JP3331648B2 - 半導体加速度センサ - Google Patents

半導体加速度センサ

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JP3331648B2
JP3331648B2 JP34725092A JP34725092A JP3331648B2 JP 3331648 B2 JP3331648 B2 JP 3331648B2 JP 34725092 A JP34725092 A JP 34725092A JP 34725092 A JP34725092 A JP 34725092A JP 3331648 B2 JP3331648 B2 JP 3331648B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、半導体加速度センサ
に係り、特に、自動車の車体制御、エンジン制御、エア
バック制御等に好適な半導体加速度センサに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】自動車用の加速度センサに要求される性
能としては、比較的低レベルの加速度(0〜±1G)を
低レベルの周波数(0〜100Hz)で精度よく検出す
ることが挙げられる。尚、ここで、1Gは加速度の単位
で、9.8m/sec2 を表す。
【0003】ところで、このような加速度センサとして
は、従来から圧電効果を利用した圧電式、差動トランス
を利用した磁気式、あるいは半導体式でシリコンの微細
加工技術を駆使した半導体歪ゲージ式や静電容量式等が
広く知られている。この中でも低加速度レベル、低周波
数レベルを精度良く検出でき、安価で大量生産にむく方
式としては半導体式は最も有望と考えられている。
【0004】又、静電容量式は歪ゲージ式に比較して、
検出感度が大きいという特徴を有している。このような
静電容量型加速度センサの従来例として特開平2−13
4570号公報に開示されているものを図18に示す。
図18において静電容量型加速度センサの検出部は3枚
のシリコン基板120,121,122を絶縁膜である
熱酸化膜123を介して直接張り合わせ、接合したもの
である。シリコン基板120には、エッチング加工によ
り、接合前にシリコンビーム(梁状部)124と可動電
極125が予め形成されている。さらに、シリコン基板
121,122にも接合前に予めポリシリコンによる固
定電極126,127が形成されている。重りの機能を
有する可動電極125はシリコンビーム124によって
支持されており、これに作用する図の上下方向の加速度
の大きさに応じて、可動電極125と固定電極126,
127との間の空隙の寸法が変化する。即ち、検出部に
作用する加速度に応じて空隙部の静電容量が変化し、こ
の変化をボンディングパッド128を介して、外部の電
子回路に接続することで加速度を検出しようとするもの
である。
【0005】しかしながら、このような構成の静電容量
型加速度センサにおいては、シリコン基板自身を100
〜200μm程も加工してビームを形成するために生じ
る高度な加工技術の要求が必要であるとともに、製造コ
ストも増大する。つまり、可動電極を形成するシリコン
基板1枚と固定電極を形成するシリコン基板2枚の合計
3枚のシリコン基板が必要であり、低コスト化が困難な
ことである。又、熱酸化膜を介してシリコン基板どうし
を接合しなければならないため、プロセス上の熱的制約
を受けるだけでなく、可動電極125と固定電極12
6,127の位置決め精度が劣る。さらに、シリコンビ
ーム124を形成するためには、シリコン基板120を
両面から精密に制御してエッチングを行わなければなら
ず、僅かなシリコンビーム124の厚さのばらつきがそ
のまま加速度を受けた時の空隙の変化のばらつきに反映
される。さらには、加速度の検出を静電容量の変化で行
うため、静電容量の測定限界より電極面積を小さくでき
ず、小型化が望めなかった。
【0006】本出願人はこのような点に鑑みて、先に電
界効果型トランジスタを利用することにより、半導体技
術を応用し超小型で安価に製作することを可能にした新
規な半導体加速度センサを特願平4−305708号と
して提案している。
【0007】本出願人が先に提案したトランジスタ型加
速度センサは、電界効果型トランジスタのゲート電極を
基板の上方に所定の間隔を隔てた構造として、加速度に
よりゲート電極が変位したときゲート電極とチャネルに
