JP3334585B2 - 電気掃除機 - Google Patents

電気掃除機

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JP3334585B2 JP35435497A JP35435497A JP3334585B2 JP 3334585 B2 JP3334585 B2 JP 3334585B2 JP 35435497 A JP35435497 A JP 35435497A JP 35435497 A JP35435497 A JP 35435497A JP 3334585 B2 JP3334585 B2 JP 3334585B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電気掃除機に関し、特
に、吸口にロータリブラシを設けたパワーブラシ吸口を
使用し、掃除対象の床面や使用吸口に応じて最適運転さ
れる電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電気掃除機は、特開昭63−309232
号公報に記載のように、吸口に設けたノズルモータに流
れる電流がある設定値をある設定時間以上超えたときに
ノズルモータへの給電をオフし、特開昭64−52430 号公
報に記載のように、吸口に設けたノズルモータに流れる
電流の変化から被掃除面が何であるかを検知し、その結
果をもとにファンモータの入力を制御していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、吸口
に設けたノズルモータに流れる電流が吸口を操作する人
によって異なり、また掃除床面によってはその大きさが
異なることから、その電流の設定値と設定時間の値によ
っては煩雑にロータリブラシのロックと判定する可能性
があり、電流の設定値と設定時間の値を大きくしすぎる
と逆にモータを損傷する問題があった。他の従来技術
は、例えば、吸口に設けたノズルモータに流れる電流が
吸口を操作する人によって異なり、その大きさをもって
床面を検知する方式では、床面の判断間違いが生じる問
題があった。
【0004】
【0005】
【0006】
【0007】本発明の第の目的は、電源電圧変動時に
おいてもファンモータを保護できる電気掃除機を提供す
ることにある。
【0008】本発明の第の目的は、電気掃除機の異常
状態時において不具合部分を特定できる電気掃除機を提
供することにある。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【課題を解決するための手段】 また上記第の目的を達
成するために本発明の特徴とするところは、塵埃を捕集
するフィルタと、掃除機に吸引力を与える可変速のファ
ンモータと、掃除機本体ケース中に該フィルタの目詰ま
りを検知するための圧力センサと、パワーブラシ吸口に
収納したロータリブラシ駆動用ノズルモータの電流を検
出する回路とを有する電気掃除機において、前記電気掃
除機の運転スイッチとして該電気掃除機の全システムの
異常の有無をチェックするための自己診断運転スイッチ
を設け、この自己診断運転スイッチON時には定速運転
し、該掃除機本体内に設けた温度センサの出力を温度検
出回路と温度検出処理を行って検出し、前記圧力センサ
からの出力を静圧検出回路と静圧検出処理を行って検出
し、前記ノズルモータの電流をノズルモータ電流検出回
路とノズルモータ電流検出処理を行って検出し、前記フ
ァンモータの電流をファンモータ電流検出回路とファン
モータ電流検出処理を行って検出し、これらの検出結果
から異常部を判定するとともに該掃除機本体上に設けた
表示回路に判定結果を表示するようにしたことにある。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【作用】 また、本発明の第の手段によれば、掃除機が
異常停止した時にその故障個所を特定できるように、自
己診断運転モードを設けているので、使用者への迷惑を
最小限にできる電気掃除機が得られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1〜図23によ
り説明する。本実施例では掃除機の駆動源として可変速
モータをファンモータとして使用することを前提として
いる。可変速モータとしては、入力を制御することによ
って速度が変わる交流整流子モータ,位相制御モータ,
インバータ駆動のインダクションモータ,リラクタンス
モータ、あるいはブラシレスモータ等が考えられるが、
本一実施例では、機械的な摺動を伴うブラシを持たず、
それ故長寿命で、また、制御応答性の良いブラシレスモ
ータをファンモータとして用いた例について説明する。
【0018】さらに、本発明では基本的には吸口にロー
タリブラシを駆動するノズルモータを有するものを前提
とし、ノズルモータとしては直流マグネットモータ,交
流整流子モータが考えられるが、本一実施例では整流回
路内蔵の直流マグネットモータを用いた例について説明
する。また、掃除機本体中にフィルタの目詰まり検出の
ための圧力センサ(半導体圧力センサ)およびファンモ
ータあるいは制御回路の過温度保護のための温度センサ
(サーミスタなど)を設けた例について説明する。
【0019】図1は制御回路の概略構成を示すブロック
図、図2は制御回路の全体構成を示す。
【0020】図において、16はインバータ制御装置を
示している。29は交流電源で、この電源29を整流回
路21で整流し、コンデンサ22にて平滑してインバー
タ回路20に直流電圧Ed を供給するものである。イン
