JP3330171B2 - 直交変調器 - Google Patents
直交変調器Info
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- JP3330171B2 JP3330171B2 JP01612593A JP1612593A JP3330171B2 JP 3330171 B2 JP3330171 B2 JP 3330171B2 JP 01612593 A JP01612593 A JP 01612593A JP 1612593 A JP1612593 A JP 1612593A JP 3330171 B2 JP3330171 B2 JP 3330171B2
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- H04L27/18—Phase-modulated carrier systems, i.e. using phase-shift keying
- H04L27/20—Modulator circuits; Transmitter circuits
- H04L27/2032—Modulator circuits; Transmitter circuits for discrete phase modulation, e.g. in which the phase of the carrier is modulated in a nominally instantaneous manner
- H04L27/2053—Modulator circuits; Transmitter circuits for discrete phase modulation, e.g. in which the phase of the carrier is modulated in a nominally instantaneous manner using more than one carrier, e.g. carriers with different phases
- H04L27/206—Modulator circuits; Transmitter circuits for discrete phase modulation, e.g. in which the phase of the carrier is modulated in a nominally instantaneous manner using more than one carrier, e.g. carriers with different phases using a pair of orthogonal carriers, e.g. quadrature carriers
- H04L27/2067—Modulator circuits; Transmitter circuits for discrete phase modulation, e.g. in which the phase of the carrier is modulated in a nominally instantaneous manner using more than one carrier, e.g. carriers with different phases using a pair of orthogonal carriers, e.g. quadrature carriers with more than two phase states
- H04L27/2071—Modulator circuits; Transmitter circuits for discrete phase modulation, e.g. in which the phase of the carrier is modulated in a nominally instantaneous manner using more than one carrier, e.g. carriers with different phases using a pair of orthogonal carriers, e.g. quadrature carriers with more than two phase states in which the data are represented by the carrier phase, e.g. systems with differential coding
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Description
信に用いられる直交変調器に関し、特に、集積化、即
ち、IC化に適し、小型のICを構成することができる
直交変調器に関するものである。
においても実用化され始め、直交位相推移変調(QPS
K:Quaternary Phase Shift Keying )等の多値ディジ
タル変調を行う変調部を構成する直交変調器の集積化、
即ち、IC化が重要になってきている。
を示すブロック図であり、図において、150は直交変
調器で、これは、信号入力端子(IN)10に接続さ
れ、入力搬送波(以下、キャリアとも言う。)を互いに
90°の位相差を有する2つの正弦波信号からなる搬送
波に分離する0°/90°移相器1と、該0°/90°
移相器1の出力搬送波にベースバンド信号を掛け合わせ
て変調するダブルバランスミキサ2,3と、該ダブルバ
ランスミキサ2,3の変調信号を合成して、出力端子
(OUT)20に信号を出力する同相合成器4とから構
成されている。ここで、ダブルバランスミキサ2がI
(In-Phase)−チャネル側のダブルバランスミキサで、
ダブルバランスミキサ3がQ(Quadrature-Phase)−チ
ャネル側のダブルバランスミキサであり、ベースハンド
信号入力端子5からI−チャネル側のベースバンド信号
(IBB)が入力され、ベースハンド信号入力端子6か
らQ−チャネル側のベースバンド信号(QBB)が入力
される。
て、優れた変調を実現するためには、イメージ成分やキ
ャリアリークのようなスプリアス成分が少ない変調波ス
ペクトルを得る必要がある。このため、変調信号成分に
対するイメージ成分を十分抑圧するためには、2つのダ
ブルバランスミキサ2,3に入力される2つのキャリア
の直交性が重要であり、0°/90°移相回路1におけ
るキャリアの直交性の精度、即ち、2つのキャリアの位
相差がどの程度正確に0°と90°分離されているいる
かが重要になる。また、各ダブルバランスミキサ2,3
に入力される相補的なキャリアの振幅誤差もイメージ成
分やキャリアリークのようなスプリアスの原因になり、
この振幅誤差を小さくすることもスプリアス成分が少な
い変調波スペクトルを得る上で重要である。従って、変
調特性の優れた直交変調器をIC化するためには、出力
するキャリアの直交性に優れ、且つ、IC化に適した0
°/90°移相回路を内蔵し、かつ、如何に平衡性の優
れた、即ち、振幅誤差が少ない相補的搬送波をダブルバ
ランスミキサに入力できるかが重要であり、これらがI
C化した直交変調器の性能及び製造歩留りを左右するこ
とになる。
0°移相回路の例とその特徴を述べる。図16はインダ
クタ(L)とキャパシタ(C)からなる高域通過フィル
タと低域通過フィルタとを用いて構成された0°/90
°移相回路を示す回路図であり、図において、160は
0°/90°移相回路で、これは、信号入力端子(I
N)10に接続された同相電力分離回路7aと、該同相
電力分離回路7aの出力信号を信号出力端子(OUT
1)20aと信号出力端子(OUT2)20bとに互い
に90°の位相差をもった出力信号に分離して出力する
低域通過フィルタ7b及び高域通過フィルタ7cとから
構成されている。ここで、低域通過フィルタ7bは、同
相電力分離回路7aと出力端子20aとの間に直列接続
されたインダクタL1,L2と、これらインダクタL
1,L2の接続点と接地間に接続されたキャパシタC3
とから構成され、高域通過フィルタ7cは、同相電力分
離回路7aと出力端子20bとの間に直列接続されたキ
ャパシタC1,C2と、これらキャパシタC1,C2の
