JP3329958B2 - 機能性超微粒子を含む透明機能性膜、透明機能性フィルム及びその製造方法 - Google Patents

機能性超微粒子を含む透明機能性膜、透明機能性フィルム及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紫外線遮断効果、帯電
防止効果、反射防止効果等の各種機能を有する機能性超
微粒子を塗膜中に含有、特に、空気と接する表層に複数
種類の機能性超微粒子を集合化させて極在化固定させる
ことにより、機能性超微粒子の持つ機能を発現する透明
機能性膜、透明機能性フィルム及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、紫外線遮断効果、帯電防止効果、
反射防止効果等の特定の性質を有する機能性超微粒子が
分散された透明樹脂組成物を透明プラスチック基材フィ
ルムに塗布して機能性塗膜を形成することにより、紫外
線遮断性、帯電防止性又は反射防止性等の機能が付与さ
れた透明機能性フィルムを製造することが知られてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記の機能性超微粒子
を含有した透明機能性フィルムは、その製法上、機能性
超微粒子がその透明機能性膜中に分散して存在してい
る。その機能性超微粒子の機能をさらに強化するために
は、その膜中に機能性超微粒子を多く存在させればよい
が、そのために樹脂中に分散する機能性超微粒子の混入
率を高くしなければならず、そうすれば成膜が困難にな
ってしまうという問題があった。
【0004】特に、反射防止性を有する透明機能性フィ
ルムを得るためには、透明機能性フィルムを屈折率の異
なる複数層から構成する必要があり、各層の屈折率の調
整には、屈折率の異なる超微粒子を混入することにより
調整できるが、樹脂中に多量に分散させることは成膜が
困難となっていた。
【0005】そこで本発明は、透明機能性膜および透明
機能性フィルムを製造するのに複数の機能性超微粒子の
機能を十分に発揮させることができ、機能性膜を形成す
るための樹脂中における機能性超微粒子の混入率を高く
することができ、機能性超微粒子の密着性に優れた透明
機能性膜、透明機能性フィルム及びその製造方法を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】透明機能性膜及び透明機能性フィルム : 前記した問題点を解決するための本発明の透明機能性膜
は、少なくとも機能性超微粒子と樹脂とからなる反射防
止性を有する透明機能性膜であって、(1)少なくとも
2種以上の機能性超微粒子のそれぞれ個別に集合化した
各異なる層が一体化して2層以上からなる機能性超微粒
子層をなすか、若しくは少なくとも2種以上の機能性超
微粒子のそれぞれの一部が混合された状態で集合化した
各異なる層が一体化して2層以上からなる機能性超微粒
子層をなし、(2)該2層以上からなる機能性超微粒子
層が、前記樹脂からなる樹脂層が接する層との界面から
該樹脂層の内部にかけて極在化して固定されていること
を特徴とする反射防止性を有する透明機能性膜である。
また、本発明の透明機能性フィルムは、上記透明機能性
膜が透明プラスチック基材フィルム上に形成されている
ことを特徴とする。
【0007】本発明の反射防止性を有するタイプIの
明機能性膜は、前記本発明の反射防止性を有する透明機
能性膜において、樹脂層が接する層が空気層である場合
である。タイプIの透明機能性膜を透明プラスチック基
材フィルム上に形成してなるものが本発明の反射防止性
を有するタイプIの透明機能性フィルムである。 本発明
の反射防止性を有するタイプIの透明機能性膜におい
て、2層以上からなる機能性超微粒子層は、樹脂層が接
する空気層との界面から該樹脂層の内部にかけて、低屈
折率超微粒子層、高屈折率超微粒子層、の構成順で少な
くとも1順以上積層してもよい。機能性超微粒子層の一
部が樹脂層より露出していてもよいし、完全に樹脂層中
に埋没していてもよい。
【0008】なお、本明細書中において「低屈折率」又
は「高屈折率」とは、相接する層に対して相対的に屈折
率を「高」又は「低」と表現するものである。
【0009】図1及び図2は、本発明の反射防止性を有
するタイプIの透明機能性フィルムの層構成の一例を示
し、図1は機能性超微粒子層が完全に樹脂層に埋没して
おり、図2は機能性超微粒子層の一部が樹脂層から露出
している状態を示す。図1において、1は透明プラスチ
ック基材フィルム、2は樹脂層、3は低屈折率超微粒子
層、4は高屈折率超微粒子層であり、低屈折率超微粒子
層3と高屈折率超微粒子層4とは個別に集合化した各異
なる層が一体化して2層以上からなる機能性超微粒子層
5をなすか、若しくは少なくとも2種以上の機能性超微
粒子のそれぞれの一部が混合された状態で集合化した各
異なる層が一体化して2層以上からなる機能性超微粒子
層5をなしており、樹脂層2中に完全に埋没している。
【0010】図2の反射防止性を有する透明機能性フィ
ルムについては、低屈折率超微粒子層3と高屈折率超微
粒子層4からなる機能性超微粒子層5の一部が樹脂層2
の表面より露出していることを除き、他の構成は前記図
1と同様である。
【0011】本発明の反射防止性を有するタイプIIの
明機能性膜は、前記本発明の反射防止性を有する透明機
能性膜において、樹脂層が接する層が、該樹脂層上に形
成された低屈折率層である場合である。タイプIIの透明
機能性膜を透明プラスチック基材フィルム上に形成して
なるものが本発明の反射防止性を有するタイプIIの透明
機能性フィルムである。 本発明の反射防止性を有するタ
イプIIの透明機能性膜において、2層以上からなる機能
性超微粒子層は、樹脂層が接する低屈折率層との界面か
ら該樹脂層の内部にかけて、低屈折率超微粒子層、高屈
折率超微粒子層、の構成順で少なくとも1順以上積層し
てもよい。機能性超微粒子層の表面は一部が樹脂層より
露出していてもよいし、完全に埋没していてもよい。
【0012】図3及び図4は、本発明の反射防止性を有
するタイプIIの透明機能性フィルムの層構成の一例を示
し、図3は機能性超微粒子層が完全に樹脂層に埋没して
おり、図4は機能性超微粒子層の一部が樹脂層から露出
している状態を示す。
【0013】図3において、1は透明プラスチック基材
フィルム、2は樹脂層、3は低屈折率超微粒子層、4は
高屈折率超微粒子層であり、低屈折率超微粒子層3と高