バータ回路20はTR1 〜TR6 と、それぞれのトラン
ジスタTR1〜TR6に並列に接続された還流ダイオード
1〜D6から構成された120度通電形インバータであ
る。トランジスタTR1〜TR3は、正のア−ムを構成す
る。トランジスタTR4〜TR6は負のアームを構成し、
それぞれの通流期間は電気角の120度で、三角波発生
回路38とのつきあわせによりパルス幅変調(PWM)
される。R1 は、負アームを構成するトランジスタTR
4〜TR6のエミッタ側とコンデンサ22のマイナス側と
の間に接続された比較的低い抵抗である。
【0021】FMはファン駆動用モータであるブラシレ
スモータで(以下、ファンモータと称す)、2極の永久
磁石からなる回転子Rと、電機子巻線U,V,Wとを有
している。これらの巻線U,V,Wに流れる負荷電流I
Dは前記抵抗R1の電圧降下として検出できる。ファンモ
ータFMの速度制御回路は、回転子Rの磁極位置をホー
ル素子17等で検出する磁極位置検出回路18,前述し
た負荷電流ID を検出し増幅するファンモータ電流検出
回路23,前記トランジスタTR1〜TR6を駆動するベ
ースドライバ15、及び前記検出回路18から得られた
検出信号18Sにもとづいてベースドライバ15を駆動
するマイクロコンピュータ19とから主要構成される。
30は実際の使用者が操作する運転スイッチ、36はサ
ービスマンが操作する自己診断運転スイッチである。
【0022】一方、26は掃除機の吸口側に設けられた
ロータリブラシ10を駆動するノズルモータであり、交
流電源29をトライアック(FLS)25で位相制御する
ことにより電力が供給される。24はトライアック25
の点孤回路で点孤信号24Sを出力し、27はノズルモ
ータ26に流れる負荷電流IN の電流検出器であり、2
8は電流検出器27の出力信号を検出し増幅するノズル
モータ電流検出回路である。
【0023】磁極位置検出回路18はホール素子17か
らの信号を受けて、回転子Rの磁極位置信号18Sを生
成するものである。この磁極位置信号18Sは電機子巻
線U,V,Wの電流切り替え(転流)に用いることに加
え、回転速度を検出する信号としても用いるものであ
る。マイクロコンピュータ19は、この磁極位置信号1
8Sを一定のサンプリング内の数を数えることにより、
速度を求めるものである。
【0024】ファンモータFMの負荷電流IDの検出回
路23は、抵抗R1の電圧降下をピークホールド回路
(図示せず)を介して直流分に変換し、かつ増幅してフ
ァンモータFMの負荷電流ID を得るものである。
【0025】ノズルモータ(整流回路を内蔵している)
26の負荷電流IN 用の検出回路28は、電流検出器2
7の出力信号が交流であるので、整流して直流分に変換
し、かつ増幅してノズルモータ26の負荷電流IN を得
るものである。
【0026】マイクロコンピュータ19は、セントラル
プロセッシングユニット(CPU)19−1,リードオ
ンリーメモリ(ROM)19−2、およびランダムアク
セスメモリ(RAM)19−3を含んでおり、これらは
図示しないがアドレスバス及びコントロールバスなどに
よって相互に接続されている。そして、ROM19−2
には、ファンモータFMを駆動するのに必要なプログラ
ム、例えば、速度の演算処理,速度制御処理(AS
R),電流制御処理(ACR),ノズルモータの電流検
出処理,ファンモータの電流検出処理及び静圧検出処理
等を記憶させてある。RAM19−3は、前記ROM1
9−2に記憶させた種々のプログラムを実行するのに際
し、必要な各種の外部データを読み書きするのに用いら
れる。
【0027】トランジスタTR1〜TR6は、マイクロコ
ンピュータで生成,処理された点孤信号19Sに応じ、
ベースドライバ15によりそれぞれ駆動される。
【0028】トライアック25は、交流電源29のゼロ
クロス検出回路32にもとづいて同じくマイクロコンピ
ュータ19で処理,生成された点孤信号19Dに応じ、
点孤回路24により駆動される。
【0029】静圧検出回路31は掃除機本体内の圧力セ
ンサ8の出力を静圧に変換するとともに、マイクロコン
ピュータ19からの信号を受けて変換ゲインを決定し、
温度検出回路34は掃除機本体内に設けた温度センサ3
7からファンモータ17あるいはインバータ制御装置1
6の動作温度を検出する。
【0030】デューティ100%検出回路33はファン
モータFMの電機子巻線U,V,Wの電流切り替え(転
流)信号である点孤信号19Dと三角波信号38Sとの
比較によりパルス幅変調された点孤信号15Sからトラ
ンジスタTR1〜TR6がチョッピングされていないこと
を検出したものである。35はインバータ制御装置16
により駆動されるファンモータFMの運転状態を表すた
めの表示回路である。
【0031】この種のブラシレスファンモータFMは、
電機子巻線に流れる電流がモータの出力トルクに対応す
るので逆に印加電流を変えれば出力トルクを可変にでき
る。すなわち、印加電流を調整することにより、モータ
の出力を連続的に任意に変えることができる。また、イ
ンバータの駆動周波数を変えることにより、ファンモー
タFMの回転速度を自由に変えることができる。
【0032】本発明の電気掃除機は、このようなブラシ
レスモータを用いるものである。
【0033】次に、図3は掃除機の全体構成、図4はパ
ワーブラシ吸口の内部構造を示したものである。
【0034】図3と図4において、1は掃除床面、2は
掃除機の本体、3はホース、4は手元スイッチ部、5は
延長管、6はロータリブラシ10を駆動するノズルモー
タ26内蔵のパワーブラシ吸口、7はフィルタ、8はフ
ィルタ7の目詰まり度合いを検知する圧力センサ、37
