JP3338520B2 - 破砕分散用袋 - Google Patents
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- G01N1/28—Preparing specimens for investigation including physical details of (bio-)chemical methods covered elsewhere, e.g. G01N33/50, C12Q
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- C12M—APPARATUS FOR ENZYMOLOGY OR MICROBIOLOGY; APPARATUS FOR CULTURING MICROORGANISMS FOR PRODUCING BIOMASS, FOR GROWING CELLS OR FOR OBTAINING FERMENTATION OR METABOLIC PRODUCTS, i.e. BIOREACTORS OR FERMENTERS
- C12M45/00—Means for pre-treatment of biological substances
- C12M45/02—Means for pre-treatment of biological substances by mechanical forces; Stirring; Trituration; Comminuting
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- G01N—INVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
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- Genetics & Genomics (AREA)
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、食品、土壌など種々の
試料を、機械的に破砕分散させるための破砕分散袋に関
する。
試料を、機械的に破砕分散させるための破砕分散袋に関
する。
【０００２】
【従来の技術】食品、生体などの試料を理化学的検査や
微生物学的検査に供する際に、試料を破砕し、溶媒など
に分散させて乳剤にする場合がある。従来よりこの目的
のために乳鉢と乳棒を用いたり、カップの中に試料と分
散媒を収容し、回転刃をスクリュウのように回転させて
試料を破砕分散させるいわゆるカップ型ホモジナイザ等
が用いられてきた。また、微生物学的検査用には、ポリ
エチレン製袋に試料と分散媒を収容・密封し、２枚のパ
ドルで交互に圧迫して分散媒に加わる脈動圧力によって
試料から微生物を抽出・分散する装置（商品名ストマッ
カ：総発売元グンゼ産業株式会社）も考案されている。
微生物学的検査に供する際に、試料を破砕し、溶媒など
に分散させて乳剤にする場合がある。従来よりこの目的
のために乳鉢と乳棒を用いたり、カップの中に試料と分
散媒を収容し、回転刃をスクリュウのように回転させて
試料を破砕分散させるいわゆるカップ型ホモジナイザ等
が用いられてきた。また、微生物学的検査用には、ポリ
エチレン製袋に試料と分散媒を収容・密封し、２枚のパ
ドルで交互に圧迫して分散媒に加わる脈動圧力によって
試料から微生物を抽出・分散する装置（商品名ストマッ
カ：総発売元グンゼ産業株式会社）も考案されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが乳鉢・乳棒や
カップ型ホモジナイザでは、使用に際して装置を洗浄や
