JP3341832B2 - 電源回路および平滑方法 - Google Patents

電源回路および平滑方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、AC100V〜2
40Vの商用電源を整流し平滑化して直流電圧を得る、
電気機器の電源回路に関し、特に、力率を改善した電源
回路、およびその平滑方法に関する。
【0002】
【従来の技術】家庭で使用されるテレビ、ビデオ、パソ
コン、エアコンなどの電気機器は各家庭に配電された商
用電源で動作するように構成されている。
【0003】商用電源で動作する電気機器で一般的に用
いられている従来の電源回路として、平滑用コンデンサ
で構成されるコンデンサインプットタイプの平滑方式に
よるものがある。
【0004】図6はコンデンサインプットタイプの従来
の電源回路の一構成例を示す回路図である。
【0005】図6において、従来の電源回路は、商用電
源10から出力される交流電圧を全波整流するダイオー
ドブリッジ11と、ダイオードブリッジ11から出力さ
れる脈流電圧を平滑化する平滑回路3と、平滑回路3か
ら出力される直流電圧から所望の電圧を得るためのDC
−DCコンバータ5とを有する構成である。
【0006】ここで、平滑回路3は、電流の流れを緩和
する平滑用チョークコイル20と、充電されて電圧を平
滑化する第1の平滑用コンデンサ21とを有し、ダイオ
ードブリッジ11の出力に平滑用チョークコイル20の
一方の端子が接続され、他方の端子と接地電位との間に
平滑用コンデンサ21が接続されている。
【0007】また、DC−DCコンバータ5は、電圧変
換を行うスイッチングトランス30と、スイッチングト
ランス30の出力を整流する整流ダイオード40と、ス
イッチングトランス30の出力を平滑化する第2の平滑
用コンデンサ41と、DC−DCコンバータ5の出力電
圧と所望の電圧との誤差を検出する誤差電圧検出回路5
0と、出力電圧の誤差を電送する誤差電圧電送回路51
と、出力電圧の誤差を補償するための制御を行うスイッ
チング制御回路32と、オンオフすることでスイッチン
グトランス30の1次巻線に流れる電流を制御し出力電
圧の誤差を補償するスイッチング素子31とを有してい
る。
【0008】そして、スイッチングトランス30の1次
巻線の一方の端子が平滑用チョークコイル20の他方の
端子に接続され、スイッチングトランス30の1次巻線
の他方の端子がスイッチング素子31に接続され、スイ
ッチングトランス30の2次巻線の一方の端子は整流ダ
イオード40を介して出力されている。また、スイッチ
ングトランス30の2次巻線の他方の端子は接地されて
おり、出力と接地電位との間に第2の平滑用コンデンサ
41が接続されている。
【0009】さらに、出力は、誤差電圧検出回路50に
入力され、誤差電圧検出回路50の出力は誤差電圧伝送
回路51に入力され、誤差電圧電送回路51の出力はス
イッチング制御回路32に入力され、スイッチング制御
回路32の出力はスイッチング素子31の制御のための
端子に接続されている。
【0010】次に、従来の電源回路の動作を示す。
【0011】商用電源10の電源電圧はダイオードブリ
ッジ11で整流され、平滑用チョークコイル20および
第1の平滑用コンデンサ21で平滑化されてスイッチン
グトランス30の1次巻線の一方の端子に供給される。
スイッチングトランス30の2次巻線の出力は整流ダイ
オード40で整流され、第2の平滑用コンデンサ41で
平滑化されて所望の電圧の信号として出力される。
【0012】また、スイッチング制御回路32は、誤差
電圧検出回路50および誤差電圧電送回路51を介して
フィードバックされた信号に基づいてスイッチング素子
31の動作を制御する。これによって、直流電圧の誤差
が補償されている。
【0013】ところで、商用電源の電圧は各国によって
仕様が異なり、AC100V〜AC240Vの範囲のさ
まざまな交流電圧が各国毎に規格化されている。それら
には、大きく分けて100V近辺の電圧値である100
V系と、200V近辺の電圧値である200V系とがあ
る。家庭用の電気製品などは国内、海外で共通的に使用
できることが望ましい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記したようなコンデ
