JP3330231B2 - 中空糸膜モジュール及びその製造方法 - Google Patents

中空糸膜モジュール及びその製造方法

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真澄 小林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、河川水、し尿、下水、
排水等の高汚濁水中に含まれる懸濁物質を濾過するため
の新規な中空糸膜モジュール及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、中空糸膜モジュールは、無菌水、
飲料水、高純度水の製造、空気の浄化といった、所謂精
密濾過の分野に多く使用されてきたが、近年、下水処理
場における二次処理、三次処理や浄化槽における固液分
離、産業排水中の浮遊懸濁物質の固液分離、浄水場にお
ける河川水の直接濾過、工業用水道水の濾過、プール水
の濾過等の高汚濁水処理用途に用いる検討が様々な形で
行われている。
【0003】これらの分野で用いられる中空糸膜モジュ
ールには、従来の精密濾過の分野に用いられてきた円形
状や同心円状に中空糸膜を集束して配置した円筒形タイ
プのものの他に、近年、特開平5−220356号公報
に示されているように中空糸膜の開口端部の形状がほぼ
矩形である中空糸膜モジュールが用いられるようになっ
てきた。
【0004】上記した中空糸膜の開口端部の形状がほぼ
矩形である中空糸膜モジュールで吸引濾過する場合に
は、中空糸膜が疎な状態で濾過対象水の中に浮遊するこ
とになり、断続的若しくは連続的に膜面洗浄を行ないつ
つ濾過を行うことが出来る。
【0005】従来の円筒タイプの精密濾過モジュール
は、中空糸膜表面に有機物等が堆積して中空糸膜同士が
固着一体化し、有効膜面積が減少し、濾過流量の急激な
低下を起こす。上記した中空糸膜の開口端部の形状がほ
ぼ矩形である中空糸膜モジュ−ルはこのような欠点がな
く、また膜機能の回復処理も非常に容易である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然し、中空糸膜の開口
端部の形状がほぼ矩形である中空糸膜モジュールは、中
空糸膜の集水管への合成樹脂固定が難しく、この部分か
らの濾過水の漏れが発生することが多い。
【0007】上記の特開平5−220356号公報を始
め、関連した特許・文献等にも、これを解決する有効で
合理的な構造や方法は開示されていない。また現在用い
られている構造も、製造工程に多くの時間と手間を要
し、工業的に量産するまでには至っていない。
【0008】本発明は、このような問題がなく、生産性
の高い中空糸膜に垂直な断面が細長いほぼ矩形である中
空糸膜モジュールとその製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、以下
の発明によって達成される。 (1)中空糸膜を緯糸とする編織物と、該編織物の一端
を収納する集水管とから成り、中空糸膜編織物の端部が
開口状態を保ちつつ、中空糸膜に垂直な断面の形状が細
長いほぼ矩形であるように、集水管に合成樹脂で固定さ
れている中空糸膜モジュールに於て、該合成樹脂は、内
側に空洞を有する筒状であり、その外周部が該集水管の
内壁に接着固定されてなると共に、該中空糸膜編織物の
端部は、該空洞の内部で開口していることを特徴とする
中空糸膜モジュール。
【0010】(2)中空糸膜の編織物の先端が入るよう
に断面に凹み部を設けた軟質樹脂製中空中子を集水管内
中心部に挿入設置し、該集水管の側面に設けた矩形穴を
貫通して内部の中空中子の凹み部分に中空糸膜の編織物
の先端を入れ、集水管内を合成樹脂で満たして硬化さ
せ、集水管端面から中子内部へ切り刃を挿入して中空中
子の内部の凸部分を合成樹脂で固定した中空糸膜の編織
物と共に切断し、残りの中空中子を埋め殺しにすること
を特徴とする中空糸膜モジュールの製造方法。
【0011】(3)中空中子の側面の適当な部分に集水
管の内径に対応した突起を設け、集水管内の中心部に確
実に設置固定できるようにしたことを特徴とする上記
(2)記載の製造方法。
【0012】以下、本発明を図面に従い詳細に説明す
る。図1は、本発明の中空糸膜モジュールの集水管の合
成樹脂固定部分の一例を示した断面図、図2は、本発明
による中空糸膜モジュールの一例を示す斜視図である。
図3は、本発明による中空糸膜モジュールを製造するた
めの治具の一例を示すものである。図4は、本発明によ
る中空糸膜モジュールの中空糸端面開口部を作るための
カッターの一例、図5は、現在製造されている中空糸膜
モジュールの一例を示す断面図である。
