JP3336794B2 - 偏光照明装置およびそれを用いた投写型表示装置 - Google Patents

偏光照明装置およびそれを用いた投写型表示装置

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    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B27/00Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00
    • G02B27/28Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising
    • G02B27/283Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising used for beam splitting or combining
    • G02B27/285Optical systems or apparatus not provided for by any of the groups G02B1/00 - G02B26/00, G02B30/00 for polarising used for beam splitting or combining comprising arrays of elements, e.g. microprisms

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、偏光方向を揃えた偏光
光を用いて特定の矩形領域などを均一に照明する偏光照
明装置、およびこの偏光照明装置から出射された偏光光
をライトバルブにより変調して映像をスクリーン上に拡
大表示する投写型表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】偏光光を変調するタイプの液晶ライトバ
ルブを用いた一般的な投写型表示装置においては、光の
利用効率の向上が解決すべき重要な課題の一つとして挙
げられる。上記課題を解決するために、例えば、特開平
6−202094号公報に開示されている様に、インテ
グレータ照明法に偏光変換法を組み合わせた新規な照明
光学系が提案されている。
【0003】上記公報に開示されている照明光学系は、
図15(A)に示すように、従来のインテグレータ光学
系をベースとしており、このインテグレータ光学系98
9には、第1のレンズ板981、および第2のレンズ板
983が設けられている。ここで、第1のレンズ板98
1の近傍には、偏光分離手段982が配置され、第2の
レンズ板983には、λ/2位相差板984が形成され
ている。インテグレータ光学系989では、第1のレン
ズ板981として、図15(B)に示す複数の微小な矩
形レンズ985を備えるものが用いられ、第2のレンズ
板983としては、矩形レンズ985と同数の微小なレ
ンズを備えるものが用いられている。かかる構成の照明
光学系では、まず、光源部986から出射された偏光方
向がランダムな偏光光(実際には、P偏光光とS偏光光
との混合光と考えられる。)は、液晶材料を主要な構成
要素とする偏光分離手段982に入射され、この偏光分
離手段982が有する偏光光毎の出射角度依存特性によ
って、出射角度がわずかに異なるP偏光光とS偏光光に
分離される。偏光分離手段982を出た2つの偏光光
は、インテグレータ光学系989の第1のレンズ板98
1に入射され、その集光作用によって、P偏光光による
光源像とS偏光光による光源像とからなる一対の二次光
源像を第2のレンズ板983の中に形成する。一対の二
次光源像の数は、第1のレンズ板を構成する微小レンズ
の数に等しい。ここで、第2のレンズ板983の中に
は、二次光源像の各形成位置に合わせてλ/2位相差板
984が配置されているため、この位相差板984を一
方の偏光光(たとえば、P偏光光)が通過することによ
り、この偏光光は、偏光面の回転作用を受け、他方の偏
光光(たとえば、S偏光光)と偏光面が揃った状態で照
明領域988へと導かれる。それ故、この光学系では、
インテグレータ光学系989において形成される二次光
源像を、偏光光の種類により空間的に分離することで、
特定の偏光光の偏光面を変換することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の偏光照明装置で
は、偏光分離手段として液晶材料を用いた光学システム
が用いられ、この光学システムでは、光の利用効率が向
上するので、明るい投写映像を得ることができるという
点で優れているものの、液晶材料では、屈折率の温度依
存性が大きいため、著しい温度変化が生じるような投写
型表示装置の光源系に組み込むと、偏光分離角が不安定
であるという問題点がある。
【0005】以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、
偏光分離角の温度依存性に優れた偏光分離手段を用いる
ことによって、著しい温度変化を伴う環境下において
も、すぐれた性能を安定して発揮できる照明装置を実現
することにある。
【0006】また、本発明の課題は、かかる照明装置を
用いて、光の利用効率を向上して、明るい投写映像を形
成可能な投写型表示装置を実現することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の偏光照明装置は、光源部から偏光方向がラ
ンダムな偏光光を出射し、前記光源部から射出された偏
光光を、偏光分離膜を備えた偏光分離部によって、偏光
方向が互いに直交するP偏光光とS偏光光の2つの偏光
光に分離して出射し、前記偏光分離部から出射されたP
