JP3339580B2 - 高圧放電ランプの製造方法、及び高圧放電ランプ用電極の製造方法 - Google Patents

高圧放電ランプの製造方法、及び高圧放電ランプ用電極の製造方法

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JP3339580B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧放電ランプの
製造方法、及び高圧放電ランプ用電極の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶プロジェクタ等の投射型画像
表示装置の開発が活発に行われている。係る投射型画像
表示装置には点光源に近い高輝度の光源が必要であり、
このような光源として、一般的にショートアーク型の高
圧水銀ランプやメタルハライドランプなどの高圧放電ラ
ンプが用いられている。
【0003】ショートアーク型高圧放電ランプの開発に
際しての主要な技術的課題の一つとして、その寿命特性
の改善による長寿命化が挙げられる。即ち、一般にショ
ートアーク型高圧放電ランプにおいては、電極先端部の
温度が過度に上昇することにより電極を構成するタング
ステン物質が溶融、蒸発し、電極先端部分が変形、損耗
する一方、蒸発したタングステン物質が発光管内壁に付
着し、発光管内壁が黒化することによりランプの光束劣
化が早くなるという問題がある。この問題を解決するた
め、ショートアーク型高圧放電ランプの電極設計や電極
の製造方法に関して、従来より種々の技術が検討されて
きた。
【0004】上記電極設計に関する従来技術として、図
18に示すような構造をもつ電極が開発されている。同
図に示される電極901は、線径の細い電極軸902
と、前記電極軸902より大きい内径を有する円筒形電
極部903とを組合せて構成される。その動作の特徴
は、(1)円筒形電極部903が電極先端部904に発
生した熱を速やかに電極軸側へと伝導することで前記電
極先端部904の温度を低下させ、電極物質が溶融、蒸
発することによる電極先端部904の変形、損耗を抑制
し、(2)線径の細い電極軸902の作用により電極9
01全体を保温して、発光管内に封入された発光物質の
蒸発を促進する、というものである。
【0005】係る電極901は、通常タングステンなど
の高融点金属材料のブロックを研削加工することにより
製造され、特に温度上昇が高い直流放電型の高圧キセノ
ンランプや超高圧水銀ランプなどのショートアーク型高
圧放電ランプの陽極として用いられている。一方、近年
の投射型画像表示装置用の光源として採用されているシ
ョートアーク型高圧水銀ランプ及びメタルハライドラン
プに関しては、当初は従来のロングアーク型の一般照明
用高圧放電ランプと同一構成の電極が用いられてきた。
図19に例示するように、この電極911は、通常タン
グステンからなる電極軸912と、線径の細いタングス
テン線のコイル913とから構成されている。しかしな
がら、このような電極911を用いたショートアーク型
高圧放電ランプでは、上記したようなタングステン電極
物質の溶融、蒸発による電極先端部の変形、損耗が避け
られず、ランプの長寿命化が難しいことがわかってき
た。
【0006】次いで、ランプの長寿命化に対する解決策
として、従来ショートアーク型高圧放電ランプ用として
開発された、図18の基本構成を有する電極について改
めて検討された。しかしながら、研削加工により製造す
ると製造コストが高くなるため、基本構成そのものは図
18の電極901と同様のものとしながら製造コストを
より安くすることができる電極が検討された。係る電極
に関する従来技術は、例えば、特許第2820864号
公報や特開平10−92377号公報に開示されてい
る。
【0007】上記公報に開示されている電極の例を図2
0に示す。同図に示される電極921は、(a)まずタ
ングステン電極軸922の放電側先端部にタングステン
線コイル923を巻回、装着し(図20(a)参照)、
(b)電極軸922の放電側先端部及び前記コイル92
3の放電側先端部を、いわゆる放電加工方法により溶
融、加工して、ほぼ半球状の形状からなる電極先端部9
24を形成する(図20(b)参照)という、前記研削
加工に比べて簡易な2つのプロセスから製造されるもの
である。
【0008】電極921において、前記コイル923と
半球状の電極先端部924とからなる部分は、図18に
示した電極901の円筒形電極部903及び電極先端部
904と同様の効果を有し、従って半球状の電極先端部
924の熱はコイル923へと速やかに伝導されて、前
記電極先端部924の温度が下げられることになる。こ
のように製造コストのより安い放電加工方法を用いて製
造した電極でも、電極物質の溶融、蒸発と電極先端部の
変形、損耗が抑制されてランプの長寿命化を図ることが
できる。
【0009】なお、高圧放電ランプの長寿命化を図るた
めの電極設計に関するもう一つの従来技術として、特開
平9―165641号公報には、電極材料として高純度
タングステンを用いる手段が開示されている。ここで
は、大型で高出力化された放電ランプの電極(特に陽
極)の材料として、主成分組成のタングステンWに対し
て副成分組成であるAl、Ca、Cr、Cu、Fe、M
g、Mn、Ni、Si、Sn、Na、K、Mo、U、T
hの元素の総含有量が10ppm以下に規定された高純
度タングステンを用いることが、ランプ電極寿命の改善
に効果をもつ、という結果が示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のような関連技術
に基づき、本願発明者らは、投射型画像表示装置用の光
源としてのショートアーク型高圧水銀ランプの開発に取
組んだ。この開発を行うにあたり、特に市場から要望さ
れているランプの性能面での目標として、(1)反射ミ
ラー系と組合わせたときの光利用効率を高めるために、
電極間距離、即ち発光管内に対向して設けられた二本の
電極の放電側先端同士の距離を1.5mm以下と、従来
よりも短くするとともに、(2)ランプの寿命時間とし
て3000時間以上を達成するという二つの目標を設定
した。なお、上記(2)のランプ寿命時間は、後述する
ように、ランプユニットによるランプ発光中におけるス
クリーン面上9点の平均照度維持率から見積もられた光
束維持率が、50%まで低下するときのエイジング時間
で定義されている。
【0011】本願発明者らは、開発を開始した当初、上
記公報に開示されている方法に基づき放電加工方法で作
