JP3333085B2 - 内燃機関の消音器 - Google Patents

内燃機関の消音器

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JP3333085B2
JP3333085B2 JP11811696A JP11811696A JP3333085B2 JP 3333085 B2 JP3333085 B2 JP 3333085B2 JP 11811696 A JP11811696 A JP 11811696A JP 11811696 A JP11811696 A JP 11811696A JP 3333085 B2 JP3333085 B2 JP 3333085B2
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butterfly valve
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真志 太田
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    • F01MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; ENGINE PLANTS IN GENERAL; STEAM ENGINES
    • F01NGAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR MACHINES OR ENGINES IN GENERAL; GAS-FLOW SILENCERS OR EXHAUST APPARATUS FOR INTERNAL COMBUSTION ENGINES
    • F01N1/00Silencing apparatus characterised by method of silencing
    • F01N1/16Silencing apparatus characterised by method of silencing by using movable parts
    • F01N1/166Silencing apparatus characterised by method of silencing by using movable parts for changing gas flow path through the silencer or for adjusting the dimensions of a chamber or a pipe

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Exhaust Silencers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は内燃機関の消音器に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車等の内燃機関の消音器において、
従来、図12に示すように、消音器の外殻100を隔壁
101により複数の室103〜105に区画し、その隔
壁101を貫通するインナパイプ106又はそのエルボ
107内に、排気ガスの動圧で開閉するバタフライバル
ブ108を、その回転軸109に偏心的に設けて、排気
ガスの動圧が低い内燃機関の低回転時又は低負荷時には
リターンスプリング110の付勢荷重によりバタフライ
バルブ108を閉じ状態に保持して(共鳴室を形成し
て)消音効果を上げ、また、排気ガスの動圧が高い内燃
機関の中〜高回転時又は中〜高負荷時には、リターンス
プリング110に抗して動圧力によりバタフライバルブ
108を開いて(共鳴室を拡張室に換えて)背圧を下
げ、エンジン出力を向上させるようにした排気ガス作動
式可変マフラがある(例えば特開平6−221130号
公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の技術におい
ては、内燃機関の低回転又は低負荷域ではリターンスプ
リング110の付勢荷重によりバタフライバルブ108
の閉状態は確保されるが、内燃機関が中〜高回転又は中
〜高負荷域へ移行した場合には次のような問題が生じ
る。
【0004】すなわち、バタフライバルブ108の開度
の増大につれて、排気ガスの流れ方向とバタフライバル
ブ108の受圧面とのなす角度が漸減して排気ガスによ
るバタフライバルブ108の開作動力が減少する上に、
リターンスプリング110の付勢荷重も漸増する。その
ため、内燃機関の中〜高回転又は中〜高負荷域において
バタフライバルブ108が期待される位置まで開かず、
排気ガスの大流量時に背圧を十分下げられないという問
題がある。
【0005】一方、バタフライバルブ108の十分な開
