JP3338121B2 - アルカリイオン水製造用隔膜 - Google Patents

アルカリイオン水製造用隔膜

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JP3338121B2
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謙二 川岡
弘幸 伊藤
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旭硝子エンジニアリング株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアルカリイオン水を生成
するのに好適な隔膜に関する。
【0002】
【従来の技術】アルカリイオン水は、水を電解して得ら
れるアルカリ性水であり、人体に対して有用であると
されている。この場合、被電解液である水中にカルシウ
ム分や炭酸ガス等が溶解しているので、これを電解する
と、カルシウムイオンが電解中に陰極室に蓄積し、炭酸
カルシウムとしての濃度が上昇する。さらに、同時に発
生する水酸イオンのためにpH値が上昇し、炭酸カルシ
ウムとなって陰極側の膜面に析出し、電解電圧の上昇を
招く原因となっている。これを防止するため、できるだ
け平滑な膜を用いることが行われているが、その防止効
果は低い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、隔膜に直接
炭酸カルシウムが析出したり、それにより電解電圧が上
昇したりするのを防止し、電解電圧をむしろ下げうる隔
膜を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、イオン交換基
を有するフィルムまたはイオン交換基を有さないフィル
ムの両面に、目付量10〜100g/m2 、見掛け上の
厚さ30〜200μmの不織布を融着してなるアルカリ
イオン水製造用隔膜である。
【0005】本発明において、目付量とは、不織布
2 当りの重量(g)である。また見掛け上の厚さとは、
不織布の厚さの一番厚い部分をいう。
【0006】本発明において、用いられるイオン交換基
を有するフィルムとしては、イオン交換容量が0.5〜
5.0ミリ当量/g乾燥樹脂、特に0.7〜2.0ミリ
当量/g乾燥樹脂のものが好ましい。イオン交換容量が
上記の上限を超えるとフィルムとしての強度が低く、長
時間の使用に耐えなくなり、逆に上記の下限に満たない
場合には電気抵抗値が高くなるので好ましくない。
【0007】イオン交換基としては陽イオン交換基が適
当であり、陽イオン交換基を有するイオン交換膜として
は、例えばパーフルオロスルホン酸系陽イオン交換膜、
炭化水素系陽イオン交換膜が使用できるが、なかでもパ
ーフルオロスルホン酸系陽イオン交換膜が好ましい。か
かる陽イオン交換膜としては、化1に示される一般式を
有するパーフルオロスルホン酸系陽イオン交換膜が好ま
しい。なお、化1においてp,qは正の数であり、p
/qは2〜16、mは0または1、nは1〜5の整数で
ある。
【0008】
【化1】
【0009】本発明に用いられるイオン交換基を有さな
いフィルムとしては、例えば特開昭62−42723に
記載された芳香族ポリイミド膜、特開昭54−1148
1、特開昭54−152579、特開昭60−1830
25、特開昭61−195117、特開昭62−427
23等に記載されたポリスルホン多孔膜、ポリプロピレ
ン多孔膜、ポリテトラフルオロエチレン多孔膜と他の膜
との複合膜等が適宜用いられる。
【0010】イオン交換基を有するフィルムまたはイオ
ン交換基を有さないフィルムはいずれも厚さは3〜30
0μm程度が適当である。フィルムの厚さが前記範囲を
逸脱する場合には、フィルムにピンホールが発生した
り、電気抵抗値が高くなり、実用的でなくなるので好ま
しくない。そして、フィルムの厚さとして5〜50μm
を採用する場合には、フィルム内にカルシウム化合物が
沈殿することがないので特に好ましい。
【0011】本発明において、前記フィルムの両面には
目付量10〜100g/m2 、見掛け上の厚さ30〜2
00μmの不織布が融着される。目付量が前記範囲を逸
