JP3328552B2 - 車輌のタイヤ空気圧推定装置 - Google Patents

車輌のタイヤ空気圧推定装置

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JP3328552B2
JP3328552B2 JP19656797A JP19656797A JP3328552B2 JP 3328552 B2 JP3328552 B2 JP 3328552B2 JP 19656797 A JP19656797 A JP 19656797A JP 19656797 A JP19656797 A JP 19656797A JP 3328552 B2 JP3328552 B2 JP 3328552B2
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克彦 岩崎
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輌のタイヤ空気
圧推定装置に係り、更に詳細には左右前輪及び左右後輪
のうちの一つの車輪を基準輪として当該基準輪のタイヤ
空気圧と各輪の車輪速度とに基づき基準輪以外の車輪の
タイヤ空気圧を推定するタイヤ空気圧推定装置に係る。
【0002】
【従来の技術】自動車等の車輌に於いては、二つの車輪
のタイヤ空気圧の比とその動荷重半径の比との間には一
定の関係があり、動荷重半径の比は車輪速度比の逆数に
等しいので、一つの車輪のタイヤ空気圧が判れば、その
タイヤ空気圧と各輪の車輪速度比に基づき他の車輪のタ
イヤ空気圧を推定することができる。
【0003】かかる原理に基づくタイヤ空気圧推定装置
の一つとして、例えば特開平6−191247号公報に
記載されている如く、一つの車輪(基準輪)に設けられ
たタイヤ空気圧センサと、各輪に設けられた車輪速度セ
ンサとを有し、基準輪のタイヤ空気圧と各輪の車輪速度
比とに基づき基準輪以外の車輪のタイヤ空気圧を推定す
るよう構成されたタイヤ空気圧推定装置が従来より知ら
れている。
【0004】かかるタイヤ空気圧推定装置によれば、基
準輪について検出されたタイヤ空気圧及び各輪の車輪速
度に基づき基準輪以外の車輪のタイヤ空気圧が推定され
るので、各輪に空気圧センサを設けることなく、また車
輪のスリップ等を制御するために各輪に設けられている
車輪速度センサを有効に利用して、全ての車輪のタイヤ
空気圧を推定しその異常を判定することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、車輪速度セン
サの主要な構成部品は車輌の車輪支持部材に取り付けら
れるので、車輪のローテーションが行われても車輪速度
センサは移動しない。これに対しタイヤ空気圧センサは
タイヤの空気圧を検出する必要があることから車輪のホ
イールに取り付けられるので、車輪のローテーションが
行われるとタイヤ空気圧センサはその車輪と共に移動し
てしまう。
【0006】しかるに上述の如き従来のタイヤ空気圧推
定装置に於いては、タイヤ空気圧センサが設けられた基
準輪は常に或る特定の位置、例えば右前輪の位置にある
ことが前提になっているため、車輪のローテーションが
行われ実際の基準輪が他の車輪位置へ移動すると、各輪
のタイヤ空気圧を正確に推定することができなくなり、
タイヤ空気圧の異常を正確に判定することができなくな
ってしまう。
【0007】本発明は、タイヤ空気圧センサにより検出
された基準輪のタイヤ空気圧と各輪の車輪速度とに基づ
き基準輪以外の車輪のタイヤ空気圧を推定するよう構成
された従来のタイヤ空気圧推定装置に於ける上述の如き
問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題
は、基準輪位置を特定しその結果に基づき基準輪以外の
車輪のタイヤ空気圧を推定することにより、車輪のロー
テーションが行われる場合にも各輪のタイヤ空気圧を正
確に推定することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の如き主要な課題
は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち左右前輪及
