JP3337360B2 - 流体ポンプ - Google Patents
流体ポンプInfo
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- JP3337360B2 JP3337360B2 JP32794995A JP32794995A JP3337360B2 JP 3337360 B2 JP3337360 B2 JP 3337360B2 JP 32794995 A JP32794995 A JP 32794995A JP 32794995 A JP32794995 A JP 32794995A JP 3337360 B2 JP3337360 B2 JP 3337360B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体ポンプに係り、
特に、観賞魚用水槽のエアポンプとして好適なポンプの
構造に関する。
特に、観賞魚用水槽のエアポンプとして好適なポンプの
構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、観賞魚用水槽のエアポンプとして
は、図6に示すように、図示しない一方向弁を内蔵し、
流入口61及び流出口62を備えた本体部60に、ゴム
膜等からなる可撓性の碗状の作動膜(ダイヤフラム)6
3を取付け、この作動膜63が本体部60の内部に形成
された流通路に臨むように構成されたものがある。
は、図6に示すように、図示しない一方向弁を内蔵し、
流入口61及び流出口62を備えた本体部60に、ゴム
膜等からなる可撓性の碗状の作動膜(ダイヤフラム)6
3を取付け、この作動膜63が本体部60の内部に形成
された流通路に臨むように構成されたものがある。
【0003】作動膜63には、取付部材64が取付けら
れ、この取付部材64に駆動アーム65の略中央部が係
合されている。駆動アーム65の基端65aは、ゴム管
等の緩衝部材66を介して図示しないケース体の支点部
67に固定されている。駆動アーム65の先端65bに
は永久磁石68が固着され、この永久磁石68は、電磁
コイル体69の磁極69aに対向配置されている。
れ、この取付部材64に駆動アーム65の略中央部が係
合されている。駆動アーム65の基端65aは、ゴム管
等の緩衝部材66を介して図示しないケース体の支点部
67に固定されている。駆動アーム65の先端65bに
は永久磁石68が固着され、この永久磁石68は、電磁
コイル体69の磁極69aに対向配置されている。
【0004】このエアポンプにおいては、電磁コイル体
69を交流電力により駆動すると、磁極69aにN極及
びS極が交互に励磁されるので、永久磁石68が磁力に
より左右に往復運動する。この永久磁石68の往復運動
により、駆動アーム65及び取付部材64を介して作動
膜63が出没動作し、この出没動作によって流入口61
から空気が本体部60の内部へと引き込まれるととも
に、本体部60の内部の空気が流出口62から吐出され
るようになっている。
69を交流電力により駆動すると、磁極69aにN極及
びS極が交互に励磁されるので、永久磁石68が磁力に
より左右に往復運動する。この永久磁石68の往復運動
により、駆動アーム65及び取付部材64を介して作動
膜63が出没動作し、この出没動作によって流入口61
から空気が本体部60の内部へと引き込まれるととも
に、本体部60の内部の空気が流出口62から吐出され
るようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記エアポンプにおい
ては、電磁コイル体69の大きさ又は駆動アーム65の
長さをある程度確保しないと、作動膜63を出没動作さ
せるための駆動力及び駆動ストロークが充分にとれない
ため、ポンプの小型化が困難であるという問題点があ
る。
ては、電磁コイル体69の大きさ又は駆動アーム65の
長さをある程度確保しないと、作動膜63を出没動作さ
せるための駆動力及び駆動ストロークが充分にとれない
ため、ポンプの小型化が困難であるという問題点があ
る。
【0006】また、駆動アーム65を往復運動させてい
るために、緩衝部材66を介在させてもケース体に振動
が伝播してしまい、動作時の振動及び騒音を低減するこ
とが困難であるという問題点がある。この振動及び騒音
を低減するために、図6に示すポンプを2つ対向配置
し、駆動アーム65の動作方向を逆にし、相互に同移送
になるように駆動する場合がある。この場合には、振動
自体は若干低減されるが、騒音は却って大きくなり、し
