JP6036394B2 - 膜モジュール、膜ユニット - Google Patents

膜モジュール、膜ユニット Download PDF

Info

Publication number
JP6036394B2
JP6036394B2 JP2013034127A JP2013034127A JP6036394B2 JP 6036394 B2 JP6036394 B2 JP 6036394B2 JP 2013034127 A JP2013034127 A JP 2013034127A JP 2013034127 A JP2013034127 A JP 2013034127A JP 6036394 B2 JP6036394 B2 JP 6036394B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filtration
membrane
assembly member
membrane module
filtration assembly
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013034127A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014161781A (ja
Inventor
孝行 宇賀神
孝行 宇賀神
サンチョリ ムン
サンチョリ ムン
彰利 中川
彰利 中川
寛 野口
寛 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meidensha Corp
Original Assignee
Meidensha Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meidensha Corp filed Critical Meidensha Corp
Priority to JP2013034127A priority Critical patent/JP6036394B2/ja
Publication of JP2014161781A publication Critical patent/JP2014161781A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6036394B2 publication Critical patent/JP6036394B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)

Description

本発明は、常温の環境下のみならず、比較的高温または耐薬品性が必要な特殊環境下においても適用されるモジュールとそのユニットに関する。
膜モジュールは濾過部材の一端側または両端側に濾過された流体が導出される濾過集合部材が接続されているのが一般的な構成である(特許文献1〜4等)。前記濾過部材と前記濾過集合部材とは融着剤、接着剤により接続されている。
特開平11−76764号公報 特開2005−125198号公報 特開平10−57775号公報 特表2003−533344号公報 特表2008−507392号公報 特開平10−180060号公報 特開2011−73967号公報
濾過部材及び濾過集合部材が高分子材料からなる場合、融着剤や接着剤により当該両者の部材の接着強度を確保させた膜モジュールが得られる。
しかしながら、濾過部材が無機材料(例えばセラミックス)からなる一方で濾過集合部材が高分子材料からなる場合、当該両者の部材の接合に高分子樹脂からなる接着剤を適用すると高分子材料同士の接合よりも耐久性のある接合強度を得ることが困難となる。
しかも、従来の膜モジュールにおける前記両者の接続部分は被処理水(例えば下水、廃水等)に直接接触する態様となっており被処理水に含まれる各種の物質、温度の影響を直接受けることとなる。
また、濾過部材の端部を自硬性無機質材料で固定した膜モジュールが特許文献5に開示されている。特許文献5の膜モジュールは、複数の濾過部材(中空糸膜)を束ねたものであるが、濾過部材の一端側を閉鎖する部材、濾過水を導出する濾過集合部材の機能を具備していない。一方、特許文献6,7に開示の膜モジュールは自硬化無機質部材を用いていないが、接続には加熱焼成を必要としている。
さらに、膜モジュールは、上述の水処理系に限定することなく、焼却炉、融炉等にて発生するダストを含む高温の排ガスの無害化やオイルサンドからのビチュメン生産の過程で生成する高温の油水の油水分離等の特殊環境下での適用のニーズが高まっている。
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、濾過部材と濾過集合部材の接続部分の耐久性、耐薬品性及び耐高温性を向上させることを課題とする。