び左右後輪のうちの一つの車輪を基準輪として当該基準
輪に設けられたタイヤ空気圧検出手段と、各輪に設けら
れた車輪速度検出手段と、前記基準輪のタイヤ空気圧と
各輪の車輪速度とに基づき前記基準輪以外の車輪のタイ
ヤ空気圧を推定する手段とを有するタイヤ空気圧推定装
置に於いて、前記基準輪に設けられ前記基準輪の加減速
度を検出する手段と、前記車輪速度検出手段により検出
された車輪速度に基づき各輪の加減速度を演算する手段
と、検出された加減速度及び演算された加減速度に基づ
き前記基準輪の位置を特定する手段とを有し、前記基準
輪の位置を特定する手段は検出された加減速度の符号に
基づき前記基準輪が左右輪の何れであるかを判定すると
共に、検出された加減速度及び演算された加減速度の時
間的相関関係に基づき前記基準輪が前後輪の何れである
かを判定することを特徴とするタイヤ空気圧推定装置に
よって達成される。
【0009】
【0010】
【0011】後に詳細に説明する如く、基準輪が右輪で
ありその回転加速度が車輌の前進方向である場合に加減
速度を検出する手段が回転加速度に応じた正の信号を出
力するとすると、基準輪が左輪に移動されると、加減速
度を検出する手段は基準輪の回転加速度が車輌の前進方
向である場合に回転加速度に応じた負の信号を出力す
る。しかし基準輪が右輪であるか左輪であるかに拘ら
ず、基準輪の回転加速度が車輌の前進方向であれば、車
輪速度検出手段により検出された車輪速度に基づき演算
される加減速度は正である。従って検出された加減速度
及び演算された加減速度の符号関係に基づき、基準輪が
左右輪の何れであるかを判定することができる。
【0012】また前輪が路面の突起等を乗り越すと、前
輪の車輪速度検出手段により検出された車輪速度に基づ
き演算される加減速度も急激に変化する。基準輪が前輪
である場合には、検出された加減速度も実質的に同一の
時点に於いて同様に急激に変化するが、基準輪が後輪で
ある場合には、検出された加減速度の同様の急激な変化
は車輌がホイールベースに相当する距離走行する時間遅
れて発生する。従って検出された加減速度及び演算され
た加減速度の時間的相関関係に基づき基準輪が前後輪の
何れであるかを判定することができる。
【0013】上記請求項1の構成によれば、検出された
加減速度の符号に基づき基準輪、即ちタイヤ空気圧検出
手段が設けられた車輪が左右輪の何れであるかが判定さ
れると共に、検出された加減速度及び演算された加減速
度の時間的相関関係に基づき基準輪が前後輪の何れであ
るかが判定されるので、車輪のローテーションが行われ
ることにより基準輪が移動されても、その移動後の基準
輪の位置が正確に特定され、その移動後の基準輪につい
て検出されるタイヤ空気圧と各輪の車輪速度とに基づき
基準輪以外の車輪のタイヤ空気圧が正確に推定される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成
すべく、上記請求項1の構成に於て、前記タイヤ空気圧
推定装置は更に車輌の走行方向を検出する手段を有し、
前記基準輪の位置を特定する手段は車輌の走行方向と検
出された加減速度の符号とに基づき前記基準輪が左右輪
の何れであるかを判定するよう構成される(請求項2の
構成)。請求項2の構成によれば、車輌の走行方向と検
出された加減速度の符号とに基づき基準輪が左右輪の何
れであるかが判定されるので、車輌の後進時にも基準輪
の位置を判定することができる。
【0014】
【課題解決手段の好ましい態様】本発明の一つの好まし
い態様によれば、上記請求項1又は2の構成に於いて、
加減速度を検出する手段はタイヤ空気圧検出手段と一体
的に構成される(好ましい態様1)。
【0015】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項1又は2の構成に於いて、加減速度を検出する
手段は基準輪の回転加速度を検出するよう構成される
(好ましい態様2)。
【0016】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項1又は2の構成に於いて、車輪速度に基づき各
輪の加減速度を演算する手段は車輪速度の時間微分値と