かも2つのポンプを内蔵するために小型化には逆行する
ものとなる。
るために、緩衝部材66を介在させてもケース体に振動
が伝播してしまい、動作時の振動及び騒音を低減するこ
とが困難であるという問題点がある。この振動及び騒音
を低減するために、図6に示すポンプを2つ対向配置
し、駆動アーム65の動作方向を逆にし、相互に同移送
になるように駆動する場合がある。この場合には、振動
自体は若干低減されるが、騒音は却って大きくなり、し
かも2つのポンプを内蔵するために小型化には逆行する
ものとなる。
【0007】そこで、本発明は上記問題点を解決するも
のであり、その課題は、ポンプの小型化と動作時の振動
及び騒音の低減とを図ることのできる新規の構造を実現
することにある。
のであり、その課題は、ポンプの小型化と動作時の振動
及び騒音の低減とを図ることのできる新規の構造を実現
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、流入口から流出口までの流通
路の途中に流体の流通方向を規制する一方向弁を備えた
本体部と、該本体部に取付され、前記流通路に臨む可撓
性の作動膜と、該作動膜自体に採用され又は前記作動膜
に固定された磁性体と、該磁性体の対向位置に磁極を有
する電磁装置とを設け、該電磁装置を駆動することによ
り前記磁性体が前記作動膜とともに出没動作して流体を
前記流入口から前記流通路を介して前記流出口へと流動
させるように構成され、前記本体部には、前記流入口か
らその軸線に沿って伸び、前記作動膜の内側に向けて貫
通するように形成された流入路と、該流入路の周囲に前
記作動膜の内側に向けた開口部を有し、前記流入路を画
成する円筒壁の周囲に形成されて前記流出口に通ずる流
出路と、が設けられ、前記本体部の内部には、中心部に
軸孔が形成されているとともに数カ所に周縁孔が形成さ
れた支持枠が前記作動膜の内側に臨むように配置され、
前記軸孔は前記流入路の開口部に、前記周縁孔は前記流
出路の開口部に、それぞれ臨み、前記支持枠の前記作動
膜側には、前記一方向弁を構成するための可撓性の流入
弁シートが前記本体部の内壁と前記支持枠との間に挟持
されるとともに前記作動膜の内側に露出するように配置
され、前記支持枠の前記作動膜側とは反対側には、前記
一方向弁を構成するための可撓性の流出弁シートが前記
本体部の内壁と前記支持枠との間に挟持された状態で配
置され、前記流入弁シートには前記流出路の開口部に対
応する位置にスリットを備え、前記流出弁シートには前
記流入路の開口部に対応する位置に貫通孔が形成され、
前記流入弁シートは前記支持枠の前記軸孔を開閉する流
入側の前記一方向弁として構成され、前記流出弁シート
は前記支持枠の前記周縁孔を開閉する流出側の前記一方
向弁として構成されていることを特徴とする流体ポンプ
である。
に本発明が講じた手段は、流入口から流出口までの流通
路の途中に流体の流通方向を規制する一方向弁を備えた
本体部と、該本体部に取付され、前記流通路に臨む可撓
性の作動膜と、該作動膜自体に採用され又は前記作動膜
に固定された磁性体と、該磁性体の対向位置に磁極を有
する電磁装置とを設け、該電磁装置を駆動することによ
り前記磁性体が前記作動膜とともに出没動作して流体を
前記流入口から前記流通路を介して前記流出口へと流動
させるように構成され、前記本体部には、前記流入口か
らその軸線に沿って伸び、前記作動膜の内側に向けて貫
通するように形成された流入路と、該流入路の周囲に前
記作動膜の内側に向けた開口部を有し、前記流入路を画
成する円筒壁の周囲に形成されて前記流出口に通ずる流
出路と、が設けられ、前記本体部の内部には、中心部に
軸孔が形成されているとともに数カ所に周縁孔が形成さ
れた支持枠が前記作動膜の内側に臨むように配置され、
前記軸孔は前記流入路の開口部に、前記周縁孔は前記流
出路の開口部に、それぞれ臨み、前記支持枠の前記作動
膜側には、前記一方向弁を構成するための可撓性の流入
弁シートが前記本体部の内壁と前記支持枠との間に挟持
されるとともに前記作動膜の内側に露出するように配置
され、前記支持枠の前記作動膜側とは反対側には、前記
一方向弁を構成するための可撓性の流出弁シートが前記
本体部の内壁と前記支持枠との間に挟持された状態で配
置され、前記流入弁シートには前記流出路の開口部に対
応する位置にスリットを備え、前記流出弁シートには前
記流入路の開口部に対応する位置に貫通孔が形成され、
前記流入弁シートは前記支持枠の前記軸孔を開閉する流
入側の前記一方向弁として構成され、前記流出弁シート
は前記支持枠の前記周縁孔を開閉する流出側の前記一方
