JP6905165B2 - 消音器のバルブ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、消音器のバルブ装置に関し、特に、内燃機関用の消音器内に配設され、排気ガスの圧力変化に応じて排気ガス流路を開閉するバルブ装置に係る。
内燃機関用の消音器内に配設され、排気ガスの圧力変化に応じて排気ガス流路を開閉するバルブ装置が知られており、内燃機関の低中回転時の消音量確保と高回転時の出力向上を企図し、種々のバルブ装置が提案されている。例えば、下記の特許文献1には、「内燃機関の低回転又は低負荷域においては、リターンスプリングの閉弁荷重とは別に閉弁荷重を付加し、中〜高回転又は中〜高負荷域においては排気ガスの動圧による開弁荷重とは別に開弁荷重を付加する」内燃機関の消音器を提供することを目的として(特許文献1の段落〔0008〕に記載)、「消音器を構成するパイプにバタフライバルブを、そのバルブ軸に対して偏心して備えて排気ガス流により開作動させるとともにリターンスプリングによって閉弁方向に付勢したものにおいて、バタフライバルブの全閉状態から所定の開度までは前記リターンスプリングの閉荷重とは別にバタフライバルブに閉方向荷重を作用させ、それ以上の開度においては排気ガス流による開弁作用を補助するターンオーバ機構からなる付勢手段を設けた」消音器が提案されている(同段落〔0009〕に記載)。
また、下記の特許文献2には、「低回転域での静粛性と、中・高回転域での出力向上を図った内燃機関用マフラ」(特許文献2の段落〔0001〕に記載)に関し、「支点軸の廻りに揺動可能に支持された弁体に、内燃機関から排出される排気ガスの圧力を受けて、開口を開閉する開閉弁を備え、該開閉弁の開閉により、前記内燃機関の回転数に応じて排気路を変える内燃機関用マフラにおいて、弁体側作用点と固定側作用点との間での伸張方向の付勢力により、前記弁体を閉弁方向に付勢する付勢部材を備え、前記固定側作用点は、前記開口に対して前記弁体と反対側に設けられると共に、前記付勢部材による前記弁体の支点軸廻りのモーメントが前記弁体の開度増加により減少する位置に前記固定側作用点を設け、かつ、前記付勢部材を前記開口に対して前記弁体の裏側に設けた」内燃機関用マフラが提案されている(同段落〔0006〕に記載)。
更に、下記の特許文献3には、上記の特許文献2を従来技術とし、「弁体の開度が大きくなるほど開き易くなり、回動軸に対するこじれや打音の発生を防止することができ、スムースに開閉することができる可変バルブ機構を提供すること」(特許文献3の段落〔0007〕に記載)を課題とし、「ねじりコイルばねと、前記ねじりコイルばねの付勢力により流体通路を閉状態とする弁体と、前記ねじりコイルばねおよび前記弁体を支持する支持部材とを有し、前記流体通路内を流動する流体の圧力で前記弁体が前記付勢力に抗して回動することにより前記流体通路の開状態が変化する可変バルブ機構において、前記弁体を回動自在に支持する回動軸と、前記ねじりコイルばねに挿通される挿通軸とを備え、前記ねじりコイルばねが、第1アーム部および第2アーム部とを有し、前記支持部材が、前記第1アーム部を支持する第1アーム支持部と、前記挿通軸を支持する挿通軸支持部と、前記回動軸を支持する回動軸支持部とを有し、前記弁体が、前記第2アーム部を支持する第2アーム支持部を有する」可変バルブ機構が提案されている(同段落〔0008〕に記載)。
特に、内燃機関の低回転時や弁体の開閉前後で、弁体に対する圧力差が小さい場合には、所謂チャタリングが発生し易く騒音の原因となるため、弁体が閉塞位置にあっても意図的に若干の間隙を設ける技術も提案されている。例えば、下記の特許文献4には、「アウトレットパイプにおける排気ガスの流入側に前板を設け、該前板に前記アウトレットパイプへの流入口を開口形成するとともに前板にアウトレットパイプに連通するパイプからなるバイパス流路を設けた」消音器が提案されている(特許文献4の段落〔0018〕に記載)。また、下記の特許文献5には、バタフライバルブの全周に亘ってクリアランスを設けチャタリングを防止する技術も提案されている(特許文献5の段落〔0021〕に記載)。
上記の装置等においては、弁体の付勢手段として、特許文献1では捩りコイルばね及び引張コイルばねが用いられ、特許文献2では弦巻ばねや圧縮コイルばねが用いられ、特許文献3及び4では捩りコイルばねが用いられており、更に、下記の特許文献6には、皿ばねや引張コイルばねを用いてチャタリングを防止する技術が開示されている。