印加される電界強度が変化し、またはゲート電極が変位
したときゲート幅が変化し、その結果加速度をトランジ
スタのドレイン電流変化として検知しようとしたもので
ある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、その後
検討した結果、リーク電流が大きい、経時変化が比較的
大きい等の問題点が見い出された。
【0009】即ち、本出願人が先に提案したトランジス
タ型半導体加速度センサにおいては、そのプロセス上半
導体基板とゲート電極間の絶縁膜を犠牲層としてエアギ
ャップを形成している。従って、チャネルとなる基板上
には通常のMOS型トランジスタのようなゲート酸化膜
が無くチャネルとなる基板表面が露出した状態となって
いる。このため表面の物性が不安定となり、表面リーク
電流、経時変化が生じるという問題点があった。
【0010】本発明の目的は、上記問題点を鑑み、本出
願人が先に提案したトランジスタ型半導体加速度センサ
に改良を加えることにより、リーク電流、出力の経時変
化を抑制し得るようにした新規なトランジスタ型半導体
加速度センサを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明の半導体加速度
センサは、半導体基板と、前記半導体基板上に配置され
たゲート酸化膜と、前記ゲート酸化膜上に配置された下
部ゲート電極と、前記半導体基板における前記下部ゲー
ト電極の両側に下部ゲート電極に対し自己整合的に形成
された不純物拡散層よりなる固定電極と、前記半導体基
板の上方に前記下部ゲート電極と所定の間隔を隔てて配
置された梁構造の可動上部ゲート電極とを備え、加速度
の作用に伴う前記可動上部ゲート電極の変位によって生
じる前記固定電極間の電流の変化で加速度を検出するよ
うにし、前記下部ゲート電極が前記可動上部ゲート電極
に対して部分的に重なるように配置されている半導体加
速度センサをその要旨とする。
【0012】また、前記ゲート酸化膜を保護するために
前記下部ゲート電極上に配置されたSi からなる
絶縁膜を更に備えたことをその要旨とするものである。
【0013】
【作用】この発明の半導体加速度センサは、可動上部ゲ
ート電極と下部ゲート電極によりコンデンサが構成さ
れ、ゲート酸化膜と下部ゲート電極と固定電極とにより
電界効果型トランジスタが構成される。そして、可動上
部ゲート電極が加速度により変位し前記コンデンサの静
電容量が変化して、前記トランジスタのチャネルに印加
される電界強度が変化する。その結果、加速度が電界効
果型トランジスタのドレイン電流変化として検出される
ことになる。又、チャネル上にゲート酸化膜が配置され
て基板が保護されている。
【0014】
【0015】
【実施例】(第1実施例)以下、この発明を具体化した
一実施例を図面に従って説明する。
【0016】図1は、本実施例の半導体加速度センサの
平面図を示す。又、図2には図1のA−A断面を、図3
には図1のB−B断面を、図4には図1のC−C断面を
示す。
【0017】図2〜図4に示すように、P型シリコン基
板1上にはゲート酸化膜43が形成されている。又、ゲ
ート酸化膜43上には、下部(固定)ゲート電極44が
配置されており、この下部ゲート電極44はポリシリコ
ンよりなる。さらに、ゲート酸化膜43及び下部ゲート
電極44上には、絶縁膜45及び絶縁膜2が形成され、
絶縁膜45,2はSiO2 、Si3 4 等よりなる。
又、絶縁膜45の上には、絶縁膜2の無い長方形状の領
域、即ち、空隙部3が形成されている(図1参照)。図
1に示すように、前述の下部ゲート電極44は長方形状
部44aとその長方形状部44aから延びる帯状部44
bとからなり、空隙部3の底面部に長方形状部44aが
配置され、帯状部44bは空隙部3の外部において延設
されている。さらに、絶縁膜2上には、空隙部3を架設
するように両持ち梁構造の可動上部ゲート電極4が配置
されている。この可動上部ゲート電極4は、ポリシリコ
ンよりなる。
【0018】尚、可動上部ゲート電極4の下部における
絶縁膜2の空隙部3は、犠牲層としてエッチングされる
ことにより形成されるものである。この犠牲層のエッチ
ングの際には、エッチング液として、可動上部ゲート電
極4及び絶縁膜45がエッチングされず、犠牲層である
絶縁膜2がエッチングされるエッチング液が使用され
る。
【0019】
【0020】又、絶縁膜2上には層間絶縁膜5が配置さ
れ、その上にはコンタクトホール7を介して可動上部ゲ
