JP3338702B1 - アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー若しくはその塩又はそれらのアルコキシシリル基加水分解ポリマー - Google Patents
アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー若しくはその塩又はそれらのアルコキシシリル基加水分解ポリマーInfo
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Abstract
被着材に対する接着性、耐熱性及び耐水性に優れ、且つ
コンタクト接着が可能な固形接着剤の接着成分として有
用なポリマーを得る。 【解決手段】 アニオン性基含有アルコキシシリル基末
端ポリマー、アルコキシシリル基加水分解ポリマーは、
下記式(1)で表される。 [Wはアニオン性基含有ポリマーの骨格に当たる残基で
あり、窒素原子は末端のイソシアネート基に由来する窒
素原子である。Wは、下記式(2)で表される構造単位
を有している。 式(2)において、Yは、ポリオール化合物に由来する
残基、Zはポリイソシアネート化合物に由来する残基で
ある。Xは下記式(3)で表されるアルコキシシリル含
有基を示す。
Description
接着成分としてのポリマーとして好適なポリマーに関
し、該ポリマーを含有する水性固形接着剤は、種々の被
着材に対する接着性が良好で、且つ耐水性や耐熱性が優
れている。
ば、水溶性ポリマー、ゲル化剤及び水を主成分とするス
ティック型接着剤は、塗布作業の容易性、貼り合わせ後
の収まり性に優れているため、一般的に広く使用されて
いる。しかしながら、前記水溶性ポリマー自身の接着性
が非常に限られた範囲であるため、実際には、紙を接着
するのに使用されているのが現状である。そのため、木
材、各種プラスチック、金属等に接着が可能なスティッ
ク型接着剤の開発が望まれている。このような問題を解
決するために、特許2836957号に示されているよ
うな、水性ポリウレタン分散物をスティック型接着剤と
する提案がなされているが、プラスチックに対する接着
性は改善されているものの金属やガラスに対する接着性
は不十分である。また、水性ポリウレタン分散物は非反
応性のポリマーであるため、実質的に線状ポリマーであ
り、耐熱性及び耐水性に関しても不十分である。さらに
また、耐熱性及び耐水性を付与するためにアミン系連鎖
延長剤を使用した水性ポリウレタン分散物は、分子量が
数十万となるため、粒子径が比較的大きいエマルション
の形態となり、スティック型接着剤に成形し難いという
欠点を有する。
は、塗布作業性が優れるとともに、貼り合わせ後の収ま
り性が優れ、且つ各種プラスチック、金属およびガラス
に対する接着性が良好で、しかも硬化後の耐熱性及び耐
水性に優れている水性固形接着剤における接着成分とし
て有用なポリマーを提供することにある。本発明の他の
目的は、さらにコンタクト接着が可能な水性固形接着剤
における接着成分として有用なポリマーを提供すること
にある。
を解決するため鋭意検討した結果、水性固形接着剤の接
着成分として、シラノール基による縮合反応により硬化
する特定のアルコキシルシリル基末端ポリマーを用いる
と、この水性固形接着剤は、塗布作業性が優れ、また貼
り合わせ後の収まり性も良好で、さらに各種プラスチッ
ク、金属およびガラスに対して優れた接着性を発揮する
ことができ、しかも硬化後の耐熱性及び耐水性が優れて
おり、さらにはコンタクト接着が可能であることを見出
し、本発明を完成させた。
れることを特徴とするアニオン性基含有アルコキシシリ
ル基末端ポリマー若しくはその塩又はそれらのアルコキ
シシリル基加水分解ポリマーである。
骨格に当たる残基であり、Wと結合している窒素原子は
前記アニオン性基含有ポリマーの末端のイソシアネート
基に由来する窒素原子である。Wは、下記式(2)で表
される構造単位を有している。
のアニオン性基非含有ポリオール化合物(A1)に由来す
る残基、数平均分子量が500未満のアニオン性基非含
有ポリオール化合物(A2)に由来する残基、アニオン性
基含有ポリオール化合物(A3)に由来する残基のうちい
ずれかであり、Yと結合している酸素原子は、数平均分
子量が500以上のアニオン性基非含有ポリオール化合
物(A1)、数平均分子量が500未満のアニオン性基非
含有ポリオール化合物(A2)またはアニオン性基含有ポ
リオール化合物(A3)のヒドロキシル基に由来する酸素
原子である。但し、Yとしての数平均分子量が500以
上のアニオン性基非含有ポリオール化合物(A1)に由来
する残基、数平均分子量が500未満のアニオン性基非
含有ポリオール化合物(A2)に由来する残基およびアニ
オン性基含有ポリオール化合物(A3)に由来する残基は
すべて含まれている。Zはポリイソシアネート化合物
(A4)に由来する残基である。なお、Zと結合している
窒素原子およびZに対して反対側にある窒素原子はポリ
イソシアネート化合物(A4)のイソシアネート基に由来
する窒素原子である。)また、Xは下記式(3)、
(4)又は(5)で表されるアルコキシシリル含有基を
示す。
アルキル基を示し、R3はアルキレン基を示す。また、
R4、R6は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R5は水素原子又はアルキル基を示す。R7は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。)
アルキル基を示し、R3はアルキレン基を示す。また、
R4、R6は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R5は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基を示す。R7は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。R8はアルキレン基を示し、
R3のアルキレン基と同一であってもよく、異なってい
てもよい。)
アルキル基を示し、R3はアルキレン基を示す。また、
R4、R6は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R5は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基を示す。R7は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。R8はアルキレン基を示し、
R3のアルキレン基と同一であってもよく、異なってい
てもよい。)さらに、nは1〜4の整数を示す。]
アニオン性基非含有ポリオール化合物(A1)としては、
数平均分子量が500以上のポリエーテルポリオール、
数平均分子量が500以上のポリエステルポリオール、
数平均分子量が500以上のポリカーボネートポリオー
ル、数平均分子量が500以上のポリオレフィンポリオ
ール、および数平均分子量が500以上のポリアクリル
ポリオールから選択された少なくとも一種のアニオン性
基非含有ポリオール化合物を用いることができる。ま
た、数平均分子量が500未満のアニオン性基非含有ポ
リオール化合物(A2)としては、多価アルコール、数平
均分子量が500未満のポリエーテルポリオール、数平
均分子量が500未満のポリエステルポリオール、数平
均分子量が500未満のポリカーボネートポリオール、
数平均分子量が500未満のポリオレフィンポリオー
ル、および数平均分子量が500未満のポリアクリルポ
リオールから選択された少なくとも一種のアニオン性基
非含有ポリオール化合物を用いることができる。さらに
また、アニオン性基含有ポリオール化合物(A3)として
は、ジメチロールアルカン酸を用いることができる。
アルコキシシリル基末端ポリマーは、数平均分子量が5
00以上のアニオン性基非含有ポリオール化合物(A
1)、数平均分子量が500未満のアニオン性基非含有
ポリオール化合物(A2)、アニオン性基含有ポリオール
化合物(A3)およびポリイソシアネート化合物(A4)の
反応生成物であるアニオン性基含有ポリマーと、下記式
(6)〜(8)で表される第2級アミノ基を1つ含有す
るアルコキシシラン化合物から選択された少なくとも一
種の第2級アミノ基含有アルコキシシラン化合物(A5)
との反応により得られる末端アルコキシシリル化アニオ
ン性基含有ポリマーであってもよい。
アルキル基を示し、R3はアルキレン基を示す。また、
R4、R6は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R5は水素原子又はアルキル基を示す。R7は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。)
アルキル基を示し、R3はアルキレン基を示す。また、
R4、R6は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R5は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基を示す。R7は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。R8はアルキレン基を示し、
R3のアルキレン基と同一であってもよく、異なってい
てもよい。)
アルキル基を示し、R3はアルキレン基を示す。また、
R4、R6は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R5は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基を示す。R7は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。R8はアルキレン基を示し、
R3のアルキレン基と同一であってもよく、異なってい
てもよい。)
キシシリル基末端ポリマーは、前記式(1)で表される
(以下、この前記式(1)で表されるアニオン性基含有
アルコキシシリル基末端ポリマーを「アニオン性基含有
アルコキシシリル基末端ポリマー(A)」と称する場合
がある)。式(1)におけるW、すなわち、アニオン性
基含有ポリマーの骨格に当たる残基Wは、前記式(2)
で表される構造単位を有している。従って、残基Wは、
数平均分子量が500以上のアニオン性基非含有ポリオ
ール化合物(A1)に由来する構造単位と、数平均分子量
が500未満のアニオン性基非含有ポリオール化合物
(A2)に由来する構造単位と、アニオン性基含有ポリオ
ール化合物(A3)に由来する構造単位と、ポリイソシア
ネート化合物(A4)に由来する構造単位とを有してお
り、前記数平均分子量が500以上のアニオン性基非含
有ポリオール化合物(A1)、数平均分子量が500未満
のアニオン性基非含有ポリオール化合物(A2)およびア
ニオン性基含有ポリオール化合物(A3)と、ポリイソシ
アネート化合物(A4)との間でウレタン結合が形成され
ている。すなわち、前記式(2)において、Yと結合し
ている酸素原子は、数平均分子量が500以上のアニオ
ン性基非含有ポリオール化合物(A1)、数平均分子量が
500未満のアニオン性基非含有ポリオール化合物(A
2)またはアニオン性基含有ポリオール化合物(A3)の
ヒドロキシル基に由来する酸素原子である。また、式
(2)における2つの窒素原子(Zと結合している窒素
原子およびZに対して反対側にある窒素原子)は、両方
とも、ポリイソシアネート化合物(A4)のイソシアネー
ト基に由来する窒素原子である。さらにまた、前記式
(1)におけるWと結合している窒素原子は、ポリイソ
シアネート化合物(A4)のイソシアネート基に由来する
窒素原子である。すなわち、Wに関する前記アニオン性
基含有ポリマーは末端がイソシアネート基となっており
(すなわち、アニオン性基含有イソシアネート基末端ポ
リマーである)、Wと結合している窒素原子は、このア
ニオン性基含有イソシアネート基末端ポリマーの末端の
イソシアネート基に由来する窒素原子である。
シラン化合物(A5)を用いることにより、前記式(3)
〜(5)で表されるアルコキシシリル含有基であるXを
導入することができる。
の整数である。nとしては、1〜3の整数(特に2又は
3)であることが好ましい。
基非含有ポリオール化合物(A1)]数平均分子量が50
0以上のアニオン性基非含有ポリオール化合物(A1)
(以下、「ポリオール(A1)」と称する場合がある)
は、分子内にアニオン性基を有しておらず、かつ分子内
に少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化合物であ
り、さらにその数平均分子量が500以上であれば特に
制限されない。ポリオール(A1)としては、例えば、数
平均分子量が500以上のポリエーテルポリオール、数
平均分子量が500以上のポリエステルポリオール、数
平均分子量が500以上のポリカーボネートポリオー
ル、数平均分子量が500以上のポリオレフィンポリオ
ール、数平均分子量が500以上のポリアクリルポリオ
ールなどが挙げられる。ポリオール(A1)は単独で又は
2種以上組み合わせて使用することができる。
ポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどのポリアルキレングリコールの他、エチレ
ンオキシド−プロピレンオキシド共重合体などのモノマ
ー成分として複数のアルキレンオキシドを含む(アルキ
レンオキサイド−他のアルキレンオキサイド)共重合体
のうち、数平均分子量が500以上のポリエーテルポリ
オールなどが挙げられる。
ポリオールとしては、例えば、多価アルコールと多価カ
ルボン酸との縮合重合物;環状エステル(ラクトン)の
開環重合物;多価アルコール、多価カルボン酸及び環状
エステルの3種類の成分による反応物のうち、数平均分
子量が500以上のポリエステルポリオールなどを用い
ることができる。多価アルコールと多価カルボン酸との
縮合重合物において、多価アルコールとしては、例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチ
レングリコール、1,4−テトラメチレンジオール、
