JP3332573B2 - 機器監視診断装置 - Google Patents

機器監視診断装置

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JP3332573B2 JP09900794A JP9900794A JP3332573B2 JP 3332573 B2 JP3332573 B2 JP 3332573B2 JP 09900794 A JP09900794 A JP 09900794A JP 9900794 A JP9900794 A JP 9900794A JP 3332573 B2 JP3332573 B2 JP 3332573B2
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克彦 成瀬
健太 吉岡
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)
  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はタービン、水車、ポン
プ、送風機等の動的な機器の運転中に得られるデータか
ら、対象機器の監視をするとともに、異常時にはそれを
発生させている原因を診断する機器監視診断装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、機器監視診断装置は、異常時に発
生した原因を推定する場合に、各測定部位の計測信号を
分析することにより得られる各監視項目と、発生事象の
推定原因の関連度を1つの因果マトリクスとして持って
いた。そして、回転機器の運転中に得られた各監視項目
の値と予め設定された因果マトリクスの関連度を掛け合
わせ、その値を各推定原因について足し合わせ、この値
の大きいものを可能性の高い推定原因として判定してい
た。
【0003】以下、図6及び図7を参照して機器監視診
断装置の従来例について説明する。図6は従来の機器監
視診断装置の構成を示す模式図である。診断対象機器、
例えば回転機器で測定された診断対象データ31はデー
タ確信度演算部32に入力される。ここで、物理量であ
る診断対象データ31は、予め設定された所定の定数等
を用いて例えば0から1までの正規化された監視項目の
値(以下確信度という)に変換される。この確信度は、
原因推定部35に入力され、原因推定知識39によって
与えられる関連度と乗算される。乗算された値を各発生
原因毎に足し合わせることによって最も多い値を示す原
因を異常に対する発生原因として認定していた。
【0004】この異常の発生原因と監視項目の因果関係
については図7に示されるとおりである。図7において
は、回転機器の振動事象についての監視項目と発生原因
の因果関係の例が示されており、図中*印は因果関係の
強度の度合いを表現するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の従来の機器監視
診断装置においては、各監視項目と推定原因の関連度を
専門家知識や経験に基づいて1つの因果マトリクスとし
て整理、表現する必要がある。
【0006】従って、監視項目、推定原因が多い場合に
は因果マトリクスが大きくなり、対象機器に関する因果
マトリクスの構築、表現が複雑で、膨大な作業時間を必
要としていた。
【0007】また、各監視項目と推定原因の因果関係が
直接一対一に表現されており、推定原因の判断も因果マ
トリクスにおける1回の演算により行われるため、判断
の経過を知ることが困難である。従って、誤診断が生じ
ても、その誤診断に気づくことは容易ではなく、たとえ
気づいても原因の究明には多大な作業量を必要としてい
た。
【0008】本発明は係る従来の事情に対処してなされ
たものであり、その目的は、対象機器の監視、診断に供
する因果マトリクスの構築、補修を容易にすると同時
に、監視・診断時の経過を理解容易にし、誤診断に対す
る修正を的確かつ迅速に可能として信頼性の向上を図っ
た機器監視診断装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の機器監視診断装置においては、監視・診断
に必要な測定部位及び測定項目毎の各診断対象データ
基づき、予め診断対象機器毎に定義される状況演算関数
を用いて定量的に演算することにより、前記診断対象機
器の監視項目に対する可能性を推定する対象物状況推定