屈折率超微粒子層4とは個別に集合化した各異なる機能
性超微粒子層5をなすか、若しくはそれぞれの機能性超
微粒子の一部が混合された状態で集合化した各異なる機
能性超微粒子層5をなしており、全体として一つのまと
まった機能性超微粒子層5が、樹脂層2中に完全に埋没
している。この透明機能性フィルムの最上層には、樹脂
よりなる低屈折率樹脂層又は気相法による低屈折率無機
層からなる低屈折率層8が形成されている。
【0014】図4の反射防止性を有する透明機能性フィ
ルムについては、低屈折率超微粒子層3と高屈折率超微
粒子層4からなる機能性超微粒子層5の一部が樹脂層2
の表面より露出し、さらにその上に低屈折率層8が形成
されていることを除き、他の構成は前記図3と同様であ
る。
【0015】図3及び図4に示される本発明の反射防止
性を有するタイプIIの透明機能性フィルムにおける機能
性超微粒子層5の層構成の順番は、低屈折率層8との界
面から樹脂層2の内部にかけて、高屈折率超微粒子層
4、低屈折率超微粒子層3、高屈折率超微粒子層4…の
繰り返しであって、且つ機能性超微粒子層5を構成する
層数は2以上の任意の数である。
【0016】本発明の透明機能性膜、透明機能性フィル
ムにおいて、その最表面は微細な凹凸が形成されていて
もよい。このような凹凸により、透明機能性膜、透明機
能性フィルムに防眩性及び/又は反射防止性が付与され
る。本発明の透明性機能フィルムの用途が反射防止フィ
ルムである場合、その表面にこのような微細な凹凸を形
成することにより、反射防止性能がより高まる効果があ
る。この微細な凹凸の形成方法は、例えば、微細な凹凸
表面の離型フィルム上に各層を積層した後に、透明プラ
スチック基材フィルムにラミネートし、離型フィルムを
剥離することにより、積層物の表面に微細な凹凸を付与
することができる。
【0017】透明機能性フィルムの製造方法:本発明の
透明機能性フィルムの第1番目の製造方法は、(1)離
型フィルム上にそれぞれ種類の異なる機能性超微粒子を
用いて異なる2層以上からなる機能性超微粒子層を順次
形成し、(2)一方、透明プラスチック基材フィルム上
に樹脂を塗工して未硬化の樹脂層を形成し、(3)前記
樹脂層が溶剤で希釈されている場合には溶剤乾燥した後
に、前記樹脂層が溶剤を含有していない場合にはそのま
まで、前記工程で得られた離型フィルムの機能性超微粒
子層側の面と、前記工程で得られた透明プラスチック基
材フィルムの樹脂層側の面を圧着してラミネートして、
機能性超微粒子層を樹脂層中に完全に埋没させるか、又
は機能性超微粒子層の一部を埋没させ、(4)樹脂層を
硬化させた後、離型フィルムを剥離することにより機能
性超微粒子層を透明プラスチック基材フィルム側に転写
することを特徴とする。
【0018】また本発明の透明機能性フィルムの第2番
目の製造方法は、(1)離型フィルム上にそれぞれ種類
の異なる機能性超微粒子を用いて異なる2層以上からな
る機能性超微粒子層を順次形成し、(2)該機能性超微
粒子層上に樹脂を塗工し、該樹脂を機能性超微粒子間に
浸透させて機能性超微粒子が埋没するように機能性超微
粒子層の膜厚以上の樹脂層を形成し、該樹脂層が溶剤で
希釈されている場合には溶剤乾燥した後に、該樹脂層が
溶剤を含有していない場合にはそのままで、(3)該樹
脂層が未硬化状態のうちに、前記工程で得られた離型フ
ィルムの機能性超微粒子層側の面に対して、透明プラス
チック基材フィルムを圧着してラミネートし、(4)前
記樹脂層を硬化させた後、離型フィルムを剥離すること
により該離型フィルム上の積層物を透明プラスチック基
材フィルム上に転写することを特徴とする。
【0019】また本発明の透明機能性フィルムの第3番
目の製造方法は、(1)離型フィルム上にそれぞれ種類
の異なる機能性超微粒子を用いて異なる2層以上からな
る機能性超微粒子層を順次形成し、(2)該機能性超微
粒子層上に樹脂を塗工し、該樹脂を機能性超微粒子間に
浸透させて機能性超微粒子層の膜厚以上となるように樹
脂層を形成し、該樹脂層を硬化させ、(3)得られた離
型フィルムの樹脂層側、或いは別に用意した透明プラス
チック基材フィルム側の何れか一方に接着剤を塗布し、
両者をラミネートし、(4)ラミネート物から前記離型
フィルムを剥離することにより離型フィルム上の積層物
を透明プラスチック基材フィルム上に転写することを特
徴とする。
【0020】上記第1〜3番目の透明機能性フィルムの
各製造方法において、特に、機能性超微粒子層が樹脂層
中に完全に埋没しておらず、機能性超微粒子層の一部が
樹脂層から露出している透明機能性フィルム(本件の図
2及び図4の透明機能性フィルム)を製造するために
は、樹脂層用樹脂の粘度、該樹脂の種類、該樹脂の表面
張力、さらには、機能性超微粒子の粒径、該超微粒子の
充填率、樹脂層用樹脂と機能性超微粒子との濡れ性等を
考慮することによって製造することができる。
【0021】具体的には、樹脂層用樹脂として粘度が高
く、或いは塗工時に指触乾燥性を有するものを選択する
ことにより、機能性超微粒子の一部が露出しやすい。
又、その他、該樹脂の表面張力が低いものを選択する
か、機能性超微粒子の粒径が小さく、充填率が高いもの
を選択することによってもいい。また、該樹脂と該超微
粒子を選択するにあたり、濡れ性が悪いものを選択する
ことによってもよい。
【0022】上記第1〜3番目の透明機能性フィルムの
製造方法において、本発明のタイプIの透明機能性フィ
ルムを製造するには、離型フィルム上に形成する異なる
2層以上からなる機能性超微粒子層は、低屈折率超微粒
子層、高屈折率超微粒子層の順に形成する。
【0023】上記第1〜3番目の透明機能性フィルムの
製造方法において、本発明のタイプIIの透明機能性フィ
ルムを製造するには、離型フィルム上に形成する異なる
2層以上からなる機能性超微粒子層は、高屈折率超微粒
子層、低屈折率超微粒子層の順に形成し、離型フィルム
上の機能性超微粒子層を透明プラスチック基材フィルム
上に転写した後に、機能性超微粒子層上に、樹脂を用い
た塗装による低屈折率樹脂層又は無機材料を用いた気相
法による低屈折率無機層からなる低屈折率層を形成する
ことができる。上記とは別の低屈折率層の形成方法に
は、離型フィルム上に、最初に、樹脂よりなる低屈折率
層又は気相法による低屈折率層を形成してから、それぞ
れ種類の異なる機能性超微粒子を用いて2層以上からな
る機能性超微粒子層を順次形成することにより、透明機
