JP3329675B2

JP3329675B2 - 使い捨ておむつ

Info

Publication number: JP3329675B2
Application number: JP34869696A
Authority: JP
Inventors: 貴弘有村; 和之前田; 千絵加藤
Original assignee: Kao Corp
Current assignee: Kao Corp
Priority date: 1996-12-26
Filing date: 1996-12-26
Publication date: 2002-09-30
Anticipated expiration: 2016-12-26
Also published as: JPH10179634A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、乳幼児若しくは大
人用の使い捨ておむつに関し、更に詳細には、おむつが
ずり落ちたりせず、また、吸収体がよれることがなく、
フィット性に優れた使い捨ておむつに関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来よ
り、使い捨ておむつとしては、液透過性の表面シート
と、液不透過性の裏面シートと、これら両シート間に介
在される吸収体とを具備しており、着用時に着用者のウ
エストに位置する前後一対のウエスト部に、それぞれ弾
性部材が配されて、前後一対のウエストギャザーが形成
されてなる使い捨ておむつが広く用いられている。そし
て、このような使い捨ておむつにおいては、おむつのフ
ィット性を向上させるために、着用者の胴回りに位置す
る部分に、吸収体と重なるように弾性部材が配されて胴
回りギャザーが形成されている。しかし、このような胴
回りギャザーを有する使い捨ておむつにおいても、排泄
物を吸収した後においてもおむつがずり落ちない程にフ
ィット性を向上させることが望まれていた。また、この
ような要求を満足するほどにフィット性を高めるべく、
胴回りギャザーを形成する弾性部材の弾性力を高くする
と、吸収体がよれやすくなる問題があった。

【０００３】従って、本発明の目的は、排泄物を吸収し
た後においてもおむつがずり落ちない程にフィット性に
優れ、更には、吸収体がよれることがなく、防漏性にも
優れた使い捨ておむつを提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、弾性部材を湾曲さ
せて、両端部を吸収体が配されている領域に位置させ、
且つ中央部を吸収体が配されていない領域に位置させ
て、実質的に上記弾性部材が上記吸収体と重なって配さ
れないようになした使い捨ておむつが上記目的を達成し
うることを知見した。

【０００５】本発明は、上記知見に基づいてなされたも
ので、液透過性の表面シートと、液不透過性の裏面シー
トと、これら両シート間に介在される吸収体とを具備し
ており、着用時に着用者のウエストに位置する前後一対
のウエスト部における少なくとも後のウエスト部に、ウ
エストギャザー形成用のウエスト部弾性部材が配され
て、ウエストギャザーが形成されてなる使い捨ておむつ
において、上記ウエスト部弾性部材は、直線状に配され
ており、上記の後のウエスト部に配された上記ウエスト
部弾性部材と上記吸収体の端部との間に、胴部ギャザー
形成用の胴部弾性部材が複数配されており、複数の上記
胴部弾性部材は、これらの長さ方向の略中央部において
各胴部弾性部材間の間隔が最も狭くなるように、それぞ
れ湾曲して配されており、少なくとも最も吸収体よりに
設けられた上記胴部弾性部材は、その両端部が吸収体の
側方に位置するように配されている、ことを特徴とする
使い捨ておむつを提供するものである。

【０００６】

【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の使
い捨ておむつの１形態について詳述する。ここで、図１
は、本発明の使い捨ておむつの一形態を示す展開平面図
である。また、図２は、図１に示す使い捨ておむつの使
用時における態様を示す斜視図である。

【０００７】図１に示す本形態の使い捨ておむつ１は、
液透過性の表面シート２と、液不透過性の裏面シート３
と、これら両シート２、３間に介在される吸収体４とを
具備しており、着用時に着用者のウエストに位置する前
後一対のウエスト部Ｃ、Ｃ’の両方に、ウエストギャザ
ー形成用のウエスト部弾性部材７、７が配されて、ウエ
ストギャザーが形成されてなる。尚、図１及び２におい
ては、ウエストギャザー及び後述する胴部ギャザーは、
省略して示す。

【０００８】図１に示す使い捨ておむつ１について更に
詳述すると、図１及び２に示すように、上記使い捨てお
むつ１は、長手方向中央部がくびれて形成されており、
全体として溢れた砂時計状になされている。即ち、上記
表面シート２及び上記裏面シート３は、溢れた砂時計状
になされている。また、上記吸収体４は、長方形状とな
されている。また、上記吸収体４は、上記表面シート２
及び上記裏面シート３によって挟持固定されており、上
記表面シート２及び上記裏面シート３は、接着剤などを
介して固着されている。