滅菌する必要があり、したがって多数の試料を破砕分散
させる場合、多数の乳鉢・乳棒やカップ・回転刃を用意
する必要があり大変手間がかかった。また、乳鉢・乳棒
では無菌操作が困難であり、微生物学的検査には適さな
かった。
カップ型ホモジナイザでは、使用に際して装置を洗浄や
滅菌する必要があり、したがって多数の試料を破砕分散
させる場合、多数の乳鉢・乳棒やカップ・回転刃を用意
する必要があり大変手間がかかった。また、乳鉢・乳棒
では無菌操作が困難であり、微生物学的検査には適さな
かった。
【０００４】またストマッカは、使い捨てのポリエチレ
ン製袋を使用するため、多数の試料を破砕分散する場合
も能率的に作業が行えるが、装置が大型であるため持ち
運びが困難である。また、分散媒に加わる脈動圧力を利
用しているので、タコ、イカ等の弾力のある試料の場合
には微生物の抽出・分散が不十分な場合があった。
ン製袋を使用するため、多数の試料を破砕分散する場合
も能率的に作業が行えるが、装置が大型であるため持ち
運びが困難である。また、分散媒に加わる脈動圧力を利
用しているので、タコ、イカ等の弾力のある試料の場合
には微生物の抽出・分散が不十分な場合があった。
【０００５】そこで本発明は、高価な装置を使用せず
に、簡便かつ能率的に、種々の試料を良好に破砕分散で
きるようにすることを目的としてなされた。
に、簡便かつ能率的に、種々の試料を良好に破砕分散で
きるようにすることを目的としてなされた。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記目的を達するために
なされた本発明は、合成樹脂製袋体の内部に、少なくと
も一方の表面にヤスリ状の凹凸を形成した合成樹脂製薄
平板を配置し、該合成樹脂製袋体の開口部を封止する封
止部材を形成することにより構成される破砕分散用袋を
要旨としている。
なされた本発明は、合成樹脂製袋体の内部に、少なくと
も一方の表面にヤスリ状の凹凸を形成した合成樹脂製薄
平板を配置し、該合成樹脂製袋体の開口部を封止する封
止部材を形成することにより構成される破砕分散用袋を
要旨としている。
【０００７】
【作用】このように構成された本発明は、合成樹脂製袋
体に試料と分散媒を収容し、袋体の開口部を封止する。
続いて袋体をゴム・ローラー等で揉み扱けば、袋体内の
薄平板の表面に形成されたヤスリ状の凹凸により試料が
削られ、あるいはすり潰されて分散媒中に均一に破砕分
散される。
体に試料と分散媒を収容し、袋体の開口部を封止する。
続いて袋体をゴム・ローラー等で揉み扱けば、袋体内の
薄平板の表面に形成されたヤスリ状の凹凸により試料が
削られ、あるいはすり潰されて分散媒中に均一に破砕分
散される。
【０００８】本発明は高価な装置を使用せず、ゴム・ロ
ーラー等で袋体を揉み扱くことによって簡単に試料を破
砕分散させることができる。また、本発明は、試料がヤ
スリ状の凹凸と接触して機械的にすり潰されることを利
用しているので、タコ、イカ等の弾力のある試料も良好
に破砕分散させることができる。
ーラー等で袋体を揉み扱くことによって簡単に試料を破
砕分散させることができる。また、本発明は、試料がヤ
スリ状の凹凸と接触して機械的にすり潰されることを利
用しているので、タコ、イカ等の弾力のある試料も良好
に破砕分散させることができる。
【０００９】さらに本発明は簡単な構成を有し、合成樹
脂などによって安価に製造することが可能である。しか
も持ち運び・保管が容易であるので、これを多数準備し
て使い捨てとすれば、多数の試料を能率的に処理するこ
とができる。
脂などによって安価に製造することが可能である。しか
も持ち運び・保管が容易であるので、これを多数準備し