製した電極(図20参照)を用いて、従来よりも電極間
距離の短いショートアーク型高圧放電ランプの開発を検
討した。ところが、係る電極を用いたランプを多数製造
してランプ特性を測定してみると、ランプ電圧や寿命時
間等のランプ特性についてランプ間のバラツキが大き
く、製品化に適切とはいえないことがわかった。
【0012】そこで、上記ランプ特性のバラツキの原因
について調査した結果、従来の放電加工方法で作製され
た電極先端部の加工形状は、一様な半球状とはなってお
らず、形状、寸法にバラツキが生じており、当該形状、
寸法のバラツキに起因してランプ特性にもバラツキが発
生していることが判明した。例えば、電極先端部の形状
が半球状となっていない場合、放電アークが両電極間の
中心軸上から外れる場合があり、この結果、放電アーク
長が設計値より外れて長くなるため、結果的にランプ電
圧が定格値より外れて高くなる。
【0013】特に、本願発明者らが目標として設定した
電極間距離1.5mm以下の範囲になると、このような
放電アーク長の変化によるランプ電圧の変動幅が増大す
ることも明らかとなった。また、ランプ間で電極先端部
の加工形状、寸法にバラツキがあると、放電時の電極先
端部の温度も異なってくるため、これがランプの寿命時
間にバラツキを発生させる原因となる。
【0014】本発明は、以上のような諸点に鑑みてなさ
れたものであって、放電側先端部を溶融、加工した電極
を用いる高圧放電ランプにおいて、好ましくは3000
時間以上の寿命時間を達成するとともに、ランプ特性の
バラツキを抑制することができる高圧放電ランプの製造
方法、及び高圧放電ランプ用電極の製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の高圧放電ランプの製造方法は、難溶性金属
(例えばタングステン)から成る電極軸の放電側先端部
に、難溶性金属(例えばタングステン)から成る被覆部
材を、前記電極軸の放電側先端部近傍位置の周囲を被覆
するように取り付ける被覆部材取り付けステップと、被
覆部材を取り付けた電極軸の放電側先端部を、冷却時間
をおきながら間欠的に加熱溶融加工することにより、電
極の放電側先端部を半球状に加工する溶融ステップとを
含むことを特徴としている。
【0016】この製造方法では、電極の放電側先端部
、冷却時間をおきながら間欠的に加熱溶融加工してい
るため、電極先端部の温度制御を容易に行うことがで
き、これにより電極先端部の形状等のバラツキを抑制
し、より具体的には、内部に空孔等が生じることなく電
極先端部を半球状に成形することが可能となるから、も
ってランプの長寿命化が達成されるとともに、ランプ特
性のバラツキを抑制することができる。
【0017】なお、間欠的な加熱溶融加工を行うことに
より電極先端部の結晶の平均粒径を大きくすることがで
きる。従って、例えば、タングステンを主成分とする材
料から成り、先端部が半球状に成形された一対の電極
が、発光管内に当該先端部を対向させて配置された高圧
放電ランプにおいて、前記電極先端部におけるタングス
テン結晶の平均粒径が100μm以上であることを特徴
とする高圧放電ランプによっても上記目的を達成するこ
とができる。このように結晶の平均粒径の大きい電極は
電極先端部の熱容量が大きくなることから、電極の変形
を抑制することができ、もって高圧放電ランプの長寿命
化に寄与するものである。
【0018】なお、上記間欠的な加熱溶融の具体的な方
法としては、例えば放電アーク加工を用いる方法や、レ
ーザを用いる方法が特に好ましいことが明らかとなっ
た。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。 (実施の形態1)図1は、本発明の実施の形態に係る高
圧水銀ランプの構成を示す図である。同図に示されるよ
うに、本実施の形態の高圧水銀ランプは、発光管101
内の放電空間111において、二本の電極102、10
3が所定の電極間距離(De)をもって対向するよう
に、それぞれが放電空間111両端の封止部104及び
105から放電空間111内へと延出した構造を有して
いる。電極102及び103は、いずれも図20(b)
に示した電極921と同様の基本構成を有するものであ
るが、本発明の製造方法により製造されたものが用いら
れる。当該製造方法については後に詳細に説明する。
【0020】発光管101は、容囲器が石英で構成され
ており、ほぼ回転楕円体形状を有している。一対のタン
グステン電極102及び103は、発光管101の封止
部104及び105のそれぞれにおいてモリブデン箔1
06及び107を介して気密封着されており、モリブデ
ン箔106及び107は、さらにそれぞれ外部モリブデ
ンリード線108及び109に接続されている。発光管
101の全長(Lo)はランプ出力に応じて30〜10
0mm、最大外径(Do)は5〜20mm、発光空間1
11の最大内径Diは2〜14mmとすることができ
る。
【0021】ここで、前記タングステン電極102及び
103の間の電極間距離(De)は、従来は1.5mm
〜2.5mm程度の範囲に設定されていたものである
が、本実施の形態の高圧放電ランプでは、ランプの光利
用効率をより高めてスクリーン面上の輝度向上を図るた
めに、前記電極間距離(De)の値を1.5mm以下、
より好ましくは0.5〜1.5mmの範囲に規定してい
る。もっとも、本願発明に係る電極の製造方法は、電極
間距離1.5mm以下の高圧放電ランプに用いる電極に
限らず、従来の高圧放電ランプの電極についても適用す
ることができる。
【0022】発光空間111内部には、発光物質である
水銀110、及び始動補助用としてのアルゴン、クリプ
トン、キセノンなどの希ガスと、併せて沃素、臭素など
のハロゲンが封入されている。水銀110の封入量は発
光空間111内の容積あたり150mg/cm3以上(ラン
プ定常点灯時の水銀封入圧力にして約150bar以上
に相当する。)の範囲に規定することが好ましく、希ガ
スのランプ冷却時の封入圧力は0.1〜10barの範
囲に設定することが好ましい。
【0023】なお、前記ハロゲンとしては、例えば臭素
を用いる場合であれば、10-9〜10-5mol/cm3
の範囲に設定することが好ましく、これはいわゆるハロ
ゲンサイクル作用により、電極から蒸発して発光管10
1内面に付着したタングステンを元の電極に戻して発光
管の黒化を抑制する機能を果たすために封入されてい
る。一方、図2に示すように、完成ランプ200は前記
発光管101の片方の管端部に口金120が装着されて