接続点と接地間に接続されたインダクタL3とから構成
されている。
ンダクタL1 〜L3 ,キャパシタC1 〜C3 の値を適当
に選ぶことにより、信号出力端子(OUT1)20a,
信号出力端子20b(OUT2)から互いに90°の位
相差を有する信号を取り出することができる。しかしな
がら、この0°/90°移相回路では、挿入損失等を少
なくできるが、ディジタル携帯電話やディジタルコード
レス電話で使用する800MHz や1.9GHz 帯のような
準マイクロ波帯で動作できるよう構成した場合は、イン
ダクタL1 〜L3 が大きな面積を占めるためIC化に適
さず、その小型化も困難である。
構造を示す図であり、図17(a) はその上面図、図17
(b) は図17(a) VIIb−VIIb線における断面図である。
図において、170は1/4波長側結合方向性結合器
で、これは、アルミナ等からなる基板8の上面に敷設さ
れた結合線路導体9a,9bと、該基板8の裏面に敷設
された接地導体9cとから構成され、これら結合線路導
体9a,9bと接地導体9cとでマイクロストリップ線
路が形成されている。尚、図中11a〜11dは入力ま
たは出力ポートである。
では、例えば、ポート11a,11c,11dを50Ω
終端して、ポート11bに内部抵抗50Ωの励振源を印
加すると、ポート11cには出力が現れず、ポート11
a,11dには出力が現れ、その出力は90°の位相差
を有する。従って、この1/4波長側結合方向性結合器
は0°/90°移相回路として機能させることができ
る。しかしながら、この1/4波長側結合方向性結合器
170では、結合線路導体9a,9bが1/4波長の導
体長を必要とするため、ディジタル携帯電話やディジタ
ルコードレス電話で使用する800MHz や1.9GHz 帯
のような準マイクロ波帯で動作するよう構成した場合、
結合線路導体9a,9bの導体長が長くなり、その接地
面積が大きくなるため、IC化に適さず、その小型化も
困難である。
の構造を示す図であり、図18(a)はその上面図、図1
8(b) は図18(a) のVIIIb −VIIIb 線における断面
図、図18(c) は図18(a) のVIIIc −VIIIc 線におけ
る断面図である。図において、180は1/4波長分岐
線路方向性結合器で、これは、アルミナ等からなる基板
8の上面に敷設された分岐線路導体12aと、該基板8
の裏面に敷設された接地導体12bcとから構成され、
これら分岐線路導体12aと接地導体12bとでマイク
ロストリップ線路を形成している。また、13a〜13
dは入力または出力ポートである。
は、例えば、ポート13a,13c,13dを50Ω終
端して、ポート13bに内部抵抗50Ωの励振源を印加
すると、ポート13aには出力が現れず、ポート13
c,13dには出力が現れ、その出力は90°の位相差
を有する。従って、この1/4波長分岐線路方向性結合
器は0°/90°移相回路として機能させることができ
る。しかしながら、図18(a) 中の分岐線路導体12a
におけるP1 〜P2 間,P2 〜P3 間,P3 〜P4間,
及び,P1 〜P4 間の導体長は1/4波長を要するた
め、上記図17に示した1/4波長側結合方向性結合器
と同様に、ディジタル携帯電話やディジタルコードレス
電話で使用する800MHz や1.9GHz 帯のような準マ
イクロ波帯で動作するよう構成した場合、分岐線路導体
12aの導体長が長くなり、その接地面積が大きくなる
ため、IC化に適さず、その小型化も困難である。
90°移相回路は、IC化及びその小型化には適してい
ないが、以下に説明する図19及び図21に示す90°
移相回路は、インダクタや1/4波長線路を用いず、大
きなチップ面積を必要としない抵抗とキャパシタ、或い
は、抵抗とキャパシタとトランジスタだけで構成でき
る、IC化に適した0°/90°移相回路である。
の回路構成の一例を示す回路図であり、図において、1
90は0°/90°移相回路であり、これは、電源端子
(VDD)17と接地間に挿入され、正相信号入力端子
(IN1)10aと逆相信号入力端子(IN2)10b
から入力搬送波が入力される差動増幅回路15と、差動
増幅回路15の後段に接続された2つのソースフォロア
16a,16bと、該2つのソースフォロア16a,1
6bの出力を互いに90°の移相差を有する2つの正弦
波信号からなる搬送波に分離して出力信号端子(OUT
1)20aと出力信号端子(OUT2)20bに出力す
る全域通過型回路からなる信号分離回路18とから構成
されている。
13はFET、R11〜R13は抵抗であり、FETJ11,J
12の各ゲートが正相信号入力端子(IN1)10aと逆
相信号入力端子(IN2)10bにそれぞれ接続され、
FETJ11,J12のソースがFETJ13のドレインに接
続され、FETJ11,J12のドレインがそれぞれ抵抗R
11,抵抗R12を介して電源端子VDD17に接続されてい
る。また、FETJ13のソースは抵抗R13を介して接地
され、ゲートは定電流電源用バイアス端子Vcsに接続さ
れている。
4,J15はFET、R14は抵抗であり、FETJ14のゲ
ートは上記抵抗R11とFETJ11の接続点に接続され、
ドレインは電源端子VDD17に接続され、ソースはFE
TJ15のドレインに接続されている。また、FETJ15
のソースは抵抗R14を介して接地され、ゲートは定電流
電源用バイアス端子Vcsに接続されている。
6,J17はFET、R15は抵抗であり、FETJ16のゲ
ートは上記抵抗R12とFETJ12の接続点に接続され、
ドレインは電源端子VDD17に接続され、ソースはFE
TJ17のドレインに接続されている。また、FETJ17
のソースは抵抗R15を介して接地され、ゲートは定電流
電源用バイアス端子Vcsに接続されている。
bは抵抗、Ca,Cbはキャパシタであり、上記FET
J14とFETJ15の接続点n11と、上記FETJ16とF
ETJ17の接続点n12との間に、直列接続された抵抗R
aとキャパシタCa,及び,直列接続された抵抗Rbと
キャパシタCbが、互いに並列に接続されている。そし
て、抵抗RaとキャパシタCaの接続点naが出力信号
端子(OUT1)20aに接続され、抵抗Rbとキャパ
シタCbの接続点nbが出力信号端子(OUT2)20
bに接続されている。
ア16a,16bのFETJ14とFETJ16のゲートに
互いに逆相の信号を入力するための一手段として設けら
れたもので、ここでは正相信号入力端子(IN1)10
aと逆相信号入力端子(IN2)10bに入力される入
力信号は、必ずしも逆相である必要はなく、どちらか一
方の信号端子をリファレンスとしてもよい。また、図中
V1,V2は、それぞれ上記FETJ14とFETJ15の
接続点n11と、上記FETJ16とFETJ17の接続点n
12における電圧を示している。
おける信号分離回路を構成する抵抗Ra,Rbとキャパ
シタCa,Cbの値を、その出力電圧Vout1,Vout2が
目標とする周波数(即ち、設計周波数fo )において互
いに直交するように設定した時の、上記FETJ14とF
ETJ15の接続点n11における電圧V1と、上記FET
J16とFETJ17の接続点n12における電圧V2(=−
V1)、及び、上記出力電圧Vout1,Vout2のベクトル
図であり、図中、Ia,Ibは、それぞれ抵抗Raとキ
ャパシタCaの接続点naを流れる電流と、抵抗Rbと
キャパシタCbの接続点nbを流れる電流を示してい
る。尚、この図は電圧ベクトルV1とIa/jωCa
(jは虚数単位、ωは角周波数)のなす角φ1及び電圧
ベクトルV2とRbIbのなす角φ2を共に22.5°
にした時のベクトル図であり、図中Δφが出力電圧Vou
t1とVout2がなす位相差を示している。
路では、信号分離回路18が全域通過型回路であること
から、出力電圧Vout1, Vout2の振幅は広帯域にわたっ
てV1,V2の振幅と等しくなることがわかる。しかし
ながら、信号分離回路18の出力電圧Vout1,Vout2を
生成する電流パスが別々に設定されるため、90°の位
相差を保つ周波数帯域をあまり広くすることができず、
また、IC化する際に抵抗Ra,Rb、キャパシタC