ンサインプットタイプの平滑方式による従来の電源回路
は、商用電源のピーク電圧付近の短時間に電流が流れる
ので、電源の利用効率を示す力率が低いことが知られて
いる。
【0015】したがって、電気機器の普及でコンデンサ
インプットタイプの平滑方式を用いた電源回路が増えて
きている近年においては、商用電源の電流がピーク電圧
付近に集中し電圧歪みや配電装置等の焼損を起こす原因
となっている。したがって、電源回路の力率を改善する
ことが必要である。インダクタンス値の大きいチョーク
コイルを用いれば力率は改善できるが、発熱量が増大す
る等の問題があり単純にインダクタンス値を大きくする
ことは好ましくない。
【0016】本発明は上記したような従来技術の有する
問題を解決するためになされたものであり、商用電源の
電流が流れる位相範囲、すなわち導通角を広げて力率を
改善した電源回路を比較的低い発熱量に抑えて提供する
ことを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の電源回路は、交流電源を入力として直流電圧を
出力する電源回路であって、1次巻線および2次巻線を
有し前記1次巻線が平滑化に用いられる平滑用チョーク
コイルと、前記交流電源を整流した信号に基づいて前記
平滑用チョークコイルの前記2次巻線に電流を流して誘
導を与え、前記1次巻線のインダクタンス値を、前記交
流電源を整流した脈流電圧がゼロボルトのときに最大に
させ、前記脈流電圧の増加に伴って減少させ、前記脈流
電圧が最大のときに所定の値にさせ、前記脈流電圧の減
少に伴って増加させるように制御する平滑用チョークコ
イル可変回路とを有する構成である。
【0018】なお、前記平滑用チョークコイル可変回路
は、前記交流電源を整流した信号を分圧する分圧回路
と、前記分圧回路の出力に基づいて前記平滑用チョーク
コイルの前記2次巻線に電流を流して誘導を与え、前記
1次巻線のインダクタンス値を、前記脈流電圧がゼロボ
ルトのときに最大にさせ、前記脈流電圧の増加に伴って
減少させ、前記脈流電圧が最大のときに所定の値にさ
せ、前記脈流電圧の減少に伴って増加させるように制御
するための信号を出力する出力回路とを有する構成であ
ってもよい。
【0019】したがって、交流電源の電圧の変化に基づ
いて2次巻線から誘導を与えて、平滑用チョークコイル
の次巻線のインダクタンス値を、脈流電圧のピークから
のずれが大きくなるにしたがって大きなインダクタンス
値となるように制御することで、電流が小さく力率が低
いときにインダクタンス値を大きくして力率の改善効果
を高めることができ、電流が大きいときにはインダクタ
ンスを小さくして発熱量を低くすることができる。
【0020】また、前記平滑用チョークコイル可変回路
は、前記交流電源を整流した信号に基づいて前記交流電
源が100V系であるか200V系であるかを判断して
前記平滑用チョークコイルに通知し、前記平滑用チョー
クコイルは、前記通知にしたがってインダクタンス値の
可変範囲を変更するものであってよい。
【0021】さらに、前記平滑用チョークコイル可変回
路は、前記交流電源を整流した信号を分圧する第1の分
圧回路と、前記第1の分圧回路の出力に基づいて前記平
滑用チョークコイルの前記2次巻線に電流を流して誘導
を与え、前記1次巻線のインダクタンス値を、前記脈流
電圧がゼロボルトのときに最大とさせ、前記脈流電圧の
増加に伴って減少させ、前記脈流電圧が最大のときに所
定の値にさせ、前記脈流電圧の減少に伴って増加させる
ように制御するための信号を出力する出力回路と、前記
交流電源を整流した信号を分圧する第2の分圧回路と、
前記第2の分圧回路の出力を整流する整流回路と、前記
商用電源の電圧が100V系であるか200V系である
かを判断するための基準電圧を発生する基準電圧発生回
路と、前記整流回路の出力の電圧と前記基準電圧とを比
較して前記商用電源が100V系であるか200V系で
あるかを判断し、判断結果を出力する比較回路とを有す
る構成であってもよい。
【0022】したがって、本発明の電源回路は、交流電
源が100V系か200V系かを自動的に判断して、そ
れに適したインダクタンス値を基準に制御するので、1
