JP3327803B2 - 内視鏡用鉗子栓 - Google Patents
内視鏡用鉗子栓Info
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Description
ら外部へ突出させて患部への処置等を行う鉗子等の処置
具を内部に通す処置具用チャンネルへ処置具を挿入する
ための処置具挿入口を閉塞する弾性材料製の内視鏡用鉗
子栓に関するものである。
各種内蔵等を、生体を傷つけることなく外部から視認に
より検査し、内視鏡を通して患者の体内の病変部位(患
部)等を切除・採取し、あるいは患部に薬液等を注入・
投与するなどの処置を行う手段として、内視鏡が用いら
れている。
る。図4は、内視鏡の一例の構成を示す図であり、図4
(A)は、内視鏡の一例の全体構成、及び従来の内視鏡
用鉗子栓の構成を示す斜視図であり、図4(B)は、図
4(A)に示す内視鏡の先端部の構成を示す正面図であ
る。
0は、コード状の体内挿入部1と、体内挿入部1の根元
部分に設けられた操作部2と、操作部2の根元側に設け
られたコネクターコード部3を備えて構成されている。
0の根元側の彎曲部11と、柔軟で屈曲可能な管体であ
り彎曲部11の根元側で操作部2に接続する軟性部12
を有している。また、操作部2は、グリップ部20と、
上下アングルツマミ21aと、左右アングルツマミ21
bと、吸引ボタン22aと、送気・送水ボタン22b
と、鉗子口部材24を有している。また、コネクターコ
ード部3は、図示しない照明用光源と映像信号処理装置
と吸引源と送気・送水源に接続されている。
先端部10の正面構成を示す。図4(B)に示すよう
に、先端部10は、照明用レンズ13,13と、対物レ
ンズ14と、送気・送水ノズル15と、吸引・処置口1
6を有している。
束からなるライトガイド(図示せず)内に導かれる。ラ
イトガイドはコネクターコード部3及び体内挿入部1の
内部に挿通され、先端部10に設けられた照明用レンズ
13,13から光が照射され、後述する対物レンズ14
の視野内が照明される。
示せず)と操作用ワイヤー(図示せず)等が設けられて
おり、操作用ワイヤーは軟性部12内に挿通され上下ア
ングルツマミ21a及び左右アングルツマミ21bに接
続されている。このため、操作者がグリップ部20を握
り、指で各ツマミを回動することにより、彎曲部11は
上下左右のいずれの方向にも自在に屈曲又は回動し、先
端部10を360度いずれの方向へも向かせることがで
きる。
置されており、視野内の映像をとらえる。この映像は、
光ファイバー束(図示せず)によって体内挿入部1から
操作部2及びコネクターコード部3を経て接眼部(図示
せず)に送られるか、あるいは、先端部10に配置され
た図示しないCCD(Charge Cuppled Device :電荷結
合撮像素子)によって多数の画素の映像信号に変換され
た後、リード線(図示せず)等により、体内挿入部1か
ら操作部2及びコネクターコード部3を経て上記の映像
信号処理装置に送られ、映像となる。
は水は、それぞれ独立に送気・送水管路(図示せず)内
に導かれる。この送気・送水管路はコネクターコード部
3及び体内挿入部1の内部に挿通され、送気・送水ボタ
ン22bの操作により、先端部10に設けられた送気・
送水ノズル15から空気又は水がそれぞれ独立に噴射さ
れる。このような構成により、空気圧を付与し臓器内を
押し拡げて対物レンズ14の視野を確保したり、対物レ
ンズ14の洗浄・乾燥等を行うことができる。
せず)が接続されており、この吸引管路は、コネクター
コード部3及び体内挿入部1の内部に挿通されており、
体内挿入部1内では後述する処置具用チャンネル(図示
せず)を兼ねている。このような構成により、吸引ボタ
ン22aを操作すると、先端部10に設けられた吸引・
処置口16から出血や体液等が吸引源へ吸引される。
部23に取り付けられている。この鉗子口部材24には
管路状の処置具用チャンネル(図示せず)の入口が接続
されている。この処置具用チャンネルは、体内挿入部1
内における吸引管路を兼ねており、操作部2から体内挿
入部1の内部に挿通され、先端部10に設けられた吸引
・処置口16に接続している。このような構成により、
鉗子口部材24に設けられた処置具挿入口24fから吸
引・処置口16までは管路が連通している。したがっ
て、患部に切除や縫合等の処置を施すための鉗子類や、
麻酔薬や薬剤等を注入・投与するカテーテルや造影用チ
ューブ類等の処置具を処置具挿入口24fから挿入し、
処置具用チャンネルの内部に挿通させて内視鏡先端の吸
引・処置口16から突出させることにより、内視鏡から
の映像を視認しつつ、処置具による手術や生体組織採取
及び観察等を行うことができる。
したように、送気を行って体腔内等に大気圧よりも高い
空気圧を付与し、臓器内壁等を押し拡げることにより視
野を確保している。このため、処置具挿入口24fを開
口させたままにしておくと、空気圧の高い体腔内から空
気圧の低い処置具挿入口24fへ向って体液や汚物が逆
流しようとし、体液等が吸引・処置口16から処置具用
チャンネル内を通って処置具挿入口24fに到達し外部
へ漏れ出すおそれがある。
fから外部へ漏れ出すと、衛生上好ましくないうえ、図
