JP3330298B2 - 内視鏡用鉗子栓 - Google Patents

内視鏡用鉗子栓

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JP3330298B2
JP3330298B2 JP01462697A JP1462697A JP3330298B2 JP 3330298 B2 JP3330298 B2 JP 3330298B2 JP 01462697 A JP01462697 A JP 01462697A JP 1462697 A JP1462697 A JP 1462697A JP 3330298 B2 JP3330298 B2 JP 3330298B2
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治男 秋庭
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    • A61B1/00131Accessories for endoscopes
    • A61B1/00137End pieces at either end of the endoscope, e.g. caps, seals or forceps plugs

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡の先端部か
ら外部へ突出させて患部への処置等を行う鉗子等の処置
具を内部に通す処置具用チャンネルへ処置具を挿入する
ための処置具挿入口を閉塞する弾性材料製の内視鏡用鉗
子栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、医療分野において、患者の体内の
各種内蔵等を、生体を傷つけることなく外部から視認に
より検査し、内視鏡を通して患者の体内の病変部位(患
部)等を切除・採取し、あるいは患部に薬液等を注入・
投与するなどの処置を行う手段として、内視鏡が用いら
れている。
【0003】図3(A)に、内視鏡の一例の全体構成を
示す。図3(A)に示すように、この内視鏡100は、
体内挿入部1と、操作部2と、コネクターコード部3を
備えて構成されている。体内挿入部1は、先端部10
と、彎曲部11と、柔軟で屈曲可能な管体である軟性部
12を有している。また、操作部2は、グリップ部20
と、上下アングルツマミ21aと、左右アングルツマミ
21bと、吸引ボタン22aと、送気・送水ボタン22
bと、鉗子口部材24と、鉗子口基部23を有してい
る。また、コネクターコード部3は、図示しない光源と
映像処理装置と吸引源と送気・送水源に接続されてい
る。
【0004】また、図3(B)に、この内視鏡100の
先端部10の正面構成を示す。図3(B)に示すよう
に、先端部10は、照明用レンズ13,13と、対物レ
ンズ14と、送気・送水ノズル15と、吸引・処置口1
6を有している。
【0005】上記光源からの光は、光ファイバー束から
なるライトガイド(図示せず)内に導かれる。ライトガ
イドはコネクターコード部3及び体内挿入部1の内部に
挿通され、先端部10に設けられた照明用レンズ13,
13から光が照射され、後述する対物レンズ14の視野
内が照明される。
【0006】上記の彎曲部11内には、蛇腹状機構(図
示せず)と操作用ワイヤー(図示せず)等が設けられて
おり、操作用ワイヤーは軟性部12内に挿通され上下ア
ングルツマミ21a及び左右アングルツマミ21bに接
続されている。このため、操作者がグリップ部20を握
り、指で各ツマミを回動することにより、彎曲部11は
上下左右のいずれの方向にも自在に屈曲又は回動し、先
端部10を360度いずれの方向へも向かせることがで
きる。
【0007】また、先端部10には対物レンズ14が配
置されており、視野内の映像をとらえる。この映像は、
光ファイバー束(図示せず)によって体内挿入部1から
操作部2及びコネクターコード部3を経て映像処理装置
(図示せず)に送られるか、あるいは、先端部10に配
置された図示しないCCD(Charge Cuppled Device:
電荷結合撮像素子)によって多数の画素の画像信号に変
換された後、リード線(図示せず)等により、体内挿入
部1から操作部2及びコネクターコード部3を経て上記
の映像処理装置に送られ、映像となる。
【0008】また、上記した送気・送水源からの空気又
は水は、それぞれ独立に送気・送水管路(図示せず)内
に導かれる。この送気・送水管路はコネクターコード部
3及び体内挿入部1の内部に挿通され、送気・送水ボタ
ン22bの操作により、先端部10に設けられた送気・
送水ノズル15から空気又は水がそれぞれ独立に噴射さ
れる。このような構成により、空気圧を付与し臓器内を
押し拡げて対物レンズ14の視野を確保したり、対物レ
ンズ14の洗浄・乾燥等を行うことができる。
【0009】また、上記した吸引源には吸引管路(図示
せず)が接続されており、この吸引管路は、コネクター
コード部3及び体内挿入部1の内部に挿通されており、
体内挿入部1内では後述する処置具用チャンネル(図示
せず)を兼ねている。このような構成により、吸引ボタ
ン22aを操作すると、先端部10に設けられた吸引・
処置口16から出血や体液等が吸引源へ吸引される。
【0010】また、上記した鉗子口部材24は鉗子口基
部23に取り付けられている。この鉗子口部材24には
管路状の処置具用チャンネル(図示せず)の入口が接続
されている。この処置具用チャンネルは、体内挿入部1
内における吸引管路を兼ねており、操作部2から体内挿
入部1の内部に挿通され、先端部10に設けられた吸引
・処置口16に接続している。このような構成により、
鉗子口部材24に設けられた処置具挿入口24fから吸
引・処置口16までは管路が連通している。したがっ
て、患部に切除や縫合等の処置を施すための鉗子類や、
麻酔薬や薬剤等を注入・投与するカテーテルや造影用チ
