JP3338577B2 - 電力増幅装置 - Google Patents

電力増幅装置

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JP3338577B2
JP3338577B2 JP402995A JP402995A JP3338577B2 JP 3338577 B2 JP3338577 B2 JP 3338577B2 JP 402995 A JP402995 A JP 402995A JP 402995 A JP402995 A JP 402995A JP 3338577 B2 JP3338577 B2 JP 3338577B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オーディオアンプの出
力段等に用いられる電力増幅装置の構成に関し、特にそ
の出力信号の抑制機構に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、スピーカを内蔵する携帯用の音響
機器や情報機器等が普及している。そして、このような
携帯用機器に用いられるスピーカは、装置の小型化に伴
い、小型の口径のものが使用されており、その耐入力電
力が低いことが多い。
【0003】一方、上記スピーカを駆動するオーディオ
アンプ等に用いられる電力増幅器の最大出力電力POmax
は、式(1)に示すように、一般的に、電源電圧VCC及
びスピーカである負荷の抵抗RL に依存する。
【0004】
【数1】POmax=〜(VCC/(2×(21/2 )))2
RL =〜VCC2 /8RL (1) なお、上記式(1)において、(=〜)はニアリイコー
ルを示す。
【0005】よって、図6(a)に示すように、歪率
(THD)10%の信号を出力する場合を例にとると、
電力増幅器からの最大出力電力POmaxは、電源電圧VCC
が高くなるにつれて高くなる。
【0006】ところが、携帯用機器において使用される
電源は、マンガン電池や蓄電池であったり、商用交流電
源を用いたACアダプタであったりと、多様であり、そ
の電源電圧VCCは特定の値に定めることができない。
【0007】このため、装置の電源を電力増幅器に直接
供給する場合には、電力増幅器の最大出力電力POmax
が、小口径のスピーカの耐入力電力を超えないようにP
Omaxを抑制する必要がある。
【0008】そこで、従来は、図5に示すように、例え
ば3端子のレギュレータ22を用い、装置電源20の電
圧を一定の低い電圧VCCに変換する方法が用いられてい
た。これにより、増幅器14に供給される電源電圧VCC
は、最大出力電圧Pomaxがスピーカの耐入力電力を超え
ないように設定され、増幅器14の出力信号によってス
ピーカが破壊されることが防止されていた。そして、最
大出力電力POmaxは、装置電源20の電圧に関わらず一
定となる。また、装置電源20の電圧に関わらず、増幅
器14の出力トランジスタQ2の最大コレクタ電流ICC
max が一定になるので(図6(b)参照)、スピーカの
消費電流も一定とすることができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
装置では、電源電圧VCCを一定の低い電圧値に変換して
いるため、増幅器14のダイナミックレンジの幅は常に
一定である。従って、装置電源20の電圧が高い場合で
も、これに応じてダイナミックレンジを広くすることが
できず、装置電源20の有効利用ができないとともに、
レギュレータ22で無駄に装置電源20の電力を消費し
てしまうという問題があった。
【0010】また、図6(c)に示すように、入力信号
の信号レベル(Vi)が所定値を超えた場合には、出力
信号の信号レベル(Vo)がダイナミックレンジに制限
されているので、出力信号がクリップされてその歪率
(THD)が極めて高くなってしまう。そして、このよ
うに出力信号の歪率が高くなると、スピーカからの出力
音質が劣化するという問題があった。
【0011】更に、定電圧を発生するレギュレータ22