特許第3333085号公報 特許第4612233号公報 特開2013−87677号公報 特許第4156785号公報 実用新案登録第2603321号公報 実開平3−51124号公報
上記特許文献1乃至4に記載の装置で付勢手段として用いられる「ばね」は何れも、排気ガスの流量に対して非線形のバルブ開度特性を確保する等、各特許文献に記載の課題解決に応じて設定されているものであるが、内燃機関の低中回転時の消音量確保と高回転時の出力向上に加え、チャタリングを防止するには上記の「ばね」の設定だけでは至難であり、また、弁体を閉塞位置に維持することが困難であるため所期の目的を達成し得ない。
そこで、本発明は、消音器内の排気ガスの流量に対して非線形のバルブ開度特性を確保すると共に、確実にチャタリングを防止することができ、内燃機関の低中回転時の消音量確保と高回転時の出力向上を達成し得るバルブ装置を提供することを課題とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、消音器内に配設されるパイプの開口端に装着され、排気ガスの圧力変化に応じて当該パイプの開口端を開閉する弁体を備えた消音器のバルブ装置において、前記パイプの開口端に接合され、前記弁体に対する弁座部を有するハウジングと、該ハウジングに回転可能に支持されると共に、前記弁座部に対し前記弁体が着座する閉位置と前記弁座部に対し前記弁体が離座する開位置との間を前記弁体が揺動可能に支持される軸部材と、該軸部材に接合され、前記弁体を支持する支持部材であって、前記弁体の閉位置では閉塞され前記弁体の開位置で開放する流路を有する支持部材とを備え、前記ハウジングは、前記弁座部に隣接し前記パイプの開口端に接合される円筒状の接合部と、該接合部の外周面から延出し矩形断面を形成する前壁部、両側壁部及び後壁部と、前記前壁部、両側壁部及び後壁部を閉塞する蓋部とを有し、前記軸部材が前記両側壁部を挿通して回転可能に支持されており、前記支持部材に形成される前記流路は、前記弁体の閉位置 で前記前壁部と前記両側壁部との間に形成される溝であることとしたものである。
上記に加え、更に、前記軸部材の軸に対し直交する成分を有するクランク部材と、該クランク部材と前記ハウジングとの間に張架され、当該クランク部材を前記弁座部に対し前記弁体が着座する方向に付勢する引張コイルばねを備えたものとし、前記弁体に対し前記弁座部から離座する方向に圧力が付与されたときには、前記軸部材に対するモーメントアームが漸減するように当該クランク部材が設けられている構成とするとよい。前記クランク部材は、前記軸部材と一体的に形成されているものとするとよい。また、前記支持部材は、前記弁体と一体的に形成されているものとしてもよい。
そして、前記支持部材は、前記両側壁部に対向するように配置される一対の立壁部と、該一対の立壁部を連結すると共に前記溝を形成する連結部とを有し、該連結部及び前記一対の立壁部がM字状断面を有するものとするとよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、本発明の消音器のバルブ装置は、パイプの開口端に接合され、弁体に対する弁座部を有するハウジングと、このハウジングに回転可能に支持されると共に、弁座部に対し弁体が着座する閉位置と弁座部に対し弁体が離座する開位置との間を弁体が揺動可能に支持される軸部材と、この軸部材に接合され、弁体を支持する支持部材であって、弁体の閉位置では閉塞され弁体の開位置で開放する流路を有する支持部材とを備えたものであるので、消音器内の排気ガスの流量に対して非線形のバルブ開度特性を確保することができ、内燃機関の低中回転時の消音量確保と高回転時の出力向上を達成することができる。しかも、弁体の閉位置ではパイプは確実に閉塞され、弁体の開閉前後では支持部材の流路を介して連通するので、確実にチャタリングを防止することができる。
上記のバルブ装置において、軸部材の軸に対し直交する成分を有するクランク部材と、このクランク部材とハウジングとの間に張架され、当該クランク部材を弁座部に対し弁体が着座する方向に付勢する引張コイルばねを備えたものとし、弁体に対し弁座部から離座する方向に圧力が付与されたときには、軸部材に対するモーメントアームが漸減するように当該クランク部材が設けられている構成とすれば、クランク部材の寸法、その取付角度、及び引張コイルばねの付勢力を適宜調整することによって所望の非線形バルブ開度特性に設定することができる。而して、非線形バルブ開度特性を容易且つ適切にチューニングすることができ、チューニングの自由度が大となる。尚、クランク部材を軸部材と一体的に形成し、及び/又は、支持部材を弁体と一体的に形成すれば、少ない部品点数で構成することができ、所定の非線形バルブ開度特性を維持することができる。
