JP3332772B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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JP3332772B2
JP3332772B2 JP35655796A JP35655796A JP3332772B2 JP 3332772 B2 JP3332772 B2 JP 3332772B2 JP 35655796 A JP35655796 A JP 35655796A JP 35655796 A JP35655796 A JP 35655796A JP 3332772 B2 JP3332772 B2 JP 3332772B2
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哲也 井田
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育 飯田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真法、静電
記録法、静電印刷法の如き画像形成方法に用いられる静
電荷像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報に記載されて
いる如く多数の方法が知られている。一般には光導電性
物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像
を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、加
熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気により定着し、トナ
ー画像を得るものである。
【0003】上述の最終工程であるトナー画像を紙の如
きシートに定着する方法として、現在最も一般的な定着
方法は、加熱ローラーによる圧着加熱方式である。
【0004】この方式は、トナーに対し離型性を有する
材料で表面を形成した加熱ローラーの表面に被定着シー
トのトナー画像面を加圧下で接触しながら被定着シート
を通過せしめることによりトナー画像の定着を行なうも
のである。
【0005】この方法によれば、加熱ローラーの表面と
被定着シート上のトナー画像とが加圧下で接触するた
め、トナー画像を被定着シート上に融着する際の熱効率
が極めて良好であり、迅速に定着を行なうことができ
る。
【0006】しかしながら、この方法においては、加熱
ローラー表面とトナー画像とが溶融状態で加圧下で接触
するために、トナー像の一部が定着ローラー表面に付着
・転移し、次の被定着シートにこれが再転移していわゆ
るオフセット現象が生じ、被定着シートを汚すという問
題がある。従って、優れた低温定着性、耐高温オフセッ
ト性を有することが必要となる。
【0007】これまでに、低温時の定着性と高温時の耐
オフセット性を両立すべく、種々のトナーが提案されて
いる。例えば、特開昭63−225244号公報〜22
5246号公報では、低温定着性、耐高温オフセット
性、耐ブロッキング性を向上させる目的で2種の非線状
ポリエステルを含有してなるトナーが開示されている。
しかしながら、低速から高速まで適用できる定着温度領
域の広い、耐オフセット性に優れたトナーとしては、後
述の画像特性と併せて未だ改良すべき課題を残してい
る。
【0008】つまり、近年においては、トナーの微粒子
化により、コピー画像の高画質化が望まれている。しか
し、トナーの微粒子化により、画像の解像力や鮮映度を
上げることはできても種々の問題が生じてくる。
【0009】先ず第一に、トナーの微粒子化によりハー
フトーン部の定着性が悪くなる。これは、ハーフトーン
部のトナーののり量が少なく、被定着シートの凹部に転
写されたトナーは、加熱ローラーから与えられる熱量が
極めて少なく、さらに定着圧力も被定着シートの凸部に
よって抑制されるために悪くなるからである。また、ハ
ーフトーン部分で被定着シートの凸部に転写されたトナ
ーは、トナー層厚が薄いために、トナー粒子1個当たり
にかかる剪断力はトナー層厚の厚いベタ黒部分に比べ非
常に大きいものとなるためオフセット現象が発生した
り、低画質のコピー画像となる。
【0010】さらに、従来の定着性改良をねらったトナ
ーは、帯電付与部材である現像剤担持体やキャリアを汚
染(スペント)し易く、これによるカブリの問題があ
る。トナー粒子径を小さくすることにより、トナーの表
面積が増え、帯電付与部材の汚染性も著しく、従って帯
電量分布の幅が大きくなり、カブリを生じ易くなる。ま
た、トナー表面積が増えることにより、トナーの帯電特
性が、より環境の影響を受け易くなる。
【0011】以上の種々の問題点を解決するトナーは存
在しないのが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決し、(1)低温定着性、耐高温オフ
セット性が良好で、(2)微粒子化してもハーフトーン
部分において優れた定着性、現像性を示し、(3)帯電
付与部材への汚染がなく、環境安定性に優れた静電荷像
