JP3327798B2 - 内視鏡用鉗子栓 - Google Patents

内視鏡用鉗子栓

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    • A61B1/00131Accessories for endoscopes
    • A61B1/00137End pieces at either end of the endoscope, e.g. caps, seals or forceps plugs

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内視鏡の先端部か
ら外部へ突出させて患部への処置等を行う鉗子等の処置
具を内部に通す処置具用チャンネルへ処置具を挿入する
ための処置具挿入口を閉塞する弾性材料製の内視鏡用鉗
子栓に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、医療分野において、患者の体内の
各種内蔵等を、生体を傷つけることなく外部から視認に
より検査し、内視鏡を通して患者の体内の病変部位(患
部)等を切除・採取し、あるいは患部に薬液等を注入・
投与するなどの処置を行う手段として、内視鏡が用いら
れている。
【0003】図5(A)に、内視鏡の一例の全体構成を
示す。図5(A)に示すように、この内視鏡100は、
体内挿入部1と、操作部2と、コネクターコード部3を
備えて構成されている。体内挿入部1は、先端部10
と、彎曲部11と、柔軟で屈曲可能な管体である軟性部
12を有している。また、操作部2は、グリップ部20
と、上下アングルツマミ21aと、左右アングルツマミ
21bと、吸引ボタン22aと、送気・送水ボタン22
bと、鉗子口部材24と、鉗子口基部23を有してい
る。また、コネクターコード部3は、図示しない光源と
映像処理装置と吸引源と送気・送水源に接続されてい
る。
【0004】また、図5(B)に、この内視鏡100の
先端部10の正面構成を示す。図5(B)に示すよう
に、先端部10は、照明用レンズ13,13と、対物レ
ンズ14と、送気・送水ノズル15と、吸引・処置口1
6を有している。
【0005】上記光源からの光は、光ファイバー束から
なるライトガイド(図示せず)内に導かれる。ライトガ
イドはコネクターコード部3及び体内挿入部1の内部に
挿通され、先端部10に設けられた照明用レンズ13,
13から光が照射され、後述する対物レンズ14の視野
内が照明される。
【0006】上記の彎曲部11内には、蛇腹状機構(図
示せず)と操作用ワイヤー(図示せず)等が設けられて
おり、操作用ワイヤーは軟性部12内に挿通され上下ア
ングルツマミ21a及び左右アングルツマミ21bに接
続されている。このため、操作者がグリップ部20を握
り、指で各ツマミを回動することにより、彎曲部11は
上下左右のいずれの方向にも自在に屈曲又は回動し、先
端部10を360度いずれの方向へも向かせることがで
きる。
【0007】また、先端部10には対物レンズ14が配
置されており、視野内の映像をとらえる。この映像は、
光ファイバー束(図示せず)によって体内挿入部1から
操作部2及びコネクターコード部3を経て映像処理装置
(図示せず)に送られるか、あるいは、先端部10に配
置された図示しないCCD(Charge Cuppled Device:
電荷結合撮像素子)によって多数の画素の画像信号に変
換された後、リード線(図示せず)等により、体内挿入
部1から操作部2及びコネクターコード部3を経て上記
の映像処理装置に送られ、映像となる。
【0008】また、上記した送気・送水源からの空気又
は水は、それぞれ独立に送気・送水管路(図示せず)内
に導かれる。この送気・送水管路はコネクターコード部
3及び体内挿入部1の内部に挿通され、送気・送水ボタ
ン22bの操作により、先端部10に設けられた送気・
送水ノズル15から空気又は水がそれぞれ独立に噴射さ
れる。このような構成により、空気圧を付与し臓器内を
押し拡げて対物レンズ14の視野を確保したり、対物レ
ンズ14の洗浄・乾燥等を行うことができる。
【0009】また、上記した吸引源には吸引管路(図示
せず)が接続されており、この吸引管路は、コネクター
コード部3及び体内挿入部1の内部に挿通されており、
体内挿入部1内では後述する処置具用チャンネル(図示
せず)を兼ねている。このような構成により、吸引ボタ
ン22aを操作すると、先端部10に設けられた吸引・
処置口16から出血や体液等が吸引源へ吸引される。
【0010】また、上記した鉗子口部材24は鉗子口基
部23に取り付けられている。この鉗子口部材24には
管路状の処置具用チャンネル(図示せず)の入口が接続
されている。この処置具用チャンネルは、体内挿入部1
内における吸引管路を兼ねており、操作部2から体内挿
入部1の内部に挿通され、先端部10に設けられた吸引
・処置口16に接続している。このような構成により、
鉗子口部材24に設けられた処置具挿入口24fから吸
引・処置口16までは管路が連通している。したがっ
て、患部に切除や縫合等の処置を施すための鉗子類や、
麻酔薬や薬剤等を注入・投与するカテーテルやチューブ
類等の処置具を処置具挿入口24fから挿入し、処置具
用チャンネルの内部に挿通させて内視鏡先端の吸引・処
置口16から突出させることにより、内視鏡からの映像
を視認しつつ、処置具による手術や生体組織採取等を行
うことができる。
【0011】しかし、内視鏡における撮像時には、上記
したように、送気を行って体腔内等に大気圧よりも高い
空気圧を付与し、臓器内壁等を押し拡げることにより視
野を確保している。このため、処置具挿入口24fを開
口させたままにしておくと、空気圧の高い体腔内から空
気圧の低い処置具挿入口24fへ向って体液や汚物が逆
流しようとし、体液等が吸引・処置口16から処置具用
チャンネル内を通って処置具挿入口24fに到達し外部
へ漏れ出すおそれがある。
【0012】患部からの体液や汚物が処置具挿入口24
fから外部へ漏れ出すと、衛生上好ましくないうえ、図
5(A)に示すような構成の内視鏡の場合には、操作用
のツマミ21a,21bが濡れて滑りやすくなり、内視
鏡操作上も不都合が生じる。
【0013】そこで上記の逆流漏出を防止するため、従
来は、鉗子口部材24のフランジ部24aに、ゴム等の
弾性材料からなり略皿状に形成され中央部にスリット2
5e′を有する鉗子栓25′の外縁部を嵌合させて装着
していた。このようにすれば、処置具を挿入していない
場合にはスリット25e′は閉じているため、処置具挿
入口24fは閉塞され、体液等の漏出は防止される。一
方、処置具を挿入する場合にはスリット25e′により
処置具を押入すれば容易に内部へ挿通させることができ
るうえ、処置具が挿通している箇所以外のスリット25
e′は閉じているため、同様に処置具挿入口24fは閉
塞され、体液等の漏出を防止しつつ処置具の挿通を行う
ことができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の鉗子栓では、スリットは略一文字状の開口であり、処
置が挿通されると、処置具が挿通している箇所の側方の
スリットには、処置具によって押し拡げられた部分が略
一文字状に閉じるまでの間に略三角形状の隙間が生じ
る。このため、この隙間部分を通して体液等が鉗子栓外
部に漏出する、という問題があった。
【0015】上記の問題を解決するため、鉗子栓のスリ
ット部分の肉厚を厚くすることも考えられたが、スリッ
ト部の肉厚を厚くすると、処置具が柔軟又は小径のもの
の場合に、挿通し難くなる、という問題があった。
【0016】本発明は上記の問題を解決するためになさ
れたものであり、本発明の解決しようとする課題は、逆
流漏出をより効果的に防止し得る内視鏡用鉗子栓を提供
することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明に係る内視鏡用鉗子栓は、弾性材料からな
り、内視鏡(100)の先端部(10)から突出させて
患部への処置等を行う処置具を内部に通す管路である処
置具用チャンネルへの入口であるチャンネル入口に前記
処置具用チャンネルが下方となるように取り付けられる
略筒状の処置具挿入口部材(24)における処置具挿入
(24f)に着脱可能な鉗子栓本体(25)と、前記
鉗子栓本体(25)に着脱可能で前記鉗子栓本体(2
5)を被覆可能な蓋体(26)を有する内視鏡用鉗子栓
において、前記処置具用チャンネルが下方となるととも
に前記内視鏡用鉗子栓の外部が上方となる状態では、前
記蓋体(26)は、平板部(26b)の中央に位置する
蓋体閉塞部(26a)を有し、当該蓋体閉塞部(26
a)の中心付近に上下方向に貫通するスリット(26
e)を有し、前記鉗子栓本体(25)は、略筒状に形成
された本体閉塞部(25a)を有し、当該本体閉塞部
(25a)は前記処置具挿入口(24f)の上部に挿入
され、前記本体閉塞部(25a)には略瓢箪形状の逆流
緩和空間(25e)が設けられ、当該逆流緩和空間(2
5e)は、上側から前記本体閉塞部(25a)に形成さ
れた略柱状の凹部であるとともに天井部が前記蓋体閉塞
部(26a)によって密閉されることにより第1内室を
形成する凹室(25g)と、前記本体閉塞部(25a)
の内部に略球状に形成された中空の空間である第2内室
(25h)と、前記凹室(25g)の底部に相当する部
分の中央付近と前記第2内室(25h)の天井部に相当
する部分の中央付近とを連通させる開口であるとともに
内径が前記凹室(25g)の内径よりも小さくかつ前記
第2内室(25h)の内径よりも小さく設定された第1
の挿通孔(25k)を有し、前記第2内室(25h)の
底部に相当する部分の中央付近には内径が前記凹室(2
5g)の内径より小さく前記第2内室(25h)の内径
よりも小さく前記第1の挿通孔(25k)の内径よりも
小さくかつ前記処置具の外径よりも小さく設定された第
2の挿通孔(25m)が開設され、前記逆流緩和空間
(25e)と前記第2の挿通孔(25m)は前記 本体閉
塞部(25a)の中心軸に沿って上下方向に貫通するよ
うに構成され、前記処置具を前記処置具用チャンネルに
挿入した状態では、前記第2の挿通孔(25m)におい
て前記処置具が周囲から締め付けられていることによ
り、前記処置具用チャンネルから逆流する流動物は前記
第2の挿通孔(25m)の位置でいったん阻止され、前
記第2の挿通孔(25m)と前記処置具の間から前記第
2内室(25h)内へ逆流する前記流動物が漏出する場
合には、前記第2の挿通孔(25m)の隙間よりも前記
第2内室(25h)の容積が大きいことから逆流する前
記流動物の圧力は前記第2内室(25h)内へ噴出する
ことにより減圧され、前記処置具の外径が前記第1の挿
通孔(25k)の内径よりも大きい場合には、前記処置
具を前記処置具用チャンネルに挿入した状態では、前記
処置具により前記第2の挿通孔(25m)が押し拡げら
れることにより前記第2内室(25h)を通過し前記第
1の挿通孔(25k)の位置に逆流してくる前記流動物
は、前記処置具が前記第1の挿通孔(25k)において
周囲から締め付けられていることと前記凹室(25g)
と前記蓋体閉塞部(26a)とが第1内室を形成してい
ることにより、前記第1の挿通孔(25k)の位置で逆
流圧が減圧され逆流の勢いが緩和され、前記第2内室
(25h)、又は前記凹室(25g)と前記蓋体閉塞部
(26a)とが形成する第1内室は、膨張した空間とな
っていることにより、逆流する前記流動物をいったん貯
留可能であることを特徴とする。
【0018】上記の内視鏡用鉗子栓において、好ましく
は、前記本体閉塞部(25a)の内部には、前記第2内
室(25h)が複数設けられ、前記複数の第2内室を連
通させるスリット又は小孔が設けられる。
【0019】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記第2の挿通孔(25m)の下方には、下
側から前記本体閉塞部(25a)に形成された略柱状の
凹部である誘導凹部(25i)が連通する。
【0020】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記蓋体(26)は、前記鉗子栓本体(2
5)と一体形成される。
【0021】また、上記の内視鏡用鉗子栓において、好
ましくは、前記本体閉塞部(25a)の上部は直筒部
(25p)を構成し、前記直筒部(25p)の上端部か
ら外方に向けて略円環状の鍔部(25b)が略直角に屈
曲して突出するように形成され、前記直筒部(25p)
と前記鍔部(25b)の屈曲部付近には上方及び外方に
向けて略円環状の第1係合部(25f)が突出するよう
に形成され、当該第1係合部(25f)の上面はほぼ平
坦面状に形成されるとともに当該第1係合部(25f)
の外側面は本体閉塞部(25a)の中心軸に沿って外部
へ向かうに従って拡径する円錐面状の傾斜面に形成さ
れ、前記蓋体(26)の前記平板部(26b)の外周付
近の下面に下方及び内方に向けて略円環状の第2係合部
(26h)が突出するように形成され、当該第2係合部
(26h)の下面はほぼ平坦面状に形成されるとともに
当該第2係合部(26h)の内側面は蓋体閉塞部(26
a)の中心軸に沿って外部へ向かうに従って拡径する円
錐面状の傾斜面に形成され、前記第2係合部(26h)
の傾斜面の内径は前記第1係合部(25f)の傾斜面の
外径よりもやや小さくなるように設定されることによ
り、前記蓋体(26)の前記第2係合部(26h)を前
記鉗子栓本体(25)の前記第1係合部(25f)に嵌
合させ、前記凹室(25g)の上部を前記蓋体閉塞部
(26a)により閉塞した場合に、前記凹室(25g)
内に流入し前記鉗子栓本体(25)と蓋体(26)の係
合部分を通過して外部へ漏出しようとする前記流動物に
とって漏出の経路がジグザグ状となり、前記漏出が防止
される。
【0022】
【0023】
【0024】
【0025】
【0026】
【0027】
【0028】
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る内視鏡用鉗子
栓の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明
する。内視鏡用鉗子栓の構成の説明に先立ち、内視鏡用
鉗子栓が装着される処置具挿入口部材である鉗子口部材
の詳細な構成について説明を行う。図1には、本発明の
実施形態である内視鏡用鉗子栓が装着される鉗子口部材
の断面構成が示されている。
【0030】図1に示すように、この鉗子口部材24
は、合成樹脂、金属、セラミックス等からなり、両端が
開放された略円筒状の部材である。鉗子口部材24は、
図の上部となる外径が大径の部分と、図の下部となる外
径が小径の部分を有している。大径部側の端部から図の
左右側に向けては、円環鍔状のフランジ部24aが突出
するように形成されている。図においてフランジ部24
aの下方となる大径部の外側部分には、外周を取り巻く
ように、略台形断面の溝部24bが形成されている。鉗
子口部材24のフランジ部24aと、その下方に接続し
溝部24bを含む部分とで構成された部分は、断面が略
「逆L」字状で平面投影形状が略円環状となる鉗子口部
材の上端部分(以下、「嵌合端部」という。)を形成す
る。また、図において溝部24bの下方となる大径部の
外側部分は、図の垂直方向に外径が一定な円筒外壁状の
垂直外壁部24hとなっている。
【0031】また、小径部の外側面には、雄ネジ部24
cが設けられている。この雄ネジ部24cは、上記した
鉗子口基部23に開設された雌ネジ孔(図示せず)に螺
合可能となっている。
