JP2575487B2 - 血液処理材及び血液浄化器 - Google Patents

血液処理材及び血液浄化器

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JP2575487B2 JP1070411A JP7041189A JP2575487B2 JP 2575487 B2 JP2575487 B2 JP 2575487B2 JP 1070411 A JP1070411 A JP 1070411A JP 7041189 A JP7041189 A JP 7041189A JP 2575487 B2 JP2575487 B2 JP 2575487B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01DSEPARATION
    • B01D71/00Semi-permeable membranes for separation processes or apparatus characterised by the material; Manufacturing processes specially adapted therefor
    • B01D71/06Organic material
    • B01D71/08Polysaccharides
    • B01D71/10Cellulose; Modified cellulose

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、親水性高分子における水酸基の水素原子の
一部をトリアジン環及び/またはトリアジン系誘導体に
より置換せしめた改質された親水性高分子を主として用
いて血液に直接接触する面を構成した血液処理材及びそ
れを用いた血液浄化器に関する。
〈従来技術〉 近年、腎不全患者の治療法として血液透析法の普及が
著しく、さらには血液濾過,血漿分離を用いた血漿交換
や二重濾過等の開発がなされて来ている。これらの治療
法において用いられる血液浄化器では、コンパクトな容
器内で有効膜面積を大きくするために中空糸状膜が主と
して用いられている。
また、薬物中毒・肝性昏睡・急性腎不全患者の治療法
として活性炭を用いた血液浄化器による体外循環が普及
している。これらの治療法において用いられる血液浄化
器では、充てんされる活性炭は粉塵,炭塵の遊離を防止
する為に表面を物質透過性のよい多孔性の親水性高分子
膜によって被覆されることが一般的に行なわれている。
これらの血液浄化器の膜素材としては、長年の使用実
績により裏付けられた安全性及び優れた分離特性を有す
るセルロース等に代表される親水性高分子が最も一般的
に使用されて来ている。
しかしかかる優れた特性を備えたセルロースに代表さ
れる親水性高分子の血液浄化用膜ではあっても、透析療
法等の体外血液循環を実施中において患者自身の具体的
症状に直接結び付きにくいとされている白血球濃度の過
渡的な一時低下現象や補体成分の活性化現象ができるだ
け発生しないようにすること、さらには治療時中に使用
されるヘパリン等の抗凝血剤の投与量を低下させること
等の改善、即ちいわゆる生体適合性の改良が望まれてい
る。
〈発明が解決しようとする課題〉 本発明の目的は、かかるこれまでのセルロース等に代
表される親水性高分子からなる血液浄化用の中空糸膜や
活性炭粒子等の吸着剤の被覆膜の欠点を改善し、生体に
対する適合性に優れた改質された親水性高分子により血
液に直接接触する面を構成した血液浄化用膜等の血液処
理材及びそれを用いた血液浄化器を提供することにあ
る。
特に過渡的な白血球低下現象と補体成分の活性化現象
が低減された生体適合性の改良された親水性高分子の血
液浄化用の中空糸膜や被覆された吸着剤等の血液処理材
及びそれを用いた血液浄化器を提供することを目的とし
ている。
〈課題を解決するための手段〉 本発明には、分子構造内に含有される少なくとも一部
の水酸基の水素原子が置換により改質された親水性高分
子を主として用いて少なくとも血液に直接接触する面を
構成した血液処理材であって、該置換の少なくとも一部
が親水性高分子の水酸基の水素原子をトリアジン環及び