て使い捨てとすれば、多数の試料を能率的に処理するこ
とができる。
【００１０】
【実施例１】以下本発明の実施例を図面と共に説明す
る。図１は実施例１の破砕分散用袋１の構成を示す平面
図であり、図２はそのＡ−Ａ’線断面図である。図１に
示すように破砕分散用袋１は、２枚の合成樹脂フィルム
の三方を溶着部１６で溶着して形成した長方形状の合成
樹脂製袋体１１の中に、開口部１２から封止部材１３ま
での余裕を除いた袋の有効内寸よりわずかに小さい寸法
の、両面に小さな四角錐状の突起部１５を多数配列して
ヤスリ状の凹凸を形成した合成樹脂製薄平板１４を配置
して構成される。封止部材１３は、溝と突起を嵌合させ
て封止する周知の構造で、いわゆるポリチャックであ
る。
る。図１は実施例１の破砕分散用袋１の構成を示す平面
図であり、図２はそのＡ−Ａ’線断面図である。図１に
示すように破砕分散用袋１は、２枚の合成樹脂フィルム
の三方を溶着部１６で溶着して形成した長方形状の合成
樹脂製袋体１１の中に、開口部１２から封止部材１３ま
での余裕を除いた袋の有効内寸よりわずかに小さい寸法
の、両面に小さな四角錐状の突起部１５を多数配列して
ヤスリ状の凹凸を形成した合成樹脂製薄平板１４を配置
して構成される。封止部材１３は、溝と突起を嵌合させ
て封止する周知の構造で、いわゆるポリチャックであ
る。
【００１１】このように構成された破砕分散用袋１は、
開口部１２より試料と分散媒とを収容し、ポリチャック
１３にて開口部１２封止する。続いて破砕分散用袋１を
堅固な平面台等に置きゴム・ローラー等で揉み扱くこと
により、袋体内に入れられた薄平板１４の表面に形成さ
れているヤスリ状の凹凸により試料が削られ、あるいは
すり潰されて分散媒中に均一に破砕分散される。なお、
袋体内に入れる薄平板１４の両面にヤスリ状の凹凸を形
成しておけば、試料が薄平板１４のどちら側にでも収容
できるので便利である。
開口部１２より試料と分散媒とを収容し、ポリチャック
１３にて開口部１２封止する。続いて破砕分散用袋１を
堅固な平面台等に置きゴム・ローラー等で揉み扱くこと
により、袋体内に入れられた薄平板１４の表面に形成さ
れているヤスリ状の凹凸により試料が削られ、あるいは
すり潰されて分散媒中に均一に破砕分散される。なお、
袋体内に入れる薄平板１４の両面にヤスリ状の凹凸を形
成しておけば、試料が薄平板１４のどちら側にでも収容
できるので便利である。
【００１２】ここで、破砕用分散袋を構成する合成樹脂
性袋体１１の大きさは、特に限定されるものではない
が、試料５〜１０ｇ、分散媒を試料の１０倍量とした場
合、幅６〜１５ｃｍ、長さ１０〜２５ｃｍ程度が扱いや
すく望ましい。同様に袋体を構成する合成樹脂製フィル
ムの厚さは特に限定されるものではなく、また、フィル
ムの材質によっても異なってくるが、ゴム・ローラー等
で揉み扱く際に柔軟であり、さらに破れない強度があれ
ばよく、例えばポリエチレンフィルムの場合、厚さ０．
０４〜０．１２ｍｍ程度が望ましい。
性袋体１１の大きさは、特に限定されるものではない
が、試料５〜１０ｇ、分散媒を試料の１０倍量とした場
合、幅６〜１５ｃｍ、長さ１０〜２５ｃｍ程度が扱いや
すく望ましい。同様に袋体を構成する合成樹脂製フィル
ムの厚さは特に限定されるものではなく、また、フィル
ムの材質によっても異なってくるが、ゴム・ローラー等
で揉み扱く際に柔軟であり、さらに破れない強度があれ
ばよく、例えばポリエチレンフィルムの場合、厚さ０．
０４〜０．１２ｍｍ程度が望ましい。
【００１３】また、合成樹脂性袋体１１の内部に配置す
る合成樹脂製平板１４の基底部の厚さ（四角錐の高さを
含まない）は、特に限定されるものではないが、取り扱
いの便利さ、および強度を考慮すると、例えばポリエチ