脱すると、これを設けない平滑なフィルムとほぼ変らな
い効果しか出ないので不適当である。また、見掛け上の
厚さが前記範囲を逸脱すると、本発明の効果がほとんど
得られないので不適当である。
【0012】これら範囲のうち目付量15〜30g/m
2 、見掛け上の厚さ80〜150μmを採用する場合に
は、効果も顕著であり、またその効果も安定して得られ
るので特に好ましい。
【0013】不織布の材質としては、例えばポリエステ
ル繊維、ポリプロピレン繊維、ポリアミド繊維、ナイロ
ン繊維、アクリル繊維、レーヨン繊維、ビニロン繊維、
ポリウレタン繊維等を適宜用い得るが、とりわけポリエ
ステル繊維、ポリプロピレン繊維を用いると、酸、アル
カリに耐性を示し、また溶出がなく無害であるので食品
衛生法上も好ましい。
【0014】本発明の隔膜はフィルムと不織布とから構
成されるが、フィルムと不織布との着は、熱融着また
は超音波融着が適当である。熱融着を行う場合、その条
件として温度50〜150℃で0.5〜1秒程度加熱す
るのが適当である。融着温度が高すぎるか、融着時間が
長すぎると、フィルムが有するイオン交換基や多孔体を
一部損傷したり、不織布の一部が溶けすぎてフィルムや
不織布の性能を阻害するので好ましくない。また、超音
波融着を行う場合には、そのエネルギー量として50〜
300Wを採用するのが適当である。
【0015】次に本発明の隔膜を用いてアルカリイオン
水を製造する一例を説明する。隔膜によって陰極室と陽
極室に仕切った電解槽を用い、陽極室及び陰極室には水
道水をそれぞれ導入して通電する。水中のカルシウムイ
オンは陰極室に集まり、陰極室中の水酸イオンや炭酸イ
オンと結合し、水酸化カルシウムや炭酸カルシウムとし
て析出する濃度に高まり、不織布部分に析出する。
【0016】この状態で電の極性及び液の流れを切り
替えて運転すると、析出物が溶解し、電解槽内のカルシ
ウム濃度が、水道水中に溶存しているカルシウム濃度よ
り高くなり、水の見掛けの電気伝導度が上り、電解槽の
電解電圧を下げる作用がある。極性と液の流れとを切り
替えての運転を、10回程度繰り返して行うことによ
安定して電解槽電圧が下がった状態となる。この繰
り返しの運転を、なじみ運転と称す。
【0017】
【実施例】[実施例1] 厚さ10μmのパーフルオロスルホン酸フィルム(イオ
ン交換容量1.0ミリ当量/g乾燥樹脂、有効膜面積
0.03m2 )の両面に、温度130℃で1秒間不織布
を熱融着した。不織布はポリエステル繊維からなり、目
付量30g/m2、見掛け上の厚さ50μmであった。
【0018】かくして得られた隔膜にて陽極室と陰極室
に仕切り、陽極及び陰極としてチタンに白金をメッキし
たものを用いて電解槽を組んだ。水道水を陽極室に流量
3リットル/分、陰極室に流量10リットル/分で流
し、上記の切り替え運転を10回繰り返して、なじみ運
転を行った。初期の平均電圧は25V±1Vであった
が、なじみ運転後では平均電圧が21V±1Vと低下し
た。
【0019】[実施例2] 厚さ50μmのポリテトラフルオロエチレンフィルム
(商品名:ゴアテックス)の両面に温度130℃で1秒
間不織布を熱融着した。不織布はポリプロピレン繊維か
らなり、目付量30g/m2 、見掛け上の厚さ100μ
mであった。
【0020】これを用いて実施例1と同様に電解槽を組
み、同様に運転を行ったところ、初期の平均電圧は23
V±1Vであったが、なじみ運転後では平均電圧が20
V±1Vと低下した。
【0021】
【発明の効果】本発明の隔膜を用いてアルカリイオン水
を製造すると、電解電圧を低くできる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C02F 1/46

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イオン交換基を有するフィルムまたはイオ
    ン交換基を有さないフィルムの両面に、目付量10〜1
    00g/m2 、見掛け上の厚さ30〜200μmの不織
    布を融着してなるアルカリイオン水製造用隔膜。
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