現像用トナーを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも結
着樹脂及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーにお
いて、該結着樹脂がポリエステル樹脂を有しており、該
トナーのゲルパーミェーションクロマトグラフィ(GP
C)におけるテトラヒドロフラン(THF)可溶分の分
子量分布測定において、ピーク分子量が4000〜80
00の範囲にあり、且つ、分子量3000以下の成分が
10重量%以上45重量%未満であり、さらに、該分子
量3000以下の成分が、下記構造式(I)及び(I
I)
【0014】
【化2】
【0015】で示される繰り返し単位を上記構造式
(I)のカルボキシル炭素*1Cと構造式(II)のカル
ボキシル炭素*2Cの13C−NMRによる定量値の比*1
*2Cが99.5/0.5〜85/15の範囲で含有す
ることを特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。
【0016】本発明者等は、ポリエステル樹脂を結合樹
脂として有するトナーのTHF可溶分のGPCにおい
て、分子量のピーク値が4000〜8000で且つ分子
量3000以下の分子を10重量%以上含有するものが
定着領域の拡大を達成できることを見出すことができた
が、分子量3000以下の成分が、トナーの帯電付与部
材である現像剤担持体や二成分現像におけるキャリアを
著しく汚染させ易いことが判明した。しかしながら、分
子量3000以下の樹脂成分は、特に低温定着性には顕
著な効果を示すため、分子構造の精密制御により、以下
に述べる繰り返し単位を有するポリエステル樹脂である
ならば、分子量3000以下の成分がトナー中に10重
量%以上45重量%未満存在していても、現像剤担持体
汚染やキャリア汚染がなく、定着性のみならず、長期の
使用においてもカブリが発生しない現像信頼性に優れた
静電荷像現像用トナーを見出すに至った。
【0017】
【化3】
【0018】上記構造式(II)の繰り返し単位は、低
温定着性に優れるものの、耐高温オフセット性や、トナ
ー保存性に弱いという特徴があった。また、構造式
(I)の繰り返し単位は、耐オフセット性に優れるもの
の、低温定着性は十分ではない。
【0019】本発明者等は分子量分布的なポリマーのマ
クロ的見地と、分子骨格のミクロ的見地から鋭意検討し
た結果、上記GPCにおいて、構造式(I)が有するカ
ルボキシル炭素*1Cと構造式(II)が有するカルボキ
シル炭素*2Cの比率が、*1C/*2C=99.5/0.5
〜85/15であり、上述の分子量分布を有するトナー
が、(1)低温定着性、耐高温オフセット性が良好で、
(2)微粒子化してもハーフトーンの定着性が良好で、
しかも現像性に優れ、さらに、(3)トナーに対する帯
電付与部材での汚染がなく、現像前の長寿命化と環境安
定性に優れることを見出した。
【0020】上記*1C/*2Cにおいて*1Cが99.5を
超えると低温定着性が不十分となり、また低湿環境下で
のトナーの帯電量が蓄積するいわゆるチャージアップし
易く、画像濃度が低下し易いことが判明した。また、*1
Cが85未満では、耐高温オフセット性が不十分で且つ
トナーへの帯電付与部材へのトナー付着いわゆるスペン
ト化が顕著となり、またトナー帯電特性で高湿下におけ
るトナー電荷のリークが起こり易く、トナー担持体から
の飛散、カブリも目立つ傾向にある。これは、構造式
(I)と構造式(II)の相互作用がトナー電荷の授受
機構に深くかかわりがあることを示唆するものと考えら
れる。
【0021】本発明のトナーの酸価は2〜40が好まし
く、該酸価が2未満では低湿におけるチャージアップの
抑制効果が小さく、連続通紙で画像濃度が低下傾向にあ
り、酸化が40を超えると高湿下の長期放置で飛散し易
くなる。
【0022】本発明に用いられるポリエステル樹脂の組
成は以下の通りである。
【0023】本発明に用いられるポリエステル樹脂は全
成分中40〜60モル%がアルコール成分であり、60
〜40モル%が酸成分である。
【0024】上記アルコール成分としては、
【0025】
【化4】 が挙げられ、また下記(イ)式
【0026】
【化5】 (式中、Rはエチレンであり、x,yはそれぞれ1以上
の整数であり、且つx+yの平均値は2〜10であ
る。)や、下記(ロ)式
【0027】
【化6】 等で示されるジオール類が挙げられる。
【0028】また、アルコール成分として、エチレング
リコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオ
ール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘ
キサンジオールを用いても構わない。
【0029】また、酸成分としては、全酸成分中50モ
ル%以上を2価のカルボン酸とすることが好ましく、具
体的には、フマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタ
コン酸などの不飽和ジカルボン酸又はその無水物が挙げ
られ、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フ