して加減速度を演算するよう構成される(好ましい態様
3)。
【0017】
【0018】本発明の一つの好ましい態様によれば、上
記請求項1又は2の構成に於いて、基準輪の位置を特定
する手段は車輪が突起等を乗り越す際に検出された加減
度の符号に基づき基準輪が左右輪の何れであるかを判
定すると共に、車輪が突起等を乗り越す際に検出された
加減速度及び演算された加減速度の時間的相関関係に基
づき基準輪が前後輪の何れであるかを判定するよう構成
される(好ましい態様4)。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に添付の図を参照しつつ、本
発明を好ましい実施形態について詳細に説明する。
【0020】図1は本発明による車輌のタイヤ空気圧推
定装置の一つの実施形態を示す概略構成図、図2は空気
圧センサ及び加減速度センサが設けられた車輪の回転加
速度の方向と加減速度センサの出力電圧の符号との関係
を示す説明図である。
【0021】図1に於いて、左前輪10FL、右前輪10
FR、左後輪10RL、右後輪10RRにはそれぞれ対応する
車輪の車輪速度Vwi(i=FL、FR、RL、RR)を周速とし
て検出する車輪速度センサ12FL、12FR、12RL、1
2RRが設けられている。図示の実施形態に於いては、右
前輪10FRが基準輪に設定されており、右前輪にはその
タイヤ空気圧Pref を直接検出する空気圧センサ14
と、右前輪の回転方向の加減速度Gw を検出する加減速
度センサ16とが設けられており、加減速度センサ16
は空気圧センサ14と一体的に構成されている。
【0022】図1に示されている如く、車輪速度センサ
12FL〜12RRよりの車輪速度Vwiを示す信号、空気圧
センサ14よりのタイヤ空気圧PFRを示す信号、加減速
度センサ16よりの加減速度GFRを示す信号はタイヤ空
気圧推定装置18へ入力される。またタイヤ空気圧推定
装置18にはシフトポジションセンサ20よりトランス
ミッションのシフトポジションを示す信号が入力される
ようになっている。
【0023】タイヤ空気圧推定装置18は、車輪速度V
wi、タイヤ空気圧PFR、加減速度GFR、シフトポジショ
ンに基づき、後述の如く図3に示されたルーチンに従っ
て空気圧センサ14及び加減速度センサ16が設けられ
た車輪(基準輪)を特定すると共に、図4に示されたル
ーチンに従って基準輪以外の車輪のタイヤ空気圧Piを
推定により演算し、必要に応じて警報装置22へ制御信
号を出力することにより車輌の乗員に警報を発するよう
になっている。
【0024】尚タイヤ空気圧推定装置18は実際には例
えば中央処理ユニット(CPU)と、リードオンリメモ
リ(ROM)と、電源にてバックアップされたランダム
アクセスメモリ(RAM)と、入出力ポート装置とを有
し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続さ
れたマイクロコンピュータであってよい。
【0025】図2に示されている如く、車輌の前進時に
於ける基準輪10ref の回転方向を矢印Aの方向とする
と、加減速度センサ16は基準輪の回転加速度が車輌の
外側より見て時計廻り方向(矢印Bの方向)であるとき
には回転加速度に応じた正の電圧信号を出力し、基準輪
の回転加速度が反時計廻り方向(矢印Cの方向)である
ときには回転加速度に応じた負の電圧信号を出力する。
従って下記の表1に示されている如く、車輌の走行方向
及び加減速度センサ16よりの電圧信号の符号により基
準輪10ref が右輪であるか左輪であるかを判定するこ
とができる。
【0026】
【表1】
【0027】また図5(A)に示されている如く、基準
輪が前輪10F である場合に於いて、車輌100の前進
走行中に前輪10F が路面102の突起104を乗り越
すときには、図5(B)に示されている如く、前輪の車
輪速度センサ12FL又は12FRにより検出された車輪速
度に基づき演算される加減速度により前輪の突起乗り越
しの現象が判定される時点t1 と、加減速度センサ16
よりの電圧信号により突起乗り越しの現象が判定される
時点t2 とが実質的に同一の時点になる。従って二つの
時点が実質的に同一の時点であるときには、基準輪は前