能性フィルムの最表面に樹脂よりなる低屈折率層又は気
相法による低屈折率層を形成する方法がある。
【0024】図5は本発明のタイプIの透明機能性フィ
ルムの第1番目の製造方法の1例を示すフロー図であ
る。図5(a)は、離型フィルム6上に、低屈折率超微
粒子ゾルを塗布して低屈折率超微粒子層3を形成し、さ
らにその上に高屈折率超微粒子ゾルを塗布して高屈折率
超微粒子層4を形成し、各異なる層からなる機能性超微
粒子層5を形成した状態である。(b)は透明プラスチ
ック基材フィルム1上に樹脂層2を形成したものに、前
記機能性超微粒子層5が形成された離型フィルム6を圧
着しようとする状態である。さらに(c)は両者が圧着
されて、機能性超微粒子層5を樹脂層2中に完全に埋没
させている状態である。この圧着状態で、樹脂層2の樹
脂を硬化させた後に、離型フィルム6を剥離している状
態が(d)である。
【0025】前記(c)工程において、樹脂層2の樹脂
をフルキュアーさせてもよいし、或いはハーフキュアー
させた状態として引き続いて前記(d)工程の離型フィ
ルム6の剥離後に樹脂層2の樹脂をフルキュアーさせて
もよい。このように樹脂層2の硬化をハーフキュアーと
フルキュアーに分けることは、例えば、ハーフキュアー
後にさらにその上に層を設けるような場合に、樹脂層2
とその上の層との密着性が増す利点がある。
【0026】図5の本発明のタイプIの透明機能性フィ
ルムの第1番目の製造方法において、(c)工程の圧着
時に、機能性超微粒子層5を樹脂層2中に完全に埋没さ
せずに、機能性超微粒子層5の一部を露出した状態にし
て透明機能性フィルムを製造するフロー図を図6に示
す。
【0027】図7は本発明のタイプIの透明機能性フィ
ルムの第2番目の製造方法の1例を示すフロー図であ
る。図7(a)は、離型フィルム6上に低屈折率超微粒
子ゾルを塗布して低屈折率超微粒子層3を形成し、その
上に高屈折率超微粒子ゾルを塗布して高屈折率超微粒子
層4を形成することにより、各異なる層からなる機能性
超微粒子層5を形成し、さらにこの機能性超微粒子層5
上に樹脂層2用の樹脂組成物を機能性超微粒子層5の膜
厚以上となるように塗工した状態である。この(a)工
程において樹脂層2はまだ、硬化処理をうけていない。
(b)は前記(a)工程で得られた未硬化の樹脂層2が
形成された離型フィルム6を透明プラスチック基材フィ
ルム1とラミネートしようとするところの状態である。
さらに(c)は両者が圧着されている状態である。この
(c)の状態で、硬化処理を行い、樹脂層2をフルキュ
アー或いはハーフキュアーさせる。次いで、離型フィル
ム6を剥離して、透明プラスチック基材フィルムに転写
している状態が(d)である。
【0028】前記(c)工程において、樹脂層用の樹脂
組成物をフルキュアーさせてもよいし、或いは前記
(c)工程においては、樹脂層用の樹脂組成物をハーフ
キュアーさせた状態とし、次いで前記(d)工程の離型
フィルム6の剥離後に樹脂層2をフルキュアーさせても
よい。このように樹脂層2のキュアーをハーフキュアー
とフルキュアーに分けることは、例えば、ハーフキュア
ー後にさらにその上に層を設けるような場合に、樹脂層
2とその上の層との密着性が増す利点がある。
【0029】図8は本発明のタイプIの透明機能性フィ
ルムの第3番目の製造方法の1例を示すフロー図であ
る。図8(a)は、離型フィルム6上に低屈折率超微粒
子ゾルを塗布して低屈折率超微粒子層3を形成し、その
上に高屈折率超微粒子ゾルを塗布して高屈折率超微粒子
層4を形成することにより、各異なる層からなる機能性
超微粒子層5を形成し、さらにこの機能性超微粒子層5
上に樹脂層2用の樹脂組成物を機能性超微粒子層5の膜
厚以上となるように塗工した状態である。この(a)工
程において樹脂層2をフルキュアーさせてもよく、或い
はハーフキュアーさせてもよい。(b)工程は前記
(a)工程で得られた樹脂層2が形成された離型フィル
ム6を接着剤層7を介して透明プラスチック基材フィル
ム1とラミネートしようとする状態である。この接着剤
層7の形成は、樹脂層2に塗布して形成しても、或いは
透明プラスチック基材フィルム1に塗布して形成しても
よい。さらに(c)は両者が圧着されている状態であ
る。この圧着状態で、離型フィルム6を剥離している状
態が(d)である。
【0030】図8の(a)工程において、樹脂層2をハ
ーフキュアーさせた場合には、前記(d)工程の離型フ
ィルム6の剥離後に樹脂層2をフルキュアーさせること
ができる。このように樹脂層2のキュアーをハーフキュ
アーとフルキュアーに分けることは、例えば、ハーフキ
ュアー後にさらにその上に層を設けるような場合に、樹
脂層2とその上の層との密着性が増す利点がある。
【0031】本発明のタイプIIの透明機能性フィルムの
製造方法は、前記図5〜図8に示したフロー図におい
て、各(a)工程の離型フィルム6上の機能性超微粒子
層5の形成順序を、最初に高屈折率超微粒子層4を形成
し、次いで低屈折率超微粒子層3を形成し、さらに各
(d)工程における離型フィルム6を剥離した後の転写
層の表面に、低屈折率樹脂層又は低屈折率無機層を形成
することにより行う。
【0032】また、本発明のタイプIIの透明機能性フィ
ルムの別の製造方法は、離型フィルム上に、最初に低
屈折率樹脂層又は低屈折率無機層を形成し、次いで、高
屈折率超微粒子層を形成し、次いで低屈折率超微粒子層
を形成したものを、透明プラスチック基材フィルムに形
成した樹脂層に対して、各塗工面を内側にして圧着して
各機能性超微粒子層を樹脂層内に完全に又は一部の機能
性超微粒子層を残して埋没させる方法、離型フィルム
上に、最初に低屈折率樹脂層又は低屈折率無機層を形成
し、次いで、高屈折率超微粒子層を形成し、次いで低屈
折率超微粒子層を形成し、この機能性超微粒子層上に樹
脂を塗工し、該樹脂を機能性超微粒子間に浸透させるこ
とにより、機能性超微粒子層を樹脂層中に完全に埋没さ
せるか又は機能性超微粒子層の一部を埋没させて機能性
超微粒子層の膜厚と同等又はそれ以上の樹脂層を形成
し、該樹脂層が溶剤で希釈されている場合には溶剤乾燥
した後に、該樹脂層が溶剤を含有していない場合にはそ
のままで、該樹脂層が未硬化状態のうちに、前記工程で
得られた離型フィルムの機能性超微粒子層側の面に対し
て、透明プラスチック基材フィルムを圧着してラミネー
トし、前記樹脂層を硬化させた後、離型フィルムを剥離
することにより該離型フィルム上の積層物を透明プラス