【0032】また、鉗子口部材24の大径部の内面側
は、図の垂直方向に内径が一定な円筒内壁状の垂直内壁
部24dとなっている。また、小径部の内面側は、図の
下方に向うに従って内径が小さくなるように絞り込まれ
る凹円錐面状の傾斜内壁部24eとなっている。垂直内
壁部24dに囲まれた空間は処置具挿入口24fを構成
している。また、図における傾斜内壁部24eの下端の
開口24gは、上記した内視鏡の処置具用チャンネル
(図示せず)の入口(図示せず。以下、「チャンネル入
口」という。)と連通するように構成されている。以
下、24gを「チャンネル入口連通口」という。
【0033】上記のような構成により、上記した鉗子口
基部23の雌ネジ孔(図示せず)に、鉗子口部材24の
雄ネジ部24cをねじ込むことにより、図5(A)に示
した状態となり、処置具挿入口24fは処置具用チャン
ネルの内部の管路空間と連通する。
【0034】(1)第1実施形態 次に、上記した鉗子口部材24に装着される本発明の第
1実施形態である内視鏡用鉗子栓の詳細な構成と作用に
ついて説明する。図1は、本発明の第1実施形態である
内視鏡用鉗子栓の構成と、鉗子口部材への装着状態を示
す断面図である。また、図2は、図1に示す内視鏡用鉗
子栓における蓋体の構成を示す上平面図である。図1に
示すように、この内視鏡用鉗子栓は、鉗子栓本体25と
蓋体26を備えて構成されている。
【0035】鉗子栓本体25は、図1に示すように、シ
リコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム
材料を含む弾性材料からなる略円筒状の部材である。こ
の鉗子栓本体25は、閉塞部25aと、鍔部25bと、
垂下部25cと、鈎部25dと、逆流緩和空間25e
と、係合部25fを備えて構成されている。閉塞部25
aは、図において中央に位置する部分であり、略筒状に
形成されている。
【0036】上記の閉塞部25aには、略瓢箪形状の逆
流緩和空間25eが設けられている。この逆流緩和空間
25eは、凹室25gと、挿通孔25kと、内室25h
を有している。凹室25gは、図における上側から閉塞
部25aに形成された略柱状の凹部である。また、内室
25hは、閉塞部25aの内部に略球状に形成された中
空の空間である。挿通孔25kは、凹室25gの底部に
相当する部分の中央付近と、内室25hの天井部に相当
する部分の中央付近とを連通させる略円形の開口であ
る。この挿通孔25kの内径は、凹室25gの内径より
小さく、かつ内室25hの内径より小さく設定されてい
る。
【0037】また、上記した内室25hの底部に相当す
る部分の中央付近には、略円形の挿通孔25mが開設さ
れている。この挿通孔25mの内径は、凹室25gの内
径より小さく、内室25hの内径より小さく、かつ挿通
孔25kの内径より小さく設定されている。また、挿通
孔25mの内径は、挿通させる処置具の外径よりも小さ
い内径となるように設定される。この挿通孔25mの図
における下方には、誘導凹部25iが連通している。誘
導凹部25iは、図における下側から閉塞部25aに形
成された略柱状の凹部である。
【0038】上記した逆流緩和空間25eと、挿通孔2
5mと、誘導凹部25iは、閉塞部25aの中心軸に沿
って図の上下方向に貫通しており、これらの空間や開口
により、閉塞部25aの図における上部は直筒部25p
を構成し、閉塞部25aの図における下部は傾斜筒部2
5rを構成している。
【0039】また、閉塞部25aの直筒部25pの図に
おける上端部から外方に向けては、略円環状の鍔部25
bが略直角に屈曲して突出するように形成されている。
この鍔部25bの図における上面はほぼ平坦面状に形成
されている。また、鍔部25bの外周から図の下方に向
けては、略円環状の垂下部25cが垂下するように形成
されている。また、垂下部25cの図の下端から中央側
へ向けては、略円環状の鈎部25dが突出するように形
成されている。このような構成により、閉塞部25aに
おける直筒部25pの外側面と、鍔部25bの下面と、
垂下部25cの内壁面と、鈎部25dの内面に囲まれた
部分は、断面が略「逆L」字状で平面投影形状が略円環
状の空間(以下、「嵌合空間」という。)を形成する。
【0040】また、閉塞部25aの直筒部25pと鍔部
25bの屈曲部付近には、図の上方及び外方に向けて略
円環状の係合部25fが突出するように形成されてい
る。この係合部25fの図における上面はほぼ平坦面状
に形成されている。また、係合部25fの図における外
側面は、傾斜面状に形成されている。この傾斜面は、閉
塞部25aの中心軸に沿って外部へ向うに従って拡径す
る円錐面となっている。
【0041】また、上記した閉塞部25aの直筒部25
pの外径は、鉗子口部材24の垂直内壁部24dの内径
よりもやや大きくなるように設定されている。また、鉗
子栓本体25における嵌合空間の断面形状は、鉗子口部
材24の上端の嵌合端部の断面形状よりも小さくなるよ
うに設定されている。
【0042】次に、上記した鉗子栓本体25に装着する
蓋体26の詳細な構成と作用について説明する。
【0043】蓋体26は、図1に示すように、シリコン
ゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム材料を
含む弾性材料からなる部材であり、鉗子栓本体25とは
別体で形成されている。この蓋体26は、図1,2に示
すように、閉塞部26aと、平板部26bと、連結部2
6cと、環状部26dを備えて構成されている。
【0044】閉塞部26aは、図において平板部26b
の中央に位置する部分であり、略皿状に形成されてい
る。図において閉塞部26aの上方となる部分には略半
球状又は略すり鉢状の凹部26gが形成されている。ま
た、閉塞部26aの中心付近の凹部26gの底部に相当
する部分には、閉塞部26aを図の上下方向に貫通する
略一文字状のスリット26eが設けられている。
【0045】また、閉塞部26aの肉厚は、外周へ向う
に従って厚くなっている。このように肉厚に差をつけた
理由は、スリットの挿通方向長さを短くして処置具を挿
通しやすくするためである。
【0046】また、閉塞部26aの外側面の図における
上部から外方に向けては、略円環状の平板部26bが突
出するように形成されている。この平板部26bの外周
付近の図における下面には、図の下方及び内方に向けて
略円環状の係合部26hが突出するように形成されてい
る。平板部26bと係合部26hの図における下面はほ
ぼ平坦面状に形成されている。また、係合部26hの図
における内側面は、傾斜面状に形成されている。この傾
斜面は、閉塞部26aの中心軸に沿って外部へ向うに従
って拡径する円錐面となっている。
【0047】また、平板部26bの外縁には、略帯状又
は略棒状の連結部26cの一端が接続されている。ま
た、連結部26cの他端には、略円環状の環状部26d
が接続されている。また、連結部26cが接続されてい
る箇所とは反対側となる平板部26bの外縁部には、取
手部26fが外方に向けて突設されている。
【0048】また、上記した係合部26hの傾斜面の内
径は、鉗子栓本体25の係合部25fの傾斜面の外径よ
りもやや小さくなるように設定されている。また、環状
部26cの内径は、鉗子口部材24の垂直外壁部24h
の外径よりもやや小さくなるように設定されている。
【0049】上記のような構成により、まず、蓋体26
の環状部26dを図の左右側へ押し拡げ、鉗子口部材2
4の図における上方から嵌め込むと、環状部26dの弾
性により、環状部26dが鉗子口部材24の垂直外壁部
24hに確実に係止され、蓋体26の環状部26dが鉗
子口部材24に装着される。
【0050】次に、鉗子栓本体25の鈎部25dを図の
左右側へ押し拡げ、閉塞部25aを処置具挿入口24f
内へ押し込むと、鉗子栓本体25の弾性により、鉗子口