度の確保を優先してリターンスプリング110の付勢荷
重を小さく設定すると、低回転又は低負荷域における排
気ガスの小流量時にバタフライバルブ108が開いてし
まい低周波共鳴室がしっかり形成されず十分な消音効果
が得られないとともに、バタフライバルブ108のチャ
タリングも発生する。
【0006】したがって、上記従来の技術においては、
低回転又は低負荷域での全閉作動確保と、中〜高回転又
は中〜高負荷域での全開作動確保は、解決困難な背反関
係にあり、上記両域においてその所期の目的を満足に達
成できず、排気ガス作動式可変マフラ本来のメリットを
十分発揮できない問題があった。
【0007】これは、排気ガスの動圧に対するバタフラ
イバルブの開度のチューニングは、リターンスプリング
の特性設定(バネ特性やイニシャル荷重設定)しかない
という構造上の問題が主因である。
【0008】そこで、本発明は、内燃機関の低回転又は
低負荷域においては、リターンスプリングの閉弁荷重と
は別に閉弁荷重を付加し、中〜高回転又は中〜高負荷域
においては排気ガスの動圧による開弁荷重とは別に開弁
荷重を付加するようにして、上記の問題を解決する内燃
機関の消音器を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、請求項1記載の第1の発明は、消音器を構成する
パイプにバタフライバルブを、そのバルブ軸に対して偏
心して備えて排気ガス流により開作動させるとともに
ターンスプリングによって閉弁方向に付勢したものにお
いて、バタフライバルブの全閉状態から所定の開度まで
前記リターンスプリングの閉荷重とは別にバタフライ
バルブに閉方向荷重を作用させ、それ以上の開度におい
ては排気ガス流による開弁作用を補助するターンオーバ
機構からなる付勢手段を設けたことを特徴とするもので
ある。
【0010】請求項2記載の第2の発明は、前記第1の
発明において、前記ターンオーバ機構からなる付勢手段
を、内燃機関の低回転又は低負荷域においては、リター
ンスプリングの閉弁荷重とは別に閉弁荷重を付加し、中
〜高回転又は中〜高負荷域においては排気ガスの脈動に
よる開弁荷重とは別に開弁荷重を付加するように構成し
たことを特徴とするものである。
【0011】
【0012】
【0013】
【発明の実施の形態】図1乃至図9に示す実施例に基づ
いて本発明の実施の形態について説明する。図1乃至図
4はターンオーバ機構からなる付勢手段を消音器内に設
けた第1実施例である。
【0014】図1はその消音器全体の断面図を示し、1
は消音器の外殻で、その内部は従来と同様に隔壁2によ
り複数の室3,4,5に区画され、これらはインナパイ
プ6,7により連通されている。8はインレットパイ
プ、9はアウトレットパイプを示す。
【0015】室3と室5を連通するインナパイプ6の下
流端にはバタフライバルブ10を内蔵したケーシング1
1が配置されている。該ケーシング11の一側壁にはリ
ターンスプリング12が具備され、他側壁には付勢手段
であるターンオーバ機構13が具備されている。上記バ
タフライバルブ10を内蔵したケーシング11,リター
ンスプリング12及びターンオーバ機構13について図
2乃至図4により詳述する。
【0016】ケーシング11は図2及び図3に示すよう
に排気ガスの流通方向からみて方形の金属の枠体で形成
され、その上流側11aは上記インナパイプ6の下流端
に気密的に連接させるようになっている。該ケーシング
11にはバルブ軸14が横断方向に貫通して回転可能に
備えられている。更にケーシング11内には、バタフラ
イバルブ10が、その中心より偏心した位置で上記バル
ブ軸14に固着して内蔵され、ケーシング11内を流れ
る排気ガスの動圧の受圧面積が、バルブ軸14より上部
側10aでは少なく、下部側10bでは大きくなるよう
にして、矢印イ方向から流れる排気ガスの動圧力によっ
て図3に示すように開弁するようになっている。
【0017】上記バタフライバルブ10は、排気ガスの
流通方向からみて方形に形成され、閉弁時に、その外周
がケーシング11の内面に近接して、排気ガスの漏れを
防止するようになっている。更に、バタフライバルブ1
0の下部側10bの先端には折曲してなる係止片10c
が一体形成され、これが図2のような閉弁時において、
ケーシング11に一体形成したストッパ11bに当接す
るようになっており、該当接による閉弁位置の規制によ
り、閉弁時においてバタフライバルブ10がケーシング
11に喰い込まないようにしているとともに上記係止片
10cの内側にはワイヤメッシュ等の緩衝部材15を固
着して閉弁時において打音が発生するのを防止してい
る。
【0018】上記バルブ軸14の一端はケーシング11
の一側壁11cより外方へ突出し、その先端にはばね受
け16が固着されている。また、該突出したバルブ軸1