ューブ類等の処置具を処置具挿入口24fから挿入し、
処置具用チャンネルの内部に挿通させて内視鏡先端の吸
引・処置口16から突出させることにより、内視鏡から
の映像を視認しつつ、処置具による手術や生体組織採取
及び観察等を行うことができる。
【0011】しかし、内視鏡における撮像時には、上記
したように、送気を行って体腔内等に大気圧よりも高い
空気圧を付与し、臓器内壁等を押し拡げることにより視
野を確保している。このため、処置具挿入口24fを開
口させたままにしておくと、空気圧の高い体腔内から空
気圧の低い処置具挿入口24fへ向って体液や汚物が逆
流しようとし、体液等が吸引・処置口16から処置具用
チャンネル内を通って処置具挿入口24fに到達し外部
へ漏れ出すおそれがある。
【0012】患部からの体液や汚物が処置具挿入口24
fから外部へ漏れ出すと、衛生上好ましくないうえ、図
3(A)に示すような構成の内視鏡の場合には、操作用
のツマミ21a,21bが濡れて滑りやすくなり、内視
鏡操作上も不都合が生じる。
【0013】そこで上記の逆流漏出を防止するため、従
来は、鉗子口部材24のフランジ部24aに、ゴム等の
弾性材料からなり略皿状に形成され中央部にスリット2
5e′を有する鉗子栓25′の外縁部を嵌合させて装着
していた。このようにすれば、処置具を挿入していない
場合にはスリット25e′は閉じているため、処置具挿
入口24fは閉塞され、体液等の漏出は防止される。一
方、処置具を挿入する場合にはスリット25e′により
処置具を押入すれば容易に内部へ挿通させることができ
るうえ、処置具が挿通している箇所以外のスリット25
e′は閉じているため、同様に処置具挿入口24fは閉
塞され、体液等の漏出を防止しつつ処置具の挿通を行う
ことができる。
【0014】上記した鉗子栓において、処置具を挿通さ
せない場合の漏出防止機能をより高めるために、鉗子栓
の上に蓋を嵌合により着脱させるようにしたタイプの鉗
子栓(以下、「無孔型蓋付き鉗子栓」という。)が提案
されている。さらに、蓋の中央部にスリットや小孔等を
設けておき、処置具の種類や外径等に応じて適宜蓋を着
脱させ、ある場合には二重構造の鉗子栓として使用して
漏出防止機能を向上させ、ある場合には単体の鉗子栓と
して使用する、といったタイプのもの(以下、「有孔型
蓋付き鉗子栓」という。)も開発されている。そして、
これらの蓋付き鉗子栓には、さらに、蓋が鉗子栓本体と
は別体で形成されるもの(以下、「別体型蓋付き鉗子
栓」という。)と、蓋が連結部材等によって鉗子栓本体
に一体化されたもの(以下、「一体型蓋付き鉗子栓」と
いう。)があった。
【0015】上記した無孔型蓋付き鉗子栓においては、
処置具の使用が必要となった場合には蓋は取り外され
る。また、有孔型蓋付き鉗子栓に場合は、処置具の種類
や外径等に応じて蓋は適宜取り外される。また、有孔型
蓋付き鉗子栓の場合、蓋は鉗子栓本体部に比べて鉗子の
挿通頻度が高いため劣化するのが早く、別体型蓋付き鉗
子栓であれば、新品の蓋と交換するために取り外され
る。また、注射筒やチューブの挿通時は、蓋をはずして
使うことになる。したがって、蓋付き鉗子栓において
は、鉗子栓本体に被着された蓋の取外しは非常に頻繁に
行われる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の蓋付き鉗子栓においては、蓋又は鉗子栓本体の材質の
ばらつきや、製品の出来上がり形状又は寸法のばらつき
などにより、蓋又は鉗子栓本体の嵌合性能にばらつきが
生じ、鉗子栓本体から蓋のみを取り外そうとした場合
に、蓋だけでなく鉗子栓本体もいっしょに外れてしまう
場合がある、という問題があった。また、確実に蓋と本
体との気密がとれていないと、そこから逆流漏洩が生じ
る、という問題もあった。
【0017】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、蓋
のみを鉗子栓本体部から容易に取り外し得る内視鏡用鉗
子栓を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る内視鏡用鉗子栓は、弾性材料からな
り、内視鏡の先端部から突出させて患部への処置等を行
う処置具を内部に通す管路である処置具用チャンネルへ
の入口であるチャンネル入口に取り付けられる略筒状の
処置具挿入口部材に弾性嵌合により着脱可能に構成され
た第1装着部と、前記処置具挿入口部材における処置具
挿入口を閉塞する本体閉塞部と、前記本体閉塞部を貫通
するように設けられ前記処置具を外部から挿入した場合
に前記処置具挿入口部材の内部へ挿通させる本体挿通手
段を有する鉗子栓本体と、弾性材料からなり、前記鉗子
栓本体の前記第1装着部に弾性嵌合により着脱可能に構
成された第2装着部を有する蓋を備えた内視鏡用鉗子栓
において、前記鉗子栓本体は、前記第1装着部から延設
されるとともに前記蓋が前記鉗子栓本体に装着された場
合に外部に露出するように構成された被締付部を有し、
環状に形成され、前記鉗子栓本体が前記処置具挿入口部
材に装着された場合における前記被締付部の外径よりも
小さな内径を有する第3装着部材を備え、かつ前記鉗子
栓本体が前記処置具挿入口部材に装着された場合に、前
記第3装着部材が前記環状部分の弾性によって前記被締
付部上に嵌め付けられることにより、前記被締付部が前
記処置具挿入口部材の外側面に締付固定されることを特
徴とする。
【0019】上記の内視鏡用鉗子栓において、好ましく
は、前記被締付部は、前記処置具挿入口部材の外側面の
周の全部又は一部に対応するように配置され、かつ前記
処置具挿入口部材における前記対応する部分の外径より
も小さい内径を有する。
【0020】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記被締付部は、前記処置具挿入口部材の外