はファンモータFMあるいはインバータ制御装置16の
過温度を検知する温度センサ、35は掃除機の運転状態
を示すLEDなどから構成される表示回路である。パワ
ーブラシ吸口6の吸口ケース6Aの内部には、ノズルモ
ータ26,ロータリブラシ10、それに取り付けられた
ハケ11がある。12はノズルモータ26の駆動力をロ
ータリブラシ10に伝えるタイミングベルト、13は吸
引延長管、14はローラである。ノズルモータ26の電
源リード線9は、延長管5中に設けられた電源線5Aに
接続されている。
【0035】これより、ノズルモータ26が電力供給さ
れ回転すると、タイミングベルト12を介してロータリ
ブラシ10が回転する。ロータリブラシ10が回転して
いる時にパワーブラシ吸口6を床面1に接触させると、
ロータリブラシ10にはハケ11が付いているので、ハ
ケ11が床面1に接し、ノズルモータ26の負荷電流I
N が大きくなる。ところで、種々実験の結果、ノズルモ
ータ26は、一方向回転なのでロータリブラシ10も一
方向回転となり、パワーブラシ吸口6を前後に操作した
場合、ロータリブラシ10を回転させた時にパワーブラ
シ吸口6が進む方向にパワーブラシ吸口6を操作した場
合にはノズルモータ26の負荷電流IN が小さくなり、
逆方向にパワーブラシ吸口6を操作した場合にはノズル
モータ26の負荷電流IN が大さくなることがわかっ
た。
【0036】そこで、次に吸口操作に応じたノズルモー
タの負荷電流の変化について説明する。まず、図5はノ
ズルモータの位相制御用のゼロクロス検出回路、図6は
ノズルモータに印加される電圧,電流波形を示したもの
である。
【0037】図5と図6において、交流電源29が図6
(イ)中の電圧VS であると、抵抗R2,フォトカプラ
PS,抵抗R3からなるゼロクロス検出回路32によ
り、図6(ロ)に示すゼロクロス信号32Sが得られ
る。マイクロコンピュータ19はこのゼロクロス信号3
2Sの立上りに同期している図6(ハ)に示すカウント
タイマを同期させ、カウントタイマがゼロになった時、
マイクロコンピュータ19からFLS25への点孤信号
19Dを出力する(図示していないが、ゼロクロス信号
の立ち下がりに同期してカウントタイマを動作させるよ
うにゼロクロス信号32Sを反転させてもよい)。これ
によって、ノズルモータ26には図6(イ)に示す負荷
電流IN が流れ、位相制御によってノズルモータ26の
回転速度、いわゆる入力が制御される。
【0038】図7はノズルモータの電流検出回路構成と
出力例を示したものである。ノズルモータ26へ供給さ
れる負荷電流IN は図6(イ)に示したように断続した
交流電流波形であるので、カレントトランスからなる電
流検出器27で負荷電流INを検出し、電流検出回路2
8に入力する。そして、電流検出回路28は全波整流増
幅回路28A,ダイオードD10,ピークホールド回路2
8Bにより、図(ロ)に示す負荷電流IN のピーク電流
に対応した直流電圧信号VDPに変換する(負荷電流IN
のピーク電流を検出するのは、ノズルモータ26に悪影
響を与えるのはピーク電流であり、かつ吸口操作に対し
て顕著に変化するのはこのピーク電流であるからであ
る)。この出力信号VDPは吸口操作時には図7(ハ)に
示すように、吸口の操作に対応して電圧VMXとVMNの間
で変化する。この両電圧の差(VMX−VMN)を検出電圧
の変動幅VMB、この両電圧の平均値(VMX−VMN)/2
である検出電圧の平均値VAVとする。
【0039】図8はロータリブラシロック時の位相制御
角の変化に対する検出電圧の平均値VAVを示したもので
ある。ロータリブラシのロック時、位相制御角が大きい
場合にはノズルモータへの印加電圧が小さいので検出電
圧の平均値VAVも小さいが、位相制御角を小さくするに
従ってノズルモータへの印加電圧が大きくなるので検出
電圧の平均値VAVも大きくなる。従って、この検出電圧
の平均値VAVの大きさからロータリブラシのロックを検
出できることになるが、吸口操作によってこの検出電圧
の平均値VAVが変化する。
【0040】図9は吸口操作中にロータリブラシがロッ
クした時の検出電圧の平均値VAVの変化を示したもので
ある。掃除機を駆動して吸口を操作すると、検出電圧の
平均値VAVには図中に示す変動が現れるが(ノズルモー
タの位相制御角θ1 )、ロータリブラシがロックすると
検出電圧の平均値VAVがピークホールド回路の作用によ
り急増する。この時、第1の設定値V01以上の平均値V
AVが連続して第1の設定時間T1 以上経過すればロータ
リブラシのロック状態と判定する。ロータリブラシがロ
ック状態の時には、ノズルモータの負荷電流が非常に大
きくなるので、ノズルモータの運転を停止すればノズル
モータの整流子周りの損傷を防ぐことができることにな
るが、操作者の意図と異なる場合も生じ、かえって使い
勝手上からは不便となる。
【0041】そこで、ロータリブラシのロック状態と判
定した時には、位相制御角をθ2 に大きくしてノズルモ
ータへの印加電圧を下げ、この時に第2の設定値V02
上の平均値VAVが連続して第2の設定時間T2 以上経過
すればロータリブラシのロックと判定し、ノズルモータ
の運転を停止する。これにより、操作者が例えば吸口を
床面に放置した状態において、検出電圧の平均値VAV
第1の設定値V01を超えた場合およびロータリブラシの
ロック状態と判定時に操作者がまた吸口を操作すれば、
ロータリブラシが回転するのでロータリブラシのロック
判定が解除される。ここで、ロータリブラシのロック状
態と判定した場合にはノズルモータへの印加電圧を下げ
ているので、ノズルモータに流れる負荷電流が小さく、