ート電極4と電気的接続をするためのアルミ配線6が配
置されている。
【0021】図3において、P型シリコン基板1上にお
ける下部ゲート電極44の帯状部44bの両側には不純
物拡散層からなる固定電極8,9が形成されている。こ
の固定電極8,9は、下部ゲート電極44の帯状部44
bに対して自己整合的にP型シリコン基板1にイオン注
入等によりN型不純物を導入することによって形成され
たものである。
【0022】尚、下部ゲート電極44及び可動上部ゲー
ト電極(両持ち梁)4はポリシリコンの他に、タングス
テン等の高融点金属を用いてもよい。又、図1に示すよ
うに、固定電極8,9はコンタクトホール12,14を
介してアルミ配線13,15と電気的に接続されてい
る。そして、アルミ配線13,15及び6は外部の電子
回路と接続されている。
【0023】又、固定電極8,9と下部ゲート電極44
及びゲート酸化膜43とで、電界効果型トランジスタを
構成している。従って、図3に示すように、下部ゲート
電極44に電圧が印加されるとP型シリコン基板1にお
ける固定電極8,9間には、反転層16が形成され、固
定電極8,9間にドレイン電流が流れることとなる。
【0024】次に、このように構成した半導体加速度セ
ンサの製造工程を図5〜図14を用いて説明する。尚、
センサ処理回路にMOSFETを用いているものとす
る。
【0025】図5に示すように、P型シリコン基板17
を用意し、その主表面に熱酸化によりゲート酸化膜18
を形成する。そして、図6に示すように、ゲート酸化膜
18上にポリシリコンを成膜し、フォトリソ工程を経
て、ドライエッチング等でセンサの下部ゲート電極1
9,20及び回路部のトランジスタのゲート電極21を
形成する。ここで、下部ゲート電極19及び20は図6
の断面以外の部分で接続されている。
【0026】次に、図7に示すように、電極19,2
0,21を含めたゲート酸化膜18上に、犠牲層エッチ
ング液にエッチングされない絶縁膜22を成膜し、その
上に一部が犠牲層となる絶縁膜23を形成する。
【0027】さらに、図8に示すように、絶縁膜23上
にポリシリコンを成膜し、フォトリソ工程を経てドライ
エッチング等でセンサの可動上部ゲート電極24をパタ
ーニングする。
【0028】引き続き、図9に示すように、N型拡散層
よりなるセンサの固定電極及びトランジスタのソース・
ドレイン領域を形成するために、フォトリソ工程を経
て、レジスト25を用いて絶縁膜23に開口部26,2
7,28,29を形成する。
【0029】さらに、図10に示すように、絶縁膜23
の開口部26,27,28,29からセンサの下部ゲー
ト電極20及びトランジスタのゲート電極21に対して
自己整合的にイオン注入等によって不純物を導入して、
N型拡散層からなるセンサの固定電極30,31、トラ
ンジスタのソース・ドレイン領域32,33を形成す
る。
【0030】次に、図11に示すように、可動上部ゲー
ト電極24、下部ゲート電極19,20、ゲート電極2
1及び固定電極30,31、ソース・ドレイン領域3
2,33とアルミ配線を電気的に絶縁するための層間絶
縁膜34を成膜する。そして、図12に示すように、層
間絶縁膜34に固定電極30,31、ソース・ドレイン
領域32,33のそれぞれとアルミ配線を電気的に接続
するためのコンタクトホール35,36,37,38を
フォトリソ工程を経て形成する。
【0031】さらに、図13に示すように、電極材料で
あるアルミニウムを成膜して、フォトリソ工程を経てア
ルミ配線39,40,41,42等を形成する。そし
て、図14に示すように、層間絶縁膜34の一部と絶縁
膜23の一部である犠牲層をエッチングする。
【0032】このようにして、トランジスタ型半導体加
速度センサの製作工程が終了する。次に、加速度センサ
の作動を図1〜図4を用いて説明する。変位可能な可動
上部ゲート電極4と電界効果型トランジスタの下部ゲー
ト電極44でコンデンサを形成している。ここで、本半
導体加速度センサが加速度を受けて可動上部ゲート電極
4が変位すると、可動上部ゲート電極4と下部ゲート電
極44で構成される静電容量が変化し、電界効果型トラ
ンジスタのドレイン電流Id が次式に従って変化する。
【0033】
【数1】
【0034】・・・(1) ここで、μはキャリア移動度、L、W、Vthはそれぞれ
電界効果型トランジスタ素子のチャネル長、チャネル幅
及びしきい値電圧を示し、Vg はゲート電圧である。