部材24の嵌合端部が鉗子栓本体25の嵌合空間と確実
に嵌合し、鉗子栓本体25が鉗子口部材24に装着され
る。この状態においては、鉗子口部材24の処置具挿入
口24fの上部には、鉗子栓本体25の閉塞部25aが
挿入される。
【0051】その後、蓋体26の連結部26dを弾性に
よって曲げ、蓋体26の閉塞部26aの図における下面
を凹室25gへ向け、蓋体26の係合部26hを図の左
右側へ押し拡げ、閉塞部26aを凹室25g内へ押し込
むと、蓋体26の弾性により、蓋体26の係合部26h
が鉗子栓本体25の係合部25fと確実に嵌合し、蓋体
26が鉗子栓本体25に装着される。この状態において
は、鉗子栓本体25と蓋体26は、平坦面状の係合面S
1 及びS3 と傾斜面状の係合面S2 によって係合し、凹
室25gの図における上部は、蓋体26の閉塞部26a
により閉塞され、図1に示す状態となる。
【0052】上記のような状態で、蓋体26のスリット
26eの図における上端から処置具(図示せず)を図の
下方に向けて押入すれば、処置具の先端は、スリット2
6eを押し拡げて図の下方へ進入し、スリット26eの
下端から、下方にある鉗子栓本体25の凹室25g内に
突出する。さらに処置具を押し込むと、処置具の先端
は、鉗子栓本体25の凹室25gから挿通孔25kを通
過して内室25hに入り、挿通孔25mに至る。挿通孔
25mの内径は処置具の外径よりも小さいから、処置具
の先端は、挿通孔25mを押し拡げて誘導凹部25i内
に進入する。
【0053】誘導凹部25iにおいては、挿通孔25m
の出口から下方の周囲を誘導凹部25iの筒体が囲んで
いる。誘導凹部25iの内壁は、垂直な円筒内壁状とな
っているから、処置具の先端が、図における斜め下方へ
進行した場合であっても、誘導凹部25iの内壁の表面
が処置具先端を垂直下方へ向うように誘導する。
【0054】したがって、処置具が、十二指腸鏡として
用いる場合のカニュレーションチューブのように直径が
小径でチューブ自体が非常に曲がりやすい場合であって
も、あるいはさらにカニュレーションチューブの先端に
曲がりぐせがついている場合であっても、チューブ先端
を処置具用チャンネルの内部へ向って誘導することがで
き、処置具の径によらずつねに良好な挿通性能を発揮さ
せることができる。
【0055】さらに処置具を押し込むと、処置具は図の
下方へ進み、誘導凹部25iを通過し、鉗子栓本体25
の閉塞部25aの下端から突出し、図の下方にあるチャ
ンネル入口連通口24gから処置具チャンネル(図示せ
ず)内へ挿入される。
【0056】したがって、処置具を処置具用チャンネル
内に完全に挿入した状態では、まず鉗子栓本体25の挿
通孔25mにおいて処置具は周囲から締め付けられてお
り、逆流してきた体液等と空気との混合流動物は、この
位置でいったん阻止される。
【0057】しかし、逆流の原因となる体腔内の気圧と
鉗子栓外の大気圧との差が大きい場合には、挿通孔25
mと処置具との間から内室25h内へ流動物が徐々に漏
出する。しかしながら、挿通孔25mの隙間に比べ、内
室25hは相対的に容積が大きく膨張した空間となって
いるため、内室25h内に噴出することによって流動物
の圧力は減圧される。
【0058】したがって、蓋体26のスリット26eで
は、上記したように逆流圧が減圧された内室25h内の
流動物と、鉗子栓外の大気圧との差に伴う逆流を防止す
ればよく、十分な漏出防止機能を果たすことができる。
また、漏出防止性能が同じであれば、挿通方向のスリッ
ト長さ(スリット部における蓋体26の肉厚)を薄くす
ることが可能となり、挿通性能が向上する。
【0059】また、処置具の外径が挿通孔25kの内径
よりも大きい場合には、処置具を処置具用チャンネル内
に完全に挿入した状態では、挿通孔25mだけでなく挿
通孔25kにおいても処置具は周囲から締め付けられ
る。この場合には、挿通孔25mはかなり押し拡げられ
るので、逆流漏出の程度も大きい。しかし、この場合に
は、凹室25gは天井部を蓋体26の閉塞部26aによ
り密閉されており、凹室25gと閉塞部26aとが内室
を形成する。このため、内室25hを通過して逆流して
きた体液等と空気との混合流動物は、この位置で再度逆
流圧が減圧され逆流の勢いが緩和される。
【0060】また、上記した内室25h、又は凹室25
gと閉塞部26aとが形成する内室は、相対的に容積が
大きく膨張した空間となっているため、この部分に逆流
流動物をいったん貯留することができる。このように、
鉗子栓本体25と蓋体26からなる内視鏡用鉗子栓は、
逆流緩和空間25eを設けたため、逆流圧力の減圧効果
と、逆流物の貯留効果を有し、相乗効果により逆流漏出
防止性能が向上する。
【0061】さらに、上記の凹室25g内に流入した逆
流物は、スリット26eから外部へ漏出しようとするだ
けでなく、鉗子栓本体25と蓋体26との係合部分を通
過して外部へ漏出しようとする。しかし、鉗子栓本体2
5の係合部25fと、蓋体26の係合部26hとの間の
係合面のうちS2 は、鉗子栓本体25又は蓋体26の軸
に沿って外部へ向うに従って拡径する円錐面となってい
るので、漏出しようとする流動物にとって経路がジグザ
グ状になっており、容易に侵入し難く、気密性が非常に
高められている。
【0062】(2)第2実施形態 次に、上記した鉗子口部材24に装着される本発明の第
2実施形態である内視鏡用鉗子栓の詳細な構成と作用に
ついて説明する。図3は、本発明の第2実施形態である
内視鏡用鉗子栓の構成と、鉗子口部材への装着状態を示
す断面図である。図3に示すように、この内視鏡用鉗子
栓は、鉗子栓本体27と袋体28を備えて構成されてい
る。
【0063】鉗子栓本体27は、図3に示すように、シ
リコンゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム
材料を含む弾性材料からなり、図において上方となる部
分に略半球状又は略すり鉢状の凹部27gが形成された
略皿状の部材である。この鉗子栓本体27は、閉塞部2
7aと、鍔部27bと、垂下部27cと、鈎部27dを
備えて構成されている。閉塞部27aの中央付近には、
略一文字状のスリット27eが設けられている。
【0064】閉塞部27aは、第1実施形態の蓋体26
における閉塞部26aとほぼ同様な構成と作用を有して
いる。また、スリット27eは、第1実施形態の蓋体2
6におけるスリット26eとほぼ同様な構成と作用を有
している。また、鍔部27bは、第1実施形態の鉗子栓
本体25における鍔部25bとほぼ同様な構成と作用を
有している。また、垂下部27cは、第1実施形態の鉗
子栓本体25における垂下部25cとほぼ同様な構成と
作用を有している。また、鈎部27dは、第1実施形態
の鉗子栓本体25における鈎部27dとほぼ同様な構成
と作用を有している。
【0065】袋体28は、図3に示すように、シリコン
ゴム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム、天然ゴムラテ
ックス等のゴム材料を含む弾性材料からなる部材であ
り、鉗子栓本体27とは別体で形成されている。この袋
体28は、図3に示すように、袋状部28aと、装着部
28bと、Oリング28cと、挿通孔28dを備えて構
成されている。
【0066】袋状部28aは、薄い膜状の弾性材料で形
成された袋状又は筒状の部材であり、図における下部と
上部に開口を有している。装着部28bは、袋状部28
aの図における下部の開口の端縁に設けられている。ま
た、装着部の断面形状は、例えば、鉗子口部材24にお
けるフランジ部24aの下面と、溝部24bの底面とが
形成する「逆L」字状部分とほぼ同様な面形状に形成さ
れている。挿通孔28dは、袋状部28aの図における
上部の開口である。また、Oリング28cは、挿通孔2
8dを囲むように取り付けられている。挿通孔28d及