4(A)に示すような構成の内視鏡の場合には、操作用
のツマミ21a,21bが濡れて滑りやすくなり、内視
鏡操作上も不都合が生じる。
来は、鉗子口部材24のフランジ部24aに、ゴム等の
弾性材料からなり略皿状に形成され中央部にスリット2
5e′を有する鉗子栓25′の外縁部を嵌合させて装着
していた。このようにすれば、処置具を挿入していない
場合にはスリット25e′は閉じているため、処置具挿
入口24fは閉塞され、体液等の漏出は防止される。一
方、処置具を挿入する場合にはスリット25e′により
処置具を押入すれば容易に内部へ挿通させることができ
るうえ、処置具が挿通している箇所以外のスリット25
e′は閉じているため、同様に処置具挿入口24fは閉
塞され、体液等の漏出を防止しつつ処置具の挿通を行う
ことができる。
子などの場合には、処置具が挿通している箇所の近傍の
スリットはかなり押し拡げられるため隙間ができ、この
部分からの漏出が無視できなくなる。そこで、このよう
な場合に対処するため、鉗子栓の鉗子口部材内部側のス
リット部分に下方から当接し根元部分が鉗子栓内面に一
体形成された舌状片(図示せず)を有する鉗子栓(図示
せず)が開発された(実公平2−7524号公報参
照)。
具を挿入させた場合には、処置具はスリットを通ったの
ち舌状片を押し下げて処置具用チャンネルの内部へ入
る。この際、舌状片は、処置具によって押し下げられた
変位量に応じた弾性反発力によって処置具を逆に押し上
げ、処置具の周囲に密着しようとする。したがって、舌
状片は、処置具挿通時に一種の逆流防止弁の機能を果た
す。このため、このような構造の鉗子栓(以下、「弁付
き鉗子栓」という。)を用いれば、処置具が大径のもの
であっても、小径のものの場合と同様な漏出防止性能を
発揮することができる、と期待されていた。
た従来の弁付き鉗子栓では、挿通させる処置具が小径の
場合、例えば十二指腸鏡として用いる場合のカニュレー
ションチューブのように小径である場合には、チューブ
自体が非常に曲がりやすいため、挿通時に舌状片の押し
付け力を受けると、チューブの先端が鉗子口部材の内壁
へ向って進んでしまい、処置具用チャンネルの内部へ向
って挿通させ難い場合がある、という問題があった。
鉗子栓を使用し、処置具が小径の場合には上記したスリ
ットのみの通常の鉗子栓(例えば、図4(A)に示す鉗
子栓25′)を使用する、というように処置具によって
2種類の鉗子栓を使い分ける、という対策が考えられ
た。
大すること、 手術の途中で鉗子栓を交換すると逆流漏出は不可避
であるが、この場合の対策は困難であること、 医療現場等において、使用すべきではない方の鉗子
栓を誤って使用することを防止する対策が必要だが、困
難であること、 通常のスリットだけの鉗子栓の場合でもチューブ等
に曲がりぐせ等がついている場合には上記の挿通性不良
が発生するため、スリット部の薄肉化等により挿通性能
を向上させる必要があるが、スリット部を薄肉化すると
漏出防止性能が低下してしまうこと、 等の問題があった。
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、処
置具の径や種類にかかわらず一つの鉗子栓で対応できか
つ良好な挿通性能と漏出防止性能を発揮し得る内視鏡用
鉗子栓を提供することにある。
め、本発明に係る内視鏡用鉗子栓は、弾性材料からなり
内視鏡の先端部から突出させて患部への処置等を行う処
置具を内部に通す管路である処置具用チャンネルへの入
口であるチャンネル入口に取り付けられる略円筒状の処
置具挿入口部材における処置具挿入口に着脱可能な鉗子
栓本体と、弾性材料からなり前記鉗子栓本体に嵌合によ
り着脱可能で前記鉗子栓本体を被覆可能でかつ前記鉗子
栓本体の中心軸を中心として回動又は固定可能に構成さ
れた蓋体を有する内視鏡用鉗子栓において、前記鉗子栓
本体に設けられ、前記処置具挿入口を閉塞する本体閉塞
部と、前記蓋体に設けられ、前記処置具挿入口を閉塞す
る蓋閉塞部と、前記本体閉塞部の中心軸から偏心した複
数の位置で前記本体閉塞部を貫通するように設けられ、
前記本体閉塞部の一方の側から他方の側へ前記処置具を
挿通させる本体挿通性能が異なる複数の本体挿通手段と
前記鉗子栓本体の中心軸を中心として回動させたときに
前記本体挿通手段と重複する前記蓋閉塞部の位置で前記
蓋閉塞部を貫通するように設けられ、前記蓋閉塞部の一
方の側から他方の側へ前記処置具を挿通させる蓋挿通性
能を有し、かつ前記本体挿通手段のうちのいずれかを選
択することにより、前記蓋閉塞部の外部側と前記本体閉
塞部の前記チャンネル入口側との間で前記処置具を挿通
させる全体挿通性能を変更する蓋挿通手段を備えたこと
を特徴とする。
は、前記蓋挿通手段は、前記蓋閉塞部に開設された小孔
又はスリット若しくはこれらの適宜の組合わせであり、
かつ前記蓋挿通性能は、前記小孔の内径又は前記スリッ
トの開設長である。
ましくは、前記本体挿通手段は、前記本体閉塞部に開設
された小孔又はスリット若しくはこれらの適宜の組合わ
せであり、かつ前記本体挿通性能は、前記小孔の内径又
は前記スリットの開設長である。
ましくは、前記本体閉塞部における前記処置具の挿通方
向の肉厚は、前記本体挿通手段が設けられる位置によっ
て異なり、前記本体挿通手段は、前記本体閉塞部に開設