構成されており、更に当該完成ランプ200に反射ミラ
ー210が装着されてランプユニット300が構成され
る。
【0024】一方、前記電極102(前記電極103も
同一)は、図3に示すように、(a)線径0.4mmの
タングステン電極軸122に線径0.2mmのタングス
テン線の2層巻コイル123(コイル巻数8ターン)を
固定し(図3(a)参照)、(b)次いで前記タングス
テン電極軸122と前記2層巻コイル123の先端部
を、半球状の形状をなすような電極先端部124に溶融
加工する(図3(b)参照)という製造プロセスで作製
される。
【0025】まず、本発明の第1の実施の形態に係る電
極の製造方法について、以下に詳細に説明する。本実施
の形態では、タングステン電極軸122とタングステン
2層巻コイル123の先端部に対してアルゴンプラズマ
溶接装置による溶融加工を行うことにより、図3(b)
に示されるような、半球状の先端部124を有する電極
を形成する。
【0026】ここで、上記のアルゴンプラズマ溶接装置
による溶融加工プロセスについて詳述する。この際、図
4に示すように、タングステン電極軸122および2層
巻コイル123の先端から、アルゴンプラズマ溶接装置
400の電極(陰極)401の先端までの距離Dpを
1.0mmに設定、保持し、アーク放電を行う。この溶
融加工プロセスは、複数回の間欠的なアーク放電により
行い、アーク放電の合間に少なくとも1回の冷却期間を
もうける。図5に、上記溶融加工プロセスの一具体例を
示す。この例では、合計4回の溶融加工P1〜P4を間
欠的に行い、各溶融加工の間に冷却時間がもうけられて
いる。
【0027】1回目の溶融加工P1は、26Aのアーク
電流による50m秒間のアーク放電を、0.4秒おきに
3回連続して行うことによってなされる。この3回のア
ーク放電により、タングステン電極軸122および2層
巻コイル123の先端はほぼ半球状に成形されるが、完
全な半球状ではない。その後、約3秒間の冷却時間をお
くことにより、タングステン電極軸122および2層巻
コイル123の先端は、アーク放電により赤熱された状
態から、金属色を呈する状態へ戻る。なお、本発明にお
ける「冷却」とは、何らかの手段による強制冷却の他
に、単に放置することによる自然冷却をも含む概念であ
り、図5に示した各溶融加工間の冷却時間も、自然冷却
による。
【0028】その後、2回目の溶融加工を行う。この2
回目の溶融加工P2は、26Aのアーク電流による50
m秒間のアーク放電を、0.4秒おきに2回連続して行
うことによってなされる。これにより、タングステン電
極軸122および2層巻コイル123の先端は、再び赤
熱されて溶融し、完全な半球状にさらに近づく。そし
て、3秒間の冷却時間をおいた後、26Aのアーク電流
による50m秒間のアーク放電を1回行うことにより3
回目の溶融加工P3をし、さらに1.5秒間の冷却時間
をおいた後、26Aのアーク電流による50m秒間のア
ーク放電を1回行うことにより、4回目の溶融加工P4
を行う。以上の溶融加工P1〜P4により、タングステ
ン電極軸122および2層巻コイル123の先端は、ほ
ぼ完全な半球状に形成される。
【0029】このように、1回ないし複数回のアーク放
電による溶融加工を、冷却時間をおきながら間欠的に行
うことにより、タングステン電極軸122および2層巻
コイル123の先端の温度上昇が全体的に一様となり、
加工温度制御が容易となる。これにより、空孔や未溶融
部分などの欠陥が残存しない理想的な半球状の電極先端
部124を安定して得ることができる。
【0030】なお、溶融加工プロセス全体でのアーク放
電の合計時間に比べて、冷却時間の合計の方が長くなる
ように設定することが好ましい。例えば、図5に示した
例では、50m秒間のアーク放電を7回行っているので
その合計時間は350m秒であり、これよりも、冷却時
間の合計である7.5秒の方が長い。なお、溶融加工プ
ロセスの好ましい例は、図5に示したものに限られず、
各溶融加工におけるアーク放電の回数およびその間隔、
冷却時間の長さ、アーク電流の大きさ等の種々の条件
を、発明の目的を達成する範囲で様々に設定することが
可能である。
【0031】例えば、図6に示すように、1回目の溶融
加工P1を0.6秒おきの4回のアーク放電によって行
い、2秒間の冷却期間をおいた後、2回目の溶融加工P
2を0.4秒おきの2回のアーク放電によって行い、3
秒間の冷却期間の後、1回のアーク放電による3回目の
溶融加工P3を行い、さらに1.5秒間の冷却期間の
後、1回のアーク放電による4回目の溶融加工P4を行
うという溶融加工プロセスによっても、電極先端部12
4を、空孔や未溶融部分などの欠陥が残存しない理想的
な半球状に形成することができる。
【0032】あるいは、図7に示すように、1回目の溶
融加工P1を0.2秒おきの2回のアーク放電(アーク
電流23A)で行い、4秒間の冷却期間の後、1回のア
ーク放電による2回目の溶融加工P2を行い、さらに
1.5秒間の冷却期間の後、1回のアーク放電による3
回目の溶融加工P3を行うという溶融加工プロセスも、
電極先端部124を完全な半球状に形成できる確率がや
や劣るものの、許容範囲である。
【0033】なお、電極102の材料となる、タングス
テン電極軸122および2層巻コイル123の材料とし
ては、Al、Ca、Cr、Cu、Fe、Mg、Mn、N
i、Si、Sn、Na、K、Mo、U、およびThなど
の副成分組成の総含有量を5ppm以下に抑制した、い
わゆるノンドープの高純度タングステンを用いることが
好ましい。さらに、上記副成分組成のうち、Naおよび
Kのアルカリ金属と、Fe、Ni、Cr、およびAlと
の合計含有量を3ppm以下とすることが好ましい。
【0034】以下、本実施の形態にかかる高圧水銀ラン
プについて本願発明者らが行った、ランプ寿命中の光束
維持率などの寿命特性を調べる試験の内容、及びその結
果について説明する。まず、第1の試験として、本願発
明者らは、本実施の形態の高圧水銀ランプの寿命特性の
ばらつきを調べた。ここで、本実施の形態にかかる高圧
水銀ランプとしての試験ランプは、図5に示した放電加
工サイクルによって先端部124を形成した電極102
(及び103)を備えた構成とした。また、比較のため
に、従来の高圧水銀ランプを準備し、同様に試験を行っ
た。なお、この従来の高圧水銀ランプにかかる試験ラン
プは、本実施形態にかかる高圧水銀ランプの電極102
(及び103)の代わりに図20(b)に示した電極9
21を備えた構成とした。
【0035】なお、従来のランプにかかる試験ランプの
