JP2003012751A - ウレタンウレア樹脂およびそれを用いた粘着剤 - Google Patents

ウレタンウレア樹脂およびそれを用いた粘着剤

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JP2003012751A
JP2003012751A JP2001200295A JP2001200295A JP2003012751A JP 2003012751 A JP2003012751 A JP 2003012751A JP 2001200295 A JP2001200295 A JP 2001200295A JP 2001200295 A JP2001200295 A JP 2001200295A JP 2003012751 A JP2003012751 A JP 2003012751A
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urea resin
hydrocarbon group
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urethane urea
monovalent hydrocarbon
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JP2001200295A
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Kazunori Shigemori
一範 重森
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明はアクリル樹脂系粘着剤の再剥離性の不
足という欠点を改善し、従来のポリウレタン樹脂系粘着
剤では達成できなかった中粘着力を有し、かつ、製造工
程を簡略化するするウレタンウレア樹脂を含んだ粘着剤
を提供するものである。 【解決手段】ポリオール(a)、ポリイソシアネート
(b)、および下記式(1)で表されるアミン(c)を
含む原料を反応させてなるウレタンウレア樹脂。式
(1) 【化1】 (式中、Yは、活性水素を有する官能基を1個以上含む
1価の炭化水素基を表すが、NHを主鎖に含んでもよい。
nは、0または1を表し、R1およびR2は、それぞれ独
立に、水素原子、または水酸基を含まない1価の炭化水
素基を表し、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原
子または1価の炭化水素基を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水酸基を有する鎖
延長剤を用いることにより、種々の性能を付加した新規
なウレタンウレア樹脂に関する。さらに詳しくは、本発
明は、塗料、インキ用バインダー、オーバーコートニ
ス、各種機能性表面処理剤などの被覆材料の他、接着
剤、有機・無機顔料等の微粒子分散剤、相溶化剤等に使
用されるウレタンウレア樹脂に関する。
【0002】
【従来の技術】ウレタン樹脂は、基本的にはポリオール
成分とポリイソシアネート成分とからなり、各成分のバ
リエーションは主鎖の変化しかもたらさないため、従来
のウレタン樹脂の場合、特定の物性のみを大幅に変動さ
せることはビニル系樹脂など側鎖系の樹脂に比べて困難
であった。例えば、基材への密着性、凝集力または、機
械的強度の向上を意図して極性を変化させるために、ウ
レタン樹脂の場合はアミン成分を加えてウレタンウレア
樹脂にすることにより変性を検討するが、側鎖に水酸基
を導入することは難しかった。
【0003】粘着剤に関しては、構成原料で分類する
と、アクリル樹脂系、ゴム系に大別されるが、何れも性
能上の欠点がある。アクリル樹脂系粘着剤は粘着特性に
優れているが、一般産業用途では再剥離性が十分ではな
く、医療用途では臭気や皮膚刺激性が更なる改良が望ま
れている。ゴム系も低分子量物を含有させないと性能が
確保できないため、可塑剤等の低分子量物の添加が不可
欠であるが、長期間経過すると、この低分子量物がブリ
ードし、著しい性能低下を起こした。
【0004】近年、性能制御が比較的容易なアクリル樹
脂系粘着剤が主流になっているが、再剥離性、臭気、皮
膚刺激性等の課題は依然として解決されてはいない。再
剥離性に関しては、アクリル樹脂系粘着剤を被着体に貼
付した後、数日間経過後、再度、被着体から剥がした
時、粘着力上昇と被着体へ樹脂が移行する「糊残り」を
避けることができないのが実状である。
【0005】これに対し様々な改良がされており、有力
な手だての一つが、粘着剤を粘着力100g/インチ幅
以下の微粘着性にして、再剥離性を発現させることであ
るが、アクリル樹脂系粘着剤で粘着力の極めて小さい微
粘着性を発現することは非常に難しく、保持力が不足し
たり、硬化剤の添加量で粘着力のバラツキがあったりし
た。窓ガラス等に粘着剤をコーティングしたシートを貼
る場合、気泡がなくきれいに貼るためには、微粘着性能
が不可欠であり、アクリル樹脂系粘着剤では困難であっ
た。さらに、粘着力800〜1500g/インチ幅の中
粘着領域で再剥離性を有する粘着剤の開発が市場からは
最も期待されているが、アクリル樹脂粘着剤では、糊残
りが解消できず、再剥離性を有する中粘着領域の粘着剤
は存在しなかった。また、アクリル樹脂系粘着剤では、
臭気、皮膚刺激性等にも根本的な問題があり、アクリル
樹脂を主成分にする限り、これらの性能を改善すること
は困難であった。
【0006】この解決手段として、ウレタン樹脂に粘着
性を付与して、アクリル樹脂では得られない性能を引き
出す研究が進められている。ウレタン樹脂の高凝集力を
利用して粘着剤を作る試みは従来からあったが、ポリオ
ールとジイソシアネートによるウレタン化反応だけで作
成したウレタン樹脂系粘着剤では、その物性の範囲は微
粘着領域であった。ポリウレタン系粘着剤の粘着力を上
げるためには、硬化剤量を減らすという方法があった
が、架橋構造の減少、凝集力不足のため、良好な再剥離
性が発現せず、ポリウレタン系粘着剤で中粘着以上に粘
着力を向上させることは難しかったが、我々は特開平2
001−122938号公報で示したように、鎖延長剤
としてマイケル付加型のアミン化合物を使用し、中粘着
型のウレタンウレア樹脂を開発した。しかし、このマイ
ケル付加型ジアミン化合物は合成時に反応工程が増える
ことや、マイケル付加型ジアミン化合物のみでの保存性
が悪く、経時で増粘するなどの問題点もあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ウレタンウ
レア樹脂の特徴を十分に活かしつつ、簡便且つ効果的に
にその物性を制御することを可能とした側鎖に水酸基を
有するウレタンウレア樹脂とその製造方法、およびこれ
を利用した粘着剤、記録材の提供を目的とする。
【0008】本発明はアクリル樹脂系粘着剤の再剥離性
の不足という欠点を改善し、従来のポリウレタン樹脂系
粘着剤では達成できなかった中粘着力を有するウレタン
ウレア樹脂を含んだ粘着剤を提供するものである。
【0009】また、本発明はマイケル付加型ウレタンウ
レア粘着剤の製造工程を簡略化する粘着剤の製造方法を
提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】ポリウレタン樹脂の樹脂
組成や反応方法を種々検討した結果、水酸基を有する鎖
延長剤で、さらに高分子量化したウレタンウレア樹脂を
使用することにより、再剥離性良好で中粘着力を示す粘
着剤が得られることを見いだした。
【0011】本発明者らは、ウレタンウレア樹脂がその
構成成分として、水酸基を含有する鎖延長剤を使用する
ことにより、ウレタンウレア樹脂の特徴を維持したまま
諸物性を簡便に制御することが可能であることを見出
し、本発明に至った。
【0012】すなわち本発明は、ポリオール(a)、ポ
リイソシアネート(b)、および下記式(1)で表され
るアミン(c)を含む原料を反応させてなるウレタンウ
レア樹脂に関する。 式(1)
【0013】
【化5】
【0014】(式中、Yは、活性水素を有する官能基を
1個以上含む1価の炭化水素基を表すが、NHを主鎖に含
んでもよい。nは、0または1を表し、R1およびR
2は、それぞれ独立に、水素原子、または水酸基を含ま
ない1価の炭化水素基を表し、R3およびR4は、それぞ