された小孔又はスリット若しくはこれらの適宜の組合わ
せであり、かつ前記本体挿通性能は、前記小孔又は前記
スリットの貫通長である。
ましくは、前記本体挿通手段の小孔の内径又は前記本体
挿通手段のスリットの開設長は、前記蓋挿通手段の小孔
の内径又は前記蓋挿通手段のスリットの開設長と等しい
値か又はそれよりも大きい値に設定される。
ましくは、前記蓋挿通手段は前記蓋閉塞部に略一文字状
に開設されたスリットであるとともに、前記本体挿通手
段は前記本体閉塞部に略一文字状に開設されたスリット
であり、前記鉗子栓本体の中心軸を中心として前記蓋体
を回動させたときに前記蓋挿通手段の前記スリットと前
記本体挿通手段の前記スリットは前記本体閉塞部の複数
の位置で略十文字状に重複するように構成される。
ましくは、前記本体閉塞部は、前記本体挿通手段の前記
本体挿通性能に関する本体挿通性能情報を表示する表示
手段を有する。
ましくは、前記鉗子栓本体の上部に嵌合用凹部が設けら
れるとともに、前記蓋体の下部に嵌合用凸部が設けら
れ、前記嵌合用凹部に前記嵌合用凸部を嵌合させること
により前記蓋体は前記鉗子栓本体に装着され、かつ前記
嵌合用凹部の周囲の前記鉗子栓本体の上面又は側面にお
ける前記本体挿通手段と対応する位置に前記表示手段が
配置される。
ましくは、前記本体挿通性能情報は、前記本体挿通手段
が小孔の場合にはその内径を示す数値であり、前記本体
挿通手段がスリットの場合にはその開設長を示す数値で
ある。
ましくは、前記鉗子栓本体の中心軸を中心として前記蓋
体を回動させる場合に、前記鉗子栓本体が同時に回動し
ないように拘束する回動規制手段を備えた。
ましくは、前記回動規制手段は、凹状又は凸状に形成さ
れ前記処置具挿入口部材に設けられた第1規制部と、前
記第1規制部とは逆の形状に形成され前記第1規制部に
係合又は嵌合するように構成されるとともに前記鉗子栓
本体に設けられた第2規制部を有する。
栓の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明
する。内視鏡用鉗子栓の構成の説明に先立ち、内視鏡用
鉗子栓が装着される処置具挿入口部材である鉗子口部材
の詳細な構成について説明を行う。図1には、本発明の
実施形態である内視鏡用鉗子栓が装着される鉗子口部材
の断面構成が示されている。
は、合成樹脂、金属、セラミックス等からなり、両端が
開放された略円筒状の部材である。鉗子口部材24は、
図の上部となる外径が大径の部分と、図の下部となる外
径が小径の部分を有している。
は、円環鍔状のフランジ部24aが突出するように形成
されている。図においてフランジ部24aの下方となる
大径部の外側部分には、外周を取り巻くように、略台形
断面の溝部24bが形成されている。鉗子口部材24の
フランジ部24aと、その下方に接続し溝部24bを含
む部分とで構成された部分は、断面が略「逆L」字状で
平面投影形状が略円環状となる鉗子口部材の上端部分
(以下、「鉗子口部材嵌合部」という。)を形成してい
る。
cが設けられている。この雄ネジ部24cは、上記した
鉗子口基部23に開設された雌ネジ孔(図示せず)に螺
合可能となっている。
は、図の垂直方向に内径が一定な円筒内壁状の垂直内壁
部24dとなっている。この垂直内壁部24dには、凹
部24iが形成されている。この凹部24iは、垂直内
壁部24dの表面から鉗子栓中心軸の外側へ向けて略半
球状に凹設されている。
に従って内径が小さくなるように絞り込まれる凹円錐面
状の傾斜内壁部24eとなっている。垂直内壁部24d
に囲まれた空間は処置具挿入口24fを構成している。
また、図における傾斜内壁部24eの下端の開口24g
は、上記した内視鏡の処置具用チャンネル(図示せず)
の入口(図示せず。以下、「チャンネル入口」とい
う。)と連通するように構成されている。以下、24g
を「チャンネル入口連通口」という。
基部23の雌ネジ孔(図示せず)に、鉗子口部材24の
雄ネジ部24cをねじ込むことにより、図4(A)に示
した状態となり、処置具挿入口24fは処置具用チャン
ネルの内部の管路空間と連通する。
1実施形態である内視鏡用鉗子栓の詳細な構成と作用に
ついて説明する。図1は、本発明の第1実施形態である
内視鏡用鉗子栓の構成と、鉗子口部材への装着状態を示
す断面図である。また、図2は、図1に示す内視鏡用鉗
子栓における蓋体の構成を示す上平面図である。図1に
示すように、この内視鏡用鉗子栓は、鉗子栓本体25と
蓋体26を備えて構成されている。
リコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム
材料を含む弾性材料からなる略円筒状の部材である。こ
の鉗子栓本体25は、本体閉塞部25aと、鍔部25b
と、垂下部25cと、鈎部25dと、顎部25hを備え
て構成されている。本体閉塞部25aは、図において中
央に位置する部分であり、略円柱状に形成されている。
と下面はほぼ平坦面状に形成されている。本体閉塞部2
5aには、本体挿通孔25eと、25fと、25g(図
2参照)が設けられている。各本体挿通孔25e,25
f,25gは、本体閉塞部25aの鉗子栓中心軸の位置
から偏心した位置で本体閉塞部25aを貫通している。