トリアジン系誘導体から選ばれる少なくとも1種で置換
せしめたものである事を特徴とした血液処理材が含まれ
る。
かかる本発明には、該親水性高分子がセルロース及び
セルロースエステルの群から選ばれるものである血液処
理材が含まれる。
さらに本発明には、該トリアジン系誘導体が下記式
(I)で表わされるものである血液処理材が含まれる。
(但し、R1,R2は同一または異なり炭素原子数が1〜
25のアルキレン基、炭素原子数が3〜25のシクロアルキ
レン基及び炭素原子数が6〜25のアリーレン基の群より
選ばれるもの、Aは−SO3M(但しMはアルカリ金
属), の群より選ばれるもの、R3,R4は同一または異なり水素
原子及び炭素原子数1〜10のアルキル基の群より選ばれ
るものである。) さらに本発明には、かかるトリアジン環及びトリアジ
ン系誘導体から選ばれる少なくとも1種による置換が該
親水性高分子における全水酸基の0.3%以上についてな
されたものである血液処理材が含まれる。
また本発明には、選択透過性膜又は選択性吸着剤から
なる血液処理剤であって、その少なくとも血液に直接接
触する面が該親水性高分子により主として構成された血
液処理剤が含まれる。
さらに本発明には、分子構造内に含有される少なくと
も一部の水酸基の水素原子が置換により改質された親水
性高分子を主として用いて少なくとも血液が直接接触す
る面を構成した血液浄化材を用いた血液浄化器であっ
て、該置換の少なくとも一部が親水性高分子の水酸基の
水素原子をトリアジン環及びトリアジン系誘導体から選
ばれる少なくとも一種で置換せしめたものであることを
特徴とした血液浄化器が含まれる。
かかる本発明には、該血液浄化材が、選択性透過膜又
は選択性吸着剤からなるものである血液浄化器が含まれ
る。
本発明における親水性高分子は、例えば有機ハロゲン
化物と求核置換反応が可能なアルコール性水酸基を構造
単位に有するものを言う。通常はセルロース,セルロー
スエステル,ポリビニルアルコール共重合体等が好適に
用いられるがさらに好ましくは、再生セルロースが用い
られる。再生セルロースとしては、セルロースエステル
を少なくとも大部分ケン化したものや、銅アンモニア法
再生セルロース,ビスコースレーヨン等があげられる。
実用的には、セルロースエステルのケン化あるいは銅ア
ンモニア法による再生セルロースが有利に用いられる。
本発明における血液処理材は、本発明にいう特定の親
水性高分子により直接血液に接触する面の少なくとも一
部、好ましくは大半、特に好ましくは全てが構成された
ものである。その形状の具体例として、膜状の他、ビー
ズ,ペレット,フレークス等の吸着材、血液外部循環系
で用いられるチューブ,ドリップチャンバー等や人工心
臓の部材等があげられる。膜状血液処理材の形状として
は、中空糸状,管状,平面状があげられる。吸着材とし
ては粒状または繊維状等の吸着材の表面に形成せしめた
薄膜状のものがあげられる。血液透析や血液濾過,二重
濾過及び人工肺等の血液浄化器の場合には、コンパクト
な容器内で有効膜面積を大きくしやすい中空糸膜が好適
である。
本発明におけるトリアジン環とは3個の窒素原子を含
む6員複素環、即ち1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリア
ジン、1,3,5−トリアジンを意味するが、なかでも1,3,5
−トリアジンが好適である。
また本発明におけるトリアジン系誘導体とは、かかる
トリアジン環における水素原子の少なくとも1個を他の
官能基により置換されたものを意味する。
この置換されたトリアジン系誘導体の好ましいものと
しては下記一般式(I)で表わされるものがあげられ
る。
ここで、R1,R2は同一または異なり炭素原子数が1〜
25のアルキレン基、炭素原子数が3〜25のシクロアルキ
レン基及び炭素原子数が6〜25のアリーレン基の群より
選ばれるものであり、R3,R4は同一または異なり、水素
原子及び炭素原子数1〜5のアルキル基の群より選ばれ
るものであり、Aは−SO3M(但しMはアルカリ金
属), の群より選ばれるものである。
1,R2として好ましいものは、アルキレン基であり、
場合によっては低級アルキル基の側鎖を有していてもよ
