JP3331330B2 - アンテナシステム - Google Patents

アンテナシステム

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JP3331330B2
JP3331330B2 JP18830299A JP18830299A JP3331330B2 JP 3331330 B2 JP3331330 B2 JP 3331330B2 JP 18830299 A JP18830299 A JP 18830299A JP 18830299 A JP18830299 A JP 18830299A JP 3331330 B2 JP3331330 B2 JP 3331330B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低軌道衛星等の非
静止衛星を用いた通信システムに好適なアンテナシステ
ムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のアンテナシステムでは、図13の
様に方位角θ専用、仰角φ専用の調整機構をアンテナ毎
に備え、前記2つの調整機構を調整することでアンテナ
の方向調整を行っていた。
【0003】このため、非静止衛星等との通信等、受信
点(アンテナの設置場所)から見た通信対象の方向が時
間と共に変化する場合、受信点から見た方向の異なる複
数の通信対象と同時に通信を行うためには、図13の様
なアンテナシステムが通信対象と同じ数だけ必要とされ
ていた。
【0004】しかし、方向調整機構を含めたアンテナを
複数設置する事は、単に場所を取るだけでなく、通信対
象の方向とアンテナの位置関係によっては、アンテナ同
志が互いに通信の障害物となる場合が発生する等の問題
点があった。
【0005】この問題点に対しては、2つのアンテナ同
士が互いに通信の障害物とならないようにした、図14
の様な構成のアンテナシステムが存在した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図14
の様な構成では、2つのアンテナ方向調整のために5つ
の可動部分が必要となり、機構的に複雑となると同時
に、アンテナ可動部分の可動範囲(特に方位角の制御)
を広く取る必要がある。
【0007】そして、装置の小型化が困難であり、ま
た、アンテナの方向制御が複雑となると言う課題が存在
した。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記従来技術
の課題に鑑み、2つの衛星等の移動と同時に通信を行う
際に、2つのアンテナが互いに通信の際に障害物となら
ないようなアンテナの構成と、その方向(方位角θ、仰
角φ)調整機構を簡単な機構で実現した非静止衛星追尾
用アンテナ機構に関する。
【0009】また、このアンテナ機構におけるアンテナ
部分に、平面アンテナの機能を両面または多面にわたり
具備することで、通信対象に向かせるためのアンテナ方
向調整動作範囲が軽減可能となり、より俊敏かつ信頼性
の高い信号の送受信を可能とするものである。
【0010】より具体的には、第1のアンテナと、第2
のアンテナと、第3のアンテナと、前記第1のアンテナ
を第1の軸線を中心に回転させる第1の回転機構と、前
第1の軸線と同一平面上で平行、かつ、非対向に配置
された第2の軸線を中心に前記第2のアンテナを回転さ
せる第2の回転機構と、前記第1のアンテナ及び前記第
2のアンテナに共通の仰角調整機構と、前記第1のアン
テナ及び前記第2のアンテナに共通の方位角調整機構
、前記第3のアンテナは、前記第1のアンテナあるい
は前記第2のアンテナと回転機構を共用し、回転機構を
共用するアンテナと異なる方向に向けられたことを特徴
とする。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態では、アンテ
ナの片側のみについて記載してあるが、アームの延長上
には片側と同様のアンテナがついているものであり、ア
ームを支える双方の中心に備え付けてあるものとする。
【0012】図1に本発明の非静止衛星追尾用アンテナ
機構の第1の実施の形態の外形を示す。図1において、
1は第1の腕木、2は第2の腕木、3は軸線、4は軸