【０００９】また、着用時に着用者の背中側に位置する
背側部Ｂの左右両側縁部には、おむつ止着用のファスニ
ングテープ５が設けられており、着用時に着用者の腹側
に位置する腹側部Ａのほぼ中央部には、上記ファスニン
グテープ５を貼着させるランディングテープ６が設けら
れている。また、着用時の脚回りに位置するレッグ部Ｅ
には、通常の弾性部材からなるレッグ部弾性部材８が配
されて、レッグギャザー（図２参照）が形成されてい
る。これらの構成は、通常公知の使い捨ておむつと同じ
である。

【００１０】上記表面シート２、上記裏面シート３及び
上記吸収体４の形成材料としては、通常公知の材料を特
に制限なく用いることができる。また、上記ファスニン
グテープ５としては、通常のテープ基材上に、通常の粘
着剤が塗布されて止着部５ａが形成されてなるテープ
や、「マジックテープ」（商品名、クラレ社製）等の機
械的ファスナーのオス部材が配されて止着部５ａが形成
されてなるテープ等が用いられる。また、上記ランディ
ングテープ６としては、上記止着部５ａが上記粘着部に
より形成されている場合には、通常の剥離処理が施され
てなるテープが用いられ、また、上記止着部５ａが上記
オス部材により形成されている場合には、通常の機械的
ファスナーのメス部材が用いられる。

【００１１】而して、図１に示すように、本形態の使い
捨ておむつ１において、上記ウエスト部弾性部材７は、
直線状に配されており、上記の後のウエスト部Ｃ’に配
された上記ウエスト部弾性部材７と上記吸収体４の端部
との間に、胴部ギャザー形成用の胴部弾性部材１０が複
数配されており、複数の上記胴部弾性部材１０は、これ
らの長さ方向の略中央部において各胴部弾性部材１０間
の間隔が最も狭くなるように、それぞれ湾曲して配され
ており、少なくとも最も吸収体よりに設けられた上記胴
部弾性部材１０ａは、その両端部１０ａ’が吸収体４の
側方に位置するように配されている。

【００１２】更に詳述すると、上記ウエスト部弾性部材
７、７は、前後のウエスト部共に２本づつ設けられてお
り、上記胴部弾性部材１０（１０ａ、１０ｂ、１０ｃ、
１０ｄ）は、４本設けられている。尚、本発明におい
て、上記ウエスト部Ｃ、Ｃ’とは、図２に示すようにお
むつを組み上げた際に、ウエスト開口を形成する部分で
あり、おむつの長手方向端部から５〜２０ｍｍの範囲内
を意味する。また、上記胴部Ｄとは、着用時に着用者の
胴回り（下腹部）に位置する部分であり、上記ウエスト
部Ｃ、Ｃ’の下端から約１００ｍｍ程度の範囲内（この
程度の巾の帯状の領域）である。

【００１３】また、４本の上記胴部弾性部材１０ａ、１
０ｂ、１０ｃ、１０ｄは、それぞれ、湾曲率を変えて配
されている。本形態においては、最も吸収体よりに設け
られた胴部弾性部材１０ａから順に湾曲率が低くなるよ
うに配されている。本形態のように、湾曲率を変えて配
することにより、胴部弾性部材の両端部を図１に示すよ
うに広い領域に亘って配置することができ、これにより
フィット性を高めることが可能となる。具体的には、各
胴部弾性部材１０の湾曲率は、０．０３〜０．２である
のが好ましく、胴部弾性部材１０ａの湾曲率は、０．０
５〜０．２であるのが好ましく、また、胴部弾性部材１
０ａ、１０ｂ、１０ｃ、１０ｄの関係は、胴部弾性部材
１０ａの湾曲率＞胴部弾性部材１０ｂの湾曲率＞胴部弾
性部材１０ｃの湾曲率＞胴部弾性部材１０ｄの湾曲率で
あるのが好ましい。尚、上記湾曲率は、胴部弾性部材の
最大振幅値Ｓを胴部弾性部材の配置長さＬで除算した値
である。また、各胴部弾性部材１０ａ、１０ｂ、１０
ｃ、１０ｄは、それらの長手方向ほぼ中央部における間
隔ｄは、それぞれ、ほぼ等間隔であり、２〜７ｍｍであ
るのが好ましい。

【００１４】尚、本形態においては、胴部弾性部材１０
ａの湾曲率は、０．０８であり、胴部弾性部材１０ｂの
湾曲率は、０．０６であり、胴部弾性部材１０ｃの湾曲
率は、０．０５であり、胴部弾性部材１０ｄの湾曲率
は、０．０３であり、各胴部弾性部材間の間隔ｄは、そ
れぞれ、４ｍｍである。