レン製平板の場合では、１〜３ｍｍ程度が望ましい。さ
らに、ヤスリ状の凹凸１５の大きさは特に限定されるも
のではないが、四角錐の底辺の一辺が２〜４ｍｍ、高さ
が１〜３ｍｍ程度であれば十分に試料をすり潰すことが
できる。
る合成樹脂製平板１４の基底部の厚さ（四角錐の高さを
含まない）は、特に限定されるものではないが、取り扱
いの便利さ、および強度を考慮すると、例えばポリエチ
レン製平板の場合では、１〜３ｍｍ程度が望ましい。さ
らに、ヤスリ状の凹凸１５の大きさは特に限定されるも
のではないが、四角錐の底辺の一辺が２〜４ｍｍ、高さ
が１〜３ｍｍ程度であれば十分に試料をすり潰すことが
できる。
【００１４】
【実施例２】図３は実施例２の破砕分散用袋２の構成を
示す平面図であり、図４はそのＢ−Ｂ’線断面図であ
る。図３に示すように破砕分散用袋２は、２枚の合成樹
脂フィルムの三方を溶着部２６で溶着して形成した長方
形状の合成樹脂製袋体２１の中に、袋体の有効内寸より
わずかに小さい寸法の、多数の小穴２５を貫通させた合
成樹脂製薄平板２４を収容して構成される。封止部材２
３は、溝と突起を嵌合させて封止する周知の構造で、い
わゆるポリチャックである。
示す平面図であり、図４はそのＢ−Ｂ’線断面図であ
る。図３に示すように破砕分散用袋２は、２枚の合成樹
脂フィルムの三方を溶着部２６で溶着して形成した長方
形状の合成樹脂製袋体２１の中に、袋体の有効内寸より
わずかに小さい寸法の、多数の小穴２５を貫通させた合
成樹脂製薄平板２４を収容して構成される。封止部材２
３は、溝と突起を嵌合させて封止する周知の構造で、い
わゆるポリチャックである。
【００１５】このように構成された破砕分散用袋２は、
開口部２２より試料と分散媒とを収容し、ポリチャック
２３にて開口部２２を封止する。続いて破砕分散用袋２
を堅固な平面台等に置きゴム・ローラーで揉み扱くこと
により、袋体内に入れられた薄平板２４を貫通している
小穴２５の縁辺で形成されるヤスリ状の凹凸より試料が
削られ、あるいはすり潰されて分散媒中に均一に破砕分
散される。なお、袋体内に入れる薄平板２４を貫通して
小穴２５が形成されているので、試料は薄平板２４のど
ちら側に収容しても構わない。
開口部２２より試料と分散媒とを収容し、ポリチャック
２３にて開口部２２を封止する。続いて破砕分散用袋２
を堅固な平面台等に置きゴム・ローラーで揉み扱くこと
により、袋体内に入れられた薄平板２４を貫通している
小穴２５の縁辺で形成されるヤスリ状の凹凸より試料が
削られ、あるいはすり潰されて分散媒中に均一に破砕分
散される。なお、袋体内に入れる薄平板２４を貫通して
小穴２５が形成されているので、試料は薄平板２４のど
ちら側に収容しても構わない。
【００１６】ここで、破砕用分散袋を構成する合成樹脂
性袋体２１の大きさは、特に限定されるものではない
が、試料５〜１０ｇ、分散媒を試料の１０倍量とした場
合、幅６〜１５ｃｍ、長さ１０〜２５ｃｍ程度が扱いや
すく望ましい。同様に袋体を構成する合成樹脂製フィル
ムの厚さは特に限定されるものではなく、また、フィル
ムの材質によっても異なってくるが、ゴム・ローラー等
で揉み扱く際に柔軟であり、さらに破れない強度があれ
ばよく、例えばポリエチレンフィルムの場合、厚さ０．
０４〜０．１２ｍｍ程度が望ましい。
性袋体２１の大きさは、特に限定されるものではない
が、試料５〜１０ｇ、分散媒を試料の１０倍量とした場
合、幅６〜１５ｃｍ、長さ１０〜２５ｃｍ程度が扱いや
すく望ましい。同様に袋体を構成する合成樹脂製フィル
ムの厚さは特に限定されるものではなく、また、フィル
ムの材質によっても異なってくるが、ゴム・ローラー等
で揉み扱く際に柔軟であり、さらに破れない強度があれ
ばよく、例えばポリエチレンフィルムの場合、厚さ０．
０４〜０．１２ｍｍ程度が望ましい。
【００１７】また、合成樹脂性袋体２１の内部に配置す
る合成樹脂製平板２４の厚さは、特に限定されるもので
はないが、取り扱いの便利さ、および強度を考慮する
と、例えばポリエチレン製平板の場合では、１〜３ｍｍ
程度が望ましい。さらに、平板２４を貫通して形成され
ている円形状の小穴２５の大きさは、直径２〜６ｍｍ、
小穴と小穴との間隔が１〜３ｍｍ程度であれば十分に試
料をすり潰すことができる。
る合成樹脂製平板２４の厚さは、特に限定されるもので
はないが、取り扱いの便利さ、および強度を考慮する
と、例えばポリエチレン製平板の場合では、１〜３ｍｍ
程度が望ましい。さらに、平板２４を貫通して形成され
ている円形状の小穴２５の大きさは、直径２〜６ｍｍ、
小穴と小穴との間隔が１〜３ｍｍ程度であれば十分に試
料をすり潰すことができる。
【００１８】なお、本発明は上記の実施例に限定される
ものではない。例えば、実施例１および実施例２では袋
体１および２の開口部１２および２２に封止部材１３お
よび２３を形成しているが、封止部材は袋体１および２
と別体に構成してもよく、例えば開口部１２および２２
近傍に留め金を装着して封止してもよい。
ものではない。例えば、実施例１および実施例２では袋
体１および２の開口部１２および２２に封止部材１３お
よび２３を形成しているが、封止部材は袋体１および２
と別体に構成してもよく、例えば開口部１２および２２
近傍に留め金を装着して封止してもよい。
【００１９】また、実施例１では袋体内の薄平板１４の
表面に四角錐状突起部を多数配列して凹凸を形成してい
るが、三角錐状、円錐状などいずれの形状の突起部でも
構わない。同様に、実施例２では袋体内の薄平板２４に
円形の小穴を貫通して凹凸を形成しているが、方形状、
三角形状などいずれでの形状の小穴でも構わない。
表面に四角錐状突起部を多数配列して凹凸を形成してい
るが、三角錐状、円錐状などいずれの形状の突起部でも
構わない。同様に、実施例２では袋体内の薄平板２４に
円形の小穴を貫通して凹凸を形成しているが、方形状、
三角形状などいずれでの形状の小穴でも構わない。
【００２０】さらに、実施例１および２では手持ちのゴ
ム・ローラーを用いて袋体を揉み扱いているが、袋体の
外部から試料に圧力を加える方法は特に限定されるもの
ではなく、例えば手指を用いて袋体を揉み扱いても試料
を破砕分散することができる。
ム・ローラーを用いて袋体を揉み扱いているが、袋体の
外部から試料に圧力を加える方法は特に限定されるもの
ではなく、例えば手指を用いて袋体を揉み扱いても試料
を破砕分散することができる。
【００２１】
【実験例】続いて上記実施例の効果を実証する実験例を
述べる。本発明者らは、袋体２１を厚さ０．０８ｍｍ、
大きさ１２０ｍｍ×１８０ｍｍ、溶着部幅７ｍｍのポリ
エチレン製とし、薄平板２４を厚さ０．５ｍｍ、大きさ
１００ｍｍ×１６０ｍｍのポリエチレン製平板に７．０
ｍｍ間隔で直径５．０ｍｍの小穴２５を多数貫通させた
ものを用いて実施例２の破砕分散用袋２を作製した。こ
の破砕分散用袋２を用い、試料を破砕分散させて乳剤を
作製するいわゆるホモジナイズの実験を次のようにして
行った。
述べる。本発明者らは、袋体２１を厚さ０．０８ｍｍ、
大きさ１２０ｍｍ×１８０ｍｍ、溶着部幅７ｍｍのポリ
エチレン製とし、薄平板２４を厚さ０．５ｍｍ、大きさ
１００ｍｍ×１６０ｍｍのポリエチレン製平板に７．０
ｍｍ間隔で直径５．０ｍｍの小穴２５を多数貫通させた
ものを用いて実施例２の破砕分散用袋２を作製した。こ
の破砕分散用袋２を用い、試料を破砕分散させて乳剤を
作製するいわゆるホモジナイズの実験を次のようにして
行った。
【００２２】まず、破砕分散用袋２を酸化エチレンガス
を用いて滅菌した。続いて表１に示す各種試料を各々ハ
サミで細切りし、それぞれを多数準備された破砕分散用
袋２に５．０ｇずつ収容した。試料を収容した破砕分散
用袋２にはさらに滅菌生理食塩水４５．０ｍｌを注入し
た後、ポリチャック２３にて封止した。次に試料と滅菌
生理食塩水を収容して封止した破砕分散用袋２を実験テ
ーブルの上に置き、壁紙などを張るときに使用する手持
ちゴム・ローラーを使用して１〜２分揉み扱いた。この
際、試料の破砕程度を目視しながら破砕の程度が低い部
分を重点的に扱いた。
を用いて滅菌した。続いて表１に示す各種試料を各々ハ
サミで細切りし、それぞれを多数準備された破砕分散用
袋２に５．０ｇずつ収容した。試料を収容した破砕分散
用袋２にはさらに滅菌生理食塩水４５．０ｍｌを注入し
た後、ポリチャック２３にて封止した。次に試料と滅菌
生理食塩水を収容して封止した破砕分散用袋２を実験テ
ーブルの上に置き、壁紙などを張るときに使用する手持
ちゴム・ローラーを使用して１〜２分揉み扱いた。この
際、試料の破砕程度を目視しながら破砕の程度が低い部
分を重点的に扱いた。
【００２３】また比較例として同じ試料を次のようにし
てホモジナイズした。 比較例１：試料１０．０ｇを乾熱滅菌したホモジナイザ
カップに収容し、さらに滅菌生理食塩水９０ｍｌを注入
した後、１０，０００回転で１分間ホモジナイズした。
なお、カップ型ホモジナイザとしてホモジナイザＡＭ−
１２（商品名：日本精機製作所製）を使用した。 比較例２：試料１０．０ｇをγ線滅菌済みストマッカ用
ポリエチレン製袋に収容し、さらに滅菌生理食塩水９
０．０ｍｌを注入した後、１分間ホモジナイズ（ストマ
ッキング）した。なお、ストマッカとしてはストマッカ
４００（商品名：総発売元グンゼ産業株式会社製）を使
用した。
てホモジナイズした。 比較例１：試料１０．０ｇを乾熱滅菌したホモジナイザ
カップに収容し、さらに滅菌生理食塩水９０ｍｌを注入
した後、１０，０００回転で１分間ホモジナイズした。
なお、カップ型ホモジナイザとしてホモジナイザＡＭ−
１２（商品名：日本精機製作所製）を使用した。 比較例２：試料１０．０ｇをγ線滅菌済みストマッカ用
ポリエチレン製袋に収容し、さらに滅菌生理食塩水９
０．０ｍｌを注入した後、１分間ホモジナイズ（ストマ
ッキング）した。なお、ストマッカとしてはストマッカ
４００（商品名：総発売元グンゼ産業株式会社製）を使
用した。
【００２４】各々の方法でホモジナイズした試料乳剤を
通常の方法で微生物数を測定し、微生物の抽出効率を検
討した。微生物数の測定結果を表１に示す。
通常の方法で微生物数を測定し、微生物の抽出効率を検
討した。微生物数の測定結果を表１に示す。
【００２５】
【表１】
【００２６】表からわかるように、本実施例２では比較
例１のカップ型ホモジナイザ方法とほぼ同様の抽出効率
が得られ、いずれの試料においても十分に破砕分散が実
行できることが実証された。また、イカ、タコ等の弾力
のある試料においては比各例２のストマッカ法より優れ
た抽出効果が得られ、これは本実施例２では、試料が薄
平板２４に形成された凹凸に接触して削られ、あるいは
すり潰されることを利用しているので、弾力のある試料
についても良好に破砕分散が行えることを示している。
例１のカップ型ホモジナイザ方法とほぼ同様の抽出効率
が得られ、いずれの試料においても十分に破砕分散が実
行できることが実証された。また、イカ、タコ等の弾力
のある試料においては比各例２のストマッカ法より優れ
た抽出効果が得られ、これは本実施例２では、試料が薄
平板２４に形成された凹凸に接触して削られ、あるいは