線、5は第1のアンテナ、6は第2のアンテナ、7は支
柱、8は回転台である。アンテナ支持用の第1の腕木1
と、アンテナ支持用の第2の腕木2とがある。第1のア
ンテナ5は、そのアンテナの指向性が、第1の腕木1の
軸線3に対して任意の方向で、第1の腕木1に取り付け
られている。第2のアンテナ6は、そのアンテナの指向
性が、第2の腕木2の軸線4に対して任意の方向で、第
2の腕木2に取り付けられている。第1のアンテナ5を
第1の腕木1の軸線3を中心に回転させる第1の回転機
構と、第2のアンテナ6を第2の腕木2の軸線4を中心
に回転させる第2の回転機構とが設けられている。第1
の腕木1及び第2の腕木2に共通の仰角調整機構と、第
1の腕木1及び第2の腕木2に共通の方位角調整機構と
が設けられている。第1の腕木1と第2の腕木2とは、
同一平面上で平行かつ非対向に配置されている。第1の
アンテナ5あるいは第2のアンテナ6に、表と裏の2面
をアンテナとして利用できる平面アンテナを用いてい
る。
【0013】図2にアンテナ取り付けアームの先端に取
り付けられたアンテナ面を示す。第1及び第2のアンテ
ナが互いに背中合わせとなるような構造である。
【0014】図2において、アンテナ設置後等の初期状
態では、第1のアンテナが目的の衛星(衛星A)との通
信をする場合、第1のアンテナは衛星Aを追尾動作す
る。
【0015】次に、時間が経過し、図3のように新たな
衛星Bがあらわれ、衛星Aから衛星Bに通信の対象を切
り替える場合(通常のハンドオーバー時)、軌道計算か
ら衛星Bの位置が概算で求められるため、現在のアンテ
ナ面(第1のアンテナ、及び第2のアンテナ)の向きか
ら、第1のアンテナを衛星Bに向ける距離(軌跡)と、
第2のアンテナを衛星Bに向ける距離が計算でき、稼動
距離の少ない方を採用する。
【0016】図3では第2のアンテナを衛星Bに向ける
軌跡を取る方が、アンテナの動き範囲を軽減できるた
め、第2のアンテナが衛星Bを追尾し通信を行う。
【0017】この一連の流れを図10に示す。
【0018】また、ハンドオーバー時に衛星Bの位置が
軌道計算によって予測ができない場合は、衛星Bの位置
を把握するために、以下の2通りが考えられる。
【0019】まず第1の方法は、第1、第2アンテナを
回転させることで、受信パワーを計測し、パワー分布か
らおおよその衛星の位置を絞り込み、さらにアンテナを
動かし、受信パワーが規定値になる位置を見つけ、すな
わち、衛星Bをつかまえることができる。
【0020】次に、第2の方法は、アンテナの片面
(例:図3では第2のアンテナ)を指向性の緩いアンテ
ナ面にし、信号を受信し易くする。
【0021】ハンドオーバー時はその面を使い受信パワ
ーを測定し、衛星の位置を概算する(何時何分等)。
【0022】次に今概算した位置にもう一方の面(例:
図3では第1のアンテナ)を向かせ(反転させる)、更
にアンテナの位置決めを行う。
【0023】この流れを図11に示す。
【0024】上記のようにして位置が不明である衛星B
を場合見つけることは、例えば、天空の気象状況が悪
く、現在の衛星を追尾するよりも別の衛星を追尾した方
が受信パワーを稼げる場合や(アンテナの向きから、そ
の時得られるであろう、受信パワーがわかるため、その
既知の値よりも受信値が著しく低い場合等)、何らかの
問題で衛星を見失ってしまった時の復旧等に大変有効で
ある。
【0025】図4に本発明の第2の実施の形態を示す。
【0026】前記同様、アンテナ面のみをあらわしてお
り、第1、第2のアンテナが互いに背中合わせとなるよ
うな構造であり、加えて、この平面アンテナが複数個
(ここでは片側2個)並列に接続されているようなアン
テナにおいて、アンテナ設置等の初期状態では、第1の
アンテナが目的の衛星(衛星A)との通信しているもの
とする(第3、4のアンテナは待機状態)。
【0027】次に、時間が経過し、図5のように新たな
衛星Bがあらわれ、衛星Aから衛星Bに通信の対称を切
り替える場合、衛星の軌道が把握できる場合、第3、4
のアンテナのどちらかを衛星Bが来るであろう位量まで
移動(最短経路で動ける方を向ける)、衛星Bをつかま
えられたら第1、2のアンテナのいずれかを同様に衛星