側面の周の全部に対応する略環状に形成される。
【0021】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記第2装着部を前記第1装着部から離脱さ
せる場合に、前記第1装着部が前記処置具挿入口部材か
ら離脱することを防止するための第1装着部離脱防止手
段を備えた。
【0022】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記第1装着部離脱防止手段は、前記処置具
挿入口部材と前記第1装着部とに設けられるとともに前
記処置具挿入口部材と前記第1装着部とを略鈎状に係合
させる部分である。
【0023】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記第2装着部を前記第1装着部から離脱さ
せる場合に、前記第3装着部材が前記被締付部から離脱
することを防止するための第3装着部材離脱防止手段を
備えた。
【0024】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記第3装着部材離脱防止手段は、前記被締
付部に接続する前記第1装着部の一部であるとともに前
記被締付部の外径よりも大きな外径を有する部分であ
る。
【0025】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記第3装着部材離脱防止手段は、前記被締
付部に設けられた溝又は突起である。
【0026】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記蓋は、前記本体閉塞部の外側を閉塞する
蓋閉塞部を有する。
【0027】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記蓋は、前記蓋閉塞部を貫通するように設
けられ前記処置具を外部から挿入した場合に前記本体挿
通手段の方向へ挿通させる蓋挿通手段を有する。
【0028】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記第3装着部材は、前記蓋とは別体に形成
される。
【0029】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記蓋は、前記鉗子栓本体と一体形成され
る。
【0030】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記第3装着部材は、前記蓋と一体形成され
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内視鏡用鉗子
栓の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明
する。内視鏡用鉗子栓の構成の説明に先立ち、内視鏡用
鉗子栓が装着される処置具挿入口部材である鉗子口部材
の詳細な構成について説明を行う。図1には、本発明の
実施形態である内視鏡用鉗子栓が装着される鉗子口部材
の断面構成が示されている。
【0032】図1に示すように、この鉗子口部材24
は、合成樹脂、金属、セラミックス等からなり、両端が
開放された略円筒状の部材である。鉗子口部材24は、
図の上部となる外径が大径の部分と、図の下部となる外
径が小径の部分を有している。
【0033】大径部側の端部から図の左右側に向けて
は、円環鍔状のフランジ部24aが突出するように形成
されている。図においてフランジ部24aの下方となる
大径部の外側部分には、外周を取り巻くように、略台形
断面の溝部24bが形成されている。鉗子口部材24の
フランジ部24aと、その下方に接続し溝部24bと垂
直外壁部24hを含む部分とで構成された部分は、断面
が略「逆L」字状で平面投影形状が略円環状となる鉗子
口部材の上端部分(以下、「鉗子口装着部」という。)
を形成している。
【0034】また、図において溝部24bの下方となる
大径部の外側部分は、図の垂直方向に外径が一定な円筒
外壁状の垂直外壁部24hとなっている。また、小径部
の外側面には、雄ネジ部24cが設けられている。この
雄ネジ部24cは、上記した鉗子口基部23に開設され
た雌ネジ孔(図示せず)に螺合可能となっている。
【0035】また、鉗子口部材24の大径部の内面側
は、図の垂直方向に内径が一定な円筒内壁状の垂直内壁
部24dとなっている。また、小径部の内面側は、図の
下方に向うに従って内径が小さくなるように絞り込まれ
る凹円錐面状の傾斜内壁部24eとなっている。垂直内
壁部24dに囲まれた空間は処置具挿入口24fを構成
している。また、図における傾斜内壁部24eの下端の
開口24gは、上記した内視鏡の処置具用チャンネル
(図示せず)の入口(図示せず。以下、「チャンネル入
口」という。)と連通するように構成されている。以
下、24gを「チャンネル入口連通口」という。
【0036】上記のような構成により、上記した鉗子口
基部23の雌ネジ孔(図示せず)に、鉗子口部材24の
雄ネジ部24cをねじ込むことにより、図3(A)に示
した状態となり、処置具挿入口24fは処置具用チャン
ネルの内部の管路空間と連通する。
【0037】次に、上記した鉗子口部材24に装着され
る本発明の実施形態である内視鏡用鉗子栓の詳細な構成
と作用について説明する。図1は、本発明の一実施形態
である内視鏡用鉗子栓の構成と、鉗子口部材への装着状
態を示す断面図である。また、図2は、図1に示す内視
鏡用鉗子栓における蓋体の構成を示す上平面図である。
【0038】図1に示すように、この内視鏡用鉗子栓
は、別体型蓋付き鉗子栓であり、鉗子栓本体25と蓋体
26を備えて構成されている。
【0039】鉗子栓本体25は、図1に示すように、シ
リコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム
材料を含む弾性材料からなる略円筒状の部材である。こ
の鉗子栓本体25は、本体閉塞部25aと、鍔部25b
と、垂下部25cと、鈎部25dと、被締付部25kを
備えて構成されている。
【0040】本体閉塞部25aは、図において中央に位
置する部分であり、略筒状に形成されている。この本体
閉塞部25aには、凹室25gと、本体スリット25e
と、誘導凹部25iが設けられている。凹室25gは、
本体閉塞部25aの図における上面から内部にかけて配
設されている。この凹室25gは、図における上部が略
円柱状に凹設され、さらに略円柱状凹部の底部から図の
下方に向けて略球状の凹部が形成されている。
【0041】この凹室25gの底部に相当する部分の中
央付近には、本体スリット25eが設けられている。こ
の本体スリット25eは、図1の手前から奥へ向う方向
に、「−」字状に開設されている。
【0042】また、本体スリット25eの図における下
方には、誘導凹部25iが連通している。誘導凹部25
iは、図における下側から本体閉塞部25aに形成され
た略円柱状の凹部である。
【0043】上記した凹室25gと、本体スリット25
eと、誘導凹部25iは、本体閉塞部25aの中心軸
(以下、「鉗子栓中心軸」という。)に沿って図の上下
方向に貫通しており、これらの空間や開口により、本体
閉塞部25aの図における上部は直筒部25pを構成
し、本体閉塞部25aの図における下部は傾斜筒部25
rを構成している。
【0044】また、本体閉塞部25aの直筒部25pの
図における上端部から外方に向けては、略円環状の鍔部
25bが略直角に屈曲して突出するように形成されてい
る。本体閉塞部25a及び鍔部25bの図における上面
はほぼ平坦面状に形成されている。また、鍔部25bの
外周から図の下方に向けては、略円環状の垂下部25c
が垂下するように形成されている。また、垂下部25c
の図の下端から鉗子栓中心軸側へ向けては、略円環状の
鈎部25dが突出するように形成されている。鈎部25
dの背面側に相当する垂下部25cの外側下端には傾斜
面が形成されている。この傾斜面は、鉗子栓中心軸に沿
って外部(図における上部)へ向うに従って拡径する円
錐面となっている。
【0045】また、本体閉塞部25aの垂下部25cの
図における下端部から図の下方に向けては、略円環状又
は略円筒状の被締付部25kが下方に突出するように形
成されている。この被締付部25kの外側面は円柱側面
状に形成されている。また、蓋体26の環状部26dが
嵌め付けられている被締付部25kの図における上方に
は鈎部25dの外側の傾斜面が接続している。
【0046】このような構成により、本体閉塞部25a
における直筒部25pの外側面と、鍔部25bの下面
と、垂下部25cの内壁面と、鈎部25dの内面(鈎部
25dの内部の平坦状の上面と、垂直状の内側面と、傾
斜状の内側面からなる面)と、被締付部25kの内側面
によって囲まれた部分は、断面が略「逆L」字状で平面
投影形状が略円環状の空間(以下、「第1装着空間」と
いう。)F1 を形成している。第1装着空間F1 内の鈎
部25dにおける垂直状の内側面の内径は、鉗子口部材
24の溝部24bの外径よりも小さい値に設定され、被
締付部25kにおける垂直状の内側面の内径は、鉗子口
部材24の垂直外壁部24hの外径よりも小さい値に設
定されている。
【0047】また、上記した第1装着空間F1 に対応す
る鉗子栓本体25の鍔部25bと垂下部25cと鈎部2
5dと被締付部25k(以下、「第1装着部」とい
う。)は、断面が略「L」字状で平面投影形状が略円環
状となる形状に形成されている。
【0048】上記において、本体閉塞部25aの直筒部
25pの外径は、鉗子口部材24の垂直内壁部24dの
内径よりもやや大きくなるように設定されている。ま
た、鉗子栓本体25における第1装着空間F1 の断面形
状は、鉗子口部材24の上端の上記した鉗子口装着部の
断面形状よりも小さくなるように設定されている。
【0049】次に、上記した鉗子栓本体25に装着する
蓋体26の詳細な構成と作用について説明する。
【0050】蓋体26は、図1に示すように、シリコン
ゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム材料を
含む弾性材料からなる部材であり、鉗子栓本体25とは
別体で形成されている。また、蓋体26は、図1,2に
示すように、蓋閉塞部26aと、平板部26bと、垂下
部26hと、連結部26cと、環状部26dを備えて構
成されている。
【0051】蓋閉塞部26aは、図において平板部26
bの中央に位置する部分であり、略皿状で下方に突出す
るように形成されている。図において蓋閉塞部26aの
上方となる部分には略皿状の凹部26gが形成されてい
る。また、蓋閉塞部26aの中心付近の凹部26gの底
部に相当する部分には、蓋挿通孔26eが設けられてい
る。この蓋挿通孔26eは、蓋閉塞部26aに上下方向
に貫通する略円柱状の小孔である。
【0052】蓋閉塞部26aの図における外縁部から外
方に向けては、略円盤状の平板部26bが図の左右方向
に突出するように形成されている。平板部26bの図に
おける上面及び下面はほぼ平坦面状に形成されている。
【0053】また、平板部26bの外周付近の図におけ
る下面には、図の垂直下方に向けて略円筒状の垂下部2
6hが垂下するように形成されている。垂下部26hの
図における下端の内側面付近には、断面形状が略三角形
状で平面投影形状が略円環状の係止部26iが図の内方
(鉗子栓中心軸へ向う方向)へ突出している。係止部2
6iの図における内側面は、傾斜面状に形成されてい
る。この傾斜面は、鉗子栓中心軸に沿って図の上方へ向
うに従って拡径する円錐面となっている。
【0054】このような構成により、蓋閉塞部26a及
び平板部26bの図における下面と、垂下部26hの垂
直壁状の内側面と、係止部26iの傾斜面状の内側面と