4の外周にはリターンスプリング12が巻装され、その
リターンスプリング12の一端12aが上記ばね受け1
6に係止され、他端がケーシング11に形成したばね掛
け部11dに係止されて、該リターンスプリング12の
復元力によりバタフライバルブ10が閉方向に常時付勢
されている。
【0019】次にターンオーバ機構13について詳述す
る。上記ケーシング11の他側壁11eの外部には、リ
ンク17が、上記バルブ軸14の突出部に固着して備え
られており、バタフライバルブ10の開閉作動と同調し
て、バルブ軸14を中心に回動するようになっている。
該リンク17の先部には連結ピン18によりロッド19
が回動可能に連結され、そのロッド19は、上記バルブ
軸14側と反対の方向へ向けて配置されている。
【0020】上記ロッド19における連結ピン18側に
は第1リテーナ20が、ロッド19に挿入固着(後述す
る支板11fには固着されていない)して備えられてい
る。また、上記ケーシング11と一体形成した支板11
fには第2リテーナ21が回動ピン22により回動可能
に備えられており、該第2リテーナ21に上記ロッド1
9の先部が摺動可能に貫通され、第2リテーナ21によ
ってロッド19が摺動可能に支持されている。
【0021】23は伸び方向へ付勢するスプリング、す
なわちコンプレッションスプリングで、上記ロッド19
の外周に嵌装するとともに両リテーナ20,21間に圧
縮状態で介在して備えられており、その伸び方向への所
定の付勢荷重によりロッド19をバルブ軸14が位置す
る側へ常時付勢している。
【0022】そして、図2乃至図4において、バルブ軸
14、リンク17、連結ピン18、ロッド19及び第2
リテーナ2の関係は、バタフライバルブ10の全閉状
態においてはリンク17とロッド19との連結ピン18
が、バルブ軸14と第2リテーナ2の回動ピン22の
各中心を結ぶ線A(以下この線上の位置をターンオーバ
位置という)の上部に位置するようにリンク17が回動
し、バタフライバルブ10が若干開くと上記の連結ピン
18が上記ターンオーバ位置より下部に位置するように
リンク17が回動する関係に設定され、かつコンプレッ
ションスプリング23は、バタフライバルブ10の全閉
から全開に亘るまで伸び方向への荷重が作用するように
圧縮介在されている。
【0023】次に上記第1実施例の作用について説明す
る。排気ガスの動圧が小さいエンジンの低回転または低
負荷域においては、その排気ガスの動圧によるバタフラ
イバルブ10の開弁力よりもリターンスプリング12に
よる閉弁力が強く、バタフライバルブ10は図2の閉弁
状態に保持される。このとき、リンク17は図2の状態
にあり、コンプレッションスプリング23の伸び力によ
りリンク17を介してバタフライバルブ10に閉弁力が
付加的に作用する。すなわち、図4において、コンプレ
ッションスプリング23の押力をF1とし、図のバルブ
軸1と連結ピン18との距離をL1 とすると、コンプ
レッションスプリング23によりバタフライバルブ10
に作用する閉弁力はF1 ×L1となる。このように、両
スプリング12,23によってバタフライバルブ10の
閉弁状態は確保され、インナパイプ6の低周波共鳴室と
しての機能が確保される。
【0024】また、上記のように、エンジンの低回転又
は低負荷域においては、両スプリング12,23により
バタフライバルブ10の閉じ力が強くなるので、バタフ
ライバルブのチャタリングも防止される。
【0025】次にエンジンの回転の上昇に伴い、排気ガ
スの動圧が上昇してバタフライバルブ10の受圧面に作
用する開弁力がリターンスプリング12及びターンオー
バ機構13による閉弁力よりも強くなると、バタフライ
バルブ10が開き始め、これに伴いリンク17が図2及
び図4において下方へ回動する。そして、リンク17の
連結ピン18がターンオーバ位置Aに達するまではコン
プレッションスプリング23は圧縮され、その伸び力が
バタフライバルブ10の閉方向に作用する。
【0026】バタフライバルブ10が更に開方向へ回動
して連結ピン18がターンオーバ位置を通り過ぎると、
リンク17によるコンプレッションスプリング23の圧
縮方向力が解除され、コンプレッションスプリング23
の伸び力によりリンク17が下方へ押し回動され、バタ
フライバルブ10にコンプレッションスプリング23に
よる開方向力が作用する。そのため、バタフライバルブ
10には、リターンスプリング12の閉弁力に対する排
気ガスの動圧による開弁力の外にコンプレッションスプ
リング23による開弁力が付加される。このコンプレッ
ションスプリング23による開弁力は、図4において、
押力をF2 とし図のバルブ軸1と連結ピン18との距
離をL2 とすると、F2 ×L2 となる。
【0027】したがって、バタフライバルブ10の開度