そこで、本発明の膜モジュールは、濾過部材の一端とこの一端から濾過された流体を導入する濾過集合部材との接続部分を含んで当該集合部材自硬性無機質材料から成る被覆材の成型部によって被覆され、前記成型部の表面または当該成型部と前記濾過部材との境界部分は、合成樹脂材料を塗布されたことを特徴とする。また、本発明の膜ユニットは前記膜モジュールを複数備える。
以上の発明によれば少なくとも前記濾過部材と前記濾過集合部材との接続部分が被覆されるので当該接続部分が被処理対象に曝されなくなる。前記濾過部材と前記濾過集合部材は接着剤によって接続させると、当該部材間の液密性がより一層確保される。
前記濾過集合部材の態様としては、筒体から成り、この筒体には前記濾過部材の一端が挿入される挿入溝が当該筒体の軸方向と平行に形成されたものが挙げられる。尚、前記挿入溝は前記筒体の一端まで形成されると、前記濾過集合部材への前記濾過部材の挿入作業が容易となる。
したがって、以上の発明によれば濾過部材と濾過集合部材との接続部分の耐久性、耐薬品性及び耐高温性が向上する。
(a)発明の実施形態における一端片引き方式の膜モジュールの縦断面図,(b)発明の実施形態における両端片引き方式の膜モジュールの縦断面図,(c)発明の実施形態における一端中央引き方式の膜モジュールの縦断面図,(d)発明の実施形態における両端中央引き方式の膜モジュールの縦断面図。 (a)は発明の実施形態における一端両引き方式の膜モジュール,(b)は発明の実施形態における濾過部材幅方向並設タイプの一端両引き方式の膜モジュールの縦断面図。 (a)は発明の第一の実施形態における膜ユニットの正面図,(b)は同ユニットの片側側面図。 (a)は発明の第二の実施形態における膜ユニットの正面図,(b)は同ユニットの片側側面図。 (a)は発明の第三の実施形態における膜ユニットの正面図,(b)は同ユニットの片側側面図。 (a)は挿入溝が形成された濾過集合部材の側面図,(b)は濾過部材が挿入固定された濾過集合部材の縦断面図。 (a)は濾過集合部材を被覆した被覆材の成型部の一端側側面図,(b)は同成型部を備えた膜モジュールの一端側の正面図,(c)は同膜モジュールの他端側における被覆材の成型部の一端側側面図,(d)は同成型部を備えた膜モジュールの他端側の片側正面図。 (a)は製造架台上の膜モジュールの縦断面図,(b)は濾過部材が挿入固定された濾過集合部材の端部側を示した側面図,(c)は同集合部材の片側側面。 製造架台上にて被覆材成型部の型枠が装着された膜モジュールの縦断面図。 膜モジュールから被覆材成型部の型枠が撤去される過程を説明した縦断面図。 (a)は表面処理された濾過集合部材の側面図,(b)は濾過集合部材の一端側近傍の外周面に形成されたストッパーを示す側面図,(c)は挿入溝が一端まで形成された濾過集合部材の側面図,(d)は同集合部材の挿入溝に挿入された濾過部材をその両端から固定部材によって固定される態様を示した側面図,(e)はキャップ状,溝が形成されたキャップ状の固定部材の側断面、解放スリットが形成された筒状の固定部材の縦断面、筒体状の固定部材の側面、溝が形成されたキャップ状筒体状の固定部材の側面を示した図。 (a)は製造架台上にて円管状の中空糸膜が板状に収束されて成る濾過部材が挿入された濾過集合部材の端部を示した縦断面図,(b)は同濾過部材を示した斜視図,(c)は製造架台上にて極細の中空糸膜が板状に収束されて成る濾過部材が挿入された濾過集合部材の端部を示した縦断面図,(d)は同濾過部材を示した斜視図。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
[膜モジュールの態様]
図1(a)に例示された膜モジュール1aは、一端片引き方式の膜モジュールであって、濾過部材2の一端とこの一端から濾過済みの流体(以下、濾過流体)を導入する濾過集合部材3との接続部分を含んで当該集合部材3を被覆材4によって被覆成型して成る。濾過流体を排出させる濾過集合部材3の一端は被覆材4の成型部41から露出している。尚、濾過集合部材3が具備されていない濾過部材2の一端側にも被覆材4の成型部41が形成される。
図1(b)に例示された膜モジュール1bは、両端片引き方式の膜モジュールであって、濾過部材2の両端に濾過集合部材3が接続されている。濾過集合部材3は少なくとも濾過部材2との接続部分を含んで被覆材4の成型部41によって被覆されている。濾過流体を排出させる濾過集合部材3の一端は成型部41から露出している。
図1(c)に例示された膜モジュール1cは、一端中央引き方式の膜モジュールであって、濾過部材2の一端とこの一端から濾過流体を導入する濾過集合部材3との接続部分を含んで当該部材3を被覆材4によって被覆成型して成る。濾過集合部材3の中央部には濾過流体の排出管5が接続され被覆材4の成型部41から露出している。尚、濾過集合部材3が具備されていない膜モジュール1cの一端側にも成型部41が形成される。
