JP3341225B2 - 反射型映写スクリーン - Google Patents
反射型映写スクリーンInfo
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- JP3341225B2 JP3341225B2 JP18520094A JP18520094A JP3341225B2 JP 3341225 B2 JP3341225 B2 JP 3341225B2 JP 18520094 A JP18520094 A JP 18520094A JP 18520094 A JP18520094 A JP 18520094A JP 3341225 B2 JP3341225 B2 JP 3341225B2
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- JP
- Japan
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- projection screen
- reflection type
- light
- mold
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、映写機、カラービデオ
プロジェクター等から投影される画像を映写する反射型
映写スクリーンに関するものである。
プロジェクター等から投影される画像を映写する反射型
映写スクリーンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の実施例として、アルミニウム粉
末、雲母粉末等を含有する塗料を基材に塗工して反射型
映写スクリーンの反射面とした考案が、登録実用新案第
30811号公報(登録大正3年3月17日)、実公昭
11−1966号公報等にみられる。しかしながら、こ
れらの映写スクリーンではスクリーン面内の反射光の分
布は均一であるが、反射率が充分でない上に拡散角が広
すぎるため、観察者に必要とされる法線方向を中心とし
た30°〜60°の範囲内の輝度が不足するという問題
点があった。さらに、反射型映写スクリーンの機能を向
上させる目的で、合成樹脂板の裏面側に金属板を付着さ
せたり、金属メッキを施したりして反射層を設け、表面
側に光を拡散させる微細な凹凸面を設けた例が特公昭2
5−1467号公報、実開平3−20333号公報等に
みられるが、鏡面で正反射する部分が明るすぎる反面、
他の部分は急激に暗くなって投影された映像が看取し難
く、更に、反射面の僅かな歪みで映写スクリーン面内の
反射輝度分布が不均一となる上に、拡散角が狭いために
スクリーンに部分的な反射ムラが発生するという問題点
があった。最近に至って、特開平4−139436号公
報のように、雲母を母体に二酸化チタンをコーテイング
したパール顔料鱗片のフイラーを練り込んだプラスチツ
クフイルムまたはシートを映写スクリーン用基材として
使用することにより反射型映写スクリーンとしての機能
の改善を図る試みがなされたが、未だ不充分なものであ
った。また、スクリーン表面にガラスビーズ、或いは、
合成樹脂ビーズを含む透明塗料を塗工して反射光の拡散
角を拡大させる例が特公昭4−1527号公報、実公昭
36−11547号公報等にみられるが、ビーズが脱落
しやすく、表面の耐摩擦性が充分でないという問題点が
あった。
末、雲母粉末等を含有する塗料を基材に塗工して反射型
映写スクリーンの反射面とした考案が、登録実用新案第
30811号公報(登録大正3年3月17日)、実公昭
11−1966号公報等にみられる。しかしながら、こ
れらの映写スクリーンではスクリーン面内の反射光の分
布は均一であるが、反射率が充分でない上に拡散角が広
すぎるため、観察者に必要とされる法線方向を中心とし
た30°〜60°の範囲内の輝度が不足するという問題
点があった。さらに、反射型映写スクリーンの機能を向
上させる目的で、合成樹脂板の裏面側に金属板を付着さ
せたり、金属メッキを施したりして反射層を設け、表面
側に光を拡散させる微細な凹凸面を設けた例が特公昭2
5−1467号公報、実開平3−20333号公報等に
みられるが、鏡面で正反射する部分が明るすぎる反面、
他の部分は急激に暗くなって投影された映像が看取し難
く、更に、反射面の僅かな歪みで映写スクリーン面内の
反射輝度分布が不均一となる上に、拡散角が狭いために
スクリーンに部分的な反射ムラが発生するという問題点
があった。最近に至って、特開平4−139436号公
報のように、雲母を母体に二酸化チタンをコーテイング
したパール顔料鱗片のフイラーを練り込んだプラスチツ
クフイルムまたはシートを映写スクリーン用基材として
使用することにより反射型映写スクリーンとしての機能
の改善を図る試みがなされたが、未だ不充分なものであ
った。また、スクリーン表面にガラスビーズ、或いは、
合成樹脂ビーズを含む透明塗料を塗工して反射光の拡散
角を拡大させる例が特公昭4−1527号公報、実公昭
36−11547号公報等にみられるが、ビーズが脱落
しやすく、表面の耐摩擦性が充分でないという問題点が
あった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、反射型
映写スクリーンの性能向上のために、数多くの発明・考
案がなされ改良が加えられてきたが、いずれも一長一短
であって、反射性能や反射光の拡散角が不十分であった
り、耐久性の面で不満足なものであった。本発明は、以
上のような欠点を解消することを目的としてなされたも
ので、映写機等から発した映写光を効率よく観察者側に
反射し、耐久性が高く、且つ、適切な拡散角で反射光を
拡散させる高機能の反射型映写スクリーンを得ることを
目的とする。
映写スクリーンの性能向上のために、数多くの発明・考
案がなされ改良が加えられてきたが、いずれも一長一短
であって、反射性能や反射光の拡散角が不十分であった
り、耐久性の面で不満足なものであった。本発明は、以
上のような欠点を解消することを目的としてなされたも
ので、映写機等から発した映写光を効率よく観察者側に
反射し、耐久性が高く、且つ、適切な拡散角で反射光を
拡散させる高機能の反射型映写スクリーンを得ることを
目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、反射型映写スクリーンの裏面側をリニア(線型)
フレネルレンズ形状の凹面鏡型集光反射面として反射性
能と反射光の拡散角の収束性とを高め、表面側は基材表
面を微細な半球状の突起部を有する光透過拡散層とすれ
ば、適切な拡散角度で効率よく反射光を拡散させるもの
となり、均一で明るく、ムラのない高品位の映写画像が
得られる反射型映写スクリーンとなることを見いだし、
本発明をなすに至った。
めに、反射型映写スクリーンの裏面側をリニア(線型)
フレネルレンズ形状の凹面鏡型集光反射面として反射性
能と反射光の拡散角の収束性とを高め、表面側は基材表
面を微細な半球状の突起部を有する光透過拡散層とすれ
ば、適切な拡散角度で効率よく反射光を拡散させるもの
となり、均一で明るく、ムラのない高品位の映写画像が
得られる反射型映写スクリーンとなることを見いだし、
本発明をなすに至った。
【0005】従来の映写スクリーンで使用されていた平
面型の反射面では単に反射性能のみが重視され、また、
反射面の僅かな歪みによって反射ムラが発生するという
欠点があったが、本発明による反射型映写スクリーンで
は、裏面側に形成されたリニアフレネルレンズ面が映写
光を単に反射するのではなく、非球面形状の凹面鏡とし
て集光させる作用も併せ持っているので、観察者側に効
率よく収束反射する性能を有しており、加えて、リニア
フレネルレンズの形状が力学的に外部からの力に対して
変形し難いため、反射ムラが発生しないという特徴があ
る。
面型の反射面では単に反射性能のみが重視され、また、
反射面の僅かな歪みによって反射ムラが発生するという
欠点があったが、本発明による反射型映写スクリーンで
は、裏面側に形成されたリニアフレネルレンズ面が映写
光を単に反射するのではなく、非球面形状の凹面鏡とし
て集光させる作用も併せ持っているので、観察者側に効
率よく収束反射する性能を有しており、加えて、リニア
フレネルレンズの形状が力学的に外部からの力に対して
変形し難いため、反射ムラが発生しないという特徴があ
る。
【0006】また、映写スクリーンの表面側には、基材
面に直径3μm〜200μm、好ましくは5μm〜20
μmの微細な半球状の突起部を有する光透過拡散層を形
成したので、裏面側のリニアフレネルレンズ反射面から
反射してくる映写光を適切な拡散角度で拡散させて均一
な表面輝度を得ることができ、また、アクリルビーズ・
ガラスビーズを接着したものに発生し勝ちなビーズの脱
落がなく格段に優れた耐久性を有するものとなり、なお
かつ、後段で述べる熱プレス法、射出成形法、輪転式キ
ャスティング法等によって製造を行う際の金型からの離
型特性も良好で、高品位の製品を効率よく製造すること