チック基材フィルム上に転写する方法、離型フィルム
上に、最初に低屈折率樹脂層又は低屈折率無機層を形成
し、次いで、高屈折率超微粒子層を形成し、次いで低屈
折率超微粒子層を形成し、この機能性超微粒子層上に樹
脂を塗工し、該樹脂を機能性超微粒子間に浸透させるこ
とにより、機能性超微粒子層を樹脂層中に完全に埋没さ
せるか又は機能性超微粒子層の一部を埋没させて機能性
超微粒子層の膜厚と同等又はそれ以上の膜厚の樹脂層を
形成し、該樹脂層を硬化させ、得られた離型フィルムの
樹脂層側、或いは別に用意した透明プラスチック基材フ
ィルム側の何れか一方に接着剤を塗布し、両者をラミネ
ートし、ラミネート物から前記離型フィルムを剥離する
ことにより離型フィルム上の積層物を透明プラスチック
基材フィルム上に転写する方法がある。
【0033】図9は、上記タイプIIの透明機能性フィル
ムの製造方法の内の1例を示すフロー図である。図9
(a)は、離型フィルム6上に、低屈折率層8を形成し
た後、高屈折率超微粒子ゾルを塗布して高屈折率超微粒
子層4を形成し、さらにその上に低屈折率超微粒子ゾル
を塗布して低屈折率超微粒子層3を形成し、各異なる層
からなる機能性超微粒子層5を形成した状態である。
(b)は透明プラスチック基材フィルム1上に樹脂層2
を形成したものに、前記機能性超微粒子層5と低屈折率
層8が形成された離型フィルム6を圧着しようとする状
態である。さらに(c)は両者が圧着されて、機能性超
微粒子層5を樹脂層2中に完全に埋没させている状態で
ある。この圧着状態で、樹脂層2の樹脂を硬化させた後
に、離型フィルム6を剥離して透明プラスチック基材フ
ィルムに転写している状態が(d)である。
【0034】上記タイプI及びタイプIIの透明機能性フ
ィルムの製造方法において、離型フィルム6上に形成す
る機能性超微粒子層5は、機能性超微粒子にバインダー
樹脂を混合させて機能性超微粒子相互を結着させて一体
化させてもよいし、機能性超微粒子自身の結着力により
一体化させてもよい。
【0035】上記樹脂のハーフキュアー及びフルキュア
ーは次のように定義される。
【0036】ハーフキュアーとフルキュアー:本発明の
透明機能性フィルムの製造方法において、ハーフキュア
ーとは、次の a.電離放射線硬化型樹脂半架橋型ハーフキュアー、
b.電離放射線硬化型樹脂・熱硬化型樹脂(又は熱可塑
性樹脂)ブレンド型ハーフキュアー、及びc.溶剤乾燥
型・ハーフキュア型複合ハーフキュアーが挙げられる。
またフルキュアーとは前記a.〜c.の状態をさらに硬
化させて完全に硬化した状態をいう。
【0037】a.電離放射線硬化型樹脂半架橋型ハーフ
キュアー 通常の電離放射線硬化型樹脂を用いて塗布し、塗膜に紫
外線又は電子線等の電離放射線の照射条件を調整して半
架橋を行うことにより形成されるハーフキュアーの状態
をいう。
【0038】b.電離放射線硬化型樹脂・熱硬化型樹脂
(又は熱可塑性樹脂)ブレンド型ハーフキュアー 電離放射線硬化型樹脂に、熱硬化型樹脂又は熱可塑性樹
脂を混合して樹脂組成物を塗布し、熱硬化型樹脂を用い
た場合、塗膜に熱を加えることにより形成されるハーフ
キュアーの状態をいう。
【0039】c.溶剤乾燥型・ハーフキュア型複合ハー
フキュアー 通常の電離放射線硬化型樹脂に溶剤を加えたものを塗布
し、溶剤を乾燥させることによって形成される塗膜に、
さらに電離放射線を照射してハーフキュアーする状態を
いう。このハーフキュアーの状態は、特開平1−202
49号公報に説明されている半硬化状態と同じである。
【0040】離型フィルム:一般的にシート上にシリコ
ン、フッ素、アクリル−メラミンなど離型処理を施した
もの、または、未処理のものが使用される。その表面は
凹凸を有していてもよく、この場合、最終製品の表面に
凹凸が形成されるので、得られる透明機能性フィルム
に、反射防止効果又は防眩効果を付与することができ
る。
【0041】機能性超微粒子:前記機能性超微粒子層に
使用される機能性超微粒子には、200nm以下の超微
粒子で、紫外線遮断性、導電性、帯電防止性、反射防止
性等の機能を有する超微粒子をいう。例えば、透明機能
性フィルムに導電性又は帯電防止性を付与するにはSn
2 やITO等の超微粒子が使用される。
【0042】反射防止性を付与するには、低屈折率層を
形成するための低屈折率超微粒子として、例えば、Li
F(屈折率1.4)、MgF2 (屈折率1.4)、3N
aF・AlF3 (屈折率1.4)、AlF3 (屈折率
1.4)、Na3 AlF6 (氷晶石、屈折率1.3
3)、SiOX (x:1.50≦x≦2.00)(屈折
率1.35〜1.48)等の無機材料が使用され、ま
た、高屈折率層を形成するための高屈折率超微粒子とし
て、例えば、ZnO(屈折率1.90)、TiO2 (屈
折率2.3〜2.7)、CeO2 (屈折率1.95)、
Sb2 5 (屈折率1.71)、SnO2 、ITO(屈
折率1.95)、Y2 3 (屈折率1.87)、La2
3 (屈折率1.95)、ZrO2 (屈折率2.0
5)、Al2 3 (屈折率1.63)等が使用される。
【0043】これらの高屈折率超微粒子のうち、Zn
O、TiO2 、CeO2 、Sb2 5等を用いることに
より、本発明の機能性フィルムに反射防止効果に加え
て、UV遮蔽効果がさらに付与されるので好ましい。ま
た、アンチモンがドープされたSnO2 或いはITOを
用いることにより、電子伝導性が向上し、帯電防止効果
によるホコリの付着防止、或いは本発明の透明機能性フ
ィルムをCRTに用いた場合の電磁波シールド効果が得
られるので好ましい。高屈折率超微粒子の粒径は、樹脂
層を透明とするためには400nm以下であることが好
ましい。
【0044】これらの機能性超微粒子は、その表面がカ
ップリング剤で疎水化処理されていてもよく、このよう
な疎水化処理により機能性超微粒子表面への疎水性基の
導入が行われるので、電離放射線硬化型樹脂に馴染みや
すくなり、電離放射線硬化型樹脂との結合がより強固と
なる。このようなカップリング剤には、シランカップリ
ング剤、チタネート系カップリング剤、アルミナ系カッ
プリング剤等が用いられる。そのカップリング剤の添加
量は0(0を含まず)〜30重量部、望ましくは0(0
を含まず)〜10重量部である。
【0045】また、機能性超微粒子がMgF2 のように
表面が不活性な場合、予めSiO2ゾルを添加し、機能
性超微粒子の表面をSiO2 でコーティングした後、カ
ップリング剤で処理してもよい。このようなSiO2