1,3−テトラメチレンジオール、2−メチル−1,3
−トリメチレンジオール、1,5−ペンタメチレンジオ
ール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサメチレ
ンジオール、3−メチル−1,5−ペンタメチレンジオ
ール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチ
ロールエタン、シクロヘキサンジオール類(1,4−シ
クロヘキサンジオールなど)、ビスフェノール類(ビス
フェノールAなど)、糖アルコール類(キシリトールや
ソルビトールなど)などが挙げられる。一方、多価カル
ボン酸としては、例えば、マロン酸、マレイン酸、コハ
ク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライ
ン酸、セバシン酸、ドデカンジオン酸等の脂肪族ジカル
ボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環
式ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、オルト
フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、パラフェ
ニレンジカルボン酸、トリメリット酸等の芳香族ジカル
ボン酸などが挙げられる。また、環状エステルの開環重
合物において、環状エステルとしては、例えば、プロピ
オラクトン、β−メチル−δ−バレロラクトン、ε−カ
プロラクトンなどが挙げられる。3種類の成分による反
応物において、多価アルコール、多価カルボン酸、環状
エステルとしては、前記例示のものなどを用いることが
できる。
ートポリオールとしては、例えば、多価アルコールとホ
スゲンとの反応物;環状炭酸エステル(アルキレンカー
ボネートなど)の開環重合物のうち、数平均分子量が5
00以上のポリカーボネートポリオールなどが挙げられ
る。具体的には、多価アルコールとホスゲンとの反応物
において、多価アルコールとしては、前記例示の多価ア
ルコールを用いることができる。また、環状炭酸エステ
ルの開環重合物において、アルキレンカーボネートとし
ては、例えば、エチレンカーボネート、トリメチレンカ
ーボネート、テトラメチレンカーボネート、ヘキサメチ
レンカーボネートなどが挙げられる。なお、数平均分子
量が500以上のポリカーボネートポリオールは、数平
均分子量が500以上であり、分子内にカーボネート結
合を有し、末端がヒドロキシル基である化合物であれば
よく、カーボネート結合とともにエステル結合を有して
いてもよい。
ンポリオールとしては、オレフィンを重合体又は共重合
体の骨格(又は主鎖)の成分とし且つ分子内に(特に末
端に)ヒドロキシル基を少なくとも2つ有するポリオー
ルであって、数平均分子量が500以上のものを用いる
ことができる。前記オレフィンとしては、末端に炭素−
炭素二重結合を有するオレフィン(例えば、エチレン、
プロピレン等のα−オレフィンなど)であってもよく、
また末端以外の部位に炭素−炭素二重結合を有するオレ
フィン(例えば、イソブテンなど)であってもよく、さ
らにはジエン(例えば、ブタジエン、イソプレンなど)
であってもよい。
ポリオールとしては、(メタ)アクリレートを重合体又
は共重合体の骨格(又は主鎖)の成分とし且つ分子内に
(特に末端に)ヒドロキシル基を少なくとも2つ有する
ポリオールであって、数平均分子量が500以上のもの
を用いることができる。前記(メタ)アクリレートとし
ては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ド
デシル、(メタ)アクリル酸オクタデシルなどの(メ
タ)アクリル酸C1-20アルキルエステルなど]が好適に
用いられる。
クリルポリオールにおいて、分子内にヒドロキシル基を
導入するために、オレフィンや(メタ)アクリレートの
共重合成分として、ヒドロキシル基を有するα,β−不
飽和化合物[例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル
等の(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルなど]を用
いることができる。
が500以上のポリエーテルポリオール、数平均分子量
が500以上のポリエステルポリオール、数平均分子量
が500以上のポリカーボネートポリオールを好適に用
いることができる。
は、500以上であれば上限は特に制限されないが、例
えば、500〜10000の範囲であることが好まし
い。より好ましい数平均分子量としては、500〜30
00である。
基非含有ポリオール化合物(A2)]また、数平均分子量
が500未満のアニオン性基非含有ポリオール化合物
(A2)(以下、「ポリオール(A2)」と称する場合があ
る)としては、分子内にアニオン性基を有しておらず、
かつ分子内に少なくとも2つのヒドロキシル基を有する
化合物であり、さらにその数平均分子量が500未満で
あれば特に制限されない。ポリオール(A2)としては、
例えば、多価アルコール、ヒマシ油、数平均分子量が5
00未満のポリエーテルポリオール、数平均分子量が5
00未満のポリエステルポリオール、数平均分子量が5
00未満のポリカーボネートポリオール、数平均分子量
が500未満のポリオレフィンポリオール、数平均分子
量が500未満のポリアクリルポリオールなどが挙げら
れる。ポリオール(A2)は単独で又は2種以上組み合わ
せて使用することができる。
ルには、前記例示の多価アルコール[例えば、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコー
ル、1,4−テトラメチレンジオール、1,3−テトラ
メチレンジオール、2−メチル−1,3−トリメチレン
ジオール、1,5−ペンタメチレンジオール、ネオペン
チルグリコール、1,6−ヘキサメチレンジオール、3
−メチル−1,5−ペンタメチレンジオール、2,4−
ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオール、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、
シクロヘキサンジオール類(1,4−シクロヘキサンジ
オールなど)、ビスフェノール類(ビスフェノールAな
ど)、糖アルコール類(キシリトールやソルビトールな
ど)など]が含まれる。
分子量が500未満のポリエーテルポリオール、数平均
分子量が500未満のポリエステルポリオール、数平均
分子量が500未満のポリカーボネートポリオール、数
平均分子量が500未満のポリオレフィンポリオール、
数平均分子量が500未満のポリアクリルポリオールと
しては、前記ポリオール(A1)の項で例示のものと同様
のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、
ポリカーボネートポリオール、ポリオレフィンポリオー
ル、ポリアクリルポリオールであって、数平均分子量が
500未満のものを用いることができる。
は、500未満であれば下限は特に制限されないが、例
えば、48以上500未満の範囲であることが好まし
い。より好ましい数平均分子量としては、62〜300
である。
もに又はポリオール(A2)に代えて、ポリアミン化合物
(例えば、脂肪族ポリアミン、脂環式ポリアミン、芳香
族ポリアミン、芳香脂肪族ポリアミン、ヒドラジン及び
その誘導体など)を用いてもよい。
エチレンジアミン、1,3−トリメチレンジアミン、
1,4−テトラメチレンジアミン、1,3−ペンタメチ
レンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,
6−ヘキサメチレンジアミン、1,2−プロピレンジア
ミン、1,2−ブチレンジアミン、2,3−ブチレンジ
アミン、1,3−ブチレンジアミン、2−メチル−1,
5−ペンタメチレンジアミン、3−メチル−1,5−ペ
ンタメチレンジアミン、2,4,4−トリメチル−1,
6−ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチル
−1,6−ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン
の他、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミ
ン、テトラエチレンペンタミン、ペンタエチレンヘキサ
ミンなどが挙げられる。
3−シクロペンタンジアミン、1,4−シクロヘキサン
ジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1−アミ
ノ−3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキサン、1−アミノ−1−メチル−4−アミノメチル
シクロヘキサン、1−アミノ−1−メチル−3−アミノ
メチルシクロヘキサン、4,4´−メチレンビス(シク
ロヘキシルアミン)、4,4´−メチレンビス(3−メ
チル−シクロヘキシルアミン)、メチル−2,3−シク
ロヘキサンジアミン、メチル−2,4−シクロヘキサン
ジアミン、メチル−2,6−シクロヘキサンジアミン、
1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4
−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、イソホロンジ
アミン、ノルボルナンジアミン等の脂環式ジアミンなど
が挙げられる。
ンジアミン、p−フェニレンジアミン、2,4−トリレ
ンジアミン、2,6−トリレンジアミン、ナフチレン−
1,4−ジアミン、ナフチレン−1,5−ジアミン、
4,4´−ジフェニルジアミン、4,4´−ジフェニル
メタンジアミン、2,4´−ジフェニルメタンジアミ
ン、4,4´−ジフェニルエ−テルジアミン、2−ニト
ロジフェニル−4,4´−ジアミン、2,2´−ジフェ
ニルプロパン−4,4´−ジアミン、3,3´−ジメチ
ルジフェニルメタン−4,4´−ジアミン、4,4´−
ジフェニルプロパンジアミン、3,3´−ジメトキシジ
フェニル−4,4´−ジアミン等の芳香族ジアミンなど
が挙げられる。
1,3−キシリレンジアミン、1,4−キシリレンジア
ミン、α,α,α´,α´−テトラメチル−1,3−キ
シリレンジアミン、α,α,α´,α´−テトラメチル
−1,4−キシリレンジアミン、ω,ω´−ジアミノ−
1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ビス(1−アミノ
−1−メチルエチル)ベンゼン、1,4−ビス(1−ア
ミノ−1−メチルエチル)ベンゼン、1,3−ビス
(α,α−ジメチルアミノメチル)ベンゼン等の芳香脂
肪族ジアミンなどが挙げられる。
ば、ヒドラジンや、ジヒドラジド系化合物などが挙げら
れる。ジヒドラジド系化合物には、例えば、カルボジヒ
ドラジド(カルボヒドラジド)、シュウ酸ジヒドラジ
ド、マロン酸ジヒドラジド、コハク酸ジヒドラジド、グ
ルタル酸ジヒドラジド、アジピン酸ジヒドラジドなどの
脂肪族ジカルボン酸ジヒドラジド類;イソフタル酸ジヒ
ドラジド、テレフタル酸ジヒドラジドなどの芳香族ジカ
ルボン酸ジヒドラジド類;1,4−シクロヘキサンジカ
ルボン酸ジヒドラジドなどの脂環式ジカルボン酸ジヒド
ラジド類などが含まれる。
ポリオール(A2)とともに、アニオン性基を有していな
いポリチオール化合物や、アニオン性基を有していない
ポリアミン化合物などの、アニオン性基を有しておらず
且つイソシアネート基に対して反応性を有するイソシア
ネート反応性基を複数有している化合物を併用すること
ができる。
3)]アニオン性基含有ポリオール化合物(A3)(以
下、「ポリオール(A3)」と称する場合がある)は、分
子内に少なくとも1つのアニオン性基を有しており、か
つ分子内に少なくとも2つのヒドロキシル基を有する化
合物であれば特に制限されない。ポリオール(A3)にお
いて、アニオン性基としては、カルボキシル基、スルホ
基を好適に用いることができ、中でもカルボキシル基が
最適である。ポリオール(A3)は単独で又は2種以上組
み合わせて使用することができる。
ポリオール(A1)又はポリオール(A2)の項で例示のポ
リオールにカルボキシル基が導入されたカルボキシル基
含有ポリオールなどが挙げられる。本発明では、ポリオ
ール(A3)としては、アニオン性基を有する低分子量の
ポリオールが好ましく、特に、下記式(9)で表される
ポリヒドロキシカルボン酸を好適に用いることができ
る。(HO)pL(COOH)q (9)(但し、
式(9)において、Lは炭素数1〜12の炭化水素部位
を示す。pは2以上の整数であり、qは1以上の整数で
ある。)
としては、脂肪族炭化水素部位であることが好ましく、
直鎖状又は分岐鎖状の形態のいずれであってもよい。ま
た、p,qは同一であってもよく、異なっていてもよ
い。2つ以上のヒドロキシル基は、同一の炭素原子に結
合していてもよく、異なる炭素原子に結合していてもよ
い。さらに、qが2以上である場合、2つ以上のカルボ
キシル基は、同一の炭素原子に結合していてもよく、異
なる炭素原子に結合していてもよい。
ては、特に、ジメチロールアルカン酸(なかでも、2,
2−ジメチロールアルカン酸)が好適である。ジメチロ
ールアルカン酸としては、例えば、2,2−ジメチロー
ルプロピオン酸、2,2−ジメチロールブタン酸、2,
2−ジメチロールペンタン酸、2,2−ジメチロールヘ
キサン酸、2,2−ジメチロールヘプタン酸、2,2−
ジメチロールオクタン酸、2,2−ジメチロールノナン
酸、2,2−ジメチロールデカン酸などが挙げられる。
もに、アニオン性基を有するポリチオール化合物や、ア
ニオン性基を有するポリアミン化合物などの、アニオン
性基を有しているとともにイソシアネート基に対して反
応性を有するイソシアネート反応性基を複数有している
化合物を併用することができる。
イソシアネート化合物(A4)(以下、「ポリイソシアネ
ート(A4)」と称する場合がある)は、分子内に少なく
とも2つのイソシアネート基を有する化合物であれば特
に制限されない。ポリイソシアネート(A4)には、例え
