JP3329885B2 - 血液透析のための透析膜 - Google Patents

血液透析のための透析膜

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JP3329885B2
JP3329885B2 JP13440093A JP13440093A JP3329885B2 JP 3329885 B2 JP3329885 B2 JP 3329885B2 JP 13440093 A JP13440093 A JP 13440093A JP 13440093 A JP13440093 A JP 13440093A JP 3329885 B2 JP3329885 B2 JP 3329885B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/08Polysaccharides
    • B01D71/12Cellulose derivatives
    • B01D71/22Cellulose ethers
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08BPOLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
    • C08B11/00Preparation of cellulose ethers
    • C08B11/16Aryl or aralkyl ethers

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多糖類エーテルからな
るフラットフィルム、チューブラフィルム又は中空フィ
ラメントの形の血液透析のための透析膜に関する。
【0002】膜の側を流れ過ぎる血液が可能な限り僅か
に損なわれるようにするために、血液透析のための透析
膜に対して生体適合性についての著しく高い要求が課せ
られている。この場合には生体適合性の本質的なパラメ
ータは、血栓形成、白血球減少症及び補体活性化であ
る。
【0003】
【従来の技術】ドイツ連邦共和国特許出願公開第35
24 596号明細書から既に、白血球減少症及び補体
活性化を著しい程度で減少させることができ、かつ、そ
の平均置換度が0.02〜0.07である改質セルロース
によって特徴付けられる、改善された生体適合性を有す
る透析膜が公知である。有利には、改質セルロースから
の公知の透析膜は、式: セルロース−R′−X−Y
【0004】
【外1】
【0005】で示される構造を有する改質セルロースを
含有している。
【0006】しかしながら、上記の膜は、特に置換基が
イオン基である場合には、しかし、とりわけ置換基が塩
基性基である場合には、古典的な透析膜、例えばキュプ
ロファン(Cuprophan、登録商標)と比較して高められた
血栓形成を示す。
【0007】さらに、欧州特許出願公開第0 459 2
93号明細書から、多糖類エーテルが式:
【0008】
【化2】
【0009】〔式中、セルは、それぞれヒドロキシル基
を有していない未改質セルロース分子又はキチン分子の
骨格を表わし、sは、未改質セルロース分子の場合には
3を表わし、かつキチン分子の場合には2を表わし、x
は、0.08〜(s−0.4)の範囲内にあるエーテル化
度を表わし、Rは、C原子5〜40個を有する、場合に
よっては置換されているアルキル基、アルケニル基及び
/又はアルキニル基及び/又はシクロアルキル基及び/
又はシクロアルケニル基及び/又はシクロアルキニル基
及び/又はアリールアルキル基及び/又はアリールアル
ケニル基及び/又はアリールアルキニル基及び/又はビ
スアリールアルケニル基及び/又はビスアリールアルキ
ニル基及び/又は(場合によっては置換された)縮合芳
香族化合物の基及び/又は(場合によっては置換され
た)複素環式化合物の基を表わす〕で示される構造を有
することを特徴とする、多糖類エーテルからなるフラッ
トフィルム、チューブラフィルム又は中空フィラメント
の形の血液透析のための透析膜が公知である。
【0010】多糖類エーテルは比較的高度に置換されて
おり、かつ、同様に血栓形成を高めるイオン基をも含有
している。
【0011】合成ないしは天然のポリマーからなる透析
膜によって、該透析膜の人工腎臓への使用の場合には、
薬物による相応する治療によって十分に防止される血液
の凝固が著しく容易に惹起される可能性があるという状
況の他に、再生セルロースからなる膜を有する透析器を
用いた腎臓疾患者の透析治療の場合には透析治療の初回
に一時的な白血球減少が発生する。この作用は、白血球
減少症と呼ばれる。
【0012】白血球減少症は、血液循環系中の白血球数
の減少である。ヒトの場合の白血球の数は、約4000
〜12000細胞/mm3である。透析の際の白血球減
少症は、治療開始後15〜20分間が最も著しく、この
場合、好中球(中性色素又は同時に酸性色素及び塩基性
色素によって着色可能である白血球である)は、ほぼ完
全に消滅する可能性がある。その後に白血球の数は約1
時間でほぼ初期値に回復するか又は初期値を上回る。白
血球の回復後に新たな透析器が接続された場合には、再
