JP3328766B2 - クローラ形移動農機 - Google Patents

クローラ形移動農機

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JP3328766B2
JP3328766B2 JP33755496A JP33755496A JP3328766B2 JP 3328766 B2 JP3328766 B2 JP 3328766B2 JP 33755496 A JP33755496 A JP 33755496A JP 33755496 A JP33755496 A JP 33755496A JP 3328766 B2 JP3328766 B2 JP 3328766B2
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田 健 二 浜
江 伸 宜 深
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Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
Yanmar Co Ltd
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Yanma Agricultural Equipment Co Ltd
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  • Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエンジンの負荷変動
に対し、エンジンの回転数を常に一定維持させる電子ガ
バナを備えた例えばコンバインなどクローラ形移動農機
に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】通常エンジンの回転数
とトルク(出力)との関係を表わすトルク曲線は負荷の
状態に関係なく常に一定のため、走行部がクローラの移
動農機にあっては、旋回時に高負荷となってエンジン回
転が低下し、コンバインでは脱穀性能などが悪化すると
いう不都合が発生する。
【0003】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、左右
の走行クローラをエンジンによって駆動すると共に、エ
ンジンの回転を電子ガバナによって制御する移動農機に
おいて、電子ガバナのガバナコントローラに作業用コン
トローラを接続させ、操向ハンドルの旋回操作を検出す
る旋回スイッチと、特定のエンジン回転数を設定するモ
ード設定器と、作業検出スイッチを、前記作業用コント
ローラに接続させ、エンジンの最大出力の高出力モード
に対して通常モードの定格回転数でエンジンの制御を行
うと共に、旋回スイッチと作業検出スイッチの検出によ
り機体が旋回するとき、電子ガバナによって制御するエ
ンジンの出力限界を極めて短い時間だけ高くし、その後
で徐々に通常モードの出力に戻すもので、最大出力に対
して少し低い出力を上限としてエンジンを定格駆動する
とき、最大出力限界までエンジン出力を一時的に高めて
旋回し得、エンジン回転低下によって低下し易い作業性
能を良好に維持させるものである。
【0004】
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて詳述する。図1はエンジンの回転制御回路図、図
2はコンバインの全体側面図、図3は同平面図であり、
図中(1)は走行クローラ(2)を装設するトラックフ
レーム、(3)は前記トラックフレーム(1)に架設す
る機台、(4)はフィードチェン(5)を左側に張架し
扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱穀機であ
る脱穀部、(8)は刈刃(9)及び穀稈搬送機構(1
0)などを備える刈取部、(11)は刈取フレーム(1
2)を介して刈取部(8)を昇降させる油圧シリンダ、
(13)は排藁チェン(14)終端を臨ませる排藁処理
部、(15)は脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒(1
6)を介して搬入する穀物タンク、(17)は前記タン
ク(15)の穀粒を機外に搬出する排出オーガ、(1