鉗子栓中心軸からの各本体挿通孔25e,25f,25
gの偏心量は、同一値に設定されている。また、各本体
挿通孔25e,25f,25gは、鉗子栓中心軸を中心
とする中心角が90°ずつ異なるように配設されてい
る。
貫通方向の長さ(貫通長)は等しいが、内径が異なる略
円柱状の小孔であり、図2に示すように、本体挿通孔2
5eの内径が最小で、本体挿通孔25fの内径がそれに
続き、本体挿通孔25gの内径が最大となっている。
た鉗子口部材24の凹部24iに対応する位置に凸部2
5sが形成されている。この凸部25sは、閉塞部25
aの外側面から鉗子栓中心軸の外側へ向けて略半球状に
凸設されている。この凸部25sの半球の半径は、上記
した鉗子口部材24の垂直内壁部24dに設けられた凹
部24iの半径よりもわずかに大きな値に設定されてい
る。
部から外方に向けては、略円環状の鍔部25bが略直角
に屈曲して突出するように形成されている。鍔部25b
の図における上面はほぼ平坦面状に形成されている。こ
の鍔部25bの図における上面はほぼ平坦面状に形成さ
れている。また、鍔部25bの外周から図の下方に向け
ては、略円環状の垂下部25cが垂下するように形成さ
れている。また、垂下部25cの図の下端から中央側へ
向けては、略円環状の鈎部25dが鉗子栓中心軸の方向
へ突出するように形成されている。
の図における外側面と、鍔部25bの下面と、垂下部2
5cの内壁面と、鈎部25dの内面に囲まれた部分は、
断面が略「逆L」字状で平面投影形状が略円環状の空間
(以下、「本体嵌合空間」という。)を形成している。
子栓本体25の鍔部25bと垂下部25cと鈎部25d
(以下、「本体嵌合部」という。)は、断面形状が略
「L」字状で平面投影形状が略円環状となる形状に形成
されている。
方に向けては、断面が略「逆L」字状で平面投影形状が
略円環状の顎部25hが形成され、顎部25hの水平部
が鉗子栓中心軸に向かって突出している。したがって、
本体閉塞部25aの図における上面と、顎部25hの内
面に囲まれた部分は、断面が略「帽子」状で平面投影形
状が略円盤状の空間(以下、「蓋嵌合空間」という。)
を形成している。
上面には、表示部25i(図2参照)が設けられてい
る。この表示部25iは、上記した各本体挿通孔25
e,25f,25gと同様に、それぞれ角度90°ごと
に配設されている。この表示部25iは、数値を示して
おり、例えば、図2の場合には、本体挿通孔25eの内
直径が2.0mmであり、本体挿通孔25fの内直径が
3.0mmであり、本体挿通孔25gの内直径が4.0
mmであることを示している。
は、鉗子口部材24の垂直内壁部24dの内径よりもや
や大きくなるように設定されている。また、鉗子栓本体
25における本体嵌合空間の断面形状は、鉗子口部材2
4の上端の鉗子口部材嵌合部の断面形状よりも小さくな
るように設定されている。
蓋体26の詳細な構成と作用について説明する。
ゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム材料を
含む弾性材料からなる部材であり、鉗子栓本体25とは
別体で形成されている。この蓋体26は、図1,2に示
すように、蓋閉塞部26aと鍔部26bを備えて構成さ
れている。
bの中央に位置する部分であり、略円盤状に形成されて
いる。また、蓋閉塞部26aには、蓋閉塞部26aを図
の上下方向に貫通する略円柱状の蓋挿通孔26eが設け
られている。この蓋挿通孔26eは、蓋閉塞部26aの
鉗子栓中心軸の位置から偏心した位置に設けられ、その
偏心量は、上記した各本体挿通孔25e,25f,25
gの偏心量と同一値に設定されている。また、蓋挿通孔
26eの内直径は、本体挿通孔25eより小さな値、例
えば1.5mmに設定されている。
から外方に向けては、平板円環状の鍔部26bが図の左
右方向に突出するように形成されている。蓋閉塞部26
aと鍔部26bの図における上面及び下面はほぼ平坦面
状に形成されている。
外側面と、鍔部26bの上面及び外側面と、蓋閉塞部2
6a及び鍔部26bの下面とによって囲まれた部分は、
断面が略「帽子」状で平面投影形状が略円盤状の部分
(以下、「蓋嵌合部」という。)を形成し、上記した蓋
嵌合空間に対応している。この蓋嵌合部の断面形状は、
上記した蓋嵌合空間の断面形状よりもやや大きくなるよ
うに設定されている。
体25の鈎部25dを図の左右側へ押し拡げ、本体閉塞
部25aを処置具挿入口24f内へ押し込む。そして、
この際に、鉗子栓本体25の本体閉塞部25aの外側面
に設けられた凸部25sを、鉗子口部材24の垂直内壁
部24dに設けられた凹部24iの中に嵌入させる。こ
のようにすれば、鉗子栓本体25の弾性により、鉗子口
部材24の鉗子口部材嵌合部が鉗子栓本体25の本体嵌
合空間と確実に嵌合するとともに、凸部25sと凹部2
4iが嵌合し、鉗子栓本体25が鉗子口部材24に装着
される。この状態においては、鉗子口部材24の処置具
挿入口24fの上部には、鉗子栓本体25の本体閉塞部
25aが挿入される。
左右側へ押し拡げ、蓋体26の鍔部26bを顎部25h
内の蓋嵌合空間内へ押し込む。このようにすれば、蓋体
26の弾性により、蓋体26の蓋閉塞部26aと鍔部2
6bとが蓋嵌合空間と確実に嵌合し、蓋体26が鉗子栓