び白血球減少症が同程度に現われる。
【0013】セルロース膜は、著しい白血球減少症の原
因となる。たとえ白血球減少症の臨床的な意味が科学的
に解明されていなくとも、白血球減少症の作用を示さ
ず、かつこのことによって、他の著しく所望される有利
な、再生セルロースからなる透析膜の性質を損なわな
い、血液透析のための透析膜に対する要求が存在する。
【0014】再生セルロースからなる膜を用いた血液透
析の場合には、白血球減少症の他に顕著な補体活性化も
確認される。血清中の補体系は、多数の成分からなる血
漿酵素系複合体であり、この系は、侵入した外来細胞
(バクテリア等)による侵害からの防御に種々の方法で
役立つ。侵入する生物に抗する抗体が存在する場合に
は、抗体と外来細胞の抗原構造との複合体によって補体
に特有の活性化を行なうことができ、一方では、副経路
で外来細胞の特定の表面マーカーによって補体活性化が
行なわれる。補体系は、多数の血漿タンパク質に基づい
ている。活性化後に該タンパク質は特定の順序で相互に
反応し、かつ最終的に、外来細胞を破壊する細胞破壊複
合体が形成される。
【0015】炎症の症状を発生させ、かつ付随的に上記
の生物に対する望ましくない病理学的結果をもたらす可
能性もあるペプチドが個々の成分から遊離される。再生
セルロースからなる血液透析膜の場合の活性化は、副経
路で行なわれると仮定される。上記の補体活性化は、補
体フラグメントC3a及びC5aを測定することによっ
て客観的に確認することができる。
【0016】上記のことについては次の著作が参照され
る:D.E. Chenoweth他、Kidney International 第24
巻、764頁以降、1983及びD.E. Chenoweth、Asai
o-Journal 第7巻、44頁以降、1984。
【0017】本発明の範囲内では、補体活性化はフラグ
メントC5aに基づいて評価された。このため、試験管
中でヘパリン処理された血液の血漿300mlが血漿流
量100ml/分で有効交換面積1m2を有する透析器
によって4時間にわたり再循環された。血漿中でC5a
−フラグメントがRIA法(Upjohn-Test)を用いて測
定された。各測定時についての相対的な補体活性化は、
百分率で試料採取時の濃度を初期値と比較することによ
って算出された。評価には再循環時間4時間後の測定値
が用いられた。平板状膜は、ヘパリン処理された血液血
漿で3時間恒温保持され、引き続き、C5a−フラグメ
ントが測定された。
【0018】血栓形成は、TAT(トロンビン−抗トロ
ンビン)及びPC(血小板計数)によって評価された。
【0019】長期の透析患者の場合のβ−2−ミクログ
ロブリン含量の増加が、再生セルロースからなる膜の使
用後に観察され、かつ、このことは、該膜が1000〜
20000の分子範囲の場合にはあまり透過性ではな
く、従ってミクログロブリンが透析の際に十分には除去
されないことに原因がある。再生セルロースからなる常
用の膜には、β−2−ミクログロブリンは顕著な量では
吸収されない。しかし、このことに、本発明によるセル
ロース誘導体は意外にも寄与することができる。
【0020】平均重合度DPは、銅エチレンジアミン溶
液中でDIN 54270によって測定された。
【0021】エーテル化度は、置換基については公知で
ありかつ典型的である分析結果、例えばケルダール法に
よる窒素原子、シェーニガー法(Schoeniger)による硫
黄原子及びNMRスペクトル法によるアルキル基もしく
はアリール基によって測定した。
【0022】さらに、血栓形成及び、殊に、ドイツ連邦
共和国特許出願公開第35 24 596号明細書による
多糖類エーテルの場合に顕著に現われるヘパリン吸着が
回避されることが望ましいことが確認された。その上、
経費削減のために、欧州特許出願公開第0 459 29
3号明細書に記載されている多糖類エーテルの場合より
なお僅かである改質度を有する、数回使用可能な多糖類
エーテルからなる透析膜が切望される。
【0023】しかしながら、再使用の準備のためのこれ
まで使用されてきた方法の場合には、まさに、生体適合
性を決定するパラメータに明らかに不利な影響が及ぼさ
れ、かつ蒸気滅菌法によって膜の黄変が生じる。
【0024】有用な生体適合性を有する多糖類エーテル
からなる透析膜が既に公知であるにもかかわらず、該透
析膜をさらに改善する必要がある。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、キュプロファンに匹敵する血栓形成及びヘパリン吸
着を示しかつ再使用可能である、著しく低度に置換され
た多糖類エーテルからなる透析膜を提供することであっ
た。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題は、多糖類エー
テルが式:
【0027】
【化3】
【0028】〔式中、セルは、それぞれヒドロキシル基
を有していない未改質セルロース分子又はキチン分子の
骨格を表わし、sは、未改質セルロース分子の場合には
3を表わし、かつキチン分子の場合には2を表わし、x
は、0.001〜0.079の範囲内にあるエーテル化度