【0013】図6(a)は、本発明による中空糸膜モジ
ュールの製造方法の一例を示す概観図、図6(b)は、
その製造方法によって製造される中空糸膜モジュールの
合成樹脂固定部分の一例を示す断面図である。図7は、
本発明の中空糸膜モジュールの製造方法に供する軟質樹
脂製の中空中子の外観を示す斜視図である。
【0014】図中、1は中空糸膜編織物、2はモジュー
ルの集水管、3は合成樹脂、4は接着剤、5は中空糸膜
型枠、6は接合部、7は割中子、8はキャップ、9はカ
ッター刃、11は中空糸膜端面の開口部、22は接着
溝、66はシール部、71は中空糸編織物挿入溝、72
は中子位置固定用突起、73は太径シール部、77は軟
質樹脂製中空中子、99はカッター柄を示している。
【0015】図1は、本発明による中空糸膜モジュール
の樹脂固定部の断面の一例である。中空糸膜編織物1は
集水管2の中に合成樹脂3によって接着固定されてい
る。合成樹脂3の内側は空洞となり、中空糸膜端面の開
口部11をその内側に取り込む形となっている。
【0016】図2は、本発明による中空糸膜モジュール
の外観の一例を示す斜視図である。中空糸膜編織物1
は、集水管2の側面のほぼ矩形の開口部に合成樹脂で接
着固定されている。中空糸膜編織物1の開口部は、集水
管の中を通じてキャップの配管部につながっている。
【0017】本発明に用いられる中空糸膜としては、例
えばセルロース系、ポリオレフィン系、ポリビニルアル
コール系、PMMA系、ポリスルフォン系等の各種材料
からなるものが使用できる。編地への加工のし易さなど
を考えるとポリエチレン、ポリプロピレン等の強伸度の
高い材質のものが好ましい。
【0018】また、濾過膜として使用可能のものであれ
ば、孔径、空孔率、膜厚、外径等には特に制限はない
が、濾過の対象となるものによって適宜選択される。更
に、有機物やウイルスの除去を目的とする場合には分画
分子量数万から数十万の限外濾過膜を用いる場合もあ
る。
【0019】中空糸膜の表面特性は、表面に親水基等を
持つ所謂恒久親水化膜であることが望ましい。親水化膜
を使用する事により、有機物と中空糸膜表面との疎水性
相互作用を減少させることができ、有機物の吸着を抑え
ることができる。
【0020】集水管2は、中空糸膜モジュール全体を支
持し、中空糸膜内側に吸引濾過され流体を集める部材と
して機能し、その側面に細長いほぼ矩形の開口部を有す
る。その材質は、機械的強度及び耐久性を有するもので
あれば良く、例えばポリカーボネート、ポリスルフォ
ン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ABS樹脂、変性
PPE樹脂、耐腐蝕性金属等が例示されるが、合成樹脂
3との接着性が良いものがより好ましい。また、樹脂で
使用後に焼却処理が必要な場合には、燃焼により有毒ガ
スを出さずに完全燃焼させることのできる炭化水素系の
ものが好ましいことは言うまでもない。
【0021】中空糸膜編織物1は、中空糸膜を例えば緯
糸として編地としたものを数枚積層したものであれば、
集水管2の側面のほぼ矩形の開口部に収納するのに好適
である。編地の製造方法は、例えば特開昭62−579
65号、特開平1−266258号各公報に開示されて
いる。そして、該中空糸膜1の片側の端面が集水管の内
部にある状態で、合成樹脂3によって接着固定される。
【0022】ここで、合成樹脂3は、中空糸膜の端面を
内側に取り込んで接着固定されているので、中空糸膜編
織物1を保持し中空糸膜の開口部を構成するだけでな
く、集水管として機能する。合成樹脂3としては通常、
エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン
樹脂等の液状樹脂を用いる。
【0023】本発明による中空糸膜モジュールのよう
に、合成樹脂3を集水管2の中で、中空糸膜編織物1の
端面の開口部11を該合成樹脂3の内側に取り込んだ形
で接着個定する方法としては、図3に示すように、まず
集水管2両側からの内側中心部分に割中子7を入れる。
割中子7は中央で分割されていて、集水管2の両端部に
は合成樹脂が漏れないようにシール部分66を持ってい
る。
【0024】次に、集水管2の側面の開口部から合成樹
脂を流し込んで集水管2を満たし、続いて中空糸膜編織
物1を割中子7に当たるまで挿入する。ここで、合成樹
脂の粘度は、1000〜2500センチポイズ程度の粘
度であることが好ましく、割中子7は、合成樹脂が接着
しないように、例えば表面に離型剤を塗布したものであ
ったり、材質自体を離型性の高いものにすることがより
好ましい。
【0025】中空糸膜モジュールの製造において、液状
の合成樹脂を中空糸膜間に隙間なく充填する方法として