00Vから240Vまでの範囲で導通角を広げて力率を
改善することができる。
【0023】本発明の他の電源回路は、交流電源を入力
として直流電圧を出力する電源回路であって、1次巻線
および2次巻線を有し前記1次巻線が平滑化に用いられ
る平滑用チョークコイルと、前記交流電源を整流した信
号に基づいて前記平滑用チョークコイルの前記2次巻線
に電流を流して誘導を与え、前記1次巻線のインダクタ
ンス値を、前記交流電源を整流した脈流電圧のピークか
らのずれが大きくなるに従って大きなインダクタンス値
となるように制御する平滑用チョークコイル可変回路と
を有する構成である。一方、本発明の平滑方法は、交流
電源を整流した脈流電圧から直流電圧を得るための平滑
方法であって、予め、前記交流電源を整流した脈流電圧
を平滑化するための、インダクタンス値が変更可能な平
滑用チョークコイルを設けておき、前記脈流電圧がゼロ
ボルトのときに前記平滑用チョークコイルのインダクタ
ンス値を最大とし、前記脈流電圧の増加に伴って前記イ
ンダクタンス値を減少させ、前記脈流電圧が最大のとき
に前記インダクタンス値を所定の値とし、前記脈流電圧
の減少に伴って前記インダクタンス値を増加させる平滑
方法である。
【0024】なお、前記交流電源を整流した信号に基づ
いて、前記交流電源が100V系であるか200V系で
あるかを判断し、前記交流電源が100V系であるか2
00V系であるかによってインダクタンス値の可変範囲
を変更することとしてもよい。
【0025】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施形態について、
図面を参照して詳細に説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施の形態
の電源回路の一構成例を示す回路図である。
【0026】図2は、図1に示した電源回路の平滑用チ
ョークコイル可変回路23の内部構成を示す回路図であ
る。
【0027】図1において、第1の実施の形態の電源回
路は、商用電源10から出力される交流電圧を全波整流
する第1のダイオードブリッジ12と、第1のダイオー
ドブリッジ12から出力される脈流電圧を平滑化する第
1の平滑回路1と、第1の平滑回路1から出力される直
流電圧から所望の電圧を得るためのDC−DCコンバー
タ5とを有する構成である。
【0028】ここで、第1の平滑回路1は、1次巻線お
よび2次巻線を有し1次巻線で電流の流れを緩和する平
滑用チョークコイル22と、充電されて電圧を平滑化す
る第1の平滑用コンデンサ21と、商用電源10から出
力される交流電圧を全波整流する第2のダイオードブリ
ッジ24と、第2のダイオードブリッジ24の出力に基
づき平滑用チョークコイル22の2次巻線から誘導を与
えて1次巻線のインダクタンス値を可変制御する平滑用
チョークコイル可変回路23とを有している。
【0029】そして、平滑用チョークコイル22の1次
巻線の一方の端子が第1のダイオードブリッジ12の出
力に接続され、他方の端子と接地電位との間に平滑用コ
ンデンサ21が接続されている。
【0030】また、第2のダイオードブリッジ24の出
力は平滑用チョークコイル可変回路23に入力してお
り、平滑用チョークコイル可変回路23の出力は平滑用
チョークコイル22の2次巻線の両端に接続されてい
る。
【0031】ここで、DC−DCコンバータ5は、従来
の電源回路と同様の構成であるため説明を省略する。
【0032】図2において、平滑用チョークコイル可変
回路23は、第2のダイオードブリッジ24の出力を分
圧する分圧回路230と、分圧回路230の出力に基づ
いて平滑用チョークコイル22の2次巻線に電流を流し
誘導を与えることで1次巻線のインダクタンス値を制御
する出力回路231とを有している。
【0033】次に、第1の実施の形態の電源回路の動作
について説明する。
【0034】商用電源10の電源電圧は第1のダイオー
ドブリッジ12で整流され、平滑用チョークコイル22
および第1の平滑用コンデンサ21で平滑化されてスイ
ッチングトランス30の1次側に供給される。スイッチ
ングトランス30の2次巻線の出力は整流ダイオード4
0で整流され、第2の平滑用コンデンサ41で平滑化さ
れて所望の電圧の信号として出力される。