ば、脂肪族ポリイソシアネート、脂環式ポリイソシアネ
ート、芳香族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイソ
シアネートなどが含まれる。ポリイソシアネート(A4)
は単独で又は2種以上組み合わせて使用することができ
る。
ば、1,3−トリメチレンジイソシアネート、1,4−
テトラメチレンジイソシアネ−ト、1,3−ペンタメチ
レンジイソシアネート、1,5−ペンタメチレンジイソ
シアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−
ト、1,2−プロピレンジイソシアネート、1,2−ブ
チレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシア
ネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、2−メチ
ル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、3−メ
チル−1,5−ペンタメチレンジイソシアネート、2,
4,4−トリメチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシ
アネート、2,2,4−トリメチル−1,6−ヘキサメ
チレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアネートメ
チルカプロエート、リジンジイソシアネ−ト等の脂肪族
ジイソシアネートなどが挙げられる。
ば、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4
−シクロヘキサンジイソシアネート、1,3−シクロヘ
キサンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−
3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネー
ト、4,4´−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシア
ネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネ
ート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘ
キサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロ
ヘキサン、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナン
ジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートなどが挙
げられる。
ば、m−フェニレンジイソシアネ−ト、p−フェニレン
ジイソシアネ−ト、2,4−トリレンジイソシアネ−
ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、ナフチレン−
1,4−ジイソシアネ−ト、ナフチレン−1,5−ジイ
ソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルジイソシアネ−
ト、4,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、
2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、4,4
´−ジフェニルエ−テルジイソシアネ−ト、2−ニトロ
ジフェニル−4,4´−ジイソシアネ−ト、2,2´−
ジフェニルプロパン−4,4´−ジイソシアネ−ト、
3,3´−ジメチルジフェニルメタン−4,4´−ジイ
ソシネ−ト、4,4´−ジフェニルプロパンジイソシア
ネ−ト、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,4´−
ジイソシアネ−ト等の芳香族ジイソシアネートなどが挙
げられる。
例えば、1,3−キシリレンジイソシアネ−ト、1,4
−キシリレンジイソシアネ−ト、ω,ω´−ジイソシア
ネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,3−ビス(1
−イソシアネート−1−メチルエチル)ベンゼン、1,
4−ビス(1−イソシアネート−1−メチルエチル)ベ
ンゼン、1,3−ビス(α,α−ジメチルイソシアネー
トメチル)ベンゼン等の芳香脂肪族ジイソシアネートな
どが挙げられる。
6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、4,4´−メチ
レンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、1,3−
ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4
−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソ
ホロンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシア
ネ−ト、2,6−トリレンジイソシアネ−ト、4,4´
−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、1,3−キシリ
レンジイソシアネ−ト、1,4−キシリレンジイソシア
ネ−ト、ノルボルナンジイソシアネート、1,3−ビス
(α,α−ジメチルイソシアネートメチル)ベンゼンを
好適に用いることができる。なお、ポリイソシアネート
(A4)として、脂肪族ポリイソシアネートや芳香脂肪族
ポリイソシアネートを用いると、変色の少ない樹脂を得
ることができる。
(A4)としては、前記例示の脂肪族ポリイソシアネ−
ト、脂環式ポリイソシアネ−ト、芳香族ポリイソシアネ
−ト、芳香脂肪族ポリイソシアネ−トによる二量体や三
量体、反応生成物又は重合物(例えば、ジフェニルメタ
ンジイソシアネートの二量体や三量体、トリメチロール
プロパンとトリレンジイソシアネートとの反応生成物、
トリメチロールプロパンとヘキサメチレンジイソシアネ
ートとの反応生成物、ポリメチレンポリフェニルイソシ
アネート、ポリエーテルポリイソシアネート、ポリエス
テルポリイソシアネートなど)なども用いることができ
る。
(A4)とともに、ジイソチオシアネート系化合物(例え
ば、フェニルジイソチオシアネートなど)を併用するこ
とができる。
合物(A5)]第2級アミノ基含有アルコキシシラン化合
物(A5)(以下、「第2級アミノ基含有アルコキシシラ
ン(A5)」と称する場合がある)は、前記式(6)、
(7)又は(8)で表されるアミノ基として第2級アミ
ノ基を1つ含有するアルコキシシラン化合物である。第
2級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)は単独で又は
2種以上組み合わせて使用することができる。
有アルコキシシラン(A5)は、下記式(10)で表され
るアミノ基として第1級アミノ基のみを有しているアミ
ノ基含有アルコキシシラン化合物(A5-1a)と、下記式
(11)で表される不飽和カルボン酸エステル(A5-2)
のうちR5が水素原子又はアルキル基である化合物との
反応により得られる。
て、水素原子又はアルキル基を示す。R5は水素原子、
アルキル基、アリール基、アルコキシカルボニル基、ア
リールオキシカルボニル基、シクロアルキルオキシカル
ボニル基を示す。R7はアルキル基、アリール基又はシ
クロアルキル基を示す。)
第2級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)は、下記式
(12)で表されるアミノ基として第1級及び第2級ア
ミノ基を有しているアミノ基含有アルコキシシラン化合
物(A5-1b)と、前記式(11)で表される不飽和カル
ボン酸エステル(A5-2)との反応により得られる。
じ。)
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基等の
炭素数1〜4程度のアルキル基が好適である。また、R
2のアルキル基としては、R1のアルキル基と同様のアル
キル基を用いることができるが、メチル基やエチル基が
好ましい。なお、R1又はR2が複数である場合、複数の
R1又は複数のR2は、それぞれ同一のR1又はR2から構
成されていてもよく、異なったR1又はR2から構成され
ていてもよい。すなわち、ケイ素原子には、同一のアル
コキシ基が結合されていてもよく、異なるアルコキシ基
が2種以上組み合わせられて結合されていてもよい。
基、エチレン基、トリメチレン基等の炭素数1〜3程度
のアルキレン基が好適である。また、R8のアルキレン
基としては、前記R3のアルキレン基と同様に、炭素数
1〜3程度のアルキレン基を用いることができる。な
お、R3やR8としては、アルキレン基の他、アリレン
基、アルキレン−アリレン基、アルキレン−アリレン−
アルキレン基等の炭化水素基のみにより構成される2価
の炭化水素基;アルキレン−オキシ−アルキレン基、ア
ルキレン−カルボニル−オキシ−アルキレン基、アルキ
レン−オキシ−カルボニル−アルキレン基、アルキレン
−ポリ(オキシアルキレン)基等の炭化水素基と他の基
(オキシ基、カルボニル−オキシ基など)との種々の組
み合わせにより構成される各種の2価の基を用いること
もできる。
は3)である。
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソ
ブチル基、t−ブチル基、ヘキシル基等の炭素数1〜6
程度のアルキル基が挙げられる。さらにまた、R5のア
ルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基等の炭
素数1〜2程度のアルキル基などが挙げられる。R5の
アリール基としては、フェニル基が挙げられる。また、
R5のアルコキシカルボニル基において、アルキル基部
位としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブ
チル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、
ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−エチルヘキ
シル基、ノニル基、デシル基、イソデシル基、ウンデシ
ル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ヘ
キサデシル基、オクタデシル基等の炭素数1〜20程度
のアルキル基が挙げられる。R5のアリールオキシカル
ボニル基において、アリール基部位としては、例えば、
フェニル基が挙げられる。R5のシクロアルキルオキシ
カルボニル基において、シクロアルキル基部位として
は、例えば、シクロヘキシル基などが挙げられる。R6
のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基等
の炭素数1〜2程度のアルキル基などが挙げられる。R
7のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチ
ル基、s−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソ
ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2
−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、イソデシル
基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラ
デシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基等の炭素数
1〜20程度のアルキル基が挙げられる。また、R7の
アリール基としては、フェニル基が挙げられ、R7のシ
クロアルキル基としてはシクロヘキシル基などが挙げら
れる。
物(A5-1a)又はアミノ基含有アルコキシシラン化合物
(A5-1b)と、不飽和カルボン酸エステル(A5-2)との
反応により、不飽和カルボン酸エステル(A5-2)の炭素
−炭素二重結合におけるβ位の炭素原子が、アミノ基含
有アルコキシシラン化合物(A5-1a)又はアミノ基含有
アルコキシシラン化合物(A5-1b)におけるアミノ基
(第1級アミノ基又は第2級アミノ基)の窒素原子に少
なくとも結合して、前記式(6)〜(8)のいずれかで
表される第2級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)が
得られる。すなわち、第2級アミノ基含有アルコキシシ
ラン(A5)は、アミノ基含有アルコキシシラン化合物
(A5-1a)又はアミノ基含有アルコキシシラン化合物(A
5-1b)におけるアミノ基の窒素原子が、不飽和カルボン
酸エステル(A5-2)の不飽和結合(炭素−炭素二重結
合)に対してマイケル付加反応を行うことにより得られ
る化合物である。該反応は、溶媒の存在下又は非存在下
で行うことができ、反応に際しては加熱や加圧を行って
もよい。
第1級アミノ基のみを有しているアミノ基含有アルコキ
シシラン化合物(A5-1a)としては、例えば、アミノメ
チルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシ
ラン、β−アミノエチルトリメトキシシラン、β−アミ
ノエチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリプロポキシシラン、γ−ア
ミノプロピルトリイソプロポキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリブトキシシラン等のアミノアルキルトリアル
コキシシラン;β−アミノエチルメチルジメトキシシラ
ン、β−アミノエチルメチルジエトキシシラン、γ−ア
ミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロ
ピルメチルジエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチ
ルジプロポキシシラン等の(アミノアルキル)アルキル
ジアルコキシシランやこれらに対応するアミノアルキル
ジアルキル(モノ)アルコキシシランなどが挙げられ
る。
第1級アミノ基及び第2級アミノ基を有しているアミノ
基含有アルコキシシラン化合物(A5-1b)としては、例
えば、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミ
ノプロピルトリエトキシシラン等のN−(アミノアルキ
ル)アミノアルキルトリアルコキシシラン;N−β(ア
ミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシ
ラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメ
チルジエトキシシラン等のN−(アミノアルキル)アミ
ノアルキルアルキルジアルコキシシランなどが挙げられ
る。
ン化合物(A5-1a)及びアミノ基含有アルコキシシラン
化合物(A5-1b)としては、反応のし易さ、広く市販さ
れ入手のし易さなどの点から、例えば、N−β(アミノ
エチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N
−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキ
シシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピ
ルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメ
トキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−
アミノプロピルメチルジエトキシシランを好適に用いる
ことができる。
ルボン酸エステル(A5-2)としては、例えば、アクリル
酸エステル、メタクリル酸エステル、クロトン酸エステ
ル、イソクロトン酸エステル、2−ブテン酸エステル、
3−メチル−2−ブテン酸エステル、2−ペンテン酸エ
ステル、2−オクテン酸エステル等の他、桂皮酸エステ
ル等の不飽和1価カルボン酸エステル;マレイン酸エス
テル(モノ又はジエステル)、フマル酸エステル(モノ
又はジエステル)、イタコン酸エステル(モノ又はジエ
ステル)等の不飽和2価カルボン酸のエステルなどが挙
げられる。不飽和カルボン酸エステル(A5-2)は単独で
又は2種以上組み合わせて使用することができる。な
お、エステル部位を複数有している場合、それぞれのエ
ステル部位は、同一であってもよく異なっていてもよ
い。
は、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル(以
下、これらを「(メタ)アクリル酸エステル」と総称す
る場合がある)、マレイン酸ジエステルを好適に用いる
ことができる。より具体的には、(メタ)アクリル酸エ
ステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、
(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸
オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸オク
タデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルなど
が挙げられる。また、マレイン酸ジエステルには、例え
ば、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイ
ン酸ジブチル、マレイン酸ジヘキシル、マレイン酸ジオ
クチル、マレイン酸ジ(2−エチルヘキシル)、マレイ
ン酸ジドデシル、マレイン酸ジオクタデシル等のマレイ
ン酸ジアルキルエステルなどが含まれる。
端ポリマー(A)]前述のように、アニオン性基含有ア
ルコキシシリル基末端ポリマー(A)は、前記式(1)
で表されるポリマーであり、より具体的には、ポリオー
ル(A1)、ポリオール(A2)、ポリオール(A3)、ポリ
イソシアネート(A4)、および第2級アミノ基含有アル
コキシシラン(A5)の反応生成物であって、ポリオール
(A1)、ポリオール(A2)およびポリオール(A3)と、
ポリイソシアネート(A4)との反応によるウレタン結合
を分子内に有するとともに、分子内にポリオール(A3)
に由来するアニオン性基と、主鎖又は分岐鎖の末端に第
2級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)に由来するア
ルコキシシリル基と不飽和カルボン酸エステルに由来す
る側鎖とを有するポリマーである。従って、アニオン性
基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)として
は、例えば、ポリオール(A1)、ポリオール(A2)、ポ
リオール(A3)及びポリイソシアネート(A4)の反応生
成物であるアニオン性基含有ポリマーと、第2級アミノ
基含有アルコキシシラン(A5)との反応により得られる
末端アルコキシシリル化アニオン性基含有ポリマーが好
適である。
リマーは、ポリオール(A1)、ポリオール(A2)、ポリ
オール(A3)及びポリイソシアネート(A4)の反応生成
物であり、該反応は、ポリオール化合物とポリイソシア
ネート化合物とを反応させてウレタンプレポリマーを調
製する公知乃至慣用の方法に準じて行うことができる。
該アニオン性基含有ポリマーとしては、末端がイソシア
ネート基となっているものが好ましい。
2)、ポリオール(A3)及びポリイソシアネート(A4)
を混合又は反応する際には、反応促進のために重合触媒
を用いることができる。また、反応又は混合は溶媒中で
行うことができる。
級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)との反応は、両
者を混合し、必要に応じて加熱することにより行うこと
ができる。該反応により、前記アニオン性基含有ポリマ
ーの末端のイソシアネート基がアルコキシシリル化され
て、末端アルコキシシリル化アニオン性基含有ポリマー
であるアニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマ
ー(A)を調製することができる。
合触媒を加えることができる。重合触媒としては、例え
ば、ポリオール化合物とポリイソシアネート化合物とを
反応させる際に用いられる公知乃至慣用の重合触媒(硬
化触媒)を用いることができる。より具体的には、重合
触媒としては、有機錫化合物、金属錯体、アミン化合物
などの塩基性化合物、有機燐酸化合物などが挙げられ
る。有機錫化合物には、例えば、ジブチル錫ジラウレー
ト、ジブチル錫マレート、ジブチル錫フタレート、オク
チル酸第一錫、ジブチル錫メトキシド、ジブチル錫ジア
セチルアセテート、ジブチル錫ジバーサテートなどが含
まれる。また、金属錯体としては、テトラブチルチタネ
ート、テトライソプロピルチタネート、トリエタノール
アミンチタネート等のチタネート化合物類;オクチル酸
鉛、ナフテン酸鉛、ナフテン酸ニッケル、ナフテン酸コ
バルト等のカルボン酸金属塩;アルミニウムアセチルア
セトナート錯体、バナジウムアセチルアセトナート錯体
等の金属アセチルアセトナート錯体などが挙げられる。
さらに、アミン化合物等の塩基性化合物には、例えば、
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン等のアミノシラン類;テトラ
メチルアンモニウムクロライド、ベンザルコニウムクロ
ライド等の第四級アンモニウム塩類;三共エアプロダク
ツ社製の商品名「DABCO」シリーズや「DABCO
BL」シリーズ、1,8−ジアザビシクロ[5.4.
0]ウンデセ−7−エン等の複数の窒素原子を含む直鎖
或いは環状の第三級アミン又は第四級アンモニウム塩な
どが含まれる。さらにまた、有機燐酸化合物としては、
モノメチル燐酸、ジ−n−ブチル燐酸、燐酸トリフェニ
ル等が挙げられる。
いることができる。
は問わない。しかし、アニオン性基含有アルコキシシリ
ル基末端ポリマー(A)を効率よく得るためには、ま
ず、ポリオール(A1)、ポリオール(A2)及びポリオー
ル(A3)の混合物に、ポリイソシアネート(A4)を加
え、さらに必要に応じて重合触媒を加えて反応させて、
アニオン性基含有ポリマーを調製した後に、該反応混合
液に第2級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)を加え
て反応させることにより、アニオン性基含有アルコキシ
シリル基末端ポリマー(A)を調製することが好まし
い。
オール(A2)、ポリオール(A3)、ポリイソシアネート
(A4)、第2級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)の
各成分の割合は特に制限されない。例えば、ポリイソシ
アネート(A4)と、ポリオール(A1)、ポリオール(A
2)及びポリオール(A3)との割合としては、ポリイソ
シアネート(A4)におけるイソシアネート基/ポリオー
ル(A1)、ポリオール(A2)及びポリオール(A3)にお
けるヒドロキシル基(NCO/OH)(当量比)が、1
より大きく1.5以下(好ましくは1より大きく1.3
以下、さらに好ましくは1より大きく1.2以下)とな
るような範囲から選択することができる。該NCO/O
Hの比が大きすぎると(例えば、1.5(当量比)を越
えると)、水性固形接着剤の安定性が低下するととも
に、コンタクト性が低下する。一方、該NCO/OHの
比が小さすぎると(例えば、1以下(当量比)である
と)、シリル基を導入することができなくなり、また、
水性固形接着剤の接着性が低下する。
アニオン性基含有ポリマー中のイソシアネート基の含有
量が、0.05〜2.0質量%(好ましくは0.1〜
1.5質量%、さらに好ましくは0.3〜1.0質量
%)となるような割合で含まれていることが好ましい。
イソシアネート基の含有量は、多すぎても(例えば、
2.0質量%を越えても)、少なすぎても(例えば、
0.05質量%未満であっても)、水性固形接着剤の接
着性が低下する。
割合としては、特に制限されず、例えば、ポリオール
(A1)の水酸基/ポリオール(A2)の水酸基(比)=
0.05〜4程度の範囲から選択することがコンタクト
性を付与するために好ましい。
含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)中のアニオ
ン性基の含有量が、0.2〜5.0質量%(好ましくは
0.5〜4.0質量%、さらに好ましくは0.8〜3.
5質量%)となるような割合で含まれていることが好ま
しい。該アニオン性基の含有量が多すぎると(例えば、
5.0質量%を越えると)、水性固形接着剤の粘度が高
くなり作業性が低下するとともに、硬化後の耐水性も低
下する。一方、該アニオン性基の含有量が少なすぎると
(例えば、0.2質量%未満であると)、水性固形接着
剤中の樹脂成分の分散安定性が低下する。
シシラン(A5)は、アニオン性基含有アルコキシシリル
基末端ポリマー(A)中のケイ素原子の含有量が、0.
05〜1.0質量%(好ましくは0.1〜0.8質量
%、さらに好ましくは0.2〜0.6質量%)となるよ
うな割合で含まれていることが好ましい。該ケイ素含有
量が多すぎると(例えば、1.0質量%を越えると)、
水性固形接着剤の安定性が低下し、一方、少なすぎると
(例えば、0.05質量%未満であると)、水性固形接
着剤の接着性が低下する。
量は、第2級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)が、
少なくとも第2級アミノ基を1つ残す量であることが望
ましい。例えば、アミノ基含有アルコキシシラン化合物
(A5-1a)又はアミノ基含有アルコキシシラン化合物(A
5-1b)における第1級アミノ基及び第2級アミノ基1モ
ルに対して0.8〜2モル程度の範囲から選択すること
ができる。なお、不飽和カルボン酸エステルは、少なく
とも第2級アミノ基が残存するような条件で反応させて
用いることができる。
ル基末端ポリマー(A)は、水性固形接着剤における接
着成分のポリマーとして好適に用いることができる。本
発明では、水性固形接着剤における接着成分のポリマー
として用いる際には、アニオン性基含有アルコキシシリ
ル基末端ポリマー(A)を、塩基性化合物(B)、水
(C)およびゲル化剤(D)と組み合わせて用いること
ができる。
(B)としては、塩基性無機化合物であってもよく、塩
基性有機化合物であってもよい。塩基性化合物(B)は
単独で又は2種以上組み合わせて使用することができ
る。塩基性無機化合物としては、例えば、水酸化ナトリ
ウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭
酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属
炭酸水素塩;酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のアルカ
リ金属酢酸塩などのアルカリ金属化合物や、水酸化マグ
ネシウム等のアルカリ土類金属水酸化物;炭酸マグネシ
ウム等のアルカリ土類金属炭酸塩などのアルカリ土類金
属化合物の他、アンモニアを好適に用いることができ
る。
ば、脂肪族アミン、芳香族アミン、塩基性含窒素複素環
化合物などのアミン系化合物を好適に用いることができ
る。脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリイソ
プロピルアミン、トリブチルアミン、トリイソブチルア
ミン、トリs−ブチルアミン、トリt−ブチルアミン、
トリペンチルアミン、トリヘキシルアミンなどのトリア
ルキルアミン;ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジブ
チルアミンなどのジアルキルアミン;メチルアミン、エ
チルアミン、ブチルアミンなどのモノアルキルアミン;