a,Cbの素子バラツキが起こった場合(即ち、製造時
に抵抗Ra,Rb、キャパシタCa,Cbの値が設計値
から外れた場合)、信号を正確に0°,90°に分離す
ることができず、素子バラツキに対する直交性の耐性が
弱いという問題点がある。
分離回路を構成した0°/90°移相回路の回路図であ
り、図において、210は0°/90°移相回路であ
り、これは、VDD電源端子17と接地間に並列に接続さ
れた、信号入力端子(IN)10cから入力搬送波が入
力される2つのソースフォロア16c,16dと、これ
ら2つのソースフォロア16c,16dの出力を、互い
に90°の移相差をもった2つの信号に分離して信号出
力端子(OUT1)20a,信号出力端子(OUT2)
20bに出力する信号分離回路19とから構成されてい
る。そして、該信号分離回路19は微分回路19aと積
分回路19bとから構成されている。上記ソースフォロ
ア16cにおいて、J21,J22はFET、R21は抵抗で
あり、FETJ21のゲートは上記入力端子(IN)10
cに接続され、ドレインは電源端子VDD17に接続さ
れ、ソースはFETJ22のドレインに接続されている。
また、FETJ22のソースは抵抗R21を介して接地さ
れ、ゲートは定電流電源用バイアス端子Vcs14に接続
されている。
3,J24はFET、R22は抵抗であり、FETJ23のゲ
ートは上記入力端子(IN)10cに接続され、ドレイ
ンは電源端子VDD17に接続され、ソースはFETJ24
のドレインに接続されている。また、FETJ24のソー
スは抵抗R22を介して接地され、ゲートは定電流電源用
バイアス端子Vcs14に接続されている。
抗、Caはキャパシタであり、上記FETJ21とFET
J22の接続点n21と接地との間に、直列接続された抵抗
RaとキャパシタCaが挿入され、抵抗Raとキャパシ
タCaの接続点naが出力信号端子(OUT1)20a
に接続されている。
抗、Cbはキャパシタであり、上記FETJ23とFET
J24の接続点n23と接地との間に、直列接続された抵抗
RbとキャパシタCbが挿入され、抵抗Rbとキャパシ
タCbの接続点nbが出力信号端子(OUT2)20b
に接続されている。
TJ21とFETJ22の接続点n21と、上記FETJ23と
FETJ24の接続点n3 における電圧を示し、Vout1,
Vout2は信号出力端子(OUT1)20aと信号出力端
子(OUT2)20bの出力電圧を示す。
回路において、2つのソースフォロア16a,16dの
出力インピーダンスが十分低いとして、微分回路19
a、積分回路19bにおける抵抗Ra,Rbとキャパシ
タCa,Cbの値を目標とする周波数(即ち、設計周波
数fo )において、Ra=Rb=R,Ca=Cb=C,
fo=1/(2πRC) ……(1)の関係を満足するよ
うに設定した時のV1,V2(=V1),Vout1,Vou
t2のベクトル図で、図22(a) は周波数f=foにおけ
るベクトル図であり、図22(b) はf=fo以外の周波
数におけるベクトル図である。図中、Ia,Ibは、そ
れぞれ抵抗RaとキャパシタCaの接続点naを流れる
電流パスと、抵抗RbとキャパシタCbの接続点nbを
流れる電流を示し、θ1はV1とVout1とがなす位相差
を、θ2はV1とVout2とがなす位相差を示している。
また、Oは接地電位を表す点、A,B,Pはベクトルの
終点を示している。
は共に直角二等辺三角形で合同であり、∠AOP=∠A
PO=∠BOP=∠BPO=45°である。従って、周
波数f=foにおいて微分回路19aは入力V1の位相
を+45°位相を進め、積分回路19bは入力V2の位
相を−45°遅らせるため、出力Vout1,Vout2の位相
差(θ1+θ2)は90°になることがわかる。ただ
し、この際出力Vout1,Vout2の振幅は微分回路19a
の高域通過性、積分回路19bの低域通過性のため、入
力V1(=V2)の振幅より小さくなる。
関係から、OA=BP,AP=OB,及び,∠OAP=
∠OBP=90°が周波数に関係なく成り立つ。従っ
て、∠AOP=∠BPO=θ1,∠BOP=∠APO=
θ2,∠OAP=∠OBP=90°であり、三角形の内
角の和が180°であることを考慮すると、∠AOP+
∠BOP=θ1+θ2=90°となり、f=fo以外の
周波数においても出力Vout1,Vout2の位相差(θ1+
θ2)がやはり90°に保たれることが分かる。しか
し、ここではVout1,Vout2の振幅は異なっている。
回路で微分回路19aと積分回路19bを構成する抵抗
Ra,Rb(=Ra)の抵抗値が設計値Rに対して、や
や大きくなった時、あるいは、キャパシタCa,Cb
(=Ca)の容量値が設計値Cに対してやや大きくなっ
たときのV1,V2(=V1),Vout1,Vout2のベク
トル図であり、図中θ1はV1とVout1とがなす位相差
を、θ2はV1とVout2とがなす位相差を示している。
Rb,キャパシタCa,Cbがばらついた場合は、V1
に対するVout1のなす角度θ1は小さく、またV2に対
するVout2のなす角度θ2は大きくなり、Vout1,Vou
t2の振幅は周波数f=foにおいて異なっているが、両
者の位相差の和θ1+θ2はやはり90°に保たれてい
ることがわかる。
回路の入力周波数に対する出力信号Vout1,Vout2の振
幅特性を示した図であり、この図より、微分回路19a
の高域通過特性と積分回路19bの低域通過特性とによ
り、出力信号Vout1,Vout2の振幅が等しくなる周波数
はf=foにおいてのみであることがわかる。
微分回路と積分回路とで信号分離回路を構成してなる0
°/90°移相回路は、IC化及びその小型化に適した
抵抗とキャパシタ、或いは、抵抗とキャパシタとトラン
ジスタでもって回路を構成することができ、しかも、そ
の動作特性は広帯域にわたって直交性を保つことがで
き、かつ、素子のバラツキに対する直交性の耐性も強
い。しかしながら、図24の周波数特性からもわかるよ
うに、中心周波数fo以外での搬送波の振幅誤差が大き
く、該0°/90°移相回路を用いて直交変調器を構成
した場合は、この振幅誤差の大きい搬送波がそのままダ
ブルバランスミキサに入力されることから依然としてス
プリアス成分を発生し、良好な変調特性を得ることがで
きないという問題点があった。この発明は、上記のよう
な問題点を解消するためになされたものであり、スプリ
アス成分の少ない優れた変調特性を持ち、そのIC化を
容易且つ無調整に行うことができる直交変調器を得るこ
とを目的とする。
調器は、0°/90°移相回路として、抵抗とキャパシ
タ、或いは、抵抗とキャパシタとトランジスタで回路構
成され、その微分特性と積分特性とによって入力搬送波
を互いに90°の位相差を有する2つの搬送波に分離す
る移相回路を用い、この移相回路とダブルバランスミキ
サとの間に、正弦波信号からなる上記2つの搬送波を一
定振幅を持つ方形波信号に波形変換する振幅補償回路を
設けたものである。
で構成され、しかも、広帯域特性と、回路素子の特性値
のバラツキに対する直交性の耐性が強い0°/90°移
相回路を用い、更に、該0°/90°移相回路からの出
力搬送波を一定振幅を持つ方形波信号に波形変換する振
幅補償回路を設けたから、高精度な直交性(即ち、位相
差が正確に90°異なる)と同時に平衡性にも優れた
(即ち、振幅誤差の小さい)相補的搬送波をダブルバラ
ンスミキサに入力することが可能になり、スプリアス成
分の少ない優れた変調波を容易にかつ無調整に得ること
ができ、しかも、直交変調器のIC化も容易になる。
成を概略的に示すブロック図であり、図において、図1
5と同一符号は同一または相当する部分を示し、100
は直交変調器であり、これは、入力端子10に入力バッ
フア30を介して接続された、微分回路と積分回路、或
いは、これら微分回路と積分回路に相当する回路からな
る信号分離回路を備えた0°/90°移相回路1aと、
0°/90°移相回路1aから出力される正弦波状の出
力搬送波を方形波状の搬送波に波形変換する振幅補償回
路40a,40bと、振幅補償回路40a,40bから
の出力搬送波にベースバンド信号を掛け合わせて変調を
行うダブルバランスミキサ2,3と、ダブルバランスミ