が高価であるため、コスト的に不利になるという問題も
あった。
【0012】本発明は、これらの課題を解決するために
なされたもので、装置電源を最大限有効に利用し、かつ
出力信号の歪みの少ない電力増幅装置を提供することを
目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電力増幅装置は、以下のような特徴を
有する。
【0014】入力信号に基づいてオーディオ出力用負荷
を駆動するための電力増幅装置であって、入力信号を増
幅する増幅器と、前記増幅器の前段に設けられ、入力信
号を減衰する減衰器と、前記増幅器からの出力信号の
レベルを基準電圧と比較し、前記基準電圧以上になる
とレベル検出信号を出力するレベル検出手段と、前記レ
ベル検出信号を整流する整流手段と、を有し、前記レベ
ル検出信号の発生に応じて前記増幅器の出力電力を制限
するように、前記整流手段が発生する出力信号に応じて
前記減衰器の減衰量を変更することを特徴とする。
【0015】更に、前記増幅器からの出力信号のレベル
が電源電圧に応じた所定値以上になると、クリップ検出
信号を発生するクリップ検出手段を有し、前記整流手段
が前記クリップ検出信号を整流して出力信号を発生し、
前記整流手段からの出力信号に応じて前記減衰器の減衰
量を変更することを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明に係る電力増幅装置では、増幅器から出
力される出力信号のレベルが所定値を超えるとレベル検
出信号を出力するレベル検出手段を設け、このレベル検
波信号に基づいて減衰器の減衰量を変更する。これによ
り、増幅器の最大出力レベルを、電源電圧に関わらず任
意に設定することができる。
【0017】従って、例えば、電源が変更されて、その
電源電圧がスピーカ等のオーディオ出力用負荷の耐入力
レベルより高い場合にも、増幅器の最大出力レベルを、
負荷の耐入力電力レベル以下に維持できる。また、負荷
の消費電流も一定値以下に維持される。このように本発
明では、電力増幅装置の出力電力にリミットをかけるこ
とができるので負荷の破壊を確実に防止することができ
る。
【0018】そして、従来のように高価なレギュレータ
等の装置が不要であるため、コスト的に極めて有利であ
り、レギュレータによって無駄に装置電源の電力が消費
されることも防止できる。また、装置のIC化に対して
も、使用するパワートランジスタの数を最小限とできる
ため、チップ面積を小さくすることも可能である。
【0019】更に、本発明では、増幅器の出力信号のピ
ークレベルが電源電圧に応じた所定値になるとクリップ
検出信号を発生するクリップ検出手段を設け、このクリ
ップ検出信号にも基づいて減衰器の減衰量を変更するこ
ととした。これにより、増幅器の出力信号のピークレベ
ルが、電源電圧等に応じて変動するダイナミックレンジ
の最大限に近付いた場合には、自動的に、増幅器に入力
される入力信号のレベルが低く制御される。従って、出
力信号がダイナミックレンジを超えてクリップされ、信
号に歪みが発生することを防止でき、常に正弦波に近い
波形の出力が可能となる。
【0020】また、電源電圧が高い場合には、この電源
電圧に応じて、負荷の耐入力電力を超えない範囲で、増
幅器のダイナミックレンジを広くすることができるた
め、電源電圧を効率良く利用することが可能である。一
方、電源電圧が変化して徐々に低くなり、ダイナミック
レンジが狭くなった場合には、自動的に、入力信号のレ
ベルを低く制御するため、出力信号がクリップされて歪
んでしまうことを防止できる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を用いて
説明する。
【0022】[電力増幅装置の構成]図1は、本実施例
の電力増幅装置の構成を示している。そして、この電力
増幅装置は、従来と同様に、携帯用機器等に内蔵される
スピーカ等の負荷を駆動するためのパワーアンプを構成
する。
【0023】入力端子INから供給される音声信号等の