【００１５】また、本形態においては、最も吸収体４よ
りに設けられた上記胴部弾性部材１０ａ及び該胴部弾性
部材１０ａに隣接する胴部弾性部材１０ｂの２本の胴部
弾性部材は、その両端部１０ａ’、１０ｂ’が吸収体４
の側方に位置するように配されている。ここで、上記
「側方」とは、図１に示すように、吸収体４の長手方向
両端部により吸収体４側に位置する領域における吸収体
の側方（図１に示す一点鎖線部分）を意味する。

【００１６】ここで、上記ウエスト部弾性部材７は、糸
ゴムまたは帯状の弾性部材を用いることができ、形成材
料は通常の弾性材料を特に制限なく用いることができ
る。また、上記胴部弾性部材１０は、何れも糸ゴムであ
り、通常のゴム材料を特に制限なく用いることができ
る。また、上記胴部弾性部材１０ａ、１０ｂ、１０ｃ、
１０ｄ及びウエスト部弾性部材７の伸長率は、１．３〜
２．０であるのが好ましい。ここで伸長率とは、伸長状
態（配置された状態）における弾性部材の長さを縮時自
然状態における長さ（初期長さ）で除算したものであ
る。

【００１７】本形態の使い捨ておむつ１は、通常の展開
型の使い捨ておむつと同様にして使用することができる
ものであり、図２に示すように、胴部弾性部材１０が配
されているので、おむつをつり上げる効果があり、ま
た、胴部弾性部材１０により吸収体４がよれることがな
く、フィット性に優れたものである。また、ウエスト部
弾性部材７及び胴部弾性部材１０がファスニングテープ
５に連結されるように配されているので、胴部弾性部材
１０の伸縮力がファスニングテープ５に連動しており、
これによりフィット性がより向上される。更に、ウエス
ト部Ｃ’と吸収体４との間に密に胴部弾性部材１０が配
されているので、フィット性がより向上され、漏れ防止
機能がより向上される。

【００１８】本形態の使い捨ておむつ１は、図１及び２
に示すように胴部弾性部材を湾曲させて設ける以外は、
通常の使い捨ておむつと同様にして製造することができ
る。

【００１９】尚、本発明の使い捨ておむつは、上述の形
態に制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しな
い範囲で種々変更が可能である。例えば、胴部弾性部材
１０は、それぞれ、同じ湾曲率で湾曲させて配してもよ
い。また、上記胴部弾性部材１０は、背側部Ｂのみでな
く、腹側部Ａにも設けることができる。更に、上記胴部
弾性部材１０の本数も４本でなく、２本、３本又は５本
以上とすることができる。ウエスト部弾性部材７につい
ても、糸ゴム使用時の本数は前後共２本づつではなく、
１本、３本、又は４本以上とすることもでき、且つ前後
のウエスト部で設ける本数を変化させることもできる。

【００２０】

【発明の効果】本発明の使い捨ておむつは、排泄物を吸
収した後においてもおむつがずり落ちない程にフィット
性に優れ、更には、吸収体がよれることがなく、防漏性
にも優れたものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の使い捨ておむつの一形態を示
す展開平面図である。

【図２】図２は、図１に示す使い捨ておむつの使用時に
おける態様を示す斜視図である。

【符号の説明】

１使い捨ておむつ２表面シート３裏面シート４吸収体Ａ腹側部Ｂ背側部Ｃ、Ｃ’ ウエスト部Ｄ胴部５ファスニングテープ５ａ止着部６ランディングテープ７ウエスト部弾性部材８レッグ部弾性部材１０胴部弾性部材

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献特開平７−299094（ＪＰ，Ａ) 特開平４−317650（ＪＰ，Ａ) 特開平10−127687（ＪＰ，Ａ) 特開平６−277251（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) A61F 13/15 - 13/84 A61F 5/44

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】液透過性の表面シートと、液不透過性の
裏面シートと、これら両シート間に介在される吸収体と
を具備しており、着用時に着用者のウエストに位置する
前後一対のウエスト部における少なくとも後のウエスト
部に、ウエストギャザー形成用のウエスト部弾性部材が
配されて、ウエストギャザーが形成されてなる使い捨て
おむつにおいて、上記ウエスト部弾性部材は、直線状に配されており、上記の後のウエスト部に配された上記ウエスト部弾性部
材と上記吸収体の端部との間に、胴部ギャザー形成用の
胴部弾性部材が複数配されており、複数の上記胴部弾性部材は、これらの長さ方向の略中央
部において各胴部弾性部材間の間隔が最も狭くなるよう
に、それぞれ湾曲して配されており、少なくとも最も吸収体よりに設けられた上記胴部弾性部
材は、その両端部が吸収体の側方に位置するように配さ
れている、ことを特徴とする使い捨ておむつ。