びOリング28cの内径は、処置具の外径よりも小さく
設定されている。
【0067】上記のような構成により、まず、袋体28
の装着部28bに鉗子栓本体27の鈎部27dを嵌込
む。次に、この状態で、鉗子栓本体27を鉗子口部材2
4に装着する。この状態においては、鉗子栓本体27の
弾性により、鉗子口部材24の嵌合端部が、鉗子栓本体
27と袋体28の装着部28bが形成する嵌合空間と確
実に嵌合し、図3に示す状態となる。
【0068】上記のような状態で、袋体28の挿通孔2
8dの図における上方から処置具(図示せず)を図の下
方に向けて押入すれば、処置具の先端は、Oリング28
cを押し拡げて図の下方へ進入し、袋状部28a内に入
る。次に、鉗子栓本体27のスリット27eの図におけ
る上端から処置具を図の下方に向けて押入すれば、処置
具の先端は、スリット27eを押し拡げて図の下方へ進
入し、スリット27eの下端から、下方にある処置具挿
入口24f内に突出し、図の下方にあるチャンネル入口
連通口24gから処置具チャンネル(図示せず)内へ挿
入される。
【0069】したがって、処置具を処置具用チャンネル
内に完全に挿入した状態では、まず鉗子栓本体27のス
リット27eにおいて処置具は周囲から締め付けられて
おり、逆流してきた体液等と空気との混合流動物は、こ
の位置でいったん阻止される。
【0070】しかし、逆流の原因となる体腔内の気圧と
鉗子栓外の大気圧との差が大きい場合には、スリット2
7eと処置具との間から袋状部28a内へ流動物が徐々
に漏出する。しかしながら、スリット27eの隙間に比
べ、袋状部28aは相対的に容積が大きく膨張した空間
となっているため、袋状部28a内に噴出することによ
って流動物の圧力は減圧される。
【0071】また、袋状部28aは、相対的に容積が大
きく膨張した空間となっているため、この部分に逆流流
動物をいったん貯留することができる。このように、鉗
子栓本体27と袋体28からなる内視鏡用鉗子栓は、袋
状部28aを設けたため、逆流圧力の減圧効果と、逆流
物の貯留効果を有し、相乗効果により逆流漏出防止性能
が向上する。
【0072】(3)その他の実施形態 次に、本発明のその他の実施形態である内視鏡用鉗子栓
の構成と作用について説明する。図4は、本発明のその
他の実施形態である内視鏡用鉗子栓の構成を示す概念的
断面図である。図4(A)に示す実施形態である鉗子栓
29は、蓋体のない単体の内視鏡用鉗子栓であり、閉塞
部29aと、内室29bと、挿通部29c,29dを備
えて構成されている。
【0073】閉塞部29aは、シリコンゴム、フッ素ゴ
ム、ニトリルブチルゴム等のゴム材料を含む弾性材料か
ら形成されている。閉塞部29aの内部には、略球状に
形成された中空の空間である内室29bが設けられてい
る。挿通部29cは、閉塞部29aの図における上方の
外部と内室29bとを連通させるスリット又は小孔等の
開口である。また、挿通部29dは、内室29bと閉塞
部29aの図における下方に位置する処置具挿入口(図
示せず)とを連通させるスリット又は小孔等の開口であ
る。これらの挿通部29c,29dの内径は、内室29
bの内径より小さく、かつ処置具(図示せず)の外径よ
り小さく設定されている。
【0074】上記のような構成により、鉗子栓29を鉗
子口部材(図示せず)に装着する。この状態で、挿通部
29cの図における上方から処置具(図示せず)を図の
下方に向けて押入すれば、処置具の先端は、挿通部29
cを押し拡げて図の下方へ進入し、内室29b内に入
る。さらに処置具を押し込むと、処置具は図の下方へ進
み、挿通部29dの下端から突出し、図の下方にある処
置具チャンネル(図示せず)内へ挿入される。
【0075】したがって、処置具を処置具用チャンネル
内に完全に挿入した状態では、まず挿通部29dにおい
て処置具は周囲から締め付けられており、逆流してきた
体液等と空気との混合流動物は、この位置でいったん阻
止される。
【0076】しかし、逆流の原因となる体腔内の気圧と
鉗子栓外の大気圧との差が大きい場合には、挿通部29
dと処置具との間から内室29b内へ流動物が徐々に漏
出する。しかしながら、挿通部29dの隙間に比べ、内
室29bは相対的に容積が大きく膨張した空間となって
いるため、内室29b内に噴出することによって流動物
の圧力は減圧される。
【0077】また、内室29bは、相対的に容積が大き
く膨張した空間となっているため、この部分に逆流流動
物をいったん貯留することができる。このように、単体
の内視鏡用鉗子栓である鉗子栓29は、内室29bを設
けたため、逆流圧力の減圧効果と、逆流物の貯留効果を
有し、相乗効果により逆流漏出防止性能が向上する。
【0078】図4(B)に示す実施形態である鉗子栓3
0は、蓋体のない単体の内視鏡用鉗子栓であり、閉塞部
30aと、内室30b及び30eと、挿通部30c,3
0d及び30fを備えて構成されている。
【0079】閉塞部30aは、シリコンゴム、フッ素ゴ
ム、ニトリルブチルゴム等のゴム材料を含む弾性材料か
ら形成されている。閉塞部30aの内部には、略球状に
形成された中空の空間である内室30b,30eが設け
られている。挿通部30cは、閉塞部30aの図におけ
る上方の外部と内室30bとを連通させるスリット又は
小孔等の開口である。また、挿通部30fは、内室30
bと内室30eとを連通させるスリット又は小孔等の開
口である。また、挿通部30dは、内室30eと閉塞部
30aの図における下方に位置する処置具挿入口(図示
せず)とを連通させるスリット又は小孔等の開口であ
る。これらの挿通部30c,30d,30fの内径は、
内室30b,30eの内径より小さく、かつ処置具(図
示せず)の外径より小さく設定されている。
【0080】上記のような構成により、鉗子栓30を鉗
子口部材(図示せず)に装着する。この状態で、挿通部
30cの図における上方から処置具(図示せず)を図の
下方に向けて押入すれば、処置具の先端は、挿通部30
cを押し拡げて図の下方へ進入し、内室30b内に入
る。さらに処置具を押し込むと、処置具は同様にして図
の下方へ進み、挿通部30f、内室30e、挿通部30
dを経て閉塞部30aの下端から突出し、図の下方にあ
る処置具チャンネル(図示せず)内へ挿入される。
【0081】したがって、処置具を処置具用チャンネル
内に完全に挿入した状態では、この鉗子栓30は、2つ
の内室30b,30eを設けたため、逆流圧力の減圧効
果と、逆流物の貯留効果を有し、相乗効果により逆流漏
出防止性能が向上する。
【0082】図4(C)に示す実施形態は、蓋体を有す
る内視鏡用鉗子栓であり、鉗子栓本体31と蓋体32を
備えて構成されている。鉗子栓本体31は、閉塞部31
aと、凹室31bと、挿通部31cを有している。ま
た、蓋体32は、閉塞部32aと、挿通部32bを有し
ている。
【0083】各閉塞部31a,32aは、シリコンゴ
ム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム材料を含
む弾性材料から形成されている。また、鉗子栓本体の閉
塞部31aの図における上部には、略球状又は略柱状に
形成された凹部である凹室31bが設けられている。挿
通部31cは、鉗子栓本体31の凹室31bと図におけ
る下方に位置する処置具挿入口(図示せず)とを連通さ
せるスリット又は小孔等の開口である。また、挿通部3
2bは、蓋体32の図における上方の外部と凹室31b
とを連通させるスリット又は小孔等の開口である。これ
らの挿通部31c,32bの内径は、凹室31bの内径
より小さく、かつ処置具(図示せず)の外径より小さく
設定されている。
【0084】上記のような構成により、鉗子栓本体31
を鉗子口部材(図示せず)に装着し、その上に蓋体32
を装着する。この状態で、蓋体32の挿通部32bの図
における上方から処置具(図示せず)を図の下方に向け