入力信号は、入力端子INに接続されたALC(Auto L
evel Control)10を介して増幅器14に供給される。
ALC10は、入力抵抗R1と減衰器として機能するバ
リアブルレジスタ(可変抵抗)12とから構成されてお
り、このバリアブルレジスタ12は、入力信号の減衰量
をアナログ的に無段階に変更可能な、例えばアンプ構成
のバリアブルレジスタ等が用いられている。
【0024】増幅器14は、その動作電源として、マン
ガン電池や、商用交流電源を用いたACアダプタ等、そ
れぞれ電圧値が異なる装置電源を直接用いており、供給
された電源電圧VCCに応じて入力信号を増幅する。そし
て、所定の出力信号を出力端子OUTを介してスピーカ
等の負荷RL に供給し、この負荷RL を駆動している。
【0025】増幅器14の出力トランジスタは、コレク
タが電源(VCC)に接続されたソース側トランジスタQ
2と、エミッタが接地されたシンク側トランジスタQ3
とから構成されている。そして、このソース側トランジ
スタQ2のエミッタと、シンク側トランジスタQ3のコ
レクタとが接続され、この接続点に出力端子OUTを介
して負荷RL が接続されている。
【0026】クリップ検出用コンパレータ16は、増幅
器14からの出力信号がダイナミックレンジを超えてク
リップされることを検出するクリップ検出手段である。
【0027】クリップ検出用コンパレータ16の一方の
入力端子(+)は、ソース側トランジスタQ2のエミッ
タに接続され、他方の入力端子(−)は、抵抗R2と、
ベース・コレクタが短絡されたNPNトランジスタQ1
を介して、電源(VCC)に接続されている。そして、こ
の入力端子(−)には、電源電圧VCCから、抵抗R2及
びトランジスタQ1のベース・エミッタ間電圧VF1の分
下がった電圧、すなわちクリップ検出電圧(VCC−VR2
−VF1)が印加されている。
【0028】クリップ検出用コンパレータ16は、出力
信号の信号レベルと、上記クリップ検出電圧とを比較
し、出力信号のレベルがクリップ検出電圧以上となる
と、高レベルとなるクリップ検出信号をこのコンパレー
タ16の出力側に設けられた整流コンデンサCに出力す
る。よって、コンパレータ16が接続された整流コンデ
ンサCの一端側の電圧は、出力信号のピークレベルとク
リップ検出電圧との差に応じた電圧となる。
【0029】ここで、クリップ検出用コンパレータ16
の入力端子(−)に接続されているトランジスタQ1
は、ソース側トランジスタQ2と同一プロセスによって
製造されているため、トランジスタQ1のベース・エミ
ッタ間電圧VF1は、ソース側トランジスタQ2のベース
・エミッタ間電圧VF2とほぼ等しくなっている。また、
このトランジスタQ1とソース側トランジスタQ2とを
同一チップ上に近接配置することにより温度環境を同一
とすることができ、これにより、2つのトランジスタQ
1,Q2のベース・エミッタ間電圧VF1,VF2は常に同
等の電圧となっている。
【0030】更に、抵抗R2による電圧降下分は、ソー
ス側トランジスタQ2を制御する増幅器14のドライブ
トランジスタ(後述の図3のトランジスタQ16に相
当)のコレクタ・エミッタ間の飽和電圧VCE(sat) と、
クリップ検出用コンパレータ16における比較レベル分
の電圧に対応した電圧となるように設定されている。
【0031】このように、クリップ検出用コンパレータ
16の入力端子(−)には、増幅器14のダイナミック
レンジの上限に対応するクリップ検出電圧が印加されて
いるので、このクリップ検出電圧を出力信号の信号レベ
ルと比較することにより、出力信号がダイナミックレン
ジを超える前にこれを検出することができる。
【0032】レベル検出用コンパレータ18は、増幅器
14の最大出力レベルを電源電圧VCCに依存することな
く、負荷の耐入力電力に応じた任意のレベルに維持する
ためのレベル検出手段である。そして、このコンパレー
タ18は、増幅器14から出力される出力信号の電圧レ
ベルが所定の値を超えると高レベルとなるレベル検出信