皮膜処理により、機能性超微粒子の表面に親水性基を多
く導入させることができ、その後のカップリング剤での
処理により疎水性基を確実により多く導入でき、したが
って、機能性超微粒子が樹脂へさらに馴染みやすくなり
結合性が増す。
【0046】離型フィルム上への機能性超微粒子層の形
成方法:離型フィルム上への機能性超微粒子層の形成方
法は、機能性超微粒子ゾル自体又は機能性超微粒子ゾル
にバインダー樹脂を含有させたものを離型フィルム上に
塗布して形成する。機能性超微粒子自身に結着力がある
場合にはバインダー樹脂を使用しなくてもよいが、その
結着作用が弱いような場合には必要に応じて、バインダ
ー樹脂を使用してもよい。そのバインダー樹脂の量は、
機能性超微粒子相互が結着される程度でよく、機能性超
微粒子がバインダー樹脂中に分散されるような量では、
機能性超微粒子相互が結着されないので適当ではない。
【0047】このようなバインダー樹脂には、熱硬化性
樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線硬化型樹脂等の一般的
なものが用いられるが、下層(電離放射線硬化型樹脂)
との密着性を考慮すると電離放射線硬化型樹脂が望まし
く、その電離放射線硬化型樹脂は溶剤乾燥半硬化型樹脂
であることが望ましい。また、このようなバインダー樹
脂に着色剤を混入することもできる。
【0048】透明プラスチック基材フィルム:透明機能
性フィルムに適した透明プラスチック基材フィルムに
は、透明性のあるフィルムであればよく、特に、トリア
セチルセルロースフィルム、ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(以下、PETという)が透明性に優れてお
り適している。
【0049】樹脂層:前記透明プラスチック基材フィル
ム上に形成される樹脂層には、どのような樹脂も使用で
きる。例えば、上記ハーフキュアーとフルキュアーの項
目で示した樹脂等の熱硬化型樹脂及び/又は電離放射線
硬化型樹脂が使用できる。
【0050】樹脂層にハード性を付与する場合には、紫
外線又は電子線によって硬化する電離放射線硬化型樹脂
を使用する。その電離放射線硬化型樹脂には、次のもの
が挙げれられる。電子線硬化型樹脂として、好ましくは
アクリレート系の官能基を有するもの、例えば、比較的
低分子量のポリエステル樹脂、ポリエーテル樹脂、アク
リル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アルキッド樹
脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリ
チオールポリエン樹脂、多価アルコール等の多官能化合
物の(メタ)アクリレート等のオリゴマーまたはプレポ
リマーおよび反応性希釈剤としてエチル(メタ)アクリ
レート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、スチレ
ン、メチルスチレン、N−ビニルピロリドン等の単官能
モノマー並びに多官能モノマー、例えば、トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオー
ル(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)
アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)
アクリレート、1、6−ヘキサンジオールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート等を比較的多量に含有するものが使用できる。
【0051】さらに、上記の電子線硬化型樹脂を紫外線
硬化型樹脂とするには、この中に光重合開始剤として、
アセトフェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーベンゾ
イルベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラ
メチルチウラムモノサルファイド、チオキサントン類
や、光増感剤としてn−ブチルアミン、トリエチルアミ
ン、トリーn−ブチルホスフィン等を混合して用いるこ
とができる。特に本発明では、オリゴマーとしてウレタ
ンアクリレート、モノマーとしてジペンタエリスリトー
ルヘキサアクリレート等を混合するのが好ましい。
【0052】樹脂層の膜厚は0.5〜10μm、望まし
くは3〜7μmである。この樹脂層中には、上記した機
能性超微粒子と同じもの又は別の機能を有するものを必
要に応じて添加分散させてもよい。また、樹脂層を着色
剤により着色することも可能である。
【0053】照射装置:本発明で使用される電離放射線
硬化型樹脂の硬化方法は通常の電離放射線硬化型樹脂の
硬化方法、即ち、電子線または紫外線の照射によって硬
化することができる。例えば、電子線硬化の場合にはコ
ックロフトワルトン型、バンデグラフ型、共振変圧型、
絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波
型等の各種電子線加速器から放出される50〜1000
KeV、好ましくは100〜300KeVのエネルギー
を有する電子線等が使用され、紫外線硬化の場合には超
高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアー
ク、キセノンアーク、メタルハライドランプ等の光線か
ら発する紫外線等が利用できる。
【0054】低屈折率層:本発明のタイプIIの透明機能
性フィルムにおいては、高屈折率超微粒子層上にさら
に、樹脂による低屈折率樹脂層又は気相法による低屈折
率無機層からなる低屈折率層が形成されている。
【0055】低屈折率層の形成に使用される低屈折率材
料は上記条件を満足するものであればどのような材料で
もよく、無機材料、有機材料が使用できる。
【0056】低屈折率無機材料としては、例えば、Li
F(屈折率1.4)、MgF2 (屈折率1.4)、3N
aF・AlF3 (屈折率1.4)、AlF3 (屈折率
1.4)、Na3 AlF6 (氷晶石、屈折率1.3
3)、SiOX (x:1.50≦x≦2.00)(屈折
率1.35〜1.48)等の無機材料が使用される。
【0057】低屈折率無機材料で形成される膜は、硬度
が高く、特にプラズマCVD法で、SiOX (xは1.
