JP3333616B2 - 列型コンプレッサ - Google Patents
列型コンプレッサInfo
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- JP3333616B2 JP3333616B2 JP32624593A JP32624593A JP3333616B2 JP 3333616 B2 JP3333616 B2 JP 3333616B2 JP 32624593 A JP32624593 A JP 32624593A JP 32624593 A JP32624593 A JP 32624593A JP 3333616 B2 JP3333616 B2 JP 3333616B2
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- Japan
- Prior art keywords
- rotating shaft
- compressor
- cylinders
- pistons
- type compressor
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- Compressors, Vaccum Pumps And Other Relevant Systems (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は複数のピストンを有する
多気筒の列型コンプレッサに関する。
多気筒の列型コンプレッサに関する。
【0002】
【従来の技術】列型コンプレッサはクランク部を有する
回転軸により複数のピストンを往復作動せしめて、シリ
ンダ内へ吸入した気体を圧縮し吐出するもので、車両用
空調装置の冷媒圧縮機やエアサスペンションシステムの
高圧空気圧縮機等に多用されている。
回転軸により複数のピストンを往復作動せしめて、シリ
ンダ内へ吸入した気体を圧縮し吐出するもので、車両用
空調装置の冷媒圧縮機やエアサスペンションシステムの
高圧空気圧縮機等に多用されている。
【0003】図8は、従来の二気筒列型コンプレッサの
一例を示す平面図で、矩形のシリンダブロック6には、
回転軸線Lに沿いこれに中心を一致せしめて、左右に二
つのシリンダ7A,7Bが垂設されている。そして、各
シリンダ7A,7B内を往復摺動する図略のピストンに
より、吸入口61より各シリンダ7A,7B内へ吸引さ
れた気体が圧縮されて吐出口62へ吐出される。
一例を示す平面図で、矩形のシリンダブロック6には、
回転軸線Lに沿いこれに中心を一致せしめて、左右に二
つのシリンダ7A,7Bが垂設されている。そして、各
シリンダ7A,7B内を往復摺動する図略のピストンに
より、吸入口61より各シリンダ7A,7B内へ吸引さ
れた気体が圧縮されて吐出口62へ吐出される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
列型コンプレッサでは、回転軸線に沿って直列にシリン
ダを設けているため、その体格が長くなるという欠点が
あり、エンジン周りの限られたスペース内への設置に苦
慮していた。
列型コンプレッサでは、回転軸線に沿って直列にシリン
ダを設けているため、その体格が長くなるという欠点が
あり、エンジン周りの限られたスペース内への設置に苦
慮していた。
【0005】そこで、本発明はかかる課題を解決するも
ので、特に長手方向の体格の増大を小さく抑えたコンパ
クトな列型コンプレッサを提供することを目的とする。
ので、特に長手方向の体格の増大を小さく抑えたコンパ
クトな列型コンプレッサを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の構成を説明する
と、回転軸1に設けた複数のクランク部30,31にそ
れぞれピストン5A,5Bをコネクティングロッド2で
連結し、上記回転軸1の回転にともない各シリンダ7
A,7B内で直線往復動する上記ピストン5A,5Bに
より吸入気体を圧縮し吐出する列型コンプレッサにおい
て、回転軸1に沿って前後に位置する各シリンダ7A,
7Bを、平面視で軸直方向へ互いにずらして位置せし
め、かつ、回転軸1に沿う前後の上記各クランク部3
0,31を、回転方向へ不等ピッチで設けたものであ
る。そして、好ましくは、上記各シリンダ7A,7Bの
ボア径をそれぞれ異ならしめる。
と、回転軸1に設けた複数のクランク部30,31にそ
れぞれピストン5A,5Bをコネクティングロッド2で
連結し、上記回転軸1の回転にともない各シリンダ7
A,7B内で直線往復動する上記ピストン5A,5Bに
より吸入気体を圧縮し吐出する列型コンプレッサにおい
て、回転軸1に沿って前後に位置する各シリンダ7A,
7Bを、平面視で軸直方向へ互いにずらして位置せし
め、かつ、回転軸1に沿う前後の上記各クランク部3
0,31を、回転方向へ不等ピッチで設けたものであ
る。そして、好ましくは、上記各シリンダ7A,7Bの
ボア径をそれぞれ異ならしめる。
【0007】
【作用】上記構成においては、回転軸1に沿って設けた
シリンダ7A,7Bを平面視で軸直方向へ互いにずらし
て位置せしめてあるから、回転軸に沿ってシリンダを直
列に配した従来のコンプレッサに比して軸方向長が短く
なり、コンプレッサ体格がコンパクトになる。
シリンダ7A,7Bを平面視で軸直方向へ互いにずらし
て位置せしめてあるから、回転軸に沿ってシリンダを直
列に配した従来のコンプレッサに比して軸方向長が短く
なり、コンプレッサ体格がコンパクトになる。
【0008】シリンダ7A,7Bを軸直方向へずらして
位置せしめたことにより、回転軸1に大きな回転変動を
生じることがあるが、クランク部30,31を回転方向
へ不等ピッチで設けているので、上記回転変動は低減せ
しめられる。各シリンダ7A,7Bのボア径を異ならし
めることにより、さらに上記回転変動は低減せしめられ
る。
位置せしめたことにより、回転軸1に大きな回転変動を
生じることがあるが、クランク部30,31を回転方向
へ不等ピッチで設けているので、上記回転変動は低減せ
しめられる。各シリンダ7A,7Bのボア径を異ならし
めることにより、さらに上記回転変動は低減せしめられ
る。
【0009】
【実施例1】図1、図2には、二気筒列型コンプレッサ
の平面図と、その断面図を示す。図2において、シリン
ダブロック6は下端開口をボトムプレート18により、
上端開口を二段のバルブプレート8,9を介してケーシ
ング17によりそれぞれ閉鎖されている。ケーシング1
7は、シリンダブロック6の複数位置(図1)に設けた
スルーボルト16により上記バルブプレート8,9と共
にシリンダブロック6に結合されている。また、ボトム
プレート18はボルト19によりシリンダブロック6に
結合されている。
の平面図と、その断面図を示す。図2において、シリン
ダブロック6は下端開口をボトムプレート18により、
上端開口を二段のバルブプレート8,9を介してケーシ
ング17によりそれぞれ閉鎖されている。ケーシング1
7は、シリンダブロック6の複数位置(図1)に設けた
スルーボルト16により上記バルブプレート8,9と共
にシリンダブロック6に結合されている。また、ボトム
プレート18はボルト19によりシリンダブロック6に
結合されている。
【0010】上記シリンダブロック6内にはその下半の
クランク室22内に回転軸1が水平姿勢で設けてあり、
該回転軸1は一端部と中間部がシリンダブロック6に設
けたベアリング3により支持され、その先端はシリンダ
ブロック6を貫通して筒状ガード壁20内に位置してい
る。回転軸1は軸方向の二箇所が屈曲するアーム部とな
って、これらの間にクランクピン30,31が設けら
れ、各クランクピン30,31にコネクティングロッド
2の基端が嵌装してある。
クランク室22内に回転軸1が水平姿勢で設けてあり、
該回転軸1は一端部と中間部がシリンダブロック6に設
けたベアリング3により支持され、その先端はシリンダ
ブロック6を貫通して筒状ガード壁20内に位置してい
る。回転軸1は軸方向の二箇所が屈曲するアーム部とな
って、これらの間にクランクピン30,31が設けら
れ、各クランクピン30,31にコネクティングロッド
2の基端が嵌装してある。
【0011】各コネクティングロッド2は上方へ延び、
その先端はピストン5A,5Bの周壁間に架設したピス
トンピン24に結合してある。上記各ピストン5A,5
Bは、シリンダブロック6上半部の筒状空間内に装着さ
れたシリンダ7A,7B内にそれぞれ上下に摺動自在に
嵌装されている。これらシリンダ7A,7Bは図1に示
す如く、回転軸1の軸線Lに対して軸直方向の反対位置
にオフセットされて設けてあり、各シリンダ7A,7B
の中心を結ぶ線と上記軸線Lのなす角度θはほぼ45°
としてある。しかして、容量50cc/回転のコンプレ
ッサではシリンダ半径は19mmであり、軸線Lからの
オフセット量は例えば18mmとする。なお、ケーシン
グ17も上記シリンダ7A,7Bの配置方向と一致する
ように、シリンダブロック6に対して角度をなしてい
る。
その先端はピストン5A,5Bの周壁間に架設したピス
トンピン24に結合してある。上記各ピストン5A,5
Bは、シリンダブロック6上半部の筒状空間内に装着さ
れたシリンダ7A,7B内にそれぞれ上下に摺動自在に
嵌装されている。これらシリンダ7A,7Bは図1に示
す如く、回転軸1の軸線Lに対して軸直方向の反対位置
にオフセットされて設けてあり、各シリンダ7A,7B
の中心を結ぶ線と上記軸線Lのなす角度θはほぼ45°
としてある。しかして、容量50cc/回転のコンプレ
ッサではシリンダ半径は19mmであり、軸線Lからの
オフセット量は例えば18mmとする。なお、ケーシン
グ17も上記シリンダ7A,7Bの配置方向と一致する
ように、シリンダブロック6に対して角度をなしてい
る。
【0012】上記バルブプレート8,9には(図4にバ
ルブプレート8のものを示す)各シリンダ7A,7Bの
略半周に対応する位置に複数の通孔が設けられて吸入孔
81としてあり、ピストンリング23(図2)により密
閉されたピストン5A,5B上方の圧縮室へ開口してい
る。各吸入孔81の圧縮室への開口は吸入弁82で閉鎖
されており、これら吸入弁82は、中心をボルト11に
より固定されてバルブプレート8下面に沿って配設され
た板バネ10の先端に設けてある。吸入弁82はピスト
ン5A,5Bが下降して圧縮室内の圧力が低下した場合
のみ下方へ開放作動する。各吸入孔81は上方のケーシ
ング17外周部内に形成された吸入圧力室44に連通
し、該吸入圧力室44はケーシング17上面に開口する
吸入ポート61へ通じている。
ルブプレート8のものを示す)各シリンダ7A,7Bの
略半周に対応する位置に複数の通孔が設けられて吸入孔
81としてあり、ピストンリング23(図2)により密
閉されたピストン5A,5B上方の圧縮室へ開口してい
る。各吸入孔81の圧縮室への開口は吸入弁82で閉鎖
されており、これら吸入弁82は、中心をボルト11に
より固定されてバルブプレート8下面に沿って配設され
た板バネ10の先端に設けてある。吸入弁82はピスト
ン5A,5Bが下降して圧縮室内の圧力が低下した場合
のみ下方へ開放作動する。各吸入孔81は上方のケーシ
ング17外周部内に形成された吸入圧力室44に連通
し、該吸入圧力室44はケーシング17上面に開口する
吸入ポート61へ通じている。
【0013】バルブプレート8には上記各吸入孔81よ
りも中心寄りに左右一対の通孔が設けられて吐出孔83
としてあり、これら各吐出孔83のバルブプレート8側
の開口には吐出弁14が設けてある。各吐出弁14は板
バネよりなり、ピストン5A,5Bが上昇して圧縮室内
の圧力が上昇した場合のみ上方へ開放作動する。なお、
各吐出弁14の上方位置にはバルブストッパ13が設け
られて、吐出弁14の過度な開放変形を防止している。
各吐出孔83はケーシング17の内周部に形成された吐
出圧力室45に連通し、該吐出圧力室45はケーシング
17上面に開口する吐出ポート62へ通じている。
りも中心寄りに左右一対の通孔が設けられて吐出孔83
としてあり、これら各吐出孔83のバルブプレート8側
の開口には吐出弁14が設けてある。各吐出弁14は板
バネよりなり、ピストン5A,5Bが上昇して圧縮室内
の圧力が上昇した場合のみ上方へ開放作動する。なお、
各吐出弁14の上方位置にはバルブストッパ13が設け
られて、吐出弁14の過度な開放変形を防止している。
各吐出孔83はケーシング17の内周部に形成された吐
出圧力室45に連通し、該吐出圧力室45はケーシング
17上面に開口する吐出ポート62へ通じている。
【0014】なお、上記クランク室22は、シリンダブ
ロック6の側壁内に形成した導圧路21により上記吸入
圧力室44へ通じている。しかして、各ピストン5A,
5Bの圧縮行程でブローバイガスがクランク室22へ漏
れても上記導圧路21を経て吸入圧力室44へ逃がさ
れ、クランク室22の内圧は常に吸入圧に等しく維持さ
れる。これにより、ピストン5A,5Bの吸入行程でク
ランク室22内の潤滑油が圧縮室内へ吸い上げられるこ
とはなく、圧縮気体に過剰の潤滑油が混入するという不
具合は生じない。
ロック6の側壁内に形成した導圧路21により上記吸入
圧力室44へ通じている。しかして、各ピストン5A,
5Bの圧縮行程でブローバイガスがクランク室22へ漏
れても上記導圧路21を経て吸入圧力室44へ逃がさ
れ、クランク室22の内圧は常に吸入圧に等しく維持さ
れる。これにより、ピストン5A,5Bの吸入行程でク
ランク室22内の潤滑油が圧縮室内へ吸い上げられるこ
とはなく、圧縮気体に過剰の潤滑油が混入するという不
具合は生じない。
【0015】冷却水は図略の冷却水導入口よりバルブプ
レート8の冷却水流路41(図4)に供給され、シリン
ダブロック6のシリンダ7A,7B外周に形成されたウ
ォータジャケット42(図2)を経て図略の冷却水導出
口より排出される。かくして、圧縮室内で圧縮される気
体の温度上昇が防止される。
レート8の冷却水流路41(図4)に供給され、シリン
ダブロック6のシリンダ7A,7B外周に形成されたウ
ォータジャケット42(図2)を経て図略の冷却水導出
口より排出される。かくして、圧縮室内で圧縮される気
体の温度上昇が防止される。
【0016】コネクティングロッド2が連結される各ク
ランクピン30,31は、図3に示す如く、回転方向の
相対角度αが従来のように等ピッチの180°ではな
く、本実施例では150°の不等ピッチとしてある。
ランクピン30,31は、図3に示す如く、回転方向の
相対角度αが従来のように等ピッチの180°ではな
く、本実施例では150°の不等ピッチとしてある。
【0017】上記構造のコンプレッサにおいて、図略の
クラッチを介してエンジンにより回転軸1が回転せしめ
られると、コネクティングロッド2を介してピストン5
A,5Bがシリンダ7A,7B内で直線往復動せしめら
れ、ピストン5A,5Bの下降に伴って各吸入孔81よ
り圧縮室内へ気体が吸入されるとともに上記ピストン5
A,5Bの上昇に伴って圧縮された気体が各吐出孔83
より吐出される。
クラッチを介してエンジンにより回転軸1が回転せしめ
られると、コネクティングロッド2を介してピストン5
A,5Bがシリンダ7A,7B内で直線往復動せしめら
れ、ピストン5A,5Bの下降に伴って各吸入孔81よ
り圧縮室内へ気体が吸入されるとともに上記ピストン5
A,5Bの上昇に伴って圧縮された気体が各吐出孔83
より吐出される。
【0018】上記各シリンダ7A,7Bは既述の如く、
平面視で回転軸線Lより左右位置へ交互にオフセットせ
しめてあるから、コンプレッサの軸方向長D1(図1)
は、オフセットさせない従来のコンプレッサの軸方向長
D2(図8)に比して短くなる。例えば、容量50cc
/回転のコンプレッサで軸方向長は約15mm短くな
る。なお、軸直方向のコンプレッサの幅は、クランク室
22があるから本実施例でも従来例でも殆ど変わりはな
い。
平面視で回転軸線Lより左右位置へ交互にオフセットせ
しめてあるから、コンプレッサの軸方向長D1(図1)
は、オフセットさせない従来のコンプレッサの軸方向長
D2(図8)に比して短くなる。例えば、容量50cc
/回転のコンプレッサで軸方向長は約15mm短くな
る。なお、軸直方向のコンプレッサの幅は、クランク室
22があるから本実施例でも従来例でも殆ど変わりはな
い。
【0019】ところで、回転軸1にはコネクティングロ
ッド2を介してピストン5A,5Bの圧縮反力が入力す
るが、シリンダ7A,7Bをオフセットせしめた場合
に、クランクピン30,31の回転方向の相対角度を従
来のように180°の等ピッチに設定すると、図5の実
線で示すように、回転軸駆動トルクの周期変動はその周
期T1,T2およびピーク値P1,P2のいずれもが一
定にならない。この結果、回転軸1の駆動トルク変動の
回転一次成分が大きくなる。これは、一定方向へ回転す
る回転軸1に対して、左右のシリンダ7A,7B内の各
ピストン5A,5Bから受ける反力のベクトル成分が異
なるからである。
ッド2を介してピストン5A,5Bの圧縮反力が入力す
るが、シリンダ7A,7Bをオフセットせしめた場合
に、クランクピン30,31の回転方向の相対角度を従
来のように180°の等ピッチに設定すると、図5の実
線で示すように、回転軸駆動トルクの周期変動はその周
期T1,T2およびピーク値P1,P2のいずれもが一
定にならない。この結果、回転軸1の駆動トルク変動の
回転一次成分が大きくなる。これは、一定方向へ回転す
る回転軸1に対して、左右のシリンダ7A,7B内の各
ピストン5A,5Bから受ける反力のベクトル成分が異
なるからである。
【0020】そこで、駆動トルク変動の増大が問題とな
る場合には、本実施例の如くクランクピン30,31の
相対角度αを既述の如く150°の不等ピッチに設定す
ると、回転軸駆動トルクの周期変動は、図5の破線で示
すように、その周期およびピーク値のいずれもほぼ一定
となり、上記駆動トルク変動の最も大きい成分である回
転一次成分を小さく抑えることができる。これを図6に
示し、図より知られる如く、駆動トルク変動は相対角度
(位相)αが150°付近で最も小さくなる。なお、図
は吸入圧力3Kg/cm2 G、吐出圧力13Kg/cm
2 Gでの値である。
る場合には、本実施例の如くクランクピン30,31の
相対角度αを既述の如く150°の不等ピッチに設定す
ると、回転軸駆動トルクの周期変動は、図5の破線で示
すように、その周期およびピーク値のいずれもほぼ一定
となり、上記駆動トルク変動の最も大きい成分である回
転一次成分を小さく抑えることができる。これを図6に
示し、図より知られる如く、駆動トルク変動は相対角度
(位相)αが150°付近で最も小さくなる。なお、図
は吸入圧力3Kg/cm2 G、吐出圧力13Kg/cm
2 Gでの値である。
【0021】本実施例の場合、コネクティングロッド2
とピストン5A,5B間に作用する荷重は最大で約12
1Kgfであり、シリンダ位置がオフセットしていない
場合の約118Kgfに比して殆ど変わらない。
とピストン5A,5B間に作用する荷重は最大で約12
1Kgfであり、シリンダ位置がオフセットしていない
場合の約118Kgfに比して殆ど変わらない。
【0022】また、ピストン5A,5Bとシリンダ7
A,7B内壁間に作用する荷重は最大で約40Kgf
と、オフセットしていない場合の約22Kgfに比して
約2倍となるが、荷重の絶対値が小さいから問題は生じ
ない。
A,7B内壁間に作用する荷重は最大で約40Kgf
と、オフセットしていない場合の約22Kgfに比して
約2倍となるが、荷重の絶対値が小さいから問題は生じ
ない。
【0023】
【実施例2】回転軸1の駆動トルク変動をさらに小さく
抑える必要がある場合には、図7に示す如く、回転軸線
Lに対してオフセットした左右のシリンダ7A,7Bの
ボア径を異ならしめると良い。これにより、各シリンダ
7A,7Bのピストン5A,5Bは互いに異なる大きさ
の圧縮反力を生じ、これらが一定方向へ回転する回転軸
1に入力する際にはそのベクトル成分がほぼ等しくな
る。しかして、回転軸駆動トルクの周期変動は各ピーク
値が正確に等しくなり、駆動トルク変動の回転一次成分
は極く小さく抑えられる。
抑える必要がある場合には、図7に示す如く、回転軸線
Lに対してオフセットした左右のシリンダ7A,7Bの
ボア径を異ならしめると良い。これにより、各シリンダ
7A,7Bのピストン5A,5Bは互いに異なる大きさ
の圧縮反力を生じ、これらが一定方向へ回転する回転軸
1に入力する際にはそのベクトル成分がほぼ等しくな
る。しかして、回転軸駆動トルクの周期変動は各ピーク
値が正確に等しくなり、駆動トルク変動の回転一次成分
は極く小さく抑えられる。
【0024】
【発明の効果】以上の如く、本発明のコンプレッサによ
れば、その体格をコンパクトにできるから車両搭載用と
して好適であるとともに、コンパクト化に伴う回転軸の
トルク変動も小さく抑えることができる。
れば、その体格をコンパクトにできるから車両搭載用と
して好適であるとともに、コンパクト化に伴う回転軸の
トルク変動も小さく抑えることができる。
【図1】本発明の一実施例におけるコンプレッサの全体
平面図である。
平面図である。
【図2】コンプレッサの全体縦断面図で、図1のII−II
線に沿う断面図である。
線に沿う断面図である。
【図3】コンプレッサの全体横断面図で、図1のIII −
III 線に沿う断面図である。
III 線に沿う断面図である。
【図4】バルブプレートの平面図である。
【図5】回転軸の駆動トルクの経時変化を示す図であ
る。
る。
【図6】駆動トルク変動の位相依存性を示すグラフであ
る。
る。
【図7】本発明の他の実施例におけるコンプレッサの全
体平面図である。
体平面図である。
【図8】従来のコンプレッサの全体平面図である。
1 回転軸 2 コネクティングロッド 5A,5B ピストン 7A,7B シリンダ 30,31 クランクピン(クランク部)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 正博 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 安池 修 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 審査官 刈間 宏信 (56)参考文献 実開 昭55−17917(JP,U) 実開 昭58−73968(JP,U) 特公 昭42−20832(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 27/00
Claims (2)
- 【請求項1】 回転軸に設けた複数のクランク部にそれ
ぞれピストンをコネクティングロッドで連結し、上記回
転軸の回転にともない各シリンダ内で直線往復動する上
記ピストンにより吸入気体を圧縮し吐出する列型コンプ
レッサにおいて、回転軸に沿って前後に位置する各シリ
ンダを、平面視で軸直方向へ互いにずらして位置せし
め、かつ、回転軸に沿う前後の上記各クランク部を、回
転方向へ不等ピッチで設けたことを特徴とする列型コン
プレッサ。 - 【請求項2】 上記各シリンダのボア径をそれぞれ異な
らしめた請求項1記載の列型コンプレッサ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32624593A JP3333616B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 列型コンプレッサ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP32624593A JP3333616B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 列型コンプレッサ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07151056A JPH07151056A (ja) | 1995-06-13 |
| JP3333616B2 true JP3333616B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=18185620
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP32624593A Expired - Fee Related JP3333616B2 (ja) | 1993-11-29 | 1993-11-29 | 列型コンプレッサ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3333616B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100563636B1 (ko) * | 2005-05-27 | 2006-03-29 | 주식회사코핸즈 | 병립형 압축실린더를 갖는 공기압축기의 압축펌프 |
| JP5373155B1 (ja) * | 2012-06-20 | 2013-12-18 | シナノケンシ株式会社 | 圧縮機又は真空機 |
-
1993
- 1993-11-29 JP JP32624593A patent/JP3333616B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH07151056A (ja) | 1995-06-13 |
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| Date | Code | Title | Description |
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| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
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