輪であると判定することができる。
【0028】これに対し図6(A)に示されている如
く、基準輪が後輪10R である場合に於いて、車輌10
0の前進中に前輪10F が路面102の突起104を乗
り越した後に後輪10R が突起を乗り越すときには、図
6(B)に示されている如く、前輪の車輪速度センサ1
2FL又は12FRにより検出された車輪速度に基づき演算
される加減速度により前輪の突起乗り越しの現象が判定
されても、その時点t1と実質的に同一の時点に於いて
は加減速度センサ16よりの電圧信号により突起乗り越
しの現象は判定されず、後者の判定は車輌がホイールベ
ースに相当する距離を走行する時間遅れた時点t3 に於
いて行われ、従って両者の突起乗り越しの現象の判定が
実質的に同一の時点でないときには、基準輪は後輪10
R であると判定することができる。
【0029】尚車輌が後進する状況にて車輪が突起を乗
り越す場合には、車輌の移動方向に対する前後輪の位置
関係が車輌の前進の場合とは逆になるので、両者の突起
乗り越しの現象の判定の時点が実質的に同一の時点であ
るときには、基準輪は後輪であると判定することがで
き、両者の突起乗り越しの現象の判定の時点が実質的に
同一の時点でないときには、基準輪は前輪であると判定
することができる。
【0030】次に図3及び図4に示されたフローチャー
トを参照して基準輪位置特定ルーチン及びタイヤ空気圧
推定ルーチンについて説明する。尚これらのルーチンは
図には示されていないイグニッションスイッチの閉成に
より開始され、特に図4に示されたタイヤ空気圧推定ル
ーチンは所定の時間毎に繰り返し実行される。
【0031】まず図3に示された基準輪位置特定ルーチ
ンのステップ10に於いては、基準輪の位置の特定が完
了したか否かを示すフラグFが0にリセットされ、ステ
ップ20に於いては車輪速度Vwiを示す信号等の読み込
みが行われる。ステップ30に於いてはシフトポジショ
ンセンサ20よりの信号に基づき車輌が前進走行状態に
あるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときに
はステップ90へ進み、肯定判別が行われたときにはス
テップ40へ進む。
【0032】ステップ40に於いては左右前輪の車輪速
度センサ12FL又は12FRよりの信号に基づき左前輪又
は右前輪が路面の突起を乗り越したか否かの判別が行わ
れ、否定判別が行われたときにはステップ20へ戻り、
肯定判別が行われたときにはステップ50へ進む。ステ
ップ50に於いては加減速度センサ16よりの信号に基
づき加減速度センサが設けられた車輪が前輪の突起乗り
越しと実質的に同時に路面の突起を乗り越したか否かの
判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ1
10へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ60
へ進む。
【0033】ステップ60に於いては加減速度センサ1
6よりの電圧信号が正であるか否かの判別が行われ、肯
定判別が行われたときには右前輪が基準輪である旨の判
定が行われ、否定判別が行われたときにはステップ80
に於いて左前輪が基準輪である旨の判定が行われる。
【0034】ステップ90及び100に於いて後輪につ
いてそれぞれステップ40及び50と同様の判別が行わ
れ、ステップ100に於いて否定判別が行われたときに
はステップ60へ進み、肯定判別が行われたときにはス
テップ110へ進む。
【0035】ステップ110に於いてはステップ60の
場合と同様の判別、即ち加減速度センサ16よりの電圧
信号が正であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行わ
れたときにはステップ120に於いて左後輪が基準輪で
ある旨の判定が行われ、否定判別が行われたときにはス
テップ130に於いて右後輪が基準輪である旨の判定が
行われる。
【0036】ステップ140に於いてはマイクロコンピ
ュータのRAMに格納されている基準輪の情報がステッ
プ70、80、120又は130に於ける判定結果に更
新されると共に、基準輪の位置の特定が完了したことが