によって囲まれた部分F2 は、略円盤状又は略円柱状の
空間(以下、「第2装着空間」という。)を形成してい
る。
【0055】上記した垂下部26hの内径は、鉗子栓本
体25の垂下部25cの外径よりも小さくなるように設
定されている。また、係止部26iの傾斜面の内径は、
鉗子栓本体25の垂下部25cの下端の傾斜面の外径よ
りも小さくなるように設定されている。
【0056】また、上記した第2装着空間F2 に対応す
る蓋体26の垂下部26hと係止部26i(以下、「第
2装着部」という。)は、断面形状が略「L」字状で平
面投影形状が略円環状となる形状に形成されている。
【0057】また、平板部26bの外縁には、略帯状又
は略棒状の連結部26cの一端が接続されている。ま
た、連結部26cの他端には、略円環状の環状部26d
が接続されている。環状部26dにおける環の内側面の
内径は、鉗子栓本体25の被締付部25kの外径よりも
小さい値に設定されている。また、連結部26cが接続
されている箇所とは反対側となる蓋閉塞部26aの外縁
部には、取手部26fが図の外方(鉗子栓中心軸から外
部へ向かう方向)に向けて突設されている。
【0058】上記のような構成により、まず、鉗子栓本
体25の鈎部25dを図の左右側へ押し拡げ、本体閉塞
部25aを処置具挿入口24f内へ押し込むと、鉗子栓
本体25の弾性により、鉗子栓本体25の第1装着部が
鉗子口部材24の鉗子口装着部と確実に嵌合し、鉗子栓
本体25が鉗子口部材24に装着される。この状態にお
いては、鉗子口部材24の処置具挿入口24fの上部に
は、鉗子栓本体25の本体閉塞部25aが挿入され、本
体閉塞部25aによって処置具挿入口24fは閉塞され
る。
【0059】また、この状態では、鉗子栓本体25の鈎
部25dと被締付部25kの内径は拡径された状態とな
っている。また、鉗子口部材24のフランジ部24aと
溝部24bとが形成する略鈎状の部分と、鉗子栓本体2
5の垂下部25cと鈎部25dとが形成する略鈎状の部
分は、相互に略鈎状となって係合している。
【0060】次に、上記の状態で、蓋体26の環状部2
6dを図の左右側へ押し拡げ、鉗子口部材24に装着さ
れた鉗子栓本体25の図における上方から嵌め入れ、被
締付部25kのまわりを締め付けるように嵌め込むと、
環状部26dの弾性により、環状部26dが鉗子栓本体
25の被締付部25kの外側面に確実に係止される。こ
れにより、鉗子栓本体25の被締付部25kは鉗子口部
材24の垂直外壁部24hの外側面に締め付けられて固
定される。また、蓋体26の環状部26dは、被締付部
25kを介して鉗子口部材24に装着されることにな
る。
【0061】次に、蓋体26の連結部26dを弾性によ
って曲げ、蓋体26の蓋閉塞部26aの図における下面
を鉗子栓本体25の図における上面側へ向け、蓋体26
の係止部26iを図の左右側へ押し拡げ、蓋閉塞部26
aを鉗子栓本体25の凹部25gの上部開口内へ押し込
むと、蓋体26の弾性により、蓋体26の係止部26i
が鉗子栓本体25の垂下部25cの外側下端の傾斜面と
確実に嵌合し、蓋体26が鉗子栓本体25に装着され、
図1に示す状態となる。
【0062】この状態においては、鉗子栓本体25の凹
室25gの図における上部の開口は、蓋体26の蓋閉塞
部26aにより閉塞される。また、鉗子栓本体25の本
体閉塞部25aの図における上部は、蓋体26の蓋閉塞
部26aと平板部26bによって閉塞され、鉗子栓本体
25の鍔部25bの図における上部は、蓋体26の平板
部26bによって閉塞され、鉗子栓本体25の垂下部2
5cの図における外部は、蓋体26の垂下部26hによ
って被覆され、鉗子栓本体25の鈎部25dの図におけ
る外部は、蓋体26の係止部26iによって被覆され
る。また、鉗子栓本体25の被締付部25kの図におけ
る外側面は外部に露出するとともに、蓋体26の環状部
26dが嵌め付けられている。そして、蓋体26の垂下
部26hと係止部26iの内径は拡径された状態となっ
ている。
【0063】したがって、鉗子栓本体25は、鉗子栓本
体25を形成している弾性材料の弾性力により鉗子口部
材24の鉗子口装着部に嵌合するとともに、蓋体26の
環状部26dが弾性力により鉗子栓本体25の被締付部
25kを外側から締め付けることによっても鉗子口部材
24にさらに強く嵌め付けられている。これにより、蓋
体26を鉗子栓本体25から外して蓋体26のみで使用
しようとした場合に、蓋体26を鉗子栓本体から外す際
に鉗子栓本体25もいっしょに外れる、ということがな
い。
【0064】また、蓋体26の環状部26dが嵌め付け
られている被締付部25kの図における上方には鈎部2
5dが接続しているが、図1に示すように、鈎部25d
の外径は被締付部25kの外径よりも大きくなってい
る。このため、環状部26dは、単に図の上方へ引張る
だけでは、拡径された鈎部25dの外側の傾斜面で上方
への移動が阻止されるので、容易には外れない。環状部
26dを外すためには、嵌付時と同様に、環状部26d
を図の左右側へ押し拡げた状態で図の上方へ引上げる必
要がある。したがって、蓋体26を鉗子栓本体25から
外す際の勢いにより蓋体26が図の上方へ引張られて
も、そのことのみによって蓋体26が外れることはな
い。
【0065】また、鉗子口部材24のフランジ部24a
と溝部24bとが形成する略鈎状の部分と、鉗子栓本体
25の垂下部25cと鈎部25dとが形成する略鈎状の
部分は、相互に略鈎状となって係合している。このた
め、環状部26dが図の上方へ引張られた場合には、こ
の引張力により鉗子栓本体25の鈎部25dの図の上部
の隅角部が鉗子口部材24のフランジ部24aの張出部
の下面に押し付けられる。これにより、上記した鉗子口
装着部と第1装着空間との嵌合がさらに強められるの
で、蓋体26の図の上方への引張によって鉗子栓本体2
5までもが外れる、ということは防止されている。