タル酸等の芳香族ジカルボン酸、又はアジピン酸、セバ
シン酸、アゼライン酸等のアルキレンジカルボン酸又は
その酸無水物等を用いても構わない。
【0030】さらに、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビット、ソルビタン、さらには、例えばノボラ
ック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルなど
の多価アルコール類;トリメリット酸、ピロメリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の
多価カルボン酸類等を用いても構わない。
【0031】本発明のトナーは、その帯電性をさらに安
定化させるために必要に応じて荷電制御剤を用いること
ができる。荷電制御剤は、結着樹脂100重量部当たり
0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部使用
するのが好ましい。
【0032】今日、当該技術分野で知られている荷電制
御剤としては、以下のものが挙げられる。
【0033】例えば、有機金属錯体、キレート化合物が
有効である。モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカル
ボン酸の金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が
挙げられる。他には、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳
香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、
エステル類、ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙
げられる。
【0034】本発明のトナーを磁性トナーとして用いる
場合、磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マグネ
タイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄、及び他
の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような
金属、或いは、これらの金属とAl,Co,Cu,P
b,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,C
d,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との
合金、及びこれらの混合物等が挙げられる。
【0035】磁性材料としては、従来、四三酸化鉄(F
34 ),三二酸化鉄(γ−Fe23 )、酸化鉄亜
鉛(ZnFe24 )、酸化鉄イットリウム(Y3 Fe
512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24 )、酸化
鉄ガドリニウム(Gd3 Fe5 −O12)、酸化鉄銅(C
uFe24 )、酸化鉄鉛(PbFe12−O19)、酸化
鉄ニッケル(NiFe24 )、酸化鉄ネオジム(Nd
Fe23 )、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸
化鉄マグネシウム(MgFe24 )、酸化鉄マンガン
(MnFe24 )、酸化鉄ランタン(LaFeO
3 )、鉄粉(Fe)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉
(Ni)等が知られているが、本発明においてはこれら
を単独で或いは2種以上の組合せで選択使用することが
できる。本発明の目的に特に好適な磁性材料は、四三酸
化鉄又はγ−三二酸化鉄の微粉末である。
【0036】これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2
μm程度で、795.8kA/m印加での磁気特性が抗
磁力1.5〜12kA/m、飽和磁化50〜200Am
2 /kg(好ましくは50〜100Am2 /kg)、残
留磁化2〜20Am2 /kgのものが望ましい。
【0037】結着樹脂100重量部に対して、磁性体1
0〜200重量部、好ましくは20〜150重量部使用
するのが良い。
【0038】また、一成分、二成分を問わず着色剤とし
ては、カーボンブラック、チタンホワイトやその他あら
ゆる顔料及び/又は染料を用いることができる。例えば
本発明のトナーを磁性カラートナーとして使用する場合
には、染料としては、C.I.ダイレクトレッド1、
C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド
1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダント
レッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダ
イレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.
