランジスタとした第1差動増幅部,
132はPMOSFETを入力トランジスタとした第2
差動増幅部,そして133は第1差動増幅部131と第
2差動増幅部132の信号を合成して和をとる信号合成
回路である。図5に示した従来の回路では、同相入力信
号がVDD付近の時には、NMOSFETを入力MOSF
ETとする第1差動増幅部131が動作する。また同相
入力信号がVSS付近の時には、PMOSFETを入力M
OSFETとする第2差動増幅部132が動作して、さ
らにVSSおよびVDDの中間付近では第1差動増幅部13
1および第2差動増幅部132が動作する。したがっ
て、図5に示した従来の演算増幅器は、全ての同相信号
にわたり動作が可能となっている。
のためには、第1および第2差動増幅部131および1
32の2種類を設計する必要がある。このため、設計に
要する時間がかかるという問題がある。
に出力部を構成したときには、図6に示すように同相入
力信号をVDD付近、中央付近、VSS付近と区分け
したときに、VDD付近では第2差動増幅部132のF
ET対はカットオフとなり、VSS付近では第1差動増
幅器131のFET対がカットオフする。このことは、
入力信号が共にVDD付近にある場合にI2は全てFE
T149と148のソースから流れ出ることになり、ま
た、入力信号が共にVSS付近にある場合にI1は全
てFET147と148のソースに流れ込むことにな
る。したがって、同相の入力信号が共にVDD付近にあ
る場合にロードMOSFET151および152に流れ
る電流値はI3 −I2となり 、中央付近にある場合に
I3 、VSS付にある場合にI3 +I1 となり、各領域
〜に対して、ロードMOSFET151および15
2に流れる電流値の変動が大きくなる。ここで、I1と
I2の電流値は等しいとしている。したがって、同相の
入力信号が共に中央付近にある場合には、I1は差動
増幅器131に流れ、I2は差動増幅器132に流れ
て、信号合成回路133には自分自身の電流I3しか流
れないことになる。このために、出力動作点が同相入力
レベルによって図6に示すように、カスコードMOSF
ETに流れる電流量に応じて変動し、結果的に入出力特
性において歪を生ずるという問題点が生ずる。
ス電圧を同相入力レベルに対して可変にして、バイアス
電圧を受けるカスコードMOSFET147および14
8が常に飽和領域にあるように保たなくてはならないと
いう問題がある。
号範囲が広く、歪みが少なく、しかも設計が容易な演算
増幅回路を得ることが目的である。
に、請求項1の発明は、差動入力を入力する差動入力端
子と、前記差動入力端子からのそれぞれの入力信号が直
接ゲートに入力されるエンハンスメント型の第1の入力
MOSFET対と、該MOSFET対の各ソースの接続
点に結合した第1の定電流源とを有する第1の差動増幅
部と、前記差動入力端子からのそれぞれの入力信号が直
接ゲートに入力されるデプレション型で、前記第1の差
動増幅部の入力MOSFET対と同じ極性の第2の入力
MOSFET対と、該MOSFET対の各ソースの接続
点に結合した第2の定電流源とを有する第2の差動増幅
部と、前記第1の差動増幅部の第1のMOSFET対お
よび前記第2の差動増幅部の第2のMOSFET対のそ
れぞれの同じ極性の出力信号を出力するMOSFETの
ドレーンは結合されており、該ドレーンの結合点に接続
された負荷電流源と、前記ドレーンの結合点からの差動
出力を入力して出力する信号出力部とを備えることを特
徴とする演算増幅器である。
は、第1および第2差動増幅部および2共に正常に動作
が可能である。したがって、演算増幅器は正常に動作す
る。次に、同相入力信号がVSS近傍にあるときには、第
1差動増幅部は動作しない。一方、第2差動増幅部のレ
ベルシフタの働きによって、第2差動増幅部の同相入力
信号レベルはVDD側にシフトする。レベルシフタによっ
て同相信号がVDD側にシフトすることで、第2差動増幅
部の入力MOSFETは、オフすることなく正常に動作
し、第1差動増幅部が動作しなくても、全体として演算
増幅器は正常に動作する。また同相入力信号がVDD側に
あるときには、第2差動増幅部のレベルシフタがVDDに
いつも張り付いているため、第2差動増幅部は正常な動
作ができない。しかし、このときには第1差動増幅部が
正常に動作するため、演算増幅器として正常に動作す
る。
類の全く同じ回路構造を有した差動増幅部を有し、一方
にレベルシフタを介して入力信号が入るようになってい
るため、同相入力信号範囲が広く、しかも設計が容易で
ある。
する。
す。図1において、1は入力MOSFET6と7および
定電流源8からなる、通常用いられている回路構成の第
1差動増幅部で、2は1と同じ構成の差動増幅部と入力
端子対に接続されたソースフォロワ構成のレベルシフタ
4および5で構成された第2差動増幅部で、入力信号が
レベルシフタ4および5を介して、第2差動増幅部2の
入力MOSFET9および10に印加される。3は第1
および第2差動増幅部1および2からの信号電流を入力
して出力端子に出力する信号出力回路である。ここで、
電流源24,26および16は回路の理解が容易にでき
るように、それぞれ挿入されているように記載したが、
実際の回路ではいずれかひとつ実装して、その電流源の