れ独立に、水素原子または1価の炭化水素基を表す。) また、ポリオール(a)とポリイソシアネート(b)と
を反応させてなる末端にイソシアナト基を有するウレタ
ンプレポリマー(A)に、式(1)で表されるアミン
(c)を反応させてなるウレタンウレア樹脂に関する。
式(1)
【0015】
【化6】
【0016】(式中、Yは、活性水素を有する官能基を
1個以上含む1価の炭化水素基を表すが、NHを主鎖に含
んでもよい。nは、0または1を表し、R1およびR
2は、それぞれ独立に、水素原子、または水酸基を含ま
ない1価の炭化水素基を表し、R3およびR4は、それぞ
れ独立に、水素原子または1価の炭化水素基を表す。)
また、本発明は、ポリオール(a)とポリイソシアネー
ト(b)を反応させてウレタンプレポリマー(A)をつ
くる工程a、およびウレタンプレポリマー(A)と式
(1)で表されるアミン(c)とを反応させてウレタン
ウレア樹脂をつくる工程bを含むウレタンウレア樹脂の
製造方法に関する。 式(1)
【0017】
【化7】
【0018】(式中、Yは、活性水素を有する官能基を
1個以上含む1価の炭化水素基を表すが、NHを主鎖に含
んでもよい。nは、0または1を表し、R1およびR
2は、それぞれ独立に、水素原子、または水酸基を含ま
ない1価の炭化水素基を表し、R3およびR4は、それぞ
れ独立に、水素原子または1価の炭化水素基を表す。)
また、本発明は、上記記載のウレタンウレア樹脂を含ん
でなる粘着剤に関する。
【0019】また、本発明は、さらに反応停止剤(f)
を反応させてなるウレタンウレア樹脂を含んでなる上記
粘着剤に関する。
【0020】また、本発明は、ポリオール(a)とポリ
イソシアネート(b)とを反応させて得られるウレタン
プレポリマー(A)に、式(1)で規定されるアミン
(c)を反応させて末端にイソシアナト基を有するウレ
タンウレア樹脂を合成する第1の工程、前記ウレタンウ
レア樹脂と反応停止剤(f)とを反応させる第2の工
程、および前記第2の工程の反応物に硬化剤(D)を配
合する第3の工程を含むことを特徴とする粘着剤の製造
方法に関する。 式(1)
【0021】
【化8】
【0022】(式中、Yは、活性水素を有する官能基を
1個以上含む1価の炭化水素基を表すが、NHを主鎖に含
んでもよい。nは、0または1を表し、R1およびR
2は、それぞれ独立に、水素原子、または水酸基を含ま
ない1価の炭化水素基を表し、R3およびR4は、それぞ
れ独立に、水素原子または1価の炭化水素基を表す。)
また、本発明は、基材と、上記粘着剤とからなる積層体
に関する。
【0023】
【発明の実施の形態】(ウレタンプレポリマー(A)に
ついて)本発明に用いるウレタンプレポリマー(A)
は、ポリオール(a)、ポリイソシアネート(b)を反応
させてなる、末端に少なくとも1個のイソシアナト基を
有する化合物である。また、ウレタンプレポリマー
(A)の原料として、必要に応じて後述のアミン
(c)、水、または、後述するイソシアナト基と反応し
うる基とイオン性基を有する化合物(e’)等を含んで
もよい。 (ポリオール(a)について)ポリオール(a)として
は、高分子量ポリオール類の1種または2種以上、ある
いはビスフェノールAやビスフェノールF等のビスフェ
ノール類、ビスフェノール類にエチレンオキサイド、プ
ロピレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを付加さ
せたグリコール類、その他のポリオール類等も用いるこ
とができる。さらに、これらの中の1種または2種以上
とオレフィン類、芳香族炭化水素類等他の化合物との反
応によって得られる2個以上の活性水素基を有する化合
物も使用することができる。
【0024】高分子量ポリオール類は重合度2以上の繰
り返し単位を有し且つ2個の水酸基を有する化合物であ
り、ポリエステルポリオール類やポリエーテルポリオー
ル類が挙げられる。
【0025】本発明に用いるポリエステルポリオール類
としては、公知のポリエステルポリオールを用いること
ができる。
【0026】ポリエステルポリオールとして、例えば、
ポリオール成分と二塩基酸成分とが縮合反応したポリエ
ステルポリオールがある。ポリオールのうちジオールと
しては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
ジプロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ブチレングリコール、1,6−ヘ
キサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオー
ル、3,3’−ジメチロールヘプタン、ポリオキシエチ
レングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、
1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネ
オペンチルグリコール、オクタンジオール、ブチルエチ
ルペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジ
オール、シクロヘキサンジオール、ビスフェノールAが
挙げられ、3個以上の水酸基を有するポリオールとして
は、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等が挙げられ、二塩基酸成分としてテレフタ
ル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、無水フ
タル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等の脂肪族ある
いは芳香族二塩基酸または芳香族二塩基酸が挙げられ
る。また、ε−カプロラクトンポリ(β−メチル−γ−
バレロラクトン)、ポリバレロラクトン等のラクトン類
等の環状エステル化合物の開環重合により得られるポリ
エステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、シ
リコンポリオール等が使用できる。
【0027】ポリエステルポリオール類の重量平均分子
量は、好ましくは1,000〜5,000、更に好まし
くは1,500〜3,500である。その使用量はウレ
タンプレポリマー(A)を構成するポリオール中の0〜
50モル%が好ましい。
【0028】本発明に用いるポリエーテルポリオール類
としては、公知のポリエーテルポリオールを用いること
ができる。例えば、テトラヒドロフラン、あるいはエチ
レンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキ
サイド等のアルキレンオキサイドの重合体、共重合体あ
るいはグラフト共重合体、またはヘキサンジオール、メ
チルヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジ
オールあるいはこれらの混合物の縮合によるポリエーテ
ルポリオール類、プロポキシル化またはエトキシル化さ
れたポリエーテルポリオール類等の水酸基が2個以上の
ものを用いることができる。
【0029】さらに、アルキレンオキサイドの重合する
際の重合開始剤としては、例えば、ポリプロピレングリ
コール、エチレングリコール、グリセリン、ソルビトー
ル、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、
トリメチロールエタン、1,2,6−ヘキサントリオー
ル、ペンタエリスリトール等の3価以上のアルコールで
あるポリエーテルポリオールも好適に用いられる。部分
エステル化した多価アルコールとポリエーテルポリオー
ルの付加物も利用できる。この場合、ポリエーテル部分
はブロックポリマーであってもランダムポリマーであっ
てもよい。ポリエーテルポリオールを付加した末端は水
酸基であるが、部分的にアルキルオキシ基や芳香族炭化
水素オキシ基であってもよい。
【0030】ポリエーテルポリオール類の重量平均分子
量は、側鎖効果が引き出されやすくするためには、好ま
しくは100〜100,000、更に好ましくは500
〜25,000、1,000〜10,000である。ポ
リエーテルポリオールの使用量はポリウレタンを構成す
るポリオール中50〜100モル%が好ましい。