I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー
3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダント
ブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベ
ーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等
がある。顔料としては、黄鉛、カドミウムイエロー、ミ
ネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトー
ルイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエロ
ーNCG、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パ
ーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム
塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マン
ガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレット
レーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレー
キ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、
ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、
クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリー
ンG等がある。
【0039】また、本発明のトナーを二成分フルカラー
用トナーとして使用する場合には、次のようなものが挙
げられる。マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグ
メントレッド1〜19,21〜23,30〜32,37
〜41,48〜55,57,58,60,63,64,
68,81,83,87〜90,112,114,12
2,123,163,202,206,207,20
9、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バ
ットレッド1,2,10,13,15,23,29,3
5等が挙げられる。
【0040】かかる顔料を単独で使用しても構わない
が、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方
がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。かかる
マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド
1,3,8,23〜25,27,30,49,81〜8
4,100,109,121、C.I.ディスパースレ
ッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,1
4,21,27,C.I.ディスパースバイオレット1
等の油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,
12〜15,17,18,22〜24,27,29,3
2,34〜40、C.I.ベーシックバイオレット1,
3,7,10,14,15,21,25〜28等の塩基
性染料が挙げられる。
【0041】その他の着色顔料として、シアン用着色顔
料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15〜
17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブル
ー45又は下記構造式で示されるフタロシアニン骨格に
フタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシア
ニン顔料等である。
【0042】
【化7】
【0043】イエロー用着色顔料としては、C.I.ピ
グメントイエロー1〜7,10〜17,23,65,7
3,83、C.I.バットイエロー1,3,20等が挙
げられる。
【0044】尚、着色剤の使用料は結着樹脂100重量
部に対して、0.1〜60重量部、好ましくは0.5〜
50重量部である。
【0045】また、本発明において、必要に応じて一種
又は二種以上の離型剤をトナー中に含有させても構わな
い。
【0046】本発明に用いられる離型剤としては次のも
のが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリ
プロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィ
ンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス、また、酸
化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワック
スの酸化物、または、それらのブロック共重合体;カル
ナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステル
ワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス
類、及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類
を一部又は全部脱酸化したものなどが挙げられる。
【0047】さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モ
ンタン酸などの、飽和直鎖脂肪酸類、ブランジン酸、エ
レオステアリン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸
類、ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベ
ヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルア
ルコール、メリシルアルコールなどの飽和アルコール
類、ソルビトールなどの多価アルコール類、リノール酸
アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂
肪酸アミド類、メチレンビスステアリン酸アミド、エチ
レンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸ア
ミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドなどの飽
和脂肪酸ビスアミド類、エチレンビスオレイン酸アミ
ド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−
ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセ
バシン酸アミドなどの、不溶和脂肪酸アミド類、m−キ
シレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリ
ルイソフタル酸アミドなどの芳香族系ビスアミド類、ス
テアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステア
リン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムなどの脂肪族金
属塩(一般に金属石けんといわれているもの)、また、
脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸など
のビニル系モノマーを用いてグラフト化させたワックス
類、また、ベヘニン酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多
価アルコールの部分エステル化物、また、植物性油脂の
水素添加などによって得られるヒドロキシル基を有する
メチルエステル化合物などが挙げられる。
【0048】本発明において特に好ましく用いられるワ
ックス(離型剤)としては、脂肪族炭化水素系ワックス
が挙げられる。例えば、アルキレンを高圧下でラジカル
重合或いは低圧下でチーグラー触媒で重合した低分子量
のアルキレンポリマー、高分子量のアルキレンポリマー
を熱分解して得られるアルキレンポリマー、一酸化炭
素、水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる
炭化水素の蒸留残分から、或いはこれらを水素添加して
得られる合成炭化水素などのワックスが良い。
【0049】本発明に用いられる離型剤の量は、結着樹
脂100重量部当たり0.1〜20重量部、好ましくは
0.5〜10重量部が望ましい。