電流量はそれぞれの総和になるようにすれば良い。電流
源25,27および17も同様に取り扱うことができ
る。
る。まず同相入力信号がVDDとVSSの中間近傍のときに
は、第1および第2差動増幅部1および2はともに動作
が可能である。したがって、演算増幅器全体は正常に動
作する。次に、同相入力信号がVSS近傍にあるときに
は、第1差動増幅部1の入力MOSFET6および7が
オフするために第1差動増幅部1は動作しない。一方、
第2差動増幅部2のレベルシフタ4および5の働きによ
って、第2差動増幅部2の同相入力信号レベルはVDD側
にシフトする。このシフト量はレベルシフタに用いてい
る入力MOSFET12および13のしきい値とサイズ
さらに電流値によって決まる。レベルシフタ4および5
によって同相信号がVDD側にシフトすることで、第2差
動増幅部2の入力MOSFET9および10は、オフす
ることなく正常動作が可能である。この結果、第1の差
動増幅部が動作しなくても、全体として演算増幅器は正
常に動作する。また同相入力信号がVDD側にあるときに
は、第2差動増幅部2のレベルシフタ4および5の出力
が常にVDDに張り付くため、第2差動増幅部2は正常な
動作ができない。しかし、このときには第1差動増幅部
1が正常に動作するため、演算増幅器としては正常に動
作する。
および5の動作について説明する。そのうちのひとつの
レベルシフタ4は、入力定電流源14と入力PMOSF
ET12とからなり、入力信号は正の電源であるVDD側
にシフトする。このシフト量はPMOSFET12のゲ
ート−ソース間電圧VGSであり、VGSは次の式で決ま
る。
電流、VTHはしきい値、W、LはそれぞれMOSのチャ
ネル幅、チャネル長、K′はゲインファクタと呼ばれる
定数である。
SSの時にも差動増幅部2が動作するするように定める必
要がある。NMOSFET対9および10が正常に動作
するためにはNMOSFET対9および10ならびに定
電流源として用いているMOSFET11が飽和領域で
動作しなくてはいけない。このためにはNMOSFET
対9および10のゲートに印加するべく動作点電圧は
ぞれNMOSFET11の(VGS−VTH1 )、NMOS
FET対9および10の(VGS−VTH2 )、VTH1 、V
TH2 はそれぞれNMOSFET11のしきい値電圧、N
MOSFET対9および10のしきい値電圧である。
増幅部1および2の構成は同一でよいので、設計が非常
に容易になる。
付近と区分けしたときに、VSS付近で差動増幅部1内の
入力MOSFET6,7はオフするために、ロードMO
SFET22および23に流れる電流はI3 +I1 であ
る。中央付近では、第1および第2差動増幅部1および
2はいずれも動作しているため、ロードMOSFET2
2および23に流れる電流はI3 である。VDD付近で
は、レベルシフタ4および5の出力はいずれもVDDとな
り飽和しているが、第2差動増幅部2内の入力MOSF
ET対9および10はONのままなので、ロードMOS
FET22,23に流れる電流はI3 となる。この結
果、図5に示した従来の回路よりも、ロードMOSFE
Tでの各領域に対しての変動が少なくなり、結果として
入出力特性に対して歪が減少する。
力MOSFETとして例に挙げたが、PMOSFETの
場合でも、同様の手法に基づいて設計すれば同じ効果が
得られるのは明らかである。
よび5はソースフォロワ回路を用いたが、例えばバイポ
ーラ回路を使用したエミッタフォロワ等、入力信号が所
望量だけシフトできればなんでも良い。
用いない、本発明の一実施例の回路構成を、図2に示
す。図2において、31は第1差動増幅部、32は第2
差動増幅部そして33は信号出力回路である。
FET対36および37の入力がVGSのときにおいても
動作が可能になるように、エンハンスメント型のMOS
FETを入力MOSFETとして使用している。
FET対39および40の入力がVSSのときにおいても
動作が可能になるように、デプリーション型のNMOS
FETを入力MOSFETとして使用している。
ンスメント型NMOSFETの性能の主な違いは、しき
い値電圧だけでその他の基本的な性能はほとんど同じで
ある。エンハスメント型もデプリーション型もしきい値
以外同じものとして設計ができる。そこで、第2差動増
幅部32の入力MOSFET39および40のしきい値
を、VSSのときにおいても動作が可能になるように設定
している。このため、図1におけるレベルシフタ4およ
び5がなくても図1に示した回路構成と同様の動作を行
うことができる。
るものとした本発明の一実施例の回路構成を、図3に示
す。図3において、61は第1差動増幅部、62は第2
差動増幅部そして63は信号出力回路である。第1差動
増幅部および第2差動増幅部の構成・動作は、図1に示
した演算増幅器と同じであるので、説明を省略する。
FET78および79は、カスコードMOSFETで信
号の増幅を行う。図1に示した信号出力回路3が、カス
コード回路でしかも全差動出力が得られるように構成さ
れているのに対して、信号出力回路63は、単一のロー
ドMOSFET対で、しかも片側のロードMOSFET
のゲート、ドレインが接続されており、2つの差動出力
ではなく、1つの合成された出力、すなわち不平衡出力