電極921は、図20(a)に示すように、線径0.4
mmのタングステン電極軸922に線径0.2mmのタ
ングステン線を2層巻したタングステンコイル923
(コイル巻数8ターン)を固定し、次いで前記タングス
テン電極軸922とタングステンコイル923との先端
部に、アルゴンプラズマ溶接装置による溶融加工を行
い、図20(b)に示すように電極先端部924が半球
状になるよう形成する、という製造プロセスで作製し
た。
【0036】なお、電極先端部92に対する溶融加工プ
ロセスは、タングステン電極軸922およびタングステ
ンコイル923の先端と、図4に示したアルゴンプラズ
マ溶接装置400の電極(陰極)401の先端との距離
Dpを1.0mmに設定・保持し、20Aのアーク電流
による1.0秒間のアーク放電を1回のみ行う、という
従来行われている単発の放電アーク加工により実施し
た。
【0037】また、タングステン電極軸922およびタ
ングステンコイル923の材料としては、タングステン
に対する前述の副成分組成の総含有量の上限値を10p
pmに抑制したいわゆるノンドープの高純度タングステ
ンを用いた。一方、本実施形態にかかるランプとしての
試験ランプについては、電極102及び103の材料と
して、上記の副成分組成の総含有量が5ppm、かつそ
のうちのアルカリ金属NaおよびKと、Fe、Ni、C
rおよびAlの合計含有量が3ppmの、さらに高純度
のタングステンを用いた。
【0038】なお、この試験に際しては、すべての試験
ランプにおいて、入力は150Wに設定し、発光管10
1の管寸法は、管中央部の最大管外径Do(図1参照)
を9.4mmとし、最大管内径Di(図1参照)を4.
4mmとした。また、電極先端部の電極間距離Deを
1.1mm、管全内容積を0.06cm3、管全長Lo
(図1参照)を57mmに設定した。また、管内に、水
銀11.4mg(管内容積比質量にして190mg/c
3、点灯時の水銀蒸気圧約190barに相当)と、
アルゴン200mbarとを封入した。
【0039】上記の条件により、本実施形態にかかる高
圧水銀ランプと従来の高圧水銀ランプとの各々について
数点の試験ランプを準備し、これらの試験ランプの各々
を、図2に示したようなランプユニット300に組み立
て、3.5時間点灯/0.5時間消灯サイクルのエイジ
ングにより、寿命試験を行なった。なお、ランプの寿命
中の光束維持率としては、ANSI規格IT7.215
−1992に基づき、ランプユニット300によるスク
リーン面上9点の中心照度の平均値、すなわち平均照度
を測定し、これから求めた平均照度維持率(エイジング
時間3時間の平均照度に対する比率)でもって見積もっ
た。
【0040】以上の条件で寿命試験を行った結果を図8
および図9のグラフに示す。図8に、本実施形態にかか
るランプとして準備した試験ランプの寿命特性を示し、
図9に、従来のランプとして準備した試験ランプの寿命
特性を示す。図8から分かるように、本実施形態にかか
るランプとしての試験ランプは、すべて、500時間以
内のエイジング時間で光束維持率が50%以下に低下す
ることがない。特に、グラフg3、g4、およびg5に
その特性を示した試験ランプは、エイジング時間300
0時間以上でも50%以上の光束維持率を保ち、言い換
えれば、3000時間以上の長い寿命時間をもつ。
【0041】一方、図9から分かるように、従来のラン
プとしての試験ランプは、エイジング時間500時間で
光束維持率が50%以下のレベルにまで大きく低下して
しまう特性を持つもの(図9のグラフg11・g12)
から、エイジング時間3000時間でも光束維持率が5
0%以上の高いレベルを保つ特性を持つもの(グラフg
16)まで、ランプ間で寿命特性に大きなバラツキがあ
る。
【0042】この場合、光束維持率が低下した試験ラン
プでは、一様に発光管黒化が発生し、併せてエイジング
時間が1000時間以上と長くなるにつれて発光管石英
の失透現象(石英の再結晶化による白濁現象)も観測さ
れた。光束維持率が50%以下となった試験ランプは、
黒化もしくは失透現象がさらに進むことにより、発光管
101の特に上部の温度が上昇して膨らみ、破損にいた
る。なお、図8および図9に、試験ランプが破損した時
点を×印で示した。
【0043】また、寿命試験終了後の試験ランプの電極
を切断するなどして調べてみると、特に、500時間以
内の短いエイジング時間で光束維持率が50%以下まで
低下した試験ランプ(従来のランプ)では、電極先端部
の溶融・加工状態が一様でないことが分かった。すなわ
ち、例えば図10(a)に示すように、溶融された半球
状先端部924に空孔925が存在していたり、図10
(b)に示すように、半球状先端部924になるべき個
所のタングステンコイル923が部分的に未溶融の状態
で残されている等の、溶融加工プロセスに基づく欠陥が
見出された。
【0044】このような欠陥が生じる理由は以下のとお
りである。すなわち、電極先端部の溶融加工を行う際に
従来採用されている単発の放電アーク加工では加工温度
の適切な制御が難しく、特に、電極先端部の温度が局所
的にしかも急激かつ過度に上昇するため、空孔や未溶融
部分が残存するからである。これに対して、本実施形態
にかかるランプは、電極先端部124を半球状に形成す
るための溶融加工プロセスが、従来の単発のアーク放電
による方法ではなく、1回ないし複数回のアーク放電に
よる溶融加工を間欠的に複数回行うものであり、なおか
つ溶融加工の合間に冷却期間を設けたことにより、電極
先端部の温度上昇が全体的に一様となり、また加工温度
制御が容易となる。これにより、電極102(及び10
3)の先端部124に空孔や未溶融部分などの欠陥が残
存せず、優れた寿命特性を示す。
【0045】また、上記の試験において1000〜30
00時間までのエイジング時間で光束維持率が50%以
下に低下した試験ランプ(図9のg13〜g15)に関
しては、電極921の先端部924の溶融加工状態は、
一見したかぎりでは一様で適切であるように見えるが、
そのタングステン結晶状態も含めて詳細に調べてみる
と、ひとつの特徴として、エイジング時間3000時間
でも50%以上の光束維持率を保った試験ランプの電極
に比べて、タングステン結晶粒径がより小さいことが観
測された。
【0046】電極先端部では、通常、溶融加工プロセス
において図11に示すような放射状に結晶が成長してお
り、その結晶粒径の大きさは、溶融加工プロセスの条件
に依存している。なお、タングステン結晶の平均粒径d
aは、図11に示す、各結晶の放射方向の最長寸法d1