いが、好ましくは直鎖状である。R1,R2がアルキレン基
の場合には、その炭素原子数が10以下が好ましく、さら
には5以下が好ましい。R3,R4としては、炭素数が1〜
5のアルキル基が好ましく、それらは側鎖があってもよ
いが、直鎖状が好ましい。MとしてはNa,Kが好ましく、
Naが特に好ましい。
例えば式(I)で表わされるトリアジン誘導体をセル
ロース等の親水性化合物の水酸基の水素原子と置換させ
る場合には、下記一般式(I−1)で表わされる化合物
を原料として親水性化合物に反応せしめることが好まし
い。
但しXはハロゲン原子を意味し、好ましいものとして
塩素原子があげられる。尚R1,R2,R3,R4及びAは、前記
式(I)と同じ内容を意味している。
本発明に使用されるトリアジン系誘導体の分子量は特
に限定されないが、例えば中空糸膜状に成形された後の
親水性高分子膜や吸着材の表面に形成された親水性高分
子膜に対して置換を行う際、分子量が約1000以下の場合
には親水性高分子膜中への透過速度が速く、一般に、中
空糸膜や吸着材表面の被膜中の全厚さ方向の親水性高分
子の水酸基の水素原子がトリアジン系誘導体で置換され
やすい。
一方分子量が約1000以上の場合には、親水性高分子膜
や吸着材表面の被膜中への浸透速度が遅く、トリアジン
系誘導体と接触した中空糸膜の面のある厚さの部分の水
酸基が置換されやすい。
いづれの場合でも、血液処理時に、血液と接触する部
分がトリアジン環やトリアジン系誘導体で処理されてい
れば、生体適合性の向上、特に血液との接触期間の初期
においてみられる白血球の一過性の減少及び補体の活性
化を抑制する効果を有するものである。また本発明の血
液処理材が、血液から除去すべき物質であるビリルビン
等の吸着剤として用いられる場合がある。
本発明における改質された親水性高分子は、親水性高
分子における少なくとも一部の水酸基の水素原子を前記
の如きトリアジン環及びトリアジン系誘導体から選ばれ
る少なくとも1種により置換したものである。実用上は
1種類の置換基により水酸基の水素原子を置換したもの
が、製造上有利である。また、トリアジン系誘導体の方
が生体適合性がより高められるので好ましい。
その置換の割合としては、その効果の大きさからみ
て、約0.3%以上が好ましい。中空糸膜や被覆吸着剤の
場合には、好ましくは0.3〜20%、さらに好ましくは0.3
〜5%、すなわち親水性高分子の構造単位あたり0.3〜2
0%さらに好ましくは0.3〜5%である。さらに具体例と
してセルロースについて示すとグルコース無水物(C6
105)単位当りの平均置換基数が約0.01個〜0.15個
で実用上好ましい。尚20%を超える置換も場合によって
は可能であるが、あまり置換度を高めても高めただけの
効果が得にくい場合があり、製造コスト等の面からも、
20%以下が実用上好ましい。中空糸の場合には膜強度維
持等の点から5%以下の置換割合が特に好ましい。尚場
合によっては悪影響の与えない範囲で他の置換基が共に
導入されていてもよい。
本発明の血液処理材の1例である血液浄化用膜の製造
法としてはまず親水性高分子を改質した後に中空糸膜等
に成形する方法と、親水性高分子をまず中空糸膜等に成
形した後あるいは、さらに血液浄化器に組み立てた後に
その膜を改質する方法とがある。中空糸膜等に成形する
前よりも成形後に改質処理を行う方が成形物の表面が確
実に改質できて効果が得やすいので好ましい。さらに血
液浄化器に組み立てた後に改質する方が、取扱いが容易
であって改質反応のコントロールが容易にしやすく、生
産性を高めるうえでも好ましい。
本発明の血液処理材の他の例の被覆された吸着剤であ
る血液浄化用活性炭の製造法としては、まず親水性高分
子を改質した後に粒状活性炭表面に被覆する方法と、親
水性高分子をまず活性炭表面に被覆した後あるいはさら
に血液浄化器に組み立てた後にその被膜を改質する方法
とがある。通常被覆前よりも被覆後に改質処理を行なう
方が被膜の表面が確実に改質できて効果が得やすいので
好ましい。さらには、血液浄化器に組み立てた後に改質
する方が取扱いが容易であって改質反応のコントロール
が容易にしやすく、生産性を高める上でも好ましい。
