JP3340467B2 - 色ズレ軽減装置 - Google Patents

色ズレ軽減装置

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JP3340467B2
JP3340467B2 JP21177592A JP21177592A JP3340467B2 JP 3340467 B2 JP3340467 B2 JP 3340467B2 JP 21177592 A JP21177592 A JP 21177592A JP 21177592 A JP21177592 A JP 21177592A JP 3340467 B2 JP3340467 B2 JP 3340467B2
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  • Closed-Circuit Television Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、面順次撮像方式に伴う
色ズレの軽減処理を行う色ズレ軽減装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、細長の挿入部を生体内等に挿入す
ることにより、患部等の被写体を観察することのできる
内視鏡が広く用いられるようになった。
【0003】また、最近、CCD等の固体撮像素子を撮
像手段に用いた電子式内視鏡が実用化されている。
【0004】前記電子式内視鏡には、赤、緑、青等の波
長の異なる照明光で被写体を順次照明し、各波長の照明
のもとでそれぞれ撮像した画像、つまり、成分画像を合
成してカラー画像を得る面順次式の電子式内視鏡があ
る。
【0005】こうした面順次式の撮像装置では、照明光
に白色光を用い固体撮像素子の撮像面前面にモザイク・
カラー・フィルタを配設した同時式の撮像装置に比べ、
一波長領域に対する前記固体撮像素子の撮像セルの数が
多く、従って、撮像画面の解像度が良好であるという長
所がある。
【0006】しかし、前記面順次方式では、カラー画像
1枚分の画像を得るために、撮像時間が異なる成分のカ
ラー画像を合成する。このため、動きのある被写体また
は、撮像手段と被写体との間で、相対的に動きがある
と、合成したカラー画像は、本来の被写体の色と相違し
てしまう。
【0007】一方、内視鏡検査においては、先端の対物
レンズに粘膜等が付着し像が鮮明に観察できなくなる場
合がある。この様な時、水を内視鏡先端部から対物レン
ズに向けて噴出させ、レンズを洗浄する送水操作が行わ
れる。送水時の水は、対物レンズの直前で激しく動くた
め、面順次照明光のもとで照明されると、水は激しく色
が変化してレインボーカラー状に撮像される。また、被
検部を洗浄したり冷却するために、送水を行う内視鏡も
ある。このきの様子を図23に示す。
【0008】図23を用いて、このような色再現性の不
良の発生原理について説明する。内視鏡先端部から送水
が行われた場合、対物レンズ面の直前で水が速く移動す
る。この場合に、例えば赤(R)の照明光のときに、内
視鏡先端部から出始めた赤色の水(物体)として撮像さ
れ、緑(G)のときに、レンズ正面に水が玉となって移
動しこれが緑の物体として撮像され、青(B)のとき
に、さらに移動が進んだ青色の水として撮像される。モ
ニタ上では、これらの各色画像が合成されて表示される
ことになる。
【0009】従って、水の画像は、赤、緑、青及び黄、
シアン、マゼンダの原色画像として高彩度で表示される
ことになり、つまりレインボーカラー状となり、内視鏡
検査を行っている医師の目が非常に疲れるという不具合
をもたらす。以下、このような欠点、すなわち、各色情
報のサンプリングタイムの相違によって発生する色再現
性の不良を色ズレという。前記色ズレの発生要因として
は、前述した動きだけではなく、例えばズーミングをか
けた場合にも発生する。
【0010】本出願人は、特願平2−70644号にお
いて、色成分信号により色ズレを判定し、色ズレと判定
した場合に、実際の輝度を生かした補正カラー信号を出
力することにより、色ズレを軽減することを提案してい
る。
【0011】また、本出願人は特願平2−27842号
明細書において、電子内視鏡の画像信号から、送水操作
による色ズレの検知を行う送水検知手段を設け、送水時
と判断したときにのみ補正カラーを出力することによ
り、激しい色ズレのみを軽減することを提案している。
【0012】あるいは、特開平3−24513号公報に
は、現画像より色差信号を生成し、さらに色相を算出し
た後、その色相成分を保持する色ズレ部検出装置が開示
されている。
【0013】尚、送水などのように、目だつ色ズレを生
じる部分は高彩度であるが、一方、一般画像でも、出血
部のようなある程度彩度を有する画像もある。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記色
ズレ検出方式においては、色相成分の違いでのみ色ズレ
部を検出しているため、僅かな色ズレでも色ズレ軽減処
理を行っていた。このため、観察者の色ズレに対する官
能試験結果とは、異なる色ズレレベルの検出を行ってい
た。つまり、僅かな色ズレでも色ズレと判断し、ほとん
ど色ズレの気にならない場合でも、色ズレ軽減処理をし
ていた。
【0015】また、特願平2−27842号明細書に記
載のものは、激しい色ズレが生じている間も平均色差は
更新され続けている。激しい色ズレの発生している間、
前記補正カラーの元となる画面(1フィールドまたは1
フレーム)の色差平均値は、目まぐるしく変化し、安定
した補正カラーとはならず、改良する余地があった。こ
のように、前記明細書に記載した装置では、色ズレの度
合いにかかわらず、平均色を更新するものであった。
【0016】また、色ズレを軽減する装置として、色ズ
レした部分にのみ補正色を置き換えることが考えられる
が、色ズレした部分を検出したり、その部分のみを補正
するために、メモリ回路やCPU等他のデジタル回路が
必要となり、回路が大型になりコストが高くなってしま
う。
【0017】本発明の目的は、送水等により許容される
以上の色ズレが発生した場合にのみ、面順次式の撮像装
置で撮像された画像に対して、目視上違和感の無い色ズ
レ軽減処理を行う色ズレ軽減装置を提供することにあ
る。
【0018】本発明の他の目的は、面順次式の撮像装置
で撮像された画像の色ズレを効果的に軽減する回路を簡
単な構成で、低コストかつ小型に実現できる色ズレ軽減
装置を提供することにある。
【0019】
【問題を解決するための手段】 請求項1記載の発明
は、面順次式の撮像手段により被写体を撮像して得られ
た信号を同時化して得られたカラー画像信号に対して、
色ズレ軽減処理を行う色ズレ軽減装置において、前記カ
ラー画像信号を基に、画面の一部または全部の色情報の
平均値を生成可能な平均色情報生成手段と、前記カラー
画像信号を基に時系列的な画面間における色情報の変化
量を求める色ズレ検出部、前記色ズレ検出部により求め
られた前記色情報の変化量より得られる第1の色相情報
の度合に応じ前記平均色情報生成手段に対して前記色情
報の平均値を更新させる平均色情報更新部、前記色ズレ
検出部により求められた色情報の変化量を表す第2の色
相情報の度合に基づいて色ズレの要因を判断する色ズレ
要因判断部とを有する色ズレ検出手段と、少なくとも
記平均色情報生成手段の色情報の平均値を用いて、前記
被写体のカラー画像信号が補正された補正画像信号を生
成する補正画像信号生成手段と、前記補正画像信号生成
手段により生成された補正画像信号と前記カラー画像信
号とのいずれかを前記色ズレ要因判断部の判断に基づい
て選択して出力する切り替え手段とを備えている。
【0020】 請求項2記載の発明は、面順次式の撮像