て押入すれば、処置具の先端は、挿通部32bを押し拡
げて図の下方へ進入し、凹室31b内に入る。さらに処
置具を押し込むと、処置具は同様にして図の下方へ進
み、挿通部31cを経て鉗子栓本体31の下端から突出
し、図の下方にある処置具チャンネル(図示せず)内へ
挿入される。
【0085】したがって、処置具を処置具用チャンネル
内に完全に挿入した状態では、この内視鏡用鉗子栓は、
凹室31bと蓋体32とにより形成される内室を設けた
ため、逆流圧力の減圧効果と、逆流物の貯留効果を有
し、相乗効果により逆流漏出防止性能が向上する。
【0086】図4(D)に示す実施形態は、蓋体を有す
る内視鏡用鉗子栓であり、鉗子栓本体33と蓋体34を
備えて構成されている。鉗子栓本体33は、閉塞部33
aと、凹室33bと、2つの内室33d,33eと、挿
通部33c,33f,33gを有している。また、蓋体
34は、閉塞部34aと、挿通部34bを有している。
【0087】各閉塞部33a,34aは、シリコンゴ
ム、フッ素ゴム、ニトリルブチルゴム等のゴム材料を含
む弾性材料から形成されている。また、鉗子栓本体の閉
塞部33aの図における上部には、略球状又は略柱状に
形成された凹部である凹室33bが設けられている。ま
た、閉塞部33aの内部には、略球状に形成された中空
の空間である内室33d,33eが設けられている。挿
通部33fは、鉗子栓本体33の凹室33bと内室33
dとを連通させるスリット又は小孔等の開口である。ま
た、挿通部33gは、内室33dと内室33eとを連通
させるスリット又は小孔等の開口である。また、挿通部
33cは、内室33eと鉗子栓本体33の図における下
方に位置する処置具挿入口(図示せず)とを連通させる
スリット又は小孔等の開口である。また、挿通部34b
は、蓋体34の図における上方の外部と凹室33bとを
連通させるスリット又は小孔等の開口である。これらの
挿通部33c,30f,30g,34bの内径は、凹室
33b,内室33d,33eの内径より小さく、かつ処
置具(図示せず)の外径より小さく設定されている。
【0088】上記のような構成により、鉗子栓本体33
を鉗子口部材(図示せず)に装着し、その上に蓋体34
を装着する。この状態で、蓋体34の挿通部34bの図
における上方から処置具(図示せず)を図の下方に向け
て押入すれば、処置具の先端は、挿通部34bを押し拡
げて図の下方へ進入し、凹室33b内に入る。さらに処
置具を押し込むと、処置具は同様にして図の下方へ進
み、挿通部33f,内室33d,挿通部33g,内室3
3e,挿通部33cを経て鉗子栓本体33の下端から突
出し、図の下方にある処置具チャンネル(図示せず)内
へ挿入される。
【0089】したがって、処置具を処置具用チャンネル
内に完全に挿入した状態では、この内視鏡用鉗子栓は、
凹室33bと蓋体34とにより形成される内室、及び内
室33d,33eを設けたため、逆流圧力の減圧効果
と、逆流物の貯留効果を有し、相乗効果により逆流漏出
防止性能が向上する。
【0090】なお、上記した第1実施形態の内視鏡用鉗
子栓は、図4(C)に示す実施形態と、図4(D)に示
す実施形態との中間形態であり、鉗子栓本体の閉塞部内
に1つの凹室と1つの内室を有するものである。
【0091】上記した各実施形態において、鉗子口部材
24は処置具挿入口部材に相当している。また、逆流緩
和空間25e,袋体28,内室29b,30b,30
e,33d,33e、凹室31bと蓋体32により形成
される内室、及び凹室33bと蓋体34により形成され
る内室は逆流緩和手段に相当している。
【0092】また、スリット26e,27e、挿通孔2
5k,25m,28d、及び挿通部29c,29d,3
0c,30d,30f,31c,32b,33c,33
f,33g,34bは、処置具挿通手段に相当してい
る。また、挿通部29c,30cは第1挿通手段に相当
している。また、挿通部29d,30dは第2挿通手段
に相当している。また、挿通部30fは第3挿通手段に
相当している。
【0093】また、閉塞部25aは本体閉塞部に相当し
ている。また、閉塞部26aは蓋体閉塞部に相当してい
る。また、スリット26e,挿通部32b,34bは蓋
体挿通手段に相当している。また、挿通孔25k,25
m,挿通部31c,33c,33f,33gは本体挿通
手段に相当している。
【0094】また、凹室25g,31b,33bは、第
1内室に相当している。また、内室25h,33d,3
3eは、第2内室に相当している。また、挿通部31c
は第4挿通手段に相当している。また、挿通孔25k,
挿通部33fは第5挿通手段に相当している。また、挿
通孔25m,挿通部33cは第6挿通手段に相当してい
る。また、挿通部33gは第7挿通手段に相当してい
る。
【0095】また、係合部25fは第1係合部に相当し
ている。また、係合部26hは第2係合部に相当してい
る。また、挿通孔28d及びOリング28cは、袋体挿
通手段に相当している。
【0096】なお、本発明は、上記各実施形態に限定さ
れるものではない。上記各実施形態は、例示であり、本
発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的
に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、
いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含され
る。
【0097】例えば、上記各実施形態においては、逆流
緩和手段として種々のものを例に挙げて説明したが、本
発明はこれには限定されず、チャンネル入口と、処置具
挿入口部材(24)の外部との間に設けられ、その内部
の気圧を、チャンネル入口における気圧である内部気圧
と、処置具挿入口部材の外部における気圧である外部気
圧との間の値まで減圧し、かつ処置具用チャンネルから
逆流した流動物を貯留するように構成された手段であれ
ばどのようなものであってもよく、他の形状の逆流緩和
手段、例えば、蓋体の内部に設けられた内室等であって
もよい。
【0098】また、上記各実施形態においては、処置具
挿通手段として略一文字状に開設されたスリット(26
e等)や小孔(25m等)を例に挙げて説明したが、本
発明はこれには限定されず、閉塞部を貫通するように設
けられ処置具を外部から押入した場合に処置具挿入口部
材の内部へ挿通させる手段であればどのようなものであ
ってもよく、他の形状の処置具挿通手段、例えば、閉塞
部に略十文字状に開設されたスリット等であってもよ
い。また、中央部を小孔とし側部をスリットとした組み
合わせであってもよい。
【0099】また、上記各実施形態においては、処置具
挿入口部材である鉗子口部材24が、内視鏡100の操
作部2において、図5(A)における最も上方位置、あ
るいは接眼側に近い位置に配置された例について説明し
たが、本発明はこれには限定されず、処置具挿入口部材
は、他の位置、例えば、図5(A)におけるAの位置、
すなわち操作部2の下方位置、あるいは対物側に近い位
置に設けられてもよい。また、内視鏡100の全体の構
成、処置具挿入口部材である鉗子口部材24の構成につ
いても、上記実施形態に示した構成以外の構成であって
もよい。
【0100】また、本発明は、上記各実施形態には限定
されず、他の形態の内視鏡用鉗子栓、例えば、図4
(A)及び図4(B)に示す実施形態の鉗子栓の上に蓋
体を被覆させるようにしてもよい。この蓋体にスリッ
ト,小孔等の挿通手段を設けておけば、二重構造の鉗子
栓として使用することができ、鉗子栓の漏出防止性能を
さらに高めることができる。また、蓋体は、処置具が曲
がりやすい場合には鉗子栓本体からはずして鉗子栓単体
で使用し、処置具が曲がり難いものの場合には上記した
二重構造の鉗子栓として使用するようにしてもよい。こ