【0035】また、スイッチング制御回路32は、誤差
電圧検出回路50および誤差電圧電送回路51を介して
フィードバックされた信号に基づいてスイッチング素子
31を制御する。これによって、直流電圧の誤差が補償
されている。
【0036】さらに、商用電源10の電源電圧が第2の
ダイオードブリッジ24で整流された脈流電圧は、分圧
回路230で分圧されて出力回路231に供給される。
出力回路231は、脈流電圧に基づいて平滑用チョーク
コイル22の2次巻線に流す電流を制御することで、平
滑用チョークコイル22の1次巻線のインダクタンス値
を可変制御する。
【0037】図3は平滑用チョークコイルの1次巻線の
インダクタンス値の変化を示すグラフである。
【0038】平滑用チョークコイル22の1次巻線のイ
ンダクタンス値は、脈流電圧が最大のときにインダクタ
ンス値が所定の値となるように設定されており、最大の
電圧以外のときには、ピークからのずれが大きくなるに
したがって大きなインダクタンス値となるように制御さ
れる。
【0039】したがって、商用電源の電圧の変化に基づ
いて2次巻線から誘導を与えて、平滑用チョークコイル
22の1次巻線のインダクタンス値を、脈流電圧のピー
クからのずれが大きくなるにしたがって大きなインダク
タンス値となるように制御することで、電流が小さく力
率が低いときにインダクタンス値を大きくして力率の改
善効果を高めることができ、電流が大きいときにはイン
ダクタンスを小さくして発熱量を低くすることができる
ので、力率を改善し、かつ発熱量を低く抑えた電源回路
を提供できる。 (第2の実施の形態)次に第2の実施の形態について図
面を用いて説明する。
【0040】図4は本発明の第2の実施の形態の電源回
路の一構成例を示す回路図である。
【0041】図5は、図4に示した電源回路の平滑用チ
ョークコイル可変回路26の内部構成を示す回路図であ
る。
【0042】図4において、第2の実施の形態の電源回
路は、第1の平滑回路1の代わりに第2の平滑回路2を
有する点が、第1の実施の形態のものと異なっている。
その他の部分は、第1の実施の形態と同様の構成なので
説明を省略する。
【0043】第2の平滑回路2は、1次巻線および2次
巻線を有し1次巻線で電流の流れを緩和し、また外部か
らの指示で100V系および200V系の商用電源に適
したインダクタンスをとることができる平滑用チョーク
コイル25と、充電されて電圧を平滑化する第1の平滑
用コンデンサ21と、商用電源10から出力される交流
電圧を全波整流する第2のダイオードブリッジ24と、
第2のダイオードブリッジ24の出力に基づき平滑用チ
ョークコイル25の2次巻線から誘導を与えて1次巻線
のインダクタンス値を可変制御するとともに商用電源が
100V系か200V系かを判断して平滑用チョークコ
イル25に伝える平滑用チョークコイル可変回路26と
を有している。
【0044】平滑用チョークコイル25の1次巻線の一
方の端子が第1のダイオードブリッジ12の出力に接続
され、他方の端子と接地電位との間に平滑用コンデンサ
21が接続されている。
【0045】第2のダイオードブリッジ24の出力は平
滑用チョークコイル可変回路26に入力しており、平滑
用チョークコイル可変回路26の出力は平滑用チョーク
コイル22の2次巻線の両端に接続され、また商用電源
が100V系か200V系かの判断結果を示す信号が平
滑用チョークコイル25に接続されている。
【0046】ここで、DC−DCコンバータ5は、従来
の電源回路と同様の構成であるため説明を省略する。
【0047】図5において、平滑用チョークコイル可変
回路26は、第1の実施の形態の平滑用チョークコイル
可変回路23と同様の構成の第1の分圧回路230およ
び出力回路231の他に、第2のダイオードブリッジ2
4の出力を分圧する第2の分圧回路261と、分圧回路
261の出力を整流する整流回路262と、商用電源1
0が100V系か200V系かを判断するための基準電
圧を発生する基準電圧発生回路263と、基準電圧と整
流回路262の出力の電圧とを比較して、商用電源10
が100V系か200V系かを判断する比較回路264
とを有する構成である。ここで、商用電源が100V系
であれば分圧回路230の出力の電圧が基準電圧よりも