整流子周りの損傷を防ぐことができる。なお、図10に
は上記ロータリブラシのロック判定のフローチャートを
示している。図中の点線で示した処理は、図8中に示し
たように、位相制御角θによって検出電圧の平均値VAV
が変化することから、ロータリブラシのロック判定の精
度をより高めるために一点鎖線で示す第1の設定値
AV′にした時に、このVAV′を演算にて求めるもので
ある。
【0042】次に、掃除床面の判定方法について説明す
る。まず、図11はノズルモータの低速回転における、
吸口操作時のノズルモータの負荷電流の変化に対応した
検出電圧の変動幅VMBを、床面に応じて測定した結果を
示したものである。ここで、ファンモータの回転速度は
回転速度から回転速度の順に大きくなり、言い替え
れば順に吸込力が大きくなる。また、じゅうたんから
じゅうたんは毛足の長さを表しており、順に長くな
る。図11において、検出電圧の変動幅VMBから掃除床
面の種類を推定できるか否かについて考える。回転速度
の吸込力が弱い時には、変動幅VMBがゆかのときゼロ
であるのに対し、たたみ順目(いぐさの並び方向に吸口
を操作した場合),たたみ逆目(いぐさの並び方向と直
交して吸口を操作した場合),じゅうたんの順に大きく
なるが、たたみ逆目の場合がじゅうたんより大きくな
っている。回転速度,回転速度の場合についても同
様となり、単に変動幅VMBの大小で床面の種類を判定で
きない。しかし、ゆかとそれ以外の判定はできることが
わかる。
【0043】図12はノズルモータの高速回転におけ
る、吸口操作時のノズルモータの負荷電流の変化に対応
した検出電圧の変動幅VMBを、床面に応じて測定した結
果を示したものである。図12において、ノズルモータ
が高速回転の時には、ファンモータの回転速度から回
転速度にほとんど係らず、検出電圧の変動幅VMBがゆ
か,たたみ,じゅうたん〜の順に大きくなっている
ので、ここで床面の種類が何であるかを判定できること
になる。すなわち、床面の判定結果に応じてノズルモー
タとファンモータの回転速度を調整することにより、検
出電圧の変動幅VMBを用いて掃除床面を判定できること
になる。
【0044】今までは、ノズルモータの電流のピーク値
である検出電圧の変動幅VMBを用いた床面判定について
述べたが、掃除機本体中に設けた圧力センサの出力を用
いた床面の判定方法について説明する。
【0045】図13はファンモータの回転速度に対する
静圧の変動幅HMBを、床面に応じて測定した結果を示し
たものである。図13において、ファンモータの回転速
度にもよるが、ゆかとたたみは判定できるが、たたみか
じゅうたんかの区別ができないことがわかる。
【0046】また、検出電圧の変動幅VMBと静圧の変動
幅HMBは、使用者の操作力や掃除床面の状態およびロー
タリブラシのハケの種類によっても異なるので、単なる
床面判定では判定間違いを起こす可能性がある。そこ
で、あいまいさを考慮できるFuzzy推論を用いて掃除床
面の判定間違いをカバーする。
【0047】まず、図14はファンモータの運転モ−ド
を示したものである。ここで、掃除機の吸込力P0 は風
量Qと静圧Hとの積に比例する。図14において、風量
Q一定制御は吸口部での必要最小限の風量を常に確保す
るもので、フィルタの目詰まりに応じてその圧力損失分
だけ静圧が大きくなる。静圧H一定制御は床面と吸口部
との密着性を緩和するもので、例えば吸口に異物がくっ
ついても静圧がある程度までしか上昇しないので、その
異物を排除し易くなるという利点があり、風量が小さく
なるに従って静圧が増加しているのは、フィルタ後部の
静圧一定制御であるためにフィルタ部の圧力損失分だけ
吸口側では静圧が増加することによる。なお、風量が小
さくなった場合には、ほとんど吸込力がないので、回転
速度N一定制御に移行させ、むだなパワーを省く。この
風量Q一定と静圧H一定の範囲をFuzzy制御で制御す
る。
【0048】一方、掃除していない時にファンモータの
パワーを上げていると、運転音がうるさいばかりでな
く、パワーのむだである。そこで、待機運転モードを設
け、吸口を操作して掃除しているときのみパワーアップ
してFuzzy制御に移行し、そうでないときはパワーダウ
ンして待機運転状態に戻るモードとした。待機運転モー
ドでは掃除状態か否かの判定精度を高めるために、回転
速度N一定制御からある風量になったら風量一定制御と
し、ある静圧になったら回転速度一定制御とした。
【0049】次に、Fuzzy制御について述べる。図15
は一般的なFuzzy推論法を示したものである。すなわ
ち、Fuzzy推論では『if−thenルール』の前件部と後件
部からなり、ルール1では前件部の入力x1 のメンバシ
ップA11に対する適合度と入力x2 のメンバシップA12
に対する適合度の小さい方の適合度から、後件部の出力
のメンバシップB1 の面積を求める。ルール2でも同様
にして出力のメンバシップB2 の面積を求める。そし
て、ルール数分の面積を重ね合わせ、重心を求めるもの
である。
【0050】図23は電気掃除機用に検討したルール表
を示したものである。前件部のメンバシップ関数として
VS〜VLを用い、Fuzzy推論の入力としてノズルモー
タの電流の変動幅Δpbi(もしくは静圧の変動幅Δ
H)と風量Q(もしくは静圧H)を用いた(表中には判り
易いように例としてメンバシップ関数と変動幅Δpb
i、メンバシップ関数と変動幅ΔHとを対応させて示し
ている)。後件部のメンバシップ関数としてはNB〜P
Bを用い、ZOが制御の落ち着く先である。図16は電
気掃除機用に検討した入力とメンバシップ関数の関係で