【0031】ポリオール(a)は、上記ポリエーテルポリ
オールおよび/またはポリエステルポリオールと当モル
当量未満の下記ポリイソシアネートとを反応させて末端
が水酸基のウレタンポリオールであってもよい。
【0032】その他のポリオール類としては、エチレン
グリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリ
コール、ブタンジオール、プロパンジオール、1,6−
ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘ
キサンジメタノール、3,9−ビス(1,1−ジメチル
−2−ヒドロキシエチル2,2,8,10−テトラオキ
ソスピロ〔5.5〕ウンデカン等の2個の水酸基を有する
化合物、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメ
チロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビトー
ル、メチルグルコシド、等の3個以上の水酸基を有する
化合物等が挙げられる。 (ポリイソシアネート(b)について)本発明に用いら
れるポリイソシアネート(b)としては、従来公知のも
のを使用することができ、例えば、芳香族ポリイソシア
ネート、脂肪族ポリイソシアネート、芳香脂肪族ポリイ
ソシアネート、脂環族ポリイソシアネート等が挙げられ
る。
【0033】芳香族ポリイソシアネートとしては、1,
3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニ
ルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネ
ート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、
2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレン
ジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネ
ート、2,4,6−トリイソシアネートトルエン、1,
3,5−トリイソシアネートベンゼン、ジアニシジンジ
イソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソ
シアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリ
イソシアネート等を挙げることができる。
【0034】脂肪族ポリイソシアネートとしては、トリ
メチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシア
ネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、
ペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレン
ジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネー
ト、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレ
ンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメ
チレンジイソシアネート等を挙げることができる。
【0035】芳香脂肪族ポリイソシアネートとしては、
ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼ
ン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベ
ンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチ
ルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシア
ネート等を挙げることができる。
【0036】脂環族ポリイソシアネートとしては、3−
イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロ
ヘキシルイソシアネート(IPDI)、1,3−シクロ
ペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジ
イソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネ
ート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネー
ト、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネー
ト、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシア
ネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シク
ロヘキサン等を挙げることができる。
【0037】また一部上記ポリイソシアネートのトリメ
チロールプロパンアダクト体、イソシアヌレート環を有
する3量体等も併用することができる。ポリフェニルメ
タンポリイソシアネート(PAPI)、ナフチレンジイ
ソシアネート、及びこれらのポリイソシアネート変性物
等を使用し得る。なおポリイソシアネート変性物として
は、カルボジイミド基、ウレトジオン基、ウレトイミン
基、水と反応したビュレット基、イソシアヌレート基の
いずれかの基、またはこれらの基の2種以上を有する変
性物を使用できる。ポリオールとジイソシアネートの反
応物もポリイソシアネート(b)として使用することが
できる。
【0038】本発明に用いられるポリイソシアネート
(b)としては、4,4’−ジフェニルメタンジイソシ
アネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソ
シアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキ
シルイソシアネート(イソホロンジイソシアネート)、
キシリレンジイソシネート、4,4’−メチレンビス
(シクロヘキシルイソシアネート)(水添MDI)等の
無黄変型または難黄変型のポリイシソアネート化合物を
用いると耐候性の点から好ましい。 (工程aについて)本発明においてウレタンプレポリマ
ー(A)をつくるウレタン化反応は、種々の方法が可能
であるが以下の2つの方法に大別される。 1)ポリオール(a)、ポリイソシアネート(b)、お
よび必要に応じてイソシアナト基と反応しうる基とイオ
ン性基を有する化合物(e')、および/または溶剤、およ
び/または触媒からなる溶液を全量仕込む方法。 2)ポリオール(a)、および必要に応じてイソシアナ
ト基と反応しうる基とイオン性基を有する化合物(e')、
および/または溶剤をフラスコに仕込み、ポリイソシア
ネート(b)を滴下した後必要に応じて触媒を添加する
方法。反応を精密に制御する場合は2)が好ましい。ウ
レタンプレポリマー(A)を得る反応の温度は120℃
以下が好ましい。更に好ましくは50〜110℃であ
る。110℃より高くなると反応速度の制御が困難にな
り、所定の重量平均と構造を有するウレタンプレポリマ
ーが得られなくなる。ウレタン化反応は、触媒の存在
下、50〜110℃で1〜20時間行うのが好ましい。
【0039】ポリオール(a)とポリイソシアネート
(b)の配合比は、化合物の反応性、3価以上の化合物
の存在比、得られた樹脂の用途などで大きく左右され
る。ウレタンプレポリマーが少なくとも1個のイソシア
ナト基を有するためには、ポリオール(a)および化合
物(e’)のイソシアナト基と反応可能な官能基の1モ
ルに対して、ポリイソシアネート(b)のイソシアナト
基が1モルより多くなることが必要であり、好ましくは
1.01〜4.00モル、さらに好ましくは1.40〜
3.00モルの範囲内が適当である。
【0040】ウレタンプレポリマー(A)の合成時に
は、公知の触媒を使用することができる。例えば三級ア
ミン系化合物、有機金属系化合物等が挙げられる。
【0041】3級アミン系化合物としてはトリエチルア
ミン、トリエチレンジアミン、N,N−ジメチルベンジ