向弁として構成されていることを特徴とする流体ポンプ
である。
【0009】本発明において、前記作動膜及び前記磁極
を相互に前記出没方向に配列されるようにそれぞれ一対
対向配置し、前記磁性体及び前記磁極により前記一対の
作動膜が相互に逆方向に変形作動するように前記電磁装
置を駆動することが好ましい。
を相互に前記出没方向に配列されるようにそれぞれ一対
対向配置し、前記磁性体及び前記磁極により前記一対の
作動膜が相互に逆方向に変形作動するように前記電磁装
置を駆動することが好ましい。
【0010】本発明において、前記電磁装置の両端に前
記一対の磁極を設け、前記電磁装置の両側に前記一対の
作動膜を備えた一対の本体部を設けたことが好ましい。
記一対の磁極を設け、前記電磁装置の両側に前記一対の
作動膜を備えた一対の本体部を設けたことが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して、本発
明に係る流体ポンプの実施形態について説明する。以下
に示す各実施形態は、観賞魚用エアポンプとして形成す
る場合の例を示すが、本発明はこのような場合に限られ
ず、空気以外の種々の流体を送り出すための様々な用途
に用いられる種々の流体ポンプに適用することができる
ものである。
明に係る流体ポンプの実施形態について説明する。以下
に示す各実施形態は、観賞魚用エアポンプとして形成す
る場合の例を示すが、本発明はこのような場合に限られ
ず、空気以外の種々の流体を送り出すための様々な用途
に用いられる種々の流体ポンプに適用することができる
ものである。
【0012】(第1比較例) 図1には第1比較例のエ
アポンプの主要部の構造を示す。このエアポンプは、硬
質樹脂製の本体部10と、この本体部10の左右両側に
取付けられた軟質樹脂若しくはゴム製の作動膜(ダイヤ
フラム)13,14と、作動膜13,14の左右に配置
された電磁コイル体17,18とから概略構成される。
アポンプの主要部の構造を示す。このエアポンプは、硬
質樹脂製の本体部10と、この本体部10の左右両側に
取付けられた軟質樹脂若しくはゴム製の作動膜(ダイヤ
フラム)13,14と、作動膜13,14の左右に配置
された電磁コイル体17,18とから概略構成される。
【0013】本体部10には、流入口11及び流出口1
2が設けられ、流入口11には外部から内部空間Aにの
み空気を流通可能に形成された一方向弁11aが取付け
られ、流出口12には内部空間Aから外部にのみ空気を
流通可能に形成された一方向弁12aが取付けられてい
る。本体部10の左右の端部には内部が開口部となって
いるフランジ部10a,10bが形成され、これらのフ
ランジ部10a,10bに碗状の作動膜13,14が取
付けられ、内部空間Aが完全に閉ざされるように構成さ
れている。
2が設けられ、流入口11には外部から内部空間Aにの
み空気を流通可能に形成された一方向弁11aが取付け
られ、流出口12には内部空間Aから外部にのみ空気を
流通可能に形成された一方向弁12aが取付けられてい
る。本体部10の左右の端部には内部が開口部となって
いるフランジ部10a,10bが形成され、これらのフ
ランジ部10a,10bに碗状の作動膜13,14が取
付けられ、内部空間Aが完全に閉ざされるように構成さ
れている。
【0014】作動膜13の左端部の内面上には取付部1
3aが形成され、この取付部13aに円盤状の永久磁石
15が固着されている。同様に、作動膜14の右端部の
内面上には取付部14aが形成され、取付部14aに円
盤状の永久磁石16が固着されている。
3aが形成され、この取付部13aに円盤状の永久磁石
15が固着されている。同様に、作動膜14の右端部の
内面上には取付部14aが形成され、取付部14aに円
盤状の永久磁石16が固着されている。
【0015】永久磁石15,16に作動膜13,14の
左右端部を介して対向する位置に、それぞれ電磁コイル
体17,18の磁極17a,18aが配置されている。
駆動時においては、電磁コイル体17,18にはそれぞ
れ交流電圧が供給され、その磁極17a,18aにはN
極とS極とが交互に励磁される。ここで、2つの電磁コ
イル体17,18の代わりに、単一の電磁コイルとコ字
状の鉄心を用いて形成された一つの電磁コイル体を用い
てもよい。この場合には、2つの磁極は互いに逆極性と
なるので、2つの永久磁石の当該磁極に対向する面の極
性も互いに逆極性とする必要がある。
左右端部を介して対向する位置に、それぞれ電磁コイル
体17,18の磁極17a,18aが配置されている。