50≦x≦4.00、望ましくは1.70≦x≦2.2
0)の膜を形成したものは硬度が良好であり、且つハー
ドコート層との密着性に優れ、透明プラスチック基材フ
ィルムの熱ダメージを他の気相法に比べて軽減できるの
で好ましい。
【0058】低屈折率有機材料には、フッ素原子の導入
されたポリマー等の有機物がその屈折率が1.45以下
と低い点から好ましい。溶剤が使用できる樹脂としてそ
の取扱いが容易であることからポリフッ化ビニリデン
(屈折率n=1.40)が挙げられる。低屈折率の有機
材料としてこのポリフッ化ビニリデンを用いた場合に
は、低屈折率層の屈折率はほぼ1.40程度となるが、
さらに低屈折率層の屈折率を低くするためにはトリフル
オロエチルアクリレート(屈折率n=1.32)のよう
な低屈折率アクリレートを10重量部から300重量
部、好ましくは100重量部から200重量部添加して
もよい。
【0059】なお、このトリフルオロエチルアクリレー
トは単官能型であり、そのため低屈折率層の膜強度が十
分ではないので、さらに多官能アクリレート、例えば、
電離放射線硬化型樹脂であるジペンタエリスリトールヘ
キサアクリレート(略号:DPHA,4官能型)を添加
することが望ましい。このDPHAによる膜強度は添加
量が多いほど高いが、低屈折率層の屈折率を低くする観
点からはその添加量は少ない方がよく、1〜50重量
部、好ましくは5〜20重量部添加することが推奨され
る。
【0060】低屈折率無機層の形成方法は、高屈折率超
微粒子層上に、さらに低屈折率の無機質材料で蒸着、ス
パッタリング、イオンプレーティング、プラズマCVD
等の気相法により皮膜を単層又は多層形成する。又、低
屈折率樹脂層の形成方法は、低屈折率の無機質材料を含
有させた低屈折率樹脂組成物又は低屈折率有機材料を塗
布し単層又は多層の塗膜を形成して行うことができる。
【0061】特に、プラズマCVD法により形成したS
iOx 膜は、通常の真空蒸着膜と比べて密度が高く、ガ
スバリヤー性が高い。そのため、防湿性に優れ、本発明
の反射防止フィルムを偏光素子にラミネートして使用す
る場合に、湿気に弱いとされている偏光素子の防湿機能
を果たす利点がある。
【0062】偏光板及び液晶表示装置:偏光素子に本発
明の反射防止性を有する透明機能性フィルムをラミネー
トすることによって、反射防止性の改善された偏光板と
することができる。この偏光素子には、よう素又は染料
により染色し、延伸してなるポリビニルアルコールフィ
ルム、ポリビニルホルマールフィルム、ポリビニルアセ
タールフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体系ケン
化フィルム等を用いることができる。このラミネート処
理にあたって接着性を増すため及び静電防止のために、
前記透明機能性フィルムの基材フィルムが例えば、トリ
アセチルセルロースフィルムである場合には、トリアセ
チルセルロースフィルムにケン化処理を行う。このケン
化処理はトリアセチルセルロースフィルムにハードコー
トを施す前または後のどちらでもよい。
【0063】図10に本発明の透明機能性フィルムが使
用された偏光板の一例を示す。図10中、9は本発明の
反射防止性を有する透明機能性フィルムであり、該透明
機能性フィルム9が透明プラスチック基材フィルム1が
内側となるようにして偏光素子10上にラミネートされ
ており、一方、偏光素子10の他面にはトリアセチルセ
ルロースフィルム(略:TACフィルム)11がラミネ
ートされている。また偏光素子10の両面に本発明の透
明機能性フィルム9がラミネートされてもよい。
【0064】図11に本発明の透明機能性フィルムが使
用された液晶表示装置の一例を示す。液晶表示素子12
上に、図10に示した偏光板、即ち、TACフィルム/
偏光素子/透明機能性フィルムからなる層構成の偏光板
がラミネートされており、また液晶表示素子12の他方
の面には、TACフィルム/偏光素子/TACフィルム
からなる層構成の偏光板がラミネートされている。な
お、STN型の液晶表示装置には、液晶表示素子12と
偏光板との間に、位相差板が挿入される。
【0065】
【実施例】
〔実施例1〕離型フィルム(MC−19:商品名、麗光
製、表面にアクリル−メラミン処理が施されている)上
に、屈折率1.4のMgF2 ゾル(日産化学(株)製)
を膜厚100nmになるように塗工して低屈折率超微粒
子層を形成し、その上に屈折率1.9のZnOゾル(住
友セメント(株)製)を膜厚140nmになるように塗
工して高屈折率超微粒子層を形成した。
【0066】一方、厚さ80μmのトリアセチルセルロ
ースフィルム(以下、TACフィルムという)上に、電
離放射線硬化型樹脂(EXG:商品名、大日精化(株)
製)を膜厚5μm/dryになるように塗工し、上記の
離型フィルムと塗膜面相互を合わせて圧着ラミネートし
て、電子線を4Mrad照射することにより樹脂を硬化
させた後、離型フィルムを剥離した。得られた本実施例
1の透明機能性フィルムの全光線透過率は95.5%
(透明プラスチック基材フィルムであるTACフィルム
は92%)、鉛筆硬度は2Hであった。
【0067】〔実施例2〕前記実施例1と同様にして離
型フィルム上に低屈折率超微粒子層と高屈折率超微粒子
層を形成した後、その上に電離放射線硬化型樹脂(H
N:商品名、三菱油化(株)製)を膜厚5μm/dry
になるように塗工し、電子線を4Mrad照射して樹脂
を硬化させた。一方、TACフィルムを用意し、このT
ACフィルムと前記工程で得られた離型フィルムをその
塗膜を内側にして、ウレタン系接着剤層〔膜厚3μm/
dry、タケネート(商品名:武田薬品(株)製)+硬
化剤〕を介してラミネートした後、40℃で3日間エー
ジングして接着剤を完全硬化し、離型フィルムを剥離し
た。得られた本実施例2の透明機能性フィルムの全光線
透過率は95.5%(TACフィルムは92%)、鉛筆
硬度は2Hであった。
【0068】〔実施例3〕前記実施例1と同様にして離
型フィルム上に低屈折率超微粒子層と高屈折率超微粒子
層を形成した後、その上にさらに屈折率1.68のSb
2 5 ゾル(日産化学(株)製)を膜厚90nmになる
ように塗工して低屈折率超微粒子層を形成した。その上
に電離放射線硬化型樹脂(HN:商品名、三菱油化
(株)製)を膜厚5μm/dryになるように塗工し、
電子線を4Mrad照射して樹脂を硬化させた。一方、
TACフィルムを用意し、このTACフィルムと前記工
程で得られた離型フィルムをその塗膜を内側にして、ウ
レタン系接着剤層〔膜厚3μm/dry、タケネート
(商品名:武田薬品(株)製)+硬化剤〕を介してラミ
ネートした後、40℃で3日間エージングして接着剤を
完全硬化し、離型フィルムを剥離した。得られた本実施
例3の透明機能性フィルムの全光線透過率は95.5%
(TACフィルムは92%)、鉛筆硬度は2Hであっ
た。
【0069】〔実施例4〕表面に微細な凹凸を有するマ
ットフィルム(X−45:商品名、東レ(株)製)にア
クリル−メラミンの離型処理を施したものを用いた以外
は、前記実施例1〜3と同様にして透明機能性フィルム
を製造した。得られた本実施例4の3種類のそれぞれの
透明機能性フィルムの全光線透過率は93%、ヘイズ値