が増大するにつれて、排気ガスの流れ方向に対するバタ
フライバルブ10の受圧面の角度が漸減して排気ガスに
よる開弁力が低下し、反面リターンスプリング12の閉
弁力が増大しても、コンプレッションスプリング23に
よる開弁力の付加によって、排気ガスによる開弁作用を
補助し、開弁を容易にする。そのため、エンジンの中〜
高回転又は中〜高負荷域において、バタフライバルブ1
0を排気ガスの動圧に見合った開度に容易に開くことが
でき、インナパイプ6を、背圧を十分低減できる拡張室
に換えることができる。
【0028】次に図5乃至図9に示す第2実施例につい
て説明する。本実施例は付勢手段であるターンオーバ機
構を消音器外に備えた実施例である。
【0029】図5において、1は消音器の外殻、2は隔
壁、3,4,5は室、6,7は各室を図のように連通す
るインナパイプ、8はインレットパイプ、9はアウトレ
ットパイプである。
【0030】上記インナパイプ6は上記第1実施例にお
けるインナパイプ6と同等のもので、その下流側にはエ
ルボ状のパイプ30が連結され、その下流側部30aは
消音器の一方の側壁31と平行して近接配置されてい
る。上記下流側部30aの下流端には、バタフライバル
ブ32を内蔵したケーシング33が連接配置されてい
る。ケーシング33の一側には取付基盤35が固着され
ており、ケーシング33を上記側壁31に形成された取
付穴34により器内に差し込み、取付基盤35を側壁3
1に固着してケーシング33が固設されている。
【0031】上記バタフライバルブ32のバルブ軸36
は器外に突出され、これにリターンスプリング37が備
えられている。更に、器外の上記取付基盤35と上記バ
ルブ軸36間には付勢手段であるターンオーバ機構38
が設けられている。
【0032】上記バタフライバルブ32を内蔵したケー
シング33、リターンスプリング37及びターンオーバ
機構38について図6乃至図9により詳述する。ケーシ
ング33は図7に示すような断面形状に形成され、その
内部に略小判形の排気流通路33aが、図の紙面の表
裏方向(図6における上下方向)に貫通形成されてい
る。そして、その上流側は上記エルボ状のパイプ30に
気密的に連通している。
【0033】上記ケーシング33内にはバルブ軸36が
偏心的に横断方向に貫通されて回転可能に備えられてい
る。排気流通路33a内には、バタフライバルブ32
が、バルブ軸36に偏心的に固着され、上記パイプ30
から排気流通路33a内へ排気ガスが流入することによ
り、その動圧によってバタフライバルブ32がバルブ軸
36とともに回動して開作動するようになっている。
【0034】上記ケーシング33に一体形成されて上記
バルブ軸36を支持するバルブ受部33bには、上記の
取付基盤35が固設され、該取付基盤35によりケーシ
ング33が上記のように側壁31に取付けられる。
【0035】バルブ軸36における外部へ突出した部分
36aの外周にはリターンスプリング37が巻装されて
いるとともにその一端37aが取付基盤35の掛け止め
片40に係止され、他端37bが、バルブ軸36側に係
止されて、該リターンスプリング37の所定の付勢力に
よりバタフライバルブ32が閉方向に常時付勢されてい
る。
【0036】次にターンオーバ機構38について図6、
図8、図9により詳述する。上記外部へ突出したバルブ
軸36aにはレバー42が固着され、その先端部には第
1連結ピン43によりロッド44が回動可能に連結され
ている。また、上記取付基盤35の外表面側にはベルク
ランク状のリンク45が支軸46を中心として回動可能
に備えられており、その屈曲した先端部45aにばね支
軸47が突設している。該ばね支軸47を第1ばね係止
点とする。上記連結ピン43に連結されたロッド44の
他端は、上記リンク45の屈曲部に第2連結ピン49に
より回動可能に連結されている。また、上記レバー42
における中間部にはばね係止ピン48が形成されてい
る。該ピン48を第2ばね係止点とする。そして、上記
ばね支軸47とばね係止ピン48間には縮み方向に付勢
するスプリング、すなわち、引張りスプリング50が架
設され、常時レバー42とリンク45を相互に引き寄せ
るように引っ張っている。
【0037】そして、上記ターンオーバ機構38の各部
材及び支点等の関係は、バタフライバルブ32の全閉状
態においては図8の状態にあり、第1ばね係止点47
が、第2ばね係止点48とリンク45の支軸46とを結
ぶ線B(以下この線上の位置をターンオーバ位置とい
う)より下部に位置し、バタフライバルブ32の所定の
開度から全開状態までは第1ばね係止点47がターンオ
ーバ位置より上部に位置するようにリンク45が回動す
る関係に設定されている。
【0038】次に上記第2実施例の作用について説明す
る。排気ガスの動圧が小さいエンジンの低回転又は低負