図1(d)に例示された膜モジュール1dは、両端中央引き方式の膜モジュールであって、濾過部材2の両端に濾過集合部材3が接続されている。濾過集合部材3は少なくとも濾過部材2との接続部分を含んで被覆材4の成型部41によって被覆されている。膜モジュール1cの濾過集合部材3と同様に、当該集合部材3の中央部に濾過流体の排出管5が接続され被覆材4の成型部41から露出している。
図2(a)に例示された膜モジュール1eは、一端両引き方式の膜モジュールであって、濾過部材2の一端とこの一端から濾過流体を導入する濾過集合部材3との接続部分を含んで当該集合部材3を被覆材4によって被覆成型して成る。濾過流体を排出させる濾過集合部材3の両端は被覆材4の成型部41から露出している。尚、濾過集合部材3が具備されていない濾過部材2の一端側にも成型部41が形成される。
図2(b)に例示された膜モジュール1fは、一端両引き方式の膜モジュールであって、濾過部材2を複数幅方向に並設させたものの一端とこの一端から濾過流体を導入する濾過集合部材3との接続部分を含んで当該集合部材3を被覆材4によって被覆成型して成る。膜モジュール1eの濾過集合部材3と同様に、濾過流体を排出させる当該集合部材3の両端は被覆材4の成型部41から露出している。尚、濾過集合部材3が具備されていない濾過部材2の一端側にも成型部41が形成される。
濾過部材2は有機膜、セラミック膜、セラミック膜以外の無機膜に例示される分離膜を備えた板状のセルから成る。例えば、有機膜中空糸膜、有機平膜、無機平膜、無機単管膜等を備えたものが挙げられる。有機膜の材料としては、セルロース、ポリオレフィン、ポリスルホン、PVDF(ポリビニリデンフロライド)、PTFE(ポリ四フッ化エチレン)などが例示される。濾過部材2に設けられる濾過膜の孔径は固液分離の対象となる物質の粒径に応じて選択される。例えば、活性汚泥の固液分離に用いるのであれば、0.5μm以下の孔径を有する濾過膜が適用され、また、浄水の濾過のように除菌が必要な場合は0.1μm以下の孔径を有する濾過膜が用いられる。
濾過集合部材3は、金属,セラミックスに例示される無機材料または樹脂等の有機材料が円筒状若しくは角柱状の筒体に形成された部材である。前記金属としてはSUS材が例示される。前記セラミックスから成るものとしては、セラミックス繊維筒を無機接着剤等で硬化して成るものが挙げられる。前記樹脂としては、熱硬化性樹脂,熱可塑性樹脂,二液硬化型樹脂,紫外線硬化型樹脂等から選択される。また、使用温度が200℃程度以下であれば、有機系材料の例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリイミド、ポリフェニリンサルファイト(PPS)、セラミックフッ素繊維からなるパイプを適用すればよい。この濾過集合部材3を後述の自硬性無機質材料からなる被覆材4の成型部41で被覆した場合、当該部材3は成型部41の補強材としても機能する。
図6(a)(b)に示したように濾過集合部材3には濾過部材2の一端が挿入される挿入溝31が当該部材2の軸方向と平行に形成されている。濾過集合部材3は濾過流体と接触するが被処理対象に直接曝されることがなく濾過排出口以外の部位が被覆材4によって被覆されることで補強される。また、濾過集合部材3の材質は濾過流体や膜モジュールを洗浄する薬剤のpH等の使用環境を考慮すると共に部材本体の製作の容易さ並びに濾過部材2,被覆材4との接着の作業性から選択される。さらに、図11(a)に示したように濾過集合部材3の表面は被覆される前に薬剤(プライマー)処理,粗面処理等の表面処理32を施すとよい。そして、同図(b)に示したように濾過集合部材3の濾過流体排出側端部付近の外周面には当該部材3に装着される配管の脱落を防止のためのストッパー34が適宜に形成される。
また、図11(c)に示したように挿入溝31は濾過集合部材3の一端まで形成してもよい。この態様によれば濾過集合部材3への濾過部材2の挿入作業が容易となる。尚、この場合、同図(d)に示されたように、挿入溝31に挿入された濾過部材2は挿入溝31の両端から固定部材33によって固定される。
固定部材33は濾過集合部材3と同様の構成材料によって形成される。固定部材33の態様としては図11(e)に例示された固定部材33a〜33eが挙げられる。固定部材33a,33bは同図(d)に示された挿入溝31の解放端に装着される。固定部材33aは濾過集合部材3の一端側開口部を閉塞させる筒状のキャップタイプのものである。固定部材33bは前記キャップタイプのものにおいて濾過部材2が挿入される挿入溝331が部材33bの軸方向と平行に形成されている。固定部材33c〜33eは挿入溝31の非開放端に装着される。固定部材33cは解放スリット332が形成された筒体からなる。固定部材33dは筒体からなる。固定部材33eは筒体から成り、濾過部材2が挿入される挿入溝331が当該筒体の軸方向と平行に形成されている。