偏光光を、矩形状の外形を有する複数の微小集光ミラー
を備えた第1の集光ミラー板によって集光するととも
に、第1のλ/4位相差板によってその偏光方向を変換
して、S偏光光による複数の2次光源像を形成し、前記
偏光分離部から出射されたS偏光光を、矩形状の形状を
有する複数の微小集光ミラーを備えた第2の集光ミラー
板によって集光するとともに、第2のλ/4位相差板に
よってその偏光方向を変換して、前記第1の複数の2次
光源像が形成される位置とはわずかに異なる位置に、P
偏光光による複数の2次光源像を形成し、λ/2位相差
板によって、前記S偏光光による複数の2次光源像の偏
光方向と、前記P偏光光による複数の2次光源像の偏光
方向とを同一の偏光方向に揃えるとともに、集光レンズ
によって照明領域に重畳することを特徴とする
【0008】本発明では、光源部と偏光分離部との間
に、変角プリズムが配置されていることが好ましい。
【0009】あるいは、本発明では、偏光分離部と第1
の集光ミラー板との間に、及び偏光分離部と第2の集光
ミラー板との間に、変角プリズムが配置されていること
が好ましい。その際には、変角プリズムは、偏光分離部
と一体化されていることが好ましく、あるいは、変角プ
リズムは、第1の集光ミラー板と、及び第2の集光ミラ
ー板と一体化されていることが好ましい。さらには、変
角プリズムは、偏光分離部と第1の集光ミラー板と、及
び第2の集光ミラー板と一体化されていることが好まし
い。
【0010】本発明においては、偏光分離部は平板状の
偏光分離板により構成されていることがある。
【0011】また、本発明においては、偏光分離部を構
成する直角プリズムは液体充填プリズムであることがあ
る。
【0012】さらに、本発明においては、λ/2位相差
板及びλ/4位相差板はTN(ツイスティド・ネマチッ
ク)液晶で形成されていることがある。
【0013】本発明においては、2つの集光ミラー板に
よって形成される2種類の2次光源像の分離方向は、照
明領域の長手方向に一致していることが好ましい。
【0014】
【0015】さらに、本発明の投写型表示装置は、上記
のように構成した偏光照明装置から射出された光を三原
色の色光に分離し、分離された色光をそれぞれ変調し、
変調された色光を合成して投写することを特徴とする
【0016】ここで、変調された色光が、ダイクロイッ
クプリズムによって合成される場合には、各色光の光路
のうち、光路長が最も長い光路に、導光手段を設けるこ
とが好ましい。
【0017】
【作用】本発明に係る偏光照明装置では、誘電体多層膜
を用いた偏光分離部で2つに分離した偏光光のうち、一
方の偏光光、または両方の偏光光に対して、位相差層に
よって偏光面の回転作用を与え、偏光面が揃った状態と
する。このため、偏光方向の揃った偏光光を照射でき
る。従って、液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置
に本発明に係る偏光照明装置を用いた場合には、偏光面
が揃った偏光光が液晶ライトバルブに供給できるので、
光の利用効率が向上し、投写映像の明るさを向上するこ
とができる。また、偏光板による光吸収量が低減するの
で、偏光板での温度上昇が抑制される。それ故、冷却装
置の小型化や低騒音化を実現できる。しかも、偏光分離
膜として熱的に安定な誘電体多層膜を用いているため、
偏光分離部の偏光分離性能は、熱的に安定である。それ
故、大きな光出力が要求される投写型表示装置において
も常に安定した偏光分離性能を発揮する。
【0018】
【実施例】図面に基づいて、本発明の実施例を説明す
る。尚、実施例1〜実施例10では、何れの場合も偏光
方向がランダムな偏光光(以下、単に、ランダムな偏光
光という。)をS偏光光に揃える形式としているが、勿
論、P偏光光に揃える形式としても本質的な違いはな
い。また、P偏光光およびS偏光光の双方に対し、位相
差層によって偏光面の回転作用を与えて、偏光面を揃え
てもよい。
【0019】〔実施例1〕図1は、本例の偏光照明装置
の要部を平面的にみた概略構成図である。
【0020】図1において、本例の偏光照明装置10A
は、その直角に折れ曲がるシステム光軸L(L’)に沿
って、光源部20、偏光分離部30、第1の集光ミラー
板40、第2の集光ミラー板50、及び集光レンズ部6
0を有し、光源部20から出射された光束は、偏光分離
部30において2種類の偏光光束に分離された後、第1
の集光ミラー板40と第2の集光ミラー板50と偏光分
離部30及び集光レンズ部60により再び1種類の偏光
光束に合成され、矩形状の照明領域70に至るようにな
っている。
【0021】光源部20は、光源ランプ21と、放物面
リフレクター22とから大略構成されており、光源ラン
プ21から放射された偏光方向がランダムな偏光光は、
放物面リフレクター22によって一方向に反射され、略
平行な光束となって偏光分離部30に入射される。ここ
で、放物面リフレクター22に代えて、楕円面リフレク
ター、球面リフレクターなども用いることができる。
【0022】偏光分離部30は一般的な四角柱状の偏光
ビームスプリッタであり、つまり、誘電体多層膜からな
る偏光分離膜31を2つのガラス製の直角プリズム(三
角柱プリズム)32の斜面で挟持した構造となってい
る。この時、偏光分離膜31は偏光分離部30の入射面
301に対して角度α=45度をなすように形成されて
いる。但し、偏光分離膜31と入射面301とがなす角
度αについては、45°に限定されることなく、光源部
20からの入射光束の入射角に応じて設定すればよい。
【0023】偏光分離部30の第1の出射面302には
第1のλ/4位相差板33が、また第2の出射面303