の被覆体には挿通手段を設けず、処置具を挿通する時以
外のための蓋として使用してもよい。さらに、蓋体と鉗
子栓は別体でもよいし、両者が略帯状の連結部材で連結
されるような構成として両者を一体形成してもよい。ま
た、被覆体が別体の場合に、環状部を設けなくてもよ
い。
【0101】また、上記各実施形態においては、図4
(B)や図4(D)に示した実施形態のように内室が2
個設けられた例について説明したが、本発明はこれには
限定されず、内室の個数は3個以上であってもよい。ま
た、各内室や凹室のそれぞれの寸法や容積は、それぞれ
異なっていてもよいし、同一であってもよい。また、チ
ャンネル入口に近いほど室の容積を大きくし、逆流緩和
効果を大きくするようにしてもよい。
【0102】また、上記した第2実施形態においては、
装着部28bの断面形状が、鉗子口部材24におけるフ
ランジ部24aの下面と、溝部24bの底面とが形成す
る「逆L」字状部分とほぼ同様な面形状に形成された例
について説明したが、本発明はこれには限定されず、他
の形状、例えば、鉗子口部材24におけるフランジ部2
4aの下面とほぼ同様な面形状に形成されてもよいし、
鉗子栓本体27の鈎部27dの内面及び外面を被覆する
ような形状に形成されてもよい。あるいは、特に端縁処
理をせず、単に被せるだけの構成としてもよい。
【0103】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る内視
鏡用鉗子栓によれば、弾性材料からなり、内視鏡(10
0)の先端部(10)から突出させて患部への処置等を
行う処置具を内部に通す管路である処置具用チャンネル
への入口であるチャンネル入口に前記処置具用チャンネ
ルが下方となるように取り付けられる略筒状の処置具挿
入口部材(24)における処置具挿入口(24f)に着
脱可能な鉗子栓本体(25)と、前記鉗子栓本体(2
5)に着脱可能で前記鉗子栓本体(25)を被覆可能な
蓋体(26)を有する内視鏡用鉗子栓において、前記処
置具用チャンネルが下方となるとともに前記内視鏡用鉗
子栓の外部が上方となる状態では、前記蓋体(26)
は、平板部(26b)の中央に位置する蓋体閉塞部(2
6a)を有し、当該蓋体閉塞部(26a)の中心付近に
上下方向に貫通するスリット(26e)を有し、前記鉗
子栓本体(25)は、略筒状に形成された本体閉塞部
(25a)を有し、当該本体閉塞部(25a)は前記処
置具挿入口(24f)の上部に挿入され、前記本体閉塞
部(25a)には略瓢箪形状の逆流緩和空間(25e)
が設けられ、当該逆流緩和空間(25e)は、上側から
前記本体閉塞部(25a)に形成された略柱状の凹部で
あるとともに天井部が前記蓋体閉塞部(26a)によっ
て密閉されることにより第1内室を形成する凹室(25
g)と、前記本体閉塞部(25a)の内部に略球状に形
成された中空の空間である第2内室(25h)と、前記
凹室(25g)の底部に相当する部分の中央付近と前記
第2内室(25h)の天井部に相当する部分の中央付近
とを連通させる開口であるとともに内径が前記凹室(2
5g)の内径よりも小さくかつ前記第2内室(25h)
の内径よりも小さく設定された第1の挿通孔(25k)
を有し、前記第2内室(25h)の底部に相当する部分
の中央付近には内径が前記凹室(25g)の内径より小
さく前記第2内室(25h)の内径よりも小さく前記第
1の挿通孔(25k)の内径よりも小さくかつ前記処置
具の外径よりも小さく設定された第2の挿通孔(25
m)が開設され、前記逆流緩和空間(25e)と前記第
2の挿通孔(25m)は前記本体閉塞部(25a)の中
心軸に沿って上下方向に貫通するように構成され、前記
処置具を前記処置具用チャンネルに挿入した状態では、
前記第2の挿通 孔(25m)において前記処置具が周囲
から締め付けられていることにより、前記処置具用チャ
ンネルから逆流する流動物は前記第2の挿通孔(25
m)の位置でいったん阻止され、前記第2の挿通孔(2
5m)と前記処置具の間から前記第2内室(25h)内
へ逆流する前記流動物が漏出する場合には、前記第2の
挿通孔(25m)の隙間よりも前記第2内室(25h)
の容積が大きいことから逆流する前記流動物の圧力は前
記第2内室(25h)内へ噴出することにより減圧さ
れ、前記処置具の外径が前記第1の挿通孔(25k)の
内径よりも大きい場合には、前記処置具を前記処置具用
チャンネルに挿入した状態では、前記処置具により前記
第2の挿通孔(25m)が押し拡げられることにより前
記第2内室(25h)を通過し前記第1の挿通孔(25
k)の位置に逆流してくる前記流動物は、前記処置具が
前記第1の挿通孔(25k)において周囲から締め付け
られていることと前記凹室(25g)と前記蓋体閉塞部
(26a)とが第1内室を形成していることにより、前
記第1の挿通孔(25k)の位置で逆流圧が減圧され逆
流の勢いが緩和され、前記第2内室(25h)、又は前
記凹室(25g)と前記蓋体閉塞部(26a)とが形成
する第1内室は、膨張した空間となっていることによ
り、逆流する前記流動物をいったん貯留可能であるよう
に構成したので、逆流圧力の減圧効果と、逆流物の貯留
効果を有し、相乗効果により逆流漏出防止性能が向上
し、かつ所定の挿通性能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態である内視鏡用鉗子栓の
構成と、鉗子口部材への装着状態を示す断面図である。
【図2】図1に示す内視鏡用鉗子栓における蓋体の構成
を示す上平面図である。
【図3】本発明の第2実施形態である内視鏡用鉗子栓の
構成と、鉗子口部材への装着状態を示す断面図である。
【図4】本発明のその他の実施形態である内視鏡用鉗子
栓の構成を示す概念的断面図である。
【図5】図5(A)は、内視鏡用鉗子栓が装着される内
視鏡の一例の全体構成、及び従来の内視鏡用鉗子栓の構
成を示す斜視図であり、図5(B)は、図5(A)に示
す内視鏡の先端部の構成を示す正面図である。
【符号の説明】
1 体内挿入部 2 操作部 3 コネクターコード部 10 先端部 11 彎曲部 12 軟性部 13 照明用レンズ 14 対物レンズ 15 送気・送水ノズル 16 吸引・処置口 20 グリップ部 21a 上下アングルツマミ 21b 左右アングルツマミ 22a 吸引ボタン 22b 送気・送水ボタン 23 鉗子口基部 24 鉗子口部材 24a フランジ部 24b 溝部 24c 雄ネジ部 24d 垂直内壁部 24e 傾斜内壁部 24f 処置具挿入口 24g チャンネル入口連通口 24h 垂直外壁部 25 鉗子栓本体 25′ 鉗子栓 25a 閉塞部 25b 鍔部 25c 垂下部 25d 鈎部 25e 逆流緩和空間 25e′ スリット 25f 係合部 25g 凹室 25h 内室 25i 誘導凹部 25k 挿通孔 25m 挿通孔 25p 直筒部 25r 傾斜筒部 26 蓋体 26a 閉塞部 26b 平板部 26c 連結部 26d 環状部 26e スリット 26f 取手部 26g 凹部 26h 係合部 27 鉗子栓本体 27a 閉塞部 27b 鍔部 27c 垂下部 27d 鈎部 27e スリット 27g 凹部 28 袋体 28a 袋状部 28b 装着部 28c Oリング 28d 挿通孔 29 鉗子栓 29a 閉塞部 29b 内室 29c,29d 挿通部 30 鉗子栓 30a 閉塞部 30b 内室 30c,30d 挿通部 30e 内室 30f 挿通部 31 鉗子栓本体 31a 閉塞部 31b 凹室 31c 挿通部 32 蓋体 32a 閉塞部 32b 挿通部 33 鉗子栓本体 33a 閉塞部 33b 凹室 33c 挿通部 33d,33e 内室 33f,33g 挿通部 34 蓋体 34a 閉塞部 34b 挿通部 100 内視鏡 S1 〜S3 係合面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−268224(JP,A) 特開 平3−123525(JP,A) 特開 平7−184847(JP,A) 特開 平10−99258(JP,A) 特開 昭62−275447(JP,A) 実開 平3−63301(JP,U) 実開 昭61−54801(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00 - 1/32