【0050】また、これらの離型剤は、通常、樹脂を溶
剤に溶解し、樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混
合する方法や、混練時に混合する方法で結着樹脂に含有
させられる。
【0051】本発明に用いられる負帯電性流動化剤とし
ては、着色剤含有樹脂粒子に添加することにより、流動
性が向上し得るものであれば、どのようなものでも使用
可能である。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテ
トラフルオロエチレン微粉末等のフッ素系樹脂粉末、湿
式製法シリカ、乾式製法シリカ等の微粉末シリカ、それ
らシリカをシランカップリング剤、チタンカップリング
剤、シリコーンオイル等により表面処理を施した処理シ
リカ等がある。
【0052】好ましい流動化剤としては、ケイ素ハロゲ
ン化合物の上記相酸化により生成された微粉体であり、
いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称される
もので、従来公知の技術によって製造されるものであ
る。例えば四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱
分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次
のようなものである。
【0053】 SiCl2 +2H2 O+O2 →SiO2 +4HCl
【0054】また、この製造工程において、例えば塩化
アルミニウム又は塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物
をケイ素ハロゲン化合物とともに用いることによってシ
リカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能で
あり、それらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径
として、0.001〜2μmの範囲内であることが望ま
しく、特に好ましくは、0.002〜0.2μmの範囲
内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
【0055】本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物
の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体とし
ては、例えば以下のような商品名で市販されているもの
がある。
【0056】
【表1】
【0057】さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相
酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処
理シリカ微粉体を用いることがより好ましい。該処理シ
リカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定
された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシ
リカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
【0058】疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応
或いは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処理
することによって付与される。好ましい方法としては、
ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシ
リカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
【0059】そのような有機ケイ素化合物の例は、ヘキ
サメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルク
ロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジク
ロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチル
クロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジ
ルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロル
シラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロ
ルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロ
ルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチ
ルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレー
ト、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエ
トキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジ
ビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニル
テトラメチルジシロキサン及び1分子当たり2〜12個
のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ
1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリ
シロキサン等がある。これらは1種或いは2種以上の混
合物で用いられる。
【0060】本発明に用いられる流動化剤として、前述
した乾式法シリカを、次に挙げるアミノ基を有するカッ
プリング剤或いは、シリコーンオイルで処理したものを
本発明の目的を達成するために必要に応じて用いても構
わない。
【0061】
【化8】
【0062】
【化9】
【0063】シリコーンオイルとしては一般に次式の側
鎖にアミノ基を有する部分構造を具備しているアミノ変
性シリコーンオイルなどが用いられる。
【0064】
【化10】
【0065】(ここでR1 は水素、アルキル基、アリー
ル基、又はアルコキシ基を表わし、R2 はアルキレン
基、フェニレン基を表わし、R3 ,R4 は水素、アルキ
ル基或いはアリール基を表わす。但し、上記アルキル
基、アリール基、アルキレン基、フェニレン基はアミン
を含有していても良いし、また帯電性を損ねない範囲で
ハロゲン等の置換基を有していても良い。m及びnは正
の整数を示す。)
【0066】そのようなアミノ基を有するシリコーンオ
イルとしては例えば以下のものがある。
【0067】
【表2】
【0068】尚、アミン当量とは、アミン1個当たりの
当量(g/eqiv)で、分子量を1分子当たりのアミ
ン数で割った値である。
【0069】本発明に用いられる流動化剤は、BET法
で測定した窒素吸着による比表面積が20m2 /g以
上、好ましくは50m2 /g以上のものが良好な結果を
与える。トナー100重量部に対して流動化剤0.01
〜8重量部、好ましくは0.1〜4重量部使用するのが
良い。
【0070】本発明の静電荷像現像用トナーを作製する
には結着樹脂、着色剤及び/又は磁性体、荷電制御剤又
はその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミル
の如き混合機により十分混合し、ニーダー、エクストル
ーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して
樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固化後に
固化物を粉砕し、粉砕物を分級して本発明のトナーを得
ることができる。
【0071】さらに、流動化剤とトナーをヘンシェルミ
キサーの如き混合機により十分混合し、トナー粒子表面
に添加剤を有する静電荷像現像用現像剤を得ることがで
きる。
【0072】本発明のトナーのTHF可溶分の分子量及
び分子量分布、酸価、THF不溶分の割合、ガラス転移
温度、トナー中の構造式(I)の*1Cと構造式(II)
*2Cの比(13C−NMR測定)の測定方法は以下に示
す通りであり、後述の実施例もこの方法に基づいている (1)分子量の測定 GPCによるクロマトグラムの分子量は次の条件で測定
される。
【0073】即ち、40℃のヒートチャンバー中でカラ
ムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒とし
てTHFを毎分1mlの流速で流す。試料をTHFに溶
解後、1晩静置した後、0.2μmフィルターでろ過
し、そのろ液を試料として用いる。試料濃度として0.