8)は丸形操向ハンドル(19)及び運転席(20)な
どを備える運転キャビン、(21)は運転キャビン(1
8)下方に設けるエンジンであり、連続的に穀稈を刈取
って脱穀するように構成している。
【0006】図4に示す如く、前記走行クローラ(2)
を駆動するミッションケース(22)は、1対の第1油
圧ポンプ(23)及び第1油圧モータ(24)からなる
主変速機構である走行用の油圧式無段変速機構(25)
と、1対の第2油圧ポンプ(26)及び第2油圧モータ
(27)からなる操向機構である旋回用の油圧式無段変
速機構(28)とを備え、前記エンジン(21)の出力
軸(21a)に第1及び第2油圧ポンプ(23)(2
6)の入力軸(29)を伝達ベルト(30)を介し連動
連結させて、これら油圧ポンプ(23)(26)の駆動
を行うように構成している。
【0007】そして前記第1油圧モータ(24)の出力
軸(31)に、副変速機構(32)及び差動機構(3
3)を介し走行クローラ(2)の駆動輪(34)を連動
連結させるもので、前記差動機構(33)は左右対称の
1対の遊星ギヤ機構(35)(35)を有し、各遊星ギ
ヤ機構(35)は1つのサンギヤ(36)と、該サンギ
ヤ(36)の外周で噛合う3つのプラネタリギヤ(3
7)と、これらプラネタリギヤ(37)に噛合うリング
ギヤ(38)などで形成している。
【0008】前記プラネタリギヤ(37)はサンギヤ軸
(39)と同軸線上とのキャリヤ軸(40)のキャリヤ
(41)にそれぞれ回転自在に軸支させ、左右のサンギ
ヤ(36)(36)を挾んで左右のキャリヤ(41)を
対向配置させると共に、前記リングギヤ(38)は各プ
ラネタリギヤ(37)に噛み合う内歯(38a)を有し
てサンギヤ軸(39)とは同一軸芯状に配置させ、キャ
リヤ軸(40)に回転自在に軸支させている。
【0009】また、走行用の油圧式無段変速機構(2
5)は第1油圧ポンプ(23)の回転斜板の角度変更調
節により第1油圧モータ(24)の正逆回転と回転数の
制御を行うもので、第1油圧モータ(24)の回転出力
を出力軸(31)の伝達ギヤ(42)より各ギヤ(4
3)(44)(45)及び副変速機構(32)を介し
て、サンギヤ軸(39)に固定したセンタギヤ(46)
に伝達してサンギヤ(36)を回転するように構成して
いる。前記副変速機構(32)は、前記ギヤ(45)を
有する副変速軸(47)と、前記センタギヤ(46)に
噛合うギヤ(48)を有する駐車ブレーキ軸(49)と
を備え、副変速軸(47)とブレーキ軸(49)間に各
1対の低速用ギヤ(50)(48)・中速用ギヤ(5
1)(52)・高速用ギヤ(53)(54)を設けて、
中央位置のギヤ(51)のスライド操作によってこれら
低速・中速・高速の切換えを可能とさせるように構成し
ている(なお低速・中速間及び中速・高速間には中立を
有するものである)。また前記ブレーキ軸(49)には
車速検出ギヤ(55)を設けると共に、該ギヤ(55)
の回転数より車速を検出する車速センサ(56)を設け
ている。なお、刈取部(8)に回転力を伝達する刈取P
TO軸(57)のPTO入力ギヤ(58)に、前記出力
軸(31)の伝達ギヤ(42)を噛合連結させている。
【0010】そして、前記センタギヤ(46)を介しサ
ンギヤ軸(39)に伝達された第1油圧モータ(24)
からの駆動力を、左右の遊星ギヤ機構(35)を介しキ
ャリヤ軸(40)に伝達させると共に、該キャリヤ軸
(40)に伝達された回転を左右各一対の減速ギヤ(6
0)(61)を介し左右の駆動輪(34)の左右輪軸
(34a)にそれぞれ伝えるように構成している。
【0011】さらに、旋回用の油圧式無段変速機構(2
8)は第2油圧ポンプ(26)の回転斜板の角度変更調
節により第2油圧モータ(27)の正逆回転と回転数の
制御を行うもので、第2油圧モータ(27)の出力軸
(62)の出力ギヤからギヤ伝達機構(63)を介し旋
回入力軸(64)の入力ギヤ(65a)(65b)に回
転出力を伝達し、右側のリングギヤ(38)の外歯(3
8b)を対しては直接的に、また左側のリングギヤ(3
8)の外歯(38b)に対しては逆転軸(66)の逆転
ギヤ(67)を介し伝えて、第2油圧モータ(27)の
正転時に左右のリングギヤ(38)を左右同一回転数で
左ギヤ(38)を正転、右ギヤ(38)を逆転とさせる
ように構成している。