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弾性材料からなり、内視鏡(100)
    先端部(10)から突出させて患部への処置等を行う処
    置具を内部に通す管路である処置具用チャンネルへの入
    口であるチャンネル入口に取り付けられる略筒状の処置
    具挿入口部材(24)における処置具挿入口(24f)
    に着脱可能な鉗子栓本体(25)と、前記鉗子栓本体
    (25)に着脱可能で前記鉗子栓本体(25)を被覆可
    能な蓋体(26)を有する内視鏡用鉗子栓において、前記処置具用チャンネルが下方となるとともに前記内視
    鏡用鉗子栓の外部が上方となる状態では、 前記蓋体(26)は、平板部(26b)の中央に位置す
    る蓋体閉塞部(26a)を有し、当該蓋体閉塞部(26
    a)の中心付近に上下方向に貫通するスリット(26
    e)を有し、 前記鉗子栓本体(25)は、略筒状に形成された本体閉
    塞部(25a)を有し、当該本体閉塞部(25a)は前
    記処置具挿入口(24f)の上部に挿入され、前記本体
    閉塞部(25a)には略瓢箪形状の逆流緩和空間(25
    e)が設けられ、当該逆流緩和空間(25e)は、上側
    から前記本体閉塞部(25a)に形成された略柱状の凹
    部であるとともに天井部が前記蓋体閉塞部(26a)に
    よって密閉されることにより第1内室を形成する凹室
    (25g)と、前記本体閉塞部(25a)の内部に略球
    状に形成された中空の空間である第2内室(25h)
    と、前記凹室(25g)の底部に相当する部分の中央付
    近と前記第2内室(25h)の天井部に相当する部分の
    中央付近とを連通させる開口であるとともに内径が前記
    凹室(25g)の内径よりも小さくかつ前記第2内室
    (25h)の内径よりも小さく設定された第1の挿通孔
    (25k)を有し、前記第2内室(25h)の底部に相
    当する部分の中央付近には内径が前記凹室(25g)の
    内径より小さく前記第2内室(25h)の内径よりも小
    さく前記第1の挿通孔(25k)の内径よりも小さくか
    つ前記処置具の外径よりも小さく設定された第2の挿通
    孔(25m)が開設され、前記逆流緩和空間(25e)
    と前記第2の挿通孔(25m)は前記本体閉塞部(25
    a)の中心軸に沿って上下方向に貫通するように構成さ
    れ、 前記処置具を前記処置具用チャンネルに挿入した状態で
    は、前記第2の挿通孔 (25m)において前記処置具が
    周囲から締め付けられていることにより、前記処置具用
    チャンネルから逆流する流動物は前記第2の挿通孔(2
    5m)の位置でいったん阻止され、前記第2の挿通孔
    (25m)と前記処置具の間から前記第2内室(25
    h)内へ逆流する前記流動物が漏出する場合には、前記
    第2の挿通孔(25m)の隙間よりも前記第2内室(2
    5h)の容積が大きいことから逆流する前記流動物の圧
    力は前記第2内室(25h)内へ噴出することにより減
    圧され、 前記処置具の外径が前記第1の挿通孔(25k)の内径
    よりも大きい場合には、前記処置具を前記処置具用チャ
    ンネルに挿入した状態では、前記処置具により前記第2
    の挿通孔(25m)が押し拡げられることにより前記第
    2内室(25h)を通過し前記第1の挿通孔(25k)
    の位置に逆流してくる前記流動物は、前記処置具が前記
    第1の挿通孔(25k)において周囲から締め付けられ
    ていることと前記凹室(25g)と前記蓋体閉塞部(2
    6a)とが第1内室を形成していることにより、前記第
    1の挿通孔(25k)の位置で逆流圧が減圧され逆流の
    勢いが緩和され、 前記第2内室(25h)、又は前記凹室(25g)と前
    記蓋体閉塞部(26a)とが形成する第1内室は、膨張
    した空間となっていることにより、逆流する前記流動物
    をいったん貯留可能である ことを特徴とする内視鏡用鉗
    子栓。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の内視鏡用鉗子栓におい
    て、 前記本体閉塞部(25a)の内部には、前記第2内室
    (25h)が複数設けられ、前記複数の第2内室を連通
    させるスリット又は小孔が設けられることを特徴とする
    内視鏡用鉗子栓。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の内視鏡用
    鉗子栓において、 前記第2の挿通孔(25m)の下方には、下側から前記
    本体閉塞部(25a)に形成された略柱状の凹部である
    誘導凹部(25i)が連通することを特徴とする内視鏡
    用鉗子栓。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のうちのいずれ
    か1項に記載の内視鏡用鉗子栓において、 前記蓋体(26)は、前記鉗子栓本体(25)と一体形
    成される ことを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4のうちのいずれ
    か1項に記載の内視鏡用鉗子栓において、 前記本体閉塞部(25a)の上部は直筒部(25p)を
    構成し、前記直筒部(25p)の上端部から外方に向け
    て略円環状の鍔部(25b)が略直角に屈曲して突出す
    るように形成され、前記直筒部(25p)と前記鍔部
    (25b)の屈曲部付近には上方及び外方に向けて略円
    環状の第1係合部(25f)が突出するように形成さ
    れ、当該第1係合部(25f)の上面はほぼ平坦面状に
    形成されるとともに当該第1係合部(25f)の外側面
    は本体閉塞部(25a)の中心軸に沿って外部へ向かう
    に従って拡径する円錐面状の傾斜面に形成され、前記蓋
    体(26)の前記平板部(26b)の外周付近の下面に
    下方及び内方に向けて略円環状の第2係合部(26h)
    が突出するように形成され、当該第2係合部(26h)
    の下面はほぼ平坦面状に形成されるとともに当該第2係
    合部(26h)の内側面は蓋体閉塞部(26a)の中心
    軸に沿って外部へ向かうに従って拡径する円錐面状の傾
    斜面に形成され、前記第2係合部(26h)の傾斜面の
    内径は前記第1係合部(25f)の傾斜面の外径よりも
    やや小さくなるように設定されることにより、 前記蓋体(26)の前記第2係合部(26h)を前記鉗
    子栓本体(25)の前記第1係合部(25f)に嵌合さ
    せ、前記凹室(25g)の上部を前記蓋体閉塞部(26
    a)により閉塞した場合に、前記凹室(25g)内に流
    入し前記鉗子栓本体(25)と蓋体(26)の係合部分
    を通過して外部へ漏出しようとする前記流動物にとって
    漏出の経路がジグザグ状となり、前記漏出が防止され
    ことを特徴とする内視鏡用鉗子栓。
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