は、一般に遠心力を利用する方法が採用されている。然
し、本発明による中空糸膜モジュールのように、中空糸
編織物を用いるものに関しては、樹脂固定部分の中空糸
膜の密度が編織組織によって規定されていて偏りがない
ので、振動を利用した方法や、更に重力のみによる方法
も可能である。振動法による中空糸膜の樹脂固定方法
(ポッティング方法)の詳細は、例えば特開平3−11
4515号公報に開示されている。
【0026】このようにして、合成樹脂3が硬化しポッ
ティングが完了したら、割中子7を集水管2の両側に引
き出し、続いて、合成樹脂3が形成した円筒形状内部の
中空糸膜端部をカッター刃を挿入することによって切断
し、中空糸膜端面の開口部11を作る。ここで、割中子
7には、集水管2の両側に引き抜く為に、抜き勾配が付
いていることが有効であることは言うまでもない。
【0027】カッター刃は、合成樹脂3が形成する円筒
形状内部に全長に渡って挿入可能なものであれば何でも
良く、特に限定されるものではないが、合成樹脂で接着
固定された、中空糸膜端部を切断できる機械的強度を持
つものでなければならない。図4にカッター刃の一例を
示す。カッター刃9は円筒状のカッター柄に取り付けら
れていて、中空糸膜の端面の切断片は、カッター柄99
の円筒の内側を通って排出される。
【0028】このようにして得られたものの集水管2の
両端に、図2に示すような、キャップ8を接合すること
により、樹脂固定部からの漏れの全くない中空糸膜モジ
ュールを得ることができる。
【0029】ここで、キャップ8は、集水管2と同じ材
質であることがより望ましく、例えば同じ材質の樹脂で
ある場合は、一般的に樹脂配管に行われているように、
溶剤接着で容易に接合することが可能であり、集水管2
とキャップ8がそれぞれ雄ネジと雌ネジを形成するよう
にして、ねじ込みによる接合もまた可能である。キャッ
プ8は、吸引濾過の為に、配管が接合できる構造になっ
ていることが望ましい。
【0030】図2(a)に、中空糸膜の片端だけに集水
管を設けるモジュール、図2(b)に、集水管が両側に
ある形状のモジュールを示した。集水管が両側にある場
合、吸引濾過の際の中空糸膜の膜内抵抗による制限が半
減する為、中空糸膜の長さを2倍とすることが出来る。
【0031】図5に、現在製造されている中空糸膜端面
の開口部がほぼ矩形である中空糸膜モジュールの集水管
部分の断面図の例を示す。図5(a)は中空糸膜編織物
1を一旦矩形の型枠治具で樹脂固定(以下ポッティング
と呼ぶ)し、一部を切断して中空糸膜端面の開口部11
を形成した後、集水管2の側面のほぼ矩形状の開口部に
挿入し、接着剤4で仮固定する。
【0032】次いで集水管2を逆さまにして、中空糸膜
端面の開口部11を閉塞しないように、再度集水管内部
と中空糸膜のポッティング部を樹脂固定する。ここで、
溝22は、合成樹脂3と集水管2の接着効果を増す為に
設けられたもので、これにより集水管の樹脂固定部の漏
れを防止するものである。
【0033】図5(b)は中空糸膜編織物1の一端を、
集水管2と同様の材質からなり、矩形開口部を持ち然も
集水管2の側面の矩形開口部に挿入可能な型枠5にポッ
ティングし、一面を切断して中空糸膜端面の開口部11
を形成した後、型枠5ごと集水管2に挿入して、型枠5
と集水管2を接合部6により接合したものである。
【0034】これらの中空糸膜モジュールは、中空糸膜
端部を一度矩形状にポッティングし一部を切断して中空
糸膜の開口部を設けてから、集水管側面の矩形状開口部
に挿入固定する方法をとる構造である。
【0035】このため、図5(a)では、集水管2と合
成樹脂3との接合面からの漏れの危険性が常にあり、図
5(b)では、型枠5と集水管2との接合部6での漏れ
が問題となっていて、何れのモジュールでも、接合の完
全性を作業者の熟練に頼っていた。
【0036】さらに、これらの中空糸膜モジュールは、
中空糸膜編織物1のポッティングと集水管2への固定が
別々の工程になっていて、時間と手間が掛かるだけでな
くモジュールの部材も多く、複雑なものとなっていた。
【0037】本発明による中空糸膜モジュールでは、従
来用いられているモジュールの構造とは異なり、ポッテ
ィング部からの漏れの心配は全く無く、製造工程も簡単
で生産性も高く、作業にも熟練を必要としない画期的な
ものである。
【0038】以上説明した様に、本発明による中空糸膜
モジュールは、図3に示す通り、通常は割中子を用いる
方法によっても簡単に得ることができるが、工業的に量
産する場合には、割中子が合成樹脂の硬化までの間、多
数必要になること、割中子の清掃準備等に多くの手間を
要することなどの問題を抱えていた。そこで、本発明に