本体25に装着される。
26と鉗子栓本体25は、例えば図2に示す状態とな
る。この状態においては、鉗子栓本体25の各本体挿通
孔25e,25f,25gの図における上部は、蓋体2
6の蓋閉塞部26aにより閉塞されている。この状態に
おいては、蓋体26は、鉗子栓中心軸を中心として回動
可能であり、回動を止めればその位置で固定される。こ
の際、鉗子栓本体25の凸部25sが鉗子口部材24の
凹部24iと嵌合して拘束され、鉗子栓本体25が蓋体
26の回動に伴って同時に回動する「共回り」が防止さ
れる。
を中心として蓋体26を反時計回りに角度90°だけ回
動すると、蓋挿通孔26eは本体挿通孔25eの直上位
置となり、両挿通孔26e,25eは連通し、図1に示
す状態となる。次に、図1に示した状態から、鉗子栓中
心軸を中心として蓋体26を反時計回りにさらに角度9
0°だけ回動すると、蓋挿通孔26eは本体挿通孔25
fの直上位置となり、両挿通孔26e,25fが連通す
る。同様にして、鉗子栓中心軸を中心として蓋体26を
反時計回りにさらに角度90°回動すると、蓋挿通孔2
6eは本体挿通孔25gの直上位置となり、両挿通孔2
6e,25gが連通する。したがって、蓋体26の回動
により連通させる本体挿通孔を選択することができる。
本体挿通孔25eは、処置具を挿通させる方向に向かっ
て、その内径が拡大する挿通孔を構成しており、小径側
開口となる蓋挿通孔26eの内直径は1.5mmであ
り、大径側開口となる本体挿通孔25eの内直径は2.
0mmとなっている。したがって、チューブ類等の外径
が小径の処置具を蓋閉塞部26aの外部側と本体閉塞部
25aのチャンネル入口側との間で挿通させることが容
易である。また、鉗子栓としては二重となっており、か
つ蓋挿通孔26eの方が径が小さいから、逆流防止機能
も従来のものと同等以上である。
を連通させた場合は、処置具を挿通させる方向に向かっ
て、その内径が拡大する挿通孔を構成しており、小径側
開口となる蓋挿通孔26eの内直径は1.5mmであ
り、大径側開口となる本体挿通孔25gの内直径は4.
0mmとなっている。したがって、生体鉗子のような外
径が大径の処置具を蓋閉塞部26aの外部側と本体閉塞
部25aのチャンネル入口側との間で挿通させることも
容易である。また、この場合も鉗子栓としては二重とな
っており、かつ蓋挿通孔26eの方が径が小さいから、
逆流防止機能も従来のものと同等以上である。
栓では、蓋体26を回動することにより、本体挿通孔と
連通して構成される挿通孔の内径を複数の内径の中から
選択して変更することができ、これにより処置具の径や
種類にかかわらず一つの鉗子栓で対応でき、かつ良好な
挿通性能と漏出防止性能を発揮することができる。
2実施形態である内視鏡用鉗子栓の詳細な構成と作用に
ついて説明する。図3は、本発明の第2実施形態である
内視鏡用鉗子栓の構成と、鉗子口部材への装着状態を示
す断面図である。
7は、別体型の蓋付き鉗子栓であり、鉗子栓本体27と
蓋体28を備えて構成されている。
リコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム
材料を含む弾性材料からなる略円筒状の部材である。こ
の鉗子栓本体27は、本体閉塞部27aと、鍔部27b
と、垂下部27cと、鈎部27dと、顎部27hを備え
て構成されている。また、本体閉塞部27aには、本体
挿通孔27e,27fと、凸部27sと、表示部27i
が設けられている。
リコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム
材料を含む弾性材料からなる部材である。また、蓋体2
8は、図3に示すように、蓋閉塞部28aと鍔部28b
を備えて構成されている。蓋閉塞部28aの上部には、
蓋挿通孔28eが設けられている。
における鍔部27bと垂下部27cと鈎部27dと顎部
27hと凸部27sの構成及び作用は、第1実施形態に
おける鉗子栓本体部25の本体閉塞部25aと鍔部25
bと垂下部25cと鈎部25dと顎部25hの構成及び
作用と同様である。また、本体閉塞部27aのうち下面
を除く部分の構成及び作用は、第1実施形態における本
体閉塞部25aのうち下面を除く部分の構成及び作用と
同様である。また、表示部27iの表示内容を除く構成
及び作用は、第1実施形態における表示部25iの表示
内容を除く構成及び作用と同様である。
鍔部28bと蓋挿通孔28eの構成及び作用は、第1実
施形態における蓋体26の蓋閉塞部26aと鍔部26b
と蓋挿通孔26eの構成及び作用と同様である。
実施形態の内視鏡用鉗子栓と異なる点は、鉗子栓本体の
本体閉塞部27aの図における下面が傾斜面状に形成さ
れており本体閉塞部27aの肉厚が場所によって異なっ
ている点、本体挿通孔27e,27fの内直径が蓋挿通
孔28eの内直径と同一である点、及び表示部27iの
表示内容が本体挿通孔の貫通長の数値を例えばミリメー
トル単位等で示している点である。その他の点は、第1
実施形態の場合とまったく同様である。
の構成とその作用について、図3を参照しつつ説明す
る。
ついて説明する。本体閉塞部27aには、本体挿通孔2
7eと27fが設けられている。各本体挿通孔27e,