駆動時においては、電磁コイル体17,18にはそれぞ
れ交流電圧が供給され、その磁極17a,18aにはN
極とS極とが交互に励磁される。ここで、2つの電磁コ
イル体17,18の代わりに、単一の電磁コイルとコ字
状の鉄心を用いて形成された一つの電磁コイル体を用い
てもよい。この場合には、2つの磁極は互いに逆極性と
なるので、2つの永久磁石の当該磁極に対向する面の極
性も互いに逆極性とする必要がある。
【0016】このエアポンプにおいては、永久磁石15
と電磁コイル体17、永久磁石16と電磁コイル体18
により、それぞれ、作動膜13と14を逆方向に変形動
作させるように駆動する。すなわち、この実施形態にお
いては、作動膜13と14を同位相(即ち、作動膜13
が突出しているときには作動膜14も突出し、作動膜1
3が没しているときには作動膜14も没している)で動
作させることとなる。このように動作させることによ
り、作動膜13,14が突出側に変形する際には内部空
間Aが拡大するために一方向弁12aは閉じるが一方向
弁11aが開いて流入口11より外部から空気が流入
し、作動膜13,14が没する側に変形する際には内部
空間Aが縮小されるために一方向弁11aは閉じるが一
方向弁12aは開いて流出口12より内部空間Aから外
部へと空気が流出する。この繰り返しにより流出口12
からは逐次空気が吐出されることとなる。
と電磁コイル体17、永久磁石16と電磁コイル体18
により、それぞれ、作動膜13と14を逆方向に変形動
作させるように駆動する。すなわち、この実施形態にお
いては、作動膜13と14を同位相(即ち、作動膜13
が突出しているときには作動膜14も突出し、作動膜1
3が没しているときには作動膜14も没している)で動
作させることとなる。このように動作させることによ
り、作動膜13,14が突出側に変形する際には内部空
間Aが拡大するために一方向弁12aは閉じるが一方向
弁11aが開いて流入口11より外部から空気が流入
し、作動膜13,14が没する側に変形する際には内部
空間Aが縮小されるために一方向弁11aは閉じるが一
方向弁12aは開いて流出口12より内部空間Aから外
部へと空気が流出する。この繰り返しにより流出口12
からは逐次空気が吐出されることとなる。
【0017】この第1比較例では、作動膜13,14に
永久磁石(単なる磁性体でもよい。)が固定されている
ため、駆動アームが不要となり、ポンプ全体の体積を著
しく低減でき、小型化を図ることができる。また、磁力
を直接作動膜13,14に伝達することができるので、
不要な振動や騒音を発生することなく、効率良くポンプ
を駆動することができる。特に、作動膜が可撓性材で形
成されることから、動作部分が可撓性を有する部分のみ
あることとなり、振動や騒音の発生が従来のものと較べ
て著しく低減される。さらに、構成部品を低減すること
ができるので、ケース体等に設ける部品の取付部も少な
くて済み、部品の製造、組立も容易になるなど、製造コ
ストを低減することができる。特に、作動膜13と14
とは常に逆方向に動作するため、振動や騒音を打ち消し
合う効果があり、振動及び騒音の低減を図ることができ
る。
永久磁石(単なる磁性体でもよい。)が固定されている
ため、駆動アームが不要となり、ポンプ全体の体積を著
しく低減でき、小型化を図ることができる。また、磁力
を直接作動膜13,14に伝達することができるので、
不要な振動や騒音を発生することなく、効率良くポンプ
を駆動することができる。特に、作動膜が可撓性材で形
成されることから、動作部分が可撓性を有する部分のみ
あることとなり、振動や騒音の発生が従来のものと較べ
て著しく低減される。さらに、構成部品を低減すること
ができるので、ケース体等に設ける部品の取付部も少な
くて済み、部品の製造、組立も容易になるなど、製造コ
ストを低減することができる。特に、作動膜13と14
とは常に逆方向に動作するため、振動や騒音を打ち消し
合う効果があり、振動及び騒音の低減を図ることができ
る。
【0018】(第1実施形態) 次に、図2を参照して
本発明の第1実施形態について説明する。この実施形態
は、流入口21及び流出口22を備えた本体部20と、
これに接続された作動膜26と、作動膜に対向配置され
た電磁コイル体28とから概略構成される。本体部20
には、流入口21からその軸線に沿って伸び、作動膜2
6の内側に向けて貫通するように形成された流入路20
aと、流入路の周囲に開口部を有し、流入路20aを画
成する円筒壁の周囲に形成されて流出口22に通ずる流
出路20bとが形成されている。