そして、ハウジングを、弁座部に隣接しパイプの開口端に接合される円筒状の接合部と、この接合部の外周面から延出し矩形断面を形成する前壁部、両側壁部及び後壁部と、この前壁部、両側壁部及び後壁部を閉塞する蓋部とを有するものとし、軸部材が両側壁部を挿通して回転可能に支持されている構成とすれば、ハウジングの剛性を確保すると共に軸部材を適切に回転可能に支持することができる。
上記支持部材に形成される流路を、弁体の閉位置で前壁部と両側壁部との間に形成される溝で構成すれば、簡単な構成で確実にチャタリングを防止することができる。更に、支持部材を連結部及び一対の立壁部を有する構成とし、M字状断面を有するものとすれば、支持部材の剛性を維持しつつ容易に所望の溝を確保することができる。
本発明の一実施形態に係るバルブ装置の一部断面右側面図である。 本発明の一実施形態に係るバルブ装置の平面図である。 本発明の一実施形態に係るバルブ装置の正面図である。 本発明の一実施形態に係るバルブ装置の左側面図である。 本発明の一実施形態に係るバルブ装置の斜視図である。 本発明の一実施形態におけるハウジングに対する軸部材の支持構造を拡大して示す断面図である。 本発明の一実施形態における開弁時の状態を示す左側断面図である。 本発明の一実施形態に供される軸部材の他の態様を示す平面図である。 本発明の一実施形態において弁体の開度に応じて軸部材に対するモーメントアームが変化する状態を示す側面図である。 本発明の一実施形態におけるバルブ開度特性を示すグラフである。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照して説明する。図1乃至図5は本発明の一実施形態を示すもので、本実施形態では、バルブ装置1は、消音器(図示せず)内に配設されるインレットパイプやアウトレットパイプ(代表してパイプPで表す)の開口端に装着され、排気ガスの圧力変化に応じて開閉する弁体2を備えている。ハウジング10はパイプPの開口端に接合され、弁体2に対する弁座部11を有する。このハウジング10に軸部材3が回転可能に支持され、この軸部材3の軸を中心に、弁座部11に対し弁体2が着座する閉位置と弁座部11に対し弁体2が離座する開位置との間を、弁体2が揺動可能に支持されている。軸部材3には、弁体2を支持する支持部材20が接合されており、支持部材20には、弁体2の閉位置では閉塞され弁体2の開位置で開放する流路(G)が形成されている。
本実施形態の弁体2は、図1及び図3に示すように、排気ガスの圧力を受ける側に円形凸部が形成されたバタフライバルブ(あるいはフラップバルブ)形状で、この弁体2に支持部材20が一体的に延出形成されているが、支持部材20を別体で形成して弁体2に接合することとしてもよい。尚、支持部材20については、上記流路(G)を含め、後に詳細に説明する。弁体2の着座面には環状のワイヤメッシュ2sが接合されており、弁体2の閉位置ではワイヤメッシュ2sを介して弁座部11に着座するように構成され、着座時の打音防止として有効に機能する。
図1乃至図5に示すように、クランク部材30が軸部材3の一端部に接合されており、軸部材3と一体となって回動するように構成されている。即ち、クランク部材30は軸部材3の軸に対し直交する成分を有し、その先端部に係止ピン31が垂直に(従って、軸部材3の軸に平行に)固定されている。係止ピン31の中間部には鍔部31fが設けられ、先端には平頭31hが設けられている。このクランク部材30とハウジング10との間に引張コイルばね4が張架されており、引張コイルばね4によってクランク部材30を弁座部11に対し弁体2が着座する方向に付勢されている。
即ち、図3及び図4に示すように、引張コイルばね4の一方のフックがクランク部材30の係止ピン31に係止され、他方のフックがハウジング10の係止ピン19に係止されている。この係止ピン19の中間部にも鍔部19fが設けられると共に、先端に平頭19hが設けられており、係止ピン31の鍔部31f及び平頭31hと同様、引張コイルばね4のフックの抜け止めとして機能する。尚、本実施形態では係止ピン19はハウジング10に接合されているが、ハウジング10から一体的に延出形成するブラケット(図示せず)に係止部を設けることとしてもよい。また、後述するように、係止ピン31をクランク部材30ひいては軸部材3と一体的に形成することとしてもよい。而して、クランク部材30は、(排気ガスによって)弁体2に対し弁座部11から離座する方向に圧力が付与されたときには、軸部材3に対するモーメントアームが漸減するように設けられているが、この関係については後に詳細に説明する。