を表わし、Rは、C原子3〜25個を有する、場合によ
っては置換されているアルキル基、アルケニル基、アル
キニル基、シクロアルキル基及び/又はシクロアルケニ
ル基、シクロアルキニル基、アリール基、アリールアル
キル基、アリールアルケニル基及び/又はアリールアル
キニル基及び/又はC原子3〜25個を有する複素環式
化合物の基を表わし、基Rがアルキル基、シクロアルキ
ル基及び/又はアリールアルキル基である場合、炭素鎖
が酸素原子もしくは硫黄原子によって中断されていても
よい〕で示される構造を有する、上位概念による透析膜
によって解決される。
【0029】
【作用】請求項2から16までのいずれか1項には、有
利な実施態様が示されている。このようにして、基Rに
よって膜物質の性質、例えば水性系中での可溶性及びこ
のような溶液の粘性に影響を及ぼすことができる。
【0030】実施態様によれば、置換基が、非イオン
基、例えば、R′がH原子、メチル基、エチル基又はR
であるOR′、SR′ハロゲン原子及び/又はR′を有
している多糖類エーテルは有利である。
【0031】もう1つ別の実施態様によれば、Rは、ベ
ンジル基、メチルベンジル基、メトキシベンジル基、ク
ロロベンジル基、ヘキシル基、ドデシル基もしくはオク
タデシル基に相応する。
【0032】本発明による他の実施態様によれば、R
は、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒド
キシドデシル基、2−ヒドロキシプロピルブチルエー
テル基、2−ヒドロキシプロピルドデシルエーテル基、
2−ヒドロキシプロピルシクロヘキシルエーテル基、2
−ヒドロキシプロピルベンジルエーテル基もしくは2−
ヒドロプロピルフェニルエーテル基に相応する。
【0033】本発明による有利な実施態様の場合には、
エーテル化度はx=0.001〜0.019である。
【0034】本発明によるもう1つ別の有利な実施態様
の場合には、エーテル化度はx=0.071〜0.079
である。
【0035】有利に透析膜は、多糖類エーテルを含有す
る水性紡糸液から製造されている。
【0036】有利に水性紡糸液は、銅アンモニア溶液で
ある。
【0037】膜は、多糖類エーテルを含有する水性N−
オキシド−t−アミン紡糸液から製造することもでき
る。
【0038】この場合には有利に、水性N−オキシド−
t−アミン紡糸液はN−メチルモルホリン−N−オキシ
ド溶液である。
【0039】本発明によるもう1つ別の有利な実施態様
の場合には膜は、多糖類エーテルを含有する塩化リチウ
ム含有アミド性有機溶剤から製造することができる。こ
の場合には、塩化リチウム含有溶剤が塩化リチウム/ジ
メチルアセトアミド又は塩化リチウム/N−メチル−ピ
ロリドンである。
【0040】紡糸液は、有利に多糖類エーテル2〜25
重量%、しかしながら、特に有利に多糖類エーテル5〜
15重量%を含有する。
【0041】有利に紡糸液は、粘度10〜300Pa・
sを示す。
【0042】本発明にとって、多糖類エーテルが重合度
(DP)200〜5000を示す場合には有利であるこ
とは明らかである。
【0043】置換によって改質された多糖類エーテルの
平均置換度(x)とは、本発明の範囲内ではアンヒドロ
グルコース単位1個あたりの置換基の平均数のことであ
る。
【0044】所望の平均置換度の調整は、多糖類エーテ
ルとエーテル化試薬とのモル比によって行なうこともで
きるし、種々の置換多糖類エーテルの混合ないしは置換
多糖類エーテルと非置換多糖類エーテルの混合によって
行なうこともできる。
【0045】
【実施例】次に、本発明を例につき詳説する。
【0046】例 1 10 l のドレイス混合機(Drais-Mischer)中でリンタ
ーセルロース(銅エチレンジアミン溶液中でDP:13
50)324g(2モル)を、水250ml中に溶解さ
れた水酸化ナトリウム55.2g(1.38モル)を用い
て16℃で1時間アルカリ性化した。i−プロパノール
250ml及び塩化ベンジル58.19g(0.46モ
ル)の添加後に該混合物を80℃で6時間撹拌した。反
応生成物をエタノール中に抽出し、吸引濾過し、順次エ
タノール、水及びエタノールでアルカリ不含及びクロリ
ド不含の状態に洗浄し、かつ真空乾燥器中で60℃で乾
燥させた。この場合には、x=0.076のエーテル化
度を示す生成物336.8gが得られた。
【0047】上記のベンジルセルロースから常法で多糖
類エーテル9重量%を含有する銅アンモニア溶液が得ら
れ、かつ実験室で平板状膜に加工した。未改質セルロー
ス膜との比較において、C5a活性化は95%減少して
いた。血栓形成は、キュプロファンの血栓形成に匹敵す
るものであった。
【0048】膜の一部を121℃で30分間水蒸気で滅
菌した。蒸気処理後に該膜は、未改質セルロース膜に対
して85%のC5a減少率を示した。
【0049】同様にして、特筆すべき活性損失は、1%
の次亜塩素酸ナトリウム水溶液もしくは4%の過酢酸水
溶液を用いた15分間の膜の処理では生じなかった。C
5a減少率は、90%であった。
【0050】膜は、ドイチェン・カービ・ヴィートルム
社(Deutschen Kabi Vitrum GmbH)の試験指示、即ち診断