と、このd1の2分垂線の寸法d2との平均値として定
義した。
【0047】溶融加工プロセスにおける各種の条件(ア
ーク電流の大きさ、放電時間の長さ、各溶融加工におけ
るアーク放電の回数およびその間隔、冷却時間の長さ、
その等様々な条件)と結晶粒径の大きさとの相関関係を
一義に導き出すことは非常に困難であるが、基本的に
は、溶融加工時の加工温度が高く、かつ加工時間が長く
なるにつれて、結晶粒径が大きくなることを、本願発明
者らは見いだした。
【0048】そこで、本願発明者らは、ランプの電極先
端部に対する溶融加工プロセスにおける各種の条件を、
(i)1回ないし複数回のアーク放電による溶融加工を
間欠的に複数回行う、(ii)溶融加工の合間に冷却期間
をもうける、の二つの条件を満たす範囲内で様々に変え
ることにより、その溶融加工状態およびタングステン結
晶状態(結晶粒径)が互いに異なる電極サンプルを作製
し、それらを用いて、電極先端部のタングステン結晶の
平均粒径(複数個の代表的粒状結晶の粒径の平均値)
と、光束維持率などのランプ寿命特性との相関関係を調
べる第2の試験を行った。
【0049】なお、この第2の試験に際して、電極材料
のタングステンに対する副成分組成の総含有量を5pp
mとし、かつ、上記副成分組成中のアルカリ金属Naお
よびKと、Fe、Ni、CrおよびAlの合計含有量を
3ppmとした。この第2の試験の結果、図12に示す
ように、電極先端部のタングステン結晶の平均粒径da
が大きいものほど、より良い寿命特性が得られることが
確認された。特に、平均粒径daが100μm以上の試
験ランプ(図12のグラフg24〜g26)になると、
寿命特性の改善効果が急激に大きくなり、エイジング時
間3000時間で50%以上という、好ましいランプ光
束維持率が保たれることが確認された。すなわち、平均
粒径daが100μm以上であれば、寿命時間が300
0時間以上の高圧水銀ランプを得ることができる。
【0050】さらに、平均粒径daの値が200μm以
上になると(図12のグラフg26)、エイジング時間
6000時間でも50%以上(すなわち寿命時間が60
00時間以上)というより高いレベルの光束維持率が達
成されることも確かめられた。例えば、図5に示した放
電加工サイクルで溶融加工を行った場合の電極先端部の
タングステン結晶の平均粒径daは200μmとなり、
図12には表れていないが、エイジング時間6000時
間において51%のランプ光束維持率が得られた。ま
た、図6に示した放電加工サイクルで溶融加工を行った
場合も同様に、電極先端部のタングステン結晶の平均粒
径daが200μmとなり、好ましい特性が得られた。
【0051】また、タングステン結晶の平均粒径が大き
くなると、発光管101の黒化現象が抑制されることも
確認された。従って、ランプ光束維持率が改善される理
由は、発光管黒化をもたらす、電極先端部からのタング
ステンの蒸発が抑制されるからであるといえる。さら
に、電極先端部の結晶粒径の増大につれてその熱伝導性
が良くなり、電極後方への熱伝導が促進されて、電極先
端部の温度低下が大きくなることも、光束維持率の改善
理由であるといえる。
【0052】さらに、本願発明者らは、図5に示した放
電加工サイクルで電極先端部の溶融加工を行った本実施
形態にかかる高圧放電ランプを用いて、電極のタングス
テン材料純度とランプ光束維持率との相関関係を調べる
第3の試験を行った。その結果を図13に示す。図13
において、Tは各試験ランプの電極材料における副成分
組成の総含有量(単位はppm)であり、Aはその副成
分組成中のアルカリ金属NaおよびKと、Fe、Ni、
CrおよびAlの合計含有量(単位はppm)を表す。
例えば、グラフg31でその特性を示す試験ランプの場
合、電極材料における副成分組成の総含有量は10pp
m、その副成分組成中のアルカリ金属NaおよびKと、
Fe、Ni、CrおよびAlの合計含有量は5ppmで
ある。
【0053】図13から分かるように、副成分組成の総
含有量を10ppmよりも低く低減して材料純度を高め
るにつれてランプ光束維持率が改善され、特に、副成分
組成のうちでもアルカリ金属Na、KとFe、Ni、C
rおよびAlの含有量低減が光束維持率への改善効果が
大きい。特に、ランプ寿命時間(光束維持率が50%以
下に低下するまでのエイジング時間)を3000時間以
上とするためには、副成分組成の総含有量を5ppm以
下とし、かつ、その副成分組成中のアルカリ金属Na、
KとFe、Ni、CrおよびAlの合計含有量を3pp
m以下とすることが好ましいことが確認された。
【0054】タングステン電極材料中の副成分組成物質
がランプ寿命特性に及ぼす影響としては、(i)エイジ
ングによりタングステン材料から蒸発したアルカリ金属
などの副成分物質と封入ハロゲンが反応してしまうこと
により、発光管の黒化抑制のためのハロゲンサイクル作
用に本来必要とするハロゲン量が不足する、(ii)蒸発
した副成分組成物質の一部が発光管の石英と反応して再
結晶化のための結晶核となり、石英の失透現象を加速さ
せる、という2つが挙げられる。
【0055】上記第3の試験において確認されたよう
に、本実施形態にかかる高圧水銀ランプでは、電極材料
におけるタングステン以外の副成分組成の総含有量と、
上記副成分組成中のアルカリ金属等の特定金属の合計含
有量をより低減させた高純度タングステン電極を用いる
ことにより、エイジングによる発光管黒化と発光管石英
の失透現象との2つが抑制されている。 (実施の形態2)次に、本発明の第2の実施の形態につ
いて説明する。
【0056】第1の実施の形態にて説明したように、放
電アーク加工によっても、間欠的な加熱溶融を行うこと
により、電極先端部の形状等のバラツキを抑制すること
は可能であるが、本願発明者らは第1の実施の形態の方
法よりも加工精度の高い電極製造方法について更に検討
したところ、レーザ加工方法が原理的に優れていること
が推測された。即ち、レーザ加工方法に用いるレーザビ
ームは、照射位置や出力などをより精度よく制御して電
極先端部124に照射できるので、それだけ電極先端部
124の加工形状、寸法のバラツキを少なくすることが
できるのではないかと推測された。
【0057】そこで本願発明者らは、レーザ加工方法に
よる電極製造方法について検討を行った。レーザとして
は金属加工に適したCO2レーザ、レーザ・ダイオード
(LD、半導体レーザ)などを用いることができるが、
今回は波長1064nmを放射するNd−YAGパルス
レーザを用いた。具体的には、まず電極先端部124を