被覆材4は自硬性無機質材料からなる。自硬性無機質材料とは粉末状の本材料を適量の水と混合して流動性を確保し、モールド部材として使用可能なものであり、水和反応により凝結して強度が得られ、その後の水中に置いても強度が低下しない水硬性を発現する性質をもつ材料である。自硬性無機質材料としては、キャスタブル材、セメント系材料が例示される。
キャスタブル材とは、水硬性セメント(アルミナセメント等)を結合材として使用し、耐火骨材と混合した耐火物である。前記耐火骨材には、粘土質、高アルミナ質などの種々の耐火物が用いられ、結合材としてリン酸塩(例えば第一リン酸アルミニウム)やケイ酸ナトリウムを配合させるとキャスタブル材に耐酸性を確保させることができる。
キャスタブル材の最高使用温度は、配合された骨材の種類により差があり、高アルミナ質耐火物は粘土質耐火物よりも最高使用温度が高い。但し、粘土質耐火物であっても、最高使用温度は900℃以上あるので、本実施形態では耐熱条件を十分満たす。そのため、キャスタブル材の選択基準は、使用環境(耐酸性、耐アルカリ性等)、材料特性(要求される圧縮強度、熱膨張率、熱伝導率など)や作業性に基づき行うこととなる。
セメント系材料としてはセメントやセメントと骨材とを組み合わせたものが挙げられる。セメント、水を練り混ぜたものはセメントペーストと呼ばれ、セメント、水、砂などの骨材を練り混ぜたものがモルタルである。また、セメント、水、砂等の細骨材、砂利等を粗骨材を練り混ぜたものがコンクリートである。粗骨材は5mm以上のものが重量で85%以上含まれる骨材である。細骨材とは10mmふるいを全て通過し、5mm以下のものが重量で85%以上含まれる骨材である。これらの骨材の含有率を含めたセメント系材料の種類は、成型部41の平滑程度等を含めて膜モジュール1a〜1fの機能に支障のない条件で選択される。
前記セメントとしては、周知のポルトランドセメント、混合セメント、特殊セメントが挙げられ、用途に応じて選択すればよい。
成型したセメント系材料の強度、耐久性、水密性は、セメントと水を練り混ぜる際の水セメント比と密接な関係があるので、膜モジュールの用途に応じた水セメント比は55%以下にするとよい。
また、セメント系材料に耐熱性、耐酸性を確保させる場合には、セメントには特殊セメントに分類されるアルミナセメントを選択し、これと配合させる骨材にはアルミナ、コージェライト、ムライト、シリカに例示される耐熱特性に富む材料の微粉末、粒子を適用すればよい。
さらに、上記セメント系材料以外にも、ポリマーセメントモルタルやポリマーセメントコンクリートを使用できる。ポリマーセメントモルタルやポリマーセメントコンクリートとは、セメント、水、骨材を練り混ぜの際にセメント改質材としてポリマー混和剤が混合されたコンクリート及びモルタルのことであり、普通モルタルに比べて接着性、水密性、耐薬品性に優れる性質を有する。
また、必要に応じて被覆材4の靭性化のために繊維材が配合される。繊維材としては、ガラス繊維、ロックウール、セラミックファイバー(例えばAl23とSiO2からなるファイバー)、Al23含有量の高いアルミナ繊維などが使用される。繊維の大きさは例えば直径6〜10μm程度、繊維の長さは例えば1〜5mm程度に設定される。尚、前記長さは被覆材4の成形体の厚みも考慮される。
繊維材の使用量は自硬性無機質材料100重量部に対して0.5〜3重量部程度とする。0.5重量部未満では機械的強度の向上の効果は少なく、3重量部を越えると、混練物の流動性が低下し、作業性が悪くなる傾向がある。
被覆材4の成型部41は図7(a)(b)に例示したように直方体形状に成型されている。尚、膜モジュール1a,1c,1e,1fが図3に示したように一端側から垂下配置される場合、下端側の成型部41は同図(c)(d)に示したように縦断面が下に凸の台形状に形成されると複数の膜モジュールを備えるユニット内における据付の位置決めが容易となる。
濾過部材2と濾過集合部材3とは図6(b)に示したように接着剤6によって接続される。接着剤6は接着機能と液密機能とを兼ねる。接着機能は一時的な仮止めとしても機能する。また、同図に示したように濾過集合部材3を取り付けない濾過部材2の一端はシール部材20によって封止されることで液密機能が確保される。前記液密機能は膜モジュール1a〜1fの製造過程での被覆材4成分の濾過集合部材3内や濾過部材2内への浸入を防止させる。液密機能は被覆材4による濾過集合部材3の被覆が形成されるまで機能すればよく過度の耐圧は必要としない。これらの機能は最低限、被覆材4による一体成型の作業終了までその機能を果たしていればよく、その作業終了後(モールド成型、固化後)には当該機能は被覆材4で代替できる。
接着剤6としては無機系接着剤、有機系接着剤が挙げられる。無機系接着剤はシリカ系接着剤、セラミック系接着剤が例示される。有機系接着剤はアクリル樹脂系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤、エポキシ樹脂系接着剤、塩化ビニル樹脂溶剤系接着剤、シリコーン系接着剤、ニトロセルロース系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、メラミン樹脂系接着剤、ユリア樹脂系接着剤が例示される。また、接着剤6の特徴、機能面から瞬間系接着剤、弾性系接着剤、二液常温硬化樹脂系接着剤、熱硬化性樹脂系接着剤、ホットメルト接着剤等に分類でき、適宜、膜モジュール1a〜1fの使用条件に応じて選択する。
