JP3334024B2 - ヒートポンプ用圧縮機 - Google Patents

ヒートポンプ用圧縮機

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    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B2400/00General features or devices for refrigeration machines, plants or systems, combined heating and refrigeration systems or heat-pump systems, i.e. not limited to a particular subgroup of F25B
    • F25B2400/07Details of compressors or related parts
    • F25B2400/075Details of compressors or related parts with parallel compressors

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンで駆動
して冷媒回路中の冷媒を循環させるヒートポンプ用圧縮
機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ヒートポンプは、例えば、圧縮機を駆動
するエンジンと、圧縮機により冷媒回路中の冷媒を循環
させるようにし、空気調和機あるいは冷凍機として用い
られることがある。
【0003】このヒートポンプは、例えば圧縮機が冷媒
回路の途中に配置され、少なくとも2つの壁部材の内部
に形成され、冷媒が加圧される加圧室と、2つの壁部材
の一方が他方に対して相対的に運動することにより冷媒
を加圧する加圧手段と、加圧室ヘ冷媒回路の内の低圧回
路から冷媒を導く低圧側冷媒通路と、加圧室から吐出さ
れる冷媒を冷媒回路の内の高圧回路ヘ導く高圧側冷媒通
路を有する圧縮機を備え、高圧回路あるいは高圧側冷媒
通路の内少なくとも1つに加圧された冷媒中の潤滑用オ
イルを分離し貯留するオイル溜まりを配置し、オイル溜
まりと低圧側冷媒通路とを連通するオイル通路を配置し
たものがある。
【0004】これにより、運転中のオイル溜まりの圧力
と低圧側冷媒通路との圧力との差圧により潤滑用オイル
を低圧側冷媒通路ヘ循環させ、2つの壁部材の間の潤滑
を行い、その後加圧された冷媒とともに高圧側冷媒通路
に入り、オイル溜まりに戻り、潤滑を継続可能としてい
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、圧縮機が停
止されると、低圧回路、低圧側冷媒通路中の冷媒が低温
低圧であるので、高圧回路、高圧側冷媒通路中の冷媒よ
り先に凝縮し、高圧側冷媒通路と低圧側冷媒通路の間
に、運転が停止しても圧力差が生じる。
【0006】このため、冷媒回路において冷媒の移動が
なくても、オイル通路を通ってオイル溜まりの潤滑用オ
イルが低圧側冷媒通路へ流れる。また、低圧回路におい
て冷媒の移動がないので、冷媒回路を潤滑用オイルが逆
流することが起こる。
【0007】従って、オイル溜まりの潤滑用オイルが全
て低圧側冷媒通路から低圧回路へ流出してしまい、圧縮
機を再度運転する時、オイル通路を通してオイル溜まり
の潤滑用オイルを供給することができない。且つ、低圧
回路中の潤滑用オイルは直ちに2つの壁部材の間の潤滑
を行うことができない。
【0008】この発明は、かかる点に鑑みてなされたも
ので、請求項1記載の発明は、再度運転する時の加圧室
の潤滑を円滑に行なうことが可能なヒートポンプ用圧縮
機を提供することを目的としている。また、請求項2記
載の発明は、再駆動した後に、加圧室のみならず潤滑部
の潤滑を円滑に行なうことが可能なヒートポンプ用圧縮
機を提供することを目的としている。さらに、請求項3
記載の発明は、再度運転する時の潤滑を円滑に行うこと
を可能なヒートポンプ用圧縮機を提供することを目的と
している。請求項4記載の発明は、簡単で、かつコンパ
クトな構造で、再度運転する時の潤滑を円滑に行なうこ
とが可能なヒートポンプ用圧縮機を提供することを目的
としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、かつ
目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ヒート
ポンプの冷媒回路の途中に配置され、少なくとも2つの
壁部材の内部に形成され、冷媒が加圧される加圧室と、
前記2つの壁部材の一方が他方に対して相対的に運動す
ることにより冷媒を加圧する加圧手段と、前記加圧室へ
前記冷媒回路の内の低圧回路から冷媒を導く低圧側冷媒
通路と、前記加圧室から吐出される冷媒を前記冷媒回路
の内の高圧回路ヘ導く高圧側冷媒通路を有する圧縮機を
備え、前記高圧回路あるいは前記高圧側冷媒通路の内少
なくとも1つに加圧された冷媒中の潤滑用オイルを分離
し貯留するオイル溜まりを配置し、このオイル溜まり
と、前記圧縮機内の前記低圧側冷媒通路と前記低圧回路
からなる低圧冷媒通路とを連通する第1のオイル通路を
配置したヒートポンプ用圧縮機の潤滑装置において、前
記第1のオイル通路のオイル溜まり側開口より上位の位
置に配置した開口を有し、前記低圧冷媒通路とを連通す
る第2のオイル通路を配置し、前記第2のオイル通路の
開口は、運転時は油面下に位置してオイル供給可能であ
り、運転停止直後等でオイルの逆流が生じて油面が下が
った時は油面上に位置するように構成したことを特徴と
している。
【0010】従って、運転停止により、第1のオイル通
路及び第2のオイル通路の両オイル通路とも両端部の差
圧が生じ、潤滑用オイルがオイル溜まりから低圧冷媒通
路へ流れる。しかし、第2のオイル通路の開口がオイル
油面から出るようになると、高圧側冷媒通路を経て冷媒
が第の2オイル通路を通って低圧冷媒通路へ流れる。こ
れは潤滑用オイルより粘性の低い気体の冷媒の方が流れ
易いので、第1のオイル通路の潤滑用オイルの流れより
多量に流れ、両オイル通路の両端部の差圧を直ちに無く
すので、第1のオイル通路の潤滑用オイルの流れは止ま
り、第1のオイル通路の開口と第2のオイル通路の開口
との間の高さのオイルレベルの潤滑用オイルがオイル溜
まりに残留する。
【0011】このため、圧縮機を再駆動すると両オイル
通路に差圧が生じ、第2のオイル通路を冷媒が通過する
が、第1のオイル通路を通って潤滑用オイルが流れるの
で初期の加圧室における潤滑不良を無くすことができ
る。その後、運転停止時低圧冷媒通路へ流出した潤滑用
オイルはオイル溜まりに戻り、第2のオイル通路の開口
より上部にオイルレベルが戻る。また、第2のオイル通
路の開口は、運転時は油面下に位置してオイル供給可能
であり、運転停止直後等でオイルの逆流が生じて油面が
下がった時は油面上に位置するから、第2のオイル通路
はオイルに代わって高圧の冷媒ガスが流れる通路に自動
的に切り替わりオイルの逆流を防止でき、また一部逆流
したオイルも圧力がバランスされた後には第1のオイル
通路を通ってオイル溜まりに戻ってくる。
【0012】請求項2記載の発明は、前記壁部材の内一
方を静止し、他方を運動させるとともに、この他方の運
動する壁部材を駆動するとともに潤滑部を有する駆動装
置を配置し、前記第1のオイル通路の途中に前記潤滑部
を配置することにより、前記オイル溜まりからの潤滑用
オイルを潤滑部を経由した後前記低圧側冷媒通路に導く
ようにしたことを特徴としている。
【0013】これにより、第1のオイル通路のオイル溜
まり側開口が低位にあるので、圧縮機を再駆動すると
き、この開口から第1のオイル通路に入る潤滑用オイル
が潤滑部を経由して低圧冷媒通路へ流出し、この潤滑用
オイルがさらに加圧室を潤滑する。
【0014】請求項3記載の発明は、前記低圧側冷媒通
路の途中に加圧室の方向への流れを許容する逆止弁を配
置し、この逆止弁の下流側において少なくとも第2のオ
イル通路を連通したことを特徴としている。
【0015】従って、圧縮機を停止した時、第2のオイ
ル通路を通って低圧側冷媒通路に流出する潤滑用オイル
は、逆止弁の下流側であり、これ以上上流側に流出する
ことはない。よって圧縮機の再駆動時、この潤滑用オイ
ルは早く加圧室を潤滑し、オイル溜まりに戻る。
【0016】請求項4記載の発明は、前記第1のオイル
通路と第2のオイル通路を一体化して1つのオイル通路
とし、このオイル通路の前記オイル溜まり側の開口を2
つとし、この第1の開口と第2の開口の位置を上下に設
定したことを特徴としている。
【0017】従って、運転停止しても、オイル通路を通
って潤滑用オイルが流れオイルレベルが下がり第2の開
口がオイルレベル上に露出すると、第2の開口からは冷
媒が、第lの開口からは潤滑用オイルがオイル通路に導
かれ、気液混合状態で低圧冷媒通路へ流れる。そして、
差圧がなくなり、第1の開口と第2の開口の中間部にオ
イルレベルがくる。この後、再度圧縮機を駆動すると、
オイル通路に差圧が生じ、オイルと気相の冷媒の混合流
体が低圧冷媒通路へ流れ、加圧室の潤滑を行う。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、この発明のヒートポンプ用
圧縮機を備える空気調和機の実施例を図面に基づいて説
明する。
【0019】図1はヒートポンプ用圧縮機を備える空気
調和機の概略構成図である。空気調和機1には、エンジ
ン部2、コンプレッサシステム部3、ヒートポンプ部4
が備えられ、エンジン部2とヒートポンプ部4との間に
エンジン部2の冷却水を循環させる温水回路5が設けら
れ、またコンプレッサシステム部3とヒートポンプ部4
との間にフロン等の冷媒を圧縮して循環させる冷媒回路
6が設けられている。これらのエンジン部2、コンプレ
ッサシステム部3、ヒートポンプ部4は、操作部7から
の指示に基づいて制御部8により制御される。
【0020】エンジン部2にはアクチュエータ部9とセ
ンサ部10が備えられ、センサ部10からのエンジン情
報が制御部8へ送られ、制御部8からの指示によりアク
チュエータ部9を制御してエンジン2が運転される。エ
ンジン部2の吸気系から空気と燃料ガスの混合気を吸入
して燃焼し、排気系から排気ガスが排出される。このエ
ンジン部2の運転によりコンプレッサシステム部3が駆
動される。
【0021】コンプレッサシステム部3には、複数の圧
縮機が備えられ、制御部8からの指示に基づきコンプレ
ッサシステム部3の圧縮機の運転数を空調負荷に応じて
制御する。このコンプレッサシステム部3の運転で冷媒
回路6を介してヒートポンプ部4が駆動される。
【0022】ヒートポンプ部4にはアクチュエータ部1
1とセンサ部12が備えられ、センサ部12からのヒー
トポンプ情報が制御部8へ送られ、制御部8からの指示
によりアクチュエータ部11を制御して暖房と冷房との
空気調和か行われる。
【0023】制御部8には、制御手段13、記憶手段1
4及び駆動手段15が備えられ、制御手段13では操作
部7からの指示や記憶手段14に記憶された情報、さら
にセンサ部10からのエンジン情報、センサ部12から
のヒートポンプ情報に基づき駆動手段15を制御し、こ
の駆動手段15によりエンジン部2のアクチュエータ部
9、コンプレッサシステム部3及びヒートポンプ部4の
アクチュエータ部11を駆動する。
【0024】操作部7には、スイッチ部16や表示部1
7が備えられ、オペレータがスイッチ部16を操作する
ことで制御部8に指示信号が送られて空気調和機1の運
転が行われ、その運転状態が表示部17に表示される。
【0025】次に、ヒートポンプ用圧縮機を備える空気
調和機1の詳細な構成を図2及び図3に基づいて詳細に
説明する。図2はヒートポンプ用圧縮機を備える空気調
和機の冷房運転時の概略構成図、図3はヒートポンプ用
圧縮機を備える空気調和機の暖房運転時の概略構成図で
ある。
【0026】図において、符号1は空気調和機であり、
この空気調和機1は室外ユニット21、室内ユニット2
2から構成されている。エンジン部2、コンプレッサシ
ステム部3、温水回路5及び冷媒回路6が室外ユニット
21に設けられ、ヒートポンプ部4は室外ユニット21
の一部及び室内ユニット22により構成される。
【0027】エンジン部2には水冷式エンジン23が備
えられ、この水冷式エンジン23に吸気管24を介して
ミキサー25及びエアクリーナ26が接続され、このエ
アクリーナ26から空気をミキサー25に供給する。ま
た、ミキサー25には配管27を介して流量制御弁2
8、ガバナ29及び電磁弁30が接続され、これらの作
動により不図示の燃料ボンベから燃料ガスがミキサー2
5に供給される。ミキサー25ではパルスモータ31に
よるスロットルの作動で燃料ガスと空気を混合して水冷
式エンジン23に供給する。
【0028】また、水冷式エンジン23にはオイル配管
32を介して電磁弁33及び上方位置にオイルタンク3
4が接続され、オイル量が減少時自動的に電磁弁33が
開とされ、このオイルタンク34からオイルが重力によ
り水冷式エンジン23に供給される。また、水冷式エン
ジン23には排気管35を介して排気熱交換器36、排
気サイレンサ37及びミストセパレータ38が接続され
ている。水冷式エンジン23からの排気が排気熱交換器
36と排気サイレンサ37を流れる時に冷却されて、排
気から分離されて酸性分のあるドレン水が生じる。ミス
トセパレータ38においても、排気から分離されて酸性
分のあるドレン水が生じる。これらのドレン水はそれぞ
れ配管39を介してドレン水処理装置40に導かれ、こ
のドレン水処理装置40でドレン水を中和して排水す
る。エンジン部2にはヒータ41が設けられ、このヒー
タ41により水冷式エンジン23のオイルパン内オイル
温度調節を行う。
【0029】コンプレッサシステム部3には、2個の圧
縮機A,Bが備えられ、この2個の圧縮機A,Bはそれ
ぞれ電磁クラッチ43を介して水冷式エンジン23の出
力軸44に接続される。このそれぞれの電磁クラッチ4
3は不図示のクラッチ駆動部材で接続したり、切り離し
たりの制御が行われる。45は圧縮機A,B内のオイル
温度調整用のヒータであり、低温起動に際して発熱され
る。
【0030】冷媒回路6は、冷媒を圧縮して循環させ、
気化、液化することによりヒートポンプ機能を果たすも
のである。この冷媒回路6は、コンプレッサシステム部
3の圧縮機A,Bから四方弁46までの回路を形成する
基部回路47と、室内ユニット22に配置される室内回
路48と、基部回路47と室内回路48との間に配置さ
れる室外回路49とにより構成されている。
【0031】基部回路47は圧縮機A,Bの吐出口側に
接続され、四方弁46の第1のポート46aに連通する
吐出側回路50と、四方弁46の第2のポート46bか
ら圧縮機A,Bの吸込口側に連通する吸込側回路51と
により構成されている。吐出側回路50にはオイルセパ
レータ52が設置され、このオイルセパレータ52には
ヒータ53が設けられ、このヒータ53によりオイルセ
パレータ52の温度調節を行う。オイルセパレータ52
により潤滑用オイルがストレーナ54を介して毛細管5
5によりサブアキュームレータ56の下流側に戻され、
またサクション弁57を介してメインアキュームレータ
58の上流側に戻される。サクション弁57は主に起動
後、圧縮機A,Bから多量に流出する潤滑用オイルがオ
イルセパレータ52に溜ると開となり、その他の場合は
閉とされる。
【0032】サブアキュームレータ56はコンプレッサ
システム部3に一体的に設けられ、メインアキュームレ
ータ58は吸込側回路51に備えられている。このメイ
ンアキュームレータ58内には冷媒の液体と気体が内蔵
され、気体は回路51cから毛細管60及び回路51
d,51e、51Fにより、またストレーナ61及び毛
細管62、回路51d、51e、51Fにより、サブア
キュームレータ56に送られる。また、メインアキュー
ムレータ58内には冷媒の液体はストレーナ63及び毛
細管64、回路51d、51e、51Fにより、サブア
キュームレータ56に送られる。温度センサ59a、5
9bはそれぞれ、ストレーナ63、毛細管64を液冷媒
が通過する時の温度、ストレーナ61、毛細管62を液
冷媒が通過する時の温度を測定し、液面の高さを検知す
るためのものである。なお、メインアキュームレータ5
8内の下部から潤滑用オイルと液体の冷媒が、回路51
g、ストレーナ77及び制御弁78及びオリフィス79
を通って、回路51e,51Fを経てサブアキュームレ
ータ56に送られる。
【0033】サブアキュームレータ56にはヒータ65
が設けられ、このヒータ65でサブアキュームレータ5
6の温度調節が行われる。サブアキュームレータ56内
の冷媒の気体は、それぞれ圧縮機A,Bの駆動によって
それぞれの回路602及び逆止弁601を介して吸引さ
れる。サブアキュームレータ56内に溜る潤滑用オイル
及び液体の冷媒はオリフィス66から少しづつ圧縮機
A,Bに吸引される。また、吐出側回路50はストレー
ナ68、圧力が異常に高い時開とされる電磁弁69によ
り吸込側回路51と連結され、圧力の異常な上昇を防止
する。
【0034】四方弁46の第3のポート46cには室外
回路49を構成する回路49aが接続されており、この
回路49aには室外熱交換器70が設置されている。こ
の室外熱交換器70と室内回路48の室内熱交換器71
との間には、メインアキュームレータ58に設けた熱交
換器72、ストレーナ73、手動弁74を配置した回路
49bと、ジョイント75及び電子膨張弁76が接続さ
れている。
【0035】また、室内回路48には室内での熱交換を
行なう室内熱交換器71が接続されており、この室内熱
交換器71は接続配管(ジョイント)80及び室外回路
49を構成する回路49c及びその途中に配置される手
動弁81を介して基部回路47と、室外回路48の中間
に配置される四方弁46の第4のポート46dと連通し
ている。
【0036】また、吸込側回路51は、室外回路49を
構成する回路49bと制御弁90及びストレーナ91を
介して接続され、さらに吐出側回路50は回路49bと
ストレーナ92、電磁弁93及び毛細管94を介して接
続されている。
【0037】温水回路5は、温水の熱源となる水冷式エ
ンジン23に冷却用水ジャケットからなる熱交換器82
を有し、温水はポンプ86,87の作用によりサーモス
タットを有する切替弁83、リニア三方弁84、放熱器
(ラジエータ)85、ポンプ86、排気熱交換器36、
ポンプ87を介して循環する。始動時には、サーモスタ
ットを有する切替弁83の作動で、温水が所定の温度に
なるまでポンプ87を介して温水を熱交換器82に戻し
て循環させる。また、凝縮器あるいは放熱器として機能
する室内熱交換器71、室外熱交換器70における放熱
量と吸熱量との比が大きくなると、三方弁84の作動に
より温水がメインアキュームレータ58の熱交換器88
に供給され、メインアキュームレータ58の温度調節を
行う。
【0038】従って、このように構成された空気調和機
1は、図2に示すように、冷房として運転する場合には
四方弁46を操作して、第1のポート46aと第3のポ
ート46cとを連通させ、同時に第4のポート46dと
第2のポート46bとを連通させた状態とする。
【0039】これによって、水冷式エンジン23により
圧縮機A,Bを駆動し、冷媒を圧縮し、この圧縮され、
高温、高圧になった冷媒ガスは室外ユニット21の室外
熱交換器70で、外気によって冷却され液化する。この
液化した冷媒は電子膨張弁76の作動で減圧され、低圧
となった冷媒液は室内ユニット22の室内熱交換器71
で室内空気から熱を奪って蒸発する。この時の蒸発熱に
より冷却効果が生じて室内の冷房を行なう。蒸発した冷
媒ガスは再び圧縮機A,Bに戻り、同様なサイクルを繰
返す。冷凍機としてヒートポンプ装置が使用される場合
は、四方弁46を廃した状態で、このように冷媒が循環
される。そして、室内熱交換器71はショーケースや冷
凍庫内に設置される。
【0040】また、暖房として運転する場合には、図3
に示すように、四方弁46を操作して、第1のポート4
6aを第4のポート46dに連通させるとともに、第3
のポート46cを第2のポート46bに連通させた状態
とする。
【0041】これによって、水冷式エンジン23により
圧縮機A,Bを駆動し、冷媒を圧縮し、この圧縮され、
高温、高圧になった冷媒ガスは室内ユニット22の室内
熱交換器71で、室内空気によって冷却され液化する。
この時、室内空気は凝縮熱によって暖められ、暖房効果
を生じる。この液化した冷媒は電子膨張弁76の作動で
減圧され、低圧となった冷媒液は室外ユニット21の室
外熱交換器70で外気の熱を奪と同時に温水回路5から
三方弁84を通して温水熱交換器88と熱交換し、蒸発
した冷媒ガスは再び圧縮機A,Bに戻り、同様なサイク
ルを繰返す。
【0042】次に、ヒートポンプ用圧縮機の実施例につ
いて図4乃至図8に基づいて説明する。図4はヒートポ
ンプ用圧縮機の断面図、図5は図4のV-V線に沿う断面
図、図6は図4のVI-VI線に沿う断面図、図7はヒート
ポンプ用圧縮機の他の実施例の断面図、図8は潤滑回路
の概略図である。
【0043】空気調和機1は、ヒートポンプの冷媒回路
の途中に配置される2つのマルチベーン型圧縮機A,B
を有しており、これらの圧縮機A,Bは水冷式エンジン
23によって回転駆動される。ここで、一方の圧縮機A
の構成の詳細を図4乃至図6に基づいて説明する。な
お、他方の圧縮機Bの構成は圧縮機Aのそれと同じであ
るため、それについての説明は省略する。
【0044】全体ケーシング100には圧縮機A及び圧
縮機B共用のキャップ300が締付固定されている。全
体ケーシング100内には圧縮機A、Bそれぞれのケー
ス1000が収納されており、この両ケース1000内
にさらにそれぞれシリンダ101が収納されている。こ
の両シリンダ101の両端面にはそれぞれサイドブロッ
ク102,103が設けられている。また、両シリンダ
101内には、それぞれロータ104がその軸部104
a,104bをサイドブロック103,102に軸支し
て回転自在に設けられており、このロータ104のシリ
ンダ101内に臨む大径部分には、図5に示すように、
5つのスライド溝105が径方向に放射状に形成されて
いる。このそれぞれのスライド溝105には平板状の5
枚のべーン106が径方向に摺動自在に嵌装されてお
り、ロータ104が矢印方向に回転しているときには、
各ベーン106はその外端部がシリンダ101の断面楕
円状のボア101aに摺接しながら回転する。
【0045】シリンダ101内には、ロータ104によ
って区画される吸引圧縮作用し、冷媒が加圧される2つ
の加圧室107が形成されている。このように、加圧室
107は、少なくとも2つの壁部材であるシリンダ10
1とロータ104によって形成され、負圧部107aと
加圧部107bとを有し、2つの壁部材の一方が他方に
対して相対的に運動することにより冷媒を加圧する加圧
手段Eが構成される。このようにして、加圧手段Eを含
みシリンダ101とロータ104の内一方を静止し、他
方を運動させるとともに、この他方の運動する壁部材を
駆動するとともに潤滑部を有する駆動装置Mが配置され
ている。
【0046】また、シリンダ101には幅方向に貫通す
る一対の吸入通路108が形成されている。吸引圧縮作
用する加圧室107の負圧部107aに連通する吸入口
109,110がサイドブロック102,103にそれ
ぞれ形成され、吸入口110は吸入通路108を介し、
吸入口109は直接、それぞれ上流室111に連通して
いる。上流室111はサイドブロック102とそれぞれ
のキャップ300との間に形成されている。
【0047】キャップ300には上流室111に連通す
る吸入口600が設けられ、この吸入口600は逆止弁
601を介して配管602が接続され、配管602、吸
入口600、上流室111、吸入通路108、吸込口1
09及び吸込口110はサブアキュームレータ56に連
通し、加圧室107へ冷媒回路6の内の低圧回路Xから
冷媒を導く低圧側冷媒通路Gを構成している。逆止弁6
01は、低圧側冷媒通路Gの途中に加圧室107の方向
への流れを許容し、低圧回路Xから低圧側冷媒通路Gを
介して、サブアキュームレータ56内の低圧の冷媒の気
体と、潤滑用オイルが、それぞれ圧縮機A,Bの駆動に
よって吸入される。
【0048】シリンダ101には、図5に示すように、
それぞれの吸引圧縮作用する加圧室107の加圧部10
7bに開口する吐出口112が形成されており、このそ
れぞれの吐出口112には吸引圧縮作用する加圧室10
7から吐出室113ヘの気相冷媒の流れを許容するバル
ブ114が設けられている。
【0049】また、図4に示すように、サイドブロック
103にはオイルセパレータ115を有するホルダ11
6が6角穴付きボルト117で締付固定して設けられて
おり、サイドブロック102,103、ケーシング10
0とシリンダ101との間に形成される吐出室113
は、これらに開口する吐出通路118を経てオイルセパ
レータ115に連通している。
【0050】ケーシング100内のシリンダ101の奥
側にはオイル溜まり119が形成されており、このオイ
ル溜まり119の上部にはケーシング100に穿設され
た吐出口120が開口し、この吐出口120は配管50
0を介して吐出側回路50に配置されるオイルセパレー
タ52に接続される。すなわち、吐出口112、吐出室
113、吐出通路118、オイルセパレータ115、オ
イル溜まり119、吐出口120及び配管500は、加
圧室107から吐出される冷媒を冷媒回路6の内の高圧
回路Yヘ導く高圧側冷媒通路Iを構成し、高圧の冷媒と
潤滑用オイルが送られる。
【0051】また、オイル溜まり119は冷媒高圧室を
兼用しており、このオイル溜まり119には潤滑用オイ
ルが溜る。オイル溜まり119は、高圧回路Yあるいは
高圧側冷媒通路Iの内少なくとも1つに配置され、オイ
ル溜まり119に加圧された冷媒中の潤滑用オイルを分
離し貯留する。
【0052】オイル溜まり119の下部には、サイドブ
ロック103に形成された油路121のオイル流入口1
21aが開口し、この油路121はロータ104の軸部
104aに潤滑用オイルを導いて潤滑するように連通し
ている。さらに、サイドブロック102には、油路12
2が形成され、この油路122はロータ104の軸部1
04aに連通しており、軸部104aを潤滑した潤滑用
オイルは油路122からサイドブロック102とロータ
104との間の隙間に導かれて潤滑する。また、シリン
ダ101には4箇所に油路125が形成されている。油
路125はサイドブロック102の油路入口121bを
介して油路121に連通し、油路125はサイドブロッ
ク103の油路126に連通し、油路125はさらに油
路127に連通している。油路126はシリンダ101
の油路125からロータ104の軸部104bに潤滑用
オイルを導いて潤滑するように連通している。また、油
路127はロータ104の軸部104bのロータ104
付け根に連通しており、油路126から導かれる潤滑用
オイルは油路127からサイドブロック103とロータ
104との間の隙間に導かれて潤滑し、吸引圧縮作用す
る加圧室107の負圧部107aに導かれる。このよう
に、油路121、122、125、126、127及び
サイドブロック102とロータ104の間の隙間、さら
にサイドブロック103とロータ104の間の隙間は、
オイル溜まり119と、圧縮機A,B内の低圧側冷媒通
路Gと低圧回路Xからなる低圧冷媒通路Jとを連通する
第1のオイル通路Kを構成しており、その出口は負圧部
107aである。第1のオイル通路には途中に潤滑部N
を配置している。
【0053】ケーシング100の上部には開口部128
を透明ガラス129により塞いで覗き窓130が設けら
れ、さらにこの覗き窓130と反対側にはオイル注入口
131が設けられ、注入ボルト132を外してオイル注
入口131から潤滑用オイルを注入可能としている。ま
た、ケーシング100の底部100aは中央部100b
が低くなるように傾斜させ、この中央部100bに潤滑
用オイル中のドレンが溜るようになっている。この底部
100aの中央部100bにはオイルドレン排出口13
3が設けられ、排出ボルト134を外してオイルドレン
排出口133から潤滑オイルを排出してオイル交換した
り、所定の時期にドレンのみを排出したりする。
【0054】ケーシング100の下部にはオイル吐出管
610が取り付けられ、このオイル吐出管610は、配
管611を介してオイルセパレータ52の潤滑用オイル
を圧縮機A,B側に戻す配管612に接続され、オイル
溜まり119の潤滑用オイルを配管612に送るように
なっている。配管612は、サブアキュームレータ56
内の低圧の冷媒の気体と、潤滑用オイルをそれぞれ圧縮
機A,Bに戻す配管602に接続されている。
【0055】オイル吐出管610の開口610aは、ケ
ーシング100の内部に所定高さの位置に設定され、ド
レンが排出されないようになっているが、オイルセパレ
ータ115のオイル供給口115aより低い位置に設定
される。
【0056】このように、第1のオイル通路Kのオイル
溜まり側開口であるオイル流入口121aより上位の位
置に配置した開口610aを有し、低圧冷媒通路Jとを
連通する第2のオイル通路Lが配置され、この第2のオ
イル通路Lを第1のオイル通路Kより上流部において、
低圧冷媒通路Jに連通している。
【0057】また、オイル吐出管610を用いないで、
ケーシング100の底部から潤滑用オイルを直接配管6
11から吐出させて配管612へ送るようにしても良
い。
【0058】なお、図4乃至図6の構成を機能的に表示
する図8に示すように、通路L1により配管611、配
管612を介して逆止弁601の上流側に連通する第2
のオイル通路Lの別の実施例として通路L2、L3、L
4あるいはL5を単独にあるいは組み合わせて配設して
も良い。即ち、第1のオイル通路Kの出口である負圧部
107aより上流部において、通路L2は加圧室107
の負圧部107aに、また通路L3は上流室111、ま
た通路L4は通路L5により逆止弁601の上流側また
は下流側にそれぞれ連通される。
【0059】図4乃至図6に示す実施例では、第2のオ
イル通路Lがオイル吐出管610、配管611、配管6
12、配管602により構成され、第1のオイル通路K
の出口より上流部において、潤滑用オイルが通路L1に
より逆止弁601の上流側に送られる。即ち、第1のオ
イル通路Kのオイル溜まり側開口121aがオイル吸上
口K10を構成し、第2のオイル通路Lのオイル溜まり
側開口610aがオイル供給口L10を構成している。
潤滑用オイルは、第1のオイル通路Kのオイル吸上口K
10から、ロータ104の軸部104a,104bの軸
受けの潤滑部、ロータ104とサイドブロック102,
103の壁との間から、壁の吸い込み口からの冷媒と一
緒になって加圧室107の負圧部107aへ供給され
る。また、第2のオイル通路Lは、配管611、配管6
12を介して逆止弁601の上流側に送られ、オイルセ
パレータ52から低圧回路Xへのオイル戻し通路の配管
612の途中に第2のオイル通路Lの配管611を連通
させており、結果的に第2のオイル通路Lは低圧回路X
へ戻している。
【0060】図7に示す実施例では、第2のオイル通路
Lが配管620により構成され、第1のオイル通路Kよ
り上流部において、潤滑用オイルが通路L3により上流
室111に送られる。即ち、第1のオイル通路Kのオイ
ル溜まり側開口121aがオイル吸上口L10を構成
し、第2のオイル通路Lのオイル溜まり側開口610a
がオイル供給口L10を構成している。
【0061】圧縮機A,Bのそれぞれのロータ104の
端部には電磁クラッチ43が設けられており、水冷式エ
ンジン23の駆動力は電磁クラッチ43のON/OFF
によってロータ104に選択的に伝達される。そして、
ロータ104に動力が伝達されてこれが回転駆動される
と、ベーン106が一体的に回転するが、このべーン1
06は遠心力によってスライド溝105に沿って径方向
外方ヘ飛び出し、先端部がシリンダ101のボア101
aに摺接しながら回転し、上流室111、吸入口109
及び吸入通路108を介して吸入口110を経てシリン
ダ101内の加圧室107内に吸入された気相冷媒は、
ベーン106によって圧縮され、且つ第1のオイル通路
K及び第2のオイル通路Lを通って加圧室107に吸入
される潤滑用オイルは、ベーン106とボア101の摺
接部を潤滑し、高温・高圧の気相冷媒及び潤滑用オイル
は、吐出口112及びバルブ114を経て吐出室113
へ吐出される。吐出室113ヘ吐出された気相冷媒と潤
滑用オイルは、吐出通路118を経てオイルセパレータ
115に至り、ここでオイル分を除去された後の気相冷
媒は、オイル溜まり119に流入し、最後に吐出口12
0から機外の吐出側回路50ヘ吐出される。一方、潤滑
用オイルはオイルセパレータ115からオイル溜まり1
19下方に滴下する。
【0062】このように圧縮機A,Bの潤滑用オイルは
サブアキュームレータ56からの液相冷媒と熱交換し、
これにより潤滑用オイルを冷却するための専用のラジエ
ータが不要であり、その分コストを低減することができ
る。潤滑オイルは第1のオイル通路Kの途中で、軸受部
104a、104b及びロータ104のサイドブロック
102、103との摺動部等の潤滑部Nを潤滑する。な
お、さらに、ロータ104内に油路126とスライド溝
105の底部とを連通する油路を設け、ベーン106の
スライド溝における摺動に対する潤滑をより効果的にさ
せるようにしても良い。
【0063】ところで、運転停止すると、低圧冷媒通路
J中の低温低圧の気相冷媒が、高圧側の高温高圧の気相
冷媒より先に凝縮するので、第1のオイル通路K及び第
2のオイル通路Lの両オイル通路とも両端部の差圧が生
じ、潤滑用オイルがオイル溜まり119から第1のオイ
ル通路Kを通過する潤滑用オイルは加圧室107から上
流室111へ流れ、第2のオイル通路Lを通過する潤滑
用オイルは直接低圧冷媒通路Jへ流れる。しかし、第2
のオイル通路Lの開口L10がオイル油面から出るよう
になると、高圧側の冷媒が第2のオイル通路Lを通って
低圧冷媒通路Jへ流れる。これは潤滑用オイルより粘性
の低い気体の冷媒の方が流れ易いので、第1のオイル通
路Kの潤滑用オイルの流れより多量に流れ、両オイル通
路の両端部の差圧を直ちに無くすので、第1のオイル通
路Kの潤滑用オイルの流れは止まり、第1のオイル通路
Kの開口K10と第2のオイル通路Lの開口L10との
間の高さのオイルレベルの潤滑用オイルがオイル溜まり
119に残留する。
【0064】このため、圧縮機A,Bを再駆動すると両
オイル通路K,Lに差圧が生じ、第2のオイル通路Lを
冷媒が通過するが、第1のオイル通路Kを通って潤滑用
オイルが流れるので初期の潤滑不良を無くすことができ
る。その後、運転停止時低圧冷媒通路Jへ流出した潤滑
用オイルはオイル溜まり119に戻り、第2のオイル通
路Lの開口L10より上部にオイルレベルが戻る。
【0065】また、圧縮機A,Bを再駆動した後、第1
のオイル通路Kの低圧側冷媒通路Gへの連通部が加圧室
107に近い分負圧が大きいので、第1のオイル通路K
側の方が両端の差圧が大きい。よって、第2のオイル通
路Lを冷媒が通過するにしても、第1のオイル通路Kを
より多くの潤滑用オイルが流れる。
【0066】なお、第2のオイル通路Lの途中部を、圧
縮機A,Bの外を通る配管で構成しても良いし、第2の
オイル通路Lの全長を、圧縮機A,Bの内を通るように
構成しても良い。また、第2のオイル通路Lの途中にお
いて潤滑部Nを通過させるようにしても良い。
【0067】また、図9に示すように、第1のオイル通
路Kと第2のオイル通路Lを一体化すなわち一つのオイ
ル通路Pとし、このオイル通路Pのオイル溜まり119
側の開口を2つとし、この開口L10,K10を上下と
しても良い。オイル通路Pを潤滑用オイルが流れるに従
い、オイル溜まり119内のオイル油面が下がり、開口
L10が油面上に露出すると、開口L10から気相液媒
がオイル通路Pを通過するようになり、その分オイルが
流れる量が低下し、開口L10までオイル油面が下がる
前にオイル通路Pの差圧を0とすることができる。
【0068】また、オイル通路Pは、この実施例では、
逆止弁700を介して加圧室107の負圧部107aに
連通しているが、逆止弁700は必ずしも設けなくても
良い。また、オイル通路Pは、上流室111に連通して
も良い。
【0069】再度圧縮機A,Bを駆動すると、オイル通
路Pに差圧が生じ、潤滑用オイルと気相の冷媒の混合流
体が低圧冷媒通路Jへ流れ、加圧室107の潤滑を行
う。第2のオイル通路Lの出口側をL2、L3あるいは
L5のように逆止弁601の下流側と連通することによ
り、圧縮機停止時、第2のオイル通路Lを通ってオイル
溜まり119から低圧側冷媒通路Gに流出しても、その
上流である低圧回路Xには流出しないので、ロータ10
4を再回転させ圧縮機A、Bを再駆動する時、流出した
潤滑用オイルが負圧部107aに早く吸い込まれ、加圧
手段Eを潤滑した後早くオイル溜まり119ヘ戻る。一
方第1のオイル通路Kは圧縮機A,Bを再駆動する時、
直ちに軸受部l04a,104bに供給され、その後負
圧部107aに吸い込まれる。即ち、潤滑が円滑に実施
される。
【0070】第2のオイル通路Lの出口側をL1あるい
はL4のように逆止弁601の上流側と連通すると、低
圧回路Xに流出した潤滑用オイルは、圧縮機Aの再駆動
時、加圧室までの途中配管中を壁に沿って液膜流として
流れることになり、オイル流出量が多い場合、問題とな
る再駆動時の液圧縮によるベーン106の損傷を防止可
能とする。
【0071】なお、請求項に記載はしていないが、第2
のオイル通路Lのオイル溜まり119側の開口L10´
をオイル油面より上方に位置させ、且つ第2のオイル通
路Lの途中に開閉弁1001を配置し、圧縮機A,Bを
停止する時開閉弁1001を開とし、駆動する時閉とす
るようにしても良い。この場合の開閉弁1001は電磁
弁にしても良いし、ダイヤフラムにより圧縮機の駆動あ
るいは停止により大きく圧力変化する高圧側の圧力を利
用して開閉するような弁にしても良い。これにより、オ
イル溜まり119内のオイル油面が低下することはなく
なる。また、この場合は逆止弁601より下流側の低圧
側冷媒通路Gに第1及び第2のオイル通路K,Lを連通
すると、短い時間で差圧を無くすることができる。
【0072】
【発明の効果】前記したように、請求項1記載の発明
は、第1のオイル通路のオイル溜まり側開口より上位の
位置に配置した開口を有し、低圧冷媒通路とを連通する
第2のオイル通路を配置し、この第2のオイル通路を低
圧冷媒通路に連通したから、運転停止により、第1のオ
イル通路及び第2のオイル通路の両オイル通路とも両端
部の差圧が生じ、第2のオイル通路を冷媒が通過する
が、第1のオイル通路を通って潤滑用オイルが流れるの
で初期の潤滑不良を無くすことができ、その後、運転停
止時低圧冷媒通路へ流出した潤滑用オイルはオイル溜ま
りに戻り、第2のオイル通路の開口より上部にオイルレ
ベルが戻り、再度運転する時の潤滑を円滑に行なうこと
ができる。また、第2のオイル通路の開口は、運転時は
油面下に位置してオイル供給可能であり、運転停止直後
等でオイルの逆流が生じて油面が下がった時は油面上に
位置するから、第2のオイル通路はオイルに代わって高
圧の冷媒ガスが流れる通路に自動的に切り替わりオイル
の逆流を防止でき、また一部逆流したオイルも圧力がバ
ランスされた後には第1のオイル通路を通ってオイル溜
まりに戻ってくる。
【0073】請求項2記載の発明は、壁部材の内一方を
静止し、他方を運動させるとともに、この他方の運動す
る壁部材を駆動するとともに潤滑部を有する駆動装置を
配置し、第1のオイル通路の途中に前記潤滑部を配置す
ることにより、オイル溜まりからの潤滑用オイルを潤滑
部を経由した後前記低圧側冷媒通路に導くようにしたか
ら、第1のオイル通路のオイル溜まり側開口が低位にあ
るので、圧縮機を再駆動するとき、この開口から第1の
オイル通路に入る潤滑用オイルが潤滑部を経由して低圧
冷媒通路へ流出し、この潤滑用オイルがさらに加圧室を
潤滑し、加圧室のみでなく潤滑部の潤滑を円滑に行なう
ことが可能である。
【0074】請求項3記載の発明は、低圧側冷媒通路の
途中に加圧室の方向への流れを許容する逆止弁を配置
し、この逆止弁の下流側において少なくとも第2のオイ
ル通路を連通したから、圧縮機を停止した時、第2のオ
イル通路を通って低圧側冷媒通路に流出する潤滑用オイ
ルが、再駆動時、早く加圧室を潤滑し、オイル溜まりに
戻る。
【0075】請求項4記載の発明は、第1のオイル通路
と第2のオイル通路を一体化して1つのオイル通路と
し、このオイル通路の前記オイル溜まり側の開口を2つ
とし、この2つの開口の位置を上下に設定したから、運
転停止しても、オイル通路を通って潤滑用オイルが流れ
オイルレベルが下がり第2の開口がオイルレベル上に露
出すると、第2の開口からは冷媒が、第lの開口からは
潤滑用オイルがオイル通路に導かれ、気液混合状態で低
圧冷媒通路へ流れ、差圧がなくなり、第1の開口と第2
の開口の中間部にオイルレベルがくるため、再度圧縮機
を駆動すると、オイル通路に差圧が生じ、オイルと気相
の冷媒の混合流体が低圧冷媒通路へ流れ、加圧室の潤滑
を行ない、簡単で、かつコンパクトな構造で、再度運転
する時の潤滑を円滑に行なうことができ、さらにオイル
溜まりの潤滑用オイルを一定に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】空気調和機の概略構成図である。
【図2】空気調和機の冷房運転時の概略構成図である。
【図3】空気調和機の暖房運転時の概略構成図である。
【図4】ヒートポンプ用圧縮機の断面図である。
【図5】図4のV-V線に沿う断面図である。
【図6】図4のVI-VI線に沿う断面図である。
【図7】ヒートポンプ用圧縮機の他の実施例の断面図で
ある。
【図8】潤滑回路の概略図である。
【図9】ヒートポンプ用圧縮機の他の実施例の潤滑回路
の概略図である。
【符号の説明】
6 冷媒回路 107 加圧室 119 オイル溜まり A,B 圧縮機 E 加圧手段 K 第1のオイル通路 K10 第1のオイル通路Kのオイル溜まり側開口 L 第2のオイル通路 L10 第2のオイル通路Lのオイル溜まり側開口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F25B 1/00 - 7/00 F04C 15/00 F04C 18/344 351

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ヒートポンプの冷媒回路の途中に配置さ
    れ、少なくとも2つの壁部材の内部に形成され、冷媒が
    加圧される加圧室と、前記2つの壁部材の一方が他方に
    対して相対的に運動することにより冷媒を加圧する加圧
    手段と、前記加圧室へ前記冷媒回路の内の低圧回路から
    冷媒を導く低圧側冷媒通路と、前記加圧室から吐出され
    る冷媒を前記冷媒回路の内の高圧回路ヘ導く高圧側冷媒
    通路を有する圧縮機を備え、前記高圧回路あるいは前記
    高圧側冷媒通路の内少なくとも1つに加圧された冷媒中
    の潤滑用オイルを分離し貯留するオイル溜まりを配置
    し、このオイル溜まりと、前記圧縮機内の前記低圧側冷
    媒通路と前記低圧回路からなる低圧冷媒通路とを連通す
    る第1のオイル通路を配置したヒートポンプ用圧縮機の
    潤滑装置において、 前記第1のオイル通路のオイル溜まり側開口より上位の
    位置に配置した開口を有し、前記低圧冷媒通路とを連通
    する第2のオイル通路を配置し、 前記第2のオイル通路の開口は、運転時は油面下に位置
    してオイル供給可能であり、運転停止直後等でオイルの
    逆流が生じて油面が下がった時は油面上に位置するよう
    に構成したことを特徴とするヒートポンプ用圧縮機。
  2. 【請求項2】前記壁部材の内一方を静止し、他方を運動
    させるとともに、この他方の運動する壁部材を駆動する
    とともに潤滑部を有する駆動装置を配置し、前記第1の
    オイル通路の途中に前記潤滑部を配置することにより、
    前記オイル溜まりからの潤滑用オイルを前記潤滑部を経
    由した後前記低圧冷媒通路に導くようにしたことを特徴
    とする請求項1記載のヒートポンプ用圧縮機。
  3. 【請求項3】前記低圧側冷媒通路の途中に加圧室の方向
    への流れを許容する逆止弁を配置し、この逆止弁の下流
    側において少なくとも第2のオイル通路を連通するよう
    にしたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    ヒートポンプ用圧縮機。
  4. 【請求項4】前記第1のオイル通路と第2のオイル通路
    を一体化して1つのオイル通路とし、このオイル通路の
    前記オイル溜まり側の開口を2つとし、この第1の開口
    と第2の開口の位置を上下に設定したことを特徴とする
    請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のヒートポンプ
    用圧縮機。
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