号を、整流コンデンサCに出力する。よって、コンパレ
ータ18が接続された整流コンデンサCの一端側の電圧
は、クリップ検出用コンパレータ16で検出される出力
信号のピークレベルとクリップ検出電圧との差に応じた
電圧だけでなく、レベル検出用コンパレータ18で検出
される出力信号の信号レベルと所定値との差に応じた電
圧となる。
【0033】レベル検出用コンパレータ18の一方の入
力端子(−)は、所定の基準電源(VREF )に接続され
ている。また、他方の入力端子(+)は、分圧抵抗を構
成する抵抗R3と、抵抗R4との接続点に接続されてお
り、抵抗R3,R4によって分圧された出力信号がこの
入力端子(+)に供給されている。なお、抵抗R4は、
負荷RL の耐入力レベルや、許容される負荷RL の消費
電流に応じて、その抵抗値が設定される可変抵抗であ
る。
【0034】整流コンデンサCは、クリップ検出用コン
パレータ16から出力されるクリップ検出信号及びコン
パレータ18から出力されるレベル検出信号をそれぞれ
整流し、所定の電圧値をALC10に出力する。ALC
10は、出力された電圧値に応じて、バリアブルレジス
タ12の抵抗値を変え、入力信号に対する減衰率が変更
されて増幅器14に供給される入力信号のレベルが調整
される。
【0035】[電力増幅装置の動作]入力端子INから
入力された入力信号は、ALC10を介して増幅器14
に供給され、増幅器14がこれを増幅して所定の出力信
号を出力する。そして、上述のように出力信号のピーク
レベルが、クリップ検出用コンパレータ16のクリップ
検出電圧以上となると、コンパレータ16からクリップ
検出信号が出力される。整流コンデンサCは、このクリ
ップ検出信号を整流して所定の電圧に変換する。そし
て、その電圧レベルがALC10のバリアブルレジスタ
12の駆動バイアスレベルに達すると、バリアブルレジ
スタ12の抵抗値が変更され、入力信号の減衰量が大き
くなる。
【0036】出力信号のピークレベルがダイナミックレ
ンジの上限よりも十分低い場合や、一旦ダイナミックレ
ンジの上限に達した後、再び低くなった場合には、クリ
ップ検出用コンパレータ16からクリップ検出信号は出
力されず、ALC10における信号の減衰率は通常状態
になるように動作する。
【0037】このように本実施例では、ピークレベルの
高い入力信号が増幅器14に供給されても、増幅器14
からの出力信号がダイナミックレンジを超えてクリップ
され、歪んでしまうことが防止されている。
【0038】図2(a)は、図1のクリップ検出用コン
パレータ16を用いた場合の電源電圧VCCと増幅器の最
大出力電力POmaxとの関係を示している。図2(a)に
よると、電源電圧VCCが高くなると、増幅器のダイナミ
ックレンジが広がり、最大出力電力POmaxが大きくな
る。そして、図中実線で示す出力信号のPOmaxは、歪率
が1%の場合のPomax以下なので、出力信号の信号波形
を常に正弦波に近い状態で出力することが可能となって
いる。
【0039】なお、電源電圧VCCが低い場合には、ダイ
ナミックレンジが狭くなってPOmaxが小さくなるが、こ
の場合にも、図1のクリップ検出用コンパレータ16
が、出力信号のピークレベルを電源電圧VCCに応じたク
リップ検出電圧と比較するので、ダイナミックレンジに
応じて入力信号の減衰率が制御される。
【0040】例えば、装置電源としてマンガン電池等の
電池を用いた場合には、その電源電圧が徐々に低下して
しまう。ところが、この時入力端子INに供給される入
力信号は電源電圧とは無関係のピークレベルを有してい
る。従って、図1の増幅器14から出力される出力信号
の信号レベルはダイナミックレンジを超えてしまう。し
かし、本実施例では、この場合、入力信号の減衰量を自
動的に大きくするので、電源電圧の低下により途中から
急に出力信号が歪んでしまうことを防止できる。
【0041】一方、既に説明したように、図1のレベル
検出用コンパレータ18は、増幅器14から出力される
出力信号の電圧レベルが所定の値を超えると高レベルと