尚、成型部41の表面または成型部41と濾過部材2との境界部分に合成樹脂材料を塗布して当該表面または境界部分に連続した被膜を形成することで耐薬品性、水密性等の特性を向上させることできる。これにより、上記のセメント系材料を用いた膜モジュールの信頼性がさらに向上する。前記合成樹脂塗料としては、フェノール樹脂塗料、合成樹脂調合ペイント、フタル酸樹脂塗料、エポキシ樹脂塗料、変性エポキシ樹脂、タールエポキシ樹脂塗料、ポリウレタン樹脂塗料、アルキド変性シリコン樹脂塗料、アクリルシリコン樹脂塗料、塩化ゴム系樹脂塗料、塩化ビニル樹脂塗料、フッ素樹脂塗料等が例示される。これらの合成樹脂塗料は使用目的に応じて単一または適宜複数組み合わせて選択される。
[膜ユニットの態様]
膜モジュール1a〜1fを備えた膜ユニットの態様について説明する。
図3(a)(b)に例示された膜ユニット7は膜モジュール1a,1e,1fのいずれかを複数備えたユニットである。膜ユニット7は膜モジュール1a,1e,1fの長手方向が垂直に当該モジュールを複数並列に配置させるフレーム70を備える。同図(a)に記載の実線矢印は「被処理対象の流れ」を示し、点線矢印は「濾過流体の流れ」を示す。膜ユニット7においては膜モジュール1a,1e,1fの上端側の成型部41から露出した濾過集合部材3の一端側が負圧状態となることにより被処理対象が当該膜モジュールの濾過部材2によって固液分離されて得られた濾過流体が当該一端から排出される。
フレーム70は、当該フレーム70の上端枠部71にて膜モジュール1a,1e,1f上端側の成型部41を支持する一対の上端支持部72と、当該フレーム70の下端枠部73にて当該膜モジュール1a,1e,1fの下端側の成型部41を支持する下端支持部74とを備える。また、フレーム70の上端には前記上端側の成型部41を押え付ける上端押さえ部75を備える。下端支持部74には前記下端側の成型部41と嵌合する凹部が形成されており、当該フレーム70における膜モジュール1a,1e,1fの位置決めが容易となっている。尚、膜モジュール1a,1e,1fの上端側の成型部41から露出した濾過集合部材3の一端にはフレキシブル管等の配管50が接続され、この配管50にはさらに各モジュールから導入された濾過流体を系外に移送させる濾過導出管51が接続されている。
図4(a)(b)に例示された膜ユニット8は膜モジュール1cの長手方向が水平に当該モジュールを複数並列に配置させたフレーム81をユニットフレーム80内に積層させている。ユニットフレーム80は架台82上に固定されている。膜モジュール1cは両端の成型部41の上端,下端がフレーム81の上端枠部811,下端枠部812とそれぞれ嵌合することでフレーム81内に支持されている。個々の膜モジュール1cの排出管5にはフレキシブル管等の配管50が接続され、この配管50にはさらに各モジュールから導入された濾過流体を集める導出枝管52が接続されている。この枝管52には前記集めた濾過流体を系外に移送させる濾過導出管51が接続されている。尚、両端中央引き方式の膜モジュール1dを具備する場合には、濾過部材2両端の成型部41から露出した排出管5に対して膜モジュール1cと同様の濾過流体の取り出し用の配管系(前記配管50,枝管52,導出管51)が接続される。
図5(a)(b)に例示された膜ユニット9は膜モジュール1bの長手方向が水平に当該モジュールを複数並列に配置させたフレーム91をユニットフレーム90内に積層させている。ユニットフレーム90は基礎架台92上に固定されている。
膜モジュール1bは成型部41上端がフレーム91の上端枠部911と嵌合する一方で成型部41下端から露出した濾過集合部材3の一端がフレーム91の下端枠部912上に支持された導出枝管93にコネクタ管94を介して接続されることでフレーム91内に支持されている。この枝管93には各膜モジュール1bから集められた濾過流体を系外に移送させる濾過導出管95が接続されている。
ユニットフレーム90には膜モジュール1aも具備できる。膜モジュール1aの場合は濾過集合部材3を露出させていない成型部41の下端部はフレーム91の下端枠部912上に配置された図示省略の支持部にて嵌合支持される。
[膜モジュールの製造方法の一例]
本実施形態の膜モジュールの製造方法の一例について説明する。ここでは、膜モジュール1aの製造工程の一例について説明する。
先ず、図8(a)に示したように濾過部材2の一端が濾過集合部材3の挿入溝31に挿入される一方で当該部材2の他端が当該集合部材3と同形態の筒状支持体12の支持溝121に挿入された状態で当該集合部材3,当該支持体12が製造架台10上の窪み部11a,11bにそれぞれ鉛直に載置される。