【0012】而して旋回用の第2油圧ポンプ(26)の
駆動を停止させ左右リングギヤ(38)を静止固定させ
た状態で、走行用の第1油圧ポンプ(23)の駆動を行
うと、第1油圧モータ(24)からの回転出力はセンタ
ギヤ(46)から左右のサンギヤ(36)に同一回転数
で伝達され、左右遊星ギヤ機構(35)のプラネタリギ
ヤ(37)・キャリヤ(41)及び減速ギヤ(60)
(61)を介し左右の輪軸(34a)に左右同回転方向
の同一回転数で伝達されて、機体の前後直進走行が行わ
れる。一方、走行用の第1油圧ポンプ(23)の駆動を
停止させ左右のサンギヤ(36)を静止固定させた状態
で、旋回用の第2油圧ポンプ(26)を正逆回転駆動す
ると、左側の遊星ギヤ機構(35)が正或いは逆回転、
また右側の遊星ギヤ機構(35)が逆或いは正回転し
て、左右走行クローラ(2)の駆動方向を前後逆方向と
させて機体を左或いは右にその場でスピンターンさせる
ものである。
【0013】また走行用の第1油圧ポンプ(23)を駆
動させながら、旋回用の第2油圧ポンプ(26)を駆動
して機体を左右に旋回させる場合には旋回半径の大きい
旋回を可能にできるもので、その旋回半径は左右走行ク
ローラ(2)の速度に応じ決定される。
【0014】図1に示す如く、エンジン(21)の燃料
噴射ポンプ(68)の燃料噴射量を電子ガバナ(69)
によって調節するラックソレノイドである燃料噴射ソレ
ノイド(70)を備えるもので、ラック位置より燃料噴
射量を検出する電子ガバナ(69)のラック位置センサ
(71)と、エンジン(21)の回転数を検出するピッ
クアップ型回転センサ(72)と、作業者が操作するア
クセルレバーまたはペダルの操作量を検出するポテンシ
ョメータ型アクセルセンサ(73)とを電子ガバナ(6
9)のガバナコントローラ(74)に接続させると共
に、該コントローラ(74)に作業用コントローラ(7
5)を接続させている。そして前記第1油圧モータ(2
4)の回転出力などより車速を検出する車速センサ(7
6)と、前記操向ハンドル(19)位置に設けてこのハ
ンドル(19)の旋回操作を検出する旋回スイッチ(7
7)(なお左右サイドクラッチレバーで旋回操作を行う
場合にはこのレバーの旋回操作を検出)と、作物条件別
に特定のエンジン回転数を設定するモード設定器(7
8)と、このモードを運転操作部のパネル面に表示する
モード表示器(79)とを前記コントローラ(75)に
接続させて、エンジン(21)の回転制御を行うように
構成している。
【0015】また、図5に示す如く前記刈取部(8)の
引越しケ−ス(80)の後側位置に配設する掻込みベル
ト(81)の上面に、掻込み穀稈を検出する刈取検出ス
イッチ(82)を設けると共に、前記コントロ−ラ(7
5)に該検出スイッチ(82)を接続させて、作業が刈
取作業中(スイッチ(82)がオン)か旋回中(スイッ
チ(82)がオフ)かの判定を検出スイッチ(82)の
オン・オフで行って、機体の旋回をより確実に検出する
ように設けている。
【0016】而して図6及び図7に示す如く、エンジン
(21)の回転数との関係を表わす出力曲線を、最大出
力の高出力モードに対し、通常モードを略90%とし
て、この限界内で負荷の変動に関係のないエンジン(2
1)の定格回転数での一定制御(アイソロナス制御
(a))を行うものである。そして前記操向ハンドル
(19)が操作され機体が旋回することを旋回スイッチ
(77)と刈取検出スイッチ(82)とで検出すると
き、エンジン回転数を高出力モードの限界まで電子ガバ
ナ(69)の制御(逆ドループ制御(b))によって高
めて、その出力差(P)分機体旋回時の出力を上昇させ
て、この旋回時などのような高負荷作業でも粘りのある
持続性に富んだ作業を可能とさせるものである。
【0017】なお電子ガバナ(69)の制御には、負荷
が変動してもエンジン回転数を一定に保つアイソクロナ
ス制御と、機械式ガバナと同様に負荷の度合いに応じて
エンジン回転数を制御する(負荷が大きくなるとエンジ
ン回転数が下がり、負荷が小さくなるとエンジン回転数
が上がる)ドループ制御と、このドループ制御とは逆に
作業負荷がエンジン出力の限界近くになると回転数を上
げてエンジン出力限界を高める逆ドループ制御とがあ
り、機体旋回時にはこの逆ドループ制御によって出力ア
ップを図るものである。