トリメタノールアミン、トリエタノールアミン、トリプ
ロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリ
ブタノールアミン、トリペンタノールアミン、トリイソ
ペンタノールアミン、トリヘキサノールアミンなどのト
リアルコールアミン;ジメタノールアミン、ジエタノー
ルアミンなどのジアルコールアミン;メタノールアミ
ン、エタノールアミンなどのモノアルコールアミンなど
の他、エチレンジアミン、ジエチレントリアミンなどが
挙げられる。芳香族アミンには、例えば、N,N−ジメ
チルアニリンなどが含まれる。塩基性含窒素複素環化合
物としては、例えば、モルホリン、ピペリジン、ピロリ
ジンなどの環状アミンの他、ピリジン、α−ピコリン、
β−ピコリン、γ−ピコリン、キノリン、N−メチルモ
ルホリンなどが挙げられる。アミン系化合物としては、
トリアルキルアミンやトリアルコールアミンなどの第三
級アミン化合物が好適である。
は、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ金
属水酸化物、アンモニアやアミン系化合物を好適に用い
ることができる。なお、ゲル化剤(D)が、脂肪族カル
ボン酸の塩(例えば、ナトリウム塩などのアルカリ金属
塩)である場合は、塩基性化合物(B)としては、アル
カリ金属水酸化物(水酸化ナトリウムや水酸化カリウム
等)などの塩基性無機化合物が好ましい。
は、水道水、イオン交換水や純水などを用いることがで
きる。
は、特に制限されず、公知のゲル化剤から適宜選択する
ことができるが、例えば、炭素数8以上の脂肪族カルボ
ン酸の塩(いわゆる「脂肪酸石鹸」)、炭素数4以上の
糖アルコールと芳香族アルデヒドとの反応物、アミノ酸
(例えば、グルタミン酸など)と高級脂肪酸(例えば、
ステアリン酸など)との反応物の塩(いわゆる「アミノ
酸石鹸」)を好適に用いることができる。ゲル化剤
(D)は単独で又は2種以上組み合わせて使用すること
ができる。
ては、例えば、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ウン
デカン酸、ドデカン酸(ラウリン酸)、トリデカン酸、
テトラデカン酸(ミリスチン酸)、ペンタデカン酸、ヘ
キサデカン酸(パルミチン酸)、ヘプタデカン酸、オク
タデカン酸(ステアリン酸)などの脂肪族飽和モノカル
ボン酸や、オレイン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン
酸などを用いることができる。本発明では、脂肪族飽和
モノカルボン酸が好ましく、脂肪族飽和モノカルボン酸
の中でも、ミリスチン酸、ステアリン酸等の炭素数14
〜18程度の脂肪族飽和モノカルボン酸が好適である。
このような炭素数8以上の脂肪族カルボン酸の塩におけ
る塩の形態としては、ナトリウム塩やカリウム塩等のア
ルカリ金属塩や、アンモニウム塩などの形態が挙げら
れ、ナトリウム塩の形態であることが好ましい。従っ
て、炭素数8以上の脂肪族カルボン酸の塩としては、ミ
リスチン酸ナトリウム塩やステアリン酸ナトリウム塩が
最適である。
は、例えば、トレイット、エリトリットなどのテトリッ
ト;アラビット、リビット、キシリットなどのペンチッ
ト;ソルビット、マンニット、イジット、タリット、ガ
ラクチット(ズルシット)、アリットなどのヘキシッ
ト;ヘプチット;オクチット;ノニット;デシット;ド
デシットなどの単糖類アルコールが挙げられる。これら
の糖アルコールの中でも、キシリットやソルビットなど
の炭素数5〜7の糖アルコールが好ましく、特にソルビ
ットが好適である。一方、芳香族アルデヒドとしては、
例えば、ベンズアルデヒドの他、フタルアルデヒド、イ
ソフタルアルデヒド、テレフタルアルデヒド、カルボキ
シベンズアルデヒド、ニトロベンズアルデヒド、シンナ
ムアルデヒド、サリチルアルデヒド、アニスアルデヒド
などが挙げられ、ベンズアルデヒドを好適である。な
お、これらの炭素数4以上の糖アルコールと芳香族アル
デヒドとの反応により、糖アルコールがベンザル化され
たベンザル化物が得られ、特にベンジリデン基が2つ導
入されたジベンザル化物を好適に用いることができる。
本発明では、炭素数4以上の糖アルコールと芳香族アル
デヒドとの反応物としては、例えば、キシリットとベン
ズアルデヒドとの反応物であるジベンザル化キシリット
や、ソルビットとベンズアルデヒドとの反応物であるジ
ベンザル化ソルビットなどを好適に用いることができ
る。
含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)を接着成分
とする水性固形接着剤は、アニオン性基含有アルコキシ
シリル基末端ポリマー(A)と、塩基性化合物(B)
と、水(C)と、ゲル化剤(D)とからなっている。該
水性固形接着剤としては、アニオン性基含有アルコキシ
シリル基末端ポリマー(A)、塩基性化合物(B)及び
水(C)からなる水性樹脂組成物が、前記ゲル化剤
(D)によりゲル化されていることが好ましい。前記水
性樹脂組成物としては、アニオン性基含有アルコキシシ
リル基末端ポリマー(A)、塩基性化合物(B)及び水
(C)の混合物であってもよく、該混合によりアニオン
性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)と、塩
基性化合物(B)及び水(C)とが反応した反応生成物
を含む反応組成物であってもよい。このアニオン性基含
有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)と、塩基性化
合物(B)との反応としては、アニオン性基含有アルコ
キシシリル基末端ポリマー(A)におけるアニオン性基
が塩基性化合物(B)により部分的に又は全体的に中和
される中和反応が挙げられる。すなわち、アニオン性基
含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)と、塩基性
化合物(B)との反応により、アニオン性基含有アルコ
キシシリル基末端ポリマー(A)におけるアニオン性基
が塩となっている。従って、アニオン性基含有アルコキ
シシリル基末端ポリマー(A)は、塩の形態を有してい
てもよい。
基末端ポリマー(A)と、水(C)との反応としては、
アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー
(A)における末端のアルコキシシリル基が水(C)に
より加水分解される加水分解反応が挙げられる。すなわ
ち、アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー
(A)と、水(C)との反応により、アニオン性基含有
アルコキシシリル基末端ポリマー(A)における末端の
アルコキシシリル基が部分的に又は全体的にシラノール
基及び/又はシロキサン結合となっている。すなわち、
アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー
(A)における末端のアルコキシシリル基のうち少なく
とも1つのアルコキシル基が水(C)との加水分解反応
の影響を受けている。従って、水(C)により、アニオ
ン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)又は
その塩は、末端のアルコキシシリル基が加水分解された
形態のポリマー(すなわち、アニオン性基含有アルコキ
シシリル基末端ポリマー(A)又はその塩のアルコキシ
シリル基加水分解ポリマー)となっていてもよい。な
お、シラノール基とは、少なくとも1つのヒドロキシル
基を有するケイ素原子からなる基のことを意味してお
り、アルコキシ基などの置換基を有していてもよい。
シリル基末端ポリマー(A)と、塩基性化合物(B)及
び水(C)とが反応した反応生成物としては、アニオン
性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)におけ
るアニオン性基が塩基性化合物(B)により中和されて
アニオン性基の塩となっており、且つ末端のアルコキシ
シリル基が部分的に又は全体的に水(C)により加水分
解されてシラノール基及び/又はシロキサン結合となっ
ている水性シラノール化ポリマーが挙げられる。すなわ
ち、アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー
(A)は、アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポ
リマー(A)の塩又はそれらのアルコキシシリル基加水
分解ポリマーの形態で用いることができる。水性固形接
着剤としては、アニオン性基含有アルコキシシリル基末
端ポリマー(A)におけるアニオン性基が塩基性化合物
(B)により中和され、且つ末端のアルコキシシリル基
が水(C)により加水分解された水性樹脂組成物が、前
記ゲル化剤(D)によりゲル化されていることが好まし
い。
性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)と、塩
基性化合物(B)と、水(C)と、ゲル化剤(D)とを
混合して調製することができ、その混合の順序は特に制
限されない。前記水性固形接着剤としては、アニオン性
基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)に、塩基
性化合物(B)及び水(C)を配合して、望ましくは激
しい攪拌などを行って、中和反応や加水分解反応等の反
応を促進させることにより、水溶液又は水分散液とし、
さらにゲル化剤(D)と、必要に応じて消泡剤等とを加
えて攪拌等により混合してゲル化することにより、調製
することができる。なお、水性固形接着剤であるので、
特定の形状に成形する場合は、その成形方法は特に制限
されず、例えば、固化する前に特定の形状に成形するた
めの容器に入れたり、固化した後に特定の形状に加工成
形したりして、特定の形状に成形することができる。
基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)を調製す
る際に予め用いることができる。具体的には、例えば、
ポリオール(A1)、ポリオール(A2)、ポリオール(A
3)及びポリイソシアネート(A4)の反応生成物と、第
2級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)とを反応させ
る際に、塩基性化合物(B)を加えることにより、塩基
性化合物(B)の存在下、前記反応を行うことができ
る。
ニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)
中のアニオン性基に対して50〜120モル%(好まし
くは80〜110モル%)程度の範囲から選択すること
ができる。
ン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)10
0質量部に対して65〜900質量部(好ましくは10
0〜400質量部)程度の範囲から選択することができ
る。
ては、アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマ
ー(A)100質量部に対して0.02〜100質量部
(好ましくは5〜80質量部)程度の範囲から選択する
ことができる。ゲル化剤(D)の使用量が少なすぎると
固形になり難く、多すぎると水性固形接着剤の接着性が
低下する。
樹脂組成物[すなわち、アニオン性基含有アルコキシシ
リル基末端ポリマー(A)、塩基性化合物(B)及び水
(C)からなる水性樹脂組成物]において、その水酸基
価(OHV)としては、特に制限されず、例えば、60
〜400mg−KOH/g(好ましくは80〜350m
g−KOH/g)程度の範囲から選択することができ
る。また、カルボキシル基などのアニオン性基の中和率
は、特に制限されないが、例えば、80%以上(好まし
くは90〜100%)であることが望ましい。さらにま
た、樹脂分としては、特に制限されないが、例えば、1
0〜60質量%(好ましくは20〜50質量%)程度の
範囲から選択することができる。
を全く含まない完全に水性である固形接着剤の形態であ
ってもよい。従来の水性固形接着剤として市販されてい
るものには若干有機溶剤が含まれているのが実情ではあ
るが、本発明のアニオン性基含有アルコキシシリル基末
端ポリマー(A)を接着成分として含有する水性固形接
着剤では有機溶剤が全く含まれていなくてもよい。な
お、水性固形接着剤には、その水溶液又は水分散液の粘
度調整等のために、ケトン類、低級アルコールなどの親
水性の有機溶剤(水溶性有機溶剤)が含まれていてもよ
い。該有機溶剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用
することができる。具体的には、ケトン類には、アセト
ンなどが含まれる。また、低級アルコールとしては、例
えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプ
ロパノール、ブタノール、イソブタノール。s−ブタノ
ール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール等
の1価アルコール;エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、グリセリン等の多価アルコールなどが挙げられ
る。また、水溶性有機溶剤としては、プロピレンカーボ
ネート;ジメチルカーボネート;トリメチルホスフェー
ト;ポリオキシエチレンのジエーテル、ジエステル或い
はジアリルエーテル類;グリコールのジエーテル或いは
ジアセテート類;1,3−ジオキソラン;N−メチル−
2−ピロリドンなどを用いることができる。このような
有機溶剤の使用量としては、調整する粘度の大きさ等に
より適宜選択することができ、例えば、アニオン性基含
有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)100質量部
に対して0〜100質量部(好ましくは1〜50質量
部)程度の範囲から選択することができる。
水性溶剤が含まれていてもよい。該濡れ性改質親水性溶
剤としては、特に制限されず、例えば、N−メチル−2
−ピロリドン、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等
の界面活性剤、アルギン酸ナトリウム、ムコ多糖類、ア
クリル酸ナトリウムなどが挙げられる。
が含まれていてもよい。保湿剤を用いることにより、水
性固形接着剤の塗布性を改良することができる。該保湿
剤としては、特に制限されず、公知乃至慣用の保湿剤を
用いることができる。具体的には、保湿剤としては、例
えば、エチレングリコール、数平均分子量が400以下
のポリエチレングリコール、エチレングリコールモノエ
チルエーテル等のセロソルブ類や、ジエチレングリコー
ルモノエチルエーテル等のカルビトール類などのエチレ
ングリコール誘導体;プロピレングリコール、プロピレ
ングリコールモノメチルエーテル等のプロピレングリコ
ール誘導体;グリセリン、1,3−ブタンジオールなど
の多価アルコール類;ソルビトール等の多糖類;モノエ
タノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノール
アミン等のアルカノールアミン;1,3−ジメチル−2
−イミダゾリジノンなどが挙げられる。
材、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
熱安定剤、着色剤(顔料や染料など)、防かび剤、濡れ
促進剤、粘性改良剤、香料、各種タッキファイヤー(エ
マルジョンタッキファイヤーなど)、カップリング剤
(チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップ
リング剤など)、光硬化触媒、乳化剤、界面活性剤、エ
マルジョンやラテックス、架橋剤などの各種添加剤又は
成分、溶剤などが含まれていてもよい。例えば、充填材
としては、炭酸カルシウムや各種処理が施された炭酸カ
ルシウム、フュームドシリカ、クレー、タルク、各種バ
ルーン、ノイブルシリカ、カオリン、ケイ酸アルミニウ
ムなどが挙げられる。また、可塑剤には、ジオクチルフ
タレート、ジブチルフタレートなどのフタル酸エステル
類;アジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチルなどの
脂肪族カルボン酸エステルなどが含まれる。タッキファ
イヤーとしては、例えば、安定化ロジンエステル、重合
ロジンエステル、テルペンフェノール、石油系樹脂等の
エマルジョンタッキファイヤーなどが挙げられる。架橋
剤としては、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋
剤、カルボジイミド系架橋剤、アジリジン系架橋剤、ポ
リエチレンイミン系架橋剤、メラミン系架橋剤、コロイ
ダルシリカなどを用いることができる。なお、溶剤とし
ては、アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマ
ー(A)、塩基性化合物(B)、水(C)、ゲル化剤
(D)などと相溶性がいいものであれば特に制限され
ず、いずれの溶剤を用いてもよい。
接着成分のポリマーとして、アニオン性基含有ポリマー
の末端を第2級アミノ基含有アルコキシシラン(A5)に
よりアルコキシシリル化したアニオン性基含有アルコキ
シシリル基末端ポリマー(A)を用いており、該アニオ
ン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー(A)は水
性固形接着剤中では、塩基性化合物(B)及び水(C)
により水性シラノール化ポリマーの形態となっているの
で、水性固形接着剤を塗布した後、該水性固形接着剤中
の水が蒸発して減少すると、水性固形接着剤中の水性シ
ラノール化ポリマーにおけるシラノール基が縮合反応を
起こして、硬化(架橋)が生じる。従って、前記水性固
形接着剤における接着成分としてのポリマーは、反応性
を有しており、硬化に際しては反応して硬化・架橋が生
じ、接着性を発現させている。一方、従来の水性固形接
着剤中の接着成分としてのポリマーは、硬化に際しては
反応せずに、水の蒸発により固化して接着性を発現させ
ている。
ン結合を有する骨格を有しているが、末端は第2級アミ
ノ基含有アルコキシシラン(A5)により、アルコキシシ
リル化されて、シラノール基による縮合反応性を有して
いるので、一般的なポリウレタンではなく、アニオン性
基含有アルコキシシリル基末端ポリマーである。従っ
て、本発明のポリマーは、従来の水性固形接着剤におけ
る接着成分としてのポリマーとは、構造が異なるだけで
なく、接着性を発現する機構や、前記ポリマー構造の異
なりによる作用・効果も以下に詳述するように顕著に異
なっている。
コキシシリル基末端ポリマー(A)を接着成分として含
有する水性固形接着剤は、水性固形接着剤中の水性シラ
ノール化ポリマーにおけるシラノール基の縮合反応が、
主として硬化に関与しているため、硬化速度の水の乾燥
速度への依存性が従来のものよりも少なく、初期接着強
度が高くなっている。また、水の減少により架橋反応が
進行しており、この架橋反応は水がある程度存在してい
ても進行し、水を保持したままでも、凝集力を発現する
ことが可能である。
くなっていることには、水性化するために水性シラノー
ル化ポリマーの分子内に導入されたイオンセンター(カ
ルボン酸塩等のアニオン性基の塩)が、シラノール基間
における縮合反応の促進触媒として機能していることも
関係していると思われる。
強度が高いので、被着体同士を貼り合わせる際に仮押さ
え・圧締を行う必要がなく又はそれに要する時間を短縮
することができ、接着の作業性が良好であり、複数の被
着体を容易に貼り合わせることが可能である。特に、有
機溶剤を全く含まない完全な水性であっても、初期接着
強度が優れている点で極めて有利である。
ルコキシシリル基末端ポリマー(A)を接着成分として
含有する水性固形接着剤では、接着成分としてのポリマ
ーであるアニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリ
マー(A)は、比較的低分子量のポリマーであってもよ
く、例えば、数平均分子量は、3000〜50000
(好ましくは10000〜30000)程度の範囲から
選択することができる。そして、硬化した後は、シロキ
サン結合が形成されて、より高分子量のポリマーとなっ
ている。
オール(A2)とを組み合わせて用いているので、優れた
コンタクト接着性を発現することができる。
キシシリル基末端ポリマー(A)を接着成分として含有
する水性固形接着剤は、従来の水性固形接着剤とは異な
り、コンタクト接着が可能であり、コンタクト接着タイ
プのスティック状接着剤(コンタクト型スティック状接
着剤)として利用することができ、かつ非多孔質同士で
も接着することができる。特に、アニオン性基含有アル
コキシシリル基末端ポリマー(A)の数平均分子量が、
数万程度である場合、アニオン性基含有アルコキシシリ
ル基末端ポリマー(A)、塩基性化合物(B)及び水
(C)からなる水性樹脂組成物は、水溶液又はコロイド
分散液として調製されているため、ゲル化剤(D)を用
いてスティック状接着剤に成形するのに好適である。
橋構造が形成され、網目状となる。そのため、接着剤が
硬化した後の接着剤部位の耐水性及び耐熱性も良好であ
る。すなわち、水性タイプのポリマーが、硬化後には、
優れた接着性を発現しているとともに、優れた耐水性及
び耐熱性も発揮している。
キシシリル基末端ポリマー(A)を接着成分として含有
する水性固形接着剤における接着成分としてのポリマー
がシラノール基を有しているので、紙などの多孔質材料
のみならず、金属やガラスなどの非多孔質材料に対して
も良好な接着性を発現することができる。すなわち、前
記水性固形接着剤により貼り合わせることができる被着
体としては特に制限されず、以下に具体例が示されてい
るように、種々の被着体を貼り合わせることが可能であ
る。
含んでいるにもかかわらず、水性シラノール化ポリマー
のシラノール基が安定に存在している理由は定かではな
いが、例えば、シラノール基が、系中に多量に存在する
水分子により保護されて、シラノール基間の縮合反応が
抑制又は防止されているため、及び/又は、シラノール
基が、第2級アミノ基含有アルコキシシラン化合物(A
5)に由来する第2級アミノ基や第3級アミノ基の窒素
原子に結合している置換基(例えば、不飽和カルボン酸
エステル(A5-2)に由来する長鎖の置換基又はそのエス
テル部位など)により保護され、シラノール基間の縮合
反応が抑制又は防止されているためであると思われる。
従って、本発明のアニオン性基含有アルコキシシリル基
末端ポリマー(A)を接着成分として含有する水性固形
接着剤は、1液架橋型タイプの水性接着剤であるにもか
かわらず、水性固形接着剤の安定性が優れているととも
に、硬化速度が速い。
あるので(特に、有機溶剤を全く含まない完全な水性で
あってもよいので)、取り扱い性や作業性が優れてお
り、人体や環境に対して安全性が高い。
おり、塗布する際に崩れにくく又は折れにくく、塗布時
の破損が防止されている。また、滑り性も良好であり、
被着体に塗布等により塗りやすい。
接着剤(特に、コンタクト接着タイプのスティック状接
着剤)として極めて有用である。
キシシリル基末端ポリマー(A)を接着成分として含有
する水性固形接着剤により貼り合わせることができる被
着体としては、特に制限されず、多孔質材料、非多孔質
材料のいずれであってもよく、幅広い材料からなる被着
体を用いることができる。より具体的には、被着体の素
材としては、例えば、木材、合板、チップボード、パー
チクルボード、ハードボードなどの木質材料;スレート
板、珪カル板、モルタル、タイルなどの無機質材料;メ
ラミン樹脂化粧板、ベークライト板、発泡スチロール、
各種プラスチックフィルム又は成形品(例えば、ポリ塩
化ビニル系フィルム又は成形品、ポリエステル系フィル
ム又は成形品、ポリスチレンフィルム又は成形品、ポリ
オレフィン系フィルム又は成形品等)などのプラスチッ
ク材料;天然ゴム、合成ゴム、シリコンゴム等のゴム材
料;段ボール紙、板紙、クラフト紙などの紙質材料の
他、加工紙(例えば、防湿紙などの表面処理された加工
紙など)などの難接着紙材料、ガラス材料、金属材料
(例えば、鉄、アルミニウム、ステンレス、銅など)、
皮革材料、布、不織布などの繊維質材料などが挙げられ
る。従来のスティック状接着剤は、実質上、紙などの多
孔質同士の被着体にしか適用されていなかったが、本発
明のアニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー
(A)を接着成分として含有する水性固形接着剤は、幅
広い材料からなる被着体に対して適用することが可能で
あり、特にコンタクト接着により、非多孔質同士の接着
に対しても用いることができる。
る被着体同士であってもよく、異なる素材からなる被着
体であってもよい。被着体はそれぞれ単独で又は2種以
上組み合わせられていてもよい。
材料による木製品や、紙質材料・難接着紙材料による紙
製品などを接着させるための木・紙用水性固形接着剤
(特に、学童用の水性固形接着剤);皮革材料による皮
革製品、プラスチック材料によるプラスチック製品など
を接着させるための皮・プラスチック用水性固形接着剤
(特に、ホビー用の水性固形接着剤);繊維質材料など
を接着させるための繊維用水性固形接着剤:家庭内で幅
広い用途で使用する家庭用水性固形接着剤(特に、家具
の補修用水性固形接着剤);プラスチック板、発泡スチ
ロール、合板、壁紙、室内装飾品などを接着させるため
の工業用水性固形接着剤などとして好適に用いることが
できる。
た後、直ちに被着体同士を貼り合わせる方法や、被着体
に塗布した後、所定時間経過させて、粘着性が発現して
いる状態で被着体同士を貼り合わせるコンタクト接着方
法などの種々の方法により用いることができる。すなわ
ち、前述のように、水性固形接着剤であるにもかかわら
ず、コンタクト接着が可能である。なお、本発明におい
て、コンタクト接着方法としては、JIS K 680
0で規定されているように、貼り合わせる2つの被着体
における両被着体の貼着面に塗布して、所定時間経過さ
せて、粘着性が発現している状態で2つの被着体を貼り
合わせて接着させる方法だけでなく、貼り合わせる2つ
の被着体における何れか一方の被着体の貼着面に塗布し
て、所定時間経過させて、粘着性が発現している状態で
2つの被着体を貼り合わせて接着させる方法も含まれ
る。すなわち、本発明では、コンタクト接着とは、貼り
合わせる被着体のうち少なくとも何れか一方の貼着面に
塗布して、所定時間経過後に粘着性が発現している状態
で、2つの被着体を貼り合わせて接着させることを意味
している。
リル基末端ポリマー(A)は、塗布作業性が優れるとと
もに、貼り合わせ後の収まり性が優れ、且つ各種プラス
チック、金属およびガラスに対する接着性が良好で、し
かも硬化後の耐熱性及び耐水性に優れている水性固形接
着剤における接着成分として好適に用いることができ
る。
シシリル基末端ポリマー(A)を接着成分のポリマーと
する水性固形接着剤は、人体や環境に対して優れた安全
性を有している。さらにまた、保形性及び滑り性が優れ
ている。しかも、水性固形接着剤であるにもかかわら
ず、コンタクト接着が可能である。従って、本発明の水
性固形接着剤は、スティック状接着剤として極めて有用
である。
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。なお、以下、特に断りのない限り、「部」
は「質量部」を、「%」は「質量%」を示す。実施例及
び比較例で用いた材料は下記の通りである。
基非含有ポリオール化合物] (1)商品名「PTMG2000」[三菱化学社製、ポ
リテトラメチレンエーテルグリコール、数平均分子量:
2000、水酸基価:56.1mg−KOH/g;「ポ
リオール(A1-1)」と称する場合がある] (2)商品名「NS2471」[旭電化工業社製、ポリ
エステルジオール、数平均分子量:2000、水酸基
価:56.1mg−KOH/g;「ポリオール(A1-
2)」と称する場合がある] (3)商品名「プラクセル220EC」[ダイセル化学
工業社製、ポリカーボネート系ジオール、数平均分子
量:2000、水酸基価:56.1mg−KOH/g;
「ポリオール(A1-3)」と称する場合がある]
基非含有ポリオール化合物] (1)1,4−ブタンジオール[「ポリオール(A2-
1)」と称する場合がある]
8.1mg−KOH/g;「ポリオール(A3-1)」と称
する場合がある]
有率(NCO含有率):37.8%、IPDI;「ポリ
イソシアネート(A4-1)」と称する場合がある]
合物] (1)商品名「KBM602」[信越化学工業社製、N
−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン]:1モルに対して、2−エチルヘキシル
アクリレート:2モルの割合で用い、混合して、50℃
で7日間反応させて反応生成物[「アミノ基含有アルコ
キシシラン(A5-a)」と称する場合がある]を得た。 (2)商品名「KBM603」[信越化学工業社製、N
−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキ
シシラン]:1モルに対して、2−エチルヘキシルアク
リレート:2モルの割合で用い、混合して、50℃で7
日間反応させて反応生成物[「アミノ基含有アルコキシ
シラン(A5-b)」と称する場合がある]を得た。 (3)商品名「KBM903」[信越化学工業社製、γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン]:1モルに対し
て、2−エチルヘキシルアクリレート:1モルの割合で
用い、混合して、50℃で7日間反応させて反応生成物
[「アミノ基含有アルコキシシラン(A5-c)」と称する
場合がある]を得た。
計及びコンデンサーを付けた4つ口セパラブルフラスコ
に、ポリオール(A1-1):100部、ポリオール(A3-
1):16.7部、ポリイソシアネート(A4-1):57
部、ポリオール(A2-1):7.7部及びアセトン:40
部を配合し、75〜80℃の温度で窒素気流下3時間反
応を行い、残存イソシアネート基が0.4%のカルボキ
シル基含有イソシアネート基末端ポリマーを含む反応混
合物を得た。このカルボキシル基含有イソシアネート基
末端ポリマーの反応混合物全量に、アミノ基含有アルコ
キシシラン(A5-a):10部を配合して混合した後、7
5〜80℃の温度で窒素気流下1時間反応を行い、カル
ボキシル基含有アルコキシシリル基末端ポリマーを含む
反応混合物を得た。次に、カルボキシル基含有アルコキ
シシリル基末端ポリマーを含む反応混合物を40℃まで
冷却した後、脱イオン水:294部に水酸化ナトリウ
ム:4.5部を溶解させた水溶液を高速攪拌下配合して
分散液を得た。この分散液を減圧下、45〜50℃でア
セトンを留去した後、脱イオン水により固形分を40%
に調整した水性シラノール化樹脂組成物を得た。水性シ
ラノール化樹脂組成物(原液):100部と、ステアリ
ン酸ナトリウム:7部とを、80℃の恒温槽に浸したフ
ラスコ中に、攪拌しながら入れて混合し、1時間後、フ
ラスコから取り出してすぐにスティック容器に入れて、
放冷して、スティック状接着剤を得た。
た水性シラノール化樹脂組成物(原液):100部と、
ステアリン酸ナトリウム:7部と、グリセリン:10部
とを、80℃の恒温槽に浸したフラスコ中に、攪拌しな
がら入れて混合し、1時間後、フラスコから取り出して
すぐにスティック容器に入れて、放冷して、スティック
状接着剤を得た。
としたこと以外は、実施例1と同様にして、それぞれ、
実施例3〜7に係るスティック状接着剤を得た。
ン(A5-a)を用いないこと以外は、実施例1と同様にし
て、スティック状接着剤を得た。すなわち、該比較例1
に係るスティック状接着剤では、接着成分としてのポリ
マーの末端が水性シラノール化されていない。なお、組
成は表2に示す通りである。
計及びコンデンサーを付けた4つ口セパラブルフラスコ
に、ポリオール(A1-1):100部、ポリオール(A3-
1):16.7部、ポリイソシアネート(A4-1):4
5.2部及びアセトン:40部を配合し、75〜80℃
の温度で窒素気流下3時間反応を行い、残存イソシアネ
ート基が2.0%のカルボキシル基含有イソシアネート
基末端ポリマーを含む反応混合物を得た。このカルボキ
シル基含有イソシアネート基末端ポリマーの反応混合物
全量に、アミノ基含有アルコキシシラン(A5-a):4
4.4部を配合して混合した後、75〜80℃の温度で
窒素気流下1時間反応を行い、カルボキシル基含有アル
コキシシリル基末端ポリマーを含む反応混合物を得た。
次に、カルボキシル基含有アルコキシシリル基末端ポリ
マーを含む反応混合物を40℃まで冷却した後、脱イオ
ン水:317部に水酸化ナトリウム:4.5部を溶解さ
せた水溶液を高速攪拌下配合して分散液を得た。この分
散液を減圧下、45〜50℃でアセトンを留去した後、
脱イオン水により固形分を40%に調整した水性シラノ
ール化樹脂組成物を得た。水性シラノール化樹脂組成物
(原液):100部と、ステアリン酸ナトリウム:7部
とを、80℃の恒温槽に浸したフラスコ中に、攪拌しな
がら入れて混合し、1時間後、フラスコから取り出して
すぐにスティック容器に入れて、放冷して、スティック
状接着剤を得た。
外は、比較例2と同様にして、比較例3に係るスティッ
ク状接着剤を得た。
(商品名「ハイドランHW311」大日本インキ社製)
(原液):100部と、ステアリン酸ナトリウム:7部
とを、80℃の恒温槽に浸したフラスコ中に、攪拌しな
がら入れて混合し、1時間後、フラスコから取り出して
すぐにスティック容器に入れて、放冷したが、スティッ
ク状に成形できなかった。なお、組成は表2に示す通り
である。
市販のスティック状接着剤(商品名「スーパースティッ
ク」コニシ社製;主成分:ポリビニルピロリドン)を用
いた。
化樹脂組成物に関する各種の特性や割合などについて、
表1又は表2に示した。表1又は表2において、「NC
O/OH(当量比)」は、ポリイソシアネート化合物に
おけるイソシアネート基と、数平均分子量が500以上
のアニオン性基非含有ポリオール化合物、数平均分子量
が500未満のアニオン性基非含有ポリオール化合物及
びアニオン性基含有ポリオール化合物におけるヒドロキ
シル基との割合(NCO/OH)(当量比)を示してい
る。「カルボキシル基含有率(%)」は、カルボキシル
基含有アルコキシシリル基末端ポリマー中のカルボキシ
ル基(COOH)の含有率(%)を示している。「中和
率(%)」は、カルボキシル基含有アルコキシシリル基
末端ポリマー中のカルボキシル基が水酸化ナトリウムに
より中和されて塩となった割合(%)を示している。
「樹脂分(%)」は、水性シラノール化樹脂組成物中の
水性シラノール化樹脂の割合(%)を示している。「S
i含有率(%)」は、水性シラノール化樹脂中のケイ素
原子(Si)の含有率(%)を示している。
び比較例5に係るスティック状接着剤について、下記の
スティック保形性の評価方法、スティック滑り性の評価
方法、接着強さの測定方法、耐水性の評価方法、耐熱性
の評価方法、対ガラス接着性の評価方法、コンタクト性
の評価方法を行って、スティック保形性、スティック滑
り性、接着強さ、耐水性、耐熱性、対ガラス接着性、コ
ンタクト性を評価した。なお、評価結果は表1又は表2
に併記した。比較例4はスティック状に成形できなかっ
たので、評価することができなかった。
ク状接着剤を、広葉樹系木材であるアサダ材の表面に塗
布した際及び塗布した後のスティック状接着剤の形状を
目視により観察して、下記の評価基準によりスティック
保形性を評価した。評価結果は、表1又は表2の「ステ
ィック保形性」の欄に示した。 (評価基準) ○:崩れずに元の形状を保持している。 △:少し崩れている。 ×:もろく、直ぐに崩れる。
ク状接着剤を、広葉樹系木材であるアサダ材の表面に塗
布した際のスティック状接着剤の塗りやすさを感覚で評
価し、下記の基準によりスティック滑り性を評価した。
評価結果は、表1又は表2の「スティック滑り性」の欄
に示した。 (評価基準) ◎:極めて塗りやすい。 ○:塗りやすい。 △:少し引っかかり、塗りにくい。 ×:極めて塗りにくい又は塗れない。
葉樹系木材であるアサダ材/アサダ材(それぞれ、10
0mm×25mm×5mm)、アサダ材(100mm×
25mm×5mm)/アクリロニトリル−ブタジエン−
スチレン共重合体(ABS)製成形板(100mm×2
5mm×3mm)、アサダ材(100mm×25mm×
5mm)/ステンレス製板(100mm×25mm×2
mm)を用い、スティック状接着剤を両方の被着体の片
面に計3回塗布(塗布量:約30g/m2)し、温度:
23℃且つ湿度:55%RHの条件下、貼り合わせ、指
圧で圧締した。その後、温度:23℃且つ湿度:55%
RHの条件下で3日間養生した後、島津製作所社製のオ
ートグラフにより、引張速度:5mm/minの条件
で、せん断接着強さ(JIS K6850に準じる)を
測定し、接着強さを評価した。評価結果は、表1又は表
2の「接着強さ」の欄に示した。なお、表1又は表2に
おいて、被着体がアサダ材/アサダ材については「アサ
ダ/アサダ」の欄に、アサダ材/アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン共重合体製成形板については「アサ
ダ/ABS」の欄に、アサダ材/ステンレス製板につい
ては「アサダ/鋼板」の欄に示している。
樹系木材であるアサダ材/アサダ材(それぞれ、100
mm×25mm×5mm)を用い、スティック状接着剤
を両方の被着体の片面に計3回塗布(塗布量:約30g
/m2)し、温度:23℃且つ湿度:55%RHの条件
下、貼り合わせ、指圧で圧締した。その後、温度:23
℃且つ湿度:55%RHの条件下で3日間養生した後、
23℃の水中に1日間浸漬した後、引張せん断試験(J
IS K 6850に準じる)を行って接着強さを求
め、下記の評価基準により耐水性を評価した。評価結果
は、表1又は表2の「耐水性」の欄に示した。 (評価基準) ○:接着強さが1.0N/mm2以上である。 △:接着強さが0.2N/mm2以上1.0N/mm2未
満である。 ×:接着強さが0.2N/mm2未満である。
樹系木材であるアサダ材/アサダ材(それぞれ、100
mm×25mm×5mm)を用い、スティック状接着剤
を両方の被着体の片面に計3回塗布(塗布量:約30g
/m2)し、温度:23℃且つ湿度:55%RHの条件
下、貼り合わせ、指圧で圧締した。その後、温度:23
℃且つ湿度:55%RHの条件下で3日間養生した後、
50℃で1日間放置した後、引張せん断試験(JIS
K 6850に準じる)を行って接着強さを求め、下記
の評価基準により耐熱性を評価した。評価結果は表1又
は表2の「耐熱性」の欄に示した。 (評価基準) ○:接着強さが1.0N/mm2以上である。 △:接着強さが0.2N/mm2以上1.0N/mm2未
満である。 ×:接着強さが0.2N/mm2未満である。
ート上にスティック状接着剤を塗布して、コピー紙を貼
り、指圧で圧締した。その後、温度:23℃且つ湿度:
55%RHの条件下で1日間養生した後、島津製作所社
製のオートグラフにより、引張速度:200mm/mi
nで180°剥離接着強さを測定し、下記の評価基準に
より対ガラス接着性を評価した。評価結果は、表1又は
表2の「対ガラス接着性」の欄に示した。 (評価基準) ○:紙破した。 ×:紙破しなかった。
て、ステンレス製板/ステンレス製板(それぞれ、10
0mm×25mm×2mm)を用い、スティック状接着
剤を両方の被着体の片面に塗布(塗布量:約30g/m
2)し、温度:23℃且つ湿度:55%RHの条件下、
約300秒のオープンタイムをとって、貼り合わせ、指
圧で圧締した。その後、直ちに、島津製作所社製のオー
トグラフにより、引張速度:5mm/minの条件で、
せん断接着強さ(JIS K 6850に準じる)を測
定し、接着強さを求め、下記の評価基準によりコンタク
ト性を評価した。評価結果は、表1又は表2の「コンタ
クト性」の欄に示した。 (評価基準) ○:接着強さが150mN/mm2以上かつ有効接着面
積が70%以上である。 ×:接着強さが50mN/mm2未満または有効接着面
積が10%以上30%未満である。 ××:接着不可能である。
に相当する実施例1〜7のスティック状接着剤は、貼り
合わせ後の収まり性が優れており容易に被着体同士を貼
り合わせることができ、貼り合わせの作業性(塗布作業
性)が良好である。
対する接着性が良好である。しかも、コンタクト接着を
行うことができる。
れている。
の保形性及び滑り性が低く、また各種被着体に対する接
着強さも低く、耐水性は悪く、さらにはガラスに対する
接着性も悪い。また、コンタクト接着性は有していな
い。比較例2や比較例3では、耐水性が低いだけでな
く、コンタクト性を有していない。また、種々の被着体
に対する接着強さも低い。比較例4では、スティック状
に成形することさえできなかった。比較例5では、ステ
ィック状接着剤の保形性や滑り性は良好であるが、各種
被着体に対する接着強さ、耐水性、耐熱性およびガラス
に対する接着性が悪く、また、コンタクト接着性は有し
ていない。
得られたカルボキシル基含有イソシアネート基末端ポリ
マーと、該カルボキシル基含有イソシアネート基末端ポ
リマーをアミノ基含有アルコキシシラン(A5-a)と反応
させて得られたカルボキシル基含有アルコキシシリル基
末端ポリマーとについて、赤外吸収スペクトルを測定し
たところ、それぞれ、図1、図2に示される赤外吸収ス
ペクトルが得られた。なお、参考のために、ポリイソシ
アネート(A4-1)の赤外吸収スペクトルを図3に、アミ
ノ基含有アルコキシシラン(A5-a)の赤外吸収スペクト
ルを図4に示す。
ル基含有イソシアネート基末端ポリマーの赤外吸収スペ
クトルである。図2は実施例1により得られたカルボキ
シル基含有アルコキシシリル基末端ポリマーの赤外吸収
スペクトルである。図3はポリイソシアネート(A4-1)
の赤外吸収スペクトルである。図4はアミノ基含有アル
コキシシラン(A5-a)の赤外吸収スペクトルである。
クトルにおいて観測された2250cm-1付近のピーク
(図1では2267.6cm-1のピーク)が、図2に係
る赤外吸収スペクトルでは観測されず、消失していた。
該2250cm-1付近のピークは、図3に係る赤外吸収
スペクトルでも観測されるように(図3では2258.
9cm-1のピーク)、イソシアネート基(−N=C=
O)に関するピークである。なお、図1〜図4におい
て、横軸は波数(cm-1)であり、縦軸は透過率(%
T)である。
いて観測された1100cm-1付近のピーク(図1では
1111.1cm-1のピーク)と、そのショルダー(図
1では1046.1cm-1のピーク)との相対的な強度
が、図2に係る赤外吸収スペクトルにおいて観測された
1100cm-1付近のピーク(図2では1111.5c
m-1のピーク)と、そのショルダー(図2では104
9.7cm-1のピーク)との相対的な強度と異なってお
り、図2に係る赤外吸収スペクトルでは、1100cm
-1付近のピーク(図2では1111.5cm-1のピー
ク)の強度が、そのショルダー(図2では1049.7
cm-1のピーク)の強度に対して相対的に大きくなって
いる。該1100cm-1付近のピークは、図4に係る赤
外吸収スペクトルでも観測されるように(図4では10
87.3cm-1のピーク)、Si−O−Cに関するピー
クである。
ト基末端ポリマーと、アミノ基含有アルコキシシラン
(A5-a)と反応により、カルボキシル基含有イソシアネ
ート基末端ポリマーの末端のイソシアネート基が、アル
コキシシリル化されて、カルボキシル基含有アルコキシ
シリル基末端ポリマーが得られていることが観測でき
る。
ソシアネート基末端ポリマーの赤外吸収スペクトルであ
る。
ルコキシシリル基末端ポリマーの赤外吸収スペクトルで
ある。
トルである。
吸収スペクトルである。
Claims (8)
- 【請求項1】 下記式(1)で表されることを特徴とす
るアニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー若
しくはその塩又はそれらのアルコキシシリル基加水分解
ポリマー。 【化1】 [式(1)において、Wはアニオン性基含有ポリマーの
骨格に当たる残基であり、Wと結合している窒素原子は
前記アニオン性基含有ポリマーの末端のイソシアネート
基に由来する窒素原子である。Wは、下記式(2)で表
される構造単位を有している。 【化2】 (式(2)において、Yは、数平均分子量が500以上
のアニオン性基非含有ポリオール化合物(A1)に由来す
る残基、数平均分子量が500未満のアニオン性基非含
有ポリオール化合物(A2)に由来する残基、アニオン性
基含有ポリオール化合物(A3)に由来する残基のうちい
ずれかであり、Yと結合している酸素原子は、数平均分
子量が500以上のアニオン性基非含有ポリオール化合
物(A1)、数平均分子量が500未満のアニオン性基非
含有ポリオール化合物(A2)またはアニオン性基含有ポ
リオール化合物(A3)のヒドロキシル基に由来する酸素
原子である。但し、Yとしての数平均分子量が500以
上のアニオン性基非含有ポリオール化合物(A1)に由来
する残基、数平均分子量が500未満のアニオン性基非
含有ポリオール化合物(A2)に由来する残基およびアニ
オン性基含有ポリオール化合物(A3)に由来する残基は
すべて含まれている。Zはポリイソシアネート化合物
(A4)に由来する残基である。なお、Zと結合している
窒素原子およびZに対して反対側にある窒素原子はポリ
イソシアネート化合物(A4)のイソシアネート基に由来
する窒素原子である。)また、Xは下記式(3)、
(4)又は(5)で表されるアルコキシシリル含有基を
示す。 【化3】 (式(3)において、R1、R2は、同一又は異なって、
アルキル基を示し、R3はアルキレン基を示す。また、
R4、R6は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R5は水素原子又はアルキル基を示す。R7は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。) 【化4】 (式(4)において、R 1 、R 2 は、同一又は異なって、
アルキル基を示し、R 3 はアルキレン基を示す。また、
R 4 、R 6 は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R 5 は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基を示す。R 7 は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の 整数である。R8はアルキレン基を示し、
R3のアルキレン基と同一であってもよく、異なってい
てもよい。) 【化5】 (式(5)において、R 1 、R 2 は、同一又は異なって、
アルキル基を示し、R 3 はアルキレン基を示す。また、
R 4 、R 6 は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R 5 は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基を示す。R 7 は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。R 8 はアルキレン基を示し、
R 3 のアルキレン基と同一であってもよく、異なってい
てもよい。)さらに、nは1〜4の整数を示す。] - 【請求項2】 数平均分子量が500以上のアニオン性
基非含有ポリオール化合物(A1)が、数平均分子量が5
00以上のポリエーテルポリオール、数平均分子量が5
00以上のポリエステルポリオール、数平均分子量が5
00以上のポリカーボネートポリオール、数平均分子量
が500以上のポリオレフィンポリオール、および数平
均分子量が500以上のポリアクリルポリオールから選
択された少なくとも一種のアニオン性基非含有ポリオー
ル化合物である請求項1記載のアニオン性基含有アルコ
キシシリル基末端ポリマー若しくはその塩又はそれらの
アルコキシシリル基加水分解ポリマー。 - 【請求項3】 数平均分子量が500未満のアニオン性
基非含有ポリオール化合物(A2)が、多価アルコール、
数平均分子量が500未満のポリエーテルポリオール、
数平均分子量が500未満のポリエステルポリオール、
数平均分子量が500未満のポリカーボネートポリオー
ル、数平均分子量が500未満のポリオレフィンポリオ
ール、および数平均分子量が500未満のポリアクリル
ポリオールから選択された少なくとも一種のアニオン性
基非含有ポリオール化合物である請求項1又は2記載の
アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー若し
くはその塩又はそれらのアルコキシシリル基加水分解ポ
リマー。 - 【請求項4】 アニオン性基含有ポリオール化合物(A
3)が、ジメチロールアルカン酸である請求項1〜3の
何れかの項に記載のアニオン性基含有アルコキシシリル
基末端ポリマー若しくはその塩又はそれらのアルコキシ
シリル基加水分解ポリマー。 - 【請求項5】 前記式(1)で表されるアニオン性基含
有アルコキシシリル基末端ポリマーが、数平均分子量が
500以上のアニオン性基非含有ポリオール化合物(A
1)、数平均分子量が500未満のアニオン性基非含有
ポリオール化合物(A2)、アニオン性基含有ポリオール
化合物(A3)およびポリイソシアネート化合物(A4)の
反応生成物であるアニオン性基含有ポリマーと、下記式
(6)〜(8)で表される第2級アミノ基を1つ含有す
るアルコキシシラン化合物から選択された少なくとも一
種の第2級アミノ基含有アルコキシシラン化合物(A5)
との反応により得られる末端アルコキシシリル化アニオ
ン性基含有ポリマーである請求項1〜4の何れかの項に
記載のアニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマ
ー若しくはその塩又はそれらのアルコキシシリル基加水
分解ポリマー。 【化6】 (式(6)において、R 1 、R 2 は、同一又は異なって、
アルキル基を示し、R 3 はアルキレン基を示す。また、
R 4 、R 6 は、同一又は異なって、水素原子又はア ルキル
基を示す。R 5 は水素原子又はアルキル基を示す。R 7 は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。) 【化7】 (式(7)において、R 1 、R 2 は、同一又は異なって、
アルキル基を示し、R 3 はアルキレン基を示す。また、
R 4 、R 6 は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R 5 は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基を示す。R 7 は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。R 8 はアルキレン基を示し、
R 3 のアルキレン基と同一であってもよく、異なってい
てもよい。) 【化8】 (式(8)において、R 1 、R 2 は、同一又は異なって、
アルキル基を示し、R 3 はアルキレン基を示す。また、
R 4 、R 6 は、同一又は異なって、水素原子又はアルキル
基を示す。R 5 は水素原子、アルキル基、アリール基、
アルコキシカルボ ニル基、アリールオキシカルボニル
基、シクロアルキルオキシカルボニル基を示す。R 7 は
アルキル基、アリール基又はシクロアルキル基を示す。
mは1〜3の整数である。R 8 はアルキレン基を示し、
R 3 のアルキレン基と同一であってもよく、異なってい
てもよい。) - 【請求項6】 ポリイソシアネート化合物(A4)と、数
平均分子量が500以上のアニオン性基非含有ポリオー
ル化合物(A1)、数平均分子量が500未満のアニオン
性基非含有ポリオール化合物(A2)及びアニオン性基含
有ポリオール化合物(A3)との割合としては、ポリイソ
シアネート化合物(A4)におけるイソシアネート基/数
平均分子量が500以上のアニオン性基非含有ポリオー
ル化合物(A1)、数平均分子量が500未満のアニオン
性基非含有ポリオール化合物(A2)及びアニオン性基含
有ポリオール化合物(A3)におけるヒドロキシル基(N
CO/OH)(当量比)が1より大きく1.5以下とな
るような割合である請求項1〜5の何れかの項に記載の
アニオン性基含有アルコキシシリル基末端ポリマー若し
くはその塩又はそれらのアルコキシシリル基加水分解ポ
リマー。 - 【請求項7】 前記式(1)で表されるアニオン性基含
有アルコキシシリル基末端ポリマー中のアニオン性基の
含有量が0.2〜5.0質量%である請求項1〜6の何
れかの項に記載のアニオン性基含有アルコキシシリル基
末端ポリマー若しくはその塩又はそれらのアルコキシシ
リル基加水分解ポリマー。 - 【請求項8】 前記式(1)で表されるアニオン性基含
有アルコキシシリル基末端ポリマー中のケイ素原子の含
有量が0.05〜1質量%である請求項1〜7の何れか
の項に記載のアニオン性基含有アルコキシシリル基末端
ポリマー若しくはその塩又はそれらのアルコキシシリル
基加水分解ポリマー。
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