又、Cm はゲート絶縁膜43の静電容量Coxと可動上部
ゲート電極4と下部ゲート電極44の間の静電容量Cga
p とを直列接続した合成容量であり、次式で表される。
【0035】
【数2】
【0036】・・・(2) 従って、本半導体加速度センサは、可動上部ゲート電極
4と下部ゲート電極44とで構成される静電容量が加速
度を受けて変化する状態を、電界効果型トランジスタの
出力変化(ドレイン電流変化)として検知する。
【0037】このように本実施例では、P型シリコン基
板17(半導体基板)の主表面にゲート酸化膜18を形
成し(第1工程)、ゲート酸化膜18上に下部ゲート電
極19,20を形成する(第2工程)。そして、前記ゲ
ート酸化膜を保護するために前記下部ゲート電極19、
20上にSi 3 4 からなる絶縁膜22を形成し(第3工
程)、絶縁膜22上に絶縁膜23(犠牲層)を形成し
(第工程)、絶縁膜23上に梁形状の可動上部ゲート
電極24を形成する(第工程)。さらに、下部ゲート
電極20に対し自己整合的に不純物を拡散して下部ゲー
ト電極20の両側において固定電極30,31を形成し
(第工程)、可動上部ゲート電極24の変位に伴う固
定電極30,31間の電流の変化を検出できるように、
可動上部ゲート電極24の下の絶縁膜23をエッチング
除去した(第工程)。
【0038】その結果、図1〜図4に示すように、P型
シリコン基板1(半導体基板)と、P型シリコン基板1
上に配置されたゲート酸化膜43と、ゲート酸化膜43
上に配置された下部ゲート電極44と、前記ゲート酸化
膜を保護するために下部ゲート電極44上に配置された
Si 3 4 からなる絶縁膜45と、P型シリコン基板1に
おける下部ゲート電極44の両側に下部ゲート電極44
に対し自己整合的に形成された不純物拡散層よりなる固
定電極8,9と、P型シリコン基板1の上方に下部ゲー
ト電極44と所定の間隔を隔てて配置された梁構造の可
動上部ゲート電極4とを備え、加速度の作用に伴う可動
上部ゲート電極4の変位によって生じる固定電極8,9
間の電流の変化で加速度を検出する。つまり、P型シリ
コン基板1上にゲート酸化膜43を介して配置された下
部ゲート電極44と、P型シリコン基板1における下部
ゲート電極44の両側に下部ゲート電極44に対し自己
整合的に形成された不純物拡散層よりなる固定電極8,
9とから電界効果型トランジスタを構成し、P型シリコ
ン基板1の上方に所定の間隔を隔てて配置された梁構造
の可動上部ゲート電極4を備え、加速度の作用に伴う可
動上部ゲート電極4の変位によって生じる電界効果型ト
ランジスタの出力変化(ドレイン電流変化)で加速度を
検出するようにした。
【0039】このように、下部ゲート電極44を有した
トランジスタ型半導体加速度センサにおいては、下部ゲ
ート電極44が直接ゲート酸化膜43上に形成されてお
りチャネル上にゲート酸化膜43が配置され基板1が保
護されている。このことにより、トランジスタ特性の経
時変化、ドレイン電流のドリフト等を生じること無く、
トランジスタを動作させるための電圧をチャネルに印加
することが可能となる。よって、チャネル付近の構造が
通常のMOS型トランジスタと同様であり、リーク電
流、出力の経時変化を抑制し、長寿命の加速度センサが
得られることになる。
【0040】又、これらのプロセスは、全てICの作製
プロセスそのもの、あるいは、その流用であるため、I
Cで構成された回路部とセンサ構造体の一体化が、著し
く容易に可能となる。
【0041】尚、本実施例で図1では、下部ゲート電極
44を長方形状部44aと帯状部44bとから構成し、
長方形状部44aの上方に可動上部ゲート電極4を配置
するとともに帯状部44bに固定電極8,9を形成した
が、同一箇所に下部ゲート電極44と可動上部ゲート電
極4と固定電極8,9とを配置してもよい。 (第2実施例)次に、第2実施例を第1実施例との相違
点を中心に説明する。
【0042】図15に本実施例の半導体加速度センサの
平面図を示し、図16に図15のD−D断面を示す。図
1に示す第1実施例では、可動上部ゲート電極に対し
て、1つのトランジスタを配置していたが、図15に示
す第2実施例では、可動上部ゲート電極46に対して、
2つの電界効果型トランジスタが配置されている。そし
て、そのそれぞれの下部ゲート電極47,48が可動上
部ゲート電極46に対して、部分的に重なるように対称
に配置されている。
【0043】それぞれのトランジスタは、下部ゲート電