手段により被写体を撮像して得られた信号を同時化して
得られたカラー画像信号に対して、色ズレ軽減処理を行
う色ズレ軽減装置において、前記カラー画像信号を基
に、画面の一部または全部の色情報の平均値を生成可能
な平均色情報生成手段と、前記カラー画像信号を基に時
系列的な画面間における色情報の変化量を求める色ズレ
検出部、前記色ズレ検出部により求められた色情報の変
化量より得られる色相情報の度合に基づいて色ズレの要
因を判断する色ズレ要因判断部、前記色ズレ要因判断部
により判断された色ズレの要因に応じ前記平均色情報生
成手段に対して前記色情報の平均値を更新させる平均色
情報更新部、とを有する色ズレ検出手段と、少なくとも
前記平均色情報生成手段の色情報の平均値を用いて、前
記被写体のカラー画像信号が補正された補正画像信号を
生成する補正画像信号生成手段と、前記補正画像信号生
成手段により生成された補正画像信号と前記カラー画像
信号とのいずれかを前記色ズレ要因判断部の判断に基づ
いて選択して出力する切り替え手段とを備えている。
【0021】
【作用】 請求項1記載の構成では、前記平均色情報生
成手段により、前記カラー画像信号を基に、画面の一部
または全部の色情報の平均値が生成され、前記色ズレ検
出部により、前記カラー画像信号を基に時系列的な画面
間における色情報の変化量が求められ、求められた前記
色情報の変化量より得られる第1の色相情報の度合に応
じ、前記平均色情報更新部により、前記平均色情報生成
手段に対して前記色情報の平均値を更新させ、第2の色
相情報より得られる第2の色相情報の度合に基づいて、
前記色ズレ要因判断部により、色ズレの要因が判断され
る。
【0022】 そして、前記平均色情報生成手段の色情
報の平均値を用いて、前記補正画像信号生成手段によ
り、前記被写体の補正画像信号を生成し、前記切り替え
手段により、前記補正画像信号生成手段により生成され
た補正画像信号と前記カラー画像信号とのいずれかを前
記色ズレ要因判断部の判断に基づいて選択して出力され
る。
【0023】 また、請求項2記載の構成では、カラー
画像信号を基に、前記平均色情報生成手段により、画面
の一部または全部の色情報の平均値を生成し、前記色ズ
レ検出部により、前記カラー画像信号を基に時系列的な
画面間における色情報の変化量が求められ、求められた
色情報の変化量より得られる色相情報の度合に基づい
て、色ズレ要因判断部により、色ズレの要因が判断さ
れ、判断された色ズレの要因に応じ、平均色情報更新部
により、前記平均色情報生成手段に対して前記色情報の
平均値を更新させる。そして、前記平均色情報生成手段
の色情報の平均値を用いて、補正画像信号生成手段によ
り、前記被写体の補正画像信号を生成し、切り替え手段
により、前記補正画像信号生成手段により生成された補
正画像信号と前記カラー画像信号とのいずれかを前記色
ズレ要因判断部の判断に基づいて選択して出力される。
【0024】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて説明する。図1ないし図4は本発明の第1実施例に
係り、図1は色ズレ軽減装置の全体的なブロック図、図
2は色ズレ検出手段の構成を示すブロック図、図3は各
臨床例における画面平均色相の変動を示す説明図、図4
は色信号セレクト及び平均色更新のためのフローチャー
トである。
【0025】図1に示す本実施例の色ズレ軽減装置33
は、面順次方式の撮像手段としての図示しない電子内視
鏡が出力する時系列的な信号を入力して、色ズレ軽減処
理をするものである。この色ズレ軽減装置33は、前記
電子内視鏡が被写体を撮像した時系列的な前記信号を同
時化して、標準的な信号、例えば3原色信号R,G,B
に変換して出力するビデオ回路34を備えている。
【0026】前記ビデオ回路34から出力される3原色
信号R,G,Bは、切り替え手段としてのセレクタ41
の一方の入力に印加され、他方の入力には後述するデコ
ーダ40から出力される補正用の3原色信号R’,
G’,B’が印加されるようになっている。尚、前記セ
レクタ41は、例えば半導体ビデオスイッチ等で構成さ
れる。
【0027】また、前記3原色信号R,G,Bはエンコ
ーダ35にも入力され、輝度信号Yと、色差信号R−
Y,B−Yとが生成される。この輝度信号Yは、デコー
ダ40に入力される。また、色差信号R−Y,B−Y
は、それぞれ、A/D変換器36A,36Bによって、
ディジタルの色差信号に変換された後、平均色を求める
平均色計算回路37と検出手段としての色ズレ検出手段
38に入力される。
【0028】前記平均色計算回路37は、入力される色
差信号R−Y,B−Yを積分して平均の色差信号<R−
Y>,<B−Y>を求める。前記平均の色差信号<R−
Y>,<B−Y>は、それぞれD/A変換器39A,3
9Bを経て、アナログ信号に変換された後、デコーダ4
0に入力される。そして、前記デコーダ40には、平均
の色相に対応する信号<R−Y>,<B−Y>と、その
輝度レベルを規定するリアルタイムの輝度信号Yとが入
力され、補正用の3原色信号R’,G’,B’が生成さ
れる。
【0029】前記色ズレ検出手段38は、D/A変換器
36A,36Bからのデジタル化された色差信号R−
Y,B−Yを基に、セレクト信号を生成し、セレクタ4
1へ出力する。そして、このセレクト信号受けたセレク
タ41は、ビデオ回路34からの3原色信号R,G,
B、あるいはデコーダ40からの補正用の3原色信号
R’,G’,B’のいずれかを選択して、図示しないデ
ィスプレイに選択的に表示させるようになっている。ま
た、前記色ズレ検出手段38は、前記各入力信号を基
に、平均色更新信号を平均色計算回路37へ出力し、色
ズレの少ない正常な画面と判断された場合のみ、平均色
計算回路37が平均色の更新を行うようにしている。
【0030】図2には、前記色ズレ検出手段38のブロ
ック図を示す。
【0031】A/D変換器36A,36BによりA/D
変換された色信号R−Y,B−Yは、色データとして入
力ポート42に入力される。この入力ポート42には、
図示しない内視鏡装置からフリーズ信号も入力され、静
止画出力時には即座にオリジナル3原色を出力できるよ
うになっている。前記入力ポート42は、バス43に接
続され、CPU44にデータが転送される。また、この
バス43は、出力ポート45、カウンタ46、ROM4
7、RAM48にも接続されている。出力ポート45
は、平均色更新信号及びセレクト信号を出力し、これら
の信号は、それぞれ平均色計算回路37、セレクタ41
に入力されている。
【0032】カウンタ46は、図示しない内視鏡装置か
ら入力される水平同期信号と垂直同期信号により、バス
43を介して一定間隔でCPU44に割り込みをかけ、
送水検知プログラムを実行させている。ROM47に
は、CPU44で実行されるべき送水検知プログラム及
び参照データが内蔵され、これらはCPU44により読
み込まれる。RAM48では、プログラム中の変数、及
び色相来歴が、CPU44により読み書きされるように
なっている。
【0033】この様に構成された色ズレ軽減装置33の
動作について、図を参照して説明する。
【0034】色情報としての前記3原色信号R,G,B
は、色の3属性(色情報)である輝度,色相,彩度とい
う3つの成分に変換できる。送水を行わない状態で生体
の胃壁等を観察した場合には、部分的に輝度及び彩度が
異なるものの、ほぼ全ての画素が赤の色相付近にのみ存
在する。従って、画面全体の平均色相は、各フィールド
間で非常に安定したものとなる。
【0035】ここでいう画面全体の平均色相とは、1フ
ィールドの全画素の色差R−Y及びB−Yの値をそれぞ
れ積分し、その結果に基づいて色差平面上で極座標変換
を行うことで求めた色相を意味する。
【0036】また、メチレンブルーなどのシアン色系の
色素で染色した場合の画素は、赤及びシアンの色相付近
にのみ存在し、この場合も画面全体の平均色相は、各フ
ィールド間でほぼ安定している。
【0037】一方、前記電子内視鏡において送水を行っ
た場合、送水操作により噴出された水滴が(図示しな
い)対物レンズの前を横切り、各色透過フィルタの照射
タイミングや水滴の形状、水滴への照明光の当り具合な
どにより、各フィールド毎に画面全体の平均色相が激し
く変化することになる。
【0038】図3は、実際の臨床画像における画面全体
の平均色相差の変動の様子を示したものである。前記平
均色相差は、各フィールド間の平均色相の差から求めた
ものである。通常の胃壁画像、出血状態の画像及び染色
状態の画像では、画面全体の平均色相差は、滅多に10
度を超えることはない。一方、送水状態の画像では、画
面全体の平均色相差が大きく変動し、10度を大幅に上
回る割合がかなり高い。
【0039】以上の事実に基づき、前記色ズレ検出手段
38では、図4に示すフローチャートに従って、フィー
ルド毎に、平均色計算回路37へ平均色更新信号を出力
すると共に、セレクタ41にセレクト信号を出力してい
る。前記色ズレ検出手段38のカウンタ46は、入力さ
れる水平同期信号及び垂直同期信号から、予め設定され
た画像領域を認識し、CPU44がフィールド毎に、入
力ポート42から色データを読み込む期間を制限してい
る。
【0040】フィールド毎の読み込み期間が終わると、
カウンタ46はCPU44に割り込みをかけ、CPU4
4は図4に示すフローチャートに沿ったプログラムの実
行を開始する。以下、そのプログラムの動作内容につい
て説明する。
【0041】まず、ステップS1で、CPU44は、1
フィールド分積分した色差成分から画面全体の平均色相
を計算し、前フィールドの画面全体の平均色相との差を
計算し比較する。その結果、ステップS2で、色相が
“8”度以上動いた場合は、CPU44は、送水による
色ズレの可能性が高いと判断し、ステップS3を経てス
テップS4で、補正パラメータkをインクリメントす
る。ただし、ステップS3にあるように、補正パラメー
タkの値は“8”を超えないようにする。逆に色相の差
が8度未満の場合には、ステップS5を経てステップS
6で、補正パラメータkをデクリメントする。ただし、
ステップS5にあるように、補正パラメータkの値は
“0”を下回らないようにする。
【0042】以上の結果、ステップS7で、CPU44
は、補正パラメータkが“3”を越えるか否かを判断す
る。補正パラメータkが“3”以下の場合は、ステップ
S8で、オリジナル3原色をセレクタ41の出力とする
よう指示する。一方、補正パラメータkが“4”から
“8”の場合は、ステップS9で、CPU44は、補正
3原色をセレクタ41から出力するよう指示する。ただ
し、補正パラメータkの初期値は、メインプログラムに
より零に設定されているものとする。
【0043】続いて、ステップS10で、補正パラメー
タkの値が“0”か否かを判断する。補正パラメータk
の値が“0”の場合は、ステップS11を経てステップ
S12で、色相安定度kkはインクリメントされる。た
だし、ステップS11にあるように、色相安定度kkの
値は、“8”を超えないようにする。
【0044】また、補正パラメータkが“0”以外の場
合は、ステップS13で、色相安定度kkは、零にリセ
ットされる。以上の結果、ステップS14を経て、色相
安定度kk=8ならば、ステップS15においてCPU
44は、色相が非常に安定したと判断し、平均色を更新
するために平均色更新信号を有効にする。一方、ステッ
プS14において色相安定度kk=8以外の場合は、ス
テップS16で、CPU44は、平均色が更新されずに
そのまま保持されるよう、平均色更新信号を無効にす
る。
【0045】また、入力ポート42にフリーズ信号が入
力されている場合には、セレクタ41の出力として無条
件にオリジナルカラー画像を選ぶように、プログラムが
組まれている。この選択は、CPU44により、出力ポ
ート45から出力されるセレクト信号を介して、行われ
る。これにより、操作者が静止画を必要としたときに
は、即座にオリジナルカラー画像が表示される。
【0046】この第1実施例の装置は、色ズレ検出手段
38により、送水等による激しい色ズレが生じると画面
全体の色相が大きく変動していることを検知し、セレク
タ41及びディスプレイを介して、送水等の激しい色ズ
レであると判断して色ズレのない補正カラー画像を表示
できる。従って、操作者は、送水操作を行ってもレイン
ボーカラーのように見ずらい画像を観察しなければなら
なくなることが解消され、目の疲労を回避することがで
きる。
【0047】また、本実施例の装置は、補正パラメータ
kの使用により、オリジナル画像と補正画像とが頻繁に
切り替わり、返って見ずらくなることも解消できる。そ
して、送水時などの激しい色ズレの生じた画像の平均色
を補正色としてしまうことによる違和感は、平均色更新
信号を無効とすることで解消でき、操作者に与えてしま
うことが解消でき、補正色は常に適切で安定した色にす
ることができる。
【0048】第1実施例の図4に示すフローチャートで
用いた各種定数は、臨床画像データを分析することによ
り、より適切な値に設定できる。
【0049】また、色ズレ検出手段38は、CPUとソ
フトウェアを使わずに専用のハードウェアで構成するこ
とも可能である。
【0050】図5は本発明の第2実施例に係る色ズレ軽
減装置の全体的なブロック図である。
【0051】第1実施例の色ズレ軽減装置が平均色差を
用いて補正3原色信号を生成していたの対し、本実施例
では、色差はある設定した値を用いて補正3原色信号を
生成する構成となっている。その他、第1実施例と同様
の構成及び作用については、同じ符号を付して説明を省
略する。
【0052】図5に示す色ズレ軽減装置49は、前記電
子内視鏡または図示しないカメラコントロールユニット
に設けられた前記ビデオ回路34からの3原色R,G,
B信号を入力するようになっている。前記色ズレ軽減装
置49は、所定値に設定された色差信号R−Y,B−Y
を出力する定電圧発生回路50を有している。この定電
圧設定回路50は、前記色差信号R−Y,B−Yを前記
デコーダ40へ出力するようになっている。前記デコー
ダ40は、所定値の色差信号R−Y,B−Yと、エンコ
ーダ35出力する輝度信号とを合成して、補正3原色信
号を生成するようになっている。
【0053】内視鏡画像は、一般に赤色調であるため、
定電圧発生回路50が出力する色差信号の値は、被写体
が有する赤色調の色度となるように固定されている。
【0054】本実施例の装置は、激しい色ズレを被写体
が有する赤色調に補正することができる。その他の構成
及び作用効果は、第1実施例と同様で、説明を省略す
る。
【0055】図6ないし図11は本発明の第3実施例に
係り、図6は色ズレ軽減装置の全体的なブロック図、図
7は平均色計算回路の具体例としての回路図、図8は色
差成分積分回路の具体例としての回路図、図9は図8に
示す色差成分積分回路に用いる信号のタイミングチャー
ト、図10は画面構成の具体例を示す説明図、図11は
検知領域を限定した場合の色ズレ補正を説明するための
画面構成図である。
【0056】図6に示すようにビデオ回路51から出力
される3原色信号R,G,Bは、セレクタ58の一方の
入力に印加され、セレクタ58の他方の入力にはデコー
ダ57から出力される補正用の3原色信号R’,G’,
B’が印加される。
【0057】前記ビデオ回路51は、第1実施例りビデ
オ回路34と同様に、面順次式の撮像手段が出力する信
号を入力し、同時化して3原色信号R’,G’,B’を
出力するものである。尚、前記セレクタ58は、例えば
半導体ビデオスイッチ等で構成される。
【0058】また、前記3原色信号R,G,Bは、エン
コーダ52にも入力され、輝度信号Yと色差信号R−
Y,B−Yが生成される。この輝度信号Yはデコーダ5
7に入力され、色差信号R−Y,B−Yは、それぞれ色
差成分積分回路53A,53Bによって積分された後、
A/D変換器54によりディジタル色差信号に変換さ
れ、さらに色ズレ検出手段55に入力される。また、エ
ンコーダ52は、前記色差信号R−Y,B−Yを、平均
色を求める平均色計算回路56へも出力する。
【0059】図7に示す前記平均色計算回路56では、
入力される色差信号R−Y,B−Yが、連動するスイッ
チSW1,SW2の一端にそれぞれ印加されている。前記
スイッチSW1,SW2の他端には、抵抗器R1,R2とコ
ンデンサC1,C2でそれぞれ構成したローパスフィルタ
56a,56bが接続されている。このローパスフィル
タ56a,56bは、時定数を適宣設定して、コンデン
サC1,C2に色差信号R−Y,B−Yの1画面分の平均
値に対応する電圧が保持されるように設定する。そし
て、ローパスフィルタ56a,56bは、スイッチSW
1,SW2がonの間に充電され、平均の色差信号<R−
Y>,<B−Y>を求める。求められた前記平均の色差
信号<R−Y>,<B−Y>は、前記デコーダ57に入
力される。つまり、前記デコーダ57には、平均の色差
に対応する信号<R−Y>,<B−Y>と、その輝度レ
ベルを規定するリアルタイムの輝度信号Yとが入力さ
れ、補正用の3原色信号R’,G’,B’が生成され
る。
【0060】前記コンデンサC1と並列に、スイッチS
W5及び抵抗器R8の直列回路が接続されている。また、
コンデンサC2にも、SW6及び抵抗器R9の直列回路が
接続されている。スイッチSW5,SW6は連動してお
り、平均色更新信号の(有効)出力直前に、出力される
リセット信号により、ONするようになっている。スイ
ッチSW5,SW6のONにより、コンデンサC1,C2は
放電され、平均の色差が零にリセットされる。
【0061】前記色ズレ検出手段55から出力されたセ
レクト信号は、セレクタ58に入力され、3原色信号
R,G,B、あるいは補正用の3原色信号R’,G’,
B’のいずれかを選択的に、図示しないディスプレイで
表示するようになっている。
【0062】また、前記色ズレ検出手段55から出力さ
れた平均色更新信号は、平均色計算回路56に入力さ
れ、正常な画面と判断された場合のみ平均色の更新を行
うようになっている。
【0063】図8には、前記色差成分積分回路53Aの
具体的回路例を示している。
【0064】前記エンコーダ52から出力された色差信
号R−Yは、スイッチSW3の一端に入力され、スイッ
チSW3の他端には抵抗器R3を介して積分用オペアンプ
IC1が接続されている。非反転入力端が接地されている
積分用オペアンプIC1の反転入力端及び出力端間には、
コンデンサC3及びスイッチSW4の並列回路が接続され
ている。このスイッチSW4がoffの間に、コンデン
サC3に電荷が蓄積され、スイッチSW4がonの間にコ
ンデンサC3の電荷が放電される。
【0065】また、前記積分用オペアンプIC1の出力端
は、抵抗器R4を介して、非反転入力端が接地されてい
る増幅反転用オペアンプIC2の反転入力端へ接続されて
いる。この増幅反転用オペアンプIC2の反転入力端及び
出力端間には、トリマ抵抗器R5が接続されている。こ
の増幅反転用オペアンプIC2の出力信号は、前記A/D
変換器54に入力されるようになっている。
【0066】尚、スイッチSW3は、前記ビデオ回路5
1から供給されるマスク信号を受けてon,offを切
換えている。このマスク信号が“H”の期間は、前記デ
ィスプレイ上で内視鏡画像を表示している期間を意味
し、スイッチSW3をonにして色差成分の積分を行う
ようになっている。
【0067】また、スイッチSW4には、図示しない信
号発生回路により周期的に積分のクリア信号が与えら
れ、このクリア信号が“H”の時には、スイッチSW4
がonとなり、それまで色差成分の積分としてコンデン
サC3に蓄えられていた電荷を完全に放電させる。前記
クリア信号は、例えば図9(a)に示すように、1ライ
ン毎に発生させてもよい。また、同じく図9(b)のよ
うに、2ライン毎に発生させてもよく、複数ラインまた
は複数フィールド毎にしてもよい。ただし、A/D変換
器54によるサンプリングは、前記クリア信号が“H”
に変化する直前に行われる必要がある。
【0068】一方、色差成分積分回路53Bについて
も、前記色差成分積分回路53Aと同様の回路が構成さ
れている。
【0069】また、前記色ズレ検出手段55の具体的回
路は、第1実施例と同様とし、ここでの説明は省略す
る。
【0070】このように構成された第3実施例の動作
は、大体において第1実施例の動作と同様である。ただ
し、本実施例の装置は、平均色計算回路56をアナログ
回路で構成したために、平均色生成過程が前述したよう
に簡単にでき。また、本装置は、色ズレ検出手段55の
前段において積分回路53A,53Bを加えたことによ
り、色ズレ検出手段55が色データを取り込む周期が緩
やかになっている点が、第1実施例の装置とは動作を異
にしている。
【0071】この積分回路53A,55Bに供給される
2つの制御信号、マスク信号及びクリア信号のタイミン
グについて、図9を参照して説明する。
【0072】図9(a)に示したタイミングチャート
は、色ズレ検出手段55による色データ取り込み周期が
1ラインの場合のものである。マスク信号が“L”の
時、すなわち内視鏡画像の表示期間でない時に前記クリ
ア信号を発生させ、この2つの信号がどちらも“L”の
期間に、色ズレ検出手段55が積分データを取り込む。
そして垂直同期信号が入ると共に、全ラインの積分デー
タの合計に基づき第1実施例と同様な処理を施す。
【0073】図9(b)に示したタイミングチャート
は、色ズレ検出手段55による色データ取り込み周期が
2ラインの場合のものである。
【0074】さらに、平均色計算回路56では、図7に
示すように、抵抗器とコンデンサ及びスイッチを用いた
ことにより、回路が安価でしかも簡単な構成にすること
ができる。また、色ズレ検出手段55の前段において積
分回路53A,53Bを加えたことにより、色ズレ検出
手段55は、色データを取り込む周期に余裕が生じ、色
ズレ検出手段55を構成している半導体部品の動作速度
を遅くすことができる。そして、色ズレ検出手段55
は、より動作保証速度が遅くて安価な部品を使用するこ
とが可能となっている。
【0075】前記トリマ抵抗器R5は、A/D変換器の
オフセットの違いによって生じる平均色差の不揃い、ま
たは平均色差を算出するための抵抗器R3,R4、及びコ
ンデンサC3のばらつきを調整するためのものである。
【0076】この第3実施例では、図8に示すトリマ抵
抗器R5の調整が微妙になるが、図10に示すような画
面構成とすることで、トリマ調整が粗くても済む構成に
することも可能である。図10において、符号59で示
す領域は黒色の領域を示し、この領域の色差を積分して
A/D変換することにより、A/D変換器のオフセット
を確認できる。また、符号60で示す領域には基本色を
複数表示させ、それぞれの色の領域の色差を積分してA
/D変換して取り込むことにより、色差座標軸のゲイン
をソフトウェアにより微調整することができる。
【0077】また、本第3実施例では内視鏡画像の表示
期間全ての色差データを求めたが、図11に示すよう
に、検出領域61を設定し、その領域内の色差データの
みを求め、送水検知を行ってもよい。これは操作(観
察)者の視点が画像領域の中心部にある場合に、有効で
ある。尚、一般には、観察者の視点は、画像の中心部に
あることが多い。
【0078】図12ないし図18は本発明の第4実施例
に係り、図12は色ズレ軽減装置の全体的なブロック
図、図13は色ズレ検出手段の構成を示すブロック図、
図14は合成回路の一例としての構成図、図15はRO
Mを用いた色相テーブル変換を示す説明図、図16は平
均色更新及び補正レベル設定のためのフローチャート、
図17は補正パラメータと補正レベルの関係及び状態を
示す説明図、図18は色ズレ軽減装置の変形例を示すブ
ロック図である。
【0079】図12に示すように、ビデオ回路64から
出力される3原色信号R,G,Bは、セレクタ72の一
方の入力端に印加され、他方の入力端にはデコーダ71
から出力される補正用の3原色信号R’,G’,B’が
印加される。前記ビデオ回路64は、第1実施例りビデ
オ回路34と同様に、面順次式の撮像手段が出力する信
号を入力し、同時化して3原色信号R’,G’,B’を
出力するものである。尚、前記セレクタ72は、例えば
半導体ビデオスイッチ等で構成されている。
【0080】また、前記3原色信号R,G,Bは、エン
コーダ65にも入力され、輝度信号Yと、色差信号R−
Y,B−Yとが生成される。この輝度信号Yは、デコー
ダ71に入力される。前記色差信号R−Y,B−Yは、
それぞれ色差成分積分回路66A,66Bによって積分
された後、A/D変換器67によってディジタル色差信
号に変換され、色ズレ検出手段68に入力される。また
前記色差信号R−Y,B−Yは、平均色計算回路69、
及び合成回路70にも入力される。
【0081】前記平均色計算回路69は、入力される色
差信号R−Y,B−Yを積分して平均の色差信号<R−
Y>,<B−Y>を求めて、該平均の色差信号<R−Y
>,<B−Y>を合成回路70へ出力する。合成回路7
0は、リアルタイムの色差信号R−Y,B−Yと、平均
の色差信号<R−Y>,<B−Y>とを入力し、色ズレ
検出手段68からの補正レベル指定信号に基づいた比率
で、合成した合成色差信号[R−Y],[B−Y]を生
成する。この合成色差信号[R−Y],[B−Y]はデ
コーダ71に入力される。このデコーダ71には、合成
された色差信号[R−Y],[B−Y]と、その輝度レ
ベルを規定するリアルタイムの輝度信号Yとが入力さ
れ、補正用の3原色信号R’,G’,B’が生成され
る。
【0082】前記色ズレ検出手段68から出力されたセ
レクト信号は、セレクタ72に入力される。前記セレク
タ72は、セレクタ信号に応じて、3原色信号R,G,
Bあるいは補正用の3原色信号R’,G’,B’のいず
れを図示しないディスプレイに表示させるか、選択でき
るようになっている。
【0083】また、前記色ズレ検出手段68から出力さ
れた更新信号は、平均色計算回路69に入力され、正常
な画面と判断された場合のみ平均色の更新を行うように
なっている。さらに、前記色ズレ検出手段68からは、
前記補正レベル指定信号も出力され、合成回路70に入
力されている。
【0084】ところで、前記色ズレ検出手段68の構成
例を図13に示す。A/D変換された色信号R−Y,B
−Yは、色データとして入力ポート73へ入力される。
この入力ポート73には、図示しない内視鏡装置からフ
リーズ信号も入力され、静止画出力時には即座にオリジ
ナル3原色を出力出来るようにしている。前記入力ポー
ト73はバス74に接続され、CPU75へデータが転
送される。また、このバス74は、出力ポート76、カ
ウンタ77、ROM78、RAM79にも接続されてい
る。
【0085】前記出力ポート76からは、平均色更新信
号、補正レベル指定信号及びセレクト信号が出力され
る。これらの信号は、それぞれ平均色計算回路69、合
成回路70、及びセレクタ72に入力されるようになっ
ている。
【0086】前記カウンタ77は、前記内視鏡装置から
入力される水平同期信号と垂直同期信号とによって、バ
ス74を介して一定間隔でCPU75に割り込みをか
け、送水検知プログラムを実行させている。カウンタ7
7からの割り込み命令は、バス74を介してCPU75
に送られている。ROM78はCPU75で実行される
べき送水検知プログラム及び参照データが内蔵され、こ
れらはCPU75により読み込まれる。RAM79で
は、プログラム中の変数及び色相来歴がCPU75によ
り読み書きされる。
【0087】前記合成回路70の構成例を図14に示
す。図14は合成回路70の半分、すなわちR−Y信号
のみについての回路例を示している。リアルタイムの色
差信号R−Yと平均の色差信号<R−Y>とを伝送する
信号ラインは、それぞれスイッチ80の入力端へ接続さ
れていると共に、両信号ライン間に、抵抗器R7が並列
に接続されている。この抵抗器R7は、七分割(または
七等分)されて、それぞれの六つの接点がスイッチ80
の各六つの入力端子に接続されている。すなわち、スイ
ッチ80は、リアルタイムの色差信号R−Yと、平均の
色差信号<R−Y>と、この2つの信号間で分圧された
六つの信号とを、それぞれ入力としている。
【0088】このスイッチ80は、セレクト信号として
入力される前記色ズレ検出手段68からの補正レベル指
定信号に基づいて、前記八つの入力信号のうち、いずれ
かを出力する。すなわち、補正レベルが高いほど平均の
色差信号<R−Y>に近い値を出力し、補正レベルが低
いほどリアルタイムの色差信号R−Yに近い値を出力す
る。また、色差信号B−Yについても同様の回路が設け
られている。
【0089】図15はROM78の内容を説明するため
の図である。図15(a)に示すように、ROM78に
は送水検知のためのプログラムと、そのプログラム処理
中に参照するための色相変換テーブルとを持っている。
この色相変換テーブルは、図15(b)に示すように、
アドレスとして色差データを入力すると、データとして
色相データに変換して出力するものである。この出力デ
ータが、例えば8ビットで表わされたとすると、その値
は0〜255の範囲に限られ、図15(c)に示すよう
に、色差座標空間において0〜360度の連続する色相
を0〜255という整数値すなわち離散値で代表させる
ことになる。
【0090】このように構成された第4実施例の動作に
ついて以下に説明する。
【0091】色ズレ検出手段68では、図16に示すフ
ローチャートに沿って、フィールド毎、平均色計算回路
69に平均色更新信号を、セレクタ72にセレクト信号
を、合成回路70に補正レベル指定信号をそれぞれ出力
している。
【0092】前記色ズレ検出手段68のカウンタ77
は、入力される水平同期信号及び垂直同期信号から、予
め設定された画像領域を認識し、CPU75が入力ポー
ト73から色差データを読み込む期間を制限している。
そのフィールドの読み込み期間が終ると、カウンタ77
はCPU75に割り込みをかけ、CPU75は、図16
に示すフローチャートに沿ったプログラムの実行を開始
する。以下、そのプログラムの動作内容を記す。
【0093】まず、ステップS20で、CPU75は、
1フィールド分積分した色差成分から画面全体の平均色
相を計算し、3フィールド前の画面全体の平均色相との
差を計算する。その結果、色相が8度以上動いた場合
は、ステップS21及びステップS22を経て、送水等
による激しい色ズレの可能性が高いと判断し、ステップ
S23で、補正パラメータkはインクリメントされる。
ただし、ステップS22にあるように、補正パラメータ
kの値は“8”を超えないようにする。
【0094】逆に色相差が8度未満の場合には、ステッ
プS21及び24を経て、ステップS25で、補正パラ
メータkはデクリメントされる。ただし、ステップS2
4にあるように、補正パラメータkの値は“0”を下回
らないようにする。
【0095】以上の結果、ステップS26において補正
パラメータkが0の場合は、ステップS27で、CPU
75は、オリジナル3原色をセレクタ72の出力とし選