なるレベル検出信号を出力する。そして、このレベル検
波信号に基づいてALC10が入力信号の減衰量を大き
くする。
【0042】図2(b)は、図1のレベル検出用コンパ
レータ18を用いた場合の電源電圧VCCと増幅器の最大
出力電力POmaxとの関係を示している。この図2(b)
によると、増幅器14からの出力信号のレベルすなわち
POmaxは、電源電圧VCCに関わらず所定のレベル以内に
維持されている。従って、そのレベルを負荷RL の耐入
力レベル等に応じて設定しておくことにより、電源電圧
VCCが変更されても、最大出力電力POmaxが負荷RL に
対する最適レベルに保たれる。
【0043】図2(c)は、図1のクリップ検出用コン
パレータ16とレベル検出用コンパレータ18の双方を
用いた場合における電源電圧VCCと最大出力電力POmax
との関係を示している。また、図2(d)は、図2
(c)の場合における入力信号の信号レベル(Vi)と
出力信号の信号レベル(Vo)との関係を示している。
【0044】上記2つのコンパレータを用いて、出力信
号のピークレベル及び信号レベルをそれぞれ検出し、そ
の検出結果に応じて、ALC10における入力信号の減
衰量を制御する。これにより、図2(c)に示すよう
に、いかなる電源電圧VCCに対しても、かつ、ピークレ
ベルの大きい入力信号が急に供給されても、出力信号は
クリップされず、かつ、常に負荷に対して最適レベルの
最大出力電力POmaxを供給することができる。
【0045】また、図2(d)に示すように、出力信号
の歪率THDは常に一定レベルに維持され、出力信号の
信号レベル(Vo)は一定以上にはならないので、常に
最適な出力信号が負荷に供給される。従って、スピーカ
等からの出力音質を常に高い状態とすることができる。
更に、携帯用機器等に用いられる場合であって、装置全
体の消費電流が制限されている場合でも、最大出力電力
POmaxが一定の範囲内に保たれるので、負荷RL の消費
電流を一定値以下に規制でき、装置全体としてのバラン
スにも優れている。
【0046】なお、本実施例においては、クリップ検出
用コンパレータ16は、ダイナミックレンジの上限と、
出力信号の正のピークレベル値とを比較していたがこれ
には限らず、低電位側、すなわちダイナミックレンジの
下限側と出力信号の負のピークレベル値とを比較して入
力信号の減衰量を制御してもよい。更に、ダイナミック
レンジの上限及び下限の両方について検出を行ってもよ
く、両方について検出すれば、出力信号の歪みを防止で
きる。
【0047】[増幅器の構成]本実施例の増幅器14
は、例えば図3に示すような構成を有している。
【0048】図3において、PNP型のトランジスタQ
11,Q12は、そのエミッタ側がカレントミラー回路
の出力側トランジスタQ15に接続され、差動アンプを
構成している。そして、トランジスタQ11のベース電
位と、トランジスタQ12のベースに供給される入力信
号との電位差に応じた出力電流が、NPN型のトランジ
スタQ13のベースに供給される。
【0049】トランジスタQ13は、そのベースがトラ
ンジスタQ12のコレクタ側に接続され、そのコレクタ
が、カレントミラー回路の出力側トランジスタQ16の
コレクタにダイオードを介して接続されている。
【0050】トランジスタQ16のコレクタには、出力
トランジスタであるNPN型のソース側トランジスタQ
2のベースが接続されている。
【0051】更に、このトランジスタQ13のコレクタ
には、PNP型トランジスタQ19のベースが接続さ
れ、このトランジスタQ19のコレクタは、出力トラン
ジスタであるNPN型のシンク側トランジスタQ3のベ
ースに接続されている。なお、トランジスタQ19のエ
ミッタは、NPN型のトランジスタQ18を介して電源
(VCC)に接続されている。トランジスタQ18のベー
スはカレントミラーの出力側トランジスタQ17のコレ
クタに接続されると共に、2つのダイオードを介し出力
トランジスタQ2,Q3の接続点に接続され、所定の電
位にバイアスされている。