極47,48と、そのそれぞれに対して、両側に配置さ
れたN型拡散層よりなる固定電極49,50及び51,
52から構成されている。又、それぞれの固定電極4
9,50,51,52はコンタクトホール53,54,
55,56を介してアルミ配線57,58,59,60
と接続されている。
【0044】エッチング領域61は、図示されていない
絶縁膜のうち犠牲層としてエッチングされる領域を示
し、犠牲層エッチングを行うことで、可動上部ゲート電
極46(ポリシリコン)は2箇所の固定端62,63で
固定された可動構造となる。
【0045】図16において、可動上部ゲート電極46
に電圧を印加すると、可動上部ゲート電極46と下部ゲ
ート電極47,48で構成される静電容量とゲート酸化
膜容量に応じて決まる電圧が下部ゲート電極47,48
に印加され、電界効果型トランジスタのドレイン電流が
流れる。
【0046】次に、二次元検出可能な加速度センサの作
動を、図16を用いて説明する。本加速度センサは、加
速度を受けて、図16に示すz方向に可動上部ゲート電
極46が変位した場合には、可動上部ゲート電極46と
下部ゲート電極47,48との間のギャップが小さくな
るために、その静電容量が増大し、従って、先に示した
(1),(2)式にしたがってドレイン電流が増大す
る。
【0047】一方、本半導体加速度センサが、加速度を
受けて、図16に示すx方向に可動上部ゲート電極46
が変位した場合には、下部ゲート電極47,48との間
の重なり面積が一方は増大し他方は減少する。その結
果、可動上部ゲート電極46と下部ゲート電極47,4
8との間の静電容量が一方は増大し他方は減少する。よ
って、(1),(2)式に従って、ドレイン電流は一方
が増大し、他方が減少する。
【0048】このように、本半導体加速度センサは、2
つの電流量の増減で二次元の加速度を検出することがで
きる。このように本実施例では、トランジスタを2組配
置し、その下部ゲート電極47,48の一部が可動上部
ゲート電極46と重なるような構造にし、可動上部ゲー
ト電極46が加速度を受けて変位したときに、その重な
り部分の面積が一方は増加し他方は減少する構造とし
た。こうすることで、2つのトランジスタの電流の増減
から、梁の水平及び垂直方向の加速度を検出することが
可能となる。即ち、2つの電流量が同相で変化した場合
には、梁は基板に対して垂直方向に変位し、2つの電流
量が逆相で変化した場合には、梁は、基板に対して水平
方向に変位したものとして加速度を検出することができ
る。このことは、1つの加速度検出構成で二次元の検出
方向をもつことを可能とするものである。 (第3実施例)次に、第3実施例を第2実施例との相違
点を中心に説明する。
【0049】図17に本実施例の半導体加速度センサの
斜視図を示す。本実施例は、三次元の加速度を検出する
三次元トランジスタ型半導体加速度センサとしたもので
ある。
【0050】シリコン基板46上にセンサ部65がその
梁の長手方向が図中のy方向になるように配置されてい
る。又、シリコン基板46上にセンサ部66がその梁の
長手方向が図中のx方向になるように配置されている。
【0051】つまり、下部ゲート電極67,68を有す
る可動上部ゲート電極69と、下部ゲート電極70,7
1を有する可動上部ゲート電極72とが配置されるとと
もに、固定電極73,74,75,76,77,78,
79,80が配置されている。その他の絶縁層、アルミ
配線、コンタクトホール等は省略されている。既に述べ
たように、センサ部65は電極73と74及び75と7
6の間の電流量の増減で、x方向とz方向の加速度を検
出することができる。さらに、センサ部66は、電極7
7と78及び79と80との間の電流量の増減で、y方
向とz方向の加速度を検出することができる。
【0052】従って、このように第2実施例に示すトラ
ンジスタ型半導体加速度センサを同一シリコン基板上に
互いに直交して2個配置することで三次元の加速度セン
サを実現できる。よって、1つのシリコンチップ上で三
次元の加速度の検出が可能になる。
【0053】尚、この発明は上記各実施例に限定される
ものではなく、例えば、各半導体加速度センサはP型基
板について説明してきたが、N型基板で拡散層の不純物
をP型としたものでもよい。
【0054】又、各実施例は両持ち梁で示したが、片持
ち梁でもよい。さらに、各実施例では検出する電流とし
て(1)式の飽和領域のドレイン電流で説明したが、線
形領域のドレイン電流を検出に用いることも可能であ