は9、鉛筆硬度は2Hであった。
【0070】〔実施例5〕離型フィルム(MC−19:
商品名、麗光製、表面にアクリル−メラミン処理が施さ
れている)上に、屈折率1.9のZnOゾル(住友セメ
ント(株)製)を膜厚140nmになるように塗工して
高屈折率超微粒子層を形成した。次いで屈折率1.68
のSb2 5 ゾル(日産化学(株)製)を膜厚90nm
になるように塗工して低屈折率超微粒子層を形成した
後、前記実施例1と同様にして、透明プラスチック基材
フィルムと前記離型フィルムをラミネートし硬化させ、
離型フィルムを剥離した。さらに、その最上層上にフッ
素系ポリマー主体のアクリレートからなる低屈折率樹脂
〔即ち、フッ化ビニリデン60重量部、ヘキサフルオロ
プロピレン20重量部、テトラフルオロエチレン20重
量部からなるフッ素含有共重合:60重量部に、ジペン
タエリスリトールヘキサアクリレート40重量部を混合
してなる電離放射線硬化型フッ素系樹脂組成物〕(K
Z:商品名、日本合成ゴム(株)製)を膜厚100nm
/dryになるように塗工し、電子線を3Mrad照射
し硬化させた。得られた本実施例5の透明機能性フィル
ムの全光線透過率は96%、鉛筆硬度は2Hであった。
【0071】〔実施例6〕離型フィルム(MC−19:
商品名、麗光製、表面にアクリル−メラミン処理が施さ
れている)上に、屈折率1.43の電離放射線硬化型フ
ッ素系樹脂〔即ち、フッ化ビニリデン60重量部、ヘキ
サフルオロプロピレン20重量部、テトラフルオロエチ
レン20重量部からなるフッ素含有共重合:60重量部
に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート40重
量部を混合してなる電離放射線硬化型フッ素系樹脂組成
物〕(KZ:商品名、日本合成ゴム(株)製)を膜厚1
00nm/dryになるように塗工し、電子線を1Mr
ad照射して低屈折率層とした。
【0072】この低屈折率層上に、屈折率1.9のZn
Oゾル(住友セメント(株)製)を膜厚140nmにな
るように塗工して高屈折率超微粒子層を形成し、次いで
屈折率1.68のSb2 5 ゾル(日産化学(株)製)
を膜厚90nmになるように塗工して低屈折率超微粒子
層を形成した後、前記実施例1と同様にして、透明プラ
スチック基材フィルムと前記離型フィルムをラミネート
し硬化させ、離型フィルムを剥離した。得られた本実施
例6の透明機能性フィルムの全光線透過率は96%、鉛
筆硬度は2Hであった。
【0073】〔実施例7〕前記実施例1の離型フィルム
上に、MgF2 超微粒子ゾル(日産化学(株)製)を膜
厚100nmになるように塗工し、その上にTiO2
微粒子ゾル(住友セメント(株)製)と、電離放射線硬
化型樹脂(HN−5A:商品名、三菱油化(株)製)を
20:1で配合した塗料を130nmになるように塗工
し、電子線を2Mrad照射し、TiO2 超微粒子が含
有された樹脂層を硬化させた。その上に、ZnO超微粒
子ゾル(住友セメント(株)製)と電離放射線硬化型樹
脂(HN−5A:商品名、三菱油化(株)製)を20:
1で配合した塗料を膜厚70nmとなるように塗工し、
電子線を2Mrad照射し、ZnO超微粒子が含有され
た樹脂層を硬化させた。その上に、電離放射線硬化型樹
脂(EXG:商品名、大日精化(株)製)を5μm/d
ryとなるように塗工し、電子線を5Mrad照射し、
電離放射線硬化型樹脂からなる樹脂層を硬化させた。そ
の上に、ウレタン系接着剤(武田薬品(株)製)を3μ
m/dryとなるように塗工し、ケン化処理されたTA
Cとラミネートを行ない、40℃で2日間エージングし
た後、離型フィルムを剥離して、離型フィルム上の積層
物をケン化TACフィルム上に転写した。
【0074】かくして得られた本実施例7の透明機能性
フィルムの全光線透過率は96%であり、鉛筆高度は2
Hであった。
【0075】
【発明の効果】本発明の透明機能性膜又は透明機能性フ
ィルムは、2種以上の機能性超微粒子がそれぞれ個別に
集合化し、一体となって樹脂層が接する層との界面から
樹脂層の内部にかけて固定されているので、得られた透
明機能性膜又は透明機能性フィルムは機能性超微粒子の
持つ機能を発現させやすい効果を有し、特に、屈折率の
異なる超微粒子層を組み合わせた透明機能性フィルム
は、全光線透過率が高く、反射防止性に優れている。
【0076】また、本発明の透明機能性フィルムは、樹
脂層と透明機能性膜との密着性が十分である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止性を有するタイプIの透明機
能性フィルムの層構成の一例を示し、機能性超微粒子層
が完全に樹脂層に埋没している状態を示す。
【図2】本発明の反射防止性を有するタイプIの透明機
能性フィルムの層構成の一例を示し、機能性超微粒子層
の一部が樹脂層から露出している状態を示す。
【図3】本発明の反射防止性を有するタイプIIの透明機
能性フィルムの層構成の一例を示し、機能性超微粒子層
が完全に樹脂層に埋没している状態を示す。
【図4】本発明の反射防止性を有するタイプIIの透明機
能性フィルムの層構成の一例を示し、機能性超微粒子層
の一部が樹脂層から露出している状態を示す。
【図5】本発明のタイプIの透明機能性フィルムの第1
番目の製造方法の1例を示すフロー図である。
【図6】本発明のタイプIの透明機能性フィルムの第1
番目の製造方法の1例を示すフロー図であって、且つ機
能性超微粒子層を樹脂層中に完全に埋没させずに、機能
性超微粒子層の一部を露出した状態にして透明機能性フ
ィルムを製造する場合のフロー図である。
【図7】本発明のタイプIの透明機能性フィルムの第2
番目の製造方法の1例を示すフロー図である。
【図8】本発明のタイプIの透明機能性フィルムの第3
番目の製造方法の1例を示すフロー図である。
【図9】本発明のタイプIIの透明機能性フィルムの製造
方法の内の1例を示すフロー図である。
【図10】本発明の透明機能性フィルムが使用された偏
光板の一例を示す。
【図11】本発明の透明機能性フィルムが使用された液
晶表示装置の一例を示す。
【符号の説明】
1 透明プラスチック基材フィルム 2 樹脂層 3 低屈折率超微粒子層 4 高屈折率超微粒子層 5 機能性超微粒子層 6 離型フィルム 7 接着剤層 8 低屈折率層 9 透明機能性フィルム 10 偏光素子 11 TACフィルム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き 審査官 平井 裕彰 (56)参考文献 特開 平5−28458(JP,A) 特開 平2−38429(JP,A) 特開 平2−245702(JP,A) 特開 平4−166273(JP,A) 実開 昭57−93431(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 G02B 1/10 - 1/12 C08J 5/18 EUROPAT(QUESTEL) WPI/L(QUESTEL)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも機能性超微粒子と樹脂とから
    なる反射防止性を有する透明機能性膜であって、 (1)少なくとも2種以上の機能性超微粒子のそれぞれ