【0018】そしてこのような出力差(P)の上昇操作
が設定時間(例えば2秒間など極めて短い時間)だけ行
われた後は徐々に違和感なく通常モードの出力に戻して
旋回後の直進走行での作業が行われるものである。
【0019】なお、旋回時には電子ガバナ(69)の制
御(逆ドループ制御)によって出力アップを図るだけで
なく、前記第1油圧ポンプ(23)の斜板角の制御によ
って車速を同時に減速させる構成でも良い。
【0020】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、左右の走行クローラ(2)をエンジン(21)によ
って駆動すると共に、エンジン(21)の回転を電子ガ
バナ(69)によって制御する移動農機において、電子
ガバナ(69)のガバナコントローラ(74)に作業用
コントローラ(75)を接続させ、操向ハンドル(1
9)の旋回操作を検出する旋回スイッチ(77)と、特
定のエンジン(21)回転数を設定するモード設定器
(78)と、作業検出スイッチ(82)を、前記作業用
コントローラ(75)に接続させ、エンジン(21)の
最大出力の高出力モードに対して通常モードの定格回転
数でエンジン(21)の制御を行うと共に、旋回スイッ
チ(77)と作業検出スイッチ(82)の検出により機
体が旋回するとき、電子ガバナ(69)によって制御す
るエンジン(21)の出力限界を極めて短い時間だけ高
くし、その後で徐々に通常モードの出力に戻すもので、
大出力に対して少し低い出力を上限としてエンジン
(21)を定格駆動するとき、最大出力限界までエンジ
ン(21)出力を一時的に高めて旋回し得、エンジン
(21)回転低下によって低下し易い作業性能を良好に
維持させることができるものである。
【0021】
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの回転制御回路図である。
【図2】コンバインの全体側面図である。
【図3】コンバインの全体平面図である。
【図4】ミッション駆動系の説明図である。
【図5】刈取部の側面説明図である。
【図6】フローチャートである。
【図7】出力線図である。
【符号の説明】
(21) エンジン (69) 電子ガバナ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−215122(JP,A) 特開 平8−21268(JP,A) 特開 平10−155333(JP,A) 特開 平3−135844(JP,A) 特開 平9−88668(JP,A) 特開 平3−50078(JP,A) 実開 平6−73349(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02D 29/00 - 29/06 F02D 41/00 - 45/00 395 B62D 11/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右の走行クローラ(2)をエンジン
    (21)によって駆動すると共に、エンジン(21)の
    回転を電子ガバナ(69)によって制御する移動農機に
    おいて、電子ガバナ(69)のガバナコントローラ(7
    4)に作業用コントローラ(75)を接続させ、操向ハ
    ンドル(19)の旋回操作を検出する旋回スイッチ(7
    7)と、特定のエンジン(21)回転数を設定するモー
    ド設定器(78)と、作業検出スイッチ(82)を、前
    記作業用コントローラ(75)に接続させ、エンジン
    (21)の最大出力の高出力モードに対して通常モード
    の定格回転数でエンジン(21)の制御を行うと共に、
    旋回スイッチ(77)と作業検出スイッチ(82)の検
    出により機体が旋回するとき、電子ガバナ(69)によ
    って制御するエンジン(21)の出力限界を極めて短い
    時間だけ高くし、その後で徐々に通常モードの出力に戻
    ことを特徴とするクローラ形移動農機。
JP33755496A 1996-12-02 1996-12-02 クローラ形移動農機 Expired - Lifetime JP3328766B2 (ja)

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