には第2のλ/4位相差板34が各々形成され、それら
の位相差板の外側には、偏光分離部30の略中心を向く
ように第1の集光ミラー板40及び第2の集光ミラー板
50が設置されている。これらの集光ミラー板は、その
外観図を図2に示すように、いずれも矩形状の外形を有
する同一の微小集光ミラー41をマトリックス状に複数
配列し、その表面に一般的なアルミニウムの蒸着膜から
なる反射面42を形成してなるもので、本例では、微小
集光ミラー41の反射面42は放物面状に形成されてい
る。但し、この反射面42の曲率形状は、球面状、楕円
面状、或いは、トーリック面状であってもよく、それら
は、光源部20からの入射光束の入射角に応じて設定す
ればよい。
【0024】偏光分離部30の第3の出射面304の照
明領域70側には、集光レンズ板61とλ/2位相差板
62により構成された集光レンズ部60が、後述する過
程を経て第1の集光ミラー板40及び第2の集光ミラー
板50によって2次光源像が形成される位置にシステム
光軸Lに対して垂直な向きに設置されている。集光レン
ズ板61は、先に図15(B)で示したような矩形状の
微小レンズ611からなる複合レンズ体であり、集光レ
ンズ板61を構成する微小レンズの数は第1及び第2の
集光ミラー板(40及び50)を構成する微小集光ミラ
ー41の数に等しい。尚、本例の場合、複数の微小レン
ズ611の一部には偏心レンズを使用している。また、
λ/2位相差板62に形成されているλ/2位相差層6
21は、S偏光光およびP偏光光が形成する二次光源像
のうち、P偏光光が二次光源像を形成する位置に対応す
るように規則的に形成されている。
【0025】以上のように構成された偏光照明装置10
Aにおいて、図1に示すように、光源部20からは、ラ
ンダムな偏光光が放射され、偏光分離部30に入射され
る。偏光分離部30に入射されたランダムな偏光光は、
P偏光光とS偏光光との混合光として考えることがで
き、偏光分離部30において、混合光は、偏光分離膜3
1によってP偏光光とS偏光光の2種類の偏光光に分離
される。すなわち、ランダムな偏光光に含まれるP偏光
光は、偏光分離膜31をそのまま透過し第1の出射面3
02へと向かうが、他方、S偏光光は、偏光分離膜31
で反射されて偏光分離部30の第2の出射面303へと
進行方向を変える。
【0026】偏光分離部30により分離された2種類の
偏光光は、λ/4位相差板を通過し、集光ミラー板によ
り反射され、再度λ/4位相差板を通過する間に、偏光
光の進行方向を略180度反転されると同時に偏光面が
90度回転する。この偏光光の変化の様子を図3により
説明する。尚、図3では説明の簡略化のために、第1或
いは第2の集光ミラー板(40或いは50)を平面状の
ミラー板332として描いてある。λ/4位相差板33
1に入射したP偏光光333は、λ/4位相差板により
右回りの円偏光光335に変換されミラー板332へと
達する。ミラー板332により光は反射されるが、同時
に偏光面の回転方向も変化する。すなわち、右回りの偏
光光は左回りの偏光光へと(左回りの偏光光は右回りの
偏光光へと)変化する。ミラー板332により光の進行
方向を180度反転され、同時に左回りの円偏光光33
6となった偏光光は、再度λ/4位相差板331を通過
する際にS偏光光334へと変換される。また、同様の
過程を経て、S偏光光はP偏光光へと変換される。
【0027】従って、第1の出射面302に達したP偏
光光は、第1のλ/4位相差板33及び第1の集光ミラ
ー板40により偏光光の進行方向を略180度反転され
ると同時にS偏光光へと変換され、偏光分離膜31で反
射され進行方向を変えて、第3の出射面304へと向か
う。他方、第2の出射面303に達したS偏光光は、第
2のλ/4位相差板34及び第2の集光ミラー板50に
より偏光光の進行方向を略180度反転されると同時に
P偏光光へと変換され、今度は偏光分離膜31をそのま
ま透過し、第3の出射面304へと向かう。すなわち、
この時偏光分離膜31は偏光合成膜としても作用してい
ることになる。
【0028】第1の集光ミラー板40及び第2の集光ミ
ラー板50は集光作用を有する微小集光ミラー41によ
り構成されているため、偏光光の進行方向を略反転させ
ると同時に、各々の集光ミラー板を構成する微小集光ミ
ラーと同数の複数の集光像を形成する。これらの集光像
は光源像に他ならないため、以下では2次光源像と呼
ぶ。
【0029】この時、第1の集光ミラー板40及び第2
の集光ミラー板50は、各々僅かに傾けられた状態(第
1の集光ミラー板40はシステム光軸L’に対して、ま
た、第2の集光ミラー板50はシステム光軸Lに対して
各々β度の角度をなすように設定されている。)で設置
されているため、P偏光光による2次光源像とS偏光光
による2次光源像とは僅かに異なった位置に形成される
ことになる。つまり、照明領域70側からレンズ部60
を見た場合に2種類の偏光光が形成する2次光源像を図
4に示すと、P偏光光が形成する二次光源像C1(円形
の像のうち、左上がりの斜線を付した領域)と、S偏光
光が形成する二次光源像C2(円形の像のうち、右上が
りの斜線を付した領域)の2つの二次光源像が横方向に
並ぶ状態で形成されることになる。これに対して、λ/
2位相差板62では、P偏光光による二次光源像C1の
形成位置に対応して位相差層621が選択的に形成され
ている。従って、P偏光光は、位相差層621を通過す
る際に偏光面の回転作用を受け、P偏光光は、S偏光光
へと変換される。一方、S偏光光は、位相差層621を
通過しないので、偏光面の回転作用を受けずにλ/2位
相差板62を通過する。従って、集光レンズ部60から
出射される光束のほとんどは、S偏光光に揃えられる。