示されるようフラグFが1にセットされ、しかる後この
ルーチンを終了する。
【0037】尚ステップ40及び90に於ける車速に基
づく突起乗り越しの判定に於いては、例えば車輪速度の
時間微分値として車輪速度に基づく加減速度が演算さ
れ、該加減速度が車輌の通常の走行時には発生しない基
準値以上である場合に、或いは車輪速度に基づく加減速
度が基準値以上である状態が所定の時間以上継続する場
合に、或いは車輪速度に基づく加減速度が基準値以上で
ある状態が所定の時間以上継続し且つ車輪速度に基づく
加減速度の微分値が基準値以上である場合に、突起乗り
越しと判定されてよい。
【0038】同様にステップ50及び100に於ける加
減速度センサよりの信号に基づく突起乗り越しの判定に
於いては、例えば加減速度センサ16により検出された
加減速度が車輌の通常の走行時には発生しない基準値以
上である場合に、或いは検出された加減速度が基準値以
上である状態が所定の時間以上継続する場合に、或いは
検出された加減速度が基準値以上である状態が所定の時
間以上継続し且つ検出された加減速度の微分値が基準値
以上である場合に、突起乗り越しと判定されてよい。
【0039】また図4に示されたタイヤ空気圧推定ルー
チンのステップ210に於いては、車輪速度Vwiを示す
信号等の読み込みが行われ、ステップ220に於いては
四輪の車輪速度Vwiの平均値として平均車輪速度Vwaが
演算され、ステップ230に於いては平均車輪速度Vwa
が例えば車速5km/h に対応する基準値Vwo(正の定
数)以上であるか否かの判別が行われ、否定判別が行わ
れたときにはステップ210へ戻り、肯定判別が行われ
たときにはステップ240へ進む。
【0040】ステップ240に於いては基準輪位置判定
ルーチンのステップ70、80、120、130に於い
て判定されステップ140に於いて更新された基準輪の
位置に応じて、下記の表2に示されている如く基準車輪
速度Vwrefが設定されると共に、基準輪のタイヤ空気圧
が空気圧センサ14により検出された値Pref に設定さ
れる。
【0041】
【表2】基準輪 基準車輪速度 タイヤ空気圧 右前輪 Vwref=VwFR PFR=Pref 左前輪 Vwref=VwFL PFL=Pref 右後輪 Vwref=VwRR PRR=Pref 左後輪 Vwref=VwRL PRL=Pref
【0042】ステップ250に於いては下記の数1に従
って基準輪以外の各輪のタイヤ空気圧Pi が推定により
演算される。
【数1】Pi =(Vwref/Vwi)*Pref
【0043】ステップ260に於いてはタイヤの空気圧
Pi が基準値Poi(正の定数)未満であるか否かの判別
が行われ、否定判別が行われときにはステップ210へ
戻り、肯定判別が行われたときにはステップ270へ進
む。ステップ270に於いてはフラグFが1であるか否
かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステッ
プ280に於いて警報装置22を作動させる制御信号が
出力され、車輌の乗員に対しタイヤ空気圧が異常である
旨の警報が発せられ、否定判別が行われたときにはステ
ップ290に於いて基準輪の位置が特定されていない旨
の表示と共に警報装置22が作動され、これにより車輌
の乗員に対しタイヤ空気圧が異常である虞れが高い旨の
警報が発せられる。尚ステップ260は全ての車輪のタ
イヤ空気圧Pi について行われ、少なくとも一つの空気
圧について肯定判別が行われたときにはステップ270
が実行される。
【0044】かくしてこの実施形態の基準輪位置判定ル
ーチンに於いては、ステップ30〜50、90、100
に於いて図5及び図6との関連で上述した要領にて基準
輪が前輪であるか後輪であるかの判定が行われ、ステッ
プ30とステップ60又はステップ110との組合せに
より基準輪が左右の車輪の何れであるかが判定されるの
で、基準輪の位置を正確に判定することができる。
【0045】またこの実施形態のタイヤ空気圧推定ルー
チンに於いては、基準輪位置判定ルーチンにより特定さ
れた基準輪の位置に応じてステップ240に於いて基準
輪の車輪速度Vwref及び基準輪のタイヤ空気圧が設定さ