27fは、本体閉塞部27aの鉗子栓中心軸の位置から
偏心した位置で本体閉塞部27aを貫通している。鉗子
栓中心軸からの各本体挿通孔27e,27fの偏心量
は、蓋挿通孔28eの偏心量と同一値に設定されてい
る。また、各本体挿通孔27e,27fは、鉗子栓中心
軸を中心とする中心角が90°異なっている。
挿通孔26eの内径と等しいが、貫通方向の長さ(貫通
長)は異なっており、図3に示すように、本体挿通孔2
7eの貫通長の方が長くなっている。
7e,27fと蓋体の蓋挿通孔28eの作用について説
明する。
の手順により、鉗子口部材24に鉗子栓本体27を装着
した後、蓋体28を装着する。このように装着されるこ
とにより、鉗子栓本体27の本体閉塞部27aの図にお
ける上部は、蓋体28の蓋閉塞部28aにより閉塞され
る。この状態においては、蓋体28は、鉗子栓中心軸を
中心として回動可能であり、回動を止めればその位置で
固定される。この際、鉗子栓本体27の凸部27sが鉗
子口部材24の凹部24iと嵌合して拘束され、鉗子栓
本体27が蓋体28の回動に伴って同時に回動する「共
回り」が防止される。
心として蓋体28を反時計回りに回動すると、蓋挿通孔
28eは本体挿通孔27eの直上位置となり、両挿通孔
28e,27eは連通し、図3に示す状態となる。次
に、図3に示した状態から、鉗子栓中心軸を中心として
蓋体28を反時計回りにさらに角度90°だけ回動する
と、蓋挿通孔28eは本体挿通孔27fの直上位置とな
り、両挿通孔28e,27fが連通する。したがって、
蓋体28の回動により連通させる本体挿通孔を選択する
ことができる。
本体挿通孔27eは、処置具を挿通させる方向に向かっ
て、その貫通長が延長された挿通孔を構成しており、内
径は同一である。したがって、外径が大径であったり曲
がり難い処置具、例えば生体鉗子等を蓋閉塞部28aの
外部側と本体閉塞部27aのチャンネル入口側との間で
挿通させることが容易である。また、鉗子栓としては二
重となっているから、逆流防止機能も従来のものと同等
以上である。
を連通させた場合は、処置具を挿通させる方向に向かっ
て、その貫通長が延長された挿通孔を構成しており、内
径は同一である。また、貫通長は、蓋挿通孔28eと本
体挿通孔27gを連通させた場合よりも短い。したがっ
て、外径が小径であったり曲がりやすい処置具、例えば
チューブ類等を蓋閉塞部28aの外部側と本体閉塞部2
7aのチャンネル入口側との間で挿通させることが容易
である。また、鉗子栓としては二重となっているから、
逆流防止機能も従来のものと同等以上である。
栓では、蓋体28を回動することにより、本体挿通孔と
連通して構成される挿通孔の内径を複数の内径の中から
選択して変更することができ、これにより処置具の径や
種類にかかわらず一つの鉗子栓で対応でき、かつ良好な
挿通性能と漏出防止性能を発揮することができる。
24は処置具挿入口部材に相当している。また、本体挿
通孔25e,25f,25g又は27e,27fは、本
体挿通手段に相当している。また、蓋挿通孔26e又は
28eは、蓋挿通手段に相当している。また、第1実施
形態における本体挿通孔の内径(直径)、又は第2実施
形態における本体挿通孔の貫通長は、本体挿通性能に相
当している。また、第1実施形態における蓋挿通孔の内
径(直径)、又は第2実施形態における蓋挿通孔の貫通
長は、蓋挿通性能に相当している。また、蓋挿通孔と本
体挿通孔とを連通して構成される挿通孔の内径又は貫通
長は、全体挿通性能に相当している。
に相当している。また、鉗子栓本体25又は27の上部
の蓋嵌合空間は、嵌合用凹部に相当している。また、蓋
体26又は28の鍔部26b又は28bは、嵌合用凸部
に相当している。また、鉗子口部材24の凹部24iと
鉗子栓本体の凸部25s又は27sは、回動規制手段に
相当している。また、鉗子口部材24の凹部24iは、
第1規制部に相当し、鉗子栓本体の凸部25s又は27
sは、第2規制部に相当している。
れるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
挿通手段として、本体閉塞部(例えば25a又は27
a)に設けられた挿通孔(例えば25e,25f,25
g又は27e,27f)を例に挙げ、蓋挿通手段とし
て、蓋閉塞部(例えば26a又は28a)に設けられた
挿通孔(例えば26e又は28e)を例に挙げて説明し
たが、本発明はこれには限定されず、鉗子栓本体又は蓋
の閉塞部の一方の側から他方の側へ処置具を挿通可能な
手段であればどのようなものであってもよく、他の形状
又は形態の挿通手段、例えば、本体挿通手段又は蓋挿通
手段は、閉塞部に開設された小孔又はスリット若しくは
これらの適宜の組合わせであればよい。スリットの場合
には、「−」字状のスリットでもよいし、中央部を小孔
とし側部を「−」字状スリットとしたもの、扁平な紡錘
形状、扁平な略木の葉状、あるいは扁平な略唇状等とな
るように開設された開口等を含む「略一文字状の挿通手
段」、あるいは「+」字状のスリット、中央部を小孔と
し側部を「+」字状スリットとしたもの等でもよい。
径であってもよいし、スリットのいずれかの方向への開
設長であってもよいし、小孔又はスリットの貫通長であ
ってもよい。あるいは、これらの適宜の組合わせであっ