低く、商用電源が200V系であれば分圧回路230の
出力の電圧が基準電圧よりも高くなるように、分圧回路
230と基準電圧発生回路263のそれぞれの出力信号
の電圧は設定されている。
【0048】第2の実施の形態の電源回路の第1の実施
の形態と異なる部分の動作を示す。
【0049】平滑用チョークコイル可変回路26で商用
電源10が100V系か200V系かが判断されて、平
滑用チョークコイル25に通知される。平滑用チョーク
コイル25は、100V系の場合には100V系に適し
たインダクタンス値を基準とし、200V系の場合には
200V系に適したインダクタンス値を基準とする。イ
ンダクタンス値を可変させる制御は、100V系または
200V系に適したインダクタンス値を基準として第1
の実施の形態と同様に行われる。
【0050】したがって、第2の実施の形態の電源回路
は、商用電源が100V系か200V系かを自動的に判
断して、それに適したインダクタンス値を基準に制御す
るので、100Vから240Vまでの範囲で導通角を広
げて力率を改善することができ、国内、海外で共通的に
使用可能な電源回路を提供できる。
【0051】なお、第1の実施の形態および第2の実施
の形態は、ともにRCC回路を例に説明されているが、
本発明はシリーズレギュレータ、PWM、フォワードな
ど他の構成の電源回路に用いられてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、以下のよ
うな効果を有する。
【0053】交流電源の電圧の変化に基づいて2次巻線
から誘導を与えて、平滑用チョークコイルの1次巻線の
インダクタンス値を、脈流電圧のピークからのずれが大
きくなるにしたがって大きなインダクタンス値となるよ
うに制御することで、電流が小さく力率が低いときにイ
ンダクタンス値を大きくして力率の改善効果を高めるこ
とができ、電流が大きいときにはインダクタンスを小さ
くして発熱量を低くすることができるので、力率を改善
し、かつ発熱量を低く抑えた電源回路を提供できる。
【0054】また、第2の実施の形態の電源回路は、交
流電源が100V系か200V系かを自動的に判断し
て、それに適したインダクタンス値を基準に制御するの
で、100Vから240Vまでの範囲で導通角を広げて
力率を改善することができ、国内、海外で共通的に使用
可能な電源回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の電源回路の一構成
例を示す回路図である。
【図2】図1に示した電源回路の平滑用チョークコイル
可変回路23の内部構成を示す回路図である。
【図3】平滑用チョークコイルの1次巻線のインダクタ
ンス値の変化を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施の形態の電源回路の一構成
例を示す回路図である。
【図5】図4に示した電源回路の平滑用チョークコイル
可変回路26の内部構成を示す回路図である。
【図6】コンデンサインプットタイプの従来の電源回路
の一構成例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 第1の平滑回路 2 第2の平滑回路 3 平滑回路 5 DC−DCコンバータ 10 商用電源 12 第1のダイオードブリッジ 21 平滑用コンデンサ 22 平滑用チョークコイル 23 平滑用チョークコイル可変回路 24 第2のダイオードブリッジ 25 平滑用チョークコイル 26 平滑用チョークコイル可変回路 30 スイッチングトランス 31 スイッチング素子 32 スイッチング制御回路 40 整流ダイオード 41 第2の平滑用コンデンサ 50 誤差電圧検出回路 51 誤差電圧伝送回路 230 (第1の)分圧回路 231 出力回路 261 第2の分圧回路 262 整流回路 263 基準電圧発生回路 264 比較回路

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を入力として直流電圧を出力す
    る電源回路であって、 1次巻線および2次巻線を有し前記1次巻線が平滑化に
    用いられる平滑用チョークコイルと、 前記交流電源を整流した信号に基づいて前記平滑用チョ