れ、その設定に従ってステップ250に於いて基準輪以
外の車輪のタイヤ空気圧が演算されるので、車輪のロー
テーションにより基準輪が移動されても、各輪のタイヤ
空気圧を正確に演算し、タイヤ空気圧が異常であるか否
かを正確に判定することができる。
【0046】特に図示の実施形態によれば、車輌の後進
走行時にはステップ90及び100が実行され、車輪の
後進時にも基準輪の位置の判定が実行されるので、車輌
の後進時にも基準輪の位置を判定することができる。尚
車輌の後進時には一般に車速が低く、またその走行距離
も一般に短いので、ステップ30に於いて否定判別が行
われたときにはステップ20へ戻り、ステップ90及び
100が省略されてもよい。
【0047】また図示の実施形態によれば、ステップ2
70に於いて基準輪の位置の特定が完了しているか否か
の判別が行われ、基準輪の位置の特定が完了していない
ときにはその旨の表示と共に警報が出力されるので、基
準輪の位置の特定が完了していないときには警報が出力
されない場合に比して、車輌の乗員は何れかのタイヤ空
気圧が異常である虞れが高いことを確実に認識すること
ができ、また基準輪位置の特定が行われていない旨の表
示を伴わない警報が出力される場合には、基準輪の位置
の特定が行われた上でタイヤ空気圧が異常であると判定
されたことを確実に認識することができる。
【0048】更に図示の実施形態によれば、加減速度セ
ンサ16は空気圧センサ14と一体的に構成されている
ので、車輪のローテーションにより車輪が移動されて
も、これらのセンサが互いに別の車輪に取り付けられた
状態になることを確実に防止し、これにより基準輪の位
置を確実に特定することができる。
【0049】以上に於いては本発明を特定の実施形態に
ついて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限
定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の
実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであ
ろう。
【0050】例えば図示の実施形態に於いては、ステッ
プ50及びステップ100に於いて否定判別が行われた
ときにはそれぞれそのままステップ110、60へ進む
ようになっているが、ステップ50及び100に於いて
否定判別が行われたときには、車輌のホイールベースを
HとしてH/Vwaに基づき車輌がホイールベースに相当
する距離を走行する時間Δt を演算し、車輪速度に基づ
き突起乗り越しの判定が行われた時点より実質的にΔt
経過後に加減速度に基づく突起乗り越しの判定が行われ
たか否かを判別し、否定判別が行われたときにはステッ
プ20へ戻り、肯定判別が行われたときにはそれぞれス
テップ110、60へ進むよう修正されてもよい。
【0051】また図示の実施形態に於いては、ステップ
70、80、120、130に於いて基準輪の位置の判
定が行われたときにはそのままステップ140に於いて
基準輪の位置の更新が行われるようになっているが、ス
テップ70、80、120、130に於いて基準輪の位
置が同一の位置である旨の判定が所定の回数行われた場
合に初めて基準輪の位置の更新が行われるよう構成され
てもよい。
【0052】またステップ230の判別が肯定判別であ
るときには、フラグFが1であるか否かの判別、即ち基
準輪の位置の特定が完了しているか否かの判別を行い、
肯定判別が行われたときにはステップ240へ進み、否
定判別が行われたときには各車輪間の車輪速度比に基づ
きタイヤ空気圧が最も低いと推定される車輪又はタイヤ
空気圧が最も高いと推定される車輪を基準輪と判定する
よう構成され、実施形態のステップ270及び290が
省略されてもよい。
【0053】更にステップ230の判別が肯定判別であ
るときには、フラグFが1であるか否かの判別、即ち基
準輪の位置の特定が完了しているか否かの判別を行い、
肯定判別が行われたときにはステップ240へ進み、否
定判別が行われたときには当技術分野に於いて周知の車
輪速度に基づく外乱オブザーバ方式又はFFT(周波数
解析)方式により各輪のタイヤ空気圧を正確に推定する