次いで、濾過部材2の全長と同等の間隔で配置される支持棒13a,13bが、濾過集合部材3,筒状支持体12のそれぞれに挿通された状態で、窪み部11a,11bにて着脱自在に鉛直支持される。この支持棒13a,13bは製造架台10上での濾過集合部材3の支持と膜モジュール1aの全長規制の機能を果たす。
図12(a)に例示された態様は同図(b)に例示した円管状の中空糸膜が板状に収束されて成る濾過部材2が挿入された濾過集合部材3を製造架台10の窪み部11aにて支持棒13aによって支持した形態となっている。同図(c)に例示された態様は同図(d)に例示された極細の中空糸膜を板状に収束させて成る濾過部材2の端部側樹脂層21が挿入された濾過集合部材3を製造架台10の窪み部11aにて支持棒13aによって支持した形態となっている。
そして、図8(a)(b)(c)に示したように濾過集合部材3の挿入溝31と濾過部材2とが接着剤6によって接着される。
次いで、図9に示したように濾過部材2の両端にそれぞれ組まれた型枠14a,14bが被覆材注入工程の製造架台10上に着脱自在に設置される。型枠14a,14bの内面には被覆材4の成型後の型枠離れを容易にするためにグリース等の潤滑油が適宜塗布される。型枠14a,14bと濾過部材2,濾過集合部材3との間にはOリング,角リング等に例示される封止部材15を適宜に介在させている。また、濾過流体の排出口として機能させない濾過集合部材3の端部側の開口部には封止栓16が装着される。その後、型枠14a,14b内の空間部に被覆材4が注入される。例えば、粉末状のキャスタブル材に適量の水を混合して混練したものが注入される。この混練物の水分は流動性を確保でき且つ水分過多とならないように18〜24質量%に調整される。注入の過程においては型枠14a,14bの隅々まで前記混練物の成分が流れ込むようにバイブレーターによる振動や攪拌棒による攪拌により当該混練物の脱気が行われる。その後、静置させ、混練物を充分に硬化させる。尚、加熱による乾燥を行ってもよい。
型枠14a,14b内の空間部に注入された被覆材4が硬化した後、図10に示したように濾過部材2は型枠14a,14bが装着されたままで製造架台1から取り外される。次いで、濾過部材2から型枠14a,14bが撤去される。そして、濾過部材2,濾過集合部材3から封止部材15が取り外される。
上記の工程により、濾過部材2の両端に被覆材4からなる成型部41が形成され、一方の成型部41が濾過部材2と濾過集合部材3との接続部分を含んで被覆すると共に当該部材3の濾過流体排出口を露出させた膜モジュール1aが出来上がる。尚、膜モジュール1b〜1fも上述の工程と同様の要領で製造される。
[本実施形態の効果]
以上の膜モジュール1a〜1fによれば、少なくとも濾過部材2と濾過集合部材3との接続部分が被覆材4によって被覆されるので当該部分が被処理対象に曝されなくなる。これにより、濾過部材2が有機材料(若しくは無機材料)からなる一方で濾過集合部材3が無機材料(若しくは有機材料)からなる場合であっても、両者の接続部分は、被処理対象に含まれる各種の物質、温度の影響を直接受なくなり、耐久性、耐薬品性及び耐高温性が向上する。
また、濾過集合部材3が被覆される前に濾過部材2と当該集合部材3とが接着剤によって接着されることで当該部材2,3間の液密性がより一層確保される。したがって、膜モジュール1a〜1fの製造過程での被覆材4成分の濾過集合部材3内への浸入を防止できる。尚、濾過集合部材3の挿入溝31に濾過部材2を挿入させて接着させる態様は、当該部材2が平板状の濾過膜に限定することなく、パイプ状の濾過膜、軟質のシート状若しくはパイプ状の濾過膜、または極細の中空糸膜でも適用できる。
また、挿入溝31は濾過集合部材3の一端まで形成させることで、膜モジュール1a〜1fの製造過程において当該濾過集合部材3への濾過部材2の挿入作業が容易となる。
例えば、図8(a)の態様では、筒状支持体12においても挿入溝31と同様の挿入溝が形成される。濾過集合部材3の挿入準備過程においては、製造架台10の溝部11aには支持棒13aが装着され、当該濾過集合部材3は挿入溝31の解放端が上端となるように溝部11aに載置される。一方、溝部11bには支持棒13bが装着され、筒状支持体12は挿入溝の解放端が上端となるように溝部11bに載置される。濾過部材2を濾過集合部材3の挿入溝31に挿入させる際には、濾過部材2の幅方向側両端をそれぞれ濾過集合部材3の挿入溝31,支持体12の挿入溝に合わせて当該部材2を下方に移動させればよい。
さらに、濾過集合部材3において濾過流体の排出口を任意に確保することで膜モジュール1a〜1f,膜ユニット7〜9に例示される多様な膜モジュール及び膜ユニットの態様が実現する。
1a〜1f…膜モジュール
2…濾過部材
3…濾過集合部材、31…挿入溝
4…被覆材、41…成型部
6…接着剤
7〜9…膜ユニット