ある。規格化入力の変動幅Δpbi(ΔH)と風量Q
(静圧H)および出力Δyを15ステップにプリスケー
ルし、それぞれの適合度を8ステップとした。図17は
uzzy演算による風量指令Qcmdと静圧指令Hcmdの算出
方法を示したものである。図23に示したFuzzy推論ル
ールに従い、変動幅Δpbi(もしくは変動幅ΔH)と
風量指令Qcmd(もしくは静圧指令Hcmd)をプリスケー
ルしてFuzzy演算と重心演算とを行って出力の変化分Δ
yを求め、それを積分してFuzzy演算の出力とし、最後
にポストスケールして風量指令Qcmd(もしくは静圧指
令Hcmd)を求めるようにした。出力の変化分Δyを積
分してFuzzy演算の出力としたのは、出力の安定性を持
たせるためである。図18は電流変動幅Δpbiに対す
る風量指令Qcmd の出力例を示したものである。これよ
り、入力である変動幅Δpbi(もしくは変動幅ΔH)
の大きさに応じて出力の風量指令Qcmd(もしくは静圧
指令Hcmd)が階段状に変化していることがわかる。出
力を階段状にしたのは、掃除床面がゆからしい,たたみ
らしい、およびじゅうたんらしい時に出力を一定化する
ためである。すなわち、Fuzzy演算を用い、さらに操作
者によって異なる入力の差異を補うために風量指令Qcm
d(もしくは静圧指令Hcmd)を階段状にしたことによ
り、操作者に関係なく掃除床面に応じて最適な吸込力に
制御できる。
【0051】次に、風量一定制御においては風量の演算
方法が問題となる。図19は風量演算式と風量一定制御
結果を示したものである。ファンモータの一般流体理論
とモータの特性式から、風量演算式として次の2つの式
が得られる。
【0052】
【数1】 Qdata=I/N …(数1)
【0053】
【数2】 Qdata=I×N/H …(数2) ここで、Qdataは風量演算値、Iはファンモータのトル
ク電流、Nはファンモータの回転速度、Hは静圧であ
る。図19(イ)は風量演算式として(数1)式のI/
N方式と(数2)式のI×N/H方式を用いた風量一定
制御結果を示し、図19(ロ)は風量演算式として(数
1)式と(数2)式の平均である(I/N+I×N/
H)/2方式を用いた風量一定制御結果を示している。
風量一定制御方法は、風量指令値の上限値と下限値の間
に風量演算値が入るようにファンモータの回転速度を調
整するものである。これより、風量指令どうり吸口部で
の風量を一定に制御できているが、精度が良いのは
(ロ)の方式である。図示していないが、静圧一定制御
方法は、同様に静圧指令値の上限値と下限値の間に静圧
検出値が入るようにファンモータの回転速度を調整する
ものである。
【0054】図14で述べた吸口操作に対応したパワー
アップ,ダウンは、静圧の変化を検出して判定する。図
20は待機運転時とFuzzy制御時の静圧の変化を示した
ものである。図20(イ)は圧力センサの出力ゲインを
高くした(感度アップ)待機運転時に、吸口を床面にお
いて前後に操作した場合における静圧の変化と、吸口を
持ち上げた状態から床面に着けた場合における静圧の変
化を示したものである。掃除状態であるか否かは鎖線で
囲んだ部分、すなわち静圧の微小な正方向変化を検出し
て判定する。そして、掃除状態であると判定した場合に
はパワーアップして制御状態をFuzzy制御に移行する。
図20(ロ)は圧力センサの出力ゲインを小さくした
(感度ダウン)Fuzzy制御運転時に、掃除中に吸口を掃
除床面に放置した掃除状態でない場合の静圧の変化と、
吸口を床面に着けた状態から持ち上げた場合における静
圧の変化を示したものである。掃除状態であるか否かは
鎖線で囲んだ部分、すなわち静圧の負方向変化を検出し
て判定する。そして、掃除状態でないと判定した場合に
はパワーダウンして制御状態を待機運転に移行する。な
お、掃除状態でないとの判定に静圧の負方向変化を検出
して行う例について述べたが、静圧の変化がないことを
検出して判定に用いても良い。
【0055】次に、使用吸口の判定について述べる。パ
ワーブラシ吸口とパワーブラシ吸口でないその他の吸口
との区別は、ノズルモータにゼロクロス信号をもとに瞬
間電圧を印加し、電流を検知すればパワーブラシ吸口,
検知できなければその他の吸口と判定し、パワーブラシ
吸口と判定すればFuzzy演算の入力にノズルモータの電
流の変動幅Δpbiを用い、パワーブラシ吸口でないそ
の他の吸口と判定すればFuzzy演算の入力に静圧の変動
幅ΔHを用いる。
【0056】次に、電源瞬断時の判定処理について述べ
る。電源瞬断が発生すると、ファンモータの制御系は速
度指令の回転速度とするために、電流指令を増加して最
後にはデューティ100%となって電圧制御状態(無制
御状態)となる。この時、電源電圧が復帰すればファン
モータの制御系が電圧制御状態となっているので、ファ
ンモータに過大電流が流れ、マグネットが減磁する恐れ
がある。このため、電源周波数の半サイクル時間の間に
ゼロクロス信号を検知できなければ電源瞬断状態と判定
し、ファンモータの回転速度指令を例えば最小として常
に回転速度制御状態にし、所定の時間以上ゼロクロス信
号を検知できなければ電源瞬断と判定し、掃除機の運転
を停止し、停止条件を表示回路に表示する。
【0057】次に、デューティ100%の判定処理につ
いて述べる。デューティ100%になれば上記した不具
合を生じる。デューティ100%に至る条件としては、
上記の電源瞬断と電源電圧の低下がある。電源電圧の低
下時にファンモータの制御系は速度指令の回転速度とす
るために、電流指令を増加して最後には電圧制御状態の
デューティ100%に至り、この時、電源電圧が復帰す
れば電源瞬断と同一の不具合を生じることになる。図2
1にデューティ100%の検出回路を示す。デューティ
100%検出回路33は、電流指令とモータ電流検出値
を入力とした(比例+積分)回路と三角波発生回路38
の出力を入力としたコンパレータからなるチョッパ信号
発生回路33A,三角波発生回路38と(比例+積分)
回路とを介してデューティ100%信号を作成するデュ
ーティ100%信号発生回路33Bからなる。図22は
デューティ100%信号の一例を示したものである。す
なわち、例えば電源電圧の直流電圧が徐々に低下する
と、デューティ100%信号が徐々に現れ、最後には完
全なデューティ100%となる。従って、デューティ1
00%信号が確立したときにデューティ100%と判定
し、デューティ100%信号がなくなるようにファンモ
ータの速度指令を下げる方向に補正する。これにより、
常に回転速度制御状態となり、上記した不具合を解消で
きることになる。また、デューティ100%になっても
ファンモータが高速で回転していれば、逆起電力が大き
く、電源電圧の変動に対して過大電流が流れることがな
いので、回転速度の大きさに応じてデューティ100%
運転処理を行えば良い。
【0058】次に、フィルタ目詰まり判定処理について
述べる。フィルタの目詰まり判定は静圧の大きさから判
定できるが、吸口を掃除床面に着けても静圧が変化する
ため、判定間違いを生じる可能性がある。そこで、ファ
ンモータの一般流体理論からフィルタの目詰まりをH/
2 の大きさで判定することにした。フィルタが目詰ま
った時には吸口部から流入する風量も少なくなるので、
ファンモータの冷却性能が低下し、モータの異常発熱が
予想されるので、運転状態を図14に示したようにF
uzzy制御状態から待機運転状態に制御状態を移行させ、
モータに供給するパワーを小さくしてモータの異常発熱
を抑えるようにした。
【0059】次に、吸口密閉の判定処理について述べ
る。吸口密閉は上述したフィルタの目詰まりから更に風
量が小さくなり、完全密閉では風量がゼロとなる。この
時、モータの異常発熱が早くなり、引いては発煙する恐
れがあるため、吸口密閉の正確な判定が必要となる。吸
口密閉の判定方法としては、フィルタの目詰まりや吸口
密閉近傍では図14に示したように、回転速度一定運転
状態であるので、風量の大きさが負荷状態を左右する。
そこで、負荷状態が軽くなる、すなわち風量が小さくな
るに従ってファンモータの負荷電流が小さくなるので、
負荷電流がある設定値より連続してある設定時間以上小
さくなったら吸口密閉と判定し、掃除機の運転を停止
し、その状態を本体側に設けた表示回路に表示する。掃
除機の場合、使用者がコンセントプラグを抜いてまた初
期から運転すると、上記と同じ判定を繰り返すため、モ
ータの異常発熱を防止できない恐れがある。従って、こ
の対策としては、モータの負荷電流の大きさによって設
定時間を可変する、すなわち負荷電流が小さくなるに従
って設定時間を小さくすることで対応できる。
【0060】さらに、自己診断運転処理について説明す
る。掃除機は家庭の必需品であるため、もし制御回路の
保護機能が作用して運転を停止したら速やかに復帰させ
る必要がある。本実施例で示した制御回路システムでは
構成が複雑になっているのでサービスマンに故障個所を
正確に特定させる必要がある。その機能を担うのが自己
診断運転である。本実施例では自己診断運転スイッチを
設け(このスイッチは手元回路あるいは本体内制御回路
に設けるか、両回路に設けても良い)、このスイッチが
押されたことを検知して自己診断運転に入る。自己診断
運転では、一定回転速度で運転するモードと同期始動運
転モードがある。一定回転運転モードでは、各センサ、
すなわち圧力センサ,ノズルモータの電流検出器,ファ
ンモータの電流検出回路に異常があるかないかの診断、
それと磁極位置検出回路が正常に機能しているかの診断
(図示せず)などを行う。例えば、ファンモータの電流
検出回路の出力の大きさから、ファンモータが減磁して
いないかの判定が行える。同期始動運転モードは、一定
回転運転モードが機能しなかったときに各センサの診断
を行うものであり、同期始動で運転できれば制御回路の
主回路は正常であり、異常部分はマイコン回りの制御回
路と特定できることになる。両運転モードで運転できな
いときには故障回路の詳細検討が必要であると特定でき
る。この自己診断運転モードでは両運転モードを併用し
ていることから、故障個所の特定が正確に行えることに
なる。
【0061】次に、図1を主に用いてマイクロコンピュ
ータ19の具体的な制御,処理内容を説明する。
【0062】手順1・・・運転スイッチ30が入ると運
転指令取込処理および起動処理(処理7)を行ってファ
ンモータFMの回転速度を最少回転速度まで立ち上げ
る。
【0063】手順2・・・磁極位置検出回路18からの
信号18Sを受けて回転速度Nを演算する(処理1)。
静圧検出回路31の信号31Sを受けて静圧検出処理
(処理13)を行って静圧Hを検出する。そして、回転
速度N,静圧HおよびファンモータFMの電流指令I*
(負荷電流に相当し、ファンモータの電流検出値を用い
ても良い)とから風量Qを演算する(Qdata)。
【0064】手順3・・・起動処理の後、待機運転モー
ドに移行させることにより、フィルタの目詰まりに応じ
て回転速度一定制御あるいは風量一定制御で動作する。
待機運転モードであるから、圧力センサのゲインはアッ
プされている(処理15)。 手順4・・・ノズルモータ26にゼロクロス検出回路3
2の信号を受けて瞬間電圧を印加し、ノズルモータ電流
検出回路24の信号24Sを受けてノズルモータ電流検
出処理(処理2)を行い、吸口判定(処理14)におい
て、ノズルモータ電流を検知すればパワーブラシ吸口、
検知できなければパワーブラシ吸口以外のその他の吸口
と判定する。
【0065】手順5・・・吸口判定の結果がパワーブラ
シ吸口であれば、待機運転モードであるので、ゼロクロ
ス検出回路32の信号をもとにロータリブラシ10の回
転速度が300〜500回転となるようにノズルモータ
の位相制御角を設定する。ロータリブラシ10の回転速
度が300〜500回転とするのは、待機運転時にむだ
なパワーを省くことと、使用者とその回りにロータリブ
ラシ10が回っていますよと注意を喚起することなどに
ある。
【0066】手順6・・・静圧Hと回転速度の関係から
フィルタの目詰まり検出処理(処理5)を行ってフィル
タの目詰まり度合いを検出し、本体側表示回路に表示す
る。 手順7・・・静圧検出処理(処理13)において、静圧
の正方向変化ΔHが検出すれば掃除状態と判定して(処
理6)Fuzzy制御に移行させ、検出できない時はそのま
ま待機運転を続行する。Fuzzy制御に移行させる場合は
圧力センサのゲインはダウンさせる(処理15)。
【0067】手順8・・・Fuzzy制御に移行した場合、
吸口操作時のノズルモータ電流のピーク値の変動幅Δp
bi,静圧の変動幅ΔHを変動幅検出処理(処理4)に
て検出する。
【0068】手順9・・・吸口判定(処理14)におい
て、パワーブラシ吸口であれば変動幅Δpbi、パワー
ブラシ吸口以外のその他の吸口であれば変動幅ΔHを入
力としたFuzzy演算を選択する。
【0069】手順10・・Fuzzy演算部19Aでは風量
指令Qcmd を作成するFuzzy演算部,静圧指令Hcmd を
作成するFuzzy演算部とからなる。パワーブラシ吸口の
場合は変動幅Δpbiと風量指令Qcmd とを入力とした
uzzy演算部および変動幅Δpbiと静圧指令Hcmd と
を入力としたFuzzy演算部を選択し、パワーブラシ吸口
以外のその他の吸口の場合は変動幅ΔHと風量指令Qcm
d とを入力としたFuzzy演算部および変動幅ΔHと静圧
指令Hcmd とを入力としたFuzzy演算部を選択し、F
uzzy演算結果から新しい風量指令Qcmdと静圧指令Hcmd
を作成する。 手順11・・風量指令Qcmdを入力としたFuzzy演算部
か静圧指令Hcmdを入力としたFuzzy演算部かの選択は
風量一定制御領域か静圧一定制御領域かで行う。 手順12・・風量一定制御(Q一定),静圧一定制御
(H一定)および回転速度一定制御(N一定)の選択
は、風量指令Qcmd (あるいは風量演算値Qdata)や静
圧Hの大きさに応じて運転モード設定処理(処理16)
で行う。
【0070】手順13・・ノズルモータ26は、Fuzzy
演算結果とゼロクロス検出回路32の出力を入力とした
位相制御角設定処理(処理8)で位相制御角を決定し、
点呼信号処理(処理9)を介して駆動する。
【0071】手順14・・風量Q一定制御もしくは静圧
H一定制御では、静圧指令Hcmd と静圧の検出値Hdata
もしくは風量指令Qcmd と風量演算値Qdataとの突き合
わせを行って速度指令N* を出力する。
【0072】手順15・・そして、ファンモータ電流検
出回路23の信号23Sを受けてファンモータ電流検出
処理(処理3)を行って負荷電流ID を検出する。この
負荷電流ID ,回転速度N(処理1)と速度指令N* とを
受けて速度制御処理(ASR),電流制御処理(ACR)
の処理11から電流指令I* を出力する。この電流指令
* を受けて点呼信号発生処理(処理10)にてベース
ドライバ信号19Sを出力する。ファンモータFMはベ
ースドライバ信号19Sを受けて所望の回転速度に制御
することができる。
【0073】これより、吸口操作時のノズルモータ電流
のピーク値の変動幅Δpbi(VMB)と静圧の変動幅ΔH
(HMB)の大きさに応じてファンモータFMとノズルモ
ータ26の回転速度を調整できるので、掃除床面に応じ
た最適な吸込力が得られることになる。
【0074】図1に示した各処理で異常処理としては、
パワーブラシ(pb)ロック判定処理(処理14),電
源瞬断判定処理(処理20)およびデューティ100%
判定処理(処理17)がある(電気掃除機として見た場合
であり、モータ制御系も含めると過温度処理、図示して
いないが過回転処理および過電流処理がある)。ここ
で、pbロック判定処理はパワーブラシ吸口であっても
変動幅として静圧変動幅ΔHを選択するものであり、電
源瞬断判定処理は運転指令をFuzzy演算部19Aの出力
から切り離し、瞬断運転指令を選択するものであり、そ
してデューティ100%判定処理は同様に運転指令をF
uzzy演算部19Aの出力から切り離し、デューティ10
0%運転処理の出力である運転指令を選択するものであ
る。
【0075】
【発明の効果】本発明によれば、吸口が密閉された時に
ファンモータの運転を停止するようにしたので、ファン
モータを熱的影響から保護することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電気掃除機用制御回路の概略構成を示
すブロック図。
【図2】その制御回路の全体構成図。
【図3】掃除機の全体構成図。
【図4】パワーブラシ吸口の内部構造図。
【図5】交流電源電圧のゼロクロス検出回路図。
【図6】ノズルモータに印加される電圧,電流波形,ゼ
ロクロス信号,カウントタイマおよびFLSトリガ信号
を示す図。
【図7】ノズルモータ電流の検出回路構成とその出力例
を示す図。
【図8】ロータリブラシロック時の位相制御角に対する
検出電圧の平均値を示す図。
【図9】掃除中にロータリブラシがロックした時の検出
電圧の平均値の変化を示す図。
【図10】ロータリブラシロック判定のフローチャート
を示す図。
【図11】ノズルモータ低速回転時の床面に対するノズ
ルモータ電流のピーク値の変動幅を示す図。
【図12】ノズルモータ高速回転時の床面に対するノズ
ルモータ電流のピーク値の変動幅を示す図。
【図13】床面に対する静圧の変動幅を示す図。
【図14】ファンモータの運転モードを示す図。
【図15】一般的なFuzzy推論法を示す図。
【図16】本発明の掃除機に適用したメンバシップ関数
を示す図。
【図17】本発明の掃除機に適用したFuzzy演算方法を
示す図。
【図18】電流変動幅Δpbiに対するFuzzy演算によ
る風量指令Qcmd の出力例を示す図。
【図19】風量演算式と風量一定制御結果を示す図。
【図20】待機運転時とFuzzy制御時の静圧の変化を示
す図。
【図21】デューティ100%の検出回路図。
【図22】デューティ100%信号の一例を示す図。
【図23】本発明の掃除機に適用したFuzzyルールを示
す図。
【符号の説明】
8…圧力センサ、16…インバータ制御装置、19…マ
イクロコンピュータ、23…ファンモータ電流検出回
路、25…トライアック、26…ノズルモータ、28…
ノズルモータ電流検出回路、30…運転スイッチ、31
…静圧検出回路、32…ゼロクロス検出回路、33…デ
ューティ100%検出回路、34…温度検出回路、35
…表示回路、36…自己診断運転スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 須賀 久央 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株式会社 日立製作所 多賀工場内 (72)発明者 川又 光久 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株式会社 日立製作所 多賀工場内 (72)発明者 常楽 文夫 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株式会社 日立製作所 多賀工場内 (72)発明者 石井 吉太郎 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株式会社 日立製作所 多賀工場内 審査官 鏡 宣宏 (56)参考文献 特開 昭63−234930(JP,A) 特開 平1−174290(JP,A) 特開 平2−202389(JP,A) 特開 昭63−29699(JP,A) 特開 昭63−195015(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47L 5/00 - 9/28

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塵埃を捕集するフィルタと、掃除機に吸引
    力を与える可変速のファンモータと、掃除機本体ケース
    中に該フィルタの目詰まりを検知するための圧力センサ
    と、パワーブラシ吸口に収納したロータリブラシ駆動用
    ノズルモータの電流を検出する回路とを有する電気掃除
    機において、前記電気掃除機の運転スイッチとして該電
    気掃除機の全システムの異常の有無をチェックするため
    の自己診断運転スイッチを設け、この自己診断運転スイ
    ッチON時には定速運転し、該掃除機本体内に設けた温
    度センサの出力を温度検出回路と温度検出処理を行って
    検出し、前記圧力センサからの出力を静圧検出回路と静
    圧検出処理を行って検出し、前記ノズルモータの電流を
    ノズルモータ電流検出回路とノズルモータ電流検出処理
    を行って検出し、前記ファンモータの電流をファンモー
    タ電流検出回路とファンモータ電流検出処理を行って検
    出し、これらの検出結果から異常部を判定するとともに
    該掃除機本体上に設けた表示回路に判定結果を表示する
    ようにしたことを特徴とする電気掃除機。
  2. 【請求項2】塵埃を捕集するフィルタと、掃除機に吸引
    力を与える可変速のブラシレスファンモータと、掃除機
    本体ケース中に該フィルタの目詰まりを検知するための
    圧力センサと、パワーブラシ吸口に収納したロータリブ
    ラシ駆動用ノズルモータの電流を検出する回路とを有す
    る電気掃除機において、前記電気掃除機の運転スイッチ
    として該電気掃除機の全システムの異常の有無をチェッ
    クするための自己診断運転スイッチを設け、この自己診
    断運転スイッチON時には前記ブラシレスファンモータ
    を定速運転と同期始動運転とを行い、該掃除機本体内に
    設けた温度センサの出力を温度検出回路と温度検出処理
    を行って検出し、前記圧力センサからの出力を静圧検出
    回路と静圧検出処理を行って検出し、前記ノズルモータ
    の電流をノズルモータ電流検出回路とノズルモータ電流
    検出処理を行って検出し、該ブラシレスファンモータの
    電流をファンモータ電流検出回路とファンモータ電流検
    出処理を行って検出し、該ブラシレスファンモータのロ
    ータの磁極位置を磁極位置検出回路を介して検出し、こ
    れらの検出結果から異常部を判定するとともに該掃除機
    本体上に設けた表示回路に判定結果を表示するようにし
    たことを特徴とする電気掃除機。
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