薬によれば、ヘパリンを吸収していない。
【0051】例 2〜5 例1のベンジルセルロースを種々の量の未改質リンター
セルロースと混合し、銅アンモニア溶液中に溶解し(多
糖類エーテル含量9重量%)、かつ実験室で平板状膜に
加工した。混合比及び未改質セルロース膜との比較の際
に得られたC5a減少率は第1表に総括されている。
【0052】 第1表 例 混合比 ベンジルセルロース リンターセルロース x C5a減少率 部 部 % ─────────────────────────────── 2 20 80 0.015 86 3 15 85 0.011 80 4 10 90 0.007 77 5 5 95 0.004 55 例2〜5の膜は、クロプファンに匹敵する血栓形成を示
した。
【0053】例 6 250 l のドレイス混合機中でリンターセルロース
(銅エチレンジアミン溶液中でDP=1350)972
0g(60モル)を、水13.5 l 中に溶解された水
酸化ナトリウム1800g(45モル)を用いて18℃
で1時間アルカリ性化した。塩化ベンジル1897.5
g(15モル)の添加後に該混合物を90℃で4時間撹
拌した。反応生成物を水200 l 中に抽出し、遠心分
離し、水、イソプロパノール及び水で順次洗浄し、かつ
空気循環乾燥器中で60℃で乾燥させた。この場合に
は、x=0.078のエーテル化度を示す生成物10k
gが得られた。
【0054】上記のベンジルセルロースから公知方法
で、セルロース9重量%、NH3 8.3重量%及びCu
3.91重量%を含有する銅アンモニア紡糸液が得られ
た。該溶液を、環状スリットが出口面積0.47mm2
有しかつ内部充填物供給管が直径0.85mmを示す中
空フィラメント紡糸口金を用いて中空フィラメントに紡
糸し、この場合、紡糸液は、空洞を形成する内部充填物
としてのミリスチン酸イソプロピルと一緒に垂直下向き
に紡糸口金から流出し、4cmの空隙の後に、H2SO4
110g/lを含有する40℃の水性沈殿浴中に浸漬
した。紡糸液の量は4.5ml/分であり、かつ内部充
填物の量は2.1ml/分であった。
【0055】沈殿浴中で硬化された中空フィラメントを
希硫酸及び水が入った常用の浴によって再生かつ中和
し、工程区間の終わりで水性グリセリン浴に導通し、引
き続き、ドラム乾燥機上で75℃で残留水分10.2%
まで乾燥させた。乾燥されたフィラメントのグリセリン
含量は、4.4%であった。
【0056】紡糸速度55m/分で肉厚8.7μm及び
内径202μmを有する中空フィラメントが得られた。
【0057】上記の中空フィラメントの切断強さは、切
断時の伸び26.2%で119cNであった。
【0058】中空フィラメントを試験体に加工し、この
試験体について次のデータが確認された: UFR: 8.1ml/時間・m2・mmHg DL−ビタミンB12: 6.6cm/分・10~3 DL−クレアチニン: 54.5cm/分・10~3 (DL=透析能)。
【0059】アルブミンに対する篩分け係数は0であ
り、シトクロムcに対する篩分け係数は0.15であっ
た。
【0060】キュプロファンとの比較においては、C5
a活性化は92%減少していた。血栓形成及びヘパリン
吸着は、キュプロファンの血栓形成及びヘパリン吸着に
匹敵するものであった。
【0061】例 7 250 l のドレイス混合機中でリンターセルロース
(銅エチレンジアミン溶液中でDP=1350)972
0g(60モル)を、水13.5 l 中に溶解された水
酸化ナトリウム1944g(48.6モル)を用いて1
8℃で1時間アルカリ性化した。塩化ベンジル204
9.3g(16.2モル)の添加後に該混合物を90℃で
2時間撹拌した。反応生成物を水200 l 中に抽出
し、遠心分離し、水、イソプロパノール及び水で順次洗
浄し、かつ空気循環乾燥器中で60℃で乾燥させた。こ
の場合には、x=0.088のエーテル化度を示す生成
物10.1kgが得られた。
【0062】公知方法で、リンターセルロース7.2重
量%、上記の合成されたベンジルセルロース1.8重量
%、NH3 8.3重量%及びCu3.91重量%を含有す
る銅アンモニア紡糸液が得られた。該溶液を、環状スリ
ットが出口面積0.47mm2を有しかつ内部充填物供給
管が直径0.85mmを示す中空フィラメント紡糸口金
を用いて中空フィラメントに紡糸し、この場合、紡糸液
は、空洞を形成する内部充填物としてのミリスチン酸イ
ソプロピルと一緒に垂直下向きに紡糸口金から流出し、
4cmの空隙の後に、NaOH 110g/l、NH3
4g/l及びCu 0.8g/lを含有する18℃の水性
沈殿浴中に浸漬した。紡糸液の量は4.5ml/分であ
り、かつ内部充填物の量は2.1ml/分であった。
【0063】沈殿浴中で硬化された中空フィラメントを
希硫酸及び水が入った常用の浴によって再生かつ中和
し、工程区間の終わりで水性グリセリン浴に導通し、引
き続き、ドラム乾燥機上で75℃で残留水分10.5%
まで乾燥させた。乾燥されたフィラメントのグリセリン
含量は、4.5%であった。中空フィラメントは、平均
エーテル化度x=0.017を示した。
【0064】紡糸速度55m/分の場合には、肉厚8.