キサ2,3の変調信号を合成して信号出力端子(OU
T)20に出力する同相合成器4とから構成されてい
る。また、図中50は出力バッファ、60は0°/90
°移相回路1aと振幅補償回路40a,40bを組み合
わせた回路構成部である移相回路部を示している。
n−phase)−チャネル側のダブルバランスミキサ
で、同位相ベースバンド信号IBBが入力される。ま
た、ダブルバランスミキサ3はQ(Quadratur
e−Phase)−チャネル側のダブルバランスミキサ
であり、直交位相ベースバンド信号QBBが入力され
る。
a,40bを構成する場合に基本回路となる増幅回路の
回路構成図である。図2において、200は増幅回路で
あり、これは、正相信号入力端子(TA)10dと逆相
信号入力端子(TB)10eに接続された差動増幅回路
40cと、該差動増幅回路40cの後段に接続され、該
差動増幅回路40cの出力信号を出力端子(OUTA)
20cと、出力端子(OUTB)20dに出力する2つ
のソースフォロア40d,40eとから構成されてい
る。
J3 はFET、D1 はダイオード、R1 〜R3 は抵抗で
あり、FETJ1 のゲートは正相信号入力端子(TA)
10dに接続され、ソースはFETJ3 のドレインに接
続され、ドレインは抵抗R1に接続されている。FET
J2 のゲートは逆相信号入力端子(TB)10eに接続
され、ソースはFETJ3 のドレインに接続され、ドレ
インは抵抗R2 に接続されている。FETJ3 のゲート
は定電流用バイアス端子14に接続され、ソースは抵抗
R3 を介して接地されている。抵抗R1 ,R2 の一方の
端部はダイオードD1 を介して電源端子17に接続され
ている。
て、J4 ,J5 はFET、D2 はダイオード、R4 は抵
抗であり、FETJ4 のゲートは上記抵抗R1 とFET
J1 の接続点に接続され、ドレインは電源端子VDD17
に接続され、ソースはダイオードD2 を介してFETJ
5 のドレインに接続されている。また、FETJ5 のソ
ースは抵抗R4 を介して接地され、ゲートは定電流電源
用バイアス端子Vcsに接続されている。
て、J6 ,J7 はFET、D3 はダイオード、R5 は抵
抗であり、FETJ6 のゲートは上記抵抗R2 とFET
J2 の接続点に接続され、ドレインは電源端子VDD17
に接続され、ソースはダイオードD3 を介してFETJ
7 のドレインに接続されている。また、FETJ7 のソ
ースは抵抗R5 を介して接地され、ゲートは定電流電源
用バイアス端子Vcsに接続されている。
は相当する部分を示し、400は増幅回路であり、これ
は、上記図2に示す増幅回路200の差動増幅回路40
cを、差動増幅回路40fに置き換えた構成からなり、
差動増幅回路40f は、図2に示す差動増幅回路40c
のFETJ1 ,J2 とFETJ3 との間に抵抗R6 ,R
7 を挿入して構成されている。
合、この増幅回路の差動利得はおおよそR1 /R6 (た
だしR1 =R2 ,R6 =R7 )で表され、R1 とR6 の
抵抗値を同程度にすると、この増幅回路の差動利得がほ
とんど1になるが、R1 とR6がない上記図2の増幅回
路200に比して入力インピーダンスが高くなる。
ら図2,図4に示した増幅回路を3段から4段縦続接続
し、全体として十分な電圧利得を持たせたもので、0°
/90°移相回路1aから出力された正弦波状の搬送波
を一定振幅を持つ方形波に波形変換することができる。
尚、上述したように、図4に示した増幅回路400は、
図2に示す増幅回路200よりも入力インピーダンスが
高くなるため、図4に示した増幅回路400を、振幅補
償回路40a,40bの初段に設けた方が0°/90°
移相回路1aの動作特性上好ましい。
路構成をより具体的に示した回路図であり、図におい
て、60aは0°/90°移相回路で、これは、図21
に示した0°/90°移相回路と同じ回路構成からなっ
ている。また、60b,60cは図2,図4に示した増
幅回路により構成される振幅補償回路で、これは、入力
初段のバイアス回路70a(70b)に、図4に示した
増幅回路400と図2に示した増幅回路200の2つを
この順に縦続接続して構成されている。また、Cc ,C
b は0°/90°移相回路60aと振幅補償回路60
b,60cを交流的に結合するキャパシタである。
D8 はダイオード、R8 〜R16は抵抗、C1 はキャパシ
タであり、ダイオードD4 〜D6 ,抵抗R8 ,R9 ,ダ
イオードD7 ,D8 が電源端子(VDD)17と接地との
間に直列接続され、抵抗R8,R9 の接続点はキャパシ
タC1 を介して接地されている。また、抵抗R10,R16
が上記増幅回路400の正相信号入力端子(TA)と逆
相信号入力端子(TB)との間に直列接続され、これら
の接続点が抵抗R8 ,R9 の接続点に接続され、抵抗R
10と上記増幅回路400の正相信号入力端子(TA)と
の接続点がキャパシタCc を介して微分回路19aに接
続されている。ここで、逆相信号入力端子(TB)はA
C的に接地され、リファレンス端子となっている。
D9 〜D13はダイオード、R17〜R20は抵抗、C2 はキ
ャパシタであり、ダイオードD9 〜D11,抵抗R17,R
18,ダイオードD12,D13が電源端子(VDD)17と接
地との間に直列接続され、抵抗R17,R18の接続点がキ
ャパシタC2 を介して接地されている。また、抵抗R1
9,R20が上記増幅回路400の正相信号入力端子(T
A)と逆相信号入力端子(TB)との間に直列接続さ
れ、これらの接続点が抵抗R17,R18の接続点に接続さ
れ、抵抗R19と上記増幅回路400の正相信号入力端子
(TA)の接続点がキャパシタCd を介して、微分回路
19bに接続されている。ここで、逆相信号入力端子
(TB)はAC的に接地され、リファレンス端子となっ
ている。
回路60aにおいて、微分回路19aは、FETJ21,
J22及び抵抗R21で構成された、駆動能力が高く出力イ
ンピーダンスが低いソースフォロア16cによって駆動
され、同様に、積分回路19bはFETJ23,J24及び
抵抗R21で構成された、駆動能力が高く出力インピーダ
ンスの低いソースフォロア16dによって駆動される。
即ち、入力信号端子10cに入力された入力搬送波信号
は、一方が微分回路19aによって45°位相が進めら
れ、他方が積分回路19bによって45°位相が遅らせ
られ、互いに90°の位相差をもった直交する2つの搬
送波に分離される。そして、この2つの搬送波は、それ
ぞれ振幅補償回路60b,60cに入力され、これら振
幅補償回路60b,60cでもって、正弦波信号から方
形波信号に波形変換された後、I−チャネル側のダブル
バランスミキサ2とQ−チャネル側のダブルバランスミ
キサ3で変調され、同相合成器4で合成されて出力端子
20に出力される。
C化が容易で、その回路素子の特性値が変動しても、広
帯域にわたって入力搬送波を互いに90°の位相差をも
った2つの搬送波に分離して出力する、微分回路と積分
回路とから構成された0°/90°移相回路60aと、
該0°/90°移相回路60aで生じる振幅誤差を補償
する振幅補償回路60b,60cとを有しているため、
IC化を容易に行え、しかも、高精度な直交性と同時に
平衡性にも優れた相補的搬送波がダブルバランスミキサ
2,3に入力されることから、スプリアス成分の少ない
優れた変調波スペクトルを得ることができる。また、微
分回路と積分回路とからなる0°/90°移相回路60
aを2入力2出力の回路構成にしたことから、IC化す
る際の0°/90°移相回路のチップ上に占める面積を
小さくでき、直交変調器ICを小型化することができ
る。また、上記振幅補償回路60b,60cでは、図4
に示した増幅回路400を入力初段に設け、0°/90
°移相回路60aから見た次段のインピーダンスを0°
/90°移相回路のインピーダンスに比べて高くし、0
°/90°移相回路60aへ与えるインピーダンスの影
響を極力小さくしているため、0°/90°移相回路6
0aをより理想的な状態で動作させることができる。
路を3段縦続接続して振幅補償回路60b,60cを構
成したが、振幅補償回路60b,60cは単相駆動であ