に適しているという特徴がある。
面に直径3μm〜200μm、好ましくは5μm〜20
μmの微細な半球状の突起部を有する光透過拡散層を形
成したので、裏面側のリニアフレネルレンズ反射面から
反射してくる映写光を適切な拡散角度で拡散させて均一
な表面輝度を得ることができ、また、アクリルビーズ・
ガラスビーズを接着したものに発生し勝ちなビーズの脱
落がなく格段に優れた耐久性を有するものとなり、なお
かつ、後段で述べる熱プレス法、射出成形法、輪転式キ
ャスティング法等によって製造を行う際の金型からの離
型特性も良好で、高品位の製品を効率よく製造すること
に適しているという特徴がある。
【0007】本発明で使用する「半球状の突起部」とい
う語句において、「球状」とは真球の他、回転楕円体、
回転放物面体、卵形等、各種の球面類似形状も含む。ま
た、「半」の意味としては2分の1に限定されず、上記
球面類似形状の一部分であればよい。また、各半球状の
突起部は全て合同な形状に揃っていてもよいが、均一な
光拡散性と広い視野角を得るという点からは、形状およ
び寸法の異なる半球形状の突起部がランダムに分布して
いる方が好ましい。但し、透過拡散特性、および製造時
の金型からの離型性保持のために、中広がり、アンダー
カット形状となるような場合は不可である。
う語句において、「球状」とは真球の他、回転楕円体、
回転放物面体、卵形等、各種の球面類似形状も含む。ま
た、「半」の意味としては2分の1に限定されず、上記
球面類似形状の一部分であればよい。また、各半球状の
突起部は全て合同な形状に揃っていてもよいが、均一な
光拡散性と広い視野角を得るという点からは、形状およ
び寸法の異なる半球形状の突起部がランダムに分布して
いる方が好ましい。但し、透過拡散特性、および製造時
の金型からの離型性保持のために、中広がり、アンダー
カット形状となるような場合は不可である。
【0008】前記半球状の突起部の高さ(すなわち表面
の粗さ)、形状、寸法等について種々の実験および評価
を繰り返した結果、突起部の半球の直径を3μm〜20
0μm、好ましくは5μm〜20μmとし、座標の縦軸
に突起部の高さの累積度数分布の百分率、横軸に突起部
の高さをとって突起部の高さの累積度数分布を表す曲線
を描いた時に、その曲線が座標の下方に向って凸の曲線
となっていて、且つ高さの平均値がその中間値よりも大
きくなった場合に、反射型映写スクリーンとしての性能
が最良となり、製造時の成型金型からの離型性も良好で
あることを見出した。また、このような光透過拡散層を
有する映写スクリーン表面は反射ムラの発生を抑制する
効果もあるので、本発明による反射型映写スクリーン
は、明るく均一で鮮明な画像を得ることができるという
特徴を有するものとなる。
の粗さ)、形状、寸法等について種々の実験および評価
を繰り返した結果、突起部の半球の直径を3μm〜20
0μm、好ましくは5μm〜20μmとし、座標の縦軸
に突起部の高さの累積度数分布の百分率、横軸に突起部
の高さをとって突起部の高さの累積度数分布を表す曲線
を描いた時に、その曲線が座標の下方に向って凸の曲線
となっていて、且つ高さの平均値がその中間値よりも大
きくなった場合に、反射型映写スクリーンとしての性能
が最良となり、製造時の成型金型からの離型性も良好で
あることを見出した。また、このような光透過拡散層を
有する映写スクリーン表面は反射ムラの発生を抑制する
効果もあるので、本発明による反射型映写スクリーン
は、明るく均一で鮮明な画像を得ることができるという
特徴を有するものとなる。
【0009】本発明による反射型映写スクリーンの基材
(以下、「スクリーン基材」とする)には、ポリエチレ
ンテレフタレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリ
イミド、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン等の透明で均一な厚さの樹脂材料、または、透明樹脂
シートを使用する。
(以下、「スクリーン基材」とする)には、ポリエチレ
ンテレフタレート、アクリル、ポリカーボネート、ポリ
イミド、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン等の透明で均一な厚さの樹脂材料、または、透明樹脂
シートを使用する。
【0010】本発明による反射型映写スクリーン用の原
反は、上記のスクリーン基材の表面側と裏面側に、それ
ぞれ、微細な半球状の突起部を有する光透過拡散層とリ
ニアフレネルレンズ反射面とを一体成形として形成する
が、これらの形状形成のためには、それぞれの形状の雌
型面を有する金型を使用し、便宜の射出成形法、熱プレ
ス法等によって製造することができる。しかし、最も効
率がよく品質的にも優れた製品を得る方法としては、ロ
ール金型を使用し、長尺の上記スクリーン基材の両面に
電離放射線硬化性樹脂によって表面、裏面の形状を連続
的に賦型する輪転式キャスティング法が推奨される。
反は、上記のスクリーン基材の表面側と裏面側に、それ
ぞれ、微細な半球状の突起部を有する光透過拡散層とリ
ニアフレネルレンズ反射面とを一体成形として形成する
が、これらの形状形成のためには、それぞれの形状の雌
型面を有する金型を使用し、便宜の射出成形法、熱プレ
ス法等によって製造することができる。しかし、最も効
率がよく品質的にも優れた製品を得る方法としては、ロ
ール金型を使用し、長尺の上記スクリーン基材の両面に
電離放射線硬化性樹脂によって表面、裏面の形状を連続
的に賦型する輪転式キャスティング法が推奨される。
【0011】表面側に半球状の突起部を有する光透過拡
散層を形成するための金型は、銅材、真鍮材、鉄材等の
平板、ロール材の表面に微細な半球状の凹部をムラなく
形成した後、表面硬度保持のため、あるいは、表面突起
部の曲率、高さの調節のためにクロムメッキ等を施して
作成する。前記の好ましい半球状の突起部形成用の金型
を作成する好適な方法は、球面状の丸みを帯びた砂を吹
きつけるサンドブラスト法である。また、内部を中空と
した鉄材のロールの表面にバラード法等のメッキ法によ
って銅メッキ層を形成した後、この表面にサンドブラス
ト加工を行い、これにクロムメツキ等を施してロール金
型を作成することもできる。このように内部を中空にし
たロールは、中空部分に一定温度の液体を循環させるこ
とによって加熱または冷却を行うことができるので、種
々の加工条件に対応することが可能となり、また、加工
温度を一定に保持することで品質的に安定した加工を行
うことも可能となる。
散層を形成するための金型は、銅材、真鍮材、鉄材等の
平板、ロール材の表面に微細な半球状の凹部をムラなく
形成した後、表面硬度保持のため、あるいは、表面突起
部の曲率、高さの調節のためにクロムメッキ等を施して
作成する。前記の好ましい半球状の突起部形成用の金型
を作成する好適な方法は、球面状の丸みを帯びた砂を吹
きつけるサンドブラスト法である。また、内部を中空と
した鉄材のロールの表面にバラード法等のメッキ法によ
って銅メッキ層を形成した後、この表面にサンドブラス
ト加工を行い、これにクロムメツキ等を施してロール金
型を作成することもできる。このように内部を中空にし
たロールは、中空部分に一定温度の液体を循環させるこ
とによって加熱または冷却を行うことができるので、種
々の加工条件に対応することが可能となり、また、加工
温度を一定に保持することで品質的に安定した加工を行
うことも可能となる。
【0012】裏面側のリニアフレネルレンズ反射面を形
成するための金型は、同様に、銅材、真鍮材、鉄材等の
平板、ロール材、又は表面に銅メッキを施した中空鉄材
ロールの表面を、コンピュータ制御の高精度旋盤・フラ
イス盤等によって、計算式に従って切削角・深さを変化
させながら切削加工を行い、クロムメッキ等を施して作
成する。リニアフレネルレンズは、蒲鉾状の凸レンズ形
状をフレネルゾーンレンズ化したものである。ビデオ画
像を投影することを考慮すれば、ビデオ走査線とのモア
レ縞防止を図るために、ゾーンレンズのピッチをビデオ
走査線ピッチの3分の1以下とすることが好ましく、通
常は0.1〜0.2mmの範囲に設定する。レンズの焦
点距離は適宜定めるが、通常はスクリーン対角線長の2
〜5倍の数値とする。
成するための金型は、同様に、銅材、真鍮材、鉄材等の
平板、ロール材、又は表面に銅メッキを施した中空鉄材
ロールの表面を、コンピュータ制御の高精度旋盤・フラ
イス盤等によって、計算式に従って切削角・深さを変化
させながら切削加工を行い、クロムメッキ等を施して作
成する。リニアフレネルレンズは、蒲鉾状の凸レンズ形
状をフレネルゾーンレンズ化したものである。ビデオ画
像を投影することを考慮すれば、ビデオ走査線とのモア
レ縞防止を図るために、ゾーンレンズのピッチをビデオ
走査線ピッチの3分の1以下とすることが好ましく、通
常は0.1〜0.2mmの範囲に設定する。レンズの焦
点距離は適宜定めるが、通常はスクリーン対角線長の2
〜5倍の数値とする。