05〜0.6重量%に調製した試料のTHF試料溶液を
50〜200μl注入して測定する。試料の分子量測定
に当たっては、試料の有する分子量分布を、数種の単分
散ポリスチレン標準試料により作製された検量線の対数
値とカウント数との関係から算出した。検量線作製用の
標準ポリスチレン試料としては、例えば、プレッシャー
ケミカル社(Pressure Chemical C
o.)製或いは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×1
2 、2.1×103 、4×103 、1.75×10
4 、5.1×104 、1.1×105、3.9×10
5 、8.6×105 、2×106 、4.48×106
ものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン
試料を用いるのが適当である。また、検出器にはRI
(屈折率)検出器を用いる。
【0074】尚、カラムとしては、103 〜2×106
の分子量領域を的確に測定するために、市販のポリスチ
レンゲルカラムを複数組合せるのが良く、例えば、ウォ
ーターズ社(Waters)製のμ−styragel
500,103 ,104 ,105 の組合せや、昭和電
工社製のshodex KA−801,802,80
3,804,805,806,807の組合せが好まし
い。
【0075】(2)酸価 試料を精秤、混合溶媒に溶かし水を加える。この液をガ
ラス電極を用いて0.1N−NaOHで電位差滴定を行
ない酸価を求める(JIS K1557−1970に準
ずる)。
【0076】(3)THF不溶分 試料を秤量し、円筒ろ紙(例えばNo.86Rサイズ
28×10mm 東洋ろ紙社製)に入れてソックスレー
抽出器にかける。溶媒としてTHF200mlを用い
て、約6時間抽出する。この時、THFの抽出サイクル
が約4〜5分に1回なるような還流速度で抽出を行な
う。抽出終了後、円筒ろ紙を取り出し、秤量することに
よって試料の不溶分を得る。
【0077】ソックスレー抽出装置の一例を図1に示
す。容器1に入っているTHF2はヒーター8で加熱さ
れ気化し、気化したTHFは管7を通って冷却器5に導
かれる。冷却器5は、冷却水6で常時冷却されている。
冷却器5で冷却されて液化したTHFは円筒ろ紙3を有
する貯留部にたまり、THFの液面が中管4よりも高く
なると、貯留部からTHFが容器1に排出される。円筒
ろ紙に入っているトナーは循環するTHFによって抽出
処理される。
【0078】(4)ガラス転移温度Tg 示差熱分析測定装置(DSC測定装置)、DSC−7
(パーキンエルマー社製)を用いてASTM D341
8−82に準じて測定する。
【0079】測定試料は5〜20mg、好ましくは10
mgを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リ
ファレンスとしての空のアルミパンを用い、測定温度範
囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常
温常湿下で測定を行なう。この昇温過程で、温度40〜
100℃の範囲におけるメインピークの吸熱ピークが得
られる。この時の吸熱ピークが出る前とデータ後のベー
スラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発明に
おけるガラス転移温度Tgとする。
【0080】(5)*1C/*2C 上記(1)のGPCの測定で分子量3000以下の成分
を分取してTHF溶媒を除去した後、クロロホルム−D
に溶解させ、13C−NMRを測定する。*1Cなるカルボ
キシル炭素は164.14PPMに、*2Cなるカルボキ
シル炭素は164.21PPMで検知され、これらのピ
ークの積分値から算出する。
【0081】
【実施例】
[樹脂製造例1]
【0082】
【化11】 フマル酸 45モル テレフタル酸 4モル
【0083】上記の原料を5リットルの四つ口フラスコ
に仕込み、還流冷却器、水分離装置、N2 ガス導管、温
度計及び撹拌装置を付し、フラスコ内にN2 ガスを導入
しながら230℃で縮重合反応を行ない、数平均分子量
(Mn)=2300、重量平均分子量(Mw)=630
0、酸価=5.4のポリエステル樹脂Aを得た。
【0084】[樹脂製造例2]
【0085】
【化12】 フマル酸 30モル テレフタル酸 20モル
【0086】上記の原料を5リットルの四つ口フラスコ
に仕込み、還流冷却器、水分離装置、N2 ガス導管、温
度計及び撹拌装置を付し、フラスコ内にN2 ガスを導入
しながら230℃で縮重合反応を行ない、数平均分子量
(Mn)=4300、重量平均分子量(Mw)=120
00、酸価=18.5のポリエステル樹脂Bを得た。
【0087】[樹脂製造例3]
【0088】