ハウジング10は、図1乃至図3に示すように、弁座部11に隣接しパイプPの開口端に接合される円筒状の接合部12と、接合部12の外周面から延出し矩形断面を形成する前壁部13、側壁部14,15及び後壁部16と、これらを閉塞する蓋部17とを有しており、軸部材3が側壁部14,15を挿通して回転可能に支持されている。尚、パイプPの開口端には後壁部16及び蓋部17が嵌合し得る切欠(図示せず)が形成されており、ハウジング10をパイプPの開口端に接合する際は、例えば図1に示すように両者の中心軸が一致するように配置される。そして、後壁部16及び蓋部17がパイプPの切欠に嵌合されると共に、接合部12がパイプPの開口端の外周壁又は内周壁に嵌合された後、ハウジング10がパイプPに溶接固定される。尚、パイプPに対して斜めに(所望の割出し角度で)ハウジング10を接合することとしてもよい。
本実施形態においては、図1及び図4に示すように、後壁部16と蓋部17がL字形部材として一体的に形成され、前壁部13等に溶接固定されている。尚、図2では後壁部16及び蓋部17が固定される前の状態を示している。また、本実施形態では、図6に示すように、側壁部14、15は穿孔されてバーリング部(図6には一方のみが表れており14bで示す)が形成されており、このバーリング部(14b)に潤滑性のブシュ3sを介して軸部材3が回転可能に支持される。而して、ハウジング10の剛性を確保すると共に軸部材3を適切に回転可能に支持することができる。
本実施形態の支持部材20には、弁体2の閉位置で前壁部13と側壁部14,15との間に溝21が形成されており、この溝21によって上記の流路(G)が構成されている。図2に示すように、支持部材20は、両側壁部14、15に対向するように配置される一対の立壁部24、25と、これらの立壁部24、25を連結すると共に上記の溝21を形成する連結部26とを有する。即ち、一対の立壁部24、25と連結部26によってM字状断面(図2に表れている)が形成されており、支持部材20の剛性を維持しつつ所望の溝21が形成されるように構成されている。そして、一対の立壁部24、25を軸部材3が挿通するように配設され、溝21の底部を構成する連結部26が軸部材3の中間部に接合(例えば溶接にて固着)されており、弁体2と軸部材3が一体となって回転し、軸部材3の軸を中心に弁体2が揺動するように構成されている。
而して、図7に示すように、弁体2が弁座部11から離座すると、弁体2の前方(上流側)から供給される排気ガス(破線矢印で示す)は、流路(G)を介して弁体2の後方に導入される。これにより、弁体2の裏側(下流側。図7に(T)で示す部分)に生じ得る乱流が無くなり、相対的に圧力が低くなるので、排気ガスの圧力による弁体2に対する開方向の力が効率良く伝達され、引張コイルばね4の付勢力に抗して弁体2が直ちに開放側に駆動される。この後、弁体2に対する排気ガスの圧力と引張コイルばね4の付勢力の変化に応じて、排気ガスの流量に対する非線形バルブ開度特性(図10を参照して後述する)が得られるので、内燃機関の低中回転時の消音量確保と高回転時の出力向上を達成することができる。特に、弁体2の閉位置ではパイプは確実に閉塞状態が維持され、弁体2の開閉前後では支持部材20の流路(G)を介して連通するので、確実にチャタリングを防止することができる。尚、この効果を損なわない限り、別途(水分除去等の目的で)弁体2に小孔(図示せず)を穿設することとしてもよい。
前述のように、本実施形態ではクランク部材30は軸部材3とは別体で形成されているが、例えば金属棒を屈曲して軸部材3とクランク部材30を一体的に形成することとしてもよい。図8は、軸部材とクランク部材を一体的に形成した部材(3xで示す)の一態様を示すもので、例えば鍛造によって、クランク部(30xで示す)が屈曲形成されると共に前述の係止ピン31、鍔部31f及び平頭31hに相当する部分が一体的に形成されている。この態様においては、バルブ装置1を消音器に装着する際に、干渉する部分を迂回するようにクランク部30xを予め屈曲した形状(一例を図8に二点鎖線で示す)に形成することも可能であり、部品点数が低減し安価に製造することができる。