よる中空糸膜モジュールを、特別な治具等を必要とせず
に合理的に量産する製造方法を図6に示す。
【0039】図6中、1は中空糸膜編織物、2は集水
管、77は軟質樹脂製中空中子、3は合成樹脂を示す。
ここで軟質樹脂製中空中子77は、中空で内部に樹脂等
が流入しないようになっている。そして、集水管2に挿
入した時、集水管2との間に適当な間隙ができる直径
で、円形断面の一部に凹部を持ち、この部分に中空糸編
地の先端を入れられるようになっている。
【0040】図6(a)に示すように集水管2に、側面
に設けた矩形の穴に、軟質樹脂製中空中子77の断面の
凹部が一致するように軟質樹脂製中空中子77を挿入
し、矩形の穴から中空糸編織物1を入れ、編地の先端が
軟質樹脂製中空中子の断面の凹部に入り込む様に設置固
定する。そして、集水管2の両端から合成樹脂が漏れな
いように漏れ止めを行い、集水管2の中空糸膜編織物1
を入れた矩形の穴から合成樹脂を流し込み硬化させる。
【0041】次に、軟質樹脂製中空中子77の端面か
ら、図4に示したようなカッター刃を挿入し、内部の凸
部を合成樹脂で接着固定された中空糸編織物1の先端部
ごと切断し、残った軟質樹脂製中空中子77を埋め殺し
することによって、図6(b)に示すように、本発明の
中空糸膜モジュールを得ることができる。
【0042】図7には、本発明による中空糸膜モジュー
ルを製造する方法に供する軟質樹脂製中空中子を示す。
中空中子は、切断が容易なように例えばポリエチレン等
の樹脂の薄肉ブロー成形品が好ましく、断面の一部に凹
部を持ち、中空糸編織物の先端が入る様になっている。
【0043】また、集水管に挿入したとき、集水管内壁
との間に適当な間隔を保って確実に設置固定できるよう
に中子の外周側面の適当な部分に、集水管の内径に対応
した突起をもっている。更に、中子の両端部に太径シー
ル部分を設け、集水管の内径にはめあい、合成樹脂の漏
れがないようにすれば、別途漏れ止めを行う必要がなく
なる。
【0044】このような軟質樹脂製中空中子を用いて、
集水管に中空糸膜編地をポッティングすれば、特別な治
具を用いることなく、本発明による中空糸膜モジュール
を容易に量産することができる。
【0045】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0046】実施例1 ポリエチレン多孔質中空糸膜(三菱レイヨン(株)製E
HF270T、内径270μm、外径380μm)を1
6本合糸し、表面にエチレン−酢酸ビニル共重合体の鹸
化物を被覆し膜面に恒久親水性を付与した中空糸膜を緯
糸とし、幅400mmで編み長さ600mmで編地を編成
し、この長さ方向を2枚に畳んで積層し、編み幅400
mm×長さ300mmの中空糸膜編地積層体を得た。
【0047】集水管として、外径38mm×内径36mm×
長さ354mmの塩ビ製パイプの側面に幅15mm×長さ3
00mmのほぼ矩形状の開口部を設けて、この集水管の両
側からテフロン樹脂製の割中子を入れて、両端の割中子
のシール部でシールした。
【0048】次に、開口部からウレタン樹脂を注入し、
先に準備した中空糸膜積層体を集水管の開口部に、割中
子に当たるまで挿入し、振動ポッティング法により硬化
固定した。次いで、割中子を抜き出し、集水管端部から
カッターを挿入して中空糸膜端部を切断して、集水管の
両端に配管口付きの塩ビキャップを溶剤接着した。
【0049】以上のようにして、中空糸膜の開口部を集
水管内のポッティング用合成樹脂の内側に持つ、図2の
ような中空糸膜モジュールを得た。このモジュールの有
効膜面積は4m2であった。
【0050】実施例2 ポリエチレンのブロー成型により断面の凹部分の長さが
300mmである図7に示すようなポリエチレン製中空中
子を得た。そして実施例1と同様な中空糸膜編地積層体
を用い、集水管として、外径38mm×内径36mm×長さ
354mmの塩ビ製パイプの側面に幅15mm×長さ300
mmのほぼ矩形状の開口部を設けて、この集水管に中空中
子を挿入し、集水管の矩形状の開口部と中空中子の凹部
を合わせて、この部分に実施例1と同様の中空糸膜編地
積層体の先端を挿入固定した。
【0051】次に、開口部からウレタン樹脂を注入し硬
化させて、集水管端部から中空中子の内側にカッターを
挿入して、中空中子の凸部をウレタン樹脂で接着固定さ
れた中空糸膜端部とともに切断して、残りの中空中子を
埋め殺しにしたまま、集水管の両端に配管口付きの塩ビ
キャップを溶剤接着した。
【0052】以上のようにして、中空糸膜の開口部を集
水管内のポッティング用合成樹脂の内側に持つ、図2の
ような中空糸膜モジュールを得た。このモジュールの有