てもよい。また、蓋挿通手段と本体挿通手段の両者とも
「−」字状のスリットの場合には、処置具挿通方向に見
た場合に両者が「+」状に重複するように構成してもよ
い。また、本体挿通手段の個数についても、2以上であ
れば何個であってもよい。また、蓋挿通手段について
は、挿通性能が異なるものを2以上設けてもよい。その
場合には、本体挿通手段と連通する組合わせがつねに1
組のみとなるようにそれぞれの配置を配慮する必要があ
る。本体挿通手段と連通する組合わせが2組以上となる
と、処置具を挿通していない箇所から漏出するおそれが
あるからである。
段として、本体挿通孔の内径値を数字で表示したもの
(第1実施形態)と、本体挿通孔の貫通長を数字で表示
したもの(第2実施形態)を例に挙げて説明したが、本
発明はこれには限定されず、本体挿通手段の本体挿通性
能に関する本体挿通性能情報を表示する手段であればど
のようなものであってもよく、他の形状又は形態の挿通
手段、例えば、本体挿通性能が内径の場合であれば、
「太」,「中」,「細」又は「B」,「M」,「S」の
ような意味を表現する文字、記号、模様、色彩、凹凸、
あるいはこれらの適宜の組合わせであってもよい。ま
た、本体挿通性能がスリット開設長、又は小孔若しくは
スリットの貫通長の場合であれば、「長」,「中」,
「短」又は「L」,「M」,「S」のような意味を表現
する文字、記号、模様、色彩、凹凸、あるいはこれらの
適宜の組合わせであってもよい。
子栓本体における本体挿通手段と対応する位置であれば
よく、鉗子栓本体の嵌合用凹部の周囲の上面に限定され
ず、鉗子栓本体の嵌合用凹部の周囲の側面、例えば垂下
部25c又は27cの外側面に配置されてもよい。
制手段として、鉗子栓本体(例えば25又は27)に設
けられた凸部(例えば25s又は27s)と処置具挿入
口部材(例えば24)に設けられた凹部(例えば24
i)を例に挙げて説明したが、本発明はこれには限定さ
れず、鉗子栓本体の中心軸を中心として蓋体を回動させ
る場合に鉗子栓本体が同時に回動しないように拘束する
手段であればどのようなものであってもよく、他の形状
又は形態の回動規制手段、例えば、鉗子栓本体に設けら
れた凹部と処置具挿入口部材に設けられた凸部であって
もよい。また、凹部と凸部との関係は、係合でもよいし
嵌合でもよい。あるいは、鉗子栓本体と処置具挿入口部
材にそれぞれ設けられた凹部と、これらの間に介設され
各凹部と係合又は嵌合する介設部材であってもよい。
も、処置具挿入口部材(例えば24)の内壁(例えば2
4d)に限定されず、処置具挿入口部材の上端縁でもよ
いし、外壁に配置されてもよい。また、凹部と凸部の配
置個数についても、1個でもよいし、複数個でもよい。
また、上記の凹部や凸部、介設部材を適宜組み合わせて
もよい。
挿入口部材である鉗子口部材24が、内視鏡100の操
作部2において、図4(A)における最も上方位置、あ
るいは接眼側に近い位置に配置された例について説明し
たが、本発明はこれには限定されず、処置具挿入口部材
は、他の位置、例えば、図4(A)におけるAの位置、
すなわち操作部2の下方位置、あるいは対物側に近い位
置に設けられてもよい。また、内視鏡100の全体の構
成、処置具挿入口部材である鉗子口部材24の構成につ
いても、上記実施形態に示した構成以外の構成であって
もよい。
鏡用鉗子栓によれば、本体閉塞部の中心軸から偏心した
複数の位置で貫通するように設けられ処置具を挿通させ
る挿通性能が異なる複数の本体挿通手段と、鉗子栓本体
の中心軸を中心として回動させたときに本体挿通手段と
重複する位置で蓋閉塞部を貫通するように設けられ蓋閉
塞部の一方の側から他方の側へ処置具を挿通させる蓋挿
通性能を有しかつ本体挿通手段のいずれかを選択するこ
とにより処置具を挿通させる全体挿通性能を変更する蓋
挿通手段を備えたので、蓋体を回動することにより、本
体挿通手段と蓋挿通手段とを連通して構成される挿通手
段の全体挿通性能を複数の性能の中から選択して変更す
ることができ、これにより処置具の径や種類にかかわら
ず一つの鉗子栓で対応でき、かつ良好な挿通性能と漏出
防止性能を発揮することができる。したがって、部品点
数を増やすことなく鉗子栓の共通化を行うことができ、
手術途中での交換も回避することができ、かつユーザが
処置具の挿通性能を任意に選択できるため使用の自由度
が向上する、という利点を有している。
構成と、鉗子口部材への装着状態を示す断面図である。
栓本体の構成を示す上平面図である。
構成と、鉗子口部材への装着状態を示す断面図である。
視鏡の一例の全体構成、及び従来の内視鏡用鉗子栓の構
成を示す斜視図であり、図4(B)は、図4(A)に示
す内視鏡の先端部の構成を示す正面図である。
Claims (11)
- 【請求項1】 弾性材料からなり内視鏡の先端部から突
出させて患部への処置等を行う処置具を内部に通す管路
である処置具用チャンネルへの入口であるチャンネル入
口に取り付けられる略円筒状の処置具挿入口部材におけ
る処置具挿入口に着脱可能な鉗子栓本体と、弾性材料か
らなり前記鉗子栓本体に嵌合により着脱可能で前記鉗子
栓本体を被覆可能でかつ前記鉗子栓本体の中心軸を中心
として回動又は固定可能に構成された蓋体を有する内視