本発明の血液浄化器は、前記の如き改質された親水性
高分子を主体として用いて少なくとも直接血液に接触す
る面を構成した血液浄化材を用いたことを特徴とするも
のである。
血液浄化材が中空糸膜の中空糸型血液浄化器である場
合には、例えばその中空糸束を筒状容器に収納せしめ、
両端をポリウレタン等の樹脂によって容器内壁面に接着
固定して隔壁を形成し、その両端を切断して中空部を開
口せしめた後、血液流入用ヘッダー及び血液流出用ヘッ
ダーを固着せしめたものがあげられる。血液透析器の場
合には、通常容器の両端側面に中空糸束間隙部に連通し
た透析液出入口を設ける。
また血液浄化材が被覆された粒状吸着剤の場合には、
例えば筒状容器にその吸着剤を充填せしめ両端に吸着剤
を固定するための多孔板を設け、その外側に血液の流入
用ヘッダー及び流出用ヘッダーを固着したものが実用上
好適である。
本発明の血液浄化器は、血液浄化能のあるものであれ
ばいかなる形状のものであってもよく、これらの具体的
構造に限定されるものではない。
また中空糸型血液浄化器の場合には、その生体適合性
を損わない範囲内で前記の改良した親水性高分子を主体
とした選択透過性膜と共に他の高分子より成る中空糸膜
を併用してもよい。同様に吸着剤を血液浄化材として用
いた血液浄化器の場合にも、本発明の如く改良された親
水性高分子により被覆膜の表面を構成した吸着剤と共
に、他の吸着剤を用いてよい。
次に実施例につき、本発明の内容を説明するが、かか
る実施例によって本発明が何ら限定されるものではな
い。
〈実施例〉 実施例1 再生セルロース,セルロースジアセテート,ポリビニ
ルアルコール共重合体製の中空糸(内径200μ)の束
(中空糸本数30本)を用いトリアジン系誘導体の原料と
して下記構造式(II)で示される処理剤 と助剤として硫酸ナトリウムを処理剤の10倍量を蒸留水
に溶解し、60℃にて該中空糸束を10分間浸漬した後、ソ
ーダ灰水溶液(10g/l)にて80℃にて30分間浸漬し水洗
後、補体消費量の測定に供した。その結果を表1に示
す。ここで、トリアジン系誘導体の水酸基の水素原子に
対する置換度は処理剤の量を変化させる事によって行な
った。
また、補体処理率の測定は次の様にして行なった。
ウサギ新鮮血より得た血清に中空糸膜を1ml血清当り5
0cm2の表面積になる様に浸漬し37℃で1時間振とうした
後、膜を血清中より分離・除去した後、その血清中の補
体価をメイヤー等の方法(Experimental immuno chemis
try p.133 Thomas,1961)により50%溶血補体価(CH5
0)で測定し、ブランクすなわち膜と接触させない血清
の補体価からの低下を補体消費率で表わしたものであ
る。また、水酸基の水素原子の置換度は元素分析により
算出した。
なお、トリアジン系誘導体による置換度が5.0%を越
えると中空糸膜自体の強度が低下する傾向が見られた。
実施例2 再生セルロース中空糸膜を用いて、下記構造式(II
I)で示される トリアジン系誘導体の原料を用いて、実施例1の手順に
従い該再生セルロース中空糸膜を処理し、補体消費率を
測定した。
その結果を表2に示す。
なお、置換基Rの炭素原子数が6以上では中空糸膜処
理時に取扱性が悪く実質上使用しにくい場合があった。
実施例3 再生セルロース中空糸(内径200μ)の束(中空糸本
数2000本,長さ300mm)を用い、通常の方法で透析器を
組立て、実施例1に示したトリアジン系誘導体の原料と
硫酸ナトリウムを蒸留水に溶解した水溶液を前記透析器
の中空糸血液側へ充填し、60℃にて10分間放置し、その
後、水溶液を抜き、ソーダ灰水溶液(10g/l)を80℃に
て30分間50ml/minの流速で通液させた。さらに水洗後、
補体消費量及び透水性能,透析性能の測定を行なった。
その結果を表3に示す。
実施例4 セルロースジアセテートを酢酸に溶解せしめ、その溶
液を用いて粒状活性炭(呉羽化学製)にコーティングを
行った。
さらに、NaOH水溶液にてケン化し、被膜をセルロース
化したものとケン化せずセルロースジアセテートのまま
のものを実験に供した。その活性炭を用いて、トリアジ
ン系誘導体の原料として、実施例1における構造式(I
I)で示される処理剤と助剤として硫酸ナトリウムを処