【0030】このようにしてS偏光光に揃えられた光束
は、集光レンズ部60によって照明領域70に照射され
る。すなわち、第1の集光ミラー板40及び第2の集光
ミラー板50の微小集光ミラー41で切り出されたイメ
ージ面は、集光レンズ板61によって一か所に重畳結像
され、λ/2位相差板62を通過する際に1種類の偏光
光に変換されてほとんど全ての光が照明領域70へと達
するので、照明領域70は、ほとんど一種類の偏光光で
均一に照明される。
【0031】以上説明したように、本例の偏光照明装置
10Aによれば、光源部20から放射されたランダムな
偏光光を偏光分離部30で2種類の偏光光に方向分離し
た後、各偏光光をλ/2位相差板62の所定の領域に導
いて、P偏光光をS偏光光に転換する。従って、光源部
20から放射されたランダムな偏光光をほとんどS偏光
光に揃えた状態で照明領域70に照射できるという効果
を奏する。
【0032】しかも、2種類の偏光光をそれぞれλ/2
位相差板62の所定の領域に導くには、偏光分離部30
の偏光分離性能が高いことが必要であるが、本例では、
ガラス製のプリズムと、無機材料からなる誘電体多層膜
とを利用して偏光分離部30を構成してあるので、偏光
分離部30の偏光分離性能は、熱的に安定である。それ
故、大きな光出力が要求される照明装置においても常に
安定した偏光分離性能を発揮するので、満足の得られる
性能を有する偏光照明装置を実現できる。
【0033】さらに、本例では、横長の矩形形状である
照明領域70の形状に合わせて、第1の集光ミラー板4
0及び第2の集光ミラー板50の微小集光ミラー41を
横長の矩形形状とし、同時に、偏光分離部30から出射
された2種類の偏光光は横方向に分離される形態となっ
ている。このため、横長の矩形形状を有する照明領域7
0を形成する場合でも、光量を無駄にすることなく、照
明効率を高めることができる。
【0034】〔実施例1の変形例〕実施例1において
は、λ/2位相差板62を集光レンズ板61の照明領域
側に配置したが、二次光源像が形成される位置近傍なら
ば他の位置でもよく、限定がない。例えば、λ/2位相
差板62を集光レンズ板61の光源部側に配置してもよ
い。
【0035】さらに、集光レンズ板61を構成する微小
レンズ611は横長の矩形レンズとしたが、その形状に
ついては特に限定がない。但し、図4に示すように、P
偏光光が形成する二次光源像C1と、S偏光光が形成す
る二次光源像C2は、横方向に並ぶ状態で形成されるの
で、かかる像の形成位置に対応させて、集光レンズ板6
1を構成する微小レンズ611は決定されることが望ま
しい。
【0036】また、特性の異なる2種類の位相差層を、
P偏光光による集光位置と、S偏光光による集光位置の
それぞれに配置し、ある特定の偏光方向を有する1種類
の偏光光に揃えてもよい。
【0037】〔実施例2〕実施例1においては、P偏光
光による2次光源像とS偏光光による2次光源像の形成
位置を空間的に分離させるため、第1の集光ミラー板4
0及び第2の集光ミラー板50を、各々僅かに傾けられ
た状態(第1の集光ミラー板40はシステム光軸L’に
対して、また、第2の集光ミラー板50はシステム光軸
Lに対して各々β゜の角度をなすように設定されてい
る。)で配置する必要があったが、変角プリズムを使用
することにより、片方の集光ミラー板或いは両方の集光
ミラー板をシステム光軸L(或いはL’)に対し垂直に
配置することが出来る。後述するように、垂直な配置が
実現できれば、偏光分離部30やλ/4位相差板33
(或いはλ/4位相差板34)等との一体化が容易にな
る。
【0038】すなわち、図5に示す実施例2に係わる偏
光照明装置のように構成してもよい。この偏光照明装
置、および以下に説明する各実施例では、基本的な構成
が実施例1に係る偏光照明装置と同じであるため、同じ
機能を有する部分には同じ符号を付して、その説明を省
略する。
【0039】図5に示す偏光照明装置10Bでは、変角
プリズム71が光源部20と偏光分離部30の間に配置
されている。この位置に変角プリズム71を配置するこ
とにより、第1の集光ミラー板40はシステム光軸L’
に対して垂直な位置に配置することが出来、光学系の作
製が容易になる。勿論、変角プリズム71の向きを逆に
すれば(図5で、変角プリズムの鋭角部分が第2の集光
ミラー板50の方を向くように配置する。)、第1の集
光ミラー板40に代えて、第2の集光ミラー板50をシ
ステム光軸Lに対して垂直な位置に配置することが出来
る。
【0040】更に、変角プリズム71は偏光分離部30
と一体化することが出来、その場合には変角プリズム7
1と偏光分離部30の入射面301との界面における光
の反射損失を削減できる効果がある。
【0041】〔実施例3〕先の実施例2においては、変
角プリズム71を光源部20と偏光分離部30の間に配
置したことにより、第1の集光ミラー板40をシステム
光軸L’(或いは第2の集光ミラー板50をシステム光
軸L)に対して垂直な位置に配置することができ、偏光
分離部30やλ/4位相差板33(或いはλ/4位相差
板34)等との一体化が容易になると述べたが、その具
体例を、実施例3に係わる偏光照明装置10Cとして、
図6に示す。
【0042】本例では、図7にその外観を示すような集
光ミラー板72を使用している。すなわち、光の入射面
721は平面であり、ガラス製ブロック722の裏面に
反射面723が形成されている。この様な形状とするこ
とで、図6に示したように、偏光分離部30の出射面
(この場合は第1の出射面302)とλ/4位相差板
(この場合は第1のλ/4位相差板33)と、及び、集
光ミラー板72(この場合は第1の集光ミラー板に相当
する)を一体化することが出来、光学系がより小型化で