るため、0°/90°移相回路60aの出力電圧が小さ
い場合、波形変換に必要な利得を得るためには差動増幅
型の増幅回路の段数を更に増加させてもよい。
の回路において単相から正相と逆相の両相の信号を得る
際に、入力振幅が小さい場合、差動増幅回路の差動対の
FETのしきい値電圧のバラツキの影響により、正確な
正相と逆相の信号が得られなくなるという可能性があ
る。
0°/90°移相回路60aにおけるFETJ21〜J24
をバイポーラトランジスタに置き換え、振幅補償回路6
0b,60cにおける増幅回路200を図3に示す増幅
回路300に置き換え、振幅補償回路60b,60cに
おける増幅回路400を図5に示す増幅回路500に置
き換えて構成したものである。
は相当する部分を示し、300は増幅回路であり、これ
は、正相信号入力端子(TA)10dと逆相信号入力端
子(TB)10eに接続された差動増幅回路40c′
と、該差動増幅回路40c′の後段に接続され、該差動
増幅回路40c′の出力を出力端子(OUTA)20
c,出力端子(OUTB)20dに出力する2つのソー
スフォロア40d′,40e′とから構成されている。
差動増幅回路40cのFETJ1 〜J3 をバイポーラト
ランジスタTr1 〜Tr3 で置き換えて構成したもの
で、ソースフォロア40d′,40e′は、図2の増幅
回路におけるソースフォロア40d,40eのFETJ
4 〜J7 をバイポーラトランジスタTr4 〜Tr7 で置
き換えて構成したものである。
または相当する部分を示し、500は増幅回路であり、
これは、正相信号入力端子(TA)10dと逆相信号入
力端子(TB)10eに接続された差動増幅回路40
f′と、該差動増幅回路40f′の後段に接続され、該
差動増幅回路40f′の出力を出力端子(OUTA)2
0c,出力端子(OUTB)20dに出力する2つのソ
ースフォロア40d′,40e′とから構成されてい
る。ここで、上記差動増幅回路40f′は、図4の増幅
回路における差動増幅回路40fのFETJ1 〜J3 を
バイポーラトランジスタTr1 〜Tr3 で置き換えて構
成されたものである。
も、上記実施例1の直交変調器と同様の効果を得ること
ができる。
相回路部60を図7に示す回路により構成したものであ
る。図7において、60dは微分回路と積分回路とを各
々2つ用いて構成した0°/90°移相回路で、これ
は、正相信号入力端子(INA)10gに接続された2
つのソースフォロア16g,16hと、逆相逆相信号入
力端子(INB)10fに接続された2つのソースフォ
ロア16e,16fと、ソースフォロア16eの出力を
受ける微分回路19cと、ソースフォロア16gの出力
を受ける微分回路19dと、ソースフォロア16fの出
力を受ける積分回路19eと、ソースフォロア16hの
出力を受ける積分回路19fとから構成されている。ま
た、60eは振幅補償回路で、これは、図6に示した振
幅補償回路60bのバイアス回路70aを、バイアス回
路70cに置き換えて構成されている。また、60fは
振幅補償回路で、これは、図6に示した振幅補償回路6
0cのバイアス回路70bを、バイアス回路70dに置
き換えて構成されている。また、Cc1,Cc2,Cd1, C
d2は0°/90°移相回路60aと振幅補償回路60
e,60fを交流的に結合するキャパシタである。
1,J22はFET、R21は抵抗であり、FETJ21のゲ
ートは上記逆相逆相信号入力端子(INB)10fに接
続され、ドレインは電源端子VDD17に接続され、ソー
スはFETJ22のドレインに接続されている。また、F
ETJ22のソースは抵抗R21を介して接地され、ゲート
は定電流電源用バイアス端子Vcs14に接続されてい
る。
て、J25,J26はFET、R23は抵抗であり、FETJ
25のゲートは上記正相信号入力端子(INA)10gに
接続され、ドレインは電源端子VDD17に接続され、ソ
ースはFETJ26のドレインに接続されている。また、
FETJ26のソースは抵抗R23を介して接地され、ゲー
トは定電流電源用バイアス端子Vcs14に接続されてい
る。
て、J23,J24はFET、R22は抵抗である。FETJ
23のゲートは上記逆相信号入力端子(INB)10fに
接続され、ドレインは電源端子VDD17に接続され、ソ
ースはFETJ24のドレインに接続されている。また、
FETJ24のソースは抵抗R22を介して接地され、ゲー
トは定電流電源用バイアス端子Vcs14に接続されてい
る。
て、J27,J28はFET、R24は抵抗であり、FETJ
27のゲートは上記正相信号入力端子(INA)10gに
接続され、ドレインは電源端子VDD17に接続され、ソ
ースはFETJ28のドレインに接続されている。また、
FETJ28のソースは抵抗R24を介して接地され、ゲー
トは定電流電源用バイアス端子Vcs14に接続されてい
る。
2 は抵抗、Ca2 はキャパシタであり、上記FETJ2
1,FETJ22の接続点と接地との間に、直列接続され
た抵抗Ra2 とキャパシタCa2 が接続されている。
1 は抵抗、Ca1 はキャパシタであり、上記FETJ2
5,FETJ26の接続点と接地との間に、直列接続され
た抵抗Ra1 とキャパシタCa1 が接続されている。
2 は抵抗、Cb2 はキャパシタであり、上記FETJ2
3,FETJ24の接続点と接地との間に、直列接続され
た抵抗Rb2 とキャパシタCb2 が接続されている。
1 は抵抗、Cb1 はキャパシタであり、上記FETJ2
7,FETJ28の接続点と接地との間に、直列接続され
た抵抗Rb1 とキャパシタCb1 が接続されている。
6に示したバイアス回路70aと基本的な回路構成は同
じであり、このバイアス回路70cでは、正相信号入力
端子(TA)と逆相信号入力端子(TB)との間に直列
接続された抵抗R10,R16のうちの抵抗R10と、正相信
号入力端子(TA)の接続点がキャパシタCc1を介して
微分回路19dに接続され、抵抗R16と逆相信号入力端
子(TB)の接続点がキャパシタCc2を介して微分回路
19cに接続されている。
6に示したバイアス回路70bと基本的な回路構成は同
じであり、このバイアス回路70dでは、正相信号入力
端子(TA)と逆相信号入力端子(TB)との間に直列
接続された抵抗R19,R20のうちの抵抗R19と、正相信
号入力端子(TA)の接続点がキャパシタCd1を介して
積分回路19fに接続され、抵抗R20と逆相信号入力端
子(TB)の接続点がキャパシタCd2を介して積分回路
19fに接続されている。
90°移相回路60dにおいて、微分回路19c,19
d、積分回路19e,19fは、駆動能力が高く出力イ
ンピーダンスが低いソースフォロア16e〜16hによ
って駆動される。この0°/90°移相回路60dへの
入力は、正相信号からなる搬送波と逆相信号からなる搬
送波信号の2相の搬送波が必要であるが、これは該0°
/90°移相回路60dの前段に設ける入力バッフアを
差動増幅回路等を用いて構成することにより、容易に得
ることができる。そして、正相入力端子(INA)10
gに入力された正相の入力搬送波は、一方が微分回路1
6gによって45°位相が進められ、他方が積分回路1
6hによって45°位相が遅らされ、互いに90°の位
相差をもった直交する2つの搬送波に分離され、また、
逆相入力端子(INB)10fに入力された逆相の入力
搬送波も同様に、一方が微分回路16eによって45°
位相が進められ、他方が積分回路16fによって45°
位相が遅らされ、互いに90°の位相差をもった直交す
る2つの搬送波に分離され、その結果、0°,90°,
180°,270°の4相の搬送波に分離された直交搬
送波が得られる。そして、この4つの搬送波は、振幅補
償回路60e,60fでもって、正弦波信号から方形波
信号に波形変換された後、上記実施例1と同様にI−チ
ャネル側のダブルバランスミキサ2とQ−チャネル側の
ダブルバランスミキサ3で変調され、同相合成器4で合
成されて出力端子20に出力される。
施例1の直交変調器と同様の効果が得られるとともに、
振幅補償回路60e,60fが正相信号と逆相信号を受
けて駆動する両相駆動であるため、上記実施例1の直交