Claims (6)

  1. 濾過部材の一端とこの一端から濾過された流体を導入する濾過集合部材との接続部分を含んで当該集合部材自硬性無機質材料から成る被覆材の成型部によって被覆され、
    前記成型部の表面または当該成型部と前記濾過部材との境界部分は、合成樹脂材料を塗布されたこと
    を特徴とする膜モジュール。
  2. 前記濾過部材と前記集合部材とは、接着剤によって接続されたこと
    を特徴とする請求項1に記載の膜モジュール。
  3. 前記濾過集合部材は筒体から成り、この筒体には前記濾過部材の一端が挿入される挿入溝が当該筒体の軸方向と平行に形成され、前記挿入溝は前記筒体の一端まで形成されたこと
    を特徴とする請求項1または2に記載の膜モジュール。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の膜モジュールを複数備えたこと
    を特徴とする膜ユニット。
  5. 前記膜モジュールをその長手方向が垂直に複数並列に配置したこと
    を特徴とする請求項に記載の膜ユニット。
  6. 前記膜モジュールをその長手方向が水平に複数並列に配置したこと
    を特徴とする請求項に記載の膜ユニット。
JP2013034127A 2013-02-25 2013-02-25 膜モジュール、膜ユニット Active JP6036394B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013034127A JP6036394B2 (ja) 2013-02-25 2013-02-25 膜モジュール、膜ユニット