2μm及び内径204μmを有する中空フィラメントが
得られた。
【0065】上記の中空フィラメントの切断強さは、切
断時の伸び28.2%で118cNであった。
【0066】中空フィラメントを試験体に加工し、この
試験体について次のデータが確認された: UFR: 7.5ml/時間・m2・mmHg DL−ビタミンB12: 6.8cm/分・10~3 DL−クレアチニン: 56.5cm/分・10~3
【0067】アルブミンに対する篩分け係数は0であ
り、シトクロムcに対する篩分け係数は0.18であっ
た。
【0068】キュプロファンとの比較においては、C5
a活性化は90%減少していた。血栓形成及びヘパリン
吸着は、キュプロファンの血栓形成及びヘパリン吸着に
匹敵するものであった。
【0069】例 8 例7の場合と同様の組成の銅アンモニア紡糸液を、H2
SO4 110g/lを含有する40℃の水性沈殿浴中で
中空フィラメントに紡糸した。
【0070】その他の紡糸条件を例7の紡糸条件と一致
させた。
【0071】酸性沈殿浴中で硬化された中空フィラメン
トを例7の場合と同様にして全ての常用の浴及びドラム
乾燥機の工程を通して実施した。該中空フィラメントか
ら得られた試験体は、次のデータを示した: エーテル化度: x=0.017 UFR: 5.8ml/時間・m2・mmHg DL−ビタミンB12: 6.5cm/分・10~3 DL−クレアチニン: 52cm/分・10~3 アルブミンに対する篩分け係数: 0 シトクロムcに対する篩分け係数: 0.11。
【0072】機械的なデータは殆ど変わらないままであ
り、即ち、切断強さは124cNであり、かつ切断時の
伸びは27.8%であった。肉厚は7.9μmであり、か
つ内径は198μmであった。
【0073】キュプロファンとの比較においては、C5
a活性化は88%減少していた。血栓形成は、キュプロ
ファンの血栓形成に匹敵するものであった。
【0074】例 9 リンターセルロース4.9重量%、例6からのベンジル
セルロース1.3重量%、NH3 8.5重量%及びCu
2.6重量%を含有する銅アンモニア紡糸液を得た。該
溶液を、面積0.08mm2の出口スリット及び直径0.
25mmの内部充填物内腔を示す中空フィラメント口金
を用いて、紡糸口金が沈殿浴浴面下18cmに、上方を
指している出口孔をもって取り付けられている状態で、
中空フィラメントに紡糸した。内部充填物として乾燥窒
素を使用した。紡糸液の量は7.0ml/分であり、か
つ窒素の量は圧力22ミリバールで2.0ml/分であ
った。
【0075】水性沈殿浴(温度=19.5℃)は、Na
OH 130g/l、NH3 6g/l及びCu 0.5g
/lを含有していた。
【0076】浴中に沈められた紡糸口金から出る中空フ
ィラメントを垂直上向きに沈殿浴中を導通し、かつ浴面
上30cmの高さで後処理のために機械による運動方向
に方向転換させた。
【0077】さらなる処理を例7の場合と同様にして常
用の浴中で行なった。
【0078】乾燥後に中空フィラメントは、水16%の
残量及びグリセリン含量52%を有していた。平均エー
テル化度は、x=0.016であった。
【0079】切断強さ62cN及び切断時の伸び52%
で肉厚は18.2μmであり、かつ内径は204μmで
あった。
【0080】上記物質で次のデータを測定することがで
きた: UFR: 56ml/時間・m2・mmHg DL−ビタミンB12: 15.8cm/分・10 ̄ DL−クレアチニン: 58cm/分・10 ̄
【0081】 アルブミンに対する篩分け係数: 0.045 シトクロムcに対する篩分け係数: 0.815。
【0082】キュプロファンとの比較においては、C5
a活性化は82%減少していた。血栓形成パラメータT
AT及びPCは、スタンダード−キュプロファンの血栓
形成パラメータTAT及びPCに匹敵した。
【0083】これに対して、同じ紡糸条件下で得られ
た、純粋リンターセルロースからなる中空フィラメント
の場合には明らかにより高いTAT値が測定された。ス
タンダード−キュプロファンと比較して該測定値は40
%高かった。
【0084】例7と同様にして得られた、平均エーテル
化度x=0.02を示す、ジエチルアミノエチルセルロ
ースからなる中空フィラメントの場合には、上記の一連
の試験で本質的に比較的高いTAT値が測定された。ス
タンダード−キュプロファンと比較して、該測定値は8
0%高かった。
【0085】例 10 例7の場合と同じ組成の銅アンモニア紡糸液を、例9の
場合と同じ紡糸装置による沈められた紡糸口金及び窒素
内部充填物を用いて中空フィラメントに紡糸した。
【0086】紡糸口金は出口面積0.06mm2を有して
おり、かつ内部充填物供給管の内腔は直径0.25mm
であった。
【0087】紡糸液4.6ml/分及び圧力22ミリバ
ールでの窒素2.0mlを一緒に押し出し、この場合、
紡糸速度は55m/分であった。軟化剤浴は、グリセリ
ン9g/lの水溶液を含有していた。
【0088】乾燥された中空フィラメントは肉厚8.1
μm及び内径202μmを有し、グリセリン含量は4.