本実施形態の軸部材3、クランク部材30及び引張コイルばね4は図9に示すように駆動され、クランク部材30の寸法、その取付角度、及び引張コイルばね4の付勢力を適宜調整することによって、以下のように所望の非線形バルブ開度特性に設定することができる。即ち、クランク部材30は、弁体2に対し弁座部11から離座する方向に圧力が付与されたときには、軸部材3に対するモーメントアームが漸減するように設定されている。具体的には、図1に示すように弁体2が弁座部11に着座した状態(図9では二点鎖線で示す)で、図9の(A)の位置にあるクランク部材30は、角度θをなすように設定されており、このときの引張コイルばね4の長さはLa(例えば82mm)である。
そして、弁体2が弁座部11から離座し全開状態(図9では実線で示す)となるまでに、クランク部材30(及び弁体2)は角度α(例えば55度)回転し、引張コイルばね4の長さはLb(例えば99mm)まで伸長するので付勢力は大きくなるが、クランク部材30が図9の(B)の位置にあるとき(実線で示す)のモーメントアームMbは、クランク部材30が(A)の位置にあるとき(二点鎖線で示す)のモーメントアームMaの80%に減少しているので、軸部材3(弁体2)に付与されるトルクは小さくなる。この結果、「バルブ開度が大となるに従いバルブ閉方向のトルクが減少する」非線形のトルク特性、即ち、非線形バルブ開度特性が設定される。
図10は本実施形態におけるバルブ開度特性を示すもので、横軸がバルブ開度(deg)、縦軸が軸部材3(弁体2)に付与されるトルク(N)を示し、実線が本実施形態の特性を表し、破線が従来装置の特性を表している。本実施形態では、クランク部材30が図9の(A)の位置にあるときのバルブ閉方向のトルクは、クランク部材30が(B)の位置にあるときの同トルクに比し約2.5倍となっており、図1に示すように弁体2が弁座部11に着座した状態を確実に維持することができるので、内燃機関が低回転時の消音効果を損なうことなく、確実にチャタリングを防止することができ、非線形バルブ開度特性を確保することができる。しかも、クランク部材30の寸法(長さ等)、その取付角度、及び引張コイルばね4の付勢力を適宜調整することによって所望の非線形バルブ開度特性に容易に設定することができる。而して、簡単な構成で非線形バルブ開度特性を容易且つ適切にチューニングすることができ、低重量・低コスト且つ高信頼性でチューニングの自由度が大のバルブ装置を提供することができる。
1 バルブ装置
2 弁体
3、3x 軸部材
4 引張コイルばね
10 ハウジング
11 弁座部
12 接合部
13 前壁部
14、15 側壁部
16 後壁部
17 蓋部
19、31 係止ピン
20 支持部材
21 溝(流路)
24、25 立壁部
26 連結部
30、30x クランク部材

Claims (3)

  1. 消音器内に配設されるパイプの開口端に装着され、排気ガスの圧力変化に応じて当該パイプの開口端を開閉する弁体を備えた消音器のバルブ装置であって、
    前記パイプの開口端に接合され、前記弁体に対する弁座部を有するハウジングと、
    該ハウジングに回転可能に支持されると共に、前記弁座部に対し前記弁体が着座する閉位置と前記弁座部に対し前記弁体が離座する開位置との間を前記弁体が揺動可能に支持される軸部材と、
    該軸部材に接合され、前記弁体を支持する支持部材であって、前記弁体の閉位置では閉塞され前記弁体の開位置で開放する流路を有する支持部材とを備え、
    前記ハウジングは、前記弁座部に隣接し前記パイプの開口端に接合される円筒状の接合部と、該接合部の外周面から延出し矩形断面を形成する前壁部、両側壁部及び後壁部と、前記前壁部、両側壁部及び後壁部を閉塞する蓋部とを有し、前記軸部材が前記両側壁部を挿通して回転可能に支持されており、
    前記支持部材に形成される前記流路は、前記弁体の閉位置で前記前壁部と前記両側 壁部との間に形成される溝であることを特徴とする消音器のバルブ装置。
  2. 前記支持部材は、前記両側壁部に対向するように配置される一対の立壁部と、該一対の立壁部を連結すると共に前記溝を形成する連結部とを有し、該連結部及び前記一対の立壁部がM字状断面を有することを特徴とする請求項記載の消音器のバルブ装置。
  3. 前記軸部材の軸に対し直交する成分を有するクランク部材と、
    該クランク部材と前記ハウジングとの間に張架され、当該クランク部材を前記弁座部に対し前記弁体が着座する方向に付勢する引張コイルばねを備え、
    前記弁体に対し前記弁座部から離座する方向に圧力が付与されたときには、前記軸部材に対するモーメントアームが漸減するように当該クランク部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の消音器のバルブ装置。
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