荷域においては、その排気ガスの動圧によるバタフライ
バルブ32の開弁力よりも、リターンスプリング37に
よる閉弁力が強く、バタフライバルブ32は閉弁状態に
保持される。
【0039】このとき、レバー42、ロッド44、リン
ク45は図8の状態にあり、引張りスプリング50の引
き力によってレバー42を介してバタフライバルブ32
に閉弁力が付加的に作用する。
【0040】このように、両スプリング37,50によ
ってバタフライバルブ32の閉弁状態は確保され、イン
ナパイプ6の低周波共鳴室としての機能が確保される。
また、両スプリング37.50による閉じ力が強くな
り、バタフライバルブ32のチャタリングも防止され
る。
【0041】次にエンジンの回転の上昇に伴い、排気ガ
スの動圧が上昇してバタフライバルブ32の受圧面に作
用する開弁力がリターンスプリング37及びターンオー
バ機構38による閉弁力よりも強くなると、バタフライ
バルブ32が開き始め、これに伴いレバー42が図8に
おいて時計方向に回動する。この回動によりロッド44
を介してリンク45が図8において時計方向に回動し、
図8の鎖線まで回動すると、その第1ばね係止点47が
ターンオーバ位置B上に位置する。このターンオーバ位
置Bまでは引張りスプリング50は閉弁力として作用す
る。
【0042】次で、排気ガスの動圧が更に高くなり、レ
バー42及びリンク45が更に図8において時計方向に
回転して、第1ばね係止点47がターンオーバ位置Bを
上方へ超えると、引張りスプリング50の引張力が、リ
ターンスプリング力に抗してバタフライバルブ32を開
く方向に補助し、バタフライバルブ32の開度の増大に
つれて閉弁力は減少する。
【0043】すなわち、図9に示すように、リターンス
プリング37による閉弁方向の回転モーメントをMbと
し、引張りスプリング50がレバー42に生じさせる回
転モーメントをMcとし、引張りスプリング50がリン
ク45に生じさせる回転モーメントをMdとすると、実
際に得られるバタフライバルブ32の開方向に対する回
転モーメントはMaとなり、このMaは、リターンスプ
リング37のみによる回転モーメントMbより小さくな
る。尚、上記の各回転モーメントは正確には曲線となる
が理解を容易にするため近似直線で示した。
【0044】したがって、エンジンの中〜高回転又は中
〜高負荷域においては排気ガスの動圧によるバタフライ
バルブ32の開動作が容易になり、バタフライバルブ3
2が排気ガスの動圧に見合った開度に開き、インナパイ
プ6を、背圧を十分低減できる拡張室に換えることがで
きる。
【0045】次に図10に示す本発明の第3実施例につ
いて説明する。本第3実施例は、消音器に2本のアウト
レットパイプ9,9aを設けたものにおいて、上記第1
実施例におけるバタフライバルブ10を内蔵したケーシ
ング11と、リターンスプリング12と、ターンオーバ
機構13を、一方のアウトレットパイプ9aの器外突出
部に備えたものである。図中、上記第1実施例と同一の
符号を付したものは、上記第1実施例と同一部材、部分
である。
【0046】本第3実施例においても上記第1実施例と
同様の作用、効果を発揮する上に、2本のアウトレット
パイプ9,9aを有することによりエンジンの高回転、
高負荷時に一層低背圧となり、かつ、ターンオーバ機構
13が消音器外であるため、高温な雰囲気温度による劣
化の影響が少なくなる。
【0047】尚、本第3実施例において、ターンオーバ
機構として上記第2実施例におけるターンオーバ機構3
8を用いてもよい。次に図11に示す本発明の第4実施
例について説明する。
【0048】本第4実施例は、消音器のインレットパイ
プ8を分岐して室5に開口し、この分岐パイプ8aに、
上記第1実施例におけるバタフライバルブ10を内蔵し
たケーシング11と、リターンスプリング12と、ター
ンオーバ機構13を備えたものである。図中、上記第1
実施例と同一の符号を付したものは、上記第1実施例と
同一部材、部分である。
【0049】本第4実施例においても上記第1実施例と
同様の作用、効果を発揮する。尚、本第4実施例におい
て、ターンオーバ機構として上記第2実施例におけるタ
ーンオーバ機構38を用いてもよい。
【0050】尚、上記ターンオーバ機構を次のように構
成してもよい。上記第1実施例で示したコンプレッショ
ンスプリング23及び第2実施例で示した引張りスプリ
ング50を、バタフライバルブが閉方向に動くときに、
そのバルブがゆっくり動いて急激な着座をしないよう
に、ダンパーと組み合わせて用いてもよい。例えば、上
記第1実施例において、ロッド19の代わりに棒状のア
ブソーバをスプリング内に配して構成し、サスペンショ
ンのストラット様にしてもよい。
【0051】また、上記両スプリング23,50とし
て、非線型スプリング(コニカル型等)を用いてもよ