8%であった。平均エーテル化度は、x=0.017で
あった。
【0089】切断強さ118cN及び切断時の伸び51
%で中空フィラメント膜は次の結果を示した: UFR: 6.1ml/時間・m・mmHg DL−ビタミンB12: 7.1cm/分10 -3 DL−クレアチニン: 56cm/分10 -3 アルブミンに対する篩分け係数: 0 シトクロムcに対する篩分け係数: 0.14。
【0090】キュプロファンとの比較においては、C5
a活性化は89%減少していた。血栓形成は、キュプロ
ファンの血栓形成に匹敵するものであった。
【0091】例 11 例7の場合と同じ組成の銅アンモニア紡糸液を、流延ス
リット幅0.25mmを有する流延幅60cmのキュプ
ロファン−平板流延機によって、NaOH 90g/
l、NH3 6g/l及びCu 0.8g/lを含有する水
性沈殿浴中に、平板流延機から出る紡糸液が18mmの
距離の空隙を通過しながら落下し、さらに沈殿浴中に深
さ80cmまで沈ませ、その位置で、運転されているロ
ールによって方向転換させた後に沈殿浴のさらに250
cm通過することによって流延した。
【0092】その後にキュプロファンに通常の再生及び
洗浄を常用の浴中で実施した。
【0093】残留水分8.5%及びグリセリン含量32
%を有する幅32cm及び肉厚14μmの平板状膜が得
られた。平板状膜は、平均エーテル化度x=0.017
を示した。
【0094】 上記の平板状膜で次のデータを測定することができた: UFR: 6.5ml/時間・m2・mmHg DL−ビタミンB12: 8.1cm/分・10~3 DL−クレアチニン: 51.5cm/分・10~3 DL−尿素: 56cm/分・10~3 DL−NaCl: 61cm/分・10~3
【0095】アルブミンに対する透過率は0であり、シ
トクロムcに対する篩分け係数は0.11であった。
【0096】キュプロファン−平板状膜との比較におい
ては、C5a活性化は81%減少していた。
【0097】血栓形成は、キュプロファンの血栓形成に
匹敵していた。膜は、ヘパリンを吸着しなかった。
【0098】例 12 10 l のドレイス混合機中でリンターセルロース(銅
エチレンジアミン溶液中でDP:1350)324g
(2モル)を、水250ml中に溶解された水酸化ナト
リウム10g(0.25モル)を用いて16℃で1時間
アルカリ性化した。i−プロパノール250ml及び塩
化ベンジル6.325g(0.05モル)の添加後に該混
合物を80℃で6時間撹拌した。反応生成物をエタノー
ル中に抽出し、吸引濾過し、順次エタノール、水及びエ
タノールでアルカリ不含及びクロリド不含の状態に洗浄
し、かつ真空乾燥器中で60℃で乾燥させた。この場合
には、x=0.006のエーテル化度及び(銅エチレン
ジアミン溶液中で)1050のDPを示す生成物320
gが得られた。
【0099】公知方法によって、ベンジルセルロース9
重量%を含有する銅アンモニア溶液を得た。方程式1に
よってウッベローデ粘度計で測定された粘度(η)は、
36Pa・sであった。
【0100】
【数1】
【0101】例 13 10 l のドレイス混合機中でリンターセルロース(銅
エチレンジアミン溶液中でDP:1350)324g
(2モル)を、水400ml中に溶解された水酸化ナト
リウム16g(0.40モル)を用いて16℃で1時間
アルカリ性化した。塩化ベンジル25.3g(0.20モ
ル)の添加後に該混合物を80℃で4時間撹拌した。反
応生成物をエタノール中に抽出し、吸引濾過し、順次エ
タノール、水及びエタノールでアルカリ不含及びクロリ
ド不含の状態に洗浄し、かつ真空乾燥器中で60℃で乾
燥させた。この場合には、x=0.02のエーテル化度
及び(銅エチレンジアミン溶液中で)900のDPを示
す生成物321gが得られた。
【0102】ベンジルセルロース9重量%を含有する銅
アンモニア溶液の粘度は、20Pa・sであった。
【0103】例 14〜19 例12もしくは13と同様にして、第2表に記載されて
いるセルロースエーテルを合成し、銅アンモニア溶液に
溶解し、かつその粘度を測定した(例14〜17)。こ
れに対する比較として第2表には、リンターセルロース
(例18)及びセルロース(例19)が記載されてい
る。
【0104】 第2表 例 R x DP エーテル 粘度 (銅エチレン 濃度 Pa・s ジアミン溶液中) (重量%) ─────────────────────────────── 14 ベンジル 0.05 850 9 24 15 ベンジル 0.075 820 9 46 16 ドデシル 0.008 900 12 20 17 ドデシル 0.013 860 10 25 18 - - 1350 9 100 (リンターセルロース) 19 - - 600 9 45 (セルロース) 例 20 リンターセルロース5.89重量%、例6からのベンジ
ルセルロース0.31重量%、NH3 8.5重量%及びC
u 2.6重量%を含有する銅アンモニア紡糸液を得た。
該溶液を、面積0.08mm2の出口スリット及び直径
0.25mmの内部充填物内腔を示す中空フィラメント
口金を用いて、紡糸口金が沈殿浴浴面下18cmに、上
方を指している出口孔をもって取り付けられている状態
で、中空フィラメントに紡糸した。内部充填物として乾
燥窒素を使用した。紡糸液の量は7.0ml/分であ
り、かつ窒素の量は圧力22ミリバールで2.0ml/
分であった。
【0105】水性沈殿浴(温度=19.5℃)は、Na
OH 130g/l、NH3 6g/l及びCu 0.5g