部と、この対象物状況推定部で得られた推定結果に基づ
き、予め前記診断機器毎に定義された関数を用いて定量
的に演算することにより、前記診断対象機器に発生する
事象の可能性を推定する発生事象分類部と、この発生事
象分類部で推定された発生事象の可能性に基づき、予め
前記診断対象機器毎に定義された関数を用いて演算する
ことにより、その発生事象の発生原因の可能性を推定す
る原因推定部とを有するものである。また、前記対象物
状況推定部、発生事象分類部または原因推定部において
演算された結果の内1乃至複数を組み合わせて表示する
表示手段を有する請求項1記載の機器監視診断装置であ
る。
【0010】
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【作用】上記構成の機器監視診断装置においては、各診
断対象機器で、測定部位及び監視項目毎に得られる診断
対象データを基に、診断対象機器に発生している状況を
推定し、この推定結果から診断対象機器に発生している
発生事象の可能性を推定し、この推定結果に対応してそ
の事象の発生原因を推定する。
【0015】
【0016】
【0017】請求項2記載の機器監視診断装置では、対
象物状況推定部、発生事象分類部または原因推定部にお
いて演算された結果の内1乃至複数が組み合わされて表
示される。
【0018】
【実施例】以下に本発明に係る機器監視診断装置の実施
例を監視対象機器として回転機器を選択して図1に基づ
き説明する。診断対象データ1は、監視・診断の対象機
器の運転中の振動等の測定データを信号処理あるいは演
算して得られるものである。この診断対象データ1はデ
ータ確信度演算部2に入力される。データ確信度演算部
2では、予め設定された所定の定数等を用いて物理量で
ある診断対象データ1を例えば0から1までの確信度に
変換する。
【0019】データ確信度演算部2で得られた確信度
は、対象物状況推定部3に送出される。対象物状況推定
部3では、データ確信度演算部2で得られる各測定部位
の監視項目の確信度を、状況演算関数7で処理し測定対
象物の状況を推定する。
【0020】発生事象分類部4は、対象物状況推定部3
に接続され、対象物状況推定部3で得られる対象機器を
代表する監視項目の確信度が入力される。また、同時に
発生事象演算関数8を用いて対象物状況推定部3で推定
される状況に対応する発生事象の確信度を求める。
【0021】原因推定部5は、発生事象分類部4に接続
され、発生事象分類部4で得られた発生事象の確信度
と、前記監視項目以外の詳細監視項目及び原因推定演算
関数9を入力して測定対象物に発生している事象の原因
を推定する。
【0022】表示部6は、原因推定部5あるいは上記各
部に接続され、上記各部の演算結果を表示する。このよ
うに構成された本願発明の機器監視診断装置の実施例に
おいては、以下のように測定対象機器に発生している事
象の原因が求められる。
【0023】測定対象の機器から得られる診断対象デー
タ1は、監視項目として例えば振動データの場合では、
1N、2N(N:回転周波数)振動ベクトルがある。こ
の診断対象データ1は、データ確信度演算部2におい
て、前述のとおり確信度に変換される。
【0024】図2に測定部位と監視項目毎に確信度が格
納される一例を示す。図2において、表の上欄には、各
測定部位が示されており、左欄には監視項目が示されて
いる。Aijは、測定部位jにおける監視項目iの確信
度となる。例えば、A11は、測定部位が「モータ上X
方向」で、監視項目「全振幅」の確信度となる。
【0025】このように格納された各測定部位の監視項
目における確信度は、対象物状況推定部3に入力され
る。対象物状況推定部3はデータ確信度演算部2で得ら
れる各測定部位の監視項目の確信度Aijを、監視項目
i毎に、全ての測定箇所について、状況演算関数(f
i)7に入力する。そして、対象機器を代表する監視項
目iの確信度Biを演算する。Biは、状況演算関数
(fi)7を用いて一般的に以下のように表現される。
【0026】
【数1】Bi=fi(Ai1,Ai2,…,Aim) この確信度Biは各測定部位における確信度Aijを、
監視項目iについてのみ処理するものである。そして、
各監視項目の確信度の組み合わせ(B1,B2,・・
・,Bn)が対象機器に発生している状況を表現するこ
とになる。