きると共に、界面における光の反射損失を削減できる効
果がある。
【0043】〔実施例4〕また、図8に示す偏光照明装
置10Dのように、変角プリズム71を偏光分離部30
と、第1の集光ミラー板40及び第2の集光ミラー板5
0の2ヶ所に配置した構成としてもよい。この場合に
は、第1の集光ミラー板40及び第2の集光ミラー板5
0の両方をシステム光軸L’(或いはシステム光軸L)
に対して垂直な位置に配置でき、集光ミラー板の設置が
容易となる。
【0044】尚、本例の場合には、変角プリズム71を
偏光分離部30の第1の出射面302と、及び第2の出
射面303とに光学接着により一体化してあり、界面に
おける光の反射損失を削減できる効果がある。
【0045】さらに、第1のλ/4位相差板33(或い
は第2のλ/4位相差板34)は、偏光分離部の30の
第1の出射面302(或いは第2の出射面303)と変
角プリズム71の間に配置してもよい。
【0046】〔実施例5〕さらに、実施例4で2ヶ所の
位置に配置した変角プリズム71を第1の集光ミラー板
40及び第2の集光ミラー板50に一体化した形態で配
置することもでき、その場合にも、界面における光の反
射損失を削減できる効果がある。その場合の構成例を実
施例5に係わる偏光照明装置10Eとして図9に示す。
本例においては、変角プリズム71と第1の集光ミラー
板40と、及び変角プリズム71と第2の集光ミラー板
50とを一体化するために、先の実施例3で示したもの
と同様の集光ミラー板72を用いている。
【0047】また、第1のλ/4位相差板33(或いは
第2のλ/4位相差板34)は、第1の集光ミラー板4
0(或いは第2の集光ミラー板50)と変角プリズム7
1の間に配置してもよい。
【0048】〔実施例6〕さらに、また、図10に示す
偏光照明装置10Fのように、偏光分離部30と第1の
λ/4位相差板33と変角プリズム71と第1の集光ミ
ラー板40と、また、偏光分離部30と第2のλ/4位
相差板34と変角プリズム71と第2の集光ミラー板5
0とを全て一体化することも出来、その場合には、界面
における光の反射損失を削減できると共に、光学系全体
を小型化できる効果がある。なお、本例においても、先
の実施例3で示したものと同様の集光ミラー板72を用
いている。
【0049】また、第1のλ/4位相差板33(或いは
第2のλ/4位相差板34)は、第1の集光ミラー板4
0(或いは第2の集光ミラー板50)と変角プリズム7
1の間に配置してもよい。
【0050】〔実施例7〕図11に示す偏光照明装置1
0Gでは、各光学系の配置は、実施例1と同じである
が、壁面を構成する6枚の透明板73でプリズム構造体
30Gを構成し、その内部に偏光分離膜31が形成され
ている平板状の偏光分離板74を配置し、さらに液体7
5を充填してなる構造体を偏光分離部30として用いて
いる点に特徴がある。これにより、偏光分離部30の低
コスト化及び軽量化を図ることができる。
【0051】〔実施例8〕図12に示す偏光照明装置1
0Hでは、各光学系の配置は、実施例1と同じである
が、偏光分離部30を平板状の構造体としているところ
に特徴がある。すなわち、偏光分離膜31が形成された
偏光分離板74をシステム光軸L’に対してγ=45度
の角度を成すように配置することで、図1に示した主に
2つの直角プリズムからなる偏光分離部30とほぼ同様
の機能を発揮させている。これにより、偏光分離部30
の低コスト化及び軽量化を図ることができる。
【0052】〔実施例9〕本例の投写型表示装置(液晶
プロジェクター)は、実施例1ないし実施例8の偏光照
明装置を用いて、その映像の明るさを向上したものであ
り、そのうち、図13は、図1に示した偏光照明装置を
用いた投写型表示装置を平面的にみた概略構成図であ
る。
【0053】図13において、本例の投写型表示装置8
00には、偏光照明装置10Aが組み込まれており、つ
まり、ランダムな偏光光を一方方向に出射する光源部2
0が構成され、この光源部20から放射されたランダム
な偏光光は、偏光分離部30において、2種類の偏光光
に分離するとともに、分離された各偏光光のうち、P偏
光光については、集光レンズ部60のλ/2位相差板6
2によって、S偏光光に変換するようになっている。
【0054】かかる偏光照明装置10Aから出射された
光束は、まず、青色緑色反射ダイクロイックミラー80
1において、赤色光が透過し、青色光および緑色光が反
射するようになっている。赤色光は、反射ミラー802
で反射され、第1の液晶ライトバルブ803に達する。
一方、青色光および緑色光のうち、緑色光は、緑色反射
ダイクロイックミラー804によって反射され、第2の
液晶ライトバルブ805に達する。
【0055】ここで、青色光は、各色光のうちで最も長
い光路長をもつため、青色光に対しては、入射側レンズ
806、リレーレンズ808、および出射側レンズ81
0からなるリレーレンズ系で構成した導光手段850を
設けてある。すなわち、青色光は、緑色反射ダイクロイ
ックミラー804を透過した後、まず、出射側レンズ8
06、および反射ミラー807を経て、リレーレンズ8
08に導かれ、このリレーレンズ808で集束された
後、反射ミラー809によって出射側レンズ810に導
かれ、しかる後に、第3の液晶ライトバルブ811に達
する。ここで、第1および第3の液晶ライトバルブ80
3、805、811は、それぞれの色光を変調し、各色
に対応した映像情報を含ませた後、変調した色光をダイ
クロイックプリズム813(色合成手段)に入射する。
ダイクロイックプリズム813は、赤色反射の誘電体多
層膜と、青色反射の誘電体多層膜とを十字状に有してお
り、それぞれの変調光束を合成する。ここで合成された