/lを含有していた。
【0106】浴中に沈められた紡糸口金から出る中空フ
ィラメントを垂直上向きに沈殿浴中を導通し、かつ浴面
上30cmの高さで後処理のために機械による運動方向
に方向転換させた。
【0107】さらなる処理を例7の場合と同様にして常
用の浴中で行なった。
【0108】乾燥後に中空フィラメントは、水16%の
残量及びグリセリン含量52%を有していた。平均エー
テル化度は、x=0.0037であった。
【0109】切断強さ62cN及び切断時の伸び52%
で肉厚は18.2μmであり、かつ内径は204μmで
あった。
【0110】上記物質で次のデータを測定することがで
きた: UFR: 56ml/時間・m2・mmHg DL−ビタミンB12: 15.7cm/分・10~3 DL−クレアチニン: 58cm/分・10~3
【0111】 アルブミンに対する篩分け係数: 0.043 シトクロムcに対する篩分け係数: 0.819。
【0112】キュプロファンとの比較においては、C5
a活性化は78%減少していた。血栓形成パラメータT
AT及びPC並びにヘパリン吸着は、スタンダード−キ
ュプロファンの血栓形成パラメータTAT及びPC並び
にヘパリン吸着に匹敵した。
【0113】例 21 10 l のドレイス混合機中でリンターセルロース(銅
エチレンジアミン溶液中でDP:1350)324g
(2モル)を、水350ml中に溶解された水酸化ナト
リウム40g(1モル)を用いて16℃で1時間アルカ
リ性化した。イソプロパノール80ml及びt−ブチル
グリシドエーテル78g(0.60モル)の添加後に該
混合物を75℃で4時間撹拌した。反応生成物をエタノ
ール中に抽出し、吸引濾過し、順次エタノール、水及び
エタノールでアルカリ不含の状態に洗浄し、かつ真空乾
燥器中で60℃で乾燥させた。この場合には、x=0.
077のエーテル化度を示す生成物332.5gが得ら
れた。
【0114】上記生成物から常法で多糖類エーテル9重
量%を含有する銅アンモニア溶液が得られ、かつ実験室
で平板状膜に加工した。未改質セルロース膜との比較に
おいて、C5a活性化は75%減少していた。血栓形成
及びヘパリン吸着は、スタンダード−キュプロファンの
血栓形成及びヘパリン吸着に匹敵するものであった。
【0115】例 22〜26 例21と同様にして、リンターセルロースをブチルグリ
シドエーテル、ベンジルグリシドエーテル、ドデシルグ
リシドエーテル、シクロヘキシルグリシドエーテル、ド
デカンエポキシドもしくは1,2−エポキシ−3−フェ
ノキシプロパンと反応させることによって、第3表に記
載されたセルロース誘導体を合成し、銅アンモニア溶液
から平板状膜に加工し、かつ検査した。未改質セルロー
ス膜との比較において改質膜は、減少したC5a活性化
を示していた。血栓形成及びヘパリン吸着は、スタンダ
ード−キュプロファンの血栓形成及びヘパリン吸着に匹
敵するものであった。
【0116】 第3表 例 R x C5a減少率 ─────────────────────────────── 22 -CH2-CH(OH)-CH2-O-nC4H9 0.079 70 23 -CH2-CH(OH)-CH2-O-CH2-C6H5 0.075 85 24 -CH2-CH(OH)-CH2-O-C12-H25 0.076 80 25 -CH2-CH(OH)-CH2-O-C6H5 0.078 85 26 -CH2-CH(OH)-CH2-O-C6H11 0.074 80 27 -CH2-CH(OH)-C10H21 0.072 75 例 28 複式混練機(Duplex-Kneter)中で例6からのベンジルセ
ルロース8gを水15g及びN−メチル−モルホリン−
N−オキシド77gと混合した。引き続き、該混合物を
ベンジルセルロースが完全に溶解するまで110℃で加
熱した。該溶液をフィルム流延装置(Folienziehgeraet)
を用いて高温のプレート上に塗布し、さらに水で沈殿さ
せ、膜を水で完全に洗浄し、かつ試験した。未改質セル
ロース膜との比較において、C5a活性化は90%減少
していた。血栓形成及びヘパリン吸着は、スタンダード
−キュプロファンの血栓形成及びヘパリン吸着に匹敵す
るものであった。
【0117】例 29 撹拌機及び還流冷却器を備えた三口フラスコ中で例6か
らのベンジルセルロース40gをジメチルアセトアミド
880g及び塩化リチウム80g中に溶解し、か平板状
膜に加工した。未改質セルロース膜との比較において、
C5a活性化は93%減少していた。血栓形成及びヘパ
リン吸着は、スタンダード−キュプロファンの血栓形成
及びヘパリン吸着に匹敵するものであった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス リンテレン ドイツ連邦共和国 シュヴェルム ノイ マルクト 14 審査官 中村 敬子 (56)参考文献 特開 平2−14722(JP,A) 特開 昭61−113459(JP,A)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多糖類エーテルからなるフラットフィル
    ム、チューブラフィルム又は中空フィラメントの形の血
    液透析のための透析膜において、多糖類エーテルが式: 【化1】 〔式中、セルは、それぞれヒドロキシル基を有していな
    い未改質セルロース分子又はキチン分子の骨格を表わ
    し、sは、未改質セルロース分子の場合には3を表わ
    し、かつキチン分子の場合には2を表わし、xは、0.