溶融、加工するに際して、より加工精度を高めることが
できる上記レーザ加工方法での製造プロセス条件につい
て検討を行った。次いで、実際にそのような製造プロセ
ス条件のもとでレーザ加工方法により作製した電極を用
いた試験ランプを準備して、ランプ電圧及び光束維持率
などのランプ特性を測定した。また、同時に溶融、加工
された前記電極先端部124の加工形状、寸法を観測し
て、測定したランプ特性との相関関係を調べた。
【0058】図14は、本実施の形態において電極先端
部124の溶融加工に用いるNd−YAGレーザ溶融装
置500の概略構成を示す図である。なお、同図におい
て、501は、内部に電極を設置するためのチャンバ
ー、502は、波長1064nmのNd−YAGパルス
レーザの発振装置、503は光ファイバー、504は光
学系である。
【0059】ここで、前記電極先端部124の加工は、
(1)アルゴン雰囲気中のチャンバー501の内部にタ
ングステン電極軸122に2層巻タングステンコイル1
23を固定したものを設置し、(2)前記タングステン
電極軸122及び前記2層巻タングステンコイル123
の先端部にレーザ照射を行うことにより溶融加工すると
いう二つの製造プロセスにより行うことができる。
【0060】なお、電極加工方法を除き、本検討で用い
た試験ランプの具体的なランプ設計は、第1の実施の形
態と同一とした。即ち、ランプ入力は150Wに設定
し、前記発光管101の管寸法は、管中央部の最大管外
径Do(図1参照)を9.4mm、最大管内径Di(図
1参照)を4.4mm、二本の電極102及び103そ
れぞれの電極先端部124間の距離である電極間距離D
eを1.1mm、管全内容積を0.06cm3、管全長
Lo(図1参照)を57mmに設定した。また発光管1
01内には水銀11.4mg(管内容積比質量にして1
90mg/cm3、点灯時の水銀蒸気圧約190bar
に相当する。)とアルゴン200mbarを封入した。
なお、本実施の形態におけるタングステン電極軸122
およびタングステンコイル123の材料としては、タン
グステンに対する前述の副成分組成の総含有量の上限値
を10ppmに抑制したいわゆるノンドープの高純度タ
ングステンを用いたが、第1の実施の形態と同様、上記
の副成分組成の総含有量が5ppm、かつそのうちのア
ルカリ金属NaおよびKと、Fe、Ni、CrおよびA
lの合計含有量が3ppmの、さらに高純度のタングス
テンを用いることが、より好ましいことは勿論である。
【0061】また、前記試験ランプの寿命試験及び光束
維持率などの特性測定も第1の実施の形態と同様に行っ
た。即ち、試験ランプの寿命試験は、図2に示した前記
ランプユニット300に組み立て、3.5時間点灯/
0.5時間消灯サイクルのエイジングにより行なった。
また、試験ランプの光束維持率としては、ANSI規格
IT7.215−1992に基づき、前記ランプユニッ
ト300によるスクリーン面上9点の中心照度の平均
値、すなわち平均照度を測定し、これから求めた平均照
度維持率(エイジング時間3時間の平均照度に対する比
率)でもって見積もった。
【0062】以上のような検討を行った結果、次の知見
が得られた。まず、レーザ加工方法による製造プロセス
条件の一つとして、連続的にレーザ照射を行った場合の
結果を図15に示す。同図に示されるように、前記電極
先端部124の加工形状が半球状よりもむしろ球状に近
くなり、電極先端部124の加工方法としては不適切で
あることがわかった。これは、連続的にレーザ照射をす
ると、電極先端部の加工温度が急激に、かつ過度に上昇
して前記電極先端部124が溶融し過ぎることになるか
らであると考えられる。
【0063】以上のような知見に基づき、本願発明者ら
は、製造プロセス条件として、所定回数のレーザ照射
を、所定の時間間隔でもって繰返し行うことが好適であ
ることを見出した。これが、本実施の形態におけるレー
ザ加工方法における基本的な製造プロセス条件である。
これにより、前記電極先端部124の溶融、加工を行う
に際しての加工温度を適切な範囲に制御することができ
るので、加工形状が半球状により近づくように調整する
ことが可能となる。
【0064】なお、この場合のレーザ照射の時間間隔を
規定する繰返し周波数としては、1Hzから20Hzの
範囲とすることが適切であることがわかった。この繰返
し周波数は、レーザ発振装置502において公知の方法
で制御することが可能である。図16に、本発明に係る
電極製造方法の基本的な製造プロセス条件に基づき、本
願発明者らが設定したレーザ照射サイクルの典型例を示
す。同図に示される例は、合計5回のレーザ照射を繰返
し周波数4Hzにて間欠的に行うことで溶融、加工を行
う場合の例である。なお、第1の実施の形態において
は、アーク放電の回数により加工温度の制御を行った
が、本実施の形態では、レーザの出力を調整することに
より前記と同様の効果を得ている。即ち、図16の例に
おいて、最後(5回目)のレーザ照射では、それまでの
レーザ照射と比較してレーザの出力をやや小さくしてい
るが、これにより、徐冷しながらの再結晶化がなされる
という、アーク放電の回数による制御と同様の効果が得
られるからである。もっとも、第1の実施の形態と同
様、間欠的なレーザ照射の間の時間間隔の設定制御を行
うようにしてもよい。
【0065】また、徐冷しながら再結晶を行う方法とし
て、最後のレーザ照射でそれまでのレーザ照射と比較し
てレーザの出力を小さくする方法以外に、最後の複数回
のレーザ照射のレーザ出力を徐々に小さくしていっても
よい。このときの電極先端部124の加工形状の一例を
図17に示す。同図に示されるように、間欠的なレーザ
照射を行うレーザ加工方法の結果、電極先端部124の
加工形状は、ほぼ半球状となり、かつ加工寸法のバラツ
キも少なく抑制、改善されことが確認された。なお、結
晶粒径については、200μm以上の平均粒径が実現さ
れることが確認された。
【0066】次に、上記のようなレーザ加工方法を用い
て電極先端部124の溶融、加工を行った電極を用いた
試験ランプを複数作製し、主としてランプ間のランプ特
性のバラツキの検出を目的として試験を行った結果につ
いて説明する。本検討では、まずエイジング時間1時間
後のランプ電圧Vlaを測定した。その結果、複数のラ
ンプ間のランプ電圧のバラツキがVla=61±5Vと
小さくなることが判明した。このようなバラツキ抑制
は、電極先端部124の加工精度が高くなった結果、加
工形状、寸法がより一様となり、係る電極を用いた場合
に実質的な電極間距離Deのバラツキが低減されること