【0013】射出成形法、熱プレス法によって本発明の
反射型映写スクリーン用原反を製造する場合には平板状
の金型を使用するが、前記推奨の電離放射線硬化性樹脂
による輪転式キャスティング法で前記反射型映写スクリ
ーン用原反を連続的に製造する場合にはロール金型を用
いる。製造方法の詳細は、例えば、特開平5−2243
03号に記載されているように、コイル状に巻いた長尺
のスクリーン基材を用意してロール金型の回転と同期さ
せて走行させ、先ず、どちらか一方の面、例えば、表面
側を形成するロール金型を回転させた状態で金型の少な
くとも凹部に電離放射線硬化性樹脂を充填した後、同期
走行する前記スクリーン用基材を圧着し、間に介した電
離放射線硬化性樹脂を転移賦型させ、そのまま、電離放
射線を照射して硬化させ、しかる後にロール金型からス
クリーン用基材とそれに接着し金型形状を賦型された硬
化樹脂層とを離型させる。引き続いて裏面側を形成する
ロール金型を同様に回転させた状態で電離放射線硬化性
樹脂を金型の少なくとも凹部に充填した後、前記スクリ
ーン用基材の反対側の面に、同じく同期走行させた状態
で電離放射線硬化性樹脂の充填〜賦型を行い、電離放射
線によって硬化させる。
反射型映写スクリーン用原反を製造する場合には平板状
の金型を使用するが、前記推奨の電離放射線硬化性樹脂
による輪転式キャスティング法で前記反射型映写スクリ
ーン用原反を連続的に製造する場合にはロール金型を用
いる。製造方法の詳細は、例えば、特開平5−2243
03号に記載されているように、コイル状に巻いた長尺
のスクリーン基材を用意してロール金型の回転と同期さ
せて走行させ、先ず、どちらか一方の面、例えば、表面
側を形成するロール金型を回転させた状態で金型の少な
くとも凹部に電離放射線硬化性樹脂を充填した後、同期
走行する前記スクリーン用基材を圧着し、間に介した電
離放射線硬化性樹脂を転移賦型させ、そのまま、電離放
射線を照射して硬化させ、しかる後にロール金型からス
クリーン用基材とそれに接着し金型形状を賦型された硬
化樹脂層とを離型させる。引き続いて裏面側を形成する
ロール金型を同様に回転させた状態で電離放射線硬化性
樹脂を金型の少なくとも凹部に充填した後、前記スクリ
ーン用基材の反対側の面に、同じく同期走行させた状態
で電離放射線硬化性樹脂の充填〜賦型を行い、電離放射
線によって硬化させる。
【0014】この目的に使用する電離放射線硬化性樹脂
は、公知の紫外線、および、電子線硬化性の樹脂、アク
リレート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレー
ト、シロキサン等の多官能単量体を主成分とする高架橋
型のものを用いるのがよい。すなわち、分子中に(メ
タ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基
(ここで、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル、
または、メタアクリロイルの意味で用い、以下(メタ)
は同様の意味とする)等の重合性不飽和結合、または、
エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/
または、単量体を適宜混合した組成物を用いることがで
きる。これらのプレポリマー、オリゴマーとしては、ウ
レタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)ア
クリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等のアクリ
レート、シロキサン等の珪素樹脂、不飽和ポリエステ
ル、エポキシ等が挙げられる。
は、公知の紫外線、および、電子線硬化性の樹脂、アク
リレート、エポキシアクリレート、シリコンアクリレー
ト、シロキサン等の多官能単量体を主成分とする高架橋
型のものを用いるのがよい。すなわち、分子中に(メ
タ)アクリロイル基、(メタ)アクリロイルオキシ基
(ここで、(メタ)アクリロイルとは、アクリロイル、
または、メタアクリロイルの意味で用い、以下(メタ)
は同様の意味とする)等の重合性不飽和結合、または、
エポキシ基を有するプレポリマー、オリゴマー、及び/
または、単量体を適宜混合した組成物を用いることがで
きる。これらのプレポリマー、オリゴマーとしては、ウ
レタン(メタ)アクリレート、ポリエステル(メタ)ア
クリレート、エポキシ(メタ)アクリレート等のアクリ
レート、シロキサン等の珪素樹脂、不飽和ポリエステ
ル、エポキシ等が挙げられる。
【0015】単量体の例としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン等のスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、及び
/又は、分子中に2個以上のチオール基を有するポリオ
ール化合物、例えば、トリメチロールプロパントリチオ
グリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピ
レート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール等
がある。以上の化合物を必要に応じ、1種もしくは2種
以上混合して用いるが、樹脂組成物に通常の塗工特性を
付与するために、前記プレポリマー又はオリゴマーを5
重量%以上、前記単量体及び/又はポリチオールを95
重量%以下とすることが好ましい。
ルスチレン等のスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸
メチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ト
リメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、及び
/又は、分子中に2個以上のチオール基を有するポリオ
ール化合物、例えば、トリメチロールプロパントリチオ
グリコレート、トリメチロールプロパントリチオプロピ
レート、ペンタエリスリトールテトラチオグリコール等
がある。以上の化合物を必要に応じ、1種もしくは2種
以上混合して用いるが、樹脂組成物に通常の塗工特性を
付与するために、前記プレポリマー又はオリゴマーを5
重量%以上、前記単量体及び/又はポリチオールを95
重量%以下とすることが好ましい。
【0016】単量体の選定に際して、硬化物の可撓性が
要求される場合は、塗工適性上支障のない範囲で、単量
体の量を少なめにしたり、1官能又は2官能アクリレー
ト単量体を用い比較的低架橋密度の構造とする。また、
硬化物の耐熱性、硬度、耐溶剤性等が要求される場合に
は、塗工適性上支障のない範囲で単量体の量を多めにし
たり、3官能以上のアクリレート系単量体を用い高架橋
密度の構成とすることが好ましい。1、2官能単量体と
3官能以上の単量体を混合し、塗工適性と硬化物の物性
とを適宜調整することもできる。
要求される場合は、塗工適性上支障のない範囲で、単量
体の量を少なめにしたり、1官能又は2官能アクリレー
ト単量体を用い比較的低架橋密度の構造とする。また、
硬化物の耐熱性、硬度、耐溶剤性等が要求される場合に
は、塗工適性上支障のない範囲で単量体の量を多めにし
たり、3官能以上のアクリレート系単量体を用い高架橋
密度の構成とすることが好ましい。1、2官能単量体と
3官能以上の単量体を混合し、塗工適性と硬化物の物性
とを適宜調整することもできる。
【0017】以上のような1官能アクリレート系単量体
としては、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシル
アクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が挙げ
られる。2官能アクリレート系単量体としては、エチレ
ングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート等、3官能以上のアクリレート系単量
体としては、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
としては、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヘキシル
アクリレート、フェノキシエチルアクリレート等が挙げ
られる。2官能アクリレート系単量体としては、エチレ
ングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオー
ルジアクリレート等、3官能以上のアクリレート系単量
体としては、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト、ペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。
【0018】また、硬化物の可撓性、表面硬度などの物