本発明の第1実施形態について説明する。この実施形態
は、流入口21及び流出口22を備えた本体部20と、
これに接続された作動膜26と、作動膜に対向配置され
た電磁コイル体28とから概略構成される。本体部20
には、流入口21からその軸線に沿って伸び、作動膜2
6の内側に向けて貫通するように形成された流入路20
aと、流入路の周囲に開口部を有し、流入路20aを画
成する円筒壁の周囲に形成されて流出口22に通ずる流
出路20bとが形成されている。
【0019】本体部20における作動膜26の側には円
盤状の支持枠23が嵌合されている。支持枠23には、
中心部に軸孔23aが形成されているとともに、その周
囲の数ヵ所に周縁孔23bが形成されている。軸孔23
aの流入路20aの開口部に、周縁孔23bは流出路2
0bの開口部に、それぞれ臨んでいる。支持枠23の表
裏には、それぞれ薄いゴム板等からなる可撓性の流入弁
シート24及び流出弁シート25が、本体部20の内壁
と支持枠23との間に挟持されている。
盤状の支持枠23が嵌合されている。支持枠23には、
中心部に軸孔23aが形成されているとともに、その周
囲の数ヵ所に周縁孔23bが形成されている。軸孔23
aの流入路20aの開口部に、周縁孔23bは流出路2
0bの開口部に、それぞれ臨んでいる。支持枠23の表
裏には、それぞれ薄いゴム板等からなる可撓性の流入弁
シート24及び流出弁シート25が、本体部20の内壁
と支持枠23との間に挟持されている。
【0020】流入弁シート24は流出路20bの開口部
に対応する位置にスリットを備え、流出弁シート25は
流入路20aの開口部に対応する位置に貫通孔を備えて
いる。流入弁シート24は、通常時には支持枠23の軸
孔23aを閉鎖しており、流入口21から空気が吸入さ
れたときのみ作動膜26の側に押されて変形し流入路2
0aを開く一方向弁として機能する。流出弁シート25
は、通常時には支持枠23の周縁孔23bを閉鎖してお
り、作動膜26の側から流出口22へと空気が押し出さ
れるときのみ変形して、流出路20bを開く一方向弁と
して機能する。
に対応する位置にスリットを備え、流出弁シート25は
流入路20aの開口部に対応する位置に貫通孔を備えて
いる。流入弁シート24は、通常時には支持枠23の軸
孔23aを閉鎖しており、流入口21から空気が吸入さ
れたときのみ作動膜26の側に押されて変形し流入路2
0aを開く一方向弁として機能する。流出弁シート25
は、通常時には支持枠23の周縁孔23bを閉鎖してお
り、作動膜26の側から流出口22へと空気が押し出さ
れるときのみ変形して、流出路20bを開く一方向弁と
して機能する。
【0021】作動膜26の内側には、上記比較例と同様
の取付部26aが形成され、ここに永久磁石27が固着
されている。永久磁石27は作動膜26を介して電磁コ
イル体28の磁極28aに対向している。電磁コイル体
28に交流電力が供給されると、磁極28aにN極とS
極とが交代で励磁され、これに伴って永久磁石27が作
動膜26とともに出没動作するようになっている。
の取付部26aが形成され、ここに永久磁石27が固着
されている。永久磁石27は作動膜26を介して電磁コ
イル体28の磁極28aに対向している。電磁コイル体
28に交流電力が供給されると、磁極28aにN極とS
極とが交代で励磁され、これに伴って永久磁石27が作
動膜26とともに出没動作するようになっている。
【0022】この実施形態においては、作動膜26が出
没動作することによって、作動膜26が突出側へ変形し
ている際には内部空間Bが拡大するので流入弁シート2
4の中心部が内側へ変形し、流入口21から流入路20
aを経て内部空間Bに空気が流入する。次に、作動膜2
6が没する側へ変形している際には内部空間Bが縮小す
るため流出弁シート25の周縁部が外側へ変形し、流出
路20bが開いて空気が内部空間Bから流出口22へと
流出し、流出口22から空気が吐出される。
没動作することによって、作動膜26が突出側へ変形し
ている際には内部空間Bが拡大するので流入弁シート2
4の中心部が内側へ変形し、流入口21から流入路20
aを経て内部空間Bに空気が流入する。次に、作動膜2
6が没する側へ変形している際には内部空間Bが縮小す
るため流出弁シート25の周縁部が外側へ変形し、流出
路20bが開いて空気が内部空間Bから流出口22へと
流出し、流出口22から空気が吐出される。
【0023】この実施形態では、一方向弁として機能す
る流入弁シート24及び流出弁シート25の近傍の流通