択する。
【0096】また、パラメータkが“1”〜“8”の場
合は、ステップS28において、CPU75は、補正レ
ベル指定信号を補正パラメータkの値に対応した値に設
定する。出力ポート76からは、パラメータkに対応し
た補正レベル指定信号が、合成回路70へ出力される。
そして、ステップS29で、デコーダ71が出力する補
正3原色信号R’,G’,B’が、セレクタ72の出力
として選択される。この補正3原色R’,G’,B’
は、パラメータkに応じて合成比率が異なる合成色差信
号と、オリジナルの輝度信号とから生成されたものであ
る。
【0097】ただし、補正パラメータkの初期値はメイ
ンプログラムにより、零に設定されているものとする。
【0098】続いて、ステップS30で、補正パラメー
タkの値が“0”の場合は、ステップS31を経てステ
ップS32で、色相安定度kkはインクリメントされ
る。ただし、ステップS31にあるように、色相安定度
kkの値は“8”を超えないようにする。また、ステッ
プS30で、補正パラメータkが“0”以外の場合は、
ステップS33において、色相安定度kkは、零にリセ
ットされる。
【0099】以上の結果、ステップS34で、CPU7
5は、色相安定度kk=8ならば色相が非常に安定した
と判断し、ステップS35で、平均色を更新するために
平均色更新信号を有効にする。
【0100】一方、色相安定度kk=8以外の場合はス
テップS36で、CPU75は、平均色が更新されずに
そのまま保持されるよう、平均色更新信号を無効にす
る。
【0101】また、入力ポート73にフリーズ信号が入
力されている場合には、セレクタ72の出力として無条
件にオリジナルカラー画像を選ぶように、プログラムが
組まれている。オリジナルカラー画像の選択は、CPU
75により、出力ポート76から出力されるセレクト信
号を介して行われる。これによって、操作者が静止画を
必要としたときには、即座にオリジナルカラー画像が、
表示されることになる。
【0102】この第4実施例の装置によれば、送水によ
る色ズレが生じると画面全体の色相が大きく変動してい
ることを検知し、送水の色ズレであると判断して、色ズ
レのない補正カラー画像を表示するので、操作者は送水
操作を行ってもレインボーカラーのように見ずらい画像
を観察しなければならなくなることを解消できる。
【0103】また補正パラメータkの使用により、オリ
ジナル画像と補正画像が頻繁に切り替わり返って見ずら
くなることも解消している。そして、本実施例の装置
は、平均色更新信号により、送水時などの激しい色ズレ
の生じた画像の平均色を補正色としてしまい、操作者に
違和感を持たせてしまうことが解消でき、補正色は常に
適切で安定した色を示すようになっている。
【0104】さらに、本実施例は、補正パラメータkに
対応した合成比率で、リアルタイムの色差信号と、平均
色差信号とを合成するため、正常モードと補正モードと
の切り替わりをスムーズに行うことができ、操作者の目
の負担を大幅に軽減する効果がある。
【0105】この第4実施例において、図16に示す各
種定数は、臨床画像データを分析することにより、より
適切な値に設定できる。
【0106】また補正パラメータkの増減に当り、色相
が5度以下の変化の時にデクレメントとし、6度,7度
は不感帯とすることにより、補正パラメータkの頻繁な
動きを抑制することも可能である。
【0107】さらに、この第4実施例においては、補正
パラメータkの値“0”〜“8”としたが、図17に示
すように、補正パラメータkと補正レベルとの対応関係
を変化させ、正常モードと補正モードとの切り替わりを
よりスムーズに行うことができる。
【0108】図17(a)は補正レベルの最大値に対応
する補正パラメータkの値に範囲を持たせたものであ
り、一度送水時等の激しい色ズレ状態と判断すれば補正
モードから容易に抜けでないようにしている。
【0109】また、図17(b)に示す方式は、図17
(a)のように、補正パラメータkが決れば自動的に補
正レベルの値が求められる単一トレース方式と異なり、
現在の補正レベルと、現在の補正パラメータkの値、及
び次の補正パラメータkの値とに応じて、次の補正レベ
ルを求める複数トレース方式である。この複数トレース
方式では、長く送水状態の続いた後の正常モードへの戻
り方をよりスムーズにする効果がある。
【0110】この第4実施例では、前述したように、よ
り簡単な回路で、送水時等の色ズレ軽減ができる。
【0111】尚、本第4実施例においては、図12に示
すように、合成回路70は色差データR−Y,B−Yの
合成をしたが、図18に示す変形例における合成回路7
0Aのように、原色信号R,G,Bについて合成を行う
ようにしても良い。
【0112】この変形例では、前記平均色計算回路69
の後に、デコーダ71Aを設け、前記合成回路70A
は、デコーダ71Aが出力する平均の3原色信号R’,
G’,B’と、リアルタイムの3原色信号R,G,Bと
を合成し、補正用の3原色信号R”,G”,B”を前記
セレクタ72へ出力している。その他の構成及び作用効
果は、第4実施例と同様で、同じ符号を付して説明を省
略する。
【0113】前記各実施例では、色情報としての色差か
ら平均値を求めていたが、これ以外にも色情報として色
相及び彩度の平均値を求め、これらとオリジナルの輝度
信号とから補正画像信号を生成しても良い。あるいは、
平均色相と、オリジナルの彩度及び輝度を用いても良
い。また、これら以外にも、色情報として、その他の色
空間座標系を用いて補正画像信号は生成できる。さら
に、前述した合成を行うことも可能である。
【0114】図19には、本発明の第5実施例、変形
例、第6実施例に関する概念図を示す。図19に示す色
ズレ軽減装置4は、図示しない面順次式の撮像装置から
の入力される画像(Rin,Gin,Bin)信号から、画像
中の色ズレの程度を検出し、色ズレ量検出信号として出
力する色ズレ量検出手段1と、この色ズレ量検出手段1
から入力される色ズレ量検出信号に応じて、色ズレ量を
抑制するための抑制信号を発生させる色ズレ軽減制御手
段2と、色ズレ軽減制御手段2から入力される抑制信号
に基づき、前記入力画像信号から色ズレを抑制し、色ズ
レ抑制画像(Rout,Gout,Bout)信号として出力す
る色ズレ軽減手段3とを備えている。
【0115】前記構成の色ズレ軽減装置4は、面順次式
の撮像装置からの入力画像(Rin,Gin,Bin)信号か
ら、色ズレ量検出手段1により画像中の色ズレの程度を
検出し、色ズレ量検出信号として色ズレ軽減制御手段2
に供給する。色ズレ軽減制御手段2では、色ズレ量検出
信号に基づいて色ズレ抑制制御信号を発生させ、色ズレ
軽減手段3へ出力する。色ズレ軽減手段3では、色ズレ
抑制制御信号に基づき、入力画像信号から色ズレを抑制
し、色ズレ抑制画像(Rout,Gout,Bout)信号とし
て出力する。
【0116】前記装置では、前述したように入力画像か
ら色ズレ量を検出し色ズレを抑制することにより、新た
な機構および配線を増すことなく、色ズレを効果的に抑
制できる。
【0117】図20は本発明の第5実施例に係る色ズレ
軽減装置の全体的なブロック図である。
【0118】図20に示す色ズレ軽減装置23は、面順
次式の撮像装置である例えば、図示しない電子内視鏡か
らの映像入力信号R,G,Bを色差信号R−Y,B−Y
及び輝度信号Yに変換するマトリックス回路11と、こ
の色差信号R−Y,B−Yをそれぞれ積分する積分回路
12と、サンプルパルスのタイミングで、フィールド毎
に前記積分回路12が出力する各信号をサンプルホール
ドし、平均色差信号A(R−Y),A(B−Y)を求める
サンプルホールド回路13と、この平均色差信号A(R
−Y),A(B−Y)にブランキングを生成して出力す
るブランキング回路14と、このブランキング回路14
が出力する各平均色差信号、及び前記マトリックス回路
11からのY信号により、平均R,G,B信号であるA
R,AG,ABを求めるマトリックス15とを備えてい
る。
【0119】また、色ズレ軽減装置23は、色ズレ量を
検出するために、前記サンプルホールド回路13が出力
する平均色差信号A(R−Y)とA(B−Y)とを、加算
する加算回路16と、加算回路16が出力する信号を微
分して、フィールド毎の色成分の変化を求める微分回路
17と、この微分結果の絶対値を求める絶対値回路18
と、この絶対値回路18が出力する信号を積分し、色ズ
レ量を直流変動量として取り出し、色ズレ抑制コントロ
ール信号kとして出力する積分回路19とを備えてい
る。
【0120】前記積分回路19は、例えば図示しない2
つの積分器を有している。この積分回路19は、一方の
積分器が入力信号を積分している間に、図示しない他方
の積分器が、前の1フィールドの間積分した信号を色ズ
レ抑制コントロール信号kとして出力する。次のフィー
ルド期間の直前に、他方の積分器がリセットされる一
方、一方の積分器は、積分した信号を色ズレ抑制コント
ロール信号kとして出力するようになっている。
【0121】ここで、色ズレ抑制コントロール信号k
は、(0≦k≦1)とする。
【0122】さらに、色ズレ軽減装置23は、前記積分
回路19が出力する色ズレ抑制コントロール信号k(0
≦k≦1)と平均R,G,B信号とを乗算して、kAR,
kAG,kABを得る乗算回路20R,20G,20Bと、
前記映像入力R,G,B信号に対し、前記色ズレ抑制コ
ントロール信号kを基に(1-k)倍して、信号(1-k)R,(1
-k)G,(1-k)Bを得る乗算回路21R,21G,21B
と、前記信号kAR,kAG,kAB及び前記信号(1-k)R,
(1-k)G,(1-k)Bをそれぞれ加算し、映像出力として、
R′=kAR+(1-k)R,G′=kAG+(1-k)G,B′=kA
B+(1-k)Bをそれぞれ得る加算回路22R,22G,
22Bを備えている。
【0123】この構成で、面順次式の撮像装置からの映
像入力信号R,G,Bからマトリックス回路11で色差
信号R−Y,B−Y及び輝度信号Yを求める。この色差
信号R−Y,B−Yは、それぞれ積分回路12で積分さ
れ、サンプルホールド回路13でフィールド毎にサンプ
ルホールドされて、平均色差信号A(R−Y),A(B−
Y)が求められる。この平均色差信号A(R−Y),A
(B−Y)は、ブランキング回路14において、ブラン
ク信号を基にブランキング期間が生成され、さらにマト
リックス15で、前記Y信号と平均色差信号A(R−
Y),A(B−Y)から、平均色信号AR,AG,ABが求
められる。
【0124】色ズレ量を検出するためには、平均色差信
号A(R−Y),A(B−Y)を加算回路16で加算し、
その後、微分回路17で微分して、フィールド毎の色成
分の変化を求め、この微分結果の絶対値を絶対値回路1
8で求め、さらに積分回路19で積分することにより、
色ズレ量は、直流変動量として取り出しされる。積分回
路19により取り出された色ズレ量は、色ズレ抑制コン
トロール信号kとして乗算回路20R,20G,20B
をコントロールする。乗算回路20R,20G,20B
では、平均色信号AR,AG,ABを色ズレ抑制コントロ
ール信号k(0≦k≦1)によりk倍して、平均色信号
kAR,kAG,kABを得る。
【0125】一方、前記映像入力R,G,B信号は、乗
算回路21R,21G,21Bで(1−k)倍され、色
信号(1-k)R,(1-k)G,(1-k)Bを得る。これらをそれ
ぞれ、加算回路22R,22G,22Bが加算し、映像
出力として、R′=kAR+(1-k)R,G′=kAG+(1-k)
G,B′=kAB+(1-k)Bを得る。
【0126】前述したように、平均色のフィールド毎の
変化量から色ズレ量を求め、この色ズレ量に応じて、加
え合わされる平均色信号kAR,kAG,kABと、原色信号
R,G,Bとの比率をコントロールして映像出力とす
る。すなわち、色ズレ量が多くなるにつれkの値が次第
に“1”に近づき、映像出力信号において、次第に、平
均色に置き変わっていき、色ズレが抑制される。従っ
て、より見やすい映像を得ることができる。
【0127】また、色ズレ量が少なくなるにつれkの値
が次第に“0”に近づいていき、映像出力信号におい
て、次第に、原色の占める割合が高くなり、色ズレが無
い場合には、完全に原色が出力される。従って、本装置
は、不要な色ズレ抑制を行うことがない。
【0128】そして、本実施例の装置は、メモリ回路や
CPU等他のデジタル回路が不要であり、簡単な構成か
つ小型で、しかも低コストで効果的に色ズレを抑制する
ことができる。
【0129】尚、本実施例では、色ズレ軽減手段として
k倍の乗算回路20R、20G,20B、(1−k)倍
の乗算回路21R,21G,21Bによりレベルコント
ロールしてから、加算回路22R,22G,22Bで加
算する例をあげたが、電圧可変抵抗等によって、加算す
る比率をコントロールすることも可能である。
【0130】図21は第5実施例の変形例に係る色ズレ
軽減装置の全体的なブロック図である。図21に示すよ
うに、色ズレ軽減装置23Aは、第5実施例の装置が平
均色信号R,G,Bにより、色ズレ抑制を行っていたの
対して、原色信号R,G,Bを原色信号Gだけを用いて
置き換えることにより、色ズレ抑制を行うものである。
【0131】従って、本実施例では、前記ブランキング
回路14、及び逆マトリックス回路15を不要としてい
る。その他、第5実施例と同様の構成及び作用について
は、同じ符号を付して説明を省略する。
【0132】尚、前記原色信号Gに代えて、マトリック
ス回路11が出力する輝度信号Yにより、色ズレ抑制す
ることも可能である。
【0133】図22は本発明の第6実施例に係る色ズレ
軽減装置の全体的なブロック図である。
【0134】図22に示す本実施例の色ズレ軽減装置3
0は、第5実施例の色ズレ軽減装置23が前記サンプル
ホールド回路13で得た平均色差信号A(R−Y),A
(B−Y)から、色ズレ量を検出していたのに対して、
前記撮像装置からの色信号R,G,Bから色ズレ量を検
出するようになっている。その他、第5実施例と同様の
構成及び作用については、同じ符号を付して説明を省略
する。
【0135】図22に示すように、色ズレ軽減装置30
は、色ズレ量を検出するために、原色信号R,G,Bを
通して構造成分を抽出するバンドパスフィルタ(BP
F)24R,24G,24Bと、前記BPF24R,2
4Bを経た色信号R,Bの構造成分を加算する加算回路
26と、この加算回路26が出力する色信号R,Bの加
算構造成分とBPF24Gを経た色信号Gの構造成分と
を互いに同一レベルにするためのオート・ゲイン・コント
ロール(AGC)回路25A,25Bとを備えている。
【0136】尚、前記構造成分とは、原色信号R,G,
Bが有する色情報のうち、ある特定の色相の成分だけを
抽出したものである。
【0137】また、色ズレ軽減装置30は、前記AGC
回路25A,25Bが出力する色信号R,Bの加算構造
成分、及び色信号Gの構造成分を減算して、相関のズレ
を求める減算回路27と、この減算回路27が出力する
信号の絶対値を取って出力する絶対値回路28と、絶対
値回路28が出力する信号を積分して、色ズレ量を直流
変動分として取り出し、色ズレ抑制コントロール信号k
を得る積分回路29とを備えている。
【0138】この積分回路29からの色成分抑制コント
ロール信号kを入力して、前記乗算回路20R,20
G,20Bは、平均された色信号AR,AG,ABをk
(0≦k≦1)倍し、kAR,kAG,kABへ出力するよう
になっている。