理剤の10倍量を蒸留水に溶解し80℃にて該活性炭を30分
間浸漬した後、ソーダ灰水溶液(10g/l)にて80℃にて1
20分間浸漬し水洗後、補体消費量の測定に供した。その
結果を表4に示す。ここでトリアジン系誘導体の水酸基
の水素原子に対する置換度は処理剤の量を変化させるこ
とによって行なった。
実施例5 セルロース被覆活性炭を用いて、実施例2の構造式
(III)で示されるトリアジン系誘導体の原料を用い
て、実施例4の手順に従い該セルロース被膜活性炭を処
理し、補体消費率を測定した。その結果を表5に示す。
なお、置換基Rの炭素原子数が6以上で、改質処理時
の取扱性が悪く、実質上使用し難い場合があった。
実施例6 セルロース被覆活性炭(被覆膜厚0.3μ)を200g筒状
容器に充填し、通常の方法で血液浄化器を組立て、実施
例4に示したトリアジン系誘導体の原料と硫酸ナトリウ
ムを蒸留水に溶解した水溶液を前記浄化器内に充填し80
℃にて30分間放置しその後水溶液を抜き、ソーダ灰水溶
液(10g/l)を充填し80℃にて120分放置した。放置後水
溶液を抜き充分に水洗した後、補体消費量及び吸着性能
の測定を行なった。その結果を表6に示す。
〈発明の効果〉 本発明によれば、生体適合性、特に補体成分の活性化
現象を膜本来の性能を損うことなく低減せしめた改善さ
れた血液処理材及びそれを用いた血液浄化器が有利に得
られる優れた効果を奏する。

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子構造内に含有される少なくとも一部の
    水酸基の水素原子が置換により改質された親水性高分子
    を主として用いて少なくとも血液に直接接触する面を構
    成した血液処理材であって、該置換の少なくとも一部が
    親水性高分子の水酸基の水素原子をトリアジン環及びト
    リアジン系誘導体から選ばれる少なくとも1種で置換せ
    しめたものであることを特徴とした血液処理材。
  2. 【請求項2】該親水性高分子がセルロース及びセルロー
    スエステルの群から選ばれるものである請求項1の血液
    処理材。
  3. 【請求項3】該トリアジン系誘導体が下記の一般式
    (I)で表わされる請求項1の血液処理材。 (但し、R1,R2は同一または異なり炭素原子数が1〜25
    のアルキレン基、炭素原子数が3〜25のシクロアルキレ
    ン基及び炭素原子数が6〜25のアリーレン基の群より選
    ばれるもの、Aは−SO3M(但しMはアルカリ金属), の群より選ばれるもの、R3,R4は同一または異なり水素
    原子及び炭素原子数1〜10のアルキル基の群より選ばれ
    るものである。)
  4. 【請求項4】トリアジン環及びトリアジン系誘導体から
    選ばれる少なくとも1種による置換が該親水性高分子に
    おける全水酸基の0.3%以上についてなされたものであ
    る請求項1の血液処理材。
  5. 【請求項5】選択透過性膜又は選択性吸着剤からなる血
    液処理剤であって、その少なくとも血液に直接接触する
    面が該親水性高分子により主として構成された請求項1
    の血液処理剤。
  6. 【請求項6】分子構造内に含有される少なくとも一部の
    水酸基の水素原子が置換により改質された親水性高分子
    を主として用いて少なくとも血液が直接接触する面を構
    成した血液浄化材を用いた血液浄化器であって、該置換
    の少なくとも一部が親水性高分子の水酸基の水素原子を
    トリアジン環及びトリアジン系誘導体から選ばれる少な
    くとも一種で置換せしめたものであることを特徴とした
    血液浄化器。
  7. 【請求項7】該血液浄化材が、選択性透過膜又は選択性
    吸着剤からなるものである請求項6の血液浄化器。
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電子情報通信学会論文誌P,J71−D[10](1988−10),P.2095−2104

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