路の流通断面を広くとることができるので、空気の吐出
量及び吐出強度を増大することができる。この実施形態
では作動膜26、永久磁石27及び磁極28aを一組だ
け設けているため、吐出能力に対する振動や騒音に関し
ては上記比較例よりも一般的に不利であると考えられる
が、実際には流通断面が大きいことにより弁体の動作音
を低減できるとともに、機械効率も高くなり、しかも、
上記比較例よりも小型化することができるという利点が
ある。
る流入弁シート24及び流出弁シート25の近傍の流通
路の流通断面を広くとることができるので、空気の吐出
量及び吐出強度を増大することができる。この実施形態
では作動膜26、永久磁石27及び磁極28aを一組だ
け設けているため、吐出能力に対する振動や騒音に関し
ては上記比較例よりも一般的に不利であると考えられる
が、実際には流通断面が大きいことにより弁体の動作音
を低減できるとともに、機械効率も高くなり、しかも、
上記比較例よりも小型化することができるという利点が
ある。
【0024】図3は上記実施形態に採用できる作動膜の
他の構造を示すものである。作動膜30は上記と同様に
椀状の可撓性材で形成され、その先端側の中心部に軸孔
を有する突出縁部30aが形成されている。この軸孔に
は永久磁石31を係合した固定ネジ32が挿通され、固
定ネジ32は、作動膜30の内側で座金33を介してナ
ット34により締結されている。
他の構造を示すものである。作動膜30は上記と同様に
椀状の可撓性材で形成され、その先端側の中心部に軸孔
を有する突出縁部30aが形成されている。この軸孔に
は永久磁石31を係合した固定ネジ32が挿通され、固
定ネジ32は、作動膜30の内側で座金33を介してナ
ット34により締結されている。
【0025】永久磁石31は電磁コイル体35の磁極3
5aに対向し、電磁コイル体35の交代磁界により作動
膜30を出没動作させる。この実施形態では、永久磁石
31が作動膜30を介在させずに直接に磁極35aに対
向しているので、磁力を効率良く受けることができ、効
率的にポンプを動作させることができる。
5aに対向し、電磁コイル体35の交代磁界により作動
膜30を出没動作させる。この実施形態では、永久磁石
31が作動膜30を介在させずに直接に磁極35aに対
向しているので、磁力を効率良く受けることができ、効
率的にポンプを動作させることができる。
【0026】ここで、上記実施形態では碗状の作動膜
(ダイヤフラム)を用いているが、作動膜としては碗状
である必要はなく、その変形により結果として流通路の
空気を流動させるように作用するものであれば、平板状
その他任意の形状に形成してもよい。
(ダイヤフラム)を用いているが、作動膜としては碗状
である必要はなく、その変形により結果として流通路の
空気を流動させるように作用するものであれば、平板状
その他任意の形状に形成してもよい。
【0027】(第2実施形態) 図4には、第2実施形
態の構造を示す。この実施形態においては、中央に電磁
コイル体40を配置し、両端に磁極40a,40bを形
成する。磁極40a,40bは、相互に同極性になるよ
うにヨーク等を工夫してもよいが、一般には磁心の両端
に形成される磁極を用いることにより相互に逆極性にな
る。磁極40aには、上記第1実施形態におけるものと
同様の本体部41及び作動膜43からなるポンプ体を対
向配置し、磁極40bには、同様の本体部42及び作動
膜44からなるポンプ体を対向配置する。そして、磁極
40aには作動膜43に固着された永久磁石46が対向
するように構成する。
態の構造を示す。この実施形態においては、中央に電磁
コイル体40を配置し、両端に磁極40a,40bを形
成する。磁極40a,40bは、相互に同極性になるよ
うにヨーク等を工夫してもよいが、一般には磁心の両端
に形成される磁極を用いることにより相互に逆極性にな
る。磁極40aには、上記第1実施形態におけるものと
同様の本体部41及び作動膜43からなるポンプ体を対
向配置し、磁極40bには、同様の本体部42及び作動
膜44からなるポンプ体を対向配置する。そして、磁極
40aには作動膜43に固着された永久磁石46が対向
するように構成する。
【0028】この実施形態によれば、一つの電磁コイル
体40により2つのポンプ体を駆動することができると
ともに、永久磁石45における磁極40aに対向する面
の極性と、永久磁石46における磁極40bに対向する
面の極性とが逆になるように構成する(2つの磁極が相
互に逆極性の場合)ことにより、永久磁石45の移動方
向と永久磁石46の移動方向とが逆方向となり、作動膜