効膜面積は4m2であった。
【0053】
【発明の効果】本発明の中空糸膜モジュールは、中空糸
膜の開口部を集水管内のポッティング用合成樹脂の空洞
の内部に持つので、中空糸膜のポッティング部分からの
漏れの心配が全くないばかりでなく、モジュールの製造
工程でのポッティング回数が一回で済み工程を大幅に短
縮することが出来る。
【0054】然も、実施例に示すように集水管の両端に
は、集水管の素材に合わせて、様々な方法で容易にキャ
ップを接合することができるので、接着作業に作業者の
熟練を必要しない。本発明の製造方法によれば、特別な
治具を必要とせずに本発明の中空糸膜モジュールを容易
に量産することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の中空糸膜モジュールの集水管の合成樹
脂固定部分の一例を示した断面図である。
【図2】本発明による中空糸膜モジュールの外観の斜視
図の一例である。
【図3】本発明による中空糸モジュールを製造する為の
治具の一例を示すものである。
【図4】本発明による中空糸膜モジュールの中空糸端面
開口部を作るためのカッターの一例である。
【図5】現在製造されている中空糸膜モジュールの一例
を示す断面図である。
【図6】本発明による中空糸膜モジュールの製造方法を
示す概観図及び得られるモジュールの合成樹脂固定部分
の一例を示した断面図である。
【図7】本発明による中空糸膜モジュールの製造方法に
供するための軟質樹脂製中空中子の一例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1 中空糸膜編織物 2 集水管 3 合成樹脂 4 接着部 5 中空糸膜型枠 6 接合部 7 割中子 8 キャップ 9 カッター刃 11 中空糸膜端面の開口部 22 接着剤 66 シール部 71 凹部 72 突起 73 太径シール部 77 軟質樹脂製中空中子 99 カッター柄
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 真澄 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究 所内 (72)発明者 亘 謙治 愛知県名古屋市東区砂田橋四丁目1番60 号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究 所内 審査官 中村 敬子 (56)参考文献 特開 平4−180821(JP,A) 特開 昭62−57965(JP,A) 特開 昭51−128880(JP,A) 特開 平3−249923(JP,A) 実開 平5−7325(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 61/00 - 65/10 C02F 1/44

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空糸膜を緯糸とする編織物と、該編織
    物の一端を収納する集水管とから成り、中空糸膜編織物
    の端部が開口状態を保ちつつ、中空糸膜に垂直な断面の
    形状が細長いほぼ矩形であるように、集水管に合成樹脂
    で固定されている中空糸膜モジュールに於て、該合成樹
    脂は、内側に空洞を有する筒状であり、その外周部が該
    集水管の内壁に接着固定されてなると共に、該中空糸膜
    編織物の端部は、該空洞の内部で開口していることを特
    徴とする中空糸膜モジュール。
  2. 【請求項2】 中空糸膜の編織物の先端が入るように断
    面に凹み部を設けた軟質樹脂製中空中子を集水管内中心
    部に挿入設置し、該集水管の側面に設けた矩形穴を貫通
    して内部の中空中子の凹み部分に中空糸膜の編織物の先
    端を入れ、集水管内を合成樹脂で満たして硬化させ、集
    水管端面から中子内部へ切り刃を挿入して中空中子の内
    部の凸部分を合成樹脂で固定した中空糸膜の編織物と共
    に切断し、残りの中空中子を埋め殺しにすることを特徴
    とする中空糸膜モジュールの製造方法。
  3. 【請求項3】 中空中子の側面の適当な部分に集水管の
    内径に対応した突起を設け、集水管内の中心部に確実に
    設置固定できるようにしたことを特徴とする請求項2記
    載の製造方法。
JP16977394A 1993-08-05 1994-07-21 中空糸膜モジュール及びその製造方法 Expired - Fee Related JP3330231B2 (ja)

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