Bに向け(最短経路で動ける方を)、合計4枚のアンテ
ナで信号の送受信を行うことができる。
【0028】または、第3、4のアンテナが衛星Bと通
信している場合、今度は第1、2のアンテナが衛星Bの
次の衛星を探すものとしてもよい。
【0029】衛星の軌道が把握できない場合、第3、4
のアンテナを回転させることで衛星の大よその位置が把
握できる。
【0030】また、第3、4の片面いづれかを指向性の
緩いアンテナ面に、もう一方の面を通常の指向性を持つ
アンテナ面とし、第3、4のアンテナを衛星の位置を認
識するためのアンテナ(信号受信専用)として使用す
る。
【0031】上記方法で衛星Bに対するアンテナの向き
が決まり、この位置と現在のアンテナ面の位置方向から
最短経路のアンテナ面を決めて稼動させる(ハンドオー
バー終了)。
【0032】図6に本発明の第3の実施の形態を示す。
【0033】前記同様アンテナ面のみをあらわしてお
り、通信対象となるアンテナ面は図のように三角柱の側
面とし、アンテナ設置等の初期状態では第1のアンテナ
が目的の衛星(衛星A)との通信をする場合、第1のア
ンテナは衛星Aを追尾動作する。
【0034】次に時間が経過し、図7のように新たな通
信対象である衛星Bがあらわれ、衛星Aから衛星Bに通
信対象を切り替える。
【0035】そして、衛星の軌道が把握できる場合は、
第1、2、3のアンテナを回転させることで受信パワー
を計測し、パワー分布から大よその衛星の位置を絞込
み、さらにアンテナを動かし、受信パワーが規定値にな
る位置を見つけ、すなわち、衛星Bをつかまえることが
できる。
【0036】また、衛星の軌道が把握できない場合は、
第2、3のアンテナは受信専用モードにし(送信回路は
スリープ状態)受信パワーを計測し、パフー分布より次
の衛星の位置を大まかではあるが常に把握しているもの
とする。
【0037】この場合、上記受信パワー分布による衛星
Bの位置付近に最も近いアンテナ面(最短経路をとれる
アンテナ面)を向ける。
【0038】図8、図9に第4の実施の形態を示す。
【0039】前記同様アンテナのみをあらわしており、
衛星Aと衛星Bは通信システムの異なったアンテナとし
た場合を説明する。
【0040】図8において、三角柱の側面である第1、
2、3のアンテナは衛星Aとの通信を行うためのアンテ
ナ送受信部を持ち、第4、5、6のアンテナは衛星Bと
の通信を行うためのアンテナ送受信部を持ち、それぞれ
異なった通信システムとのやりとりを行えるものとす
る。
【0041】ここで、アンテナ1、2、3(の内一つ)
もし(は4、5,6(の内一つ)から同時に信号を送信
すると干渉等が起こることも想像されるため、例えば
1、2、3のアンテナ面が送信している場合は、4、
5、6は受信専用アンテナとなる。
【0042】これにより、信頼性の高い通信を可能とす
る。
【0043】図9において、三角柱の側面である第1、
2、3、第4、5、6のそれぞれ別の偏波面を持つアン
テナであり、それぞれが別々の通信システムである衛星
との通信が可能となる。
【0044】
【発明の効果】以上のように本発明は、アンテナを2枚
背中合わせに張り合わせること、または、多面柱の側面
にアンテナ面を設けること、これらのアンテナを並列に
並ベること等により、通信対象にアンテナを向ける時の
動き範囲を軽減でき、より瞬時に目的の通信対象との通
信ができることに効果がある。
【0045】また、受信専用アンテナを設けることで、
次に来る衛星の位置が大よそ判断でき、天空の気象状況
が悪く、現在の衛星を追うよりも、別の衛星を追尾した
方が受信パワーを稼げる場合(アンテナの向きから、そ
の時得られるであろう受信パワーがわかる)や、アンテ
ナが衛星を見失った場合、また、アンテナ設置の初期設
定時等にアンテナの位置を把握するためにも大変有効で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の非静止衛星追尾用
アンテナ機構の外形図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のアンテナ取り付け
アームの先端に取り付けられたアンテナ面を示す図であ
る。
【図3】本発明の第1の実施の形態で、新たな衛星Bが