ルアミン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロウン
デセン(DBU)等が挙げられ、場合によっては単独、
もしくは併用することもできる。
【0042】有機金属系化合物としては錫系化合物、非
錫系化合物を挙げることができる。
【0043】錫系化合物としてはジブチル錫ジクロライ
ド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ジブロマイド、
ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレート(D
BTDL)、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫スル
ファイド、トリブチル錫スルファイド、トリブチル錫オ
キサイド、トリブチル錫アセテート、トリエチル錫エト
キサイド、トリブチル錫エトキサイド、ジオクチル錫オ
キサイド、トリブチル錫クロライド、トリブチル錫トリ
クロロアセテート、2−エチルヘキサン酸錫等が挙げら
れる。
【0044】非錫系化合物としては、例えばジブチルチ
タニウムジクロライド、テトラブチルチタネート、ブト
キシチタニウムトリクロライドなどのチタン系、オレイ
ン酸鉛、2−エチルヘキサン酸鉛、安息香酸鉛、ナフテ
ン酸鉛などの鉛系、2−エチルヘキサン酸鉄、鉄アセチ
ルアセトネートなどの鉄系、安息香酸コバルト、2−エ
チルヘキサン酸コバルトなどのコバルト系、ナフテン酸
亜鉛、2−エチルヘキサン酸亜鉛などの亜鉛系、ナフテ
ン酸ジルコニウムなどが挙げられる。
【0045】上記触媒の中で、ジブチル錫ジラウレート
(DBTDL)、2−エチルヘキサン酸錫等が反応性や
衛生性の点で好ましい。
【0046】上記3級アミン系化合物、有機金属系化合
物等の触媒は、場合によっては単独でも使用できるが、
併用することもでき、特にポリオール成分としてポリエ
ステルジオール類とポリエーテルジオール類を併用する
場合においては、ジブチル錫ジラウレートと2−エチル
ヘキサン酸錫を併用することにより安定に均一なウレタ
ンプレポリマー(A)が得られるので好ましい。
【0047】ウレタンプレポリマー(A)を合成すると
きに用いる有機金属化合物触媒は、後述のアミン(c)
とさらに反応するとき、反応を著しく促進する。イソシ
アナト基とアミノ基の反応は、元来、非常に早いが、有
機金属化合物触媒の存在下では、さらに反応が促進さ
れ、制御が困難になる場合がある。このとき、キレート
化合物が存在していると、この有機金属化合物触媒とキ
レートを形成し、触媒能を調整することにより、アミン
(c)との反応を制御しやすくする。
【0048】当該キレート化合物としては、アセチルア
セトン、ジメチルグリオキシム、オキシン、ジチゾン、
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)のようなポリアミ
ノオキシ酸、クエン酸のようなオキシカルボン酸、縮合
リン酸等が挙げられる。キレート化合物の中では、アセ
チルアセトンが有機溶媒に可溶であり、揮発性を有して
必要で有れば除去することが容易であり好ましい。
【0049】また、当該キレート化合物は、反応後もポ
リウレタンウレア樹脂中に残留する。本発明のポリウレ
タン樹脂を粘着剤として使用する際は、さらに、硬化剤
を添加することが好ましいが、このとき、キレート化合
物は、ポリウレタンウレア樹脂と硬化剤との反応速度を
も調整し、結果的に保存安定性の優れた粘着剤を与える
ことができる。
【0050】本発明のウレタンプレポリマー(A)の合
成時には公知の溶剤が好適に使用される。溶剤の使用は
反応制御を容易にする役割を果たす。斯かる目的で使用
される溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、酢
酸エチル、トルエン、キシレン、アセトン、ベンゼン、
ジオキサン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジ
グライム、ジメトルスルホキシド、N-メチルピロリド
ン、ジメチルホルミアミド等が挙げられる。ウレタンウ
レア樹脂の溶解性、溶剤の沸点等、アミン(c)の溶解
性の点から特に酢酸エチル、トルエン、メチルエチルケ
トンまたはこれらの混合溶剤が好ましい。また、溶剤を
使用した場合のウレタンプレポリマー反応系内の濃度は
樹脂固形分が好ましくは50〜95重量%さらに好ましくは
60〜90重量%であり、濃度が低すぎると反応性が低下し
すぎることから好ましくない。 (アミン(c)について)本発明においてアミン(c)
とは、式(1)で規定される化合物であれば、公知のも
のが使用できる。このような化合物としてはMXDA−
PO1(三菱ガス化学社製)、MXDA−PO2(三菱
ガス化学社製)、MXDA−EO1(三菱ガス化学社
製)、MXDA−EO2(三菱ガス化学社製)、2−ヒ
ドロキシエチルアミノプロピルアミン(広栄化学工業株
式会社製)、アミノエチルエタノールアミン、N−(2
−ヒドロキシエチル)キシリレンジアミン(明成化学工
業株式会社製)等が挙げられる。 (工程b、第1の工程及び第2の工程について)ウレタ
ンウレア樹脂は、末端がイソシアナト基であるウレタン
プレポリマー(A)と、式1で規定されるアミン(c)
が反応してなり、また、ポリウレタンウレアは、末端が
イソシアナト基であるウレタンプレポリマー(A)と、
アミン(c)が反応してなるが、さらに、必要に応じて
反応停止剤(f)としてモノアミン化合物を反応させる
ことができる。
【0051】反応停止剤(f)は、分子量を制御した
り、ウレタンウレア樹脂末端の未反応で残るイソシアナ
ト基と反応して樹脂の反応活性を安定化させる役割を果
たす。
【0052】本発明に用いる反応停止剤(f)として
は、例えば、ジエチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、
ジ-n-オクチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジイ
ソノニルアミン等のジアルキルアミン類の他、モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミン、2−アミノ−2−
メチル−1−プロパノール、トリ(ヒドロキシメチル)
アミノメタン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロ
パンジオール等の水酸基を有するモノアミン、モノメチ
ルヒドラジン、1,1−ジメチルヒドラジン、ベンジル
ヒドラジン等のアルキルヒドラジン類、ホルムヒドラジ
ド、アセトヒドラジド、ラウリン酸ヒドラジド等のヒド
ラジド類、N,N-ジメチル-1,3−プロパンジアミ
ン、N,Nジエチル1,3-プロパンジアミン等の片側が3
級アミノ基と1級アミノ基を有するモノアミン化合物、
さらにγ-アミノプロピルトリエトキシシラン等アルコ
キシシリル基を有するモノアミン化合物も用いることが
できる。
【0053】上記の反応停止剤(f)の中でも2−アミ
ノ−2−メチル−プロパノールなどのように水酸基を有
するモノアミンは、末端が水酸基である保存安定性に優
れたウレタンウレア樹脂を得る事ができる。さらに末端
が水酸基であるウレタンウレア樹脂は、ポリイソシアネ
ート系の硬化剤を添加して架橋させる際に末端の水酸基
が架橋部位としての役割も果たすことから好ましい。
尚、水酸基を有するモノアミンの場合、アミノ基と水酸
基両方が、ウレタンウレア樹脂の末端イソシアナト基と
反応可能であるが、アミノ基の反応性の方が高く、優先
的にイソシアナト基と反応する。
【0054】また、N,N-ジメチル-1,3−プロパン
ジアミン、N,Nジエチル1,3-プロパンジアミン等の片
側が三級アミノ基と一級アミノ基を有するモノアミン化
合物は、ウレタンウレア樹脂の末端にカチオン性基を導
入するために好適に使用される。
【0055】本発明において、イソシアナト基含有化合
物であるウレタンプレポリマー(A)およびポリイソシ
アネートが有するイソシアナト基と、アミン(c)、お
よび反応停止剤(f)が有する一級または二級のアミノ
基とのウレア化反応は、以下の2つの方法に大別され
る。 1)イソシアナト基含有化合物からなる溶液をフラスコ