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013034127A JP6036394B2 (ja) 2013-02-25 2013-02-25 膜モジュール、膜ユニット

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014161781A JP2014161781A (ja) 2014-09-08
JP6036394B2 true JP6036394B2 (ja) 2016-11-30

Family

ID=51612944

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013034127A Active JP6036394B2 (ja) 2013-02-25 2013-02-25 膜モジュール、膜ユニット

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6036394B2 (ja)

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5624484Y2 (ja) * 1977-05-30 1981-06-09
JPH05220357A (ja) * 1992-02-14 1993-08-31 Sanki Eng Co Ltd 中空糸膜濾過部材及びその製造方法並びに中空糸膜濾過器
JP3330231B2 (ja) * 1993-08-05 2002-09-30 三菱レイヨン株式会社 中空糸膜モジュール及びその製造方法
JP3207635B2 (ja) * 1993-10-18 2001-09-10 日本碍子株式会社 水素ガス分離装置
JP3811229B2 (ja) * 1996-08-22 2006-08-16 三菱レイヨン株式会社 中空糸膜モジュール及びこれを用いた中空糸膜モジュールユニット
JP3487107B2 (ja) * 1996-12-24 2004-01-13 松下電工株式会社 膜分離装置
WO2001087469A1 (de) * 2000-05-19 2001-11-22 Inocermic Gesellschaft für innovative Keramik mbH Separationsmodul und verfahren zu seiner herstellung
DE10160855A1 (de) * 2001-12-12 2003-06-26 Schumacher Umwelt Trenntech Filterelement und Filtervorrichtung für die Cross-Flow-Filtration
JP2004113882A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Hitachi Plant Eng & Constr Co Ltd 浸漬平膜モジュール
NL1027206C2 (nl) * 2004-07-23 2006-01-24 Ceparation B V Membraanmodule alsmede werkwijze voor het vervaardigen van de membraanmodule.
JP2007167794A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Kyocera Corp フィルタ構造体及びこれを用いた流体分離モジュール
EP2260926B1 (en) * 2008-03-27 2018-09-05 Kubota Corporation Membrane module with slidable connectors

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014161781A (ja) 2014-09-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5587173B2 (ja) 押出体および流体処理方法
KR101081638B1 (ko) 접합체, 허니컴 세그먼트 접합체, 및 그것을 이용한 허니컴 구조체
JP5469305B2 (ja) 接合材とその製造方法、及びそれを用いたハニカム構造体
US8277921B2 (en) Honeycomb structure and method for manufacturing the same
JP6089776B2 (ja) 濾過膜モジュールとその製造方法
CN108392990A (zh) 一种中空平板全陶瓷过滤膜元件
JPS6133604B2 (ja)
JP6036394B2 (ja) 膜モジュール、膜ユニット
JPH0148047B2 (ja)
JP6036395B2 (ja) 膜ユニット、膜ユニット複合体
JP6098098B2 (ja) 膜モジュール、膜ユニット
CN101940857A (zh) 耐高温陶瓷纤维气体过滤材料
CN105879687A (zh) 一种陶瓷中空纤维膜滤芯元件及其组件
KR20090057392A (ko) 무기 결합 구조를 갖는 압출 성형 다공성 기판
JP6089854B2 (ja) 膜ユニット及び膜ユニット複合体
JP2007167794A (ja) フィルタ構造体及びこれを用いた流体分離モジュール
CN205700169U (zh) 一种陶瓷中空纤维膜滤芯元件及其组件
CN211118058U (zh) 一种超细陶瓷、金属复合管
JP6064811B2 (ja) 膜モジュール、膜ユニット
CN106966695B (zh) 一种低膨胀陶瓷集水槽及其成型、封装工艺
JP2012177463A (ja) 筒状の断熱材およびその製造方法
CN105921024B (zh) 一种无机炭平板膜组件
DE102004021729A1 (de) Hohlfasermembranmodul
JP6541644B2 (ja) モノリス型基材、モノリス型分離膜構造体及びモノリス型基材の製造方法
CN212298071U (zh) 一种陶瓷复合型三通管

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151210

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160712

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160719

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160913

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6036394

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150