43と44とが同位相で動作するので、相互に振動や騒
音を打ち消し合うようにできる。
体40により2つのポンプ体を駆動することができると
ともに、永久磁石45における磁極40aに対向する面
の極性と、永久磁石46における磁極40bに対向する
面の極性とが逆になるように構成する(2つの磁極が相
互に逆極性の場合)ことにより、永久磁石45の移動方
向と永久磁石46の移動方向とが逆方向となり、作動膜
43と44とが同位相で動作するので、相互に振動や騒
音を打ち消し合うようにできる。
【0029】(第2比較例) 図5には、第2比較例の
構造を示す。この第2比較例においては、第1比較例と
同様の本体部51,52と作動膜53,54とを備えた
ポンプ体を一対背中合わせに固定し、作動膜53,54
にそれぞれ永久磁石55,56を固着して、それぞれ電
磁コイル体57,58の磁極57a,58aに対向配置
させたものである。
構造を示す。この第2比較例においては、第1比較例と
同様の本体部51,52と作動膜53,54とを備えた
ポンプ体を一対背中合わせに固定し、作動膜53,54
にそれぞれ永久磁石55,56を固着して、それぞれ電
磁コイル体57,58の磁極57a,58aに対向配置
させたものである。
【0030】この第2比較例においては、2つの電磁コ
イル体57,58を設ける必要があるが、振動や騒音の
発生部分が中心部に集中するため、ケース体の材質、搭
載構造等の工夫により振動や騒音を低減することが容易
である。また、この場合には、本体部51と本体部52
において、それらの流入口と流出口の位置が逆になるよ
うに配置したので、空気の流動方向も逆方向となり、流
通路から出る振動や騒音をさらに低減することができ
る。
イル体57,58を設ける必要があるが、振動や騒音の
発生部分が中心部に集中するため、ケース体の材質、搭
載構造等の工夫により振動や騒音を低減することが容易
である。また、この場合には、本体部51と本体部52
において、それらの流入口と流出口の位置が逆になるよ
うに配置したので、空気の流動方向も逆方向となり、流
通路から出る振動や騒音をさらに低減することができ
る。
【0031】なお、上記各実施形態の永久磁石の代りに
単なる磁性体を用いても同様に動作させることができ
る。また、作動膜自体を磁性体で形成することによって
も同様に動作させることが可能である。
単なる磁性体を用いても同様に動作させることができ
る。また、作動膜自体を磁性体で形成することによって
も同様に動作させることが可能である。
【0032】以上説明したように本発明によれば、ポン
プの小型化と動作時の振動及び騒音 の低減とを図ること
ができる。
プの小型化と動作時の振動及び騒音 の低減とを図ること
ができる。
【図1】 本発明に係る流体ポンプの第1比較例の主要
部分の構造を示す横断面図である。
部分の構造を示す横断面図である。
【図2】 本発明に係る流体ポンプの第1実施形態の主
要部分の構造を示す横断面図である。
要部分の構造を示す横断面図である。
【図3】 上記実施形態における作動膜と磁性体との固
定構造を示す横断面図である。
定構造を示す横断面図である。
【図4】 本発明に係る流体ポンプの第2実施形態の主
要部分の構造を示す横断面図である。
要部分の構造を示す横断面図である。
【図5】 本発明に係る流体ポンプの第2比較例の主要
部分の構造を示す横断面図である。
部分の構造を示す横断面図である。
【図6】 従来の流体ポンプの主要部分の構造を示す一
部断面平面図である。
部断面平面図である。
20 本体部 20a 流入路 20b 流出路 21 流入口 22 流出口 23 支持枠 23a 軸孔 23b 周縁孔 24 流入弁シート 25 流出弁シート 26 作動膜 27 永久磁石 28 電磁コイル体
Claims (3)
- 【請求項1】 流入口から流出口までの流通路の途中に
流体の流通方向を規制する一方向弁を備えた本体部と、
該本体部に取付され、前記流通路に臨む可撓性の作動膜
と、該作動膜自体に採用され又は前記作動膜に固定され
た磁性体と、該磁性体の対向位置に磁極を有する電磁装
置とを設け、該電磁装置を駆動することにより前記磁性
体が前記作動膜とともに出没動作して流体を前記流入口
から前記流通路を介して前記流出口へと流動させるよう
に構成され、 前記本体部には、前記流入口からその軸線に沿って伸
び、前記作動膜の内側に向けて貫通するように形成され
た流入路と、該流入路の周囲に前記作動膜の内側に向け
た開口部を有し、前記流入路を画成する円筒壁の周囲に