【化13】 フマル酸 50モル
【0089】上記の原料を5リットルの四つ口フラスコ
に仕込み、還流冷却器、水分離装置、N2 ガス導管、温
度計及び撹拌装置を付し、フラスコ内にN2 ガスを導入
しながら230℃で縮重合反応を行ない、数平均分子量
(Mn)=2800、重量平均分子量(Mw)=930
0、酸価=8.5のポリエステル樹脂Cを得た。
【0090】[樹脂製造例4]
【0091】
【化14】 フマル酸 40モル テレフタル酸 10モル
【0092】上記の原料を5リットルの四つ口フラスコ
に仕込み、還流冷却器、水分離装置、N2 ガス導管、温
度計及び撹拌装置を付し、フラスコ内にN2 ガスを導入
しながら230℃で縮重合反応を行ない、数平均分子量
(Mn)=3200、重量平均分子量(Mw)=735
0、酸価=15.0のポリエステル樹脂Dを得た。
【0093】[樹脂製造例5]
【0094】
【化15】 フマル酸 20モル テレフタル酸 30モル
【0095】上記の原料を5リットルの四つ口フラスコ
に仕込み、還流冷却器、水分離装置、N2 ガス導管、温
度計及び撹拌装置を付し、フラスコ内にN2 ガスを導入
しながら230℃で縮重合反応を行ない、数平均分子量
(Mn)=2200、重量平均分子量(Mw)=540
0、酸価=18.9のポリエステル樹脂Eを得た。
【0096】[実施例1] ポリエステル樹脂A 70重量部 ポリエステル樹脂B 30重量部 ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 4重量部 銅フタロシアニン顔料 4重量部
【0097】上記混合物を100℃に加熱された二軸エ
クストルーダーで溶融混練し、冷却した混合物をハンマ
ーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕
し、得られた微粉砕物を風力分級機で分級し、重量平均
径7.0μmの青色微粉体を得た。この青色微粉体10
0重量部に対し、疎水性微粒子酸化チタン(BET10
0m2 /g)1.0重量部をヘンシェルミキサーにて外
添添加して青色トナーとした。
【0098】この青色トナーをフッ素/アクリルコート
フェライトキャリア(平均粒径50μm)とトナー濃度
6重量%で調製し、現像剤として、これを毎分40枚と
高速改造したキヤノン社製高速フルカラー複写機CLC
1000にて低湿環境下と高湿環境下で連続通紙テスト
を行ない、表3に示したような良好な結果を得ることが
できた。
【0099】また、青色トナーのTHF可溶分のGPC
による分析の結果及びGPCの分取及び13C−NMRに
よる分子量3000以下のカルボキシル炭素の比*1C/
*2Cを表4に示す。
【0100】この現像剤を用いて上記複写機の定着機を
はずして外部駆動及び温度コントロール機能を取り付
け、定着速度を250mm/secと高速化し、定着性
試験を行なった。結果を表5に示す。表5に示すよう
に、定着性においても良好な結果が得られた。
【0101】[実施例2] ポリエステル樹脂A 50重量部 ポリエステル樹脂B 50重量部 ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 4重量部 銅フタロシアニン顔料 4重量部
【0102】上記の混合物を実施例1と同様にトナー及
び現像剤化し、実施例1と同様に評価した。その結果を
表3及び表5に示す。また、トナーにおけるTHF可溶
分の分子量3000以下の割合及び13C−NMRでのカ
ルボキシル炭素の構造比率を表4に示す。
【0103】[実施例3] ポリエステル樹脂A 20重量部 ポリエステル樹脂B 80重量部 ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 4重量部 銅フタロシアニン顔料 4重量部
【0104】上記の混合物を実施例1と同様にトナー及
び現像剤化し、実施例1と同様に評価した。その結果を
表3及び表5に示す。また、トナーにおけるTHF可溶
分の分子量3000以下の割合及び13C−NMRでのカ
ルボキシル炭素の構造比率を表4に示す。
【0105】[実施例4] ポリエステル樹脂C 100重量部 ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 4重量部 銅フタロシアニン顔料 4重量部
【0106】上記の混合物を実施例1と同様にトナー及
び現像剤化し、実施例1と同様に評価した。その結果を
表3及び表5に示す。また、トナーにおけるTHF可溶
分の分子量3000以下の割合及び13C−NMRでのカ
ルボキシル炭素の構造比率を表4に示す。
【0107】[実施例5] ポリエステル樹脂D 100重量部 ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 4重量部 銅フタロシアニン顔料 4重量部