【0066】上記した実施形態の内視鏡用鉗子栓は、処
置具の挿通性能、及び体液等の逆流防止性能について
も、従来のものと同等以上の性能を有している。以下、
この点について概略を説明する。
【0067】まず、蓋体26の蓋挿通孔26eの図にお
ける上端から処置具(図示せず)を図の下方に向けて押
入すれば、処置具の先端は、蓋挿通孔26eを押し拡げ
て図の下方へ進入し、蓋挿通孔26eの下端から、図の
下方にある鉗子栓本体25の凹室25g内に入り、さら
に本体スリット25eを押し拡げて誘導凹部25i内に
進入する。
【0068】誘導凹部25iにおいては、本体スリット
25eの出口から下方の周囲を誘導凹部25iの筒体が
囲んでいる。誘導凹部25iの内壁は、垂直な円筒内壁
状となっているから、処置具の先端が、図における斜め
下方へ進行した場合であっても、誘導凹部25iの内壁
の表面が処置具先端を垂直下方へ向うように誘導する。
【0069】したがって、処置具が、十二指腸鏡として
用いる場合のカニュレーションチューブのように直径が
小径でチューブ自体が非常に曲がりやすい場合であって
も、あるいはさらにカニュレーションチューブの先端に
曲がりぐせがついている場合であっても、チューブ先端
を処置具用チャンネルの内部へ向って誘導することがで
き、処置具の径によらずつねに良好な挿通性能を発揮さ
せることができる。
【0070】さらに処置具を押し込むと、処置具は図の
下方へ進み、誘導凹部25iを通過し、鉗子栓本体25
の本体閉塞部25aの下端から突出し、図の下方にある
チャンネル入口連通口24gから処置具チャンネル(図
示せず)内へ挿入される。
【0071】上記のようにして、処置具を処置具用チャ
ンネル内に完全に挿入した状態では、まず鉗子栓本体2
5の本体スリット25eにおいて処置具は周囲から締め
付けられており、逆流してきた体液等と空気との混合流
動物は、この位置でいったん阻止される。
【0072】しかし、逆流の原因となる体腔内の気圧と
鉗子栓外の大気圧との差が大きい場合には、本体スリッ
ト25eと処置具との間から凹室25g内へ流動物が徐
々に漏出する。しかしながら、本体スリット25eの隙
間に比べ、凹室25gは相対的に容積が大きく膨張した
空間となっているため、凹室25g内に噴出することに
よって流動物の圧力は減圧される。
【0073】したがって、本体スリット25eでは、上
記したように逆流圧が減圧された凹室25g内の流動物
と、鉗子栓外の大気圧との差に伴う逆流を防止すればよ
く、十分な漏出防止機能を果たすことができる。
【0074】また、上記した凹室25gは、相対的に容
積が大きく膨張した空間となっているため、この部分に
逆流流動物をいったん貯留することができる。このた
め、鉗子栓本体25と蓋体26からなる内視鏡用鉗子栓
は、逆流圧力の減圧効果と、逆流物の貯留効果を有し、
相乗効果により逆流漏出防止性能が向上する。
【0075】上記した実施形態において、鉗子口部材2
4は処置具挿入口部材に相当している。また、本体スリ
ット25eは、本体挿通手段に相当している。また、蓋
挿通孔26eは、蓋挿通手段に相当している。また、蓋
体26の環状部26dは、第3装着部材に相当してい
る。また、鉗子口部材24のフランジ部24a及び溝部
24bと鉗子栓本体25の垂下部25c及び鈎部25d
は、第1装着部離脱防止手段に相当している。また、鉗
子栓本体25の垂下部25cの下端の外側の傾斜面(鉗
子栓本体25の鈎部25dの背後の傾斜面)は、第3装
着部材離脱防止手段に相当している。
【0076】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明
の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同
一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いか
なるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
【0077】例えば、上記実施形態においては、本体挿
通手段として「−」字状に開設されたスリット(例えば
本体スリット25e)を、また蓋挿通手段として小孔
(例えば蓋挿通孔26e)を、それぞれ例に挙げて説明
したが、本発明はこれには限定されず、本体閉塞部又は
蓋閉塞部を貫通するように設けられ処置具を外部から押
入した場合にチャンネル入口側の内部へ挿通させる手段
であればどのようなものであってもよく、他の形状の本
体挿通手段、例えば、「−」字状又は略紡錘形状に開設
された略一文字状のスリット、小孔、閉塞部に「+」字
状に開設されたスリット等であってもよい。また、これ
らを適宜の組み合わせであってもよい。
【0078】また、上記実施形態においては、処置具挿
入口部材(例えば鉗子口部材24)が、内視鏡(例えば
100)の操作部2において、図3(A)における最も
上方位置、あるいは接眼側に近い位置に配置された例に
ついて説明したが、本発明はこれには限定されず、処置
具挿入口部材は、他の位置、例えば、図3(A)におけ
るAの位置、すなわち操作部2の下方位置、あるいは対
物側に近い位置に設けられてもよい。また、内視鏡10
0の全体の構成、処置具挿入口部材である鉗子口部材2
4の構成についても、上記実施形態に示した構成以外の
構成であってもよい。
【0079】また、本発明は、上記実施形態には限定さ
れず、他の形態の内視鏡用鉗子栓、例えば、実施形態の
蓋体にスリット,小孔等の蓋挿通手段を設けなくてもよ
い。
【0080】また、上記実施形態においては、第3装着
部材(例えば環状部26d)が蓋体(例えば26)に一
体形成された例について説明したが、本発明はこれには
限定されず、他の形態の第3装着部材、例えば全体を輪
ゴム状に形成し、蓋体とは別体に形成した部材であって
もよい。このように第3装着部材を蓋体と別体とした場