【0139】この構成で、色ズレ量を検出するために、
バンドパスフィルタ24R,24G,24Bを通して原
色信号R,G,Bの構造成分が抽出され、さらに色信号
R,Bの構造成分は加算回路26で加算される。前記色
信号Gの構造成分と、前記色信号R,Bの加算構造成分
とは、それぞれAGC回路25A,25Bを通り同一レ
ベルとなり、その後、減算回路26で減算され相関のズ
レが求められる。減算回路26により求まった相関のズ
レは、絶対値回路28で絶対値を取られ、積分回路29
で積分されて、色ズレ量の直流変動分が取り出され、色
ズレ抑制コントロール信号kが得られる。前記乗算回路
20R,20G,20Bは、色ズレ抑制コントロール信
号kを基に、k(0≦k≦1)倍された平均R,G,B
信号kAR,kAG,kABを得る。さらに、入力される原色
信号R,G,Bは、前記乗算回路21R,21G,21
Bで(1−k)倍され、(1-k)R,(1-k)G,(1-k)Bと
なる。そして、前記加算回路22R,22G,22B
は、映像出力としてR′=kAR+(1-k)R,G′=kAG
+(1-k)G,B′=kAB+(1-k)Bを得る。
【0140】このように、本実施例では、1画面におけ
る色信号Gの構造成分と、色信号R,Bの加算構造成分
との相関のズレから色ズレ量を求め、この色ズレ量に応
じて、加え合わされる平均色信号と原色信号との比率を
コントロールして、色ズレ抑制された映像信号を出力す
る。
【0141】ところで、染色剤として、例えば黄色の染
色剤を用いた組織の内視鏡画像では、色相成分は黄と赤
が大きくなる。一方、通常の内視鏡画像では、赤のみの
成分となる。従って、前記前記減算回路27の出力は、
赤と青が加算された成分と、緑(黄色)成分との差を求
めているので、通常画像か、前記染色剤を用いた画像か
を検出できる。その他の構成及び作用効果は、第5実施
例と同様で、説明を省略する。
【0142】尚、本実施例は、前述したもの以外に、第
5実施例と同様に電圧可変抵抗等により加算する比率を
コントロールすることも可能であり、また前記変形例と
同様に、平均色ではなくGに置き変えること、あるい
は、色信号Gの代わりに輝度信号Yにより制御すること
も可能である。
【0143】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、送水等により
許容される以上の色ズレが発生した場合にのみ、面順次
式の撮像装置で撮像された画像に対して、目視上違和感
の無い色ズレ軽減処理ができるという効果がある。
【0144】請求項2の発明によれば、面順次式の撮像
装置で撮像された画像の色ズレを効果的に軽減する回路
を簡単な構成で、低コストかつ小型に実現できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1第1実施例に係る色ズレ軽減装置の全体的
なブロック図。
【図2】図2は色ズレ検出手段の構成を示すブロック
図。
【図3】図3は各臨床例における画面平均色相の変動を
示す説明図。
【図4】図4は色信号セレクト及び平均色更新のための
フローチャート。
【図5】図5は第2実施例に係る色ズレ軽減装置の全体
的なブロック図。
【図6】図6は第3実施例に係る色ズレ軽減装置の全体
的なブロック図。
【図7】図7は平均色計算回路の具体例としての回路
図。
【図8】図8は色差成分積分回路の具体例としての回路
図。
【図9】図9は図8に示す色差成分積分回路に用いる信
号のタイミングチャート。
【図10】図10は画面構成の具体例を示す説明図。
【図11】図11は検知領域を限定した場合の色ズレ補
正を説明するための画面構成図。
【図12】図12は第4実施例に係る色ズレ軽減装置の
全体的なブロック図。
【図13】図13は色ズレ検出手段の構成を示すブロッ
ク図。
【図14】図14は合成回路の一例としての構成図。
【図15】図15はROMを用いた色相テーブル変換を
示す説明図
【図16】図16は平均色更新及び補正レベル設定のた
めのフローチャート。
【図17】図17は補正パラメータと補正レベルの関係
及び状態を示す説明図。
【図18】図18は色ズレ軽減装置の変形例を示すブロ
ック図。
【図19】図19は色ズレ軽減装置の概念図。
【図20】図20は第5実施例に係る色ズレ軽減装置の
全体的なブロック図。
【図21】図21は第5実施例の変形例に係る色ズレ軽
減装置の全体的なブロック図。
【図22】図22は第6実施例に係る色ズレ軽減装置の
全体的なブロック図。
【図23】図23は色ズレの発生原因を示す説明図。
【符号の説明】
33…色ズレ軽減装置 34…ビデオ回路 35…エンコーダ回路 37…平均色差計算回路 38…色ズレ検出手段 40…デコーダ 41…セレクタ 42…入力ポート 43…バスライン 44…CPU 45…出力ポート 46…カウンタ 47…ROM 48…RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 9/04 - 9/11

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面順次式の撮像手段により被写体を撮像
    して得られた信号を同時化して得られたカラー画像信号
    に対して、色ズレ軽減処理を行う色ズレ軽減装置におい
    て、 前記カラー画像信号を基に、画面の一部または全部の色
    情報の平均値を生成可能な平均色情報生成手段と、 前記カラー画像信号を基に時系列的な画面間における色
    情報の変化量を求める色ズレ検出部、前記色ズレ検出部
    により求められた前記色情報の変化量より得られる第1
    の色相情報の度合に応じ前記平均色情報生成手段に対し
    て前記色情報の平均値を更新させる平均色情報更新部、
    前記色ズレ検出部により求められた色情報の変化量を表
    第2の色相情報の度合に基づいて色ズレの要因を判断
    する色ズレ要因判断部とを有する色ズレ検出手段と、少なくとも 前記平均色情報生成手段の色情報の平均値を
    用いて、前記被写体のカラー画像信号が補正された補正
    画像信号を生成する補正画像信号生成手段と、 前記補正画像信号生成手段により生成された補正画像信
    号と前記カラー画像信号とのいずれかを前記色ズレ要因
    判断部の判断に基づいて選択して出力する切り替え手段
    と、 を備えている色ズレ軽減装置。
  2. 【請求項2】 面順次式の撮像手段により被写体を撮像
    して得られた信号を同時化して得られたカラー画像信号
    に対して、色ズレ軽減処理を行う色ズレ軽減装置におい
    て、 前記カラー画像信号を基に、画面の一部または全部の色
    情報の平均値を生成可能な平均色情報生成手段と、 前記カラー画像信号を基に時系列的な画面間における色
    情報の変化量を求める色ズレ検出部、前記色ズレ検出部
    により求められた色情報の変化量より得られる色相情報
    の度合に基づいて色ズレの要因を判断する色ズレ要因判
    断部、前記色ズレ要因判断部により判断された色ズレの
    要因に応じ前記平均色情報生成手段に対して前記色情報
    の平均値を更新させる平均色情報更新部、とを有する色
    ズレ検出手段と、少なくとも 前記平均色情報生成手段の色情報の平均値を
    用いて、前記被写体のカラー画像信号が補正された補正
    画像信号を生成する補正画像信号生成手段と、 前記補正画像信号生成手段により生成された補正画像信
    号と前記カラー画像信号とのいずれかを前記色ズレ要因
    判断部の判断に基づいて選択して出力する切り替え手段
    と、 を備えている色ズレ軽減装置。
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