【0052】また、出力トランジスタQ2のコレクタは
電源(VCC)に接続され、出力トランジスタQ3のエミ
ッタは接地されており、トランジスタQ2のエミッタと
トランジスタQ3のコレクタとの接続点に出力端子OU
Tが接続されている。
【0053】入力端子(+)であるトランジスタQ12
のベースに供給された入力信号のレベルが低い場合に
は、トランジスタQ19が動作してシンク側トランジス
タQ3がオン制御され、出力端子OUTから電流が引き
込まれ、出力端子OUTに接続された負荷RL が駆動さ
れる。
【0054】一方、入力信号のレベルが高い場合には、
トランジスタQ13のコレクタ側の電位が上昇して、ソ
ース側トランジスタQ2がオン制御され、ソース側トラ
ンジスタQ2のエミッタ側から所定の電流が流れ出て、
負荷RL が駆動される。
【0055】このような構成の増幅器のダイナミックレ
ンジの上限は、トランジスタQ16の飽和電圧VCE16(s
at) と、ソース側トランジスタQ2のベース・エミッタ
間電圧VF2によって決定され、電源電圧VCCに対してV
CC−VCE16(sat) −VF2となっている。そして、この電
圧は、図1においてクリップ検出用コンパレータ16の
入力端子(−)に印加されているクリップ検出電圧(V
CC−VR2−VF1)に対応している。
【0056】図1に示した本実施例の電力増幅装置にお
いて、例えば、装置電源としてACアダプタ等を用いた
場合には、図4(a)に示すように電源電圧VCCは、負
荷RL であるスピーカの耐入力電力を換算した電圧値V
1よりも高くなる。増幅器14の出力信号のレベルが、
図4(a)の一点鎖線(A)のごとく基準電圧以上にな
ると、レベル検出用コンパレータ18から出力されるレ
ベル検出信号に応じてバリアブルレジスタ12の減衰量
が変更され、入力信号がこの減衰量に応じて減衰され
る。そして、増幅器14からの出力信号は、図4(a)
の実線(B)のようになる。よって、増幅器14の最大
出力電力Pomaxが、スピーカの耐入力電力以上になるこ
とが防止される。
【0057】次に、装置電源として電池を用いた場合、
使用開始当初は、図4(b)に示すように電源電圧VCC
が、前記電圧値V1よりも高くなる。よって、装置電源
にACアダプタを用いた場合と同様、増幅器14の最大
出力電力Pomaxが、スピーカの耐入力電力以上になるこ
とが防止される。
【0058】電池が消耗して、電源電圧VCCが電圧値V
1より低下し、図4(b)のように電源電圧VCC´とな
った場合には、増幅器14の最大出力電力Pomaxは、ス
ピーカの耐入力電力を超えることはない。
【0059】ところが、増幅器14のダイナミックレン
ジは電源電圧VCCの低下に伴って小さくなるため、この
場合に大入力の入力信号が増幅器14に印加されると、
図4(b)の一点鎖線(C)のごとく、出力信号がクリ
ップされる可能性がある。しかし、増幅器14の出力信
号が増幅器14のダイナミックレンジ以上になった場合
には、クリップ検出用コンパレータ16がクリップ検出
信号を発生し、入力信号がバリアブルレジスタ12によ
って所定レベルに減衰される。このため、増幅器14か
らの出力信号は、図4(b)の実線(D)のようにな
り、前記出力信号が増幅器14のダイナミックレンジを
超えて歪んでしまうことが防止される。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る電力
増幅装置では、増幅器から出力される出力信号のレベル
が所定値を超えるとレベル検出信号を出力するレベル検
出手段を設け、このレベル検波信号に基づいて減衰器の
減衰量を変更する。これにより、増幅器の最大出力レベ
ルを、電源電圧に関わらず任意に設定することができ
る。
【0061】従って、例えば、電源が変更されて、その
電源電圧が負荷の耐入力レベルより高い場合にも、増幅
器の最大出力レベルを、負荷の耐入力電力レベル以下に
維持できる。また、負荷の消費電流も一定値以下に維持
される。このように本発明では、負荷の破壊を確実に防
止することができる。