が得られる。したがって、信号出力回路63は、平衡・
不平衡変換回路ということができる。このため、合成さ
れた後の信号をレベルシフトさせたり、また増幅させた
りするのに、従来の増幅回路の取り扱いと全く同じで済
むという点でも設計が容易である。
めに、図4に示すような出力用増幅部とか単位ゲインバ
ッファを追加するなどしてもよい。図4において、91
は第1差動増幅部、92は第2差動増幅部、93は平衡
・不平衡変換回路である。これらの回路は図3に示した
回路と同じの構成・動作であるので、説明を省略する。
また、118は出力増幅回路である。
9および120で構成され、平衡・不平衡変換回路93
の出力信号の増幅と出力電流能力を向上する。また、抵
抗121,コンデンサ122は、位相余裕を十分保つた
めに用いている。
明によれば、差動対を構成するトランジスタであって、
2つの差動対の一方の差動対のトランジスタをエンハン
スメント型とし、他方の差動対のトランジスタをデプレ
ション型とし、それぞれのトランジスタの極性を同一と
した演算増幅器としているので、入力信号のレベル・シ
フトをするレベル・シフタを不要としながらも、2つの
差動増幅器の合成特性として、同相入力信号範囲が広
く、歪みが少ない演算増幅器とすることができ、しかも
設計が容易であるという効果がある。
る。
る。
の回路図である。
回路図である。
ある。
Claims (1)
- 【請求項1】 差動入力を入力する差動入力端子と、 前記差動入力端子からのそれぞれの入力信号が直接ゲー
トに入力されるエンハンスメント型の第1の入力MOS
FET対と、該MOSFET対の各ソースの接続点に結
合した第1の定電流源とを有する第1の差動増幅部と、 前記差動入力端子からのそれぞれの入力信号が直接ゲー
トに入力されるデプレション型で、前記第1の差動増幅
部の入力MOSFET対と同じ極性の第2の入力MOS
FET対と、該MOSFET対の各ソースの接続点に結
合した第2の定電流源とを有する第2の差動増幅部と、 前記第1の差動増幅部の第1のMOSFET対および前
記第2の差動増幅部の第2のMOSFET対のそれぞれ
の同じ極性の出力信号を出力するMOSFETのドレー
ンは結合されており、該ドレーンの結合点に接続された
負荷電流源と、 前記ドレーンの結合点からの差動出力を入力して出力す
る信号出力部と を備え、 前記第1と第2のMOSFET対および前記第1と第2
の定電流源は同様の構成であることを特徴とする演算増
幅器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15236994A JP3341945B2 (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 演算増幅器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP15236994A JP3341945B2 (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 演算増幅器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0818355A JPH0818355A (ja) | 1996-01-19 |
JP3341945B2 true JP3341945B2 (ja) | 2002-11-05 |
Family
ID=15539028
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15236994A Expired - Lifetime JP3341945B2 (ja) | 1994-07-04 | 1994-07-04 | 演算増幅器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3341945B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009201119A (ja) * | 1996-03-19 | 2009-09-03 | Semiconductor Components Industries Llc | 低電圧演算増幅器とその方法 |
JP4036506B2 (ja) * | 1997-10-21 | 2008-01-23 | 日本テキサス・インスツルメンツ株式会社 | 差動増幅器 |
JP3990966B2 (ja) | 2002-10-08 | 2007-10-17 | 松下電器産業株式会社 | 差動増幅器 |
JP2008015875A (ja) * | 2006-07-07 | 2008-01-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 電源回路 |
-
1994
- 1994-07-04 JP JP15236994A patent/JP3341945B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0818355A (ja) | 1996-01-19 |
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