鏡用鉗子栓において、 前記鉗子栓本体に設けられ、前記処置具挿入口を閉塞す
る本体閉塞部と、 前記蓋体に設けられ、前記処置具挿入口を閉塞する蓋閉
塞部と、 前記本体閉塞部の中心軸から偏心した複数の位置で前記
本体閉塞部を貫通するように設けられ、前記本体閉塞部
の一方の側から他方の側へ前記処置具を挿通させる本体
挿通性能が異なる複数の本体挿通手段と前記鉗子栓本体
の中心軸を中心として回動させたときに前記本体挿通手
段と重複する前記蓋閉塞部の位置で前記蓋閉塞部を貫通
するように設けられ、前記蓋閉塞部の一方の側から他方
の側へ前記処置具を挿通させる蓋挿通性能を有し、かつ
前記本体挿通手段のうちのいずれかを選択することによ
り、前記蓋閉塞部の外部側と前記本体閉塞部の前記チャ
ンネル入口側との間で前記処置具を挿通させる全体挿通
性能を変更する蓋挿通手段を備えたことを特徴とする内
視鏡用鉗子栓。 - 【請求項2】 請求項1記載の内視鏡用鉗子栓におい
て、 前記蓋挿通手段は、前記蓋閉塞部に開設された小孔又は
スリット若しくはこれらの適宜の組合わせであり、かつ
前記蓋挿通性能は、前記小孔の内径又は前記スリットの
開設長であることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。 - 【請求項3】 請求項2記載の内視鏡用鉗子栓におい
て、 前記本体挿通手段は、前記本体閉塞部に開設された小孔
又はスリット若しくはこれらの適宜の組合わせであり、
かつ前記本体挿通性能は、前記小孔の内径又は前記スリ
ットの開設長であることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。 - 【請求項4】 請求項2記載の内視鏡用鉗子栓におい
て、 前記本体閉塞部における前記処置具の挿通方向の肉厚
は、前記本体挿通手段が設けられる位置によって異な
り、 前記本体挿通手段は、前記本体閉塞部に開設された小孔
又はスリット若しくはこれらの適宜の組合わせであり、
かつ前記本体挿通性能は、前記小孔又は前記スリットの
貫通長であることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。 - 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載の内視鏡用
鉗子栓において、 前記本体挿通手段の小孔の内径又は前記本体挿通手段の
スリットの開設長は、前記蓋挿通手段の小孔の内径又は
前記蓋挿通手段のスリットの開設長と等しい値か又はそ
れよりも大きい値に設定されることを特徴とする内視鏡
用鉗子栓。 - 【請求項6】 請求項3又は請求項4に記載の内視鏡用
鉗子栓において、 前記蓋挿通手段は前記蓋閉塞部に略一文字状に開設され
たスリットであるとともに、前記本体挿通手段は前記本
体閉塞部に略一文字状に開設されたスリットであり、前
記鉗子栓本体の中心軸を中心として前記蓋体を回動させ
たときに前記蓋挿通手段の前記スリットと前記本体挿通
手段の前記スリットは前記本体閉塞部の複数の位置で略
十文字状に重複するように構成されることを特徴とする
内視鏡用鉗子栓。 - 【請求項7】 請求項1ないし請求項6のうちのいずれ
か1項に記載の内視鏡用鉗子栓において、 前記本体閉塞部は、前記本体挿通手段の前記本体挿通性
能に関する本体挿通性能情報を表示する表示手段を有す
ることを特徴とする内視鏡用鉗子栓。 - 【請求項8】 請求項7記載の内視鏡用鉗子栓におい
て、 前記鉗子栓本体の上部に嵌合用凹部が設けられるととも
に、前記蓋体の下部に嵌合用凸部が設けられ、前記嵌合
用凹部に前記嵌合用凸部を嵌合させることにより前記蓋
体は前記鉗子栓本体に装着され、かつ前記嵌合用凹部の
周囲の前記鉗子栓本体の上面又は側面における前記本体
挿通手段と対応する位置に前記表示手段が配置されるこ
とを特徴とする内視鏡用鉗子栓。 - 【請求項9】 請求項7又は請求項8記載の内視鏡用鉗
子栓において、 前記本体挿通性能情報は、前記本体挿通手段が小孔の場
合にはその内径を示す数値であり、前記本体挿通手段が
スリットの場合にはその開設長を示す数値であることを
特徴とする内視鏡用鉗子栓。 - 【請求項10】 請求項1ないし請求項9のうちのいず
れか1項に記載の内視鏡用鉗子栓において、 前記鉗子栓本体の中心軸を中心として前記蓋体を回動さ
せる場合に、前記鉗子栓本体が同時に回動しないように
拘束する回動規制手段を備えたことを特徴とする内視鏡
用鉗子栓。 - 【請求項11】 請求項10記載の内視鏡用鉗子栓にお
いて、 前記回動規制手段は、凹状又は凸状に形成され前記処置
具挿入口部材に設けられた第1規制部と、前記第1規制
部とは逆の形状に形成され前記第1規制部に係合又は嵌
合するように構成されるとともに前記鉗子栓本体に設け
られた第2規制部を有することを特徴とする内視鏡用鉗
子栓。
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- 1997-01-11 JP JP01462597A patent/JP3327803B2/ja not_active Expired - Fee Related
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