あらわれ、衛星Aから衛星Bに通信の対象を切り替える
場合を示す図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態のアンテナ取り付け
アームの先端に取り付けられたアンテナ面を示す図であ
る。
【図5】本発明の第2の実施の形態で、新たな衛星Bが
あらわれ、衛星Aから衛星Bに通信の対称を切り替える
場合を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施の形態のアンテナ機構の外
形図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態で、新たな通信対象
である衛星Bがあらわれ、衛星Aから衛星Bに通信対象
を切り替える場合を示す図である。
【図8】本発明の第4の実施の形態のアンテナ機構の外
形図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態の三角柱アンテナの
側面である第1、2、3、第4、5、6のそれぞれ別の
偏波面を持つアンテナであり、それぞれが別々の通信シ
ステムである衛星との通信が可能なアンテナ機構の外形
図である。
【図10】本発明のハンドオーバー動作時のフローチャ
ートである。
【図11】本発明のハンドオーバー動作時のフローチャ
ートである。
【図12】本発明のハンドオーバー動作時のフローチャ
ートである。
【図13】従来のアンテナシステムを構成する1つのア
ンテナの外観図である。
【図14】従来のアンテナシステムの外観図である。
【符号の説明】
1 第一の腕木 2 第二の腕木 3 軸線 4 軸線 5 第一のアンテナ 6 第二のアンテナ 7 支柱 8 回転台 9 衛星A 10 衛星からの信号経路 11 衛星B 12 衛星Aの軌跡 13 第一のアンテナ軌跡 14 第二のアンテナ軌跡 15 第三のアンテナ 16 第四のアンテナ 17 アンテナの動作方向 18 第五のアンテナ 19 第六のアンテナ
フロントページの続き 審査官 緒方 寿彦 (56)参考文献 特開 平6−97721(JP,A) 特開 平4−273082(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 3/02 - 3/08 H01Q 1/12

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 1のアンテナと、第2のアンテナと、
    第3のアンテナと、 同一平面上で平行、かつ、非対向第1の軸線及び第2
    の軸線が設定され、前記第1の軸線を中心にを中心に前
    記第1のアンテナを回転させる第1の回転機構と、前記
    第2の軸線を中心に前記第2のアンテナを回転させる第
    2の回転機構と、 前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナに共通の仰
    角調整機構と、前記第1のアンテナ及び前記第2のアンテナに 共通の方
    位角調整調整機構と、前記第3のアンテナは、前記第1
    のアンテナあるいは前記第2のアンテナと回転機構を共
    用し、回転機構を共用するアンテナと異なる方向に向け
    られたことを特徴とするアンテナシステム。
  2. 【請求項2】 前記第1のアンテナと前記第3のアンテ
    ナに平面アンテナを用い、前記第1のアンテナと第3の
    アンテナを一体化し、両面をアンテナとして使用できる
    両面アンテナとしたことを特徴とする前記請求項1のア
    ンテナシステム。
  3. 【請求項3】 前記第1あるいは第2のアンテナに、N
    個(N≧3の自然数)の側面を平面アンテナとした角柱
    状の多面体アンテナを用いたことを特徴とした前記請求
    項1のアンテナシステム。
  4. 【請求項4】 々のアンテナの特性をアンテナ毎に変
    えることで、異なる衛星システムへの対応を可能とした
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    ンテナシステム。
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