すり潰されることを利用しているので、弾力のある試料
についても良好に破砕分散が行えることを示している。
【００２７】このように本実施例２の破砕分散用袋２は
高価な装置を必要とせず、手持ちのゴム・ローラーで破
砕分散用袋２を扱くことによって簡単に試料を破砕分散
・乳化することが可能である。なお、実施例１の破砕分
散用袋１に関しても実施例２と同様の方法で実証するこ
とができる。
高価な装置を必要とせず、手持ちのゴム・ローラーで破
砕分散用袋２を扱くことによって簡単に試料を破砕分散
・乳化することが可能である。なお、実施例１の破砕分
散用袋１に関しても実施例２と同様の方法で実証するこ
とができる。
【００２８】
【発明の効果】以上に詳述したように、本発明の破砕分
散用袋は高価な装置を使用せず、手持ちのゴム・ローラ
ーなどによって袋体を扱くことによって簡単に試料を破
砕分散することができる。また本発明は、試料が袋体内
に配置された薄平板表面の凹凸と接触して削られ、ある
いはすり潰されることを利用しているので、弾力のある
試料でも良好に破砕分散させることができる。
散用袋は高価な装置を使用せず、手持ちのゴム・ローラ
ーなどによって袋体を扱くことによって簡単に試料を破
砕分散することができる。また本発明は、試料が袋体内
に配置された薄平板表面の凹凸と接触して削られ、ある
いはすり潰されることを利用しているので、弾力のある
試料でも良好に破砕分散させることができる。
【００２９】更に本発明は合成樹脂などによって安価に
製造され、しかも持ち運び・保管が容易であるので、こ
れを多数準備して使い捨てとすることにより、多数の試
料を能率的に処理することができる。
製造され、しかも持ち運び・保管が容易であるので、こ
れを多数準備して使い捨てとすることにより、多数の試
料を能率的に処理することができる。
【図１】実施例１の破砕分散用袋の構成を表す平面図で
ある。
ある。
【図２】実施例１の破砕分散用袋の構成を表す断面図で
ある。
ある。
【図３】実施例２の破砕分散用袋の構成を表す平面図で
ある。
ある。
【図４】実施例２の破砕分散用袋の構成を表す断面図で
ある。
ある。
１、２…破砕分散用袋 １１、２１…袋体 １２、２２…開口部 １３、２３…封止部材 １４、２４…薄平板 １５…突起部 ２５…小穴 １６、２６…溶着部
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−55436（ＪＰ，Ａ) 特開 平７−27686（ＪＰ，Ａ) 実開 平２−43828（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭64−41300（ＪＰ，Ｕ) 実開 昭61−155042（ＪＰ，Ｕ) 特公 平７−113596（ＪＰ，Ｂ２) 実公 昭46−22297（ＪＰ，Ｙ１) 実公 昭60−14400（ＪＰ，Ｙ２) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) G01N 1/00 - 1/44 B02C 19/20 C12M 1/33 ＪＩＣＳＴファイル（ＪＯＩＳ)
Claims (3)
- 【請求項１】 合成樹脂製袋体の内部に、少なくとも一
方の表面にヤスリ状の凹凸を形成した薄平板を配置し、
該合成樹脂製袋体の開口部を封止する封止部材を形成す
ることにより構成される破砕分散用袋。 - 【請求項２】 薄平板に多数の小突起を配置することに
よって凹凸を形成する請求項１記載の破砕分散用袋。 - 【請求項３】 薄平板に多数の小穴を貫通させることに
よって凹凸を形成する請求項１記載の破砕分散用袋。
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