JP3339791B2 - 発泡プラスチック筒状体を製造するための口金構造及び発泡プラスチック筒状体の製造方法 - Google Patents

発泡プラスチック筒状体を製造するための口金構造及び発泡プラスチック筒状体の製造方法

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JP3339791B2 JP02873797A JP2873797A JP3339791B2 JP 3339791 B2 JP3339791 B2 JP 3339791B2 JP 02873797 A JP02873797 A JP 02873797A JP 2873797 A JP2873797 A JP 2873797A JP 3339791 B2 JP3339791 B2 JP 3339791B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発泡プラスチック
筒状体を製造するための口金構造及び発泡プラスチック
筒状体の製造方法に関し、詳しくは中央の中空部以外に
も中空部を備えた発泡プラスチック筒状体を製造するた
めの口金構造及び発泡プラスチック筒状体の製造方法に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、鉄筋コンクリートの鉄筋とコ
ンクリートとの縁切り材として、図15に示すように中
心に中央中空部38を備えた発泡プラスチック筒状体が
用いられている。この中央中空部38に鉄筋端部が差し
込まれることにより、鉄筋端部が発泡プラスチック筒状
体の中実部30に被覆される。その後コンクリートが鉄
筋全体に打設され、硬化後発泡プラスチック筒状体ごと
鉄筋端部付近のコンクリート(レイタンス層や汚泥を含
む)が取り除かれる。こうすれば鉄筋端部にコンクリー
ト等が付着することがなく、鉄筋端部をきれいな状態に
保つことが可能となり、新たなコンクリートを打ち継ぐ
際の鉄筋端部とその新たなコンクリートとの接着強度を
高めることができる。
【0003】筒状体は使い捨てされるものであるため材
料費を低減することが必要であり、また軽量化を図って
取り扱いを容易にする必要もあることから、発泡プラス
チックが用いられている。
【0004】このような発泡プラスチック筒状体は長尺
体であるため、押出機による押出法により製造されるの
が一般的である。図14(a)、(b)にこの押出機本
体((図示せず)の先端に設けられる口金構造が示され
ている。図14(b)は図14(a)のF−F線に沿っ
た一部断面図である。図中網点部分Pは樹脂部分を示し
ている。
【0005】この口金構造は主としてダイホルダー3
1、スパイダーダイ32、アウターダイリップ33、ス
パイダーセンターシャフト34及びインナーダイリップ
35から構成される。押出機本体先端に設けられた筒状
のダイホルダー31の内周には、ダイ固定ボルト36に
よりスパイダーダイ32とアウターダイリップ33が固
定されている。スパイダーダイ32にはスパイダーセン
ターシャフト34がねじ込まれることにより固定されて
いる。スパイダイセンターシャフト34の外周にはイン
ナーダイリップ35が螺合されている。なお図14中符
号37は、成形品の偏肉を防止するためアウターダイリ
ップ33のインナーダイリップ35に対する相対的な位
置を微調整する偏肉修正ボルトである。
【0006】押出機本体から供給される溶融樹脂は、ス
パイダーダイ32に貫通させられた貫通孔39を通って
スパイダーセンターシャフト34とアウターダイリップ
33との間の樹脂だまり19に至る。溶融樹脂はここか
らさらに前方(図中右側)に移動させられ、アウターダ
イリップ33のリップ部40とインナーダイリップ35
との間隙から大気中に押し出される。押し出された溶融
樹脂は発泡により拡径し、冷却されて図15に示す発泡
プラスチック筒状体が製造される。この発泡プラスチッ
ク筒状体では、押出時にインナーダイリップ35に相当
する部分が中央中空部38を形成する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、この筒状体
は低コストと軽量化のため上記のように発泡プラスチッ
クで形成されてはいるが、さらにコストの低減と軽量化
が望まれているのが実状である。コストの低減と軽量化
のために発泡倍率を高める方法もあるが、あまり高発泡
倍率とすると発泡プラスチック筒状体の剛性が低下して
取り扱いが困難となり、しかも強度に劣るものとなって
しまう。また、中央中空部38の径を大きくしてコスト
の低減と軽量化を図る方法もあるが、この場合も中実部
分30の肉厚が薄くなることにより強度の低下を招いて
しまう。しかも、中央中空部38の径を鉄筋の外径より
も相当大きくした場合は、鉄筋回りのあそびが大きくな