【0027】つまり、対象機器の全振幅(i=1)の場
合の確信度B1は通常よりも大きく、1/2N成分振幅
(i=2)の場合の確信度B2は正常であり、1N成分
振幅(i=3)の場合の確信度B3が通常よりも小さ
く、2N振動成分振幅(i=4)の場合の確信度B4は
正常である等となる。
【0028】図3に各測定部位の監視項目Aijと対象
機器を代表する監視項目の確信度Biの関係を示す。こ
こで、図3における状況演算関数7は、例えば以下に示
すとおりである。
【0029】
【数2】 f1=MAX(A11,A12,A13,A14) f2=MAX(A21+A22−A21*A22,A23+A24 −A23*A24) f3=(A33+A34)/2 ここで、MAX(α,β,γ)はα、β、γの内、大き
な値を選択する関数を表すものである。
【0030】対象物状況推定部3では、各測定部位で測
定された種々の監視項目を、状況演算関数7によって統
合し、各監視項目についてどのような物理量が得られて
いるかを定量的に確信度Biで表現するものである。
【0031】次に、発生事象分類部4は対象物状況推定
部3で得られる対象機器の監視項目の確信度Biを入力
して、以下に示される発生事象演算関数8を用いて事象
の大きさを演算するものである。
【0032】
【数3】Ck=gk(B1,B2,・・・,Bi) このCkは、対象機器に発生している発生事象k、例え
ば不安定振動やアンバランス信号といった事象に対する
確信度を示している。従って、最もCkが大きな発生事
象が対象機器に発生していると考えられる。
【0033】代表する監視項目の確信度Biと発生して
いる事象の確信度Ckの関係の一例を図4に示す。ここ
で、発生事象kを推定するための発生事象演算関数(g
k)8の一例としては、以下のような式がある。
【0034】
【数4】g1=0.2B1+B2−0.2B1*B2 g2=B3+0.4B4−0.4B3*B4 g3=B4(1−B3) これらの式が、対象物を代表する全振幅(i=1)等の
監視項目iの変化状況と、対象物に発生している不安定
信号等の発生事象kとの因果関係に関する知識を表現し
ている。
【0035】発生事象分類部4では、発生事象演算関数
(gk)を用いて、発生事象kの確信度がCkが演算さ
れる。原因推定部5は発生事象分類部4で得られる対象
機器の発生事象kの確信度Ckと、前記監視項目の確信
度Aij以外の発生事象kの詳細監視項目mの確信度D
kmを以下に示される原因推定演算関数(Ekn)9に
入力する。
【0036】
【数5】 Ekn=Ck*hkn(Dk1,Dk2,・・・,Dkm) この原因推定演算関数(hkn)9は測定対象機器に発
生している事象kにおける推定原因nの可能性を表す確
信度であるEknを演算するものである。従って、Ek
nの大きい順に異常事象を発生させる原因の可能性が高
いことになる。
【0037】図5に詳細監視項目Dkmと推定原因Ek
nの関係について示す。ここで、図5においては、図4
の発生事象の一つであるアンバランス事象(k=2)に
おける一例を示している。例えば、欠損アンバランスと
いう推定原因(n=1)の場合では、原因の確信度(E
kn)はE21で表され、また発生事象の信頼度Ckは
C2であり、原因推定演算関数(hkn)9はh21と
して表現され、さらに詳細監視項目(Dkm)は、D2
mで表される。図中では、それぞれの詳細監視項目、例
えばm=1の場合は「1N長期トレンド」であり、これ
らをm=1から6までをすべてh21に代入することに
よって欠損アンバランスという推定原因の確信度を求め
ている。この原因推定演算関数(hkn)9は例えば以
下のように表現される。
【0038】
【数6】 h21=(1−D21)(1−(D22−1)2 ) *(1−D23)(0.8+0.2cos(2π*D24)) h22=D21(1−D22)(1−D23) *(0.8+0.2cos(2π*D24)) h23=D23(1−D24) これらは、対象物にアンバランス事象(k=2)が発生
している場合に、1N振動ベクトルの維持間変化傾向等
の詳細監視項目と、アンバランス振動を発生させている
欠損アンバランス(n=1)、摩耗アンバランス(n=
2)等の原因の因果関係を表現している。
【0039】表示部6は上記各部の出力を表示するもの
であり、監視・診断の経過や結果を知ることができる。
この表示部6は、液晶表示装置に代表される表示装置の