によると考えられる。即ち、電極先端部124の形状に
バラツキがあると、定常点灯時の放電アークが両電極間
の中心軸上から外れ、これにより実質的な電極間距離D
eが設計値より長くなり、ランプ電圧が本来の定格値よ
りも高くなる場合が生じるが、本実施の形態の方法を用
いることにより、係るバラツキが低減されたことを示し
ている。
【0067】一方、ランプのエイジング時間3000時
間後の光束維持率φlaを測定したところ、φla=7
8±8%となり、ランプ間のバラツキが小さくなること
がわかった。従って、本願発明者らが目標として設定し
た3000時間以上のランプ寿命時間を、より確実に実
現できることが確認された。なお、この光束維持率のバ
ラツキの改善も、電極先端部124の加工形状、寸法が
より一様となり、複数のランプ間でのランプ点灯時の電
極温度のバラツキが少なくなり、タングステン物質の蒸
発の状態がランプ間で比較的変動しなくなるからである
と考えられる。
【0068】以上に説明したように、所定回数のレーザ
照射を間欠的に行うことにより電極先端部124の溶
融、加工を行うというプロセス条件を用いるレーザ加工
方法で電極の製造を行うことにより、前記電極先端部
が、より確実に半球状の形状を有するように加工される
とともに、その加工形状、寸法のランプ間のバラツキが
抑制されるため、ランプ電圧や光束維持率などのランプ
特性のバラツキを抑えることができ、これによって従来
よりもアーク長を短くした高圧放電ランプにおいて、よ
り確実に長寿命化を図ることができるようになることが
確認された。
【0069】<変形例>以上、本発明を種々の実施の形
態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記実
施の形態に示された具体例に限定されないことは勿論で
あり、例えば、以下のような変形例を考えることができ
る。 (1)即ち、上記各実施の形態では、ランプ入力を15
0Wに設定したが、本発明に係る製造方法は、他のラン
プ入力の製品に適用することも可能である。ランプ入力
の値により、電極軸122の線径やコイル123の線径
などを変える必要がある場合も有り得るが、その場合に
はそれぞれの条件に対応して、アーク放電の回数や間
隔、冷却時間の長さ、アーク電流の大きさ等の各条件
(アーク放電による加工による場合)、レーザ照射の出
力や繰返し周波数等の条件(レーザ照射による場合)な
どを適宜変更すればよい。上記に説明した間欠的な放電
アーク加工やレーザ加工の原理、及びそれらに基づき加
工形状、寸法のバラツキが抑制される理由に鑑みれば、
本願発明者らの見出したプロセス条件、即ち、間欠的な
加熱溶融を行うという本発明の範囲内における各条件の
最適化は、通常は容易に行うことができるものであると
考えられる。
【0070】(2)また、上記第2の実施の形態では、
繰返し周波数4Hzの例、即ち、レーザ照射の時間間隔
が一定である場合の例を示した(図16参照)。これ
は、レーザ発振装置502内の制御回路の構成が容易に
できる点で好ましいのであるが、レーザ照射の時間間隔
は必ずしも一定である必要はなく、例えば、前記したよ
うに、最初の数回のレーザ照射の時間間隔とその後のレ
ーザ照射の時間間隔とに変化をつけるようにする等の時
間間隔制御を行うようにしてもよい。
【0071】(3)また、上記各実施の形態では、電極
軸122に2層巻コイル123を巻回したが、電極軸1
22の放電側先端部分を被覆する部材についてもコイル
に限定されるわけではなく、例えば円筒状の部材などを
用いることも可能である。また、コイルも必ずしも2層
巻きである必要はないし、巻数も8ターンに限定される
わけではない。
【0072】(4)また、上記各実施の形態では、電極
軸122及びコイル123にタングステンを主成分とす
る材料を用いたが、他の難溶性金属材料を主成分として
用いる電極に適用することも可能である。
【0073】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る高
圧放電ランプ等の製造方法では、被覆部材を取り付けた
電極軸の放電側先端部を、冷却時間をおきながら間欠的
に加熱溶融加工することにより、電極の放電側先端部を
半球状に加工する溶融ステップを含む方法で製造する
とにより、ランプの長寿命化が達成されるとともに、ラ
ンプ特性のバラツキを抑制することができるという効果
がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る高圧水銀ランプの構
成を示す図である。
【図2】ランプユニット300の構成を示す一部切り欠
き側面図である。
【図3】(a)電極102及び103の製造プロセスに
ついて説明するための図である。 (b)電極102及び103の製造プロセスについて説
明するための一部断面図である。
【図4】第1の実施の形態において電極先端部の加工に
用いたアルゴンプラズマ溶接装置の基本構成を模式的に
示す図である。
【図5】第1の実施の形態における、前記アルゴンプラ
ズマ溶接装置による放電加工サイクルの一例を示す波形
図である。
【図6】第1の実施の形態における、前記アルゴンプラ
ズマ溶接装置による放電加工サイクルの他の例を示す波
形図である。
【図7】第1の実施の形態における、前記アルゴンプラ
ズマ溶接装置による放電加工サイクルのさらに他の例を
示す波形図である。
【図8】第1の実施の形態における高圧放電ランプの、
エイジング時間に対する光束維持率の変化を示す図であ
る。
【図9】比較例としての試験ランプ(従来の高圧放電ラ
ンプ)について、エイジング時間に対する光束維持率の
変化を示す図である。
【図10】前記比較例としての試験ランプにおいて生じ
た電極先端部の欠陥を示す一部断面図である。
【図11】第1の実施の形態に係る高圧放電ランプの電
極先端部のタングステン結晶を示す断面図である。
【図12】電極先端部のタングステン結晶の平均粒径を
それぞれ異ならせた試験ランプについて、エイジング時
間に対する光束維持率の変化を示す図である。
【図13】電極材料の副成分組成の割合と副成分組成中
の特定金属の割合とをそれぞれ異ならせた試験ランプに
ついて、エイジング時間に対する光束維持率の変化を示
す図である。
【図14】第2の実施の形態において電極先端部124
の溶融加工に用いるNd−YAGレーザ溶融装置500
の概略構成を示す図である。
【図15】連続的にレーザ照射を行うことにより溶融加
工された電極先端部124付近の断面図である。
【図16】本発明に係る電極製造方法の基本的な製造プ