変調器にくらべて入力搬送波の振幅を2倍利用すること
ができ、小さな振幅の入力搬送波に対しても高い動作能
力でもって動作することができる。また、両相駆動であ
ることから、増幅回路400,200における差動増幅
回路の差動対のFETのしきい値電圧のバラツキによる
信号の位相に及ぼす影響が小さくなり、回路の利得を低
下させるような高周波に対して有利に動作することがで
きる。
/90°移相回路60dを備えたこの直交変調器では、
実際に直交変調器をIC化する場合、チップ上を占める
0°/90°移相回路60dの面積が図6に示した0°
/90°移相回路60aのそれより大きくなり、微分回
路19c,19dにおける抵抗及びキャパシタと、積分
回路19e,19における抵抗及びキャパシタとを図6
に示した0°/90°移相回路60aのそれに比べて近
接して配置させることができないため、IC化する際の
製造時において、これら抵抗やキャパシタの抵抗値や容
量値が目標とする値からずれしまうと、信号を精度良く
90°の位相差を有する2つの信号に分離することが困
難になる。従って、実施例1の直交変調器に比べて、信
号を90°の位相差を有する2つの信号に分離する直交
性の耐性が弱い。
0°/90°移相回路60dにおけるFETJ21〜J28
をバイポーラトランジスタに置き換え、振幅補償回路6
0e,60fにおける増幅回路200を図3に示す増幅
回路300に置き換え、振幅補償回路60e,60fに
おける増幅回路400を図5に示す増幅回路500に置
き換えて構成したものである。
も、上記実施例3の直交変調器と同様の効果を得ること
ができる。
路部の構成を示した回路図であり、図において、図6,
図19と同一符号は同一または相当する部分を示し、8
0が0°/90°移相回路である。この実施例の直交変
調器は、実施例1の直交変調器における移相回路部60
の0°/90°移相回路60dを0°/90°移相回路
80で置き換えたものである。
した0°/90°移相回路の信号分離回路18を信号分
離回路19gで置き換えて構成されたもので、ソースフ
ォロア16a,16bの接続点n11,接続点n12間に抵
抗Ra,Rbを直列接続した第1の直列体と、キャパシ
タCa,Cbを直列接続した第2の直列体を直列接続さ
れて信号分離回路19gが構成され、抵抗Ra,Rbの
接続点nrとキャパシタCa,Cbの接続点ncが、そ
れぞれキャパシタCc ,Cd を介して振幅補償回路60
b,60cに接続されている。また、キャパシタCc ,
Cd は、0°/90°移相回路80の出力と、振幅補償
回路60b,60cをAC的に結合するために設けられ
ている。
点n11を基準にして接続点nrをみた場合、積分回路の
回路構成であり、上記接続点n12を基準にして接続点n
cをみた場合、微分回路の構成であり、微分回路の特性
と積分回路の特性とを合わせもった回路として働く。
ードn12の電圧を示し、VR ,VCはノードnr,nc
の電圧で信号分離回路19gの出力を示している。ま
た、図中、差動増幅回路15はソースフォロア16a,
16bのFETJ14,J16のゲートに互いに逆相の信号
を入力するための一手段として設けられたもので、ここ
では、正相入力端子(IN1)10aと逆相入力端子
(IN2)10bに入力される入力信号は、必ずしも逆
相である必要はなく、どちらか一方の信号端子をリファ
レンスとしてもよい。
施例1の図6に示した微分回路と積分回路で構成された
0°/90°移相回路60aと同等の特性を有すること
を説明する。図9は図8の0°/90°移相回路のソー
スフォロア16a,16bの出力インピーダンスが十分
低いとして、信号分離回路19gの抵抗Ra,Rb及び
キャパシタCa,Cbの値を目標とする周波数(即ち、
設計周波数fo)において、Ra=Rb=R、Ca=C
b=C、fo=1/(2πRC)……(1)を満足するよ
うに設定した時の入力電圧V1、V2(=−V1)と出
力電圧VR,VC のベクトル図で、図9(a) は周波数f
=foにおけるベクトル図、図9(b) は周波数f=fo
以外の周波数(ここではf>fo)におけるベクトル図
である。図中、Iは上記信号分離回路19gを流れる電
流、即ち、接続点nR ,nCを流れる電流を示し、Δφ
は出力電圧VR と入力電圧VC とがなす位相差を示し、
Oは接地電位を表す点、A,B,Q,Pはベクトルの終
点を示している。
々の電圧ベクトルRaI(RbI),I/jωCa(I
/jωCb)の位相が90°異なるので、△ABCは、
AB=BC,∠ABC=90°の直角二等辺三角形であ
り、また、上記式(1) により、AP=PB=BQ=Q
C,∠AOP=∠COQ=45°が成り立つことから、
OP=OQ、かつ、∠POQ=Δφ=90°が成り立
つ。従って、出力電圧VR,VC の振幅が相等しく、出
力電圧VR 、VC の位相差は90°になることがわか
る。ただし、出力電圧VR ,VC の振幅は入力電圧V1
(=V2)の振幅より小さくなる。
ぞれAB,BCの中点より取り出しているので、AP=
PB,BQ=QCであり、また、OA=OCは変わらな
いのでOQ//AB, OP//BCが成り立つ。従って、△
OAP,△COQは共に直角三角形で□OPBQが長方
形になり、∠POQ=Δφ=90°が成り立ち、出力電
圧VR 、VC の位相差は90°になることがわかる。し
かし、OP,OQはその長さが異なり、出力電圧VR ,
VC の振幅は異なる。
路の入力周波数に対する出力信号(電圧)VR ,VC の
振幅特性を示したものであり、この図は、出力信号VR
は低域通過特性を受け、出力信号VC は高域通過特性を
受けることから、出力信号VR ,VC の振幅が相等しく
なる周波数は、f=foにおいてのみであることを示し
ている。
路の信号分離回路19gを構成する抵抗値Ra(=R
b)が目標とする値、即ち、設計値Rに対して、ΔRだ
け大きくなった時の入力電圧V1,V2(=−V1)と
出力電圧VR ,VC のベクトル図であり、図中、Δφは
出力電圧VR と入力電圧VC とがなす位相差を示してい
る。図11よりV1に対するVR のなす角は大きく、ま
たV2(=−V1)に対するVC のなす角は小さくな
り、また、VR ,VC の振幅は周波数f=foにおいて
異なっているが、両者の位相差Δφは90°に保たれて
いることを示している。
号分離回路19gを構成するキャパシタの容量Ca(=
Cb)が設計値Cに対してΔCだけ小さくなったときの
入力電圧V1,V2(=−V1)と出力電圧VR ,VC
のベクトル図であり、図中Δφは出力電圧VR と入力電
圧VC とがなす位相差を示している。図12よりV1に
対するVR のなす角は小さく、またV2(=−V1)に
対するVC のなす角は大きくなり、またVR 、VC の振
幅は周波数f=foにおいて異なっているが、両者の位
相差Δφは90°に保たれていることを示している。
に、この0°/90°移相回路は、抵抗とキャパシタと
トランジスタだけで構成でき、小型でIC化に適し、そ
の動作特性は広帯域にわたって信号の直交性を保ち、か
つ素子バラツキに対する直交性の耐性が強いという利点
を持つ反面、中心周波数以外では振幅誤差を生じ、それ
は中心周波数を離れるほど大きくなるという、微分回路
と積分回路を利用した図6に示した0°/90°移相回
路60aと同等の特性を有する。
実施例1の直交変調器の0°/90°移相回路60a
を、該0°/90°移相回路60aと同等の動作特性を
示す上記図8に示した0°/90°移相回路80に置き
換えて構成したもので、上記実施例1の直交変調器と同
様の効果を得ることができる。
0°/90°移相回路80におけるFETJ11〜J17を
バイポーラトランジスタに置き換え、振幅補償回路60
a,60bにおける増幅回路200を図3に示す増幅回
路300に置き換え、振幅補償回路60a,60bにお
ける増幅回路400を図5に示す増幅回路500に置き
換えて構成したものである。
も、上記実施例5の直交変調器と同様の効果を得ること
ができる。
回路部の構成を示した回路図であり、図において、図7
と同一符号は同一または相当する部分を示し、130が
0°/90°移相回路である。この実施例の直交変調器