に仕込み、アミノ基含有化合物からなる溶液を滴下する
方法。 2)アミノ基含有化合物からなる溶液をフラスコに仕込
み、イソシアナト基を有する化合物の溶液を滴下する方
法。
【0056】安定した反応になる方で合成を行うが、反
応に問題がなければ、操作が容易な1)の方法が好まし
い。本発明のウレア反応の温度は、100℃以下が好ま
しい。更に好ましくは70℃以下である。70℃でも反
応速度は大きく、制御できない場合は、50℃以下が更
に好ましい。100℃より高くなると反応速度の制御が
困難であり、所定の分子量と構造を有するウレタンウレ
ア樹脂を得ることは難しい。また、反応系内の温度を好
ましくは50℃以下、さらに好ましくは40℃以下にし
ておくことが好ましい。
【0057】また、ウレタンプレポリマー(A)とアミ
ン(c)との配合比は、特に限定されず、用途と要求性
能により任意に選択されるが、通常イソシアナト基含有
化合物中のイソシアナト基1モルに対するアミノ基含有
化合物中のアミノ基の官能基のモル数が、イソシアナト
基過剰系にする場合には好ましくは0.70〜0.97、さらに
好ましくは0.8〜0.96、アミノ基過剰系では好ましくは
1.001〜1.40、さらに好ましくは1.01〜1.2である。この
範囲外では所定の分子量にならないことから好ましくな
い。
【0058】反応停止剤(f)の使用量は、アミン
(c)と混合添加する場合と単独で最後に添加する場合
により異なるが、混合添加する場合にはイソシアナト基
を有する化合物中のイソシアナト基1モルに対して好ま
しくは0.5モル以下、さらに好ましくは、0.3mo
l以下になる量が望ましく、単独で最後に添加する場合
には最終的に存在するイソシアナト基1モルに対して
0.5〜3.0モルであり、特に樹脂の安定化を目的と
した場合には1〜3.0モルが好ましい。
【0059】この範囲外では成膜性が低下したり、変着
色する等の悪影響が見られる。反応の終点は、滴定に因
るイソシアネート%測定、IR測定によるイソシアネー
トピークの消失により判断する。
【0060】ウレタンウレア樹脂の分子量は、用途に応
じて制限され特に限定はないが、好ましくはGPCによ
る標準ポリスチレン換算の重量平均分子量で1,000
〜20,000が好ましい。更に好ましくは、5,00
0〜150,000である。また、数平均分子量として
は、好ましくは1,000〜150,000更に好まし
くは、4,000〜100,000である。これより大き
いと粘度が高すぎ扱いにくくなる。逆にこれより小さい
とポリマーとしての性能を発現できない。インキ受理層
形成用被覆剤として使用する場合には、表面のタック、
耐水性及び溶解性のバランスから重量平均分子量が1
0,000〜50,000、数平均分子量が8,000
〜30,000の範囲にあることがより望ましい。
【0061】また、得られたウレタンウレアの溶液粘度
は特に制限はなく、樹脂の用途により選択されるが、好
ましくは、固形分50重量%で100〜10000mPa・s(25℃)
であり、粘着剤として使用する場合にはさらに好ましく
は固形分50重量%で1000〜5000mPa・s(25℃)であり、
粘度が高すぎると塗工加工が困難になる可能性があり、
また低すぎると十分な分子量の樹脂が出来ていない場合
がある。 (硬化剤(D)、及び第3の工程について)本発明に用
いられる硬化剤(D)としては、前述のポリイソシアネ
ート(b)を使用することができる。
【0062】本発明に用いられるウレタンウレア樹脂と
硬化剤(D)の配合比は、ウレタンウレア樹脂100重
量部に対して硬化剤(D)0.5〜10重量部である。
硬化剤(D)が0.5重量部より少ない場合は凝集力が
低下し、10重量部より多い場合は粘着力が低下する。
好ましくは1〜5重量部である。
【0063】配合は、公知の配合方法を用いることがで
きる。 (添加剤について)本発明のウレタンウレア樹脂は、印
刷適性や塗膜特性を向上させる目的で、有機・無機のフ
ィラーを配合しても良い。
【0064】本発明において有機フィラーとは、デンプ
ン等の天然物、ポリメチルメタアクリレートなどのアク
リル系、ポリスチレン系、スチレン-アクリル系、ナイ
ロン6、ナイロン12、ナイロン6-12等のナイロン系、高
密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、4フッ化エチレン等のオレフィン系、ポリエステル
系、フェノール系、ベンゾグアナミン系の樹脂微粒子が
挙げられる。
【0065】本発明において無機フィラーは、クレー、
ケイソウ土、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸
マグネシウム、ハイドロタルサイト、タルク、カオリ
ン、焼成カオリン、硫酸バリウム、二酸化チタン、硫酸
カルシウム、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウ
ム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタ
ン、炭酸亜鉛、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、酸化
鉛、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、合成非晶質
シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、アルミナゾル、
擬ベーマタイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオ
ライト、モンモリナイト等の無機フィラーを挙げること
ができる。また、フィラー成分としてアルミナゾルやコ
ロイダルシリカを使用する場合、ウレタンウレア樹脂は
既述の方法により水性化してからフィラーを混合すると
安定に混合液が得られる。
【0066】さらに、 1)反応停止剤(f)として水
酸基、カルボキシル基を有する化合物を使用した場合 2)反応停止剤(f)としてアルコキシシリル基を有す
る化合物を使用した場合には、得られたウレタンウレア
樹脂はフィラーにグラフトせしめることができる。ウレ
タンウレア樹脂が水酸基、カルボキシル基、エポキシ基
を有する場合、樹脂とフィラーの混合液中にシランカッ
プリング剤を添加し、40〜100℃、10分〜3時間
加熱攪拌することによりグラフト化が可能である。ウレ
タンウレア樹脂がメチロール基またはN-アルコキシメ
チル基を有する場合、樹脂とフィラーの混合液を必要に
応じて酸触媒の存在下に加熱攪拌することによりグラフ
ト化が可能である。ウレタンウレア樹脂がアルコキシシ
リル基を有する場合樹脂とフィラーの混合液を40〜1
00℃、10分〜3時間加熱攪拌することによりグラフ
ト化が可能である。
【0067】アルミナゾルやコロイダルシリカにウレタ
ンウレア樹脂をグラフトさせる場合、既述の方法により
水性化してからフィラーを混合するか、グラフト反応時
に水性化すると安定なグラフト体が得られることから好
ましい。
【0068】フィラーとウレタンウレア樹脂との配合比
率としては、フィラー配合の目的により異なるが、例え
ばブロッキング防止や塗膜の機械的特性の向上を目的と
する場合には、被覆剤の全量を基準とし、好ましくは5
〜50重量%、さらに好ましくは10〜40重量%であ
り、これ以上多いと塗膜の機械特性、特に折り曲げ性、
伸張性が低下する。また、インキの乾燥性の向上を目的
とする場合には、好ましくは50〜95%、さらに好ま
しくは60〜90%であるこれより少ない場合には十分
な効果が得られない。フィラーの配合率が高い場合、フ
ィラーと樹脂をグラフトさせると、塗膜の機械特性が飛
躍的に向上するため好ましい。
【0069】本発明のウレタンウレア樹脂は、ブロッキ
ング防止、カーリング防止、表面光沢の調整、耐候性の
向上、インキ滴の濡れ性の改善等の目的で、他の樹脂、
例えばアクリル樹脂、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリ
ウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセター
ル、ポリスチレン、フッ素樹脂、ポリカーボネート、ポ
リエーテル、ポリイソブチレン、石油樹脂、ロジン、ニ
トロセルロース、しょ糖エステル、塩化ビニル/酢酸ビ