【0108】上記の混合物を実施例1と同様にトナー及
び現像剤化し、実施例1と同様に評価した。その結果を
表3及び表5に示す。また、トナーにおけるTHF可溶
分の分子量3000以下の割合及び13C−NMRでのカ
ルボキシル炭素の構造比率を表4に示す。
【0109】[比較例1] ポリエステル樹脂E 100重量部 ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 4重量部 銅フタロシアニン顔料 4重量部
【0110】上記の混合物を実施例1と同様にトナー及
び現像剤化し、実施例1と同様に評価した。その結果を
表3及び表5に示す。また、トナーにおけるTHF可溶
分の分子量3000以下の割合及び13C−NMRでのカ
ルボキシル炭素の構造比率を表4に示す。
【0111】[比較例2] ポリエステル樹脂A 100重量部 ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 4重量部 銅フタロシアニン顔料 4重量部
【0112】上記の混合物を実施例1と同様にトナー及
び現像剤化し、実施例1と同様に評価した。その結果を
表3及び表5に示す。また、トナーにおけるTHF可溶
分の分子量3000以下の割合及び13C−NMRでのカ
ルボキシル炭素の構造比率を表4に示す。
【0113】[比較例3] ポリエステル樹脂B 100重量部 ジ−tert−ブチルサリチル酸クロム錯体 4重量部 銅フタロシアニン顔料 4重量部
【0114】上記の混合物を実施例1と同様にトナー及
び現像剤化し、実施例1と同様に評価した。その結果を
表3及び表5に示す。また、トナーにおけるTHF可溶
分の分子量3000以下の割合及び13C−NMRでのカ
ルボキシル炭素の構造比率を表4に示す。
【0115】
【表3】
【0116】尚、表3中の画像濃度はMacbeth
RD918(マクベス社製)にて測定した。
【0117】また、カブリの評価は、「リフレクトメー
タ」(東京電色社製)により測定したプリントアウト画
像の白地部分の白色度と転写紙の白色度の差から、カブ
リ濃度(%)を算出し、カブリを下記基準で評価した。
【0118】評価基準 ○:1.2%未満 ○△:1.2%以上1.8%未満 △:1.8%以上2.5%未満 △×:2.5%以上4.0%未満 ×:4.0%以上
【0119】濃度階調性は、良←〇、〇△、△、△×、
×→悪、の5段階評価で行なった。
【0120】
【表4】
【0121】
【表5】
【0122】
【発明の効果】本発明によれば、結着樹脂としてポリエ
ステル樹脂を用い、特定の分子量分布を有し且つ特定の
カルボキシル炭素構造を持つトナーとすることにより、
低温定着性、耐高温オフセット性がともに良好で、微粒
子化してもハーフトーン部分において優れた定着性、現
像性を示し、現像剤の長寿命化、環境安定性にも優れた
トナーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ソックスレー抽出に使用する抽出装置の概略図
である。
【符号の説明】
1 容器 2 THF 3 円筒ろ紙 4 中管 5 冷却器 6 冷却水 7 管 8 ヒーター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 亮一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 審査官 福田 由紀 (56)参考文献 特開 平5−249742(JP,A) 特開 平7−261459(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/087

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
    る静電荷像現像用トナーにおいて、該結着樹脂がポリエ
    ステル樹脂を有しており、該トナーのゲルパーミェーシ
    ョンクロマトグラフィ(GPC)におけるテトラヒドロ
    フラン(THF)可溶分の分子量分布測定において、ピ
    ーク分子量が4000〜8000の範囲にあり、且つ、
    分子量3000以下の成分が10重量%以上45重量%
    未満であり、さらに、該分子量3000以下の成分が、
    下記に示す構造式(I)及び(II) 【化1】 で示される繰り返し単位を上記構造式(I)のカルボキ
    シル炭素*1Cと構造式(II)のカルボキシル炭素*2
    13C−NMRによる定量値の比*1C/*2Cが99.5
    /0.5〜85/15の範囲で含有することを特徴とす
    る静電荷像現像用トナー。
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