は、実施例3の直交変調器における移相回路部60の0
°/90°移相回路60dを0°/90°移相回路13
0で置き換えたものである。
入力端子(INA)10f,逆相信号入力端子(IN
B)10gにそれぞれ接続された位相分割回路18a,
18bと、これら位相分割回路18a,18bに接続さ
れ、振幅補償回路に互いに90°の位相差をもった搬送
波を分離して出力する信号分離回路19h,19iとか
ら構成されている。
R31は抵抗、J29はFETであり、FETJ29のゲート
は正相入力端子(INA)10fに接続され、ドレイン
は抵抗R30を介して電源端子17に接続され、ソースは
抵抗R31を介して接地されている。
R32,R33は抵抗、J30はFETであり、FETJ30の
ゲートは逆相入力端子(INB)10gに接続され、ド
レインは抵抗R32を介して電源端子17に接続され、ソ
ースは抵抗R33を介して接地されている。
Ra,Rbは抵抗、Ca,Cbはキャパシタであり、抵
抗Ra,Rbを直列接続した直列体と、キャパシタC
a,Cbを直列接続した直列体が、上記位相分割回路1
8aにおけるFETJ29のドレインと抵抗R30との接続
点n1aと、上記位相分割回路18bにおけるFETJ30
のドレインと抵抗R32との接続点n1bの間に直列接続さ
れている。また、直列接続された抵抗Ra,Rbの接続
点nR1はキャパシタCC1を介して振幅補償回路60eに
接続され、直列接続された抵抗Ra,Rbの接続点nC1
はキャパシタCC2を介して振幅補償回路60eに接続さ
れている。
Rc,Rdは抵抗、Ce,Cfはキャパシタであり、抵
抗Rc,Rdを直列接続した直列体と、キャパシタC
e,Cfを直列接続した直列体が、上記位相分割回路1
8aにおけるFETJ29のソースと抵抗R31との接続点
n2aと、上記位相分割回路18bにおけるFETJ30の
ソースと抵抗R33との接続点n2bの間に直列接続されて
いる。ここで、直列接続された抵抗Rc,Rdの接続点
nR2はキャパシタCd1を介して振幅補償回路60fに接
続され、直列接続されたキャパシタCe,Cfの接続点
nC2はキャパシタCd2を介して振幅補償回路60fに接
続されている。
逆相信号入力端子(INB)10gに入力される互いに
逆相の入力搬送波は、これらの前段に図示しない差動増
幅回路を配置することによって得られる。また、図中V
1a,V2a,V1b,V2b,VR1,VC1,VR2,V
C2は、それぞれ、接続点n1a,n2a,n1b,n2b,nR
1,nC1,nR2,nC2における電圧である。
とする周波数(即ち、設計周波数fo)におけるV1
a、V2a(=−V1a)、V1b、V2b(=−V1
b)、VR1、VR2、VC1、VC2のベクトル図であり、図
において、ΔφaはVR1とVC1間の位相差、ΔφbはV
R2とVC1間の位相差、ΔφcはVR2とVC2間の位相差、
ΔφdはVC2とVR1間の位相差を示している。
は図8に示した移相回路80の動作原理と同じであり、
設計周波数foにおいてVR1、VR2、VC1、VC2の振幅
が相等しく、また互いの位相差Δφa、Δφb、Δφ
c、Δφdが90°になることを示している。従って、
この移相回路130も広帯域にわたって直交性を保つこ
とができ、素子のバラツキにも強いという利点をもつ反
面、4つの出力信号の周波数特性は、設定した中心周波
数以外では等しくなく、中心周波数を離れるほど振幅誤
差が大きくなる。つまり、この移相回路130も図8に
示した0°/90°移相回路と同様に、微分回路と積分
回路を利用した0°/90°移相回路と同等の特性を有
する移相回路と言える。
実施例2の直交変調器の0°/90°移相回路60d
を、該0°/90°移相回路60dと同等の動作特性を
示す上記図13に示した0°/90°移相回路130に
置き換えて構成したものであり、上記実施例2の直交変
調器と同様の効果を得ることができる。
0°/90°移相回路130におけるFETJ11〜J17
をバイポーラトランジスタに置き換え、振幅補償回路6
0e,60fにおける増幅回路200を図3に示す増幅
回路300に置き換え、振幅補償回路60e,60fに
おける増幅回路400を図5に示す増幅回路500に置
き換えて構成したものである。
も、上記実施例5の直交変調器と同様の効果を得ること
ができる。
化に適した回路素子で構成され、しかも、広帯域特性
と、回路素子の特性値のバラツキに対する直交性の耐性
が強い0°/90°移相回路を用い、かつ、該0°/9
0°移相回路からの正弦波からなる出力搬送波を一定振
幅を持つ方形波信号に波形変換する振幅補償回路を設け
たので、高精度な直交性と同時に平衡性にも優れた相補
的搬送波をダブルバランスミキサに入力することが可能
になり、その結果、スプリアス成分の少ない優れた変調
波が容易かつ無調整に得られ、しかも、そのIC化も容
易に行える直交変調器が得られる効果がある。
示すブロック図である。
回路図である。
調器の振幅補償回路を構成する増幅回路の回路図であ
る。
回路図である。
調器の振幅補償回路を構成する増幅回路の回路図であ
る。
す回路図である。
路部の具体的な回路構成を示す回路図である。
路部の具体的な回路構成を示す回路図である。
するためのベクトル図である。
の周波数特性を示す図である。
明するためのベクトル図である。
明するためのベクトル図である。
回路部の具体的な回路構成を示す回路図である。
説明するためのベクトル図である。
ある。
回路図である。
回路図である。
回路図である。
回路図である。
するためのベクトル図である。
回路図である。
するためのベクトル図である。
するためのベクトル図である。
周波数特性を示す図である。
80,190,2100°/90°移相回路 2,3 ダブルバランスミキサ 4 同相合成器 5,6 ベースバンド信号入力端子 7a 同相電力分離回路 7b 低域通過フィルタ 7c 高域通過フィルタ 8 基板 9a,9b 結合線路導体 9c 接地導体 11a〜11d,13a〜13d ポート 12a 分岐線路導体 12b 接地導体 10,10a,10b,10c 信号入力端子 10d,10g 正相信号入力端子 10e,10f 逆相信号入力端子 14,14a 定電流バイアス端子 15,40c,40c′,40f,40f′ 差動増
幅回路 16a〜16h,40d,40e,40d′,40e′
ソースフォロア 17 電源端子 19a,19c,19d 微分回路 19b,19e,19f 積分回路 18,19,19g〜19i 信号分離回路 20,20a〜20f 信号出力端子 30 入力バッファ 40a,40b,60b,60c,60e,60f
振幅補償回路 50 出力バッファ 60 移相回路部 70a、70b バイアス回路 100,150 直交変調器 200,300,400,500 増幅回路
Claims (5)
- 【請求項1】 入力搬送波を互いに90°の位相差を有
する2つの正弦波信号からなる搬送波に分離する0°/
90°移相回路と、該0°/90°移相回路により得ら
れる上記2つの搬送波のそれぞれにベースバンド信号を
掛け合わせて変調を行うダブルバランスミキサとを備え
てなる直交変調器において、 上記0°/90°移相回路は、 互いに逆相の信号が入力される2つの信号入力端子を有
し、 各信号入力端子に、微分回路と積分回路を1個づつ接続
して 構成され、その微分動作と積分動作によって上記2
つの搬送波を生成し、 上記0°/90°移相回路の後段に、上記2つの正弦波
信号からなる搬送波を一定振幅を持つ方形波信号に波形
変換する振幅補償回路を設けたことを特徴とする直交変
調器。 - 【請求項2】 入力搬送波を互いに90°の位相差を有
する2つの正弦波信号からなる搬送波に分離する0°/
90°移相回路と、該0°/90°移相回路により得ら
れる上記2つの搬送波のそれぞれにベースバンド信号を
掛け合わせて変調を行うダブルバランスミキサとを備え
てなる直交変調器において、 上記0°/90°移相回路は、 互いに逆相の信号が入力される2つの信号入力端子を有
し、 上記2つの信号入力端子間に、同じ抵抗値を有する2つ
の抵抗を相互に直列接続した第1の直列体と、同じ容量
値を有する2つのキャパシタを相互に直列接続した第2