ニル系共重合体、エチレン/酢酸ビニル系共重合体、α
−オレフィン/無水マレイン酸系共重合体、スチレン/
無水マレイン酸系共重合体等の熱可塑性樹脂、フェノー
ル樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリ
エステル樹脂、アルキド樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹
脂等の他、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリ
レート、ウレタンアクリレート、ポリエーテルアクリレ
ート、ホスファゼン樹脂等の紫外線または電子線により
硬化する樹脂を本発明の目的を妨げない範囲で1種また
は2種以上配合することができる。
【0070】また、必要に応じて、タルク、炭酸カルシ
ウム、酸化チタン等の充填剤、粘着付与剤、光分解剤、
生分解促進剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤等の蛍光染
料、着色染料、着色剤、増粘剤、消泡剤、レベリング
剤、クレーター防止剤、沈降防止剤、酸化防止剤、光安
定剤、難燃剤、ワックス、熱安定剤等の添加剤も、適宜
1種または2種以上添加することができる。
【0071】光分解剤としては、ベンゾイン類、ベンゾ
インアルキルエーテル類、ベンゾフェノンとその誘導
体、アセトフェノンとその誘導体、キノン類、チオキサ
ントン類、フタロシアニン、アナターゼ型酸化チタン、
エチレン−一酸化炭素共重合体、芳香族ケトンと金属塩
との増感剤などが挙げられる。
【0072】生分解促進剤としては、オキソ酸、飽和ジ
カルボン酸などの有機酸、これらの有機酸と炭素数1〜
4程度のアルコールとの低級アルキルエステルが挙げら
れる。
【0073】オキソ酸については、グリコール酸、乳
酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸などの炭素数2〜6程
度のオキソ酸が挙げられる。
【0074】飽和ジカルボン酸については、シュウ酸、
マロン酸、コハク酸、無水コハク酸、グルタル酸等の炭
素数2〜6程度の低級飽和ジカルボン酸が挙げられる。
本発明に用いる劣化防止剤としては、酸化防止剤、紫外
線吸収剤および光安定剤からなる群より選ばれる少なく
とも1種を用いる。
【0075】本発明に用いる酸化防止剤としては、ラジ
カル連鎖禁止剤(1次酸化防止剤)、過酸化物分解剤
(2次酸化防止剤)が挙げられる。
【0076】ラジカル連鎖禁止剤(1次酸化防止剤)と
しては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤
が挙げられる。
【0077】過酸化物分解剤(2次酸化防止剤)として
は、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤が挙げられ
る。
【0078】フェノール系酸化防止剤としては、モノフ
ェノール系、ビスフェノール系、高分子型フェノール系
酸化防止剤、が挙げられる。
【0079】モノフェノール系酸化防止剤としては、
2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒ
ドロキシアニソール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エ
チルフェノール、ステアリン−β−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、等
が挙げられる。
【0080】ビスフェノール系酸化防止剤としては、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−
6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3
−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブ
チリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニ
ル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−
テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン、等が挙げら
れる。
【0081】高分子型フェノール系酸化防止剤として
は、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス−
[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、ビス
[3,3’−ビス−(4’−ヒドロキシ−3’−t−ブ
チルフェニル)ブチリックアシッド]グリコールエステ
ル、1,3,5−トリス(3’,5’−ジ−t−ブチル
−4’−ヒドロキシベンジル)−S−トリアジン−2,
4,6−(1H、3H、5H)トリオン、トコフェノー
ル、等を挙げられる。IRGANOX L 135(チ
バ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社)、は樹脂と
の相溶性から特に好ましい。
【0082】硫黄系酸化防止剤としては、ジラウリル
3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル3,
3’−チオジプロピオネート、ジステアリル3,3’−
チオジプロピオネート、等が挙げられる。
【0083】リン系酸化防止剤としては、トリフェニル
ホスファイト、ジフェニルイソデシルホスファイト、フ
ェニルジイソデシルホスファイト、等が挙げられる。
【0084】本発明に用いる紫外線吸収剤としては、ベ
ンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリチル酸
系、シュウ酸アニリド系、シアノアクリレート系、トリ
アジン系、の紫外線吸収剤を挙げることができる。
【0085】ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデ
シルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−
4−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキ
シ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロ
キシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、ビス
(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェ
ニル)メタン、等を挙げることができる。
【0086】ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤として
は、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−
tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチ
ルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロ
キシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒ
ドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニ
ル)5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒド
ロキシ−3’,5’−ジ−tert−アミルフェニル)
ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−
オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−[2’
−ヒドロキシ−3’−(3’’,4’’,5’’,
6’’,−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−
メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2,2’メチレ
ンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)
−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノ
ール]、[2(2’−ヒドロキシ−5’−メタアクリロ
キシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、等を挙げ
ることができる。TUNUVIN 571(チバ・スペ
シャリティ・ケミカルズ株式会社)、は樹脂との相溶性
から特に好ましい。
【0087】サリチル酸系紫外線吸収剤としては、フェ
ニルサリシレート、p−tert−ブチルフェニルサリ
シレート、p−オクチルフェニルサリシレート、等を挙
げることができる。
【0088】シアノアクリレート系紫外線吸収剤として
は、2−エチルヘキシル−2−シアノ−3,3’−ジフ
ェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3’−
ジフェニルアクリレート、等を挙げることができる。
【0089】本発明に用いる光安定剤としては、ヒンダ
ードアミン系光安定剤、紫外線安定剤、の光安定剤を挙
げることができる。
【0090】ヒンダードアミン系光安定剤としては、
[ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート]、ビス(1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジル)セバケート、メチル1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルセバケート
を挙げることができる。商品名としては、TINUVI
N 765(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会
社)、アデカスタブLA−77(旭電化)、Chima
ssorb 944LD(チバ・スペシャリティ・ケミ
カルズ株式会社)、TINUVIN 622LD(チバ
・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社)、TINUV
IN 144(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式
会社)、アデカスタブLA−57(旭電化)、アデカス
タブLA−62(旭電化)、アデカスタブLA−67
(旭電化)、アデカスタブLA−63(旭電化)、アデ
カスタブLA−68(旭電化)、アデカスタブLA−8
2(旭電化)、アデカスタブLA−87(旭電化)、G
oodrite UV−3034(Goodrich)
を挙げることができる。TINUVIN 765(チバ
・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社)は樹脂との相
溶性から特に好ましい。
【0091】紫外線安定剤としては、ニッケルビス(オ
クチルフェニル)サルファイド、[2,2’−チオビス
(4−tert−オクチルフェノラート)]−n−ブチ
ルアミンニッケル、ニッケルコンプレックス−3,5−
ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−リン
酸モノエチレート、ニッケル−ジブチルジチオカーバメ
ート、ベンゾエートタイプのクエンチャー、ニッケル−
ジブチルジチオカーバメート、等を挙げることができ
る。
【0092】劣化防止剤として酸化防止剤と、紫外線吸
収剤または光安定剤とを含むことが好ましく、更に酸化
防止剤、紫外線吸収剤および光安定剤をすべて含むこと
が好ましい。TINUVIN B 75(チバ・スペシ
ャリティ・ケミカルズ株式会社)は、IRGANOX
L 135(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会
社)とTINUVIN 571(チバ・スペシャリティ
・ケミカルズ株式会社)とTINUVIN 765(チ
バ・スペシャリティ・ケミカルズ株式会社)とを含み、
お互いの効果が干渉することなく使用できて好ましい。
その使用量は固形分の0〜10重量%が好ましい。
【0093】
【実施例】次に、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0094】以下に合成例を示す。
【0095】実施例1 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコにポリエーテルポリオールPP−
2000(2官能ポリエーテルポリオール、OH価5
6、三洋化成工業株式会社製)258g、イソホロンジ
イソシアネート(ヒュルスジャパン株式会社製)42
g、トルエン75g、触媒としてジブチル錫ジラウレー
ト0.025gを仕込み、100℃まで徐々に昇温し2
時間反応を行った。滴定でイソシアナト基残量を確認し
た後、40℃まで冷却し、酢酸エチル180g、アセチ
ルアセトン0.9gを加えた後、酢酸エチル60gに溶
解させたMXDA−PO2(三菱ガス化学株式会社製)
13.6gを1時間で滴下し、さらに1時間熟成した
後、2−アミノ−2−メチル−プロパノール(長瀬産業
株式会社製)2.8gを加えて、IRチャートのNCO
特性吸収(2270cm-1)が消失していることを確認
し反応を終了した。この反応溶液は無色透明で固形分5
0%、粘度1,300cps、数平均分子量MN17,
600、重量平均分子量MW40,900であった。
【0096】実施例2 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコにポリエーテルポリオールPP−
2000(2官能ポリエーテルポリオール、OH価5
6、三洋化成工業株式会社製)258g、イソホロンジ
イソシアネート(ヒュルスジャパン株式会社製)42
g、トルエン75g、触媒としてジブチル錫ジラウレー
ト0.025gを仕込み、100℃まで徐々に昇温し2
時間反応を行った。滴定でイソシアナト基残量を確認し
た後、40℃まで冷却し、酢酸エチル173g、アセチ
ルアセトン0.9gを加えた後、酢酸エチル60gに溶
解させた2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン
(広栄化学工業株式会社製)3.8gを1時間で滴下
し、さらに1時間熟成した後、2−アミノ−2−メチル
−プロパノール(長瀬産業株式会社製)2.6gを加え
て、IRチャートのNCO特性吸収(2270cm-1)
が消失していることを確認し反応を終了した。この反応
溶液は無色透明で固形分50%、粘度4,150cp
s、数平均分子量MN22,400、重量平均分子量M
W61,600であった。
【0097】比較例1 撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度計、滴下ロート
を備えた4口フラスコにイソホロンジアミン(IPD
A)300g、トルエン300gを仕込み、n-ブチル
アクリレート226g、および4-ヒドロキシブチルアクリ
レート229gを室温で滴下した。滴下終了後、80℃で1
時間反応させた後、トルエン455gを加えたものを化合
物(1)とする。
【0098】撹拌機、還流冷却管、窒素導入管、温度
計、滴下ロートを備えた4口フラスコにポリエーテルポ
リオールPP−2000(2官能ポリエーテルポリオー
ル、OH価56、三洋化成工業株式会社製)257g、
イソホロンジイソシアネート(ヒュルスジャパン株式会
社製)43g、トルエン75g、触媒としてジブチル錫
ジラウレート0.025gを仕込み、100℃まで徐々
に昇温し2時間反応を行った。滴定でイソシアナト基残
量を確認した後、40℃まで冷却し、酢酸エチル227
g、アセチルアセトン0.9gを加えた後、化合物
(1)53gを1時間で滴下し、さらに1時間熟成した
後、2−アミノ−2−メチル−プロパノール(長瀬産業
株式会社製)2.0gを加えて、IRチャートのNCO
特性吸収(2270cm-1)が消失していることを確認
し反応を終了した。この反応溶液は無色透明で固形分5
0%、粘度3,800cps、数平均分子量MN27,