よう構成され、実施形態のステップ270及び290が
省略されてもよい。特に外乱オブザーバ方式の場合に
は、推定される四輪のタイヤ空気圧の平均値が空気圧セ
ンサ14の検出値と一致するようオブザーバが初期化さ
れてよい。
【0054】
【発明の効果】以上の説明より明らかである如く、本発
明の請求項1の構成によれば、車輪のローテーションが
行われることにより基準輪が移動されても、その移動後
の基準輪の位置が正確に特定されるので、基準輪につい
て検出されるタイヤ空気圧と各輪の車輪速度とに基づき
基準輪以外の車輪のタイヤ空気圧を正確に推定すること
ができる。
【0055】また上述の請求項2の構成によれば、車輌
の走行方向と検出された加減速度の符号とに基づき基準
輪が左右輪の何れであるかが判定されるので、車輌の後
進時にも基準輪の位置を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による車輌のタイヤ空気圧推定装置の一
つの実施形態を示す概略構成図である。
【図2】空気圧センサ及び加減速度センサが設けられた
車輪の回転加速度の方向と加減速度センサの出力電圧の
符号との関係を示す説明図である。
【図3】実施形態に於ける基準輪位置判定ルーチンを示
すフローチャートである。
【図4】実施形態に於けるタイヤ空気圧演算ルーチンを
示すフローチャートである。
【図5】基準輪が前輪である場合に於いて車輌の前進中
に前輪及び後輪がこの順に路面の突起を乗り越す状況を
示す説明図(A)及びタイムチャート(B)である。
【図6】基準輪が後輪である場合に於いて車輌の前進中
に前輪及び後輪がこの順に路面の突起を乗り越す状況を
示す説明図(A)及びタイムチャート(B)である。
【符号の説明】
12FL〜12RR…車輪速センサ 14…空気圧センサ 16…加減速度センサ 18…タイヤ空気圧推定装置 20…シフトポジションセンサ 22…警報装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 澤藤 和則 岐阜県安八郡神戸町1300番地1太平洋工 業株式会社北大垣工場内 (56)参考文献 特開 平6−191247(JP,A) 特開 平7−52621(JP,A) 特開 平10−309914(JP,A) 特開 平11−20427(JP,A) 特開 昭58−118937(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60C 23/00 - 23/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右前輪及び左右後輪のうちの一つの車輪
    を基準輪として当該基準輪に設けられたタイヤ空気圧検
    出手段と、各輪に設けられた車輪速度検出手段と、前記
    基準輪のタイヤ空気圧と各輪の車輪速度とに基づき前記
    基準輪以外の車輪のタイヤ空気圧を推定する手段とを有
    するタイヤ空気圧推定装置に於いて、前記基準輪に設け
    られ前記基準輪の加減速度を検出する手段と、前記車輪
    速度検出手段により検出された車輪速度に基づき各輪の
    加減速度を演算する手段と、検出された加減速度及び演
    算された加減速度に基づき前記基準輪の位置を特定する
    手段とを有し、前記基準輪の位置を特定する手段は検出
    された加減速度の符号に基づき前記基準輪が左右輪の何
    れであるかを判定すると共に、検出された加減速度及び
    演算された加減速度の時間的相関関係に基づき前記基準
    輪が前後輪の何れであるかを判定することを特徴とする
    タイヤ空気圧推定装置。
  2. 【請求項2】前記タイヤ空気圧推定装置は更に車輌の走
    行方向を検出する手段を有し、前記基準輪の位置を特定
    する手段は車輌の走行方向と検出された加減速度の符号
    に基づき前記基準輪が左右輪の何れであるかを判定す
    ることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ空気圧推定
    装置。
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