    ークコイルの前記2次巻線に電流を流して誘導を与え、
    前記1次巻線のインダクタンス値を、前記交流電源を整
    流した脈流電圧がゼロボルトのときに最大にさせ、前記
    脈流電圧の増加に伴って減少させ、前記脈流電圧が最大
    のときに所定の値にさせ、前記脈流電圧の減少に伴って
    増加させるように制御する平滑用チョークコイル可変回
    路とを有する電源回路。
  2. 【請求項2】 前記平滑用チョークコイル可変回路は、 前記交流電源を整流した信号を分圧する分圧回路と、 前記分圧回路の出力に基づいて前記平滑用チョークコイ
    ルの前記2次巻線に電流を流して誘導を与え、前記1次
    巻線のインダクタンス値を、前記脈流電圧がゼロボルト
    のときに最大にさせ、前記脈流電圧の増加に伴って減少
    させ、前記脈流電圧が最大のときに所定の値にさせ、前
    記脈流電圧の減少に伴って増加させるように制御するた
    めの信号を出力する出力回路とを有する請求項1記載の
    電源回路。
  3. 【請求項3】 前記平滑用チョークコイル可変回路は、 前記交流電源を整流した信号に基づいて前記交流電源が
    100V系であるか200V系であるかを判断して前記
    平滑用チョークコイルに通知し、 前記平滑用チョークコイルは、 前記通知にしたがってインダクタンス値の可変範囲を変
    更する請求項1記載の電源回路。
  4. 【請求項4】 前記平滑用チョークコイル可変回路は、 前記交流電源を整流した信号を分圧する第1の分圧回路
    と、 前記第1の分圧回路の出力に基づいて前記平滑用チョー
    クコイルの前記2次巻線に電流を流して誘導を与え、前
    記1次巻線のインダクタンス値を、前記脈流電圧がゼロ
    ボルトのときに最大とさせ、前記脈流電圧の増加に伴っ
    て減少させ、前記脈流電圧が最大のときに所定の値にさ
    せ、前記脈流電圧の減少に伴って増加させるように制御
    するための信号を出力する出力回路と、 前記交流電源を整流した信号を分圧する第2の分圧回路
    と、 前記第2の分圧回路の出力を整流する整流回路と、 前記商用電源の電圧が100V系であるか200V系で
    あるかを判断するための基準電圧を発生する基準電圧発
    生回路と、 前記整流回路の出力の電圧と前記基準電圧とを比較して
    前記商用電源が100V系であるか200V系であるか
    を判断し、判断結果を出力する比較回路とを有する請求
    項3記載の電源回路。
  5. 【請求項5】 交流電源を入力として直流電圧を出力す
    る電源回路であって、 1次巻線および2次巻線を有し前記1次巻線が平滑化に
    用いられる平滑用チョークコイルと、 前記交流電源を整流した信号に基づいて前記平滑用チョ
    ークコイルの前記2次巻線に電流を流して誘導を与え、
    前記1次巻線のインダクタンス値を、前記交流電源を整
    流した脈流電圧のピークからのずれが大きくなるに従っ
    て大きなインダクタンス値となるように制御する平滑用
    チョークコイル可変回路とを有する電源回路。
  6. 【請求項6】 交流電源を整流した脈流電圧から直流電
    圧を得るための平滑方法であって、 予め、前記交流電源を整流した脈流電圧を平滑化するた
    めの、インダクタンス値が変更可能な平滑用チョークコ
    イルを設けておき、 前記脈流電圧がゼロボルトのときに前記平滑用チョーク
    コイルのインダクタンス値を最大とし、 前記脈流電圧の増加に伴って前記インダクタンス値を減
    少させ、 前記脈流電圧が最大のときに前記インダクタンス値を所
    定の値とし、 前記脈流電圧の減少に伴って前記インダクタンス値を増
    加させる平滑方法。
  7. 【請求項7】 前記交流電源を整流した信号に基づい
    て、前記交流電源が1 00V系であるか200V系であ
    るかを判断し、 前記交流電源が100V系であるか200V系であるか
    によってインダクタンス値の可変範囲を変更する請求項
    6記載の平滑方法。
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