形成されて前記流出口に通ずる流出路と、が設けられ、 前記本体部の内部には、中心部に軸孔が形成されている
とともに数カ所に周縁孔が形成された支持枠が前記作動
膜の内側に臨むように配置され、前記軸孔は前記流入路
の開口部に、前記周縁孔は前記流出路の開口部に、それ
ぞれ臨み、前記支持枠の前記作動膜側には、前記一方向弁を構成す
るための可撓性の流入弁シートが前記本体部の内壁と前
記支持枠との間に挟持されるとともに前記作動膜の内側
に露出するように配置され、前記支持枠の前記作動膜側
とは反対側には、前記一方向弁を構成するための可撓性
の流出弁シートが前記本体部の内壁と前記支持枠との間
に挟持された状態で配置され、 前記流入弁シートには前記流出路の開口部に対応する位
置にスリットを備え、前記流出弁シートには前記流入路
の開口部に対応する位置に貫通孔が形成され、前記流入
弁シートは前記支持枠の前記軸孔を開閉する流入側の前
記一方向弁として構成され、前記流出弁シートは前記支
持枠の前記周縁孔を開閉する流出側の前記一方向弁とし
て構成されていることを特徴とする流体ポンプ。 - 【請求項2】 請求項1において、前記作動膜及び前記
磁極を相互に前記出没方向に配列されるようにそれぞれ
一対対向配置し、前記磁性体及び前記磁極により前記一
対の作動膜が相互に逆方向に変形作動するように前記電
磁装置を駆動することを特徴とする流体ポンプ。 - 【請求項3】 請求項2において、前記電磁装置の両端
に前記一対の磁極を設け、前記電磁装置の両側に前記一
対の作動膜を備えた一対の本体部を設けたことを特徴と
する流体ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32794995A JP3337360B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | 流体ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32794995A JP3337360B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | 流体ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09144662A JPH09144662A (ja) | 1997-06-03 |
JP3337360B2 true JP3337360B2 (ja) | 2002-10-21 |
Family
ID=18204820
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32794995A Expired - Fee Related JP3337360B2 (ja) | 1995-11-22 | 1995-11-22 | 流体ポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3337360B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4822198B2 (ja) * | 2001-02-21 | 2011-11-24 | 並木精密宝石株式会社 | 空気強制供給用アクチュエータ装置並びに空気強制供給型空気電池 |
US8226583B2 (en) * | 2006-12-13 | 2012-07-24 | Hill-Rom Services, Pte. Ltd. | Efficient high frequency chest wall oscillation system |
CN103210218B (zh) * | 2010-10-08 | 2016-05-11 | 艾菲德塞洛墨依公司 | 用于流体移动器的力均等的固定式线圈致动器 |
CN103603785B (zh) * | 2013-10-24 | 2016-01-13 | 加西贝拉压缩机有限公司 | 一种气体压缩机 |
CN117500256B (zh) * | 2024-01-02 | 2024-03-15 | 深圳市飞宇信电子有限公司 | 一种天线模组的辅助散热结构 |
-
1995
- 1995-11-22 JP JP32794995A patent/JP3337360B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09144662A (ja) | 1997-06-03 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |