JP3333565B2 - 高性能タイヤ用トレッドゴム組成物 - Google Patents
高性能タイヤ用トレッドゴム組成物Info
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Description
ドゴム組成物に関するものであり、更に特に耐摩耗性を
損なうことなく高グリップ性を発揮し得るトレッドゴム
組成物に関するものである。
め、グリップ性能を向上させるためには、次のような手
段に頼ってきた。
ン成分含有率のスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを使
用する。
化点を有する樹脂とプロセスオイルの等量置換配合系を
採用する。
て、軟化剤およびカーボンブラックを高充填した配合系
を採用する。
る。
せる。
り用いられてきた上述の摩擦係数の向上技術は、例え如
何に組み合せても、必ずしも十分に満足することのでき
る結果は得られなかった。
含有率のスチレン−ブタジエン共重合体ゴムを使用する
と、ガラス転移点が高いために温度依存性が大きくなる
という問題があった。
イルの等量置換配合系を採用しても、置換量が余りに多
量になると高軟化点樹脂の影響で、同様に温度依存性が
大となり、不都合であった。
多量の軟化剤を使用すると、カーボンブラックの分散性
に悪影響を及ぼし、耐摩耗性が低下するという問題があ
った。
問題点を解消し、耐摩耗性を損なうことなく高グリップ
性を発揮し得る高性能タイヤ用トレッドゴム組成物を提
供することにある。
解決するために鋭意検討した結果、所定のスチレン成分
含有率を有するスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(S
BR)を所定量含有する原料ゴムに対して、特定の特性
を有するカーボンブラックと、アルキルフェノール系樹
脂とを夫々所定量配合することにより、上記課題を解決
し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
ドゴム組成物は、スチレン成分含有率が25〜60重量
%であるSBR70重量部以上を含有する原料ゴム成分
100重量部に対して、120〜250m2 /gのセ
チルトリメチルアンモニウムブロマイド比表面積(CT
AB)および100〜170ml/100gのジブチル
フタレート吸油量(DBP)を有するカーボンブラック
50〜200重量部と、アルキルフェノール系樹脂1〜
30重量部とを配合してなることを特徴とするものであ
る。
ムブロマイド比表面積(CTAB)は、ASTM D3
765−85に従い測定した値であり、また上記ジブチ
ルフタレート吸油量(DBP)は、JIS K6221
−1982 A法に従い測定した値である。
軟化点が60〜150℃程度のものが摩擦係数の向上、
すなわちグリップ性向上を図る上で好ましい。かかるグ
リップ性の大幅な向上という観点からは、この軟化点が
75〜110℃の範囲内であることが特に好ましい。な
お、ここでいう樹脂の軟化点は環球法により測定した値
である。具体的に最も好ましいアルキルフェノール系樹
脂として、tert−ブチルフェノール系樹脂を挙げる
ことができ、かかるtert−ブチル基の置換位置では
o−,m−,p−位のうち、p−位にtert−ブチル
基を有するフェノール系樹脂が最もグリップ性を向上さ
せることができ、特に好ましい。
されている配合剤、例えば加硫剤、加硫促進剤、老化防
止剤、酸化防止剤、充填剤等を通常使用される分量で適
宜配合することができるのは勿論のことである。
おいては、トレッドの摩擦係数を向上させ高グリップ性
を達成するために、スチレン成分含有率が25〜60重
量%であるSBRを少なくとも70重量部、好ましくは
80重量部以上必要とし、必要に応じてNR、イソプレ
ンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム
(IIR)等をブレンドしてもよい。但し、かかるSB
Rが70重量部未満では、目的とする高グリップ性能が
得られない。
ことなく、摩擦係数の大幅な向上を達成するためには、
カーボンブラックのグレードの高級化が要求され、具体
的には該カーボンブラックのセチルトリメチルアンモニ
ウムブロマイド比表面積(CTAB)が120〜250
m2 /g、好ましくは150〜200m 2 /gで、かつ
そのストラクチャー指数としてのジブチルフタレート吸
油量(DBP)が100〜170ml/100g、好ま
しくは120〜150ml/100gの範囲内であるこ
とを要する。具体的に本発明において好適に使用し得る
カーボンブラックとしては、SAF級のものを挙げるこ
とができる。
は、摩擦係数を向上させることができず、一方250m
2 /gを超えると作業性の悪化を来たすため、好ましく
ない。また、DBPが100ml/100g未満である
と耐摩耗性の低下が起こり、一方170ml/100g
を超えると作業性が悪化するため、好ましくない。
耗性と高グリップ性との両立という観点から、ゴム成分
100重量部に対して50〜200重量部、好ましくは
60〜150重量部の範囲内であることを要する。
イヤトレッドの摩擦係数を向上させる上で、ゴム成分1
00重量部に対してアルキルフェノール系樹脂を1〜3
0重量部、好ましくは5〜20重量部配合することを重
要な特徴の一つとする。
は軟化効果が極めて大きいため、軟化剤(アロマティッ
クオイル等)の配合量を減らすことができ、またカーボ
ンブラック等の分散性を改良する作用も有する。
は、グリップ性向上を重視すればゴム成分100重量部
に対して30重量部まで配合し得るが、30重量部を超
えて配合することは、混練り・ロール作業性を著しく低
下させ、また耐摩耗性をも低下させ、好ましくない。高
グリップ性および耐摩耗性の両立という観点から、5〜
20重量部の範囲内で配合することが好ましい。
る。下記の表1および表2に示す配合処方(重量部)に
て各種ゴム組成物を調製した。また、得られた各種ゴム
組成物を使用して、サイズ185/60R14のスムー
スパターンのタイヤを試作した。これらゴム組成物およ
びタイヤについて、下記の各試験を実施した。
方法に従い、試作タイヤを試験用トレーラに5J×14
のリムを用いて装着し、充填空気圧1.8kg/cm
2 、荷重336kgの条件下で、乾燥・アスファルト・
密粒度路面上を走行させた。しかる後、タイヤの回転を
ロックしたときの摩擦抵抗を測定し、比較例1を100
として指数表示した。数値が大きいほどグリップ性能が
良好であることを示す。
下で測定した。摩擦係数の場合と同様に、比較例1を1
00として指数表示した。数値が大きいほど結果が良好
であることを示す。
した。得られた結果を下記の表1および表2に示す。
100g 3)ジフェニルグアニジン 4)ジベンゾチアジルスルフィド 5)N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレ
ンジアミン
BRのスチレン成分含有率が高くなるにつれて、摩擦係
数は向上するものの、耐摩耗性が低下することが認めら
れた。これに対し、実施例1〜11はSBRのスチレン
成分含有率が比較例1と同じ35%であるにも拘らず、
tert−ブチルフェノール系樹脂を配合したために、
摩擦係数の向上が認められ、しかも耐摩耗性が比較例1
と同程度に(実施例5)維持されるか、あるいは向上す
る(実施例1〜4,6〜11)ことが分かった。
ール系樹脂のtert−ブチル基の置換位置の違いによ
り摩擦係数と耐摩耗性の向上効果に違いがあることを示
しており、その向上効果の違いは夫々p−>o−>m
−、p−>o−=m−の順であった。このため、p−位
にtert−ブチル基が結合したフェノール系樹脂を使
用することが好ましいことが確かめられた。
ール系樹脂の軟化点の低いものの方が摩擦係数、耐摩耗
性ともに向上することを示しており、また実施例4,
6,9〜11および比較例6からは、かかるtert−
ブチルフェノール系樹脂の配合部数が増えると摩擦係数
は向上するものの、耐摩耗性およびロール作業性が低下
することが分かった。このщ果、樹脂の配合部数は5〜
15重量部の範囲内であることが好ましいことが確かめ
られた。
来NRが配合されると摩擦係数が低下し、グリップ性能
が低下するが、tert−ブチルフェノール系樹脂が上
記範囲内で配合されていれば、原料ゴム成分に20重量
部以下でNRが配合されていても、比較例4,5対比摩
擦係数が向上し、しかも耐摩耗性も大幅に向上する(実
施例7,8)ことが分かった。
能タイヤ用トレッドゴム組成物においては、所定のスチ
レン成分含有率を有するSBRを所定量以上とNRとか
らなる原料ゴムに対して、特定の特性を有するカーボン
ブラックと、アルキルフェノール系樹脂とを夫々所定量
配合したことにより、耐摩耗性を損なうことなく、グリ
ップ性を大幅に向上させることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 スチレン成分含有率が25〜60重量%
であるスチレン−ブタジエン共重合体ゴム70重量部以
上を含有する原料ゴム成分100重量部に対して、12
0〜250m2 /gのセチルトリメチルアンモニウム
ブロマイド比表面積(CTAB)および100〜170
ml/100gのジブチルフタレート吸油量(DBP)
を有するカーボンブラック50〜200重量部と、アル
キルフェノール系樹脂1〜30重量部とを配合してなる
ことを特徴とする高性能タイヤ用トレッドゴム組成物。 - 【請求項2】 上記アルキルフェノール系樹脂のアルキ
ル基がtert−ブチル基である請求項1記載の高性能
タイヤ用トレッドゴム組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35850692A JP3333565B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 高性能タイヤ用トレッドゴム組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP35850692A JP3333565B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 高性能タイヤ用トレッドゴム組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06200078A JPH06200078A (ja) | 1994-07-19 |
JP3333565B2 true JP3333565B2 (ja) | 2002-10-15 |
Family
ID=18459671
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP35850692A Expired - Lifetime JP3333565B2 (ja) | 1992-12-28 | 1992-12-28 | 高性能タイヤ用トレッドゴム組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3333565B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6467520B2 (en) | 2000-12-19 | 2002-10-22 | The Goodyear Tire & Rubber Company | Tire with apex rubber containing in-situ resin |
JP5344662B2 (ja) * | 2007-03-07 | 2013-11-20 | 株式会社ブリヂストン | ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ |
-
1992
- 1992-12-28 JP JP35850692A patent/JP3333565B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06200078A (ja) | 1994-07-19 |
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