光束は、投写レンズ814(投写手段)を通過してスク
リーン815上に映像を形成することになる。
【0056】このように構成した投写型表示装置800
では、1種類の偏光光を変調するタイプの液晶ライトバ
ルブが用いられている。従って、従来の照明装置を用い
てランダムな偏光光を液晶ライトバルブに導くと、ラン
ダムな偏光光のうちの半分は、偏光板で吸収されて熱に
変わってしまうため、光の利用効率が低いとともに、偏
光板の発熱を抑える大型で騒音が大きな冷却装置が必要
であるという問題点があったが、本例の投写型表示装置
800では、かかる問題点が大幅に解消されている。
【0057】すなわち、本例の投写型表示装置800で
は、偏光照明装置10Aにおいて、一方の偏光光(たと
えば、P偏光光)のみに対して、λ/2位相差板62に
よって偏光面の回転作用を与え、他方の偏光光(たとえ
ば、S偏光光)と偏光面が揃った状態とする。それゆ
え、偏光方向の揃った偏光光が第1ないし第3の液晶ラ
イトバルブ803、805、811に導かれるので、光
の利用効率が向上し、明るい投写映像を得ることができ
る。また、偏光板による光吸収量が低減するので、偏光
板での温度上昇が抑制される。それ故、冷却装置の小型
化や低騒音化を実現できる。しかも、偏光照明装置10
Aでは、偏光分離膜として熱的に安定な誘電体多層膜を
用いているため、偏光分離部30の偏光分離性能は、熱
的に安定である。それ故、大きな光出力が要求される投
写型表示装置800においても常に安定した偏光分離性
能を発揮する。
【0058】さらに、偏光照明装置10Aでは、偏光分
離部30から出射された2種類の偏光光は、横方向に分
離されていることから、光量を無駄にすることなく、横
長の矩形形状を有する照明領域を形成できる。それ故、
偏光照明装置10Aは、見やすくて、かつ、迫力のある
映像を投写できる横長の液晶ライトバルブ用に適してい
る。
【0059】それに加えて、本例では、色合成手段とし
ては、ダイクロイックプリズム813を用いているた
め、小型化が可能であると共に、液晶ライトバルブ80
3、805、811と投写レンズ814との間の光路長
が短いため、比較的小口径の投写レンズを用いても、明
るい投写映像を実現できる特徴がある。また、各色光
は、3光路の内の一光路のみ、その光路長が異なるが、
本例では、光路長が最も長い青色光に対しては、入射側
レンズ806、リレーレンズ808、および出射側レン
ズ810からなるリレーレンズ系で構成した導光手段8
50を設けてあるため、色差などが生じない。
【0060】〔実施例10〕なお、投写型表示装置とし
ては、図14に示すように、ミラー光学系で色合成手段
を構成してもよい。色合成手段にミラー光学系を用いた
場合には、3箇所の液晶ライトバルブ803、805、
811と光源部20との光路長が何れも等しいため、特
別な導光手段を用いなくても、明るさムラや色ムラの少
ない効果的な照明を行い得る特徴がある。
【0061】すなわち、図14において、本例の投写型
表示装置900では、図1に示した偏光照明装置10A
が用いられており、光源部20から放射されたランダム
な偏光光は、偏光分離部30において、2種類の偏光光
に分離するとともに、分離された各偏光光のうち、P偏
光光については、集光レンズ部60のλ/2位相差板6
2によって、S偏光光に転換するようになっている。
【0062】かかる偏光照明装置10Aから出射された
光束は、まず、赤色反射ダイクロイックミラー901に
おいて、赤色光が反射し、青色光および緑色光が透過す
るようになっている。ここで、赤色光は、反射ミラー9
02で反射され、第1の液晶ライトバルブ803に達す
る。一方、青色光および緑色光のうち、緑色光は、緑色
反射ダイクロイックミラー903によって反射され、第
2の液晶ライトバルブ805に達する。青色光は、緑色
反射ダイクロイックミラー903を透過した後、第3の
液晶ライトバルブ811に達する。しかる後、第1およ
び第3の液晶ライトバルブ803、805、811は、
それぞれの色光を変調し、各色に対応した映像情報を含
ませた後、変調した色光を出射する。ここで、強度変調
された赤色光は、緑色反射ダイクロイックミラー904
および青色反射ダイクロイックミラー905を透過し
て、投写レンズ814(投写手段)に達する。強度変調
された緑色光は、緑色反射ダイクロイックミラー904
で反射した後、青色反射ダイクロイックミラー905を
透過して、投写レンズ814に達する。強度変調された
緑色光は、緑色反射ダイクロイックミラー904で反射
した後、青色反射ダイクロイックミラー905を透過し
て、投写レンズ814に達する。強度変調された青色光
は、青色反射ダイクロイックミラー905で反射した
後、投写レンズ814に達する。
【0063】このように、ダイクロイックミラーからな
るミラー光学系で色合成手段を構成した投写型表示装置
900においても、1種類の偏光光を変調するタイプの
液晶ライトバルブが用いられているため、従来の照明装
置を用いてランダムな偏光光を液晶ライトバルブに導く
と、ランダムな偏光光のうちの半分は、偏光板で吸収さ
れて熱に変わってしまう。従って、従来の照明装置では
光の利用効率が低いとともに、偏光板の発熱を抑える大
型で騒音の大きな冷却装置が必要であるという問題点が
あったが、本例の投写型表示装置900では、かかる問
題点が大幅に解消されている。
【0064】すなわち、本例の投写型表示装置900で
は、偏光照明装置10Aにおいて、一方の偏光光(たと
えば、P偏光光)のみに対して、λ/2位相差板62に
よって偏光面の回転作用を与え、他方の偏光光(たとえ
ば、S偏光光)と偏光面が揃った状態とする。それゆ
え、偏光方向の揃った偏光光が第1ないし第3の液晶ラ