【0062】そして、従来のように高価なレギュレータ
等の装置が不要であるため、コスト的に極めて有利であ
り、レギュレータによって無駄に装置電源の電力が消費
されることも防止できる。また、装置のIC化に対して
も、使用するパワートランジスタの数を最小限とできる
ため、チップ面積を小さくすることも可能である。
【0063】更に、本発明では、増幅器の出力信号のピ
ークレベルが電源電圧に応じた所定値になるとクリップ
検出信号を発生するクリップ検出手段を設け、このクリ
ップ検出信号にも基づいて減衰器の減衰量を変更するこ
ととした。これにより、増幅器の出力信号のピークレベ
ルが、電源電圧等に応じて変動するダイナミックレンジ
の最大限に近付いた場合には、自動的に、増幅器に入力
される入力信号のレベルが低く制御される。従って、出
力信号がダイナミックレンジを超えてクリップされ、信
号に歪みが発生することを防止でき、常に正弦波に近い
波形の出力が可能となる。
【0064】また、電源電圧が高い場合には、この電源
電圧に応じて、負荷の耐入力電力を超えない範囲で、増
幅器のダイナミックレンジを広くすることができるた
め、電源電圧を効率良く利用することが可能である。一
方、電源電圧が変化して徐々に低くなって、ダイナミッ
クレンジが狭くなった場合には、自動的に、入力信号の
レベルを低く制御するため、出力信号がクリップされて
歪んでしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る電力増幅装置の概略構
成図である。
【図2】 本発明の実施例に係る電力増幅装置について
の電源電圧と最大出力電力との関係を示す図である。
【図3】 図1の増幅装置14の回路構成図である。
【図4】 本発明の実施例に係る電力増幅装置の動作に
ついて説明する図である。
【図5】 従来の電力増幅装置の概略構成図である。
【図6】 従来の電力増幅装置についての電源電圧と最
大出力電力との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 ALC、12 バリアブルレジスタ、14 増幅
器、16 クリップ検出用コンパレータ、18 レベル
検出用コンパレータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−133116(JP,A) 特開 昭59−5711(JP,A) 実開 昭61−50326(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03G 1/00 - 11/08 H03F 1/30 - 1/32

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力信号に基づいてオーディオ出力用負
    荷を駆動するための電力増幅装置であって、 入力信号を増幅する増幅器と、 前記増幅器の前段に設けられ、入力信号を減衰する減衰
    器と、 前記増幅器からの出力信号の電圧レベルを基準電圧と比
    較し、前記基準電圧以上になるとレベル検出信号を出力
    するレベル検出手段と、 前記レベル検出信号を整流する整流手段と、を有し、前記レベル検出信号の発生に応じて前記増幅器の出力電
    力を制限するように、 前記整流手段が発生する出力信号
    に応じて前記減衰器の減衰量を変更することを特徴とす
    る電力増幅装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電力増幅装置において、 更に、前記増幅器からの出力信号のレベルが電源電圧に
    応じた所定値以上になると、クリップ検出信号を発生す
    るクリップ検出手段を有し、 前記整流手段が前記クリップ検出信号を整流して出力信
    号を発生し、前記整流手段からの出力信号に応じて前記
    減衰器の減衰量を変更することを特徴とする電力増幅装
    置。
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