    001〜0.079の範囲内にあるエーテル化度を表わ
    し、Rは、C原子3〜25個を有する、場合によっては
    置換されているアルキル基、アルケニル基、アルキニル
    基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロア
    ルキニル基、アリール基、アリールアルキル基、アリー
    ルアルケニル基及び/又はアリールアルキニル基及び/
    又はC原子3〜25個を有する複素環式化合物の基を表
    わし、基Rがアルキル基、シクロアルキル基及び/又は
    アリールアルキル基である場合、炭素鎖は酸素原子もし
    くは硫黄原子によって中断されていてもよい〕で示され
    る構造を有することを特徴とする、血液透析のための透
    析膜。
  2. 【請求項2】 基Rが、非イオン基により置換されてい
    る、請求項1記載の透析膜。
  3. 【請求項3】 非イオン基がOR′、SR′、ハロゲン
    原子及び/又はR′基(ここで、R′はH原子、メチル
    基、エチル基又はRである)である、請求項2記載の透
    析膜
  4. 【請求項4】 Rがベンジル基、メチルベンジル基、メ
    トキシベンジル基、クロロベンジル基、ヘキシル基、ド
    デシル基もしくはオクタデシル基である、請求項1から
    3までのいずれか1項記載の透析膜。
  5. 【請求項5】 Rがヒドロキシプロピル基、ヒドロキシ
    ブチル基、ヒドロ ドデシル基、2−ヒドロキシプロ
    ピルブチルエーテル基、2−ヒドロキシプロピルドデシ
    ルエーテル基、2−ヒドロキシプロピルシクロヘキシル
    エーテル基、2−ヒドロキシプロピルベンジルエーテル
    基もしくは2−ヒドロプロピルフェニルエーテル基であ
    る、請求項1から3までのいずれか1項記載の透析膜。
  6. 【請求項6】 xが0.001〜0.019である、請求
    項1からまでのいずれか1項に記載の透析膜。
  7. 【請求項7】 xが0.071〜0.079である、請求
    項1からまでのいずれか1項に記載の透析膜。
  8. 【請求項8】 膜が、多糖類エーテルを含有する水性紡
    糸液から製造されている、請求項1からまでのいずれ
    か1項に記載の透析膜。
  9. 【請求項9】 水性紡糸液が銅アンモニア溶液である、
    請求項記載の透析膜。
  10. 【請求項10】 膜が、多糖類エーテルを含有する水性
    N−オキシド−t−アミン紡糸液から製造されている、
    請求項記載の透析膜。
  11. 【請求項11】 水性N−オキシド紡糸液がN−メチル
    モルホリン−N−オキシド溶液である、請求項10記載
    の透析膜。
  12. 【請求項12】 膜が、多糖類エーテルを含有する塩化
    リチウム含有アミド性有機溶剤から製造されている、請
    求項記載の透析膜。
  13. 【請求項13】 塩化リチウム含有溶剤が塩化リチウム
    /ジメチルアセトアミド又は塩化リチウム/N−メチル
    −ピロリドンである、請求項12記載の透析膜。
  14. 【請求項14】 紡糸液が多糖類エーテル2〜25重量
    %を含有する、請求項又は記載の透析膜。
  15. 【請求項15】 紡糸液が多糖類エーテル5〜15重量
    %を含有する、請求項14記載の透析膜。
  16. 【請求項16】 紡糸液が粘度10〜300Pa・sを
    示す、請求項から15までのいずれか1項に記載の透
    析膜。
  17. 【請求項17】 多糖類エーテルが重合度(DP)20
    0〜5000を示す、請求項1から16までのいずれか
    1項に記載の透析膜。
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