イトバルブ803、805、811に導かれるので、光
の利用効率が向上し、明るい投写映像を得ることができ
る。また、偏光板による光吸収量が低減するので、偏光
板での温度上昇が抑制される。それ故、冷却装置の小型
化や低騒音化を実現できる。しかも、偏光照明装置10
Aでは、偏光分離膜として熱的に安定な誘電体多層膜を
用いているため、偏光分離部30の偏光分離性能は、熱
的に安定である。それ故、大きな光出力が要求される投
写型表示装置900においても常に安定した偏光分離性
能を発揮する。
【0065】〔その他の実施例〕尚、上記の各実施例に
おいては、一般的な高分子フィルムからなるλ/2位相
差板及びλ/4位相差板を用いて構成されてるが、それ
らの位相差板をツイスティド・ネマチック液晶(TN液
晶)を用いて構成してもよい。TN液晶を用いた場合に
は、位相差板の波長依存性を小さくできるため、一般的
な高分子フィルムを用いた場合に比べて、λ/2位相差
板及びλ/4位相差板の偏光変換性能を向上できる効果
がある。
【0066】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る偏光
照明装置では、誘電体多層膜を用いた偏光分離部で2つ
に分離した偏光光のうち、一方の偏光光、または両方の
偏光光に対して、位相差層によって偏光面の回転作用を
与え、偏光面が揃った状態とするため、偏光方向の揃っ
た偏光光を照射できる。従って、液晶ライトバルブを用
いた投写型表示装置に本発明に係る偏光照明装置を用い
た場合には、偏光面が揃った偏光光を液晶ライトバルブ
に供給できるので、光の利用効率が向上し、投写映像の
明るさを向上することができる。また、偏光板による光
吸収量が低減するので、偏光板での温度上昇が抑制され
る。それ故、冷却装置の小型化や低騒音化を実現でき
る。しかも、偏光分離膜として熱的に安定な誘電体多層
膜を用いているため、偏光分離部の偏光分離性能は、熱
的に安定である。このため、大きな光出力が要求される
投写型表示装置においても常に安定した偏光分離性能を
発揮する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1に係る偏光照明装置の構成
を示す概略平面図。
【図2】 本発明の実施例1に示す偏光照明装置に使用
される集光ミラー板の構成を示す外観図。
【図3】 λ/4位相差板と集光ミラー板による偏光面
の回転過程を説明するための図。
【図4】 本発明の実施例1に示す偏光照明装置におい
て、集光レンズ部近傍にP偏光光とS偏光光の2種類の
偏光光が形成する二次光源像の形成の様子を照明領域側
から偏光分離部に向かって見た場合の説明図。
【図5】 本発明の実施例2に係る偏光照明装置の構成
を示す概略平面図。
【図6】 本発明の実施例3に係る偏光照明装置の構成
を示す概略平面図。
【図7】 本発明の実施例3、実施例5及び実施例6で
用いた集光ミラー板の構成を示す外観図。
【図8】 本発明の実施例4に係る偏光照明装置の構成
を示す概略平面図。
【図9】 本発明の実施例5に係る偏光照明装置の構成
を示す概略平面図。
【図10】 本発明の実施例6に係る偏光照明装置の構
成を示す概略平面図。
【図11】 本発明の実施例7に係る偏光照明装置の構
成を示す概略平面図。
【図12】 本発明の実施例8に係る偏光照明装置の構
成を示す概略平面図。
【図13】 本発明の実施例9に係る投写型表示装置の
構成を示す概略平面図。
【図14】 本発明の実施例10に係る投写型表示装置
の構成を示す概略平面図。
【図15】 (A)は、従来の偏光照明装置の構成を示
す概略平面図、(B)は、集光レンズ板の構成を示す外
観図。
【符号の説明】 10A〜10H・・・偏光照明装置 20・・・光源 21・・・光源ランプ 22・・・放物面リフレクター 30・・・偏光分離部 30G・・・プリズム構造体 301・・・入射面 302・・・第1の出射面 303・・・第2の出射面 304・・・第3の出射面 31・・・偏光分離膜 32・・・直角プリズム 33・・・第1のλ/4位相差板 331・・・λ/4位相差板 332・・・ミラー板 333・・・P偏光光 334・・・S偏光光 335・・・右回りの円偏光光 336・・・左回りの円偏光光 34・・・第2のλ/4位相差板 40・・・第1の集光ミラー板 41・・・微小集光ミラー 42・・・反射面 50・・・第2の集光ミラー板 60・・・集光レンズ部 61・・・集光レンズ板 611・・・微小レンズ 62・・・λ/2位相差板 621・・・λ/2位相差層 70・・・照明領域 71・・・変角プリズム 72・・・集光ミラー板 721・・・入射面 722・・・ガラス製ブロック 723・・・反射面 73・・・透明板 74・・・偏光分離板 75・・・液体 800・・・投写型表示装置(ダイクロイックプリズム
型) 801・・・青色緑色反射ダイクロイックミラー 802・・・反射ミラー 803・・・第1の液晶ライトバルブ 804・・・緑色反射ダイクロイックミラー 805・・・第2の液晶ライトバルブ 806・・・入射側レンズ 807、809・・・反射ミラー 808・・・リレーレンズ 810・・・出射側レンズ 811・・・第3の液晶ライトバルブ 813・・・ダイクロイックプリズム 814・・・投写レンズ 815・・・スクリーン 850・・・導光手段 900・・・投写型表示装置(ミラー光学系) 901・・・赤色反射ダイクロイックミラー 902・・・反射ミラー 903、904・・・緑色反射ダイクロイックミラー 905・・・青色反射ダイクロイックミラー 981・・・第1のレンズ板 982・・・偏光分離手段 983・・・第2のレンズ板 984・・・λ/2位相差板 985・・・矩形レンズ 986・・・光源部 988・・・照明領域 989・・・インテグレータ光学系