性を調節するために、前記プレポリマー、オリゴマー、
単量体の少なくとも1種に対して、以下のような電離放
射線非硬化性樹脂を1〜70重量%、好ましくは5〜5
0重量%混合して用いることができる。
性を調節するために、前記プレポリマー、オリゴマー、
単量体の少なくとも1種に対して、以下のような電離放
射線非硬化性樹脂を1〜70重量%、好ましくは5〜5
0重量%混合して用いることができる。
【0019】電離放射線非硬化性樹脂としては、ウレタ
ン系、繊維素系、ポリエステル系、アクリル系、ブチラ
ール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹
脂を用いることができ、特に可撓性の点から繊維素系、
ウレタン系、ブチラール系が好ましい。
ン系、繊維素系、ポリエステル系、アクリル系、ブチラ
ール、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等の熱可塑性樹
脂を用いることができ、特に可撓性の点から繊維素系、
ウレタン系、ブチラール系が好ましい。
【0020】電離放射線硬化性樹脂を紫外線で硬化させ
る場合は、前記電離放射線硬化性樹脂組成物に光重合開
始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミ
ヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエス
テル、テトラメチルメウラムモノサルファイド、チオキ
サントン類、及び/又は光増感剤として、n−ブチルア
ミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン
等を混合して用いることもできる。
る場合は、前記電離放射線硬化性樹脂組成物に光重合開
始剤として、アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミ
ヒラーベンゾイルベンゾエート、α−アミロキシムエス
テル、テトラメチルメウラムモノサルファイド、チオキ
サントン類、及び/又は光増感剤として、n−ブチルア
ミン、トリエチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン
等を混合して用いることもできる。
【0021】尚、ここで電離放射線とは、電磁波又は荷
電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子
を有するものを意味し、通常、紫外線、電子線が用いら
れるが、可視光線、γ線、X線等も使用可能である。紫
外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀
灯、カーボンアーク、ブラックライト、メタルハライド
ランプ等の波長200〜380nm程度の紫外線を含む
光源が使用される。電子線源としては、コックロフトワ
ルト型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧
器型或いは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各
種電子線加速器を用い、100〜1000KeV、好ま
しくは100〜300KeVのエネルギーを持つ電子線
を照射する。照射線量としては、通常、0.5〜30M
rad程度である。
電粒子線のうち分子を重合、架橋し得るエネルギー量子
を有するものを意味し、通常、紫外線、電子線が用いら
れるが、可視光線、γ線、X線等も使用可能である。紫
外線源としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀
灯、カーボンアーク、ブラックライト、メタルハライド
ランプ等の波長200〜380nm程度の紫外線を含む
光源が使用される。電子線源としては、コックロフトワ
ルト型、バンデグラフ型、共振変圧器型、絶縁コア変圧
器型或いは直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各
種電子線加速器を用い、100〜1000KeV、好ま
しくは100〜300KeVのエネルギーを持つ電子線
を照射する。照射線量としては、通常、0.5〜30M
rad程度である。
【0022】スクリーン基材の表面側に微細な半球状の
突起部を有する光透過拡散層、裏面側にリニアフレネル
レンズ面を形成させた後、裏面側のリニアフレネルレン
ズ面のみに、全面均一にアルミニウム、クロム等の反射
率の高い金属薄膜を便宜の真空蒸着法、スパッタリング
法等で付着させ、光反射膜を形成する。その後、映写ス
クリーン全体の補強、金属薄膜の保護、迷光の遮断等を
兼ねて、裏面側に黒色の塩化ビニルシート等を接着して
支持体とし、所定の寸法に断裁する工程等、必要な仕上
加工を行って、反射型映写スクリーンとする。
突起部を有する光透過拡散層、裏面側にリニアフレネル
レンズ面を形成させた後、裏面側のリニアフレネルレン
ズ面のみに、全面均一にアルミニウム、クロム等の反射
率の高い金属薄膜を便宜の真空蒸着法、スパッタリング
法等で付着させ、光反射膜を形成する。その後、映写ス
クリーン全体の補強、金属薄膜の保護、迷光の遮断等を
兼ねて、裏面側に黒色の塩化ビニルシート等を接着して
支持体とし、所定の寸法に断裁する工程等、必要な仕上
加工を行って、反射型映写スクリーンとする。
【0023】
【作用】以上のような工程によって得られた反射型映写
スクリーンは、表面側の半球状の突起部による光の透過
拡散性、および、裏面側のリニアフレネルレンズ面の光
の反射性と収斂性とにより、観察者の方向に向かって極
めて高い反射性と適度な光拡散性を併せ持ち、均一で鮮
明な映写画像を得ることができるものとなる。また、こ
のような特性によって、周辺から侵入する迷光の影響を
最小限に止めることができるので、明るい環境下におい
ても映像特性の低下が少なく、明瞭美麗な高品位映像を
楽しむことが可能となる。また、スクリーン表面の微細
な半球状の突起部はスクリーン基材と一体化されている
ため、摩擦等による剥離は発生しない。更にまた、該半
球状の突起部は離型性が良好なので製造時の成型性も良
い。
スクリーンは、表面側の半球状の突起部による光の透過
拡散性、および、裏面側のリニアフレネルレンズ面の光
の反射性と収斂性とにより、観察者の方向に向かって極
めて高い反射性と適度な光拡散性を併せ持ち、均一で鮮
明な映写画像を得ることができるものとなる。また、こ
のような特性によって、周辺から侵入する迷光の影響を
最小限に止めることができるので、明るい環境下におい
ても映像特性の低下が少なく、明瞭美麗な高品位映像を
楽しむことが可能となる。また、スクリーン表面の微細
な半球状の突起部はスクリーン基材と一体化されている
ため、摩擦等による剥離は発生しない。更にまた、該半
球状の突起部は離型性が良好なので製造時の成型性も良
い。
【0024】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。図1は、本発明による反射型映写スクリー
ン1の要部拡大断面図で、スクリーン基材2、その表面
側に形成された電離放射線硬化性樹脂による微細な半球
状の突起部を有する光透過拡散層3、その裏面側に形成
された電離放射線硬化性樹脂によるリニアフレネルレン
ズ面4、アルミニウム蒸着膜5、スクリーン補強支持体
6、をそれぞれ示している。図2は、本発明による反射
型映写スクリーン1の反射機能を映写機7から映写され
る光線との関連によって模式的に示した図である。図3
は、本発明による反射型映写スクリーン1の製造工程を
模式的に示す図である。図4〜図7は、反射型映写スク
リーン1の表面側に電離放射線硬化性樹脂によって光透
過拡散層3の半球状の突起部を賦型させるための成型金
型の条件について説明する説明図である。図8〜図19
は、反射型映写スクリーン1の表面側に賦型された電離
放射線硬化性樹脂による光透過拡散層3の半球状の突起
部の形状、高さ、すなわち表面の粗さ、および、その分
布状態が、製造特性、製品特性に及ぼす影響を説明する
ための説明図である。
て説明する。図1は、本発明による反射型映写スクリー
ン1の要部拡大断面図で、スクリーン基材2、その表面
側に形成された電離放射線硬化性樹脂による微細な半球
状の突起部を有する光透過拡散層3、その裏面側に形成
された電離放射線硬化性樹脂によるリニアフレネルレン
ズ面4、アルミニウム蒸着膜5、スクリーン補強支持体
6、をそれぞれ示している。図2は、本発明による反射
型映写スクリーン1の反射機能を映写機7から映写され
る光線との関連によって模式的に示した図である。図3
は、本発明による反射型映写スクリーン1の製造工程を
模式的に示す図である。図4〜図7は、反射型映写スク
リーン1の表面側に電離放射線硬化性樹脂によって光透
過拡散層3の半球状の突起部を賦型させるための成型金
型の条件について説明する説明図である。図8〜図19
は、反射型映写スクリーン1の表面側に賦型された電離
放射線硬化性樹脂による光透過拡散層3の半球状の突起
部の形状、高さ、すなわち表面の粗さ、および、その分
布状態が、製造特性、製品特性に及ぼす影響を説明する
ための説明図である。
【0025】準備作業として、ロール金型を作成した。
反射型映写スクリーン1の設計上、特に重要なのは、表
面側の光透過拡散層3の半球状の突起部の形状、高さ、
すなわち光透過拡散層3の表面の粗さ、およびその分布
状態であることが予測されたので、光透過拡散層3賦型
のための成型金型、および、該金型から得られた製品に
ついて広範囲の実験を実施した。成形金型から、半球状
の突起部を有する光透過拡散層3をスクリーン基材2に
接着させた状態で剥離離型させる必要があることは既に
述べたが、硬化した樹脂層を設計形状を保持したまま金
型から剥離するためには、金型の形状は図5、6の様な
中拡がりやアンダーカット(オーバーハング)がない凹
部にする必要があり、図7に示す様なアンダーカットが
ある形状は離型不可となる。
反射型映写スクリーン1の設計上、特に重要なのは、表
面側の光透過拡散層3の半球状の突起部の形状、高さ、
すなわち光透過拡散層3の表面の粗さ、およびその分布
状態であることが予測されたので、光透過拡散層3賦型
のための成型金型、および、該金型から得られた製品に
ついて広範囲の実験を実施した。成形金型から、半球状
の突起部を有する光透過拡散層3をスクリーン基材2に
接着させた状態で剥離離型させる必要があることは既に
述べたが、硬化した樹脂層を設計形状を保持したまま金
型から剥離するためには、金型の形状は図5、6の様な
中拡がりやアンダーカット(オーバーハング)がない凹
部にする必要があり、図7に示す様なアンダーカットが
ある形状は離型不可となる。
【0026】映写光の適切な透過拡散特性と金型離型適
性とを両立させるための条件としては、前記の金型凹部
に中拡がりやアンダーカットがないことに加えて、金型
の表面粗さの累積度数分布状態も重要である。すなわ
ち、電気触針式または光学式等の表面粗さ測定機によ
り、金型(或いは賦型された樹脂の突起部でも同様であ
るが、金型と賦型された樹脂の突起部とでは、凹凸は逆
の関係になる)の表面の谷(凹)の深さ(賦型された樹
脂の突起部の山の高さ)の統計をとり、図4のように縦
軸に表面粗さ、すなわち金型の谷の深さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち金型の谷
の深さRをとって数1で示される累積度数分布関数f
(R)曲線を描くとき、Rの最大値Rmaxが同じであ
っても、図4の曲線fB(R)のように立ち上がりが緩
やかで、下に凸の曲線となる場合は、その金型の離型性
は良好であり、本発明ではこのような曲線が得られるよ
うに設計をおこなった。
性とを両立させるための条件としては、前記の金型凹部
に中拡がりやアンダーカットがないことに加えて、金型
の表面粗さの累積度数分布状態も重要である。すなわ
ち、電気触針式または光学式等の表面粗さ測定機によ
り、金型(或いは賦型された樹脂の突起部でも同様であ
るが、金型と賦型された樹脂の突起部とでは、凹凸は逆
の関係になる)の表面の谷(凹)の深さ(賦型された樹
脂の突起部の山の高さ)の統計をとり、図4のように縦
軸に表面粗さ、すなわち金型の谷の深さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち金型の谷
の深さRをとって数1で示される累積度数分布関数f
(R)曲線を描くとき、Rの最大値Rmaxが同じであ
っても、図4の曲線fB(R)のように立ち上がりが緩
やかで、下に凸の曲線となる場合は、その金型の離型性
は良好であり、本発明ではこのような曲線が得られるよ
うに設計をおこなった。
【0027】
【数1】
【0028】一方、図4の曲線fA(R)のように立ち
上がりが急峻で、上に凸の曲線となる場合は、その金型
の離型性は不良となる。また、曲線fB(R)の特性を
有する金型で賦型された樹脂の半球状の突起部は、同じ
くfB(R)型の高さの累積度数分布曲線を有するもの
となる。
上がりが急峻で、上に凸の曲線となる場合は、その金型
の離型性は不良となる。また、曲線fB(R)の特性を
有する金型で賦型された樹脂の半球状の突起部は、同じ
くfB(R)型の高さの累積度数分布曲線を有するもの
となる。
【0029】曲線fA(R)のような関数で示される特
性を持つ成型金型は、例えば図5のような形状になる。
また、曲線fB(R)のような関数の場合は、例えば図
6のような形状になる。図7のように、金型凹部の断面
積が底部に向かうほど増加してゆくアンダーカット形状
の場合は、半球状の突起部が離型しなくなるため、本発
明の目的のためには不適当である。クロム等の金属の微
小団子状(球状)粒子集合体からなるマットメッキ表面
が金型凹部面に設けられていると図7のような断面形状
となるため離型性は不良となることが判った。
性を持つ成型金型は、例えば図5のような形状になる。
また、曲線fB(R)のような関数の場合は、例えば図
6のような形状になる。図7のように、金型凹部の断面
積が底部に向かうほど増加してゆくアンダーカット形状
の場合は、半球状の突起部が離型しなくなるため、本発
明の目的のためには不適当である。クロム等の金属の微
小団子状(球状)粒子集合体からなるマットメッキ表面
が金型凹部面に設けられていると図7のような断面形状
となるため離型性は不良となることが判った。
【0030】既に述べたように、半球状の突起部の高さ
の累積度数分布曲線が図4のfBのように累積度数が0
%〜100%にわたる全域で下に凸の場合には、良好な
離型性を与える。しかし、累積度数分布曲線の一部に上
に凸の部分があっても、累積度数分布曲線の累積度数分
布が50%になる点(すなわち、平均値に対応する点)
が高さの中間値よりも右側を通る場合、すなわち、 平均値≧中間値 であれば、金型凹部から硬化樹脂層を離型する際に、十
分良好な離型性が得られた。
の累積度数分布曲線が図4のfBのように累積度数が0
%〜100%にわたる全域で下に凸の場合には、良好な
離型性を与える。しかし、累積度数分布曲線の一部に上
に凸の部分があっても、累積度数分布曲線の累積度数分
布が50%になる点(すなわち、平均値に対応する点)
が高さの中間値よりも右側を通る場合、すなわち、 平均値≧中間値 であれば、金型凹部から硬化樹脂層を離型する際に、十
分良好な離型性が得られた。
【0031】図8〜図11は、その実例を示す。図8お
よび図10に示すように、一部分が上に凸の分布曲線と
なっていても、これらの場合には凹凸高さの「平均値≧
中間値」の関係は満たしており、賦型された半球状の突
起部の形状はそれぞれ図9及び図11に示す通りで、硬
化樹脂層の金型凹部からの離型性は良好であった。ま
た、光の透過拡散性も良好であり、ヘイズ値88.8、
表面光沢度11.3であった。なお、図9の断面形状の
半球状の突起部は、平滑な銅円筒の表面を#80の球状
の砂でサンドブラスト加工して作ったロール金型で賦型
して得られたものであり、また図11の断面形状の半球
状の突起部は、平滑な銅円筒の表面を#200の球状の
砂でサンドブラスト加工して作成したロール金型で賦型
して得られたものである。
よび図10に示すように、一部分が上に凸の分布曲線と
なっていても、これらの場合には凹凸高さの「平均値≧
中間値」の関係は満たしており、賦型された半球状の突
起部の形状はそれぞれ図9及び図11に示す通りで、硬
化樹脂層の金型凹部からの離型性は良好であった。ま
た、光の透過拡散性も良好であり、ヘイズ値88.8、
表面光沢度11.3であった。なお、図9の断面形状の
半球状の突起部は、平滑な銅円筒の表面を#80の球状
の砂でサンドブラスト加工して作ったロール金型で賦型
して得られたものであり、また図11の断面形状の半球
状の突起部は、平滑な銅円筒の表面を#200の球状の
砂でサンドブラスト加工して作成したロール金型で賦型
して得られたものである。
【0032】図12の場合では、平均値が最大値の52
%であり、かつ累積度数分布曲線が下に凸の部分と上に
凸の部分からなっている。この場合は、離型時に離型は
するものの少し抵抗があったが、光学的特性は良好でヘ
イズ89.5、光沢度12.5であった。従って、前記
数値近傍がほぼ離型性の臨界条件と判断される。図13
は図12に対応する半球状の突起部の状態を示す断面図
である。この断面形状は、平滑な銅円筒表面を塩化鉄溶
液等で軽く腐食し、それを#200の砂でサンドブラス
ト加工し、さらに表面に光沢クロムメッキを施したロー
ル金型で賦型して得たものである。
%であり、かつ累積度数分布曲線が下に凸の部分と上に
凸の部分からなっている。この場合は、離型時に離型は
するものの少し抵抗があったが、光学的特性は良好でヘ
イズ89.5、光沢度12.5であった。従って、前記
数値近傍がほぼ離型性の臨界条件と判断される。図13
は図12に対応する半球状の突起部の状態を示す断面図
である。この断面形状は、平滑な銅円筒表面を塩化鉄溶
液等で軽く腐食し、それを#200の砂でサンドブラス
ト加工し、さらに表面に光沢クロムメッキを施したロー
ル金型で賦型して得たものである。
【0033】図14は、累積度数分布曲線が直線の場合
であり、この場合は、良好に離型できた。これも図4の
fA(R)とfB(R)の間の臨界条件に当たるもので
あるが、光学特性としては、再帰反射性が強すぎ、拡散
角も広くなる上に像が二重にブレてしまい、映写スクリ
ーンとしては不成功であった。図15は、図14に対応
する突起部を示す。この突起部は平滑な銅円筒表面を旋
盤で切削して直角二等辺三角形断面の稜を形成したロー
ル金型で賦型して得られたものである。
であり、この場合は、良好に離型できた。これも図4の
fA(R)とfB(R)の間の臨界条件に当たるもので
あるが、光学特性としては、再帰反射性が強すぎ、拡散
角も広くなる上に像が二重にブレてしまい、映写スクリ
ーンとしては不成功であった。図15は、図14に対応
する突起部を示す。この突起部は平滑な銅円筒表面を旋
盤で切削して直角二等辺三角形断面の稜を形成したロー
ル金型で賦型して得られたものである。
【0034】図16は、累積度数分布曲線が一部上に
凸、一部下に凸であり、且つ平均値<中間値、となる場
合で離型性は不良であった。また、光学特性も光拡散角
が広すぎるため、視野角内の光量分布が少なくなり、画
面は暗くなる。ちなみに、ヘイズは91.5、光沢度は
4.6であった。図17は、図16に対応する突起部断
面を示す。この場合には、平滑な銅円筒表面にクロムの
マット(艶消し粒状)メッキ層を施して作成した金型か
ら賦型して得ている。
凸、一部下に凸であり、且つ平均値<中間値、となる場
合で離型性は不良であった。また、光学特性も光拡散角
が広すぎるため、視野角内の光量分布が少なくなり、画
面は暗くなる。ちなみに、ヘイズは91.5、光沢度は
4.6であった。図17は、図16に対応する突起部断
面を示す。この場合には、平滑な銅円筒表面にクロムの
マット(艶消し粒状)メッキ層を施して作成した金型か
ら賦型して得ている。
【0035】図18は、累積度数分布曲線が全域にわた
り下に凸の曲線となる場合を示し、ロール金型からの離
型は良好であった。図19は図18に対応する突起部断
面を示す。この様な断面形状の突起部は、粒径1〜10
μmの炭酸カルシウムを練り込んで製膜したポリエチレ
ンテレフタレートフイルムから型取りを行い電鋳法にて
製版したものを金型とし、これから賦型して得られたも
のである。この場合の離型性は良好であり、また光学特
性もヘイズ32.6、光沢度15.0であり、若干鏡面
光沢性が目立ち視野角がせまいものの、画面の明るさは
高く、一応実用に耐え得るものであった。
り下に凸の曲線となる場合を示し、ロール金型からの離
型は良好であった。図19は図18に対応する突起部断
面を示す。この様な断面形状の突起部は、粒径1〜10
μmの炭酸カルシウムを練り込んで製膜したポリエチレ
ンテレフタレートフイルムから型取りを行い電鋳法にて
製版したものを金型とし、これから賦型して得られたも
のである。この場合の離型性は良好であり、また光学特
性もヘイズ32.6、光沢度15.0であり、若干鏡面
光沢性が目立ち視野角がせまいものの、画面の明るさは
高く、一応実用に耐え得るものであった。
【0036】以上のような実験結果を基に、中空の鉄製
ロール上にバラード法により薄い銀メッキ層を介して厚
さ80μmの銅箔層を形成し、サンドブラスト法により
直径が5〜20μm程度の範囲に分布する半球状の凹部
を均一に形成したのち、クロムメッキを施して光透過拡
散層3を製造するための表面側加工用金型ロール11
(以下、ロール11とする)を作成した。同様に、中空
の鉄製ロール上に、通常の電気銅メッキ法により厚さ2
mmの銅箔層を形成し、コンピュータ制御の精密旋盤を
使用して、計算式に基づきリニアフレネルレンズ面の切
削加工を行ったのち、クロムメッキを施して焦点距離1
0mのリニアフレネルレンズ面4を形成する裏面側加工
用金型ロール12(以下、ロール12とする)を作成し
た。
ロール上にバラード法により薄い銀メッキ層を介して厚
さ80μmの銅箔層を形成し、サンドブラスト法により
直径が5〜20μm程度の範囲に分布する半球状の凹部
を均一に形成したのち、クロムメッキを施して光透過拡
散層3を製造するための表面側加工用金型ロール11
(以下、ロール11とする)を作成した。同様に、中空
の鉄製ロール上に、通常の電気銅メッキ法により厚さ2
mmの銅箔層を形成し、コンピュータ制御の精密旋盤を
使用して、計算式に基づきリニアフレネルレンズ面の切
削加工を行ったのち、クロムメッキを施して焦点距離1
0mのリニアフレネルレンズ面4を形成する裏面側加工
用金型ロール12(以下、ロール12とする)を作成し
た。
【0037】図3に例示したように、加工機に上記の2
本の加工用金型ロール、ロール11、およびロール12
を装着し、厚さ100μmの2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフイルム(東洋紡A−4300両面易接着処
理フイルム)をスクリーン基材2として使用して、ニッ
プロール13によってロール11、および、ロール12
に圧着させ、ロールの回転と同期する速度で走行させ
た。ロール11の下面側に設けたT型ダイス14から電
離放射線硬化性樹脂(ウレタンアクリレート系プレポリ
マーを主成分とした電離放射線硬化性樹脂)を供給して
ロール11の凹部に充填し、スクリーン基材2に転移さ
せるとともに、ロール11の上面側に設けた紫外線照射
装置16を用いて、高圧水銀灯160Wの下を20m/
分の速度で通過させて露光し硬化させ、半球状の突起部
を有する光透過拡散層3をスクリーン基材2上に形成し
た。
本の加工用金型ロール、ロール11、およびロール12
を装着し、厚さ100μmの2軸延伸ポリエチレンテレ
フタレートフイルム(東洋紡A−4300両面易接着処
理フイルム)をスクリーン基材2として使用して、ニッ
プロール13によってロール11、および、ロール12
に圧着させ、ロールの回転と同期する速度で走行させ
た。ロール11の下面側に設けたT型ダイス14から電
離放射線硬化性樹脂(ウレタンアクリレート系プレポリ
マーを主成分とした電離放射線硬化性樹脂)を供給して
ロール11の凹部に充填し、スクリーン基材2に転移さ
せるとともに、ロール11の上面側に設けた紫外線照射
装置16を用いて、高圧水銀灯160Wの下を20m/
分の速度で通過させて露光し硬化させ、半球状の突起部
を有する光透過拡散層3をスクリーン基材2上に形成し
た。
【0038】このスクリーン基材2を直ちにロール12
に導き、前段で加工を行った反対側の面がロール12と
密着するようニップロール13で圧着し、ロール12の
上面側に設けたT型ダイス15から電離放射線硬化性樹
脂(ウレタンアクリレート系プレポリマーを主成分とし
た電離放射線硬化性樹脂)を供給してロール12の凹部
に充填し、スクリーン基材2に転移させるとともに、ロ
ール12の下面側に設けた紫外線照射装置16によって
前項と同一条件で硬化させて、スクリーン基材2の光透
過拡散層3を設けた面の反対側の面にリニアフレネルレ
ンズ面4を形成したのち、コイル状に巻き取って反射型
映写スクリーン1用の原反を得た。この時、ロール1
1、ロール12の中空部に温度調節用の液体を循環させ
て、ロール表面温度を20℃〜30℃に保持したので、
高い品質の製品を安定して得ることができた。
に導き、前段で加工を行った反対側の面がロール12と
密着するようニップロール13で圧着し、ロール12の
上面側に設けたT型ダイス15から電離放射線硬化性樹
脂(ウレタンアクリレート系プレポリマーを主成分とし
た電離放射線硬化性樹脂)を供給してロール12の凹部
に充填し、スクリーン基材2に転移させるとともに、ロ
ール12の下面側に設けた紫外線照射装置16によって
前項と同一条件で硬化させて、スクリーン基材2の光透
過拡散層3を設けた面の反対側の面にリニアフレネルレ
ンズ面4を形成したのち、コイル状に巻き取って反射型
映写スクリーン1用の原反を得た。この時、ロール1
1、ロール12の中空部に温度調節用の液体を循環させ
て、ロール表面温度を20℃〜30℃に保持したので、
高い品質の製品を安定して得ることができた。
【0039】次に、反射型映写スクリーン1用原反を連
続型の真空蒸着装置に装着し、裏面側のリニアフレネル
レンズ面4上に、厚さ0.1μmのアルミニウム膜5を
蒸着し、光反射面を形成した。その後、迷光防止等を兼
ねたスクリーン補強支持体6として、裏面側のアルミニ
ウム膜5の上に厚さ0.2mmの黒色ポリ塩化ビニルシ
ートを接着した。これを、対角線長が45インチ(1,
140mm)で縦横比が3:4の長方形に切断し、周辺
付属器具を装着して反射型映写スクリーン1を得た。
続型の真空蒸着装置に装着し、裏面側のリニアフレネル
レンズ面4上に、厚さ0.1μmのアルミニウム膜5を
蒸着し、光反射面を形成した。その後、迷光防止等を兼
ねたスクリーン補強支持体6として、裏面側のアルミニ
ウム膜5の上に厚さ0.2mmの黒色ポリ塩化ビニルシ
ートを接着した。これを、対角線長が45インチ(1,
140mm)で縦横比が3:4の長方形に切断し、周辺
付属器具を装着して反射型映写スクリーン1を得た。
【0040】
【発明の効果】本発明によって得られた反射型映写スク
リーンは、映写光を観客席の方向に向かって高輝度、且
つ、適正な拡散角で反射し、しかも反射ムラがなく、明
室環境下で使用しても鮮明で高品位の映写画像を得るこ
とができた。電離放射線硬化性樹脂によって賦型された
表面の半球状の突起部を有する光透過拡散層3は、スク
リーン基材2上に極めて強固に形成されているため剥離
脱落が発生せず、耐久性の面でも優れた特性を発揮し
た。また、反射型映写スクリーン1用原反の製造に際し
ては、成型用ロール金型からの離型性も良好で、高品質
の製品を効率よく製造することができた。
リーンは、映写光を観客席の方向に向かって高輝度、且
つ、適正な拡散角で反射し、しかも反射ムラがなく、明
室環境下で使用しても鮮明で高品位の映写画像を得るこ
とができた。電離放射線硬化性樹脂によって賦型された
表面の半球状の突起部を有する光透過拡散層3は、スク
リーン基材2上に極めて強固に形成されているため剥離
脱落が発生せず、耐久性の面でも優れた特性を発揮し
た。また、反射型映写スクリーン1用原反の製造に際し
ては、成型用ロール金型からの離型性も良好で、高品質
の製品を効率よく製造することができた。
【図1】本発明による反射型映写スクリーン1の構造を
示す要部拡大断面図である。
示す要部拡大断面図である。
【図2】本発明による反射型映写スクリーン1の反射機
能を模式的に示した図である。
能を模式的に示した図である。
【図3】本発明による反射型映写スクリーン1の製造工
程を模式的に示した図である。
程を模式的に示した図である。
【図4】本発明による反射型映写スクリーン1の表面側
の光透過拡散層3の半球状の突起部を賦型するための成
型金型において、縦軸に表面粗さ、すなわち金型の谷の
深さRの累積度数分布の百分率をとり、横軸に表面粗
さ、すなわち金型の谷の深さRをとった場合の累積度数
分布曲線f(R)を示した図である。
の光透過拡散層3の半球状の突起部を賦型するための成
型金型において、縦軸に表面粗さ、すなわち金型の谷の
深さRの累積度数分布の百分率をとり、横軸に表面粗
さ、すなわち金型の谷の深さRをとった場合の累積度数
分布曲線f(R)を示した図である。
【図5】図4において累積度数分布曲線fA(R)の特
性をもつ成型金型の断面を示す図である。
性をもつ成型金型の断面を示す図である。
【図6】図4において累積度数分布曲線fB(R)の特
性をもつ成型金型の断面を示す図である。
性をもつ成型金型の断面を示す図である。
【図7】成型金型凹部面にクロムマットメッキを施した
際に、金属クロムの微小団子状(球状)粒子集合体によ
って形成されたアンダーカット形状の断面を模式的に示
した図である。
際に、金属クロムの微小団子状(球状)粒子集合体によ
って形成されたアンダーカット形状の断面を模式的に示
した図である。
【図8】本発明による反射型映写スクリーン1の表面側
の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち光
透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、該累積
度数分布曲線が下に凸であり、平均値≧中間値の関係も
満たしている場合を示した図である。
の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち光
透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、該累積
度数分布曲線が下に凸であり、平均値≧中間値の関係も
満たしている場合を示した図である。
【図9】図8の累積度数分布特性をもつ光透過拡散層3
の半球状の突起部の断面を示す図である。
の半球状の突起部の断面を示す図である。
【図10】本発明による反射型映写スクリーン1の表面
側の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち
光透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、該累積
度数分布曲線が下に凸で平均値≧中間値の関係を満たし
ている場合を示した図である。
側の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち
光透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、該累積
度数分布曲線が下に凸で平均値≧中間値の関係を満たし
ている場合を示した図である。
【図11】図10の累積度数分布特性をもつ光透過拡散
層3の半球状の突起部の断面を示す図である。
層3の半球状の突起部の断面を示す図である。
【図12】本発明による反射型映写スクリーン1の表面
側の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち
光透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、Rの平
均値が最大値の52%であり、かつ累積度数分布曲線が
下に凸の部分と上に凸の部分からなっている場合を示し
た図である。
側の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち
光透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、Rの平
均値が最大値の52%であり、かつ累積度数分布曲線が
下に凸の部分と上に凸の部分からなっている場合を示し
た図である。
【図13】図12の累積度数分布特性をもつ光透過拡散
層3の半球状の突起部の断面を示す図である。
層3の半球状の突起部の断面を示す図である。
【図14】本発明による反射型映写スクリーン1の表面
側の光透過拡散層3の突起部の高さ、すなわち光透過拡
散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関して、縦軸
に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分布の百分
率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さRをとっ
た累積度数分布曲線f(R)において、該累積度数分布
曲線が直線となっている場合を示した図である。
側の光透過拡散層3の突起部の高さ、すなわち光透過拡
散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関して、縦軸
に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分布の百分
率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さRをとっ
た累積度数分布曲線f(R)において、該累積度数分布
曲線が直線となっている場合を示した図である。
【図15】図14の累積度数分布特性をもつ直角二等辺
三角形断面の稜の形状をなした光透過拡散層3の部分拡
大斜視図である。
三角形断面の稜の形状をなした光透過拡散層3の部分拡
大斜視図である。
【図16】本発明による反射型映写スクリーン1の表面
側の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち
光透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、該累積
度数分布曲線が一部上に凸、一部下に凸であり、且つ平
均値<中間値である場合を示した図である。
側の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち
光透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、該累積
度数分布曲線が一部上に凸、一部下に凸であり、且つ平
均値<中間値である場合を示した図である。
【図17】図16の累積度数分布特性をもつ光透過拡散
層3の半球状の突起部の断面を示す図である。
層3の半球状の突起部の断面を示す図である。
【図18】本発明による反射型映写スクリーン1の表面
側の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち
光透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、該累積
度数分布曲線が全域にわたり下に凸の曲線となる場合を
示した図である。
側の光透過拡散層3の半球状の突起部の高さ、すなわち
光透過拡散層3の表面粗さ、およびその分布状態に関し
て、縦軸に表面粗さ、すなわち山の高さRの累積度数分
布の百分率をとり、横軸に表面粗さ、すなわち山の高さ
Rをとった累積度数分布曲線f(R)において、該累積
度数分布曲線が全域にわたり下に凸の曲線となる場合を
示した図である。
【図19】図18の累積度数分布特性をもつ光透過拡散
層3の半球状の突起部の断面を示す図である。
層3の半球状の突起部の断面を示す図である。
1 反射型映写スクリーン 2 スクリーン基材 3 光透過拡散層 4 リニアフレネルレンズ面 5 アルミニウム蒸着膜 6 スクリーン補強支持体 7 映写機 11 表面側加工用金型ロール 12 裏面側加工用金型ロール 13 ニップロール 14 表面側加工用T型ダイス 15 裏面側加工用T型ダイス 16 紫外線照射装置 17 電離放射線硬化性樹脂
Claims (3)
- 【請求項1】 透明シ−トの表面側に光透過拡散層、裏
面側に光反射用のリニアフレネルレンズ面が設けられ、
該リニアフレネルレンズ面には光反射層が設けられてい
る反射型映写スクリ−ンにおいて、前記光透過拡散層の
表面は半球状の突起部がランダムに配置された形状であ
って、該半球状の突起部の高さの累積度数分布の百分率
を座標の縦軸に、該半球状の突起部の高さを横軸にとっ
た時に、その累積度数分布を表す曲線が座標の下方に向
かって凸の曲線となり、且つ、前記高さの平均値がその
中間値よりも大であることを特徴とする反射型映写スク
リ−ン。 - 【請求項2】 前記光透過拡散層の半球状の突起部の直
径が3〜200μmの範囲に分布し、特定の方向に効率
よく映写光を反射する性能を有する請求項1記載の反射
型映写スクリ−ン。 - 【請求項3】 裏面側に補強のための支持体をもうけた
請求項1乃至請求項2記載の反射型映写スクリ−ン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18520094A JP3341225B2 (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 反射型映写スクリーン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18520094A JP3341225B2 (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 反射型映写スクリーン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0829875A JPH0829875A (ja) | 1996-02-02 |
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Family
ID=16166622
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18520094A Expired - Fee Related JP3341225B2 (ja) | 1994-07-15 | 1994-07-15 | 反射型映写スクリーン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI494681B (zh) * | 2014-06-16 | 2015-08-01 | Coretronic Corp | 投影幕及投影幕的製作方法 |
US9927690B2 (en) | 2015-12-24 | 2018-03-27 | Coretronic Corporation | Projection screen |
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---|---|---|---|---|
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DE10245881A1 (de) * | 2002-09-30 | 2004-04-08 | Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. | Kontrasterhöhende Bildwand |
JP4238782B2 (ja) | 2004-06-08 | 2009-03-18 | ソニー株式会社 | 光拡散フィルム及びその製造方法、並びにスクリーン |
JP2006065266A (ja) * | 2004-07-30 | 2006-03-09 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射スクリーン、反射投影システム、及び、反射スクリーンの製造方法 |
US7835078B2 (en) | 2005-02-02 | 2010-11-16 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Reflecting screen, method of manufacturing the same, and reflection-type projection system |
JP5790169B2 (ja) * | 2011-06-03 | 2015-10-07 | 大日本印刷株式会社 | 反射型スクリーン、反射型スクリーンの製造方法、及び反射型投射システム |
JP2012252228A (ja) * | 2011-06-03 | 2012-12-20 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射型スクリーンの製造方法、及び反射型スクリーン |
JP2013130837A (ja) * | 2011-12-22 | 2013-07-04 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射スクリーン、映像表示システム |
JP2013137379A (ja) * | 2011-12-28 | 2013-07-11 | Dainippon Printing Co Ltd | フレネルレンズシートに対する蒸着方法、反射スクリーンの製造方法 |
US9030736B2 (en) * | 2012-09-28 | 2015-05-12 | Dai Nippon Printing Co., Ltd. | Reflection screen and image display system |
JP2014071210A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射スクリーン、映像表示システム |
JP2014071283A (ja) * | 2012-09-28 | 2014-04-21 | Dainippon Printing Co Ltd | 反射スクリーン、映像表示システム |
JP2014199379A (ja) * | 2013-03-30 | 2014-10-23 | 大日本印刷株式会社 | 反射スクリーン、映像表示システム、反射スクリーンの製造方法 |
JP2015069110A (ja) * | 2013-09-30 | 2015-04-13 | 大日本印刷株式会社 | 反射型スクリーン、映像表示システム |
JP5971742B1 (ja) * | 2015-12-25 | 2016-08-17 | 国立大学法人東北大学 | 反射型スクリーン及び映像表示システム |
JP2018097119A (ja) * | 2016-12-12 | 2018-06-21 | 内田 龍男 | スクリーン |
CN115373209B (zh) * | 2021-05-18 | 2023-07-14 | 成都菲斯特科技有限公司 | 一种高对比度的投影屏幕 |
-
1994
- 1994-07-15 JP JP18520094A patent/JP3341225B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI494681B (zh) * | 2014-06-16 | 2015-08-01 | Coretronic Corp | 投影幕及投影幕的製作方法 |
US9395616B2 (en) | 2014-06-16 | 2016-07-19 | Coretronic Corporation | Projection screen and manufacturing method of projection screen |
US9927690B2 (en) | 2015-12-24 | 2018-03-27 | Coretronic Corporation | Projection screen |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0829875A (ja) | 1996-02-02 |
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