合には、蓋体を鉗子栓本体と別体としてもよいし、鉗子
栓本体に被締付部が確保されれば、蓋体を鉗子栓本体に
一体化してもよい。
【0081】また、上記実施形態においては、被締付部
(例えば25k)が、処置具挿入口部材(例えば鉗子口
部材24)の外側面(例えば垂直外壁部24hの外側
面)の円周の全部に対応するように配置され、かつ処置
具挿入口部材における対応する部分(例えば垂直外壁部
24hの外側面)の外径よりも小さい内径を有する略環
状に形成された例について説明したが、本発明はこれに
は限定されず、他の形態の被締付部、例えば、処置具挿
入口部材の外側面の周の一部に対応するように配置され
処置具挿入口部材における対応部分の外径よりも小さい
内径を有する被締付部であってもよい。その例として
は、第1装着部から延設される被締付部自体を環状では
ない複数の片状部材とするものが挙げられる。あるい
は、第1装着部から延設される部分を略環状に形成し、
この略環状部の外周に円弧状の凸部又は段差部を不連続
に複数形成して、この凸部の外側面が円弧状になるよう
にし、この凸部の外側面上に第3装着部材が嵌め付けら
れる構造としてもよい。
【0082】また、上記実施形態においては、第1装着
部離脱防止手段として、処置具挿入口部材(例えば鉗子
口部材24)に設けられるフランジ部24a及び溝部2
4bと、鉗子栓本体(例えば25)の第1装着部に設け
られる垂下部25c及び鈎部25dを例について説明し
たが、本発明はこれには限定されず、処置具挿入口部材
と第1装着部とに設けられるとともに処置具挿入口部材
と第1装着部とを略鈎状に係合させる部分であればどの
ような部分であってもよい。
【0083】また、上記実施形態においては、第3装着
部材離脱防止手段として、鉗子栓本体(例えば25)の
第1装着部において被締付部25kに接続する鈎部25
dの外側の傾斜面を例に挙げて説明したが、本発明はこ
れには限定されず、被締付部に接続する第1装着部の一
部であるとともに被締付部の外径よりも大きな外径を有
する部分であればどのような部分であってもよく、他の
形態の第3装着部材離脱防止手段、例えば、被締付部に
接続する第1装着部の一部であるとともに被締付部の外
径よりも大きな外径を有する段差状部分などであっても
よい。このように構成すれば、第3装着部材の環状部分
の図における上方への離脱が防止される。
【0084】あるいは、上記とは異なる他の構成の第3
装着部材離脱防止手段、例えば、被締付部の外側面又は
下端面に溝を設け、この溝に第3装着部材の環状部分が
嵌合するように構成してもよい。そのほか、被締付部の
外側面に外側方に突出する突起又は突条を設けてもよ
い。このように構成しても、第3装着部材の環状部分の
図における上方への離脱が防止される。第3装着部材離
脱防止手段が溝の場合は、図における下方への離脱も防
止できる。
【0085】上記したそれぞれの第3装着部材離脱防止
手段の場合、被締付部の外側面において、第3装着部材
のさらに下方となる部分、又は被締付部の下端面に、外
側方に突出する突起又は突条を設けるようにしてもよ
い。このように構成すれば、第3装着部材の環状部分の
図における下方への離脱をも防止することができる。
【0086】上記のように、第3装着部材離脱防止手段
が、第3装着部材の環状部分の図における上方及び下方
への離脱を防止できる場合には、鉗子栓本体に第3装着
部材をあらかじめ装着しておき、第3装着部材が装着さ
れた鉗子栓本体を処置具挿入口部材に装着する、という
装着手順を採用することも可能である。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る内視
鏡用鉗子栓によれば、第1装着部と本体閉塞部と本体挿
通手段を有する鉗子栓本体と、第2装着部を有する蓋を
備え、鉗子栓本体には第1装着部から延設される被締付
部を設け、環状の第3装着部材を備え、かつ鉗子栓本体
が処置具挿入口部材に装着された場合に、第3装着部材
が被締付部上に嵌め付けられ、被締付部が処置具挿入口
部材の外側面に締付固定されるように構成したので、蓋
を鉗子栓本体から外そうとした場合に、鉗子栓本体がい
っしょに外れる、ということが防止され、蓋のみを鉗子
栓本体部から容易に取り外すことができる、という利点
がある。また、所定の逆流漏出防止性能及び処置具挿通
性能も十分発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である内視鏡用鉗子栓の構
成と、鉗子口部材への装着状態を示す断面図である。
【図2】図1に示す内視鏡用鉗子栓における蓋体の構成
を示す上平面図である。
【図3】図3(A)は、内視鏡用鉗子栓が装着される内
視鏡の一例の全体構成、及び従来の内視鏡用鉗子栓の構
成を示す斜視図であり、図3(B)は、図3(A)に示
す内視鏡の先端部の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1 体内挿入部 2 操作部 3 コネクターコード部 10 先端部 11 彎曲部 12 軟性部 13 照明用レンズ 14 対物レンズ 15 送気・送水ノズル 16 吸引・処置口 20 グリップ部 21a 上下アングルツマミ 21b 左右アングルツマミ 22a 吸引ボタン 22b 送気・送水ボタン 23 鉗子口基部 24 鉗子口部材 24a フランジ部 24b 溝部 24c 雄ネジ部 24d 垂直内壁部 24e 傾斜内壁部 24f 処置具挿入口 24g チャンネル入口連通口 24h 垂直外壁部 25 鉗子栓本体 25′ 鉗子栓 25a 本体閉塞部 25b 鍔部 25c 垂下部 25d 鈎部 25e 本体スリット 25e′ スリット 25g 凹室 25i 誘導凹部 25p 直筒部 25r 傾斜筒部 26 蓋体 26a 蓋閉塞部 26b 平板部 26c 連結部 26d 環状部 26e 蓋挿通孔 26f 取手部 26g 凹部 26h 垂下部 26i 係止部 26k 被締付部 100 内視鏡 F1 第1装着空間 F2 第2装着空間