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 27/28 G02F 1/13 505 G02F 1/1335

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源部から偏光方向がランダムな偏光光
    を出射し、 前記光源部から射出された偏光光を、偏光分離膜を備え
    た偏光分離部によって、 偏光方向が互いに直交するP偏
    光光とS偏光光の2つの偏光光に分離して出射し、 前記偏光分離部から出射されたP偏光光を、 矩形状の外
    形を有する複数の微小集光ミラーを備えた第1の集光ミ
    ラー板によって集光するとともに、第1のλ/4位相差
    板によってその偏光方向を変換して、S偏光光による
    数の2次光源像を形成し、 前記偏光分離部から出射されたS偏光光を、矩形状の形
    状を有する複数の微小集光ミラーを備えた第2の集光ミ
    ラー板によって集光するとともに、第2のλ/4位相差
    板によってその偏光方向を変換して、 前記第1の複数の
    2次光源像が形成される位置とはわずかに異なる位置
    、P偏光光による複数の2次光源像を形成し、 λ/2位相差板によって、前記S偏光光による複数の2
    次光源像の偏光方向と、前記P偏光光による複数の2次
    光源像の偏光方向とを同一の偏光方向に揃えるととも
    に、集光レンズによって照明領域に重畳する ことを特徴
    とする偏光照明装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記光源部と前記偏
    光分離部との間には、変角プリズムが配置されているこ
    とを特徴とする偏光照明装置。
  3. 【請求項3】 請求項2において、前記変角プリズム
    は、前記偏光分離部と一体化されていることを特徴とす
    る偏光照明装置。
  4. 【請求項4】 請求項1において、前記偏光分離部と前
    記第1の集光ミラー板との間には、第1の変角プリズム
    が配置されており、前記偏光分離部と前記第2の集光ミ
    ラー板との間には、第2の変角プリズムが配置されてい
    ることを特徴とする偏光照明装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、前記第1、第2の変
    角プリズムは、前記偏光分離部と一体化されていること
    を特徴とする偏光照明装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または5において、前記第1の
    変角プリズムは、前記第1の集光ミラー板と一体化され
    ており、前記第2の変角プリズムは、前記第2の集光ミ
    ラー板と一体化されていることを特徴とする偏光照明装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかの項におい
    て、前記偏光分離部は、2つの直角プリズムと、前記直
    角プリズムの間に挟持された偏光分離膜と、を備えて構
    成されていることを特徴とする偏光照明装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし6のいずれかの項におい
    て、前記偏光分離部は、6つの壁面を備えたプリズム構
    造体と、前記プリズム構造体の内部に配置された偏光分
    離膜と、前記プリズム構造体の内部に充填された液体
    と、を備えて構成された液体充填プリズムであることを
    特徴とする偏光照明装置。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし6のいずれかの項におい
    て、前記偏光分離部は、平板状の偏光分離板により構成
    されていることを特徴とする偏光照明装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかの項にお
    いて、前記λ/2位相差板はTN(ツイスティド・ネマ
    チック)液晶で形成されていることを特徴とする偏光照
    明装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし9のいずれかの項にお
    いて、前記λ/4位相差板はTN(ツイスティド・ネマ
    チック)液晶で形成されていることを特徴とする偏光照
    明装置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかの項に
    おいて、前記2つの集光ミラー板によって形成される2
    種類の2次光源像の分離方向は、前記照明領域の長手方
    向に一致していることを特徴とする偏光照明装置。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかの項に
    記載の偏光照明装置から出射された光を三原色の色光に
    分離し、分離された色光をそれぞれ変調し、変調された
    色光を合成して投写することを特徴とする投写型表示装
    置。
  14. 【請求項14】 請求項13において、前記変調された
    色光は、ダイクロイックプリズムによって合成され、前
    記三原色の色光の光路のうち、光路長が最も長い光路に
    は、導光手段を有することを特徴とする投写型表示装
    置。
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