ロセス条件に基づき、本願発明者らが設定したレーザ照
射サイクルの典型例を示す。
【図17】5回のレーザ照射を繰返し周波数4Hzにて
間欠的に行うことで溶融加工された電極先端部124付
近の断面図である。
【図18】従来のタングステン電極の一例を示す図であ
る。
【図19】従来のロングアーク型の一般照明用高圧放電
ランプに用いられていたタングステン電極の一例を示す
図である。
【図20】電極軸の放電側先端部にコイルを巻回し、先
端部を溶融加工してほぼ半球状の電極先端部を形成した
従来の電極及びその製造方法について説明するための図
である。
【符号の説明】
101 発光管 102、103 電極 104、105 封止部 106、107 モリブデン箔 108、109 モリブデンリード線 110 水銀 111 放電空間 120 口金 122 電極軸 123 コイル 124 電極先端部 200 完成ランプ 210 反射ミラー 300 ランプユニット 400 アルゴンプラズマ溶接装置 401 電極(陰極) 500 Nd−YAGレーザ溶融装置 501 チャンバー 502 Nd−YAGレーザ発振装置 503 光ファイバー 504 光学系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−89699(JP,A) 特開 平10−92377(JP,A) 特開 平11−96964(JP,A) 特開 平11−97166(JP,A) 特開2001−243911(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01J 9/04 H01J 61/073

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 難溶性金属から成る電極軸の放電側先端
    部に、難溶性金属から成る被覆部材を、前記電極軸の放
    電側先端部近傍位置の周囲を被覆するように取り付ける
    被覆部材取り付けステップと、 被覆部材を取り付けた電極軸の放電側先端部を、冷却時
    間をおきながら間欠的に加熱溶融加工することにより、
    電極の放電側先端部を半球状に加工する溶融ステップと
    を含むことを特徴とする高圧放電ランプの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記溶融ステップでは、前記電極の放電
    側先端部に対して、1回以上のアーク放電による溶融加
    工を、冷却時間をおきながら間欠的に複数回行うことを
    特徴とする請求項1に記載の高圧放電ランプの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 前記冷却時間の合計は、前記アーク放電
    の合計時間よりも長いことを特徴とする請求項に記載
    の高圧放電ランプの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記複数回の溶融加工のうち、1回目の
    溶融加工におけるアーク放電の回数がもっとも多く、2
    回目以降の溶融加工におけるアーク放電の回数は、直前
    の溶融加工におけるアーク放電の回数以下であることを
    特徴とする請求項2又は3に記載の高圧放電ランプの製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記溶融ステップでは、所定回数のレー
    ザ照射を繰返し周波数にて間欠的に行うことにより前記
    電極の放電側先端部を溶融加工することを特徴とする請
    求項1に記載の高圧放電ランプの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記繰返し周波数は1Hz〜20Hzで
    あることを特徴とする請求項に記載の高圧放電ランプ
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記所定回数のレーザ照射のうち最後の
    レーザ照射では、それまでのレーザ照射よりもレーザ出
    力を小さくすることを特徴とする請求項5又は6に記載
    の高圧放電ランプの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記所定回数のレーザ照射のうち最後の
    複数回のレーザ照射では、レーザの出力を徐々に小さく
    することを特徴とする請求項5又は6に記載の高圧放電
    ランプの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記レーザ照射には、Nd−YAGレー
    ザを用いることを特徴とする請求項5から8のいずれか
    に記載の高圧放電ランプの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記被覆部材は、コイル状の部材であ
    ることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の
    高圧放電ランプの製造方法。
  11. 【請求項11】 前記電極軸及び前記被覆部材は、タング
    ステンを主成分とすることを特徴とする請求項1から
    のいずれかに記載の高圧放電ランプの製造方法。
  12. 【請求項12】 難溶性金属から成る電極軸の放電側先
    端部に、難溶性金属から成る被覆部材を、前記電極軸の
    放電側先端部近傍位置の周囲を被覆するように取り付け
    る被覆部材取り付けステップと、 被覆部材を取り付けた電極軸の放電側先端部を、冷却時
    間をおきながら間欠的に加熱溶融加工することにより、
    電極の放電側先端部を半球状に加工する溶融ステップと
    を含むことを特徴とする高圧放電ランプ用電極の製造方
    法。
  13. 【請求項13】 前記溶融ステップでは、前記電極の放
    電側先端部に対して、1回以上のアーク放電による溶融
    加工を、冷却時間をおきながら間欠的に複数回行うこと
    を特徴とする請求項12に記載の高圧放電ランプ用電極
    の製造方法。
  14. 【請求項14】 前記溶融ステップでは、所定回数のレ
    ーザ照射を繰返し周波数にて間欠的に行うことにより前
    記電極の放電側先端部を溶融加工することを特徴とする
    請求項12に記載の高圧放電ランプ用電極の製造方法。
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