い。これにより荷重に対する撓み量を非線型に変化させ
て、設定やチューニングの範囲を広げることができる。
更に、上記両スプリング23,50はいずれもコイルス
プリングを使用したが、これに代えてトーションバーや
板ばね等の他の付勢部材を用いてもよい。
【0052】更に、上記実施例におけるリンクの動く範
囲やレバー比をアジャストボルトで調整可能にしてもよ
いし、また、スプリングのイニシャル荷重を調整可能に
してもよい。これにより、一つの汎用ユニットで、複数
車種への対応が可能になる。
【0053】更に、上記各実施例におけるバタフライバ
ルブやケーシング11の形状は、角型に限らず任意の形
状にしてもよく、また、ケーシングに対するターンオー
バ機構の取付け位置も任意に設定してもよい。
【0054】
【発明の効果】以上のようであるから本発明において
は、エンジンの低回転又は低負荷域においては、バタフ
ライバルブの閉弁力を強くし、中〜高回転又は中〜高負
荷域においては排気ガスの動圧による開弁作用を補助す
る開弁力を付加する付勢手段を設けたので、エンジンの
低回転又は低負荷域においてはバタフライバルブの全閉
状態を確保してインナパイプに低周波共鳴室の機能をし
っかり発揮させ、消音効果を高めることができ、また、
エンジンの中〜高回転又は中〜高負荷域においてはバタ
フライバルブを十分な開度に開いて背圧を十分に低減し
てエンジンの出力を高めることができる。
【0055】したがって、排気ガス作動式可変マフラ本
来のメリットを一層顕著に実現することができる。ま
た、上記の付勢手段の付加により、バタフライバルブの
チャタリングも防止できる。
【0056】更に、付勢手段として、ターンオーバ機構
を用いることにより、その付勢荷重の方向や量の設定
は、そのターンオーバ機構を構成するスプリングやリン
クのレバー比の変更により容易に行えるので、エンジン
や車両毎の特性に容易に適合できる。
【0057】また、上記付勢手段又はこれを構成するタ
ーンオーバ機構は、消音器の内外のいずれに備えてもよ
いが、器内に備えると、これを飛石や塵埃から保護で
き、また、器外に設けると高温な雰囲気温度による劣化
の影響を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ターンオーバ機構を内装した本発明の第1実施
例を示す消音器の略平断面図。
【図2】図1におけるバタフライバルブとターンオーバ
機構を示す斜視図で、閉弁状態を示す。
【図3】図2の状態から開弁した状態を示す斜視図。
【図4】図1におけるターンオーバ機構を説明する側面
図。
【図5】ターンオーバ機構を外装した本発明の第2実施
例を示す消音器の略平断面図。
【図6】図5における要部の平面図。
【図7】図6におけるX−X線断面図。
【図8】図6における左側面図。
【図9】図5の実施例における各部材の回転モーメント
を示す特性図。
【図10】ターンオーバ機構をアウトレットパイプに装
着した第3実施例を示す消音器の略平断面図。
【図11】ターンオーバ機構をインレットパイプに装着
した第4実施例を示す消音器の略平断面図。
【図12】従来の技術を示す平断面図。
【符号の説明】
6…インナパイプ 10,32…バ
タフライバルブ 12,37…リターンスプリング 14,36…バ
ルブ軸 13,38…ターンオーバ機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01N 7/08 F01N 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 消音器を構成するパイプにバタフライバ
    ルブを、そのバルブ軸に対して偏心して備えて排気ガス
    流により開作動させるとともにリターンスプリングによ
    って閉弁方向に付勢したものにおいて、 バタフライバルブの全閉状態から所定の開度までは前記
    リターンスプリングの閉荷重とは別にバタフライバルブ
    に閉方向荷重を作用させ、それ以上の開度においては排
    気ガス流による開弁作用を補助するターンオーバ機構か
    らなる付勢手段を設けたことを特徴とする内燃機関の消
    音器。
  2. 【請求項2】 前記ターンオーバ機構からなる付勢手段
    を、内燃機関の低回転又は低負荷域においては、リター
    ンスプリングの閉弁荷重とは別に閉弁荷重を付加し、中
    〜高回転又は中〜高負荷域においては排気ガスの脈動に
    よる開弁荷重とは別に開弁荷重を付加するように構成し
    たことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の消音器。
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