って発泡プラスチック筒状体の位置決めが困難となり、
コンクリート打設時にコンクリートの圧力等により発泡
プラスチック筒状体が移動してしまうという問題があ
る。
【0008】本発明は上記した問題に鑑みてなされたも
のであり、適度な剛性と強度を保持し、コンクリート打
設時に移動してしまうことがなく、軽量で取り扱いやす
い発泡プラスチック筒状体を低コストで製造するための
口金構造及びこの発泡プラスチック筒状体の製造方法を
提供するものである。
【0009】
【0010】
【0011】
【課題を解決するための手段】 記した問題を解決する
ため本発明のうちの第の発明は、インナーダイリップ
とアウターダイリップとを備えた発泡プラスチック筒状
体押出用の口金構造であって、そのインナーダイリップ
は、中央プラグと、この中央プラグの周辺に位置する周
辺プラグと、中央プラグと周辺プラグとを連結する周辺
プラグ脚部とを備えており、この周辺プラグ脚部は周辺
プラグよりも円周方向において薄肉であることを特徴と
する口金構造、を提供するものである。
【0012】本発明によれば、中心軸に沿って伸びる中
央中空部位外にも周辺中空部を備えた発泡プラスチック
筒状体を製造することができる。この発泡プラスチック
筒状体は、その周辺中空部の分だけ中実部のボリューム
を下げることができ、軽量化と材料費の低減を達成する
ことができる。しかも、周辺中空部は中央中空部とは実
質的に隔離されているため、後述のように発泡プラスチ
ック筒状体の剛性と強度を極端に低下させることがな
い。また、周辺中空部と中央中空部とを実質的に隔離す
ることで中央中空部の径を従来の発泡プラスチック筒状
体と同等に設定することができ、コンクリート打設時に
発泡プラスチック筒状体が移動してしまうこともない。
そして、この口金構造において、発泡プラスチック筒状
体のうち中央プラグに相当する部分には中央中空部が形
成され、周辺プラグに相当する部分には周辺中空部が形
成される。この口金構造では周辺プラグを固定するため
やむなく周辺プラグ脚部を設けており、この周辺プラグ
脚部により溶融樹脂が一旦分流させられてしまうが、周
辺プラグ脚部は円周方向に薄肉とされているので押出後
の発泡・膨張により分流させられた樹脂端面同士が当接
し、中央中空部と周辺中空部とが実質的に隔離される。
このように本発明によれば、中央中空部と周辺中空部と
が実質的に隔離させられた発泡プラスチック筒状体を容
易に製造することができる。
【0013】また、上記した問題を解決するため本発明
のうちの第の発明は、本発明のうち第の発明の口金
構造において、周辺プラグ脚部により中央プラグに連結
された周辺プラグの代わりに、内周辺プラグ脚部により
アウターダイリップのリップ部に連結された内周辺プラ
グを設けるものである。本発明によっても、上記した第
の本発明と同様、中央中空部と周辺中空部とが実質的
に隔離させられた発泡プラスチック筒状体を容易に製造
することが可能となる。
【0014】また、上記した問題を解決するため本発明
のうちの第の発明は、上記第の本発明の口金構造に
おいて、周辺プラグ脚部の軸方向の長さが中央プラグ及
び周辺プラグの軸方向の長さよりも小さく設定されてお
り、中央プラグと周辺プラグとの間隙の押出方向寄りに
は周辺プラグ脚部が設けられていない口金構造、を提供
するものである。
【0015】本発明によれば、中央プラグと周辺プラグ
との間隙の押出方向寄りには周辺プラグ脚部が設けられ
ていないため、上流の周辺プラグ脚部により分流させら
れた溶融樹脂端面同士が中央プラグと周辺プラグとの間
隙の押出方向寄り部分で合流させられ、互いに融着させ
られた後、口金構造から外部に押し出される。従って中
央中空部と周辺中空部との隔離がより確実となる。
【0016】また、上記した問題を解決するため本発明
のうちの第の発明は、上記第の本発明の口金構造に
おいて、内周辺プラグ脚部の軸方向の長さをリップ部及
び内周辺プラグの軸方向の長さよりも小さく設定し、リ
ップ部と内周辺プラグとの間隙のうち押出方向寄りには
内周辺プラグ脚部が設けられていないようにするもので
ある。この第の本発明によっても第の本発明と同
様、中央中空部と周辺中空部との隔離をより確実とする
ことができる。
【0017】また、上記した問題を解決するため本発明
のうちの第の発明は、上記した第の本発明の口金構
造を用い、この口金構造から溶融樹脂を押し出す際、周
辺プラグ脚部によって分流させられた溶融樹脂を周辺プ
ラグ脚部が設けられていない押出方向寄りの中央プラグ
と周辺プラグとの間隙にて合流させてから押し出す発泡
プラスチック筒状体の製造方法、を提供するものであ
る。
【0018】本発明により、上流の周辺プラグ脚部によ
り分流させられた溶融樹脂端面同士が中央プラグと周辺
プラグとの間隙の押出方向寄り部分で合流させられ、互