の直列体が直列接続され、上記2つの抵抗の接続点と上
記2つのキャパシタの接続点に信号出力端子が設けら
れ、 上記0°/90°移相回路の後段に、上記2つの正弦波
信号からなる搬送波を一定振幅を持つ方形波信号に波形
変換する振幅補償回路を設けた ことを特徴とする直交変
調器。 - 【請求項3】 入力搬送波を互いに90°の位相差を有
する2つの正弦波信号からなる搬送波に分離する0°/
90°移相回路と、該0°/90°移相回路により得ら
れる上記2つの搬送波のそれぞれにベースバンド信号を
掛け合わせて変調を行うダブルバランスミキサとを備え
てなる直交変調器において、 上記0°/90°移相回路は、 互いに逆相の信号が入力される第1,第2の信号入力端
子を有し、 そのドレインが第1の抵抗を介して電源に接続され、そ
のソースが該第1の抵抗と同じ抵抗値を有する第2の抵
抗を介して接地された第1のFETのゲートが、上記第
1の信号入力端子に接続され、 そのドレインが第3の抵抗を介して電源に接続され、そ
のソースが該第3の抵抗と同じ抵抗値を有する第4の抵
抗を介して接地された第2のFETのゲートが、上記第
1の信号入力端子に接続され、 上記第1のFETのドレインと第1の抵抗の接続点と、
上記第2のFETのドレインと第3の抵抗の接続点との
間に、同じ抵抗値を有する第5,第6の抵抗を相互に直
列接続した第1の直列体と、同じ容量値を有する第1,
第2のキャパシタを相互に直列接続した第2の直列体が
直列接続され、 上記第1のFETのソースと第2の抵抗の接続点と、上
記第2のFETのソースと第4の抵抗の接続点との間
に、同じ抵抗値を有する第7,第8の抵抗を相互に直列
接続した第3の直列体と、同じ容量値を有する第3,第
4のキャパシタを相互に直列接続した第4の直列体が直
列接続され、 上記第5,第6の抵抗の接続点,上記第1,第2のキャ
パシタの接続点,上記第7,第8の抵抗の接続点,及
び,上記第3,第4のキャパシタの接続点に信号出力端
子が設けられ、 上記0°/90°移相回路の後段に、上記2つの正弦波
信号からなる搬送波を一定振幅を持つ方形波信号に波形
変換する振幅補償回路を設け たことを特徴とする直交変
調器。 - 【請求項4】 入力搬送波を互いに90°の位相差を有
する2つの正弦波信号からなる搬送波に分離する0°/
90°移相回路と、該0°/90°移相回路により得ら
れる上記2つの搬送波のそれぞれにベースバンド信号を
掛け合わせて変調を行うダブルバランスミキサとを備え
てなる直交変調器において、 上記0°/90°移相回路は、 互いに逆相の信号が入力される第1,第2の信号入力端
子を有し、 そのコレクタが第1の抵抗を介して電源に接続され、そ
のエミッタが該第1の 抵抗と同じ抵抗値を有する第2の
抵抗を介して接地された第1のバイポーラトランジスタ
のベースが、上記第1の信号入力端子に接続され、 そのコレクタが第3の抵抗を介して電源に接続され、そ
のエミッタが該第3の抵抗と同じ抵抗値を有する第4の
抵抗を介して接地された第2のバイポーラトランジスタ
のベースが、上記第1の信号入力端子に接続され、 上記第1のバイポーラトランジスタのコレクタと第1の
抵抗の接続点と、上記第2のバイポーラトランジスタの
コレクタと第3の抵抗の接続点との間に、同じ抵抗値を
有する第5,第6の抵抗を相互に直列接続した第1の直
列体と、同じ容量値を有する第1,第2のキャパシタを
相互に直列接続した第2の直列体が直列接続され、 上記第1のバイポーラトランジスタのエミッタと第2の
抵抗の接続点と、上記第2のバイポーラトランジスタの
エミッタと第4の抵抗の接続点との間に、同じ抵抗値を
有する第7,第8の抵抗を相互に直列接続した第3の直
列体と、同じ容量値を有する第3,第4のキャパシタを
相互に直列接続した第4の直列体が直列接続され、 上記第5,第6の抵抗の接続点,上記第1,第2のキャ
パシタの接続点,上記第7,第8の抵抗の接続点,及
び,上記第3,第4のキャパシタの接続点に信号出力端
子が設けられ、 上記0°/90°移相回路の後段に、上記2つの正弦波
信号からなる搬送波を一定振幅を持つ方形波信号に波形
変換する振幅補償回路を設けた ことを特徴とする直交変
調器。 - 【請求項5】 請求項1に記載の直交変調器において、上記振幅補償回路は、 前記2つの信号入力端子の一方の入力端子に接続される
微分回路の出力及び前記2つの信号入力端子の他方の入
力端子に接続される微分回路の出力に接続され、該2つ
の出力について差動増幅を行う第1の差動増幅回路と、 前記一方の入力端子に接続される積分回路の出力及び前
記他方の入力端子に接続される積分回路の出力に接続さ
れ、該2つの出力について差動増幅を行う第2の差動増
幅回路と、を備えた ことを特徴とする直交変調器。
Priority Applications (2)
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Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP01612593A JP3330171B2 (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | 直交変調器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH06232925A JPH06232925A (ja) | 1994-08-19 |
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ID=11907790
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01612593A Expired - Lifetime JP3330171B2 (ja) | 1993-02-03 | 1993-02-03 | 直交変調器 |
Country Status (2)
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US6850575B1 (en) * | 1999-11-24 | 2005-02-01 | Synergy Microwave Corporation | Single side band modulator |
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KR100548345B1 (ko) * | 2003-05-13 | 2006-02-02 | 엘지전자 주식회사 | 소프트 결정 방식을 이용한 복조 방법 |
CN101599751B (zh) * | 2009-06-25 | 2012-04-18 | 中国科学院微电子研究所 | 一种基于nmos晶体管的90°移相器 |
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US5119399A (en) * | 1990-09-28 | 1992-06-02 | Hewlett-Packard Co. | Quadrature measurement and calibration of a vector modulator |
EP0503588B1 (en) * | 1991-03-11 | 1997-10-01 | Nippon Telegraph And Telephone Corporation | Quadrature amplitude modulator with distortion compensation |
-
1993
- 1993-02-03 JP JP01612593A patent/JP3330171B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1993-10-01 US US08/130,551 patent/US5367271A/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
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