る。
【0055】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
リーク電流、出力の経時変化を抑制し得ることができる
優れた効果を発揮する。また、1つの加速度検出構成で
二次元の検出方向をもつことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の半導体加速度センサの平面図であ
る。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図1のB−B断面図である。
【図4】図1のC−C断面図である。
【図5】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図で
ある。
【図6】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図で
ある。
【図7】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図で
ある。
【図8】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図で
ある。
【図9】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図で
ある。
【図10】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図
である。
【図11】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図
である。
【図12】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図
である。
【図13】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図
である。
【図14】半導体加速度センサの製造工程を示す断面図
である。
【図15】第2実施例の半導体加速度センサの平面図で
ある。
【図16】図15のD−D断面図である。
【図17】第3実施例の半導体加速度センサの斜視図で
ある。
【図18】従来技術による半導体加速度センサの断面図
である。
【符号の説明】
1 半導体基板としてのP型シリコン基板 4 可動上部ゲート電極 8,9 固定電極 17 半導体基板としてのP型シリコン基板 18 ゲート酸化膜 19,20 下部ゲート電極 23 犠牲層としての絶縁膜 24 可動上部ゲート電極 30,31 固定電極 43 ゲート酸化膜 44 下部ゲート電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−278464(JP,A) 特開 平4−25764(JP,A) 特開 昭62−94988(JP,A) 特開 昭59−74682(JP,A) 特開 昭54−162975(JP,A) 特開 昭53−66179(JP,A) 特開 昭55−52262(JP,A) 特公 昭48−14877(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/84 G01P 15/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、 前記半導体基板上に配置されたゲート酸化膜と、 前記ゲート酸化膜上に配置された下部ゲート電極と 前記半導体基板における前記下部ゲート電極の両側に下
    部ゲート電極に対し自己整合的に形成された不純物拡散
    層よりなる固定電極と、 前記半導体基板の上方に前記下部ゲート電極と所定の間
    隔を隔てて配置された梁構造の可動上部ゲート電極とを
    備え、 加速度の作用に伴う前記可動上部ゲート電極の変位によ
    って生じる前記固定電極間の電流の変化で加速度を検出
    するようにし 前記下部ゲート電極が前記可動上部ゲート電極に対して
    部分的に重なるように配置されている ことを特徴とする
    半導体加速度センサ。
  2. 【請求項2】 前記ゲート酸化膜を保護するために前記
    下部ゲート電極上に配置されたSi からなる絶縁
    膜を更に備えたことを特徴とする請求項1に記載の半導
    体加速度センサ。
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