いに融着させられた後、口金構造から外部に押し出され
る。従って、中央中空部と周辺中空部との隔離がより確
実となる。
【0019】また、上記した問題を解決するため本発明
のうちの第の発明は、上記第の本発明の口金構造を
用い、この口金構造から溶融樹脂を押し出す際、内周辺
プラグ脚部によって分流させられた溶融樹脂を内周辺プ
ラグ脚部が設けられていない押出方向寄りのリップ部と
内周辺プラグとの間隙にて合流させてから押し出す発泡
プラスチック筒状体の製造方法、を提供するものであ
る。
【0020】本発明により、上流の内周辺プラグ脚部に
より分流させられた溶融樹脂端面同士がリップ部と内周
辺プラグとの間隙の押出方向寄り部分で合流させられ、
互いに融着させられた後、口金構造から外部に押し出さ
れる。従って、第の本発明と同様、中央中空部と周辺
中空部との隔離がより確実となる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明を
詳説する。
【0022】図1から図7は本発明の口金構造の一実施
形態を表す図である。図1はインナーダイリップ1とア
ウターダイリップ2の位置関係を示す断面図であり、従
来例を示した図14(b)に相当する図である。図2と
図3の(a)から(c)は、図1の部分拡大図である。
ただし断面を表すハッチングは便宜上省略している。本
実施形態の口金構造のダイホルダー31、スパイダーセ
ンターシャフト34等の形状やダイホルダー31とアウ
ターダイリップ2との取り付け状態は、図14に示した
従来例と同様である。従って、図1ではダイホルダー3
1、スパイダーセンターシャフト34は省略されてい
る。
【0023】図1に示すように、インナーダイリップ1
の中心部分は中空であり、内周に雌ネジ加工(図示せ
ず)が施されている。この雌ネジが、スパイダーセンタ
ーシャフト(図14(a)参照)の雄ネジと螺合される
ことにより、インナーダイリップ1が固定されている。
インナーダイリップ1の外側には、インナーダイリップ
1が貫入される形でアウターダイリップ2が設けられて
いる。インナーダイリップ1の外径はアウターダイリッ
プ2の内径よりも若干小さく設定されており、このため
両者間には幅がk1(図2参照)である環状の第1間隙
3が形成されている。図3(a)において網点パターン
部分は第1間隙3を示している。
【0024】図4にはインナーダイリップ1の断面斜視
図が示されている。この図4及び図2を参照して、イン
ナーダイリップ1は中空の中央プラグ6と、この中央プ
ラグ6の周辺に位置する6個の周辺プラグ7と、中央プ
ラグ6と周辺プラグ7とを連結する周辺プラグ脚部8と
より構成されている。周辺プラグ7は断面略扇形であ
り、同一円周上に配設されている。各周辺プラグ7間に
は幅がk2であるスリット状の第2間隙4が形成されて
いる。図3(b)において網点パターン部分は第2間隙
4を示している。
【0025】周辺プラグ脚部8の円周方向厚みw1は、
周辺プラグ7の円周方向厚みw2よりも相当程度薄く設
定されている。このため、中央プラグ6と周辺プラグ7
との間には幅がk3である第3間隙5が形成されてい
る。図3(c)において網点パターン部分は第3間隙5
を示している。
【0026】インナーダイリップ1とアウターダイリッ
プ2との間の第1間隙3、周辺プラグ7同士間の第2間
隙4及び中央プラグ6と周辺プラグ7との間の第3間は
押出時に溶融樹脂の通路となる。図1の網点パターン部
分Pが樹脂部分である。
【0027】本実施形態の口金構造を用いて樹脂を押し
出す様子が、図5から図7に示されている。図5は図1
のA−A線断面図である。インナーダイリップ1及びス
パイダーセンターシャフト34の一部は、図中下側半分
のみ断面図としている。図1のA−A線は、アウターダ
イリップ2、第1間隙3、周辺プラグ7、周辺プラグ脚
部8、中央プラグ6、周辺プラグ脚部8、周辺プラグ
7、第1間隙3、アウターダイリップ2を横断する線で
あるため、この断面においては溶融樹脂は第1間隙3か
らのみ押し出される。図5にはインナーダイリップ1と
アウターダイリップ2との間の第1間隙3からのみ樹脂
が押し出されている様子が示されている。図中網点パタ
ーン部分が樹脂部分Pである。
【0028】図6は図1のB−B線断面図である。イン
ナーダイリップ1及びスパイダーセンターシャフト34
の一部は、図中下側半分のみ断面図としている。図1の
B−B線は、アウターダイリップ2、第1間隙3、第2
間隙4、第3間隙5、中央プラグ6、第3間隙5、第2
間隙4、第1間隙3、アウターダイリップ2を横断する
線であるため、この断面においては溶融樹脂は第1間隙
3、第2間隙4及び第3間隙5から押し出される。図5
にはインナーダイリップ1とアウターダイリップ2との
間の第1間隙3、周辺プラグ7同士間の第2間隙4及び
周辺プラグ7と中央プラグ6との間の第3間隙5から樹
脂が押し出されている様子が示されている。図中網点パ
ターン部分が樹脂部分Pである。
【0029】図7は図1のC−C線断面図である。イン
ナーダイリップ1及びスパイダーセンターシャフト34
の一部は、図中下側半分のみ断面図としている。図1の
C−C線は、アウターダイリップ2、第1間隙3、周辺
プラグ7、第3間隙5、中央プラグ6、第3間隙5、周
辺プラグ7、第1間隙3、アウターダイリップ2を横断
する線であるため、この断面においては溶融樹脂は第1
間隙3と第3間隙5とから押し出される。図7にはイン
ナーダイリップ1とアウターダイリップ2との間の第1
間隙3と、周辺プラグ7と中央プラグ6との間の第3間
隙5とから樹脂が押し出されている様子が示されてい
る。図中網点パターン部分が樹脂部分Pである。
【0030】図5から図6の網点パターン部分から解る
ように、溶融樹脂は口金構造から押し出された直後に発
泡により拡径し、その後冷却されて発泡プラスチック筒
状体が製造される。
【0031】このようにして押し出された発泡プラスチ
ック筒状体の、軸と垂直方向の断面図が図8に示されて
いる。この発泡プラスチック筒状体は、中心の中央中空
部9と、その中央中空部9の周辺の断面略扇形の6個の
周辺中空部10とを備えた筒状体である。中央中空部9
は口金構造の中央プラグ6に対応し、周辺中空部10は
周辺プラグ7に対応する。この発泡プラスチック筒状体
の外寄りに形成された断面環状の第1中実部11は、口
金構造の第1間隙3に対応する。また、この第1中実部
11から中心に向かって突出したリブ状の第2中実部1
2は、口金構造の第2間隙4に対応する。さらに、この
第2中実部12に連続して中心寄りに形成された断面略
扇形の第3中実部13は、口金構造の第3間隙5に対応
する。
【0032】図1に示した口金構造では、周辺プラグ7
は周辺プラグ脚部8によって中央プラグ6に連結されて
いる。この周辺プラグ脚部8では、上流から流れてきた
溶融樹脂が分流させられる。従って通常の樹脂押出成形
品であれば、周辺プラグ脚部8に対応する部分は空間を
形成することとなる。しかし、本口金構造では、周辺プ
ラグ脚部8の円周方向厚みw1(図2参照)は周辺プラ
グ7の円周方向厚みw2よりも小さく設定されており、
しかも本筒状体は発泡プラスチック製であるため上記し
たように押出直後に発泡により樹脂部分が膨張する。従
って、分流させられた樹脂の端面同士(すなわち第3中
実部13の端面同士)が膨張により接近し、周辺プラグ
脚部8の円周方向厚みw1に対応する空間を補償して、
端面同士が当接することとなる。図8において符号14
が、樹脂の端面同士が当接した当接面である。
【0033】図1に示した口金構造では、周辺プラグ脚
部8は明確な段差をつけられて周辺プラグ7及び中央プ
ラグ6と区別され、周辺プラグ7よりも円周方向におい
て薄肉とされているが、必ずしもこのように明確な段差
を設ける必要はない。例えば、中央プラグ6との境界部
分から半径方向外側に向かって徐々に円周方向厚みを大
きくしていくことにより、周辺プラグ脚部8と周辺プラ
グ7とが連続的に形成された口金構造としてもよい。こ
のような口金構造とすることによっても、周辺プラグ脚
部8で分流させられた樹脂の端面同士を当接させつつ、
周辺プラグ7に対応する部分が中空である発泡プラスチ
ック成形体を得ることができる。本発明では、このよう
に周辺プラグ脚部8で分流させられた樹脂の端面同士を
当接させつつ発泡プラスチック成形体の周辺プラグ7に
対応する部分を中空とすることができる状態全てを含め
て、「周辺プラグ脚部は周辺プラグよりも円周方向にお
いて薄肉である」と称している。
【0034】このように第3中実部13の端面同士が当
接することにより、中央中空部9と周辺中空部10とが
実質的に隔離される。両者が実質的に隔離されることに
より、発泡プラスチック筒状体に外力が加わった場合で
も第2中実部12と第3中実部13によって反力が発生
し、発泡プラスチック筒状体の強度と剛性が維持され
る。また、中央中空部9の径は従来の発泡プラスチック
筒状体と同等であるため、コンクリート打設時の鉄筋回
りのあそびが小さく、発泡プラスチック筒状体が移動し
てしまうことがない。しかも、本発泡プラスチック筒状
体は中央中空部9以外に周辺中空部10をも備えている
ため、従来の発泡プラスチック筒状体よりも中実部分が
少なくてすみ、軽量化と材料費の低減を図ることが可能
となる。
【0035】口金構造から押し出された直後の樹脂は高
温で溶融状態であり、当接面14で融着する場合もあ
る。この融着により、中央中空部9と周辺中空部10と
の隔離がより完全なものとなる。また、発泡による膨張
が不足の場合は、第3中実部13の端面同士が完全には
当接せず、端面同士間に多少の間隙が生ずることがあ
る。このように多少の間隙が生じた場合でも、外力によ
り発泡プラスチック筒状体がある程度圧縮変形させられ
ると第3中実部13の端面同士が当接し、発泡プラスチ
ック筒状体の強度と剛性が維持される。本発明では上記
のように第3中実部13の端面同士が融着している状態
や、端面同士間に多少の間隙が生じている状態をも含め
て、「中央中空部9と周辺中空部10とが実質的に隔離
されている」と称している。
【0036】図8に例示した発泡プラスチック筒状体
は、発泡倍率が50%、外周直径が130mm、第1中
実部11の半径方向の厚みw3が15mm、第2中実部
12の円周方向の厚みw4が10mm、第3中実部13
の半径方向の厚みw5が10mmのものである。このよ
うな発泡プラスチック筒状体を得るには、例えばアウタ
ーダイリップ2の内周直径が25mm、第1間隙3の半
径方向の幅k1(図2参照)が2mm、第2間隙4の円
周方向の幅k2が2mm、第3間隙5の半径方向の幅k3
が2mmの口金構造を用いればよい。もちろん、口金構
造の各寸法は上記したものには限られず、製造されるべ
き発泡プラスチック筒状体の寸法、発泡倍率等を考慮し
て適宜決定される。
【0037】周辺プラグ脚部8の円周方向厚みw1は、
押出後第3中実部13の端面同士が当接し得る程度に薄
肉であることが必要である。具体的な寸法は使用する樹
脂の特性や発泡倍率、押出条件等を考慮して適宜決定さ
れる。一般的には周辺プラグ脚部8の円周方向厚みw1
は周辺プラグ7の円周方向厚みw2の1%以上30%以
下に設定されるのが好ましく、5%以上15%以下に設
定されるのが特に好ましい。周辺プラグ脚部8の円周方
向厚みw1の周辺プラグ7の円周方向厚みw2に対する割
合が上記範囲を超えると、第3中実部13の端面同士を
当接させつつしかも充分な容積の周辺中実部を得ること
が困難となる場合がある。周辺プラグ脚部8の円周方向
厚みw1の周辺プラグ7の円周方向厚みw2に対する割合
が上記範囲未満であると、周辺プラグ脚部8の強度が不
足するおそれがある。
【0038】本発泡プラスチック筒状体の周辺中空部1
0は断面略扇形であるが、周辺中空部10の断面形状は
扇形には限られず、例えば円形、多角形等であてもかま
わない。また、本発泡プラスチック筒状体の外形は断面
円形であるが、多角形等であってもかまわない。
【0039】本発泡プラスチック筒状体用の合成樹脂と
しては、例えばポリスチレンやABS樹脂やAS樹脂や
MMA樹脂等のスチレン系合成樹脂、ポリエチレンやポ
リプロピレンやエチレン−酢酸ビニル共重合体等のポリ
オレフィン系合成樹脂、ポリ塩化ビニル、各種熱可塑性
エラストマー等の熱可塑性樹脂が好適に用いられる。
【0040】本発泡プラスチック筒状体の気泡は独立気
泡であっても連続気泡であってもかまわない。一般的に
は、発泡剤を発泡させることにより気泡が形成される。
発泡剤による場合、用いられる発泡剤は低沸点型の発泡
剤でもいいし、化学反応型の発泡剤でもよい。特に低沸
点型の発泡剤を用いれば発泡が瞬時に完了し、量産に適
するので好ましい。低沸点型の発泡剤としては、例えば
プロパンやブタンやペンタン等の脂肪族炭化水素類、塩
化メチレンや塩化メチル等の塩素化脂肪族炭化水素類、
フレオン、窒素や二酸化炭素等の無機ガス等が挙げられ
る。化学反応型の発泡剤としては、例えば重曹、重曹と
酸などの無機物の混合物、アゾ化合物やニトロソ化合物
やトリアゾール化合物等の有機化学物質等が挙げられ
る。
【0041】本発泡プラスチック筒状体の発泡倍率は特
には限定されないが、体積比で20倍以上80倍以下が
好ましい。発泡倍率が20倍未満であると発泡プラスチ
ック筒状体の剛性が高くなり、特に鉄筋への被覆作業が
困難となってしまう場合がある。逆に発泡倍率が80倍
を越えると発泡プラスチック成形体の内外寸法精度がが
悪くなり、鉄筋への挿入が困難となってしまう場合があ
る。なお、この観点から、発泡倍率は30倍以上60倍
以下であることが特に好ましい。
【0042】発泡プラスチック筒状体に用いられる樹脂
には、上記した発泡剤の他、着色剤、発泡助剤、安定
剤、可塑剤、耐候剤、劣化防止剤、加工助剤等が必要に
応じ適宜配合される。
【0043】図9及び図10には、本発明の口金構造の
他の実施形態が示されている。図10(a)は図9のD
−D線に沿った断面図であり、図10(b)は図9のE
−E線に沿った断面図である。ただし、図10(a)、
(b)とも便宜上インナーダイリップ1のみを表してい
る。本口金構造の周辺プラグ脚部8を除いた部分の構造
は先に図1から図7に示した口金構造と同様であり、図
9はこの先に示した口金構造の図5に相当する図面であ
る。
【0044】図9において、周辺プラグ脚部8の軸方向
長さL1は、中央プラグ6の軸方向長さL2及び周辺プラ
グ7の軸方向長さL3よりも小さく設定されており、周
辺プラグ脚部8は中央プラグ6と周辺プラグ7との間隙
のうち押出機寄り(溶融樹脂流れの上流)に設けられて
いる。従って、中央プラグ6と周辺プラグ7との間隙の
うち押出方向寄り(溶融樹脂流れの下流)には周辺プラ
グ脚部8が存在しない。このため、溶融樹脂流れの上流
では図10(a)に示すように断面略扇形の第3間隙5
が周辺プラグ脚部8を挟んで6箇所に分散して存在する
が、溶融樹脂流れの下流では図10(b)に示すように
中央プラグ6と周辺プラグ7とが隔離されて、第3間隙
5同士がつながってその断面が環状となっている。
【0045】本口金構造を用いて樹脂押出を行うと、ま
ず上流の周辺プラグ脚部8で溶融樹脂が分流させられ
る。溶融樹脂は周辺プラグ脚部8を通過した後、第3間
隙5のうち断面環状となった部分に移動する。この断面
環状となった部分は口金構造内であるため溶融樹脂は内
圧を受け、分流させられていた樹脂の端面同士が内圧に
より接近し、口金構造内で互いに融着する。もし口金構
造内の内圧が充分でなく口金構造内で端面同士が融着し
ない場合でも、両端面の距離は相当狭められているた
め、押出後の発泡・膨張による融着が完全なものとな
る。このように中央プラグ6と周辺プラグ7との間隙の
うち押出方向寄りに周辺プラグ脚部8が存在しない口金
構造を用いることにより、分流させられた溶融樹脂の端
面同士を容易に融着させることができる。こうすれば吐
出能力が低くて樹脂に内圧がかかりにくい押出機を用い
た場合でも、分流させられた溶融樹脂の端面同士の融着
が可能となる。
【0046】周辺プラグ脚部8で分流させられた溶融樹
脂端面同士を口金構造内で融着させるには、周辺プラグ
脚部8の軸方向長さL1と第3間隙5のうち周辺プラグ
7が設けられていない部分の軸方向長さL4との比を1
/10から1/3とするのが好ましい。この比が1/1
0未満であると周辺プラグ脚部8の軸方向長さL1が小
さくなりすぎ、この部分の強度が不足することがある。
また、この比が1/3を越えると第3間隙5のうち周辺
プラグ7が設けられていない部分の軸方向長さL4が小
さくなりすぎ、分流させられた溶融樹脂端面同士が融着
しないことがある。
【0047】この口金構造を用いて押し出された発泡プ
ラスチック筒状体の、軸と垂直方向の断面図が図11に
示されている。この発泡プラスチック筒状体は、分流さ
せられた樹脂の端面同士(すなわち第3中実部13の端
面同士)が完全に融着して融着部15を形成したもので
ある。このように第3中実部13の端面同士を融着させ
ることにより、第3中実部13の端面同士が当接した発
泡プラスチック筒状体(図8に示したもの)に比して中
央中空部9と周辺中空部10の隔離がより確実となり、
発泡プラスチック筒状体の剛性と強度がより向上する。
【0048】図12には本口金構造のさらに他の実施形
態が示されている。図12はアウターダイリップ2を示
している。図示しないが、本口金構造は図14に示した
従来の口金構造と同様のインナーダイリップ35を備え
ている。アウターダイリップ2は、環状のリップ部16
と、このリップ部16の内周に位置する内周辺プラグ1
7と、リップ部16と内周辺プラグ17とを連結する内
周辺プラグ脚部18とからなる。内周辺プラグ脚部18
の円周方向厚みは、内周辺プラグ17の円周方向厚みに
比べて小さく設定されている。この口金構造では、樹脂
はリップ部16と内周辺プラグ17との間の第1間隙
3、内周辺プラグ17同士の間の第2間隙4及び内周辺
プラグ17とインナーダイリップ1との間の第3間隙
(図示せず)から押し出される。
【0049】図13には本口金構造を用いて押し出され
た発泡プラスチック筒状体が示されている。この発泡プ
ラスチック筒状体は、中心に中央中空部9、その中央中
空部9の周辺に断面略扇形の6個の周辺中空部10を備
えた筒状体である。中央中空部9は口金構造のインナー
ダイリップ1に対応し、周辺中空部10は内周辺プラグ
17に対応する。この発泡プラスチック筒状体の外寄り
に形成された断面略扇形の第1中実部11は、口金構造
の第1間隙3に対応する。また、この第1中実部11か
ら中心に向かって突出したリブ状の第2中実部12は、
口金構造の第2間隙4に対応する。さらに、この第2中
実部12に連続して中心寄りに形成された断面環状の第
3中実部13は、口金構造の第3間隙5に対応する。
【0050】図12に示した口金構造では、内周辺プラ
グ脚部18において上流から流れてきた溶融樹脂が分流
させられる。従って通常の樹脂押出成形品であれば、内
周辺プラグ脚部18に対応する部分は空間を形成するこ
ととなる。しかし、本口金構造では、内周辺プラグ脚部
18の円周方向厚みが内周辺プラグ17の円周方向厚み
よりも小さく設定されており、しかも本筒状体は発泡プ
ラスチック製であるため上記したように押出直後に発泡
により樹脂部分が膨張する。従ってこの膨張により分流
させられた樹脂の端面同士(すなわち第1中実部11の
端面同士)が接近し、内周辺プラグ脚部18の円周方向
厚みに対応する空間を補償して、端面同士が当接するこ
ととなる。図13において符号14が、樹脂の端面同士
が当接した当接面である。
【0051】図12に示した口金構造では、内周辺プラ
グ脚部18は明確な段差をつけられて内周辺プラグ17
及びリップ部16と区別され、内周辺プラグ17よりも
円周方向において薄肉とされているが、必ずしもこのよ
うに明確な段差を設ける必要はない。例えば、リップ部
16との境界部分から半径方向内側に向かって徐々に円
周方向厚みを大きくしていくことにより、内周辺プラグ
脚部18と内周辺プラグ17とが連続的に形成された口
金構造としてもよい。このような口金構造とすることに
よっても、内周辺プラグ脚部18で分流させられた樹脂
の端面同士を当接させつつ、内周辺プラグ17に対応す
る部分が中空である発泡プラスチック成形体を得ること
ができる。本発明では、このように内周辺プラグ脚部1
8で分流させられた樹脂の端面同士を当接させつつ発泡
プラスチック成形体の内周辺プラグ17に対応する部分
を中空とすることができる状態全てを含めて、「内周辺
プラグ脚部は内周辺プラグよりも円周方向において薄肉
である」と称している。
【0052】このように第1中実部11の端面同士が当
接することにより、周辺中空部10と発泡プラスチック
筒状体外部とが実質的に隔離される。また、本発泡プラ
スチック筒状体では、中央中空部9と周辺中空部10と
が完全に隔離されている。従って発泡プラスチック筒状
体に外力が加わった場合でも第1中実部11、第2中実
部12及び第3中実部13によって反力が発生し、発泡
プラスチック筒状体の強度と剛性が維持される。また、
中央中空部9の径は従来の発泡プラスチック筒状体と同
等であるため、コンクリート打設時の鉄筋回りのあそび
が小さく、発泡プラスチック筒状体が移動してしまうこ
とがない。しかも、中央中空部9外に周辺中空部10
をも備えているため、従来の発泡プラスチック筒状体よ
りも中実部分が少なくてすみ、軽量化と材料費の低減を
図ることが可能となる。
【0053】口金構造から押し出された直後の樹脂は高
温で溶融状態であり、当接面14で融着する場合もあ
る。このような融着は、周辺中空部10と発泡プラスチ
ック筒状体外部との隔離をより完全なものとするので好
ましい。また、発泡による膨張が不足の場合は、第1中
実部11の端面同士が完全には当接せず、端面同士間に
多少の間隙が生ずることがある。このように多少の間隙
が生じた場合でも、外力により発泡プラスチック筒状体
がある程度圧縮変形させられれば第1中実部11の端面
同士が当接し、発泡プラスチック筒状体の強度と剛性が
維持される。
【0054】本口金構造においては、内周辺プラグ脚部
18の軸方向の長さをリップ部16及び内周辺プラグ1
7の軸方向の長さよりも小さく設定し、リップ部16と
内周辺プラグ17との間隙のうち押出方向寄り(溶融樹
脂流れの下流)には内周辺プラグ脚部18が設けられな
いようにすることが好ましい。これにより、図9及び図
10に示した口金構造と同様、溶融樹脂が内周辺プラグ
脚部18を通過した後も口金構造内で内圧を受け、分流
させられていた樹脂の端面同士が内圧により接近し、口
金構造内で互いに融着する。こうすれば吐出能力が低く
て樹脂に内圧がかかりにくい押出機を用いた場合でも、
分流させられた溶融樹脂の端面同士の融着が可能とな
る。
【0055】以上、鉄筋コンクリートの鉄筋とコンクリ
ートとの縁切り材を例にとり本発明を説明したが、剛性
と強度を備え、軽量で、しかも低コストで製造できる発
泡プラスチック筒状体は、縁切り材以外にも例えば海洋
用ブイ、小型船舶の緩衝剤、オイルフェンスや汚濁拡散
防止カーテンの浮体等に好適に利用することができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば剛
性と強度を備え、軽量で、しかも低コストで製造できる
発泡プラスチック筒状体を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる口金構造を表す一
部断面図である。
【図2】図1の口金構造の部分拡大図である。
【図3】図3(a)から図3(c)はいずれも図1の口
金構造の部分拡大図である。
【図4】図1の口金構造のうち、インナーダイリップ1
のみを表した断面斜視図である。
【図5】図1の口金構造のA−A線に沿った一部断面図
である。
【図6】図1の口金構造のB−B線に沿った一部断面図
である。
【図7】図1の口金構造のC−C線に沿った一部断面図
である。
【図8】図1の口金構造を用いて製造された発泡プラス
チック筒状体を、軸と垂直な面で切断したときの断面図
である。
【図9】本発明の他の実施形態にかかる口金構造を表す
一部断面図である。
【図10】図10(a)は図9の口金構造のD−D線に
沿った断面図であり、図10(b)は図9の口金構造の
E−E線に沿った断面図である。
【図11】図9の口金構造を用いて製造された発泡プラ
スチック筒状体を、軸と垂直な面で切断したときの断面
図である。
【図12】本発明のさらに他の実施形態にかかる口金構
造を表す断面斜視図である。
【図13】図12の口金構造を用いて製造された発泡プ
ラスチック筒状体を、軸と垂直な面で切断したときの断
面図である。
【図14】図14(a)は従来の口金構造を表す一部断
面図であり、図14(b)は図14(a)のF−F線に
沿った一部断面図である。
【図15】図9の口金構造を用いて製造された発泡プラ
スチック筒状体の断面斜視図である。
【符号の説明】
1、35・・・インナーダイリップ 2、33・・・アウターダイリップ 3・・・第1間隙 4・・・第2間隙 5・・・第3間隙 6・・・中央プラグ 7・・・周辺プラグ 8・・・周辺プラグ脚部 9、38・・・中央中空部 10・・・周辺中空部 11・・・第1中実部 12・・・第2中実部 13・・・第3中実部 14・・・当接面 15・・・融着部 16、40・・・リップ部 17・・・内周辺プラグ 18・・・内周辺プラグ脚部 19・・・樹脂だまり 30・・・中実部 31・・・ダイホルダー 32・・・スパイダーダイ 34・・・スパイダーセンターシャフト 36・・・ダイ固定ボルト 37・・・偏肉修正ボルト 39・・・貫通孔 P・・・樹脂部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭50−30957(JP,A) 特開 昭55−53539(JP,A) 特公 昭53−28066(JP,B2) 特公 昭48−36418(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 47/00 - 47/96

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インナーダイリップとアウターダイリッ
    プとを備えた発泡プラスチック筒状体押出用の口金構造
    であって、 そのインナーダイリップは、中央プラグと、この中央プ
    ラグの周辺に位置する周辺プラグと、中央プラグと周辺
    プラグとを連結する周辺プラグ脚部とを備えており、こ
    の周辺プラグ脚部は周辺プラグよりも円周方向において
    薄肉であることを特徴とする口金構造。
  2. 【請求項2】 インナーダイリップとアウターダイリッ
    プを備えた発泡プラスチック筒状体押出用の口金構造で
    あって、 そのアウターダイリップは、リップ部と、このリップ部
    内周辺に位置する内周辺プラグと、リップ部と内周辺プ
    ラグとを連結する内周辺プラグ脚部とを備えており、こ
    の内周辺プラグ脚部は内周辺プラグよりも円周方向にお
    いて薄肉であることを特徴とする口金構造。
  3. 【請求項3】 上記周辺プラグ脚部の軸方向の長さが中
    央プラグ及び周辺プラグの軸方向の長さよりも小さく設
    定されており、中央プラグと周辺プラグとの間隙の押出
    方向寄りには周辺プラグ脚部が設けられていない請求項
    に記載の口金構造。
  4. 【請求項4】 上記内周辺プラグ脚部の軸方向の長さが
    リップ部及び内周辺プラグの軸方向の長さよりも小さく
    設定されており、リップ部と内周辺プラグとの間隙のう
    ち押出方向寄りには内周辺プラグ脚部が設けられていな
    い請求項に記載の口金構造。
  5. 【請求項5】 請求項に記載の口金構造を用い、この
    口金構造から溶融樹脂を押し出す際、周辺プラグ脚部に
    よって分流させられた溶融樹脂を周辺プラグ脚部が設け
    られていない押出方向寄りの中央プラグと周辺プラグと
    の間隙にて合流させてから押し出す発泡プラスチック筒
    状体の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項に記載の口金構造を用い、この
    口金構造から溶融樹脂を押し出す際、内周辺プラグ脚部
    によって分流させられた溶融樹脂を内周辺プラグ脚部が
    設けられていない押出方向寄りのリップ部と内周辺プラ
    グとの間隙にて合流させてから押し出す発泡プラスチッ
    ク筒状体の製造方法。
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