    個別に集合化した各異なる層が一体化して2層以上から
    なる機能性超微粒子層をなすか、若しくは少なくとも2
    種以上の機能性超微粒子のそれぞれの一部が混合された
    状態で集合化した各異なる層が一体化して2層以上から
    なる機能性超微粒子層をなし、 (2)該2層以上からなる機能性超微粒子層が、前記樹
    脂からなる樹脂層が接する層との界面から該樹脂層の内
    部にかけて極在化して固定されていることを特徴とする
    反射防止性を有する透明機能性膜。
  2. 【請求項2】 該2層以上からなる機能性超微粒子層の
    一部が樹脂層より露出している請求項1記載の反射防止
    性を有する透明機能性膜。
  3. 【請求項3】 前記樹脂層が接する層が空気層である請
    求項1に記載の反射防止性を有する透明機能性膜。
  4. 【請求項4】 前記樹脂層が接する層が、該樹脂層上に
    形成された低屈折率層である請求項1記載の反射防止性
    を有する透明機能性膜。
  5. 【請求項5】 前記2層以上からなる機能性超微粒子層
    は、前記樹脂層が接する層との界面から該樹脂層の内部
    にかけて、低屈折率超微粒子層、高屈折率超微粒子層、
    の構成順で少なくとも1順以上積層したことを特徴とす
    る請求項1乃至のいずれか1項に記載の反射防止性を
    有する透明機能性膜。
  6. 【請求項6】 前記透明機能性膜の最表面は微細な凹凸
    となっていることを特徴とする請求項1乃至請求項
    いずれか1項に記載の反射防止性を有する透明機能性
    膜。
  7. 【請求項7】 前記樹脂層が熱硬化型樹脂及び/又は電
    離放射線硬化型樹脂であることを特徴とする請求項1乃
    至請求項のいずれか1項に記載の反射防止性を有する
    透明機能性膜。
  8. 【請求項8】 請求項1乃至請求項のいずれか1項に
    記載の反射防止性を有する透明機能性膜が、透明プラス
    チック基材フィルム上に形成されていることを特徴とす
    る反射防止性を有する透明機能性フィルム。
  9. 【請求項9】 (1)離型フィルム上にそれぞれ種類の
    異なる機能性超微粒子を用いて異なる2層以上からなる
    機能性超微粒子層を順次形成し、 (2)一方、透明プラスチック基材フィルム上に樹脂を
    塗工して未硬化の樹脂層を形成し、 (3)該樹脂層が溶剤で希釈されている場合には溶剤乾
    燥した後に、該樹脂層が溶剤を含有していない場合には
    そのままで、前記工程で得られた離型フィルムの機能性
    超微粒子層側の面と、前記工程で得られた透明プラスチ
    ック基材フィルムの樹脂層側の面を圧着してラミネート
    して、機能性超微粒子層を樹脂層中に完全に埋没させる
    か、又は機能性超微粒子層の一部を埋没させ、 (4)樹脂層を硬化させた後、離型フィルムを剥離する
    ことにより機能性超微粒子層を透明プラスチック基材フ
    ィルム側に転写することを特徴とする反射防止性を有す
    る透明機能性フィルムの製造方法。
  10. 【請求項10】 (1)離型フィルム上にそれぞれ種類
    の異なる機能性超微粒子を用いて異なる2層以上からな
    る機能性超微粒子層を順次形成し、 (2)該機能性超微粒子層上に樹脂を塗工し、該樹脂を
    機能性超微粒子間に浸透させることにより、機能性超微
    粒子層を樹脂層中に完全に埋没させるか又は機能性超微
    粒子層の一部を埋没させて機能性超微粒子層の膜厚と同
    等又はそれ以上の膜厚の樹脂層を形成し、該樹脂層が溶
    剤で希釈されている場合には溶剤乾燥した後に、該樹脂
    層が溶剤を含有していない場合にはそのままで、 (3)該樹脂層が未硬化状態のうちに、前記工程で得ら
    れた離型フィルムの機能性超微粒子層側の面に対して、
    透明プラスチック基材フィルムを圧着してラミネート
    し、 (4)前記樹脂層を硬化させた後、離型フィルムを剥離
    することにより該離型フィルム上の積層物を透明プラス
    チック基材フィルム上に転写することを特徴とする反射
    防止性を有する透明機能性フィルムの製造方法。
  11. 【請求項11】 (1)離型フィルム上にそれぞれ種類
    の異なる機能性超微粒子を用いて異なる2層以上からな
    る機能性超微粒子層を順次形成し、 (2)該機能性超微粒子層上に樹脂を塗工し、該樹脂を
    機能性超微粒子間に浸透させることにより、機能性超微
    粒子層を樹脂層中に完全に埋没させるか又は機能性超微
    粒子層の一部を埋没させて機能性超微粒子層の膜厚と同
    等又はそれ以上の膜厚の樹脂層を形成し、該樹脂層を硬
    化させ、 (3)得られた離型フィルムの樹脂層側、或いは別に用
    意した透明プラスチック基材フィルム側の何れか一方に
    接着剤を塗布し、両者をラミネートし、 (4)ラミネート物から前記離型フィルムを剥離するこ
    とにより離型フィルム上の積層物を透明プラスチック基
    材フィルム上に転写することを特徴とする反射防止性を
    有する透明機能性フィルムの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項9、10又は11記載の透明機
    能性フィルムの製造方法において、離型フィルムを剥離
    した後、更に樹脂よりなる低屈折率層又は気相法により
    低屈折率層を形成することにより、最表面に樹脂よりな
    る低屈折率層又は気相法により低屈折率層を有する透明
    機能性フィルムを得ることを特徴とする反射防止性を有
    する透明機能性フィルムの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項9、10又は11記載の透明機
    能性フィルムの製造方法において、離型フィルム上に最
    初に樹脂よりなる低屈折率層又は気相法による低屈折率
    層を形成してから、それぞれ種類の異なる機能性超微粒
    子を用いて2層以上からなる機能性超微粒子層を順次形
    成することにより、最表面に樹脂よりなる低屈折率層又
    は気相法による低屈折率層を有する透明機能性フィルム
    を得ることを特徴とする反射防止性を有する透明機能性
    フィルムの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記機能性超微粒子層が、機能性超微
    粒子を完全に埋没しない程度の量のバインダー樹脂を含
    有することを特徴とする請求項9、10、11、12又
    は13記載の反射防止性を有する透明機能性フィルムの
    製造方法。
  15. 【請求項15】 前記離型フィルムは、その表面に微細
    な凹凸が形成されていることを特徴とする請求項9、1
    0、11、12、13又は14記載の反射防止性を有す
    る透明機能性フィルムの製造方法。
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