みならず、印刷装置等でもよい。
【0040】また、上記各部の演算関数及び出力を記憶
する例えば磁気記憶装置あるいは光ディスク記憶装置を
備えるようにしたり、またこれらの装置において、磁気
ディスクあるいは光ディスクを単独に移動できるものと
してもよい。
【0041】監視・診断時に用いる知識を構築、修正を
行う際には、対象物状況推定部3の状況演算関数7、発
生事象分類部4の発生事象演算関数8、原因推定部5の
原因推定演算関数9の各々を管理しながら追加、修正を
行えばよい。
【0042】従って、監視・診断の過程が、対象物状況
推定部、発生事象分類部、原因推定部に分割されている
ので、因果マトリクスの構築、補修を容易にし、推論の
経過を理解しやすい。従って、誤診断の発生についての
原因究明も、誤診断がどの段階において発生したか把握
を容易に行うことが可能であり、その後のデータあるい
は演算関数の追加、修正等を的確に早急に実施すること
ができる。また、前述のとおり、上記各部の演算関数及
び出力を記憶する例えば磁気記憶装置あるいは光ディス
ク記憶装置を備えていれば、この追加、修正作業が容易
となり、あるいは、磁気ディスクあるいは光ディスクを
単独に移動させて別の場所で別の装置を用いて作業を行
うことができる。
【0043】
【発明の効果】以上説明したように本発明の機器監視診
断装置においては、監視・診断に必要な各診断対象デー
タから診断対象機器の監視・診断を行う際に用いる因果
マトリクスの構築、補修を容易にし、推論の経過も容易
となる。また、推論に誤診断が発生した場合には、その
発生段階の把握及び因果マトリクスの修正が的確かつ迅
速に可能であり、信頼性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る機器監視診断装置の実施例の構成
を示す模式図。
【図2】本発明の実施例のデータ確信度演算部における
演算結果を示す評価図。
【図3】本発明の実施例の対象物状況推定部における演
算結果を示す評価図。
【図4】本発明の実施例の発生事象分類部における演算
結果を示す評価図。
【図5】本発明の実施例の原因推定部における演算結果
を示す評価図。
【図6】機器監視診断装置の構成の従来例を示す模式
図。
【図7】機器監視診断装置の発生事象と発生原因の相関
関係を示す評価図。
【符号の説明】
1…診断対象データ 2…データ確信度演算
部 3…対象物状況推定部 4…発生事象分類部 5…原因推定部 6…表示部 7…状況演算関数 8…発生事象演算関数 9…原因推定演算関数 31…診断対象データ 32…データ確信度演算部 35…原因推定部 36…推定原因表示部 39…原因推定知識
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 郡山 順 (56)参考文献 特開 平5−273811(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01M 19/00 G21C 17/003 G05B 23/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】監視・診断に必要な測定部位及び測定項目
    毎の各診断対象データに基づき、予め診断対象機器毎に
    定義される状況演算関数を用いて定量的に演算すること
    により、前記診断対象機器の監視項目に対する可能性
    推定する対象物状況推定部と、 この対象物状況推定部で得られた推定結果に基づき、予
    め前記診断機器毎に定義された関数を用いて定量的に演
    算することにより、前記診断対象機器に発生する事象の
    可能性を推定する発生事象分類部と、 この発生事象分類部で推定された発生事象の可能性に基
    づき、予め前記診断対象機器毎に定義された関数を用い
    て演算することにより、その発生事象の発生原因の可能
    を推定する原因推定部とを有することを特徴とする機
    器監視診断装置。
  2. 【請求項2】前記対象物状況推定部、発生事象分類部ま
    たは原因推定部において演算された結果の内1乃至複数
    を組み合わせて表示する表示手段を有することを特徴と
    する請求項1記載の機器監視診断装置。
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