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料からなり、内視鏡の先端部から
    突出させて患部への処置等を行う処置具を内部に通す管
    路である処置具用チャンネルへの入口であるチャンネル
    入口に取り付けられる略筒状の処置具挿入口部材に弾性
    嵌合により着脱可能に構成された第1装着部と、前記処
    置具挿入口部材における処置具挿入口を閉塞する本体閉
    塞部と、前記本体閉塞部を貫通するように設けられ前記
    処置具を外部から挿入した場合に前記処置具挿入口部材
    の内部へ挿通させる本体挿通手段を有する鉗子栓本体
    と、 弾性材料からなり、前記鉗子栓本体の前記第1装着部に
    弾性嵌合により着脱可能に構成された第2装着部を有す
    る蓋を備えた内視鏡用鉗子栓において、 前記鉗子栓本体は、前記第1装着部から延設されるとと
    もに前記蓋が前記鉗子栓本体に装着された場合に外部に
    露出するように構成された被締付部を有し、 環状に形成され、前記鉗子栓本体が前記処置具挿入口部
    材に装着された場合における前記被締付部の外径よりも
    小さな内径を有する第3装着部材を備え、かつ前記鉗子
    栓本体が前記処置具挿入口部材に装着された場合に、前
    記第3装着部材が前記環状部分の弾性によって前記被締
    付部上に嵌め付けられることにより、前記被締付部が前
    記処置具挿入口部材の外側面に締付固定されることを特
    徴とする内視鏡用鉗子栓。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内視鏡用鉗子栓におい
    て、 前記被締付部は、前記処置具挿入口部材の外側面の周の
    全部又は一部に対応するように配置され、かつ前記処置
    具挿入口部材における前記対応する部分の外径よりも小
    さい内径を有することを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の内視鏡用
    鉗子栓において、 前記被締付部は、前記処置具挿入口部材の外側面の周の
    全部に対応する略環状に形成されることを特徴とする内
    視鏡用鉗子栓。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のうちのいずれ
    か1項に記載の内視鏡用鉗子栓において、 前記第2装着部を前記第1装着部から離脱させる場合
    に、前記第1装着部が前記処置具挿入口部材から離脱す
    ることを防止するための第1装着部離脱防止手段を備え
    たことを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の内視鏡用鉗子栓におい
    て、 前記第1装着部離脱防止手段は、前記処置具挿入口部材
    と前記第1装着部とに設けられるとともに前記処置具挿
    入口部材と前記第1装着部とを略鈎状に係合させる部分
    であることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし請求項5のうちのいずれ
    か1項に記載の内視鏡用鉗子栓において、 前記第2装着部を前記第1装着部から離脱させる場合
    に、前記第3装着部材が前記被締付部から離脱すること
    を防止するための第3装着部材離脱防止手段を備えたこ
    とを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の内視鏡用鉗子栓におい
    て、 前記第3装着部材離脱防止手段は、前記被締付部に接続
    する前記第1装着部の一部であるとともに前記被締付部
    の外径よりも大きな外径を有する部分であることを特徴
    とする内視鏡用鉗子栓。
  8. 【請求項8】 請求項6記載の内視鏡用鉗子栓におい
    て、 前記第3装着部材離脱防止手段は、前記被締付部に設け
    られた溝又は突起であることを特徴とする内視鏡用鉗子
    栓。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のうちのいずれ
    か1項に記載の内視鏡用鉗子栓において、 前記蓋は、前記本体閉塞部の外側を閉塞する蓋閉塞部を
    有することを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の内視鏡用鉗子栓におい
    て、 前記蓋は、前記蓋閉塞部を貫通するように設けられ前記
    処置具を外部から挿入した場合に前記本体挿通手段の方
    向へ挿通させる蓋挿通手段を有することを特徴とする内
    視鏡用鉗子栓。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10のうちのい
    ずれか1項に記載の内視鏡用鉗子栓において、 前記第3装着部材は、前記蓋とは別体に形成されること
    を特徴とする内視鏡用鉗子栓。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の内視鏡用鉗子栓にお
    いて、 前記蓋は、前記鉗子栓本体と一体形成されることを特徴
    とする内視鏡用鉗子栓。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし請求項10のうちのい
    ずれか1項に記載の内視鏡用鉗子栓において、 前記第3装着部材は、前記蓋と一体形成されることを特
    徴とする内視鏡用鉗子栓。
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