000、重量平均分子量MW110,000であった。 粘着剤効果 実施例1〜2で合成したウレタンウレア樹脂溶液、およ
び比較実施例1で合成したウレタンウレア樹脂100g
に対して硬化剤(D)を2gを配合し、所定の方法で、
粘着力、保持力、ボールタック、再剥離性の試験をし
た。硬化剤(D)は、ヘキサメチレンジイソシアネート
トリメチロールプロパンアダクト体75%酢酸エチル溶
液を用いた。
【0099】試験方法は次の通りである。
【0100】<塗工方法>上記ウレタンウレア樹脂溶液
を剥離紙にアプリケータで乾燥塗膜25μmになるよう
に塗工し、100℃、2分乾燥し、塗工物を作成した。
室温で1週間経過したものを以下の測定に用いた。
【0101】<粘着力>剥離紙にウレタンウレア樹脂溶
液を塗工した粘着シートを、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(膜厚25μm)に転写し、厚さ0.4mm
のステンレス板(SUS304)に23℃、65%RH
にて貼着し、JISに準じてロール圧着し20分後、シ
ョッパー型剥離試験器にて剥離強度(180度ピール、
引っ張り速度300mm/分;単位g/25mm幅)を
測定した。
【0102】<保持力>剥離紙にウレタンウレア樹脂溶
液を塗工した粘着シートを、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(膜厚25μm)に転写し、暑さ0.4mm
のステンレス板(SUS304)に、貼合わせ面積25
mm×25mmとして貼合わせ、JISに準じてロール
圧着し、40℃に20分間放置後に1kgの荷重をか
け、落下するまでの秒数または60分後のずれを測定し
た。
【0103】<ボールタック>剥離紙にウレタンウレア
樹脂溶液を塗工した粘着シートを、ポリエチレンテレフ
タレートフィルム(膜厚25μm)に転写し、J.Do
w式ローリングボール法にて23℃、65%RHの条件
下で測定した。
【0104】<再剥離性>剥離紙にウレタンウレア樹脂
溶液を塗工した粘着シートを、ポリエチレンテレフタレ
ートフィルム(膜厚25μm)、または、紙(膜厚30
μm)に転写し、ステンレス板(SUS304)、ガラ
ス板に貼着した後、40℃、80%RHの条件下に放置
し、23℃、65%RHに冷却した後、剥離し、糊残り
性を目視で評価した。剥離後、 被着体への糊移行の全くないもの ◎ ごくわずかにあるもの ○ 部分的にあるもの △ 完全に移行しているもの × として評価した。 <鎖延長剤の安定性>鎖延長剤を40℃で1ヶ月間、保
存した場合に、 経時で粘度が増加してくるもの × 経時で粘度が増加しないもの ○ として評価した。ここでいう鎖延長剤とはアミン(c)
またはそれに対応するマイケル付加型ジアミン化合物の
ことを示す。
【0105】表1に、参考例Aの評価結果を示す。
【0106】
【表1】
【0107】ここで記述される鎖延長剤とは以下のもの
である。 実施例1 MXDA−PO2(三菱ガス化学株式会社
製) 実施例2 2−ヒドロキシエチルアミノプロピルアミン
(広栄化学工業株式会社製) 比較例1 イソホロンジアミン(IPDA)300g、
にn-ブチルアクリレート226g、および4-ヒドロキ
シブチルアクリレート229gをマイケル付加させたも
の。
【0108】
【発明の効果】本発明により、アクリル樹脂系粘着剤の
再剥離性の不足という欠点を改善し、従来のポリウレタ
ン樹脂系粘着剤では達成できなかった中粘着力を有し、
かつ、製造工程を簡略化するウレタンウレア樹脂を含ん
だ粘着剤を提供できた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4J034 BA05 CA01 CA02 CA04 CA12 CA13 CA17 CB03 CB07 CB08 CC02 CC03 CC08 CC12 CC23 CC26 CC45 CC52 CC61 CC67 DA01 DB04 DC02 DC12 DC35 DC43 DF01 DF16 DF20 DF21 DG03 DG04 DG05 DG06 HA01 HA07 HC02 HC12 HC17 HC22 HC46 HC52 HC61 HC64 HC66 HC67 HC71 HC73 JA42 KA02 KC17 KC18 KC35 KD02 KD04 KD12 QB15 QC06 RA08 4J040 EF111 EF131 EF141 EF161 EF211 EF281 GA14 JB09 LA11 QA01

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオール(a)、ポリイソシアネート
    (b)、および下記式(1)で表されるアミン(c)を
    含む原料を反応させてなるウレタンウレア樹脂。 式(1) 【化1】 (式中、Yは、活性水素を有する官能基を1個以上含む
    1価の炭化水素基を表すが、NHを主鎖に含んでもよい。
    nは、0または1を表し、R1およびR2は、それぞれ独
    立に、水素原子、または水酸基を含まない1価の炭化水
    素基を表し、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原
    子または1価の炭化水素基を表す。)
  2. 【請求項2】ポリオール(a)とポリイソシアネート
    (b)とを反応させてなる末端にイソシアナト基を有す
    るウレタンプレポリマー(A)に、式(1)で表される
    アミン(c)を反応させてなるウレタンウレア樹脂。 式(1) 【化2】 (式中、Yは、活性水素を有する官能基を1個以上含む
    1価の炭化水素基を表すが、NHを主鎖に含んでもよい。
    nは、0または1を表し、R1およびR2は、それぞれ独
    立に、水素原子、または水酸基を含まない1価の炭化水
    素基を表し、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原
    子または1価の炭化水素基を表す。)
  3. 【請求項3】ポリオール(a)とポリイソシアネート
    (b)を反応させてウレタンプレポリマー(A)をつく
    る工程a、およびウレタンプレポリマー(A)と式
    (1)で表されるアミン(c)とを反応させてウレタン
    ウレア樹脂をつくる工程bを含むウレタンウレア樹脂の
    製造方法。 式(1) 【化3】 (式中、Yは、活性水素を有する官能基を1個以上含む
    1価の炭化水素基を表すが、NHを主鎖に含んでもよい。
    nは、0または1を表し、R1およびR2は、それぞれ独
    立に、水素原子、または水酸基を含まない1価の炭化水
    素基を表し、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原
    子または1価の炭化水素基を表す。)
  4. 【請求項4】請求項1または2記載のウレタンウレア樹
    脂を含んでなる粘着剤。
  5. 【請求項5】さらに反応停止剤(f)を反応させてなる
    ウレタンウレア樹脂を含んでなる請求項4記載の粘着
    剤。
  6. 【請求項6】ポリオール(a)とポリイソシアネート
    (b)とを反応させて得られるウレタンプレポリマー
    (A)に、式(1)で規定されるアミン(c)を反応さ
    せて末端にイソシアナト基を有するウレタンウレア樹脂
    を合成する第1の工程、前記ウレタンウレア樹脂と反応
    停止剤(f)とを反応させる第2の工程、および前記第2
    の工程の反応物に硬化剤(D)を配合する第3の工程を
    含むことを特徴とする粘着剤の製造方法。 式(1) 【化4】 (式中、Yは、活性水素を有する官能基を1個以上含む
    1価の炭化水素基を表すが、NHを主鎖に含んでもよい。
    nは、0または1を表し、R1およびR2は、それぞれ独
    立に、水素原子、または水酸基を含まない1価の炭化水
    素基を表し、R3およびR4は、それぞれ独立に、水素原
    子または1価の炭化水素基を表す。)
  7. 【請求項